JP2002112583A - ディスク装置およびモータ - Google Patents

ディスク装置およびモータ

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JP2002112583A
JP2002112583A JP2001224846A JP2001224846A JP2002112583A JP 2002112583 A JP2002112583 A JP 2002112583A JP 2001224846 A JP2001224846 A JP 2001224846A JP 2001224846 A JP2001224846 A JP 2001224846A JP 2002112583 A JP2002112583 A JP 2002112583A
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pulse signal
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JP2001224846A
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Makoto Goto
誠 後藤
Hideaki Mori
英明 森
Masaaki Ochi
正明 越智
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Rotational Drive Of Disk (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 位置検出素子を用いないでジッタの少ない回
転駆動を行う、発熱の小さいディスク装置およびモータ
を提供する。 【解決手段】 ディスク装置およびモータにおいて、電
圧検出部23からの検出パルス信号が入力された状態遷
移部35は、タイミング信号を形成して、保持状態を遷
移させ、その保持状態に対応した区間信号を通電制御部
32へ出力する。その通電制御部32は区間信号に応動
してパワートランジスタの通電区間を決定し、スイッチ
ング制御部22のスイッチングパルス信号に応動してパ
ワートランジスタを高周波スイッチング動作させるると
ともに、検出パルス信号の発生に応動して、高周波スイ
ッチングのタイミングを変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータを含んで構
成されたディスク装置と、モータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、OA機器やAV機器の駆動用モー
タとして、複数個のトランジスタにより電子的に電流路
を切り換えるモータが広く使用されている。光ディスク
装置(DVD装置、CD装置、等)や磁気ディスク装置
(HDD装置、FDD装置、等)などのディスク装置で
は、このようなモータを含んで構成されている。このよ
うなモータの例として、PNP型パワートランジスタと
NPN型パワートランジスタを用いてコイルへの電流路
を切り換えるモータがある。
【0003】図23に従来のモータを示し、その動作に
ついて説明する。ロータ2011は永久磁石による界磁
部を有し、位置検出器2041はロータ2011の界磁
部の磁界を3個の位置検出素子で検出する。すなわち、
ロータ2011の回転に応動した3個の位置検出素子の
3相の出力信号から、位置検出器2041は2組の3相
の電圧信号Kp1,Kp2,Kp3とKp4,Kp5,
Kp6を発生する。第1の分配器2042は電圧信号K
p1,Kp2,Kp3に応動した3相の下側信号Lp
1,Lp2,Lp3を作りだし、図23の下側のNPN
型パワートランジスタ2021,2022,2023の
通電を制御する。第2の分配器2043は電圧信号Kp
4,Kp5,Kp6に応動した3相の上側信号Mp1,
Mp2,Mp3を作りだし、図23の上側のPNP型パ
ワートランジスタ2025,2026,2027の通電
を制御する。これにより、コイル2012,2013,
2014に3相の駆動電圧を供給する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の構成では、パワ
ートランジスタにおける電力損失が大きく、問題になっ
ていた。NPN型パワートランジスタ2021,202
2,2023およびPNP型パワートランジスタ202
5,2026,2027は、そのエミッタ−コレクタ間
の電圧をアナログ的に制御し、コイル2012,201
3,2014に必要な振幅の駆動電圧を供給している。
そのため、各パワートランジスタの残留電圧が大きく、
残留電圧とコイルへの駆動電流の積によって大きな電力
損失・発熱が生じていた。米国特許第5,982,11
8には、2個のセンサ出力を用いてパワートランジスタ
をPWM駆動(パルス的な駆動電圧をコイルに供給)
し、パワートランジスタの電力損失を低減する例が記載
されている。しかし、上述の従来例および米国特許第
5,982,118では、ロータの回転位置を検出する
3個または2個の位置検出素子を含んでいるため、位置
検出素子を取り付けるスペースや配線等が煩雑であり、
コストアップを生じていた。
【0005】米国特許第5,473,232には、位置
検出素子を無くして、コイルの端子電圧を検出し、検出
タイミングに応動してコイルへの電流路を切り換えるモ
ータが記載されている。しかし、米国特許第5,47
3,232では、1相の端子電圧しか検出していないの
で、検出精度が悪く、回転変動が大きくなっていた。近
年、HDDなどの磁気ディスク装置やDVDなどの光デ
ィスク装置では、高密度ディスクの再生や記録を行うた
めに、回転変動の少ないモータが強く要望されてきた。
これらのディスク装置では、ディスク回転速度のジッタ
が生じると、ディジタル再生信号のビット誤りが大きく
なるという問題がある。また、情報信号の記録動作を行
うディスク装置では、ディスク回転速度のジッタにより
記録ビットの位置ずれを生じる問題がある。そのため、
センサレスによりPWM駆動を行いながらも、ディスク
やロータの回転速度変動を極力小さくした、高性能なデ
ィスク装置やモータが要望されている。本発明の目的
は、上記の課題をそれぞれまたは同時に解決したディス
ク装置やモータを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のディスク装置で
は、少なくとも、ディスクから信号再生を行う、また
は、前記ディスクに信号記録を行うヘッド手段、少なく
とも、前記ヘッド手段の出力信号を処理して再生情報信
号を出力する、または、記録情報信号を信号処理して前
記ヘッド手段に出力する情報処理手段、前記ディスクを
回転駆動し、磁石磁束を発生する界磁部分を取り付けら
れたロータ、ステータに配設されたQ相(ここに、Qは
3以上の整数)のコイル、少なくとも2つの出力端子を
有し、直流電圧を供給する電圧供給手段、前記電圧供給
手段の第1の出力端子側から前記コイルの一端への電流
路を形成するQ個の第1のパワートランジスタと、前記
電圧供給手段の第2の出力端子側から前記コイルの一端
への電流路を形成するQ個の第2のパワートランジスタ
と、を含んで構成された電力供給手段、前記コイルの端
子電圧に応動した検出パルス信号を作成する電圧検出手
段、前記電圧検出手段の検出パルス信号に応動して前記
電力供給手段のQ個の前記第1のパワートランジスタと
Q個の前記第2のパワートランジスタの通電区間を制御
し、各通電区間を電気角で(360/Q)度よりも大き
くする通電動作手段、前記ディスクの回転速度に応動し
た指令信号を出力する指令手段、及び前記指令手段の指
令信号に応動したスイッチングパルス信号を作成し、前
記電力供給手段のQ個の前記第1のパワートランジスタ
とQ個の前記第2のパワートランジスタのうちで少なく
とも1個のパワートランジスタを前記スイッチングパル
ス信号に応動して高周波スイッチング動作させ、前記電
圧検出手段の検出パルス信号の発生に応動して前記スイ
ッチングパルス信号のタイミングを変化させるスイッチ
ング動作手段、を具備する構成にしている。
【0007】このように構成することにより、スイッチ
ング動作手段が電力供給手段のパワートランジスタを高
周波スイッチングさせているので、電力供給手段のパワ
ートランジスタの電力損失・発熱を大幅に低減できる。
また、電圧検出手段や通電動作手段は、コイルの端子電
圧を検出した検出パルス信号に応動してコイルへの電流
路の形成を制御し、ディスクを所定方向に回転させてい
る。そのため、位置検出素子が不要になり、ディスク装
置の構成は簡素になる。また、電圧検出手段の検出パル
ス信号の発生に応動して、スイッチング動作手段はパワ
ートランジスタの高周波スイッチングのタイミングを変
化させている。これにより、電圧検出手段が次の検出パ
ルス信号を得ると予想される時点の近傍において、パワ
ートランジスタのスイッチング動作が生じないようにし
た。従って、パワートランジスタの高周波スイッチング
動作の影響をなくし、コイルの端子電圧を正確に検出で
き、電圧検出手段は正確・高精度な検出パルス信号を得
ることができる。その結果、電圧検出手段の検出パルス
信号に応動してコイルへの電流路を形成することによ
り、ディスクを安定・確実に回転駆動できる。また、た
とえば、検出パルス信号に応動した速度パルス信号によ
り指令信号を作成してディスクの速度制御を行うなら
ば、速度検出のための検出器を設けないで、ジッタの少
ない正確な速度制御を実現できる。すなわち、ディスク
を回転駆動するための素子を大幅に削減しながらも、安
定かつ高精度なディスク回転を実現できる。また、ディ
スクを回転駆動するための消費電力が大幅に低減されて
いるので、ディスク装置の発熱が小さく、熱に弱い記録
可能ディスクの再生や記録を容易に実現できる。従っ
て、高密度ディスクの再生や記録に適した、消費電力が
小さく、安価で高性能なディスク装置を実現できる。
【0008】本発明の別の観点のディスク装置では、少
なくとも、ディスクから信号再生を行う、または、前記
ディスクに信号記録を行うヘッド手段、少なくとも、前
記ヘッド手段の出力信号を処理して再生情報信号を出力
する、または、記録情報信号を信号処理して前記ヘッド
手段に出力する情報処理手段、前記ディスクを回転駆動
し、磁石磁束を発生する界磁部分を取り付けられたロー
タ、ステータに配設されたQ相(ここに、Qは3以上の
整数)のコイル、少なくとも2つの出力端子を有し、直
流電圧を供給する電圧供給手段、前記電圧供給手段の第
1の出力端子側から前記コイルの一端への電流路を形成
するQ個の第1のパワートランジスタと、前記電圧供給
手段の第2の出力端子側から前記コイルの一端への電流
路を形成するQ個の第2のパワートランジスタと、を含
んで構成された電力供給手段、前記コイルの端子電圧に
応動した検出パルス信号を作成する電圧検出手段、前記
電圧検出手段の検出パルス信号に応動して前記電力供給
手段のQ個の前記第1のパワートランジスタとQ個の前
記第2のパワートランジスタの通電区間を制御し、各通
電区間を電気角で(360/Q)度よりも大きくする通
電動作手段、前記ディスクの回転速度に応動した指令信
号を出力する指令手段、及び前記電圧供給手段から前記
Q相のコイルに供給する合成供給電流に応動した電流検
出信号を得る電流検出手段と、前記電流検出信号と前記
指令信号に応動したスイッチングパルス信号を作成し、
前記電力供給手段のQ個の前記第1のパワートランジス
タとQ個の前記第2のパワートランジスタのうちで少な
くとも1個のパワートランジスタを前記スイッチングパ
ルス信号に応動して高周波スイッチング動作させ、前記
電圧検出手段の検出パルスの発生に応動して前記スイッ
チングパルス信号のタイミングを変化させるスイッチン
グ制御手段と、を含んで構成されたスイッチング動作手
段、を具備する構成にしている。
【0009】このように構成することにより、スイッチ
ング動作手段が電力供給手段のパワートランジスタを高
周波スイッチングさせているので、電力供給手段のパワ
ートランジスタの電力損失・発熱を大幅に低減できる。
また、電圧検出手段や通電動作手段は、コイルの端子電
圧を検出した検出パルス信号に応動してコイルへの電流
路の形成を制御し、ディスクを所定方向に回転させてい
る。そのため、位置検出素子が不要になり、ディスク装
置の構成は簡素になる。また、Q相のコイルへの合成供
給電流を検出し、電流検出信号と指令信号に応動したス
イッチングパルス信号によりパワートランジスタを高周
波スイッチング動作させることにより、指令信号に応動
した正確な駆動電流をコイルに供給している。その結
果、発生駆動力の脈動が少なくなり、ディスクの振動が
小さくなる。さらに、電圧検出手段の検出パルス信号の
発生に応動して、スイッチング動作手段はパワートラン
ジスタの高周波スイッチングのタイミングを変化させて
いる。これにより、電圧検出手段が次の検出パルス信号
を得ると予想される時点の近傍において、パワートラン
ジスタのスイッチング動作が生じないようにした。従っ
て、パワートランジスタの高周波スイッチング動作の影
響をなくし、コイルの端子電圧を正確に検出でき、電圧
検出手段は正確・高精度な検出パルス信号を得ることが
できる。その結果、電圧検出手段の検出パルス信号に応
動してコイルへの電流路を形成することにより、ディス
クを安定・確実に回転駆動できる。また、たとえば、検
出パルス信号に応動した速度パルス信号により指令信号
を作成してディスクの速度制御を行うならば、速度検出
のための検出器を設けないで、ジッタの少ない正確な速
度制御を実現できる。すなわち、ディスクを回転駆動す
るための素子を大幅に削減しながらも、安定かつ高精度
なディスク回転を実現できる。また、ディスクを回転駆
動するための消費電力が大幅に低減されているので、デ
ィスク装置の発熱が小さく、熱に弱い記録可能ディスク
の再生や記録を容易に実現できる。従って、高密度ディ
スクの再生や記録に適した、消費電力が小さく、安価で
高性能なディスク装置を実現できる。
【0010】本発明のさらに別の観点のディスク装置で
は、少なくとも、ディスクから信号再生を行う、また
は、前記ディスクに信号記録を行うヘッド手段と情報処
理手段、前記ディスクを回転駆動するために、複数相の
コイルへの電流路を形成する複数個のパワートランジス
タ、前記コイルの端子電圧に応動した検出パルス信号を
作成する電圧検出手段、前記検出パルス信号に応動して
前記複数個のパワートランジスタの通電区間を制御する
通電動作手段、及び指令信号に応動したスイッチングパ
ルス信号を作成し、前記複数個のパワートランジスタの
うちで少なくとも1個のパワートランジスタを前記スイ
ッチングパルス信号に応動して高周波スイッチング動作
させ、前記電圧検出手段の検出パルス信号の発生に応動
して前記スイッチングパルス信号のタイミングを変化さ
せるスイッチング動作手段、を具備する構成にしてい
る。
【0011】このように構成することにより、スイッチ
ング動作手段がパワートランジスタを高周波スイッチン
グさせているので、パワートランジスタの電力損失・発
熱を大幅に低減できる。また、電圧検出手段や通電動作
手段は、コイルの端子電圧を検出した検出パルス信号に
応動してコイルへの電流路の形成を制御し、ディスクを
所定方向に回転させている。そのため、位置検出素子が
不要になり、ディスク装置の構成は簡素になる。また、
電圧検出手段の検出パルス信号の発生に応動して、スイ
ッチング動作手段はパワートランジスタの高周波スイッ
チングのタイミングを変化させている。これにより、電
圧検出手段が次の検出パルス信号を得ると予想される時
点の近傍において、パワートランジスタのスイッチング
動作が生じないようにした。従って、パワートランジス
タの高周波スイッチング動作の影響をなくし、コイルの
端子電圧を正確に検出でき、電圧検出手段は正確・高精
度な検出パルス信号を得ることができる。その結果、電
圧検出手段の検出パルス信号に応動してコイルへの電流
路を形成することにより、ディスクを安定・確実に回転
駆動できる。また、たとえば、検出パルス信号に応動し
た速度パルス信号により指令信号を作成してディスクの
速度制御を行うならば、速度検出のための検出器を設け
ないで、ジッタの少ない正確な速度制御を実現できる。
すなわち、ディスクを回転駆動するための素子を大幅に
削減しながらも、安定かつ高精度なディスク回転を実現
できる。また、ディスクを回転駆動するための消費電力
が大幅に低減されているので、ディスク装置の発熱が小
さく、熱に弱い記録可能ディスクの再生や記録を容易に
実現できる。従って、高密度ディスクの再生や記録に適
した、消費電力が小さく、安価で高性能なディスク装置
を実現できる。
【0012】また、本発明のモータは、磁石磁束を発生
する界磁部分を取り付けられたロータ、ステータに配設
されたQ相(ここに、Qは3以上の整数)のコイル、少
なくとも2つの出力端子を有し、直流電圧を供給する電
圧供給手段、前記電圧供給手段の第1の出力端子側から
前記コイルの一端への電流路を形成するQ個の第1のパ
ワートランジスタと、前記電圧供給手段の第2の出力端
子側から前記コイルの一端への電流路を形成するQ個の
第2のパワートランジスタと、を含んで構成された電力
供給手段、前記コイルの端子電圧に応動した検出パルス
信号を作成する電圧検出手段、前記電圧検出手段の検出
パルス信号に応動して前記電力供給手段のQ個の前記第
1のパワートランジスタとQ個の前記第2のパワートラ
ンジスタの通電区間を制御し、各通電区間を電気角で
(360/Q)度よりも大きくする通電動作手段、前記
ロータの回転速度に応動した指令信号を出力する指令手
段、及び前記指令手段の指令信号に応動したスイッチン
グパルス信号を作成し、前記電力供給手段のQ個の前記
第1のパワートランジスタとQ個の前記第2のパワート
ランジスタのうちで少なくとも1個のパワートランジス
タを前記スイッチングパルス信号に応動して高周波スイ
ッチング動作させ、前記電圧検出手段の検出パルス信号
の発生に応動して前記スイッチングパルス信号のタイミ
ングを変化させるスイッチング動作手段、を具備する構
成にしている。
【0013】このように構成することにより、スイッチ
ング動作手段が電力供給手段のパワートランジスタを高
周波スイッチングさせているので、電力供給手段のパワ
ートランジスタの電力損失・発熱を大幅に低減できる。
また、電圧検出手段や通電動作手段は、コイルの端子電
圧を検出した検出パルス信号に応動してコイルへの電流
路の形成を制御し、ロータを所定方向に回転させてい
る。そのため、位置検出素子が不要になり、モータ構成
は簡素になる。また、電圧検出手段の検出パルス信号の
発生に応動して、スイッチング動作手段はパワートラン
ジスタの高周波スイッチングのタイミングを変化させて
いる。これにより、電圧検出手段が次の検出パルス信号
を得ると予想される時点の近傍において、パワートラン
ジスタのスイッチング動作が生じないようにした。従っ
て、パワートランジスタの高周波スイッチング動作の影
響をなくし、コイルの端子電圧を正確に検出でき、電圧
検出手段は正確・高精度な検出パルス信号を得ることが
できる。その結果、電圧検出手段の検出パルス信号に応
動してコイルへの電流路を形成することにより、ロータ
を安定・確実に回転駆動できる。また、たとえば、検出
パルス信号に応動した速度パルス信号により指令信号を
作成してモータの速度制御を行うならば、速度検出のた
めの検出器を設けないで、回転変動の少ない正確な速度
制御を実現できる。すなわち、ロータを回転駆動するた
めの素子を大幅に削減しながらも、安定かつ高精度なモ
ータ回転を実現できる。従って、消費電力が小さく、安
価で高性能なモータを実現できる。
【0014】本発明の別の観点のモータでは、磁石磁束
を発生する界磁部分を取り付けられたロータ、ステータ
に配設されたQ相(ここに、Qは3以上の整数)のコイ
ル、少なくとも2つの出力端子を有し、直流電圧を供給
する電圧供給手段、前記電圧供給手段の第1の出力端子
側から前記コイルの一端への電流路を形成するQ個の第
1のパワートランジスタと、前記電圧供給手段の第2の
出力端子側から前記コイルの一端への電流路を形成する
Q個の第2のパワートランジスタと、を含んで構成され
た電力供給手段、前記コイルの端子電圧に応動した検出
パルス信号を作成する電圧検出手段、前記電圧検出手段
の検出パルス信号に応動して前記電力供給手段のQ個の
前記第1のパワートランジスタとQ個の前記第2のパワ
ートランジスタの通電区間を制御し、各通電区間を電気
角で(360/Q)度よりも大きくする通電動作手段、
前記ロータの回転速度に応動した指令信号を出力する指
令手段、及び前記電圧供給手段から前記Q相のコイルに
供給する合成供給電流に応動した電流検出信号を得る電
流検出手段と、前記電流検出信号と前記指令信号に応動
したスイッチングパルス信号を作成し、前記電力供給手
段のQ個の前記第1のパワートランジスタとQ個の前記
第2のパワートランジスタのうちで少なくとも1個のパ
ワートランジスタを前記スイッチングパルス信号に応動
して高周波スイッチング動作させ、前記電圧検出手段の
検出パルスの発生に応動して前記スイッチングパルス信
号のタイミングを変化させるスイッチング制御手段と、
を含んで構成されたスイッチング動作手段、を具備する
構成にしている。
【0015】このように構成することにより、スイッチ
ング動作手段が電力供給手段のパワートランジスタを高
周波スイッチングさせているので、電力供給手段のパワ
ートランジスタの電力損失・発熱を大幅に低減できる。
また、電圧検出手段や通電動作手段は、コイルの端子電
圧を検出した検出パルス信号に応動してコイルへの電流
路の形成を制御し、ロータを所定方向に回転させてい
る。そのため、位置検出素子が不要になり、モータ構成
は簡素になる。また、Q相のコイルへの合成供給電流を
検出し、電流検出信号と指令信号に応動したスイッチン
グパルス信号によりパワートランジスタを高周波スイッ
チング動作させることにより、指令信号に応動した正確
な駆動電流をコイルに供給している。その結果、発生駆
動力の脈動が少なくなり、ロータの振動が小さくなる。
さらに、電圧検出手段の検出パルス信号の発生に応動し
て、スイッチング動作手段はパワートランジスタの高周
波スイッチングのタイミングを変化させている。これに
より、電圧検出手段が次の検出パルス信号を得ると予想
される時点の近傍において、パワートランジスタのスイ
ッチング動作が生じないようにした。従って、パワート
ランジスタの高周波スイッチング動作の影響をなくし、
コイルの端子電圧を正確に検出でき、電圧検出手段は正
確・高精度な検出パルス信号を得ることができる。その
結果、電圧検出手段の検出パルス信号に応動してコイル
への電流路を形成することにより、ロータを安定・確実
に回転駆動できる。また、たとえば、検出パルス信号に
応動した速度パルス信号により指令信号を作成してモー
タの速度制御を行うならば、速度検出のための検出器を
設けないで、速度変動の少ない正確な速度制御を実現で
きる。すなわち、ロータを回転駆動するための素子を大
幅に削減しながらも、安定かつ高精度なモータ回転を実
現できる。従って、消費電力が小さく、安価で高性能な
モータを実現できる。
【0016】本発明のさらに別の観点のモータでは、複
数相のコイルへの電流路を形成する複数個のパワートラ
ンジスタ、前記コイルの端子電圧に応動した検出パルス
信号を作成する電圧検出手段、前記検出パルス信号に応
動して前記複数個のパワートランジスタの通電区間を制
御する通電動作手段、指令信号に応動したスイッチング
パルス信号を作成し、前記複数個のパワートランジスタ
のうちで少なくとも1個のパワートランジスタを前記ス
イッチングパルス信号に応動して高周波スイッチング動
作させ、前記電圧検出手段の検出パルス信号の発生に応
動して前記スイッチングパルス信号のタイミングを変化
させるスイッチング動作手段、を具備する構成にしてい
る。
【0017】このように構成することにより、スイッチ
ング動作手段がパワートランジスタを高周波スイッチン
グさせているので、パワートランジスタの電力損失・発
熱を大幅に低減できる。また、電圧検出手段や通電動作
手段は、コイルの端子電圧を検出した検出パルス信号に
応動してコイルへの電流路の形成を制御し、ロータを所
定方向に回転させている。そのため、位置検出素子が不
要になり、モータ構成は簡素になる。また、電圧検出手
段の検出パルス信号の発生に応動して、スイッチング動
作手段はパワートランジスタの高周波スイッチングのタ
イミングを変化させている。これにより、電圧検出手段
が次の検出パルス信号を得ると予想される時点の近傍に
おいて、パワートランジスタのスイッチング動作が生じ
ないようにした。従って、パワートランジスタの高周波
スイッチング動作の影響をなくし、コイルの端子電圧を
正確に検出でき、電圧検出手段は正確・高精度な検出パ
ルス信号を得ることができる。その結果、電圧検出手段
の検出パルス信号に応動してコイルへの電流路を形成す
ることにより、ロータを安定・確実に回転駆動できる。
また、たとえば、検出パルス信号に応動した速度パルス
信号により指令信号を作成してモータの速度制御を行う
ならば、速度検出のための検出器を設けないで、速度変
動の少ない正確な速度制御を実現できる。すなわち、ロ
ータを回転駆動するための素子を大幅に削減しながら
も、安定かつ高精度なモータ回転を実現できる。従っ
て、消費電力が小さく、安価で高性能なモータを実現で
きる。これらおよびその他の構成や動作については、実
施の形態の説明において詳細に説明する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るディスク装置
及びモータの実施の形態について、添付の図面を参照し
ながら説明する。
【0019】《実施の形態1》図1から図11に本発明
に係る実施の形態1のモータを含んで構成されたディス
ク装置と、モータを示す。図1に実施の形態1のディス
ク装置の全体構成を示す。ロータ11には、磁石磁束に
より複数極の界磁磁束を発生する界磁部が取り付けられ
ている。ここでは、2極の永久磁石磁束による界磁部を
示したが、一般に、磁石磁束による多極の界磁部が構成
可能である。3相のコイル12,13,14は、ステー
タに配設され、ロータ11との相対関係に関して、電気
的に120度相当ずらされて配置されている。ここに、
電気角の360度はロータ11の界磁部のN極とS極の
1組の角度幅に相当する。各コイル12,13,14の
一端は共通接続されて共通接続端子を形成し、他の一端
は電力供給端子として電力供給部20の出力端子側に接
続されている。3相のコイル12,13,14は3相の
駆動電流I1,I2,I3により3相磁束を発生し、ロ
ータ11の界磁部との相互作用によって駆動力を発生
し、ロータ11に駆動力を与える。ディスク1は、ロー
タ11に一体的に固定して取り付けられ、ロータ11に
よって直接的に回転駆動される。
【0020】ディスク1にはディジタル的な情報信号
(例えば、高品位な音響・映像信号)が記録されてお
り、光学ヘッドもしくは磁気ヘッドによって構成される
ヘッド2により、ディスク1からの信号を再生してい
る。情報処理部3は、ヘッド2からの出力信号を処理
し、再生情報信号(例えば、高品位な音響・映像信号)
を出力する。または、ディスク1にはディジタル的な情
報信号を記録可能であり、光学ヘッドもしくは磁気ヘッ
ドを含んで構成されるヘッド2により、ディスク1に信
号を記録している。情報処理部3は、入力された記録情
報信号(例えば、高品位な音響・映像信号)を信号処理
した記録用信号をヘッド2に供給し、ヘッド2によって
ディスク1に記録させている。
【0021】図11の(a)に信号再生を行うディスク
装置の例を示す。ディスク1はロータ11の回転軸11
aに直接固定されており、ロータ11と一体になって直
接的に回転駆動される。ディスク1には高密度にディジ
タル情報信号が記録されている。ヘッド2は、回転して
いるディスク1上の情報信号を信号再生し、再生用信号
Pfを出力する。情報処理部3は、ヘッド2からの再生
用信号Pfをディジタル的に処理し、再生情報信号Pg
を出力する。なお、図11の(a)ではステータやコイ
ルの図示は省略した。図11の(b)には信号記録を行
うディスク装置の例を示す。ディスク1はロータ11の
回転軸11aに直接固定され、ロータ11と一体になっ
て直接的に回転駆動される。ディスク1は記録可能ディ
スクであり、高密度にディジタル情報信号を記録でき
る。情報処理部3は、入力された記録情報信号Rgをデ
ィジタル的に処理し、記録用信号Rfをヘッド2に出力
する。ヘッド2は、回転しているディスク1上に記録用
信号Rfを高密度に記録し、新たな情報信号をディスク
1上に形成していく。なお、上記ヘッド2としては、状
況に応じて再生専用ヘッド、記録再生兼用ヘッド、また
は、記録専用ヘッドが用いられる。
【0022】図1の電力供給部20は、通電制御部32
の下側通電制御信号M1,M2,M3と上側通電制御信
号N1,N2,N3に応動して電圧供給部25から3相
のコイル12,13,14への電流路を形成し、コイル
12,13,14への電力供給を行っている。図2に電
力供給部20の具体的な構成を示す。図2の電力供給部
20は、電圧供給部25の負極端子側(アース側)とコ
イル12,13,14の各電力供給端子側の間の電力供
給路を形成する3個の下側パワートランジスタ101,
102,103と、電圧供給部25の正極端子側(Vm
側)とコイル12,13,14の各電力供給端子側の間
の電力供給路を形成する3個の上側パワートランジスタ
105,106,107を含んで構成されている。上側
パワートランジスタ105,106,107には並列に
上側パワーダイオード105d,106d,107dが
逆接続され、下側パワートランジスタ101,102,
103には並列に下側パワーダイオード101d,10
2d,103dが逆接続されている。なお、下側パワー
ダイオードは必要に応じて接続すれば良く、無くしても
良い。ここでは、下側パワートランジスタ101,10
2,103や上側パワートランジスタ105,106,
107にNチャンネルMOS構造の電界効果型パワート
ランジスタを使用し、下側電界効果型パワートランジス
タ101,102,103や上側電界効果型パワートラ
ンジスタ105,106,107の電流流出端子側から
電流流入端子側に向けて逆接続されて形成された寄生ダ
イオードを下側パワーダイオード101d,102d,
103dや上側パワーダイオード105d,106d,
107dとして使用している。
【0023】なお、下側電界効果型パワートランジスタ
や上側電界効果型パワートランジスタは、Nチャンネル
MOS構造の電界効果型トランジスタを使用し、小さな
シリコンチップに集積回路化できるようにした。しか
し、そのような場合に限らず、たとえば、上側電界効果
型パワートランジスタにPチャンネルMOS構造の電界
効果型パワートランジスタを使用し、下側電界効果型パ
ワートランジスタにNチャンネルMOS構造の電界効果
型パワートランジスタを使用しても良い。また、下側パ
ワートランジスタや上側パワートランジスタは、電界効
果型トランジスタに限らず、バイポーラトランジスタ、
もしくはIGBTトランジスタを用いても良い。
【0024】電力供給部20の下側動作回路111,1
12,113は、下側通電制御信号M1,M2,M3に
応動して下側パワートランジスタ101,102,10
3のオン・オフ動作を行わせる。下側パワートランジス
タ101,102,103は、コイル12,13,14
への駆動電流I1,I2,I3の負極側電流を供給する
電流路を形成する。下側通電制御信号M1,M2,M3
は、各通電区間においてディジタル的なPWM信号(パ
ルス幅変調信号)になっており、下側パワートランジス
タ101,102,103はオン・オフの高周波スイッ
チング動作する。たとえば、下側パワートランジスタ1
01がオンのときにはコイル12の端子電圧V1は0V
もしくは略0Vになり、コイル12に負極性の駆動電流
I1を供給する。下側パワートランジスタ101がオフ
に変わると、上側パワーダイオード105dが活性にな
り、コイル12の端子電圧V1はVm以上もしくは略V
mになり、コイル12に負極性の駆動電流I1を連続的
に供給する。これにより、コイル12の端子電圧V1は
略0Vと略Vmの間をディジタル的に変化するPWM電
圧になる。同様に、下側電界効果型パワートランジスタ
102,103は、それぞれの通電区間において、下側
通電制御信号M2,M3に応動してコイル13,14の
端子電圧V2,V3をPWM電圧(高周波スイッチング
電圧)にしている。すなわち、下側電界効果型パワート
ランジスタ101,102,103は、それぞれの通電
区間において高周波スイッチング動作し、コイル12,
13,14の端子電圧V1,V2,V3を高周波スイッ
チング電圧にする。
【0025】電力供給部20の上側動作回路115,1
16,117は、上側通電制御信号N1,N2,N3に
応動して上側電界効果型パワートランジスタ105,1
06,107をオン・オフ動作させる。上側電界効果型
パワートランジスタ105,106,107は、コイル
12,13,14への駆動電流I1,I2,I3の正極
側電流を供給する電流路を形成する。
【0026】なお、上側パワートランジスタ105,1
06,107にNチャンネルMOS−FETトランジス
タを使用する場合には、電圧供給部25の正極電位Vm
よりも所定値だけ高い高電位を用いて、上側動作回路は
上側パワートランジスタ105,106,107を動作
させる制御信号を出力する。これにより、上側動作回路
は、Nチャンネルの電界効果型パワートランジスタをフ
ルオン動作させることができる。また、オン・オフの高
周波スイッチング動作する下側パワートランジスタ(た
とえば、下側パワートランジスタ101)と同相の上側
パワートランジスタ(たとえば、上側パワートランジス
タ105)を相補的にオフ・オンの同期スイッチング動
作させることにより、上側パワーダイオード(たとえ
ば、上側パワーダイオード105d)の電力損失を低減
することも可能である。
【0027】電流検出部21は、電流検出用の抵抗12
5を含んで構成され、下側パワートランジスタ101,
102,103によって3相のコイル12,13,14
に供給する合成供給電流Igに比例した電流検出信号A
dを出力する。下側パワートランジスタ101,10
2,103はオン・オフの高周波スイッチング動作する
ので、合成供給電流Igや電流検出信号Adはパルス信
号になる。図1の電圧検出部23は、コイル12,1
3,14の端子電圧を検出し、検出パルス信号を出力す
る。電圧検出部23には、3相のコイル12,13,1
4の電力供給端子に生じる3相の端子電圧V1,V2,
V3、および、コイル12,13,14の共通接続され
た共通接続端子の共通電圧Vcが入力される。図3また
は図4に電圧検出部23の具体的な構成を示す。
【0028】図3の電圧検出部23の3個のコンパレー
タ回路151,152,153は、3相の端子電圧V
1,V2,V3と共通電圧Vcを比較し、その比較結果
に応動した3相の比較パルス信号b1,b2,b3を出
力する。信号選択回路155は、コイル12,13,1
4への通電状態に応じて比較パルス信号b1,b2,b
3のうちのいずれか1個の立ち上がりエッジもしくは立
ち下がりエッジを選択検出し、その検出エッジを合成し
た検出パルス信号Dtを出力する。また、分周回路15
6は、検出パルス信号Dtを6分の1に分周した速度パ
ルス信号Dpを出力する。ここでは、速度パルス信号D
pは、1個の比較パルス信号の片方のエッジに対応した
パルス信号になる。また、微分回路157は、検出パル
ス信号Dtの立ち上がりエッジの発生タイミングにおい
て発生検知信号Dwを出力する。
【0029】図12に電圧検出部23の動作説明用波形
を示す。図12の(a),(b),(c)に示した3相
の比較パルス信号b1,b2,b3に対して、各エッジ
を選択検出して合成した検出パルス信号Dtを図12の
(d)に示す。速度パルス信号Dpは、比較パルス信号
b1の立ち上がりエッジに対応して発生し、図12の
(e)に示すようになる。発生検知信号Dwは、検出パ
ルス信号Dtの立ち上がりエッジにおいて微分パルスを
発生し、図12の(f)に示すようになる。なお、電力
供給部20のパワートランジスタのスイッチング動作に
よって生じるスイッチングノイズは省略した。実際に
は、信号選択回路155にスイッチングノイズを除去す
るノイズ除去回路が含まれている。また、信号選択回路
155の信号選択動作は、後述の遷移保持器31の保持
状態に応動して行わせている。
【0030】図4に電圧検出部23の別の構成を示す。
この電圧検出部23の合成電圧回路160は、3相の端
子電圧V1,V2,V3を抵抗161,162,163
により合成した合成共通電圧Vcrを作りだしている。
第1の信号選択回路170は、コイル12,13,14
への通電状態に応じて端子電圧V1,V2,V3のいず
れかを選択出力信号b5として出力し、コンパレータ回
路171に供給する。コンパレータ回路171は、選択
された端子電圧を合成共通電圧Vcrと比較し、比較パ
ルス信号b6を出力する。第2の信号選択回路172
は、コイルへの通電状態に応じて比較パルス信号b6の
検出エッジを選択し、検出パルス信号Dtを出力する。
また、分周回路173は、検出パルス信号Dtを6分の
1に分周し、速度パルス信号Dpを出力する。また、微
分回路174は、検出パルス信号Dtの立ち上がりエッ
ジの発生タイミングにおいて発生検知信号Dwを出力す
る。実際には、第2の信号選択回路172にスイッチン
グノイズを除去するノイズ除去回路が含まれている。ま
た、第1の信号選択回路170と第2の信号選択回路1
72の信号選択動作は、後述の遷移保持器31の保持状
態に応動して行わせることが可能である。
【0031】図1の指令部26は、ディスク1やロータ
11の回転速度を所定値に制御する速度制御回路を含ん
で構成され、電圧検出部23の速度パルス信号Dpによ
りディスク1やロータ11の回転速度を検出し、検出回
転速度と目標速度との差に応動した指令信号Acを出力
する。実施の形態1においては、指令信号Acは速度制
御回路によって作り出された電圧信号である。図1の通
電動作ブロック41は、状態遷移部35と通電制御部3
2を含んで構成されている。状態遷移部35は、調整器
27と遷移保持器31を含んで構成されている。調整器
27は、電圧検出部23の検出パルス信号Dtの立ち上
がりエッジの到来毎に、第1の調整時間T1だけ遅延し
た第1のタイミング信号F1と、第2の調整時間T2だ
け遅延した第2のタイミング信号F2を出力する。図5
に調整器27の具体的な構成を示す。
【0032】図5の調整器27は、時間計測回路201
と第1の調整回路202と第2の調整回路203を含ん
で構成されている。時間計測回路201は、検出パルス
信号Dtの立ち上がりエッジの時間間隔T0を計測し、
その時間間隔T0に対応した計数データ信号Dbを出力
する。第1の調整回路202は、検出パルス信号Dtの
立ち上がりエッジの発生時点における計数データ信号D
bが入力され、この計数データDbに比例もしくは略比
例した第1の調整時間T1だけ遅延させた第1のタイミ
ング信号F1を出力する。同様に、第2の調整回路20
3は、検出パルス信号Dtの立ち上がりエッジの発生時
点における計数データDbが入力され、この計数データ
信号Dbに比例もしくは略比例した第2の調整時間T2
だけ遅延させた第2のタイミング信号F2を出力する。
【0033】時間計測回路201は、たとえばアップ型
カウンタと保持回路を含んで構成されている。検出パル
ス信号Dtの到来毎に、アップ型カウンタの内容を保持
回路に移し、計数データ信号Dbとして出力する。ま
た、検出パルス信号Dtの到来毎に、アップ型カウンタ
の内部状態をリセットし、その後に計測クロックパルス
をカウントアップする。第1の調整回路202は、たと
えば第1のダウン型カウンタを含んで構成されている。
検出パルス信号Dtの到来時に計数データ信号Dbを第
1のダウン型カウンタに入力し、その後に第1のクロッ
クパルスによりダウンカウントする。第1のダウン型カ
ウンタの内容が零になったときに、第1の調整回路20
2は第1のタイミング信号F1を出力する。第2の調整
回路203は、たとえば第2のダウン型カウンタを含ん
で構成されている。検出パルス信号Dtの到来時に計数
データ信号Dbを第2のダウン型カウンタに入力し、そ
の後に第2のクロックパルスによりダウンカウントす
る。第2のダウン型カウンタの内容が零になったとき
に、第2の調整回路203は第2のタイミング信号F2
を出力する。また、第1の調整回路202の第1のクロ
ックパルスを第2の調整回路203の第2のクロックパ
ルスよりも高速にすることにより、第2の調整時間T2
>第1の調整時間T1にしている。
【0034】これらの信号波形の関係を図13に例示す
る。時間計測回路201は、図13の(a)に示した検
出パルス信号Dtの立ち上がりエッジ間の時間間隔T0
を計測し、時間間隔T0に対応したカウント値を計数デ
ータ信号Dbとして出力する。第1の調整回路202
は、時間間隔T0に比例または略比例した第1の調整時
間T1(T1<T0)だけ遅延して第1のタイミング信
号F1を出力する(図13の(b)参照)。すなわち、
第1のタイミング信号F1は、検出パルス信号Dtの立
ち上がりエッジ発生時点から、時間間隔T0に応動した
第1の調整時間T1だけ遅延したパルス信号になる。第
2の調整回路203は、時間間隔T0に比例または略比
例した第2の調整時間T2(T2<T0)だけ遅延して
第2のタイミング信号F2を出力する(図13の(c)
参照)。すなわち、第2のタイミング信号F2は、検出
パルス信号Dtの立ち上がりエッジ発生時点から、時間
間隔T0に応動した第2の調整時間T2(T1<T2<
T0)だけ遅延したパルス信号になる。
【0035】図1の状態遷移部35の遷移保持器31
は、調整器27の第1のタイミング信号F1や第2のタ
イミング信号F2の到来に対応して保持状態を遷移する
状態保持回路を含んでいる。遷移保持器31は、第1の
タイミング信号F1と第2のタイミング信号F2に応動
して保持状態を遷移させ、保持状態に対応した3相の下
側区間信号P1,P2,P3と3相の上側区間信号Q
1,Q2,Q3を出力する。すなわち、第1のタイミン
グ信号F1の到来によって、下側区間信号P1,P2,
P3と上側区間信号Q1,Q2,Q3のうちで1個の信
号を、“L”から“H”に変化させ、対応する電界効果
型パワートランジスタの通電を開始させる。また、第2
のタイミング信号F2の到来によって、下側区間信号P
1,P2,P3と上側区間信号Q1,Q2,Q3のうち
で1個の信号を、“H”から“L”に変化させ、対応す
る電界効果型パワートランジスタの通電を終了させる。
【0036】遷移保持器31の下側区間信号P1,P
2,P3の“H”状態になる期間は、それぞれ電力供給
部20の電界効果型の下側パワートランジスタ101,
102,103の通電区間であり、コイル12,13,
14に駆動電流I1,I2,I3の負極側電流を供給す
る通電区間に相当する。遷移保持器31の上側区間信号
Q1,Q2,Q3の“H”状態になる期間は、それぞれ
電力供給部20の電界効果型の上側パワートランジスタ
105,106,107の通電区間であり、3相のコイ
ル12,13,14に駆動電流I1,I2,I3の正極
側電流を供給する通電区間に相当する。図6に遷移保持
器31の具体的な構成を示す。
【0037】図6の遷移保持器31は、状態保持器50
1と区間信号作成器502を含んで構成されている。状
態保持器501は、第1のタイミング信号F1と第2の
タイミング信号F2の到来に応動して保持状態を遷移さ
せ、第1の状態保持信号G1,G2,G3,G4,G
5,G6と第2の状態保持信号H1,H2,H3,H
4,H5,H6を出力する。ここに、状態遷移部35の
遷移保持器31の保持状態とは、第1の状態保持信号G
1,G2,G3,G4,G5,G6と第2の状態保持信
号H1,H2,H3,H4,H5,H6の全体の状態を
意味する。区間信号作成器502は、第1の状態保持信
号G1〜G6と第2の状態保持信号H1〜H6を合成し
て、3相の下側区間信号P1,P2,P3と3相の上側
区間信号Q1,Q2,Q3を出力する。図7に状態保持
器501の具体的な構成を示し、図8に区間信号作成器
502の具体的な構成を示す。
【0038】図7の状態保持器501は、第1の状態保
持回路520と第2の状態保持回路530により構成さ
れている。第1の状態保持回路520は、6個のD形フ
リップフロップ521,522,523,524,52
5,526を含み、いずれか1個のフリップフロップが
“H”状態になり、他のフリップフロップは“L”状態
になるようにしている。第1のタイミング信号F1の立
ち上がりエッジにおいて、フリップフロップ521,5
22,523,524,525,526の状態は遷移
し、リングカウンタのように“H”状態が順繰りに移動
する。第1の状態保持回路520は、6個のフリップフ
ロップ521,522,523,524,525,52
6の内部状態を第1の状態保持信号G1〜G6として出
力する。第2の状態保持回路530は、6個のD形フリ
ップフロップ531,532,533,534,53
5,536により構成され、フリップフロップ531,
532,533,534,535,536のデータ入力
端子に第1の状態保持信号G1〜G6がそれぞれ入力さ
れている。第2のタイミング信号F2の立ち上がりエッ
ジにおいて、フリップフロップ531,532,53
3,534,535,536は第1の状態保持信号G
1,G2,G3,G4,G5,G6を内部状態に入力
し、その出力を変化させる。第2の状態保持回路530
は、6個のフリップフロップ531,532,533,
534,535,536の内部状態を第2の状態保持信
号H1,H2,H3,H4,H5,H6として出力す
る。
【0039】図8の区間信号作成器502は、下側区間
信号作成回路540と上側区間信号作成回路550を含
んで構成されている。下側区間信号作成回路540は、
状態保持器501の第1の状態保持信号G1〜G6と第
2の状態保持信号H1〜H6に応動した3相の下側区間
信号P1,P2,P3を作り出す。下側区間信号P1,
P2,P3の“H”状態になる期間は、電力供給部20
の下側パワートランジスタ101,102,103の通
電区間にそれぞれ相当する。上側区間信号作成回路55
0は、状態保持器501の第1の状態保持信号G1〜G
6と第2の状態保持信号H1〜H6に応動した3相の上
側区間信号Q1,Q2,Q3を作り出す。上側区間信号
Q1,Q2,Q3の“H”状態になる期間は、電力供給
部20の上側パワートランジスタ105,106,10
7の通電区間にそれぞれ相当する。従って、各パワート
ランジスタの通電区間は、第1の状態保持信号と第2の
状態保持信号によって決められる。
【0040】下側区間信号P1,P2,P3と上側区間
信号Q1,Q2,Q3と第1の状態保持信号G1〜G6
と第2の状態保持信号H1〜H6の信号関係を図14に
示す。図14の横軸は時間である。第1の状態保持信号
G1〜G6は、第1のタイミング信号F1の発生タイミ
ング毎に“H”となる信号がシフトする6相の信号であ
る(図14の(a)〜(f)参照)。第2の状態保持信
号H1〜H6は、第2のタイミング信号F2の発生タイ
ミング毎に“H”となる信号がシフトする6相の信号で
ある(図14の(g)〜(l)参照)。下側区間信号P
1,P2,P3は、第1の状態保持信号G1〜G6と第
2の状態保持信号H1〜H6を論理合成して作成され、
電気角で120度よりも大きな “H”区間を持つ3相
信号になっている(図14の(p)〜(r)参照)。具
体的には、下側区間信号P1,P2,P3は130〜1
60度の“H”区間(通電区間)を有する3相信号であ
る。ここに、電気角360度はロータのN極とS極の1
組の回転角度に相当している。同様に、上側区間信号Q
1,Q2,Q3は、第1の状態保持信号G1〜G6と第
2の状態保持信号Q1〜Q6を論理合成して作成され、
電気角で120度よりも大きな “H”区間を持つ3相
信号になっている(図14の(m)〜(o)参照)。具
体的には、上側区間信号Q1,Q2,Q3は130〜1
60度の“H”区間(通電区間)を有する3相信号であ
る。
【0041】図1の状態遷移部35の遷移保持器31
は、調整器27の第1のタイミング信号F1や第2のタ
イミング信号F2の到来に応動して保持状態を遷移させ
る。すなわち、遷移保持器31は、第1のタイミング信
号F1の到来に応動して保持状態を第1の状態から第2
の状態に遷移させ、第2のタイミング信号F2の到来に
応動して保持状態を第2の状態から第3の状態に遷移さ
せる。遷移保持器31は、保持状態に対応した3相の下
側区間信号P1,P2,P3と3相の上側区間信号Q
1,Q2,Q3を出力する。これにより、第1のタイミ
ング信号F1の到来によって、下側区間信号P1,P
2,P3と上側区間信号Q1,Q2,Q3のうちで1個
の信号を、“L”から“H”に変化させ、対応するパワ
ートランジスタの通電を開始させる。また、第2のタイ
ミング信号F2の到来によって、下側区間信号P1,P
2,P3と上側区間信号Q1,Q2,Q3のうちで1個
の信号を、“H”から“L”に変化させ、対応するパワ
ートランジスタの通電を終了させる。
【0042】遷移保持器31の下側区間信号P1,P
2,P3の“H”状態になる期間は、電力供給部20の
下側パワートランジスタ101,102,103の動作
により、コイル12,13,14に駆動電流I1,I
2,I3の負極側電流をそれぞれ流す通電区間に相当す
る。遷移保持器31の上側区間信号Q1,Q2,Q3の
“H”状態になる期間は、電力供給部20の上側パワー
トランジスタ105,106,107の動作により、コ
イル12,13,14に駆動電流I1,I2,I3の正
極側電流をそれぞれ流す通電区間に相当する。
【0043】図15にこれらの信号波形の関係を示す。
図15の(a)に示した検出パルス信号Dtに対して、
第1のタイミング信号F1は第1の調整時間T1だけ遅
延して出力され(図15の(b)参照)、第2のタイミ
ング信号F2は第2の調整時間T2だけ遅延して出力さ
れる(図15の(c)参照)。遷移保持器31は、第1
のタイミング信号F1と第2のタイミング信号F2の到
来毎に保持状態を遷移し、12の保持状態を循環的に繰
り返す。これにより、図15の(d),(e),(f)
に示した3相の下側区間信号P1,P2,P3と図15
の(g),(h),(i)に示した3相の上側区間信号
Q1,Q2,Q3を作り出す。たとえば、第1のタイミ
ング信号F1の到来により下側区間信号P1が“L”か
ら“H”に変化して下側パワートランジスタ101が通
電開始になり、第2のタイミング信号F2の到来により
下側区間信号P3が“H”から“L”に変化して下側パ
ワートランジスタ103が通電終了になる。次の第1の
タイミング信号F1の到来により上側区間信号Q3が
“L”から“H”に変化して上側パワートランジスタ1
07が通電開始になり、次の第2のタイミング信号F2
の到来により上側区間信号Q2が“H”から“L”に変
化して上側パワートランジスタ106が通電終了にな
る。さらに、次の第1のタイミング信号F1の到来によ
り下側区間信号P2が“L”から“H”に変化して下側
パワートランジスタ102が通電開始になり、第2のタ
イミング信号F2の到来により下側区間信号P1が
“H”から“L”に変化して下側パワートランジスタ1
01が通電終了になる。さらに、次の第1のタイミング
信号F1の到来により上側区間信号Q1が“L”から
“H”に変化して上側パワートランジスタ105が通電
開始になり、次の第2のタイミング信号F2の到来によ
り上側区間信号Q3が“H”から“L”に変化して上側
パワートランジスタ107が通電終了になる。このよう
にして、遷移保持器31は3相の下側区間信号P1,P
2,P3と3相の上側区間信号Q1,Q2,Q3を出力
し、電力供給部20の下側パワートランジスタ101,
102,103と上側パワートランジスタ105,10
6,107の通電区間を決める。図15から理解される
ように、検出パルス信号Dtの発生から第1の調整時間
T1後の第1のタイミング信号に応動して、ある1個の
パワートランジスタの通電が開始され、検出パルス信号
Dtの発生から第2の調整時間T2後の第2のタイミン
グ信号F2に応動して、ある1個のパワートランジスタ
の通電が終了する。
【0044】その結果、下側区間信号P1,P2,P3
は、電気角で120度よりも大きな“H”区間を持つ3
相信号になる(図15の(d)〜(f)参照)。具体的
には、下側区間信号P1,P2,P3は約150度の
“H”区間を有する3相信号である。同様に、上側区間
信号Q1,Q2,Q3は、電気角で120度よりも大き
な“H”区間を持つ3相信号になる(図15の(g)〜
(i)参照)。具体的には、上側区間信号Q1,Q2,
Q3は約150度の“H”区間を有する3相信号であ
る。また、T2>T1であるから、ロータ11の回転に
伴って、2相のコイルへの通電と3相のコイルへの通電
を交互に行わせ、駆動電流の脈動を小さくしている。
【0045】図1の通電制御部32は、遷移保持器31
の下側区間信号P1,P2,P3と上側区間信号Q1,
Q2,Q3に応動した下側通電制御信号M1,M2,M
3と上側通電制御信号N1,N2,N3を出力する。従
って、コイルへの通電区間は、下側区間信号と上側区間
信号によって決められる。また、通電制御部32は、ス
イッチング制御部22のスイッチングパルス信号Wpに
応動して下側通電制御信号M1,M2,M3をスイッチ
ングパルス化している。図9に通電制御部32の具体的
な構成を示す。
【0046】図9の下側通電回路250は、アンド回路
261,262,263を含んで構成され、スイッチン
グ制御部22のスイッチングパルス信号Wpと下側区間
信号P1,P2,P3のそれぞれをアンド回路261,
262,263により論理積の合成をし、通電区間内を
パルス化した下側通電制御信号M1,M2,M3を出力
する。上側通電回路251は、バッファ回路265,2
66,267を含んで構成され、上側区間信号Q1,Q
2,Q3のそれぞれをバッファ回路265,266,2
67によりバッファ出力し、上側通電制御信号N1,N
2,N3を出力する。
【0047】図1のスイッチング動作ブロック42は、
電流検出部21とスイッチング制御部22とを含んで構
成されている。スイッチング制御部22は、電流検出部
21の電流検出信号Adと指令部26の指令信号Acと
を比較し、その比較結果に応動したスイッチングパルス
信号Wpを出力する。スイッチング制御部22のスイッ
チングパルス信号Wpは通電制御部32に入力される。
下側パワートランジスタ101,102,103は、そ
の通電区間においてスイッチングパルス信号Wpによっ
て同時にオン・オフの高周波スイッチング動作する。た
とえば、下側区間信号P1とP2が“H”でP3が
“L”の時には、2個の下側パワートランジスタ101
と102がスイッチングパルス信号Wpに応動して同時
にオン・オフ動作する。また、電流検出信号Adが指令
信号Acに等しくなった時にスイッチングパルス信号W
pが“L”になるので、下側パワートランジスタ10
1,102,103によってコイル12,13,14に
供給される合成供給電流パルスIgのピーク値は指令信
号Acに比例または略比例して変化する。その結果、コ
イル12,13,14への駆動電流I1,I2,I3の
振幅は、指令信号Acに応動して電流制御される。ま
た、スイッチング制御部22には電圧検出部23の発生
検知信号Dwが入力され、発生検知信号Dwの到来時点
にもとづいてスイッチングパルス信号Wpの発生タイミ
ングを変化させるようにしている。図10にスイッチン
グ制御部22の具体的な構成を示す。
【0048】図10のスイッチング制御部22は、比較
回路321と基準パルス回路322とPWMパルス回路
323を含んで構成されている。比較回路321は、指
令信号Acと電流検出信号Adを比較し、電流検出信号
Adが指令信号Acよりも大きくなると比較信号Apを
“H”に変化させる。基準パルス回路322は、クロッ
ク回路351と分周回路352とデータ回路353を含
んで構成されている。発生検知信号Dwが”L”の場合
に、基準パルス回路322の分周回路352はクロック
回路351のクロック信号Ckを所定個数分周し、所定
時間間隔Tr毎に基準パルス信号Arを出力する。発生
検知信号Dwが到来すると、基準パルス回路322は、
発生検知信号Dwの立ち上がりエッジにおいて分周回路
352にデータ回路353のデータ信号Dkを入力し、
分周回路352に所要値をセットする。その後に、基準
パルス回路322の分周回路352は、クロック回路3
51のクロック信号Ckを分周する。その結果、発生検
知信号Dwの到来によって、基準パルス回路322は到
来以後の基準パルス信号Arの発生タイミングを時間的
にシフト・変化させる。なお、分周回路352の基準パ
ルス信号Arは、所定の短時間の間”H”となるパルス
信号にされている。
【0049】PWMパルス回路323は、フリップフロ
ップ回路361とインバータ回路362とアンド回路3
63を含んで構成されている。フリップフロップ回路3
61は、基準パルス信号Arの立ち上がりエッジの発生
により内部状態を“H”にし、比較信号Apの立ち上が
りエッジの発生によって内部状態を”L”にする。基準
パルス信号Arの反転信号とフリップフロップ回路36
1の出力パルス信号W1は、アンド回路363によって
論理合成され、スイッチングパルス信号Wp(PWMパ
ルス信号Wp)を作り出す。従って、PWMパルス回路
323のスイッチングパルス信号Wpは、基準パルス信
号Arが”H”の時に”L”になり、基準パルス信号A
rの立ち下がりエッジにおいて”H”に変わり、比較信
号Apの立ち上がりエッジの発生により“L”に変化す
る。
【0050】図16の(a)〜(d)に、発生検知信号
Dwが”L”の場合の基準パルス信号Arと比較信号A
pとスイッチングパルス信号Wpの信号関係を示す。基
準パルス信号Arの立ち下がりエッジ発生時点において
スイッチングパルス信号Wpは“H”になり、比較信号
Apの立ち上がりエッジ発生時点においてスイッチング
パルス信号Wpは“L”になる。このようにして、スイ
ッチングパルス信号Wpは電流検出信号Adと指令信号
Acに応動したPWM信号が作成される。また、基準パ
ルス信号Arの1周期内に比較信号Apが発生しない場
合には、基準パルス信号Arの”H”区間においてスイ
ッチングパルス信号Wpは”L”になる。すなわち、ス
イッチングパルス信号Wpは、基準パルス信号Arの発
生に同期して周期的または略周期的に、少なくとも所定
時間(Arが”H”の時間幅)の間、”L”になる。そ
の周波数は、実施の形態1において50kHz程度に設
定されているが、好ましくは、20kHz〜200kH
zの間から選ばれる。
【0051】また、図17の(a)〜(d)に、発生検
知信号Dwが到来した場合の発生検知信号Dwと基準パ
ルス信号Arと比較信号Apとスイッチングパルス信号
Wpの信号関係を示す。基準パルス信号Arは、発生検
知信号Dwの到来によって、以後のパルス発生タイミン
グをシフト・変化される。ここでは、発生検知信号Dw
の到来時点から時間Tw後に基準パルス信号Arを発生
するようにタイミングをシフト・変化させる。以後の基
準パルス信号Arは所定時間間隔Tr毎に発生する。ス
イッチングパルス信号Wpは、基準パルス信号Arの立
ち下がりエッジ発生時点において“H”になり、比較信
号Apの立ち上がりエッジ発生時点において“L”にな
る。このようにして、スイッチングパルス信号Wpは、
電流検出信号Adと指令信号Acに応動したPWM信号
で、発生検知信号Dwの到来に応動してパルスタイミン
グをシフト・変化されたものになる。その結果、電力供
給部20のパワートランジスタの高周波スイッチング動
作も、スイッチングパルス信号Wpに応動してタイミン
グをシフト・変化されたものになる。
【0052】次に、実施の形態1の全体的な動作および
利点について説明する。状態遷移部35(調整器27と
遷移保持器31)と通電制御部32は通電動作ブロック
41を形成し、状態遷移部35の下側区間信号P1,P
2,P3と上側区間信号Q1,Q2,Q3に応動して、
通電制御部32は下側通電制御信号M1,M2,M3と
上側通電制御信号N1,N2,N3を出力し、通電すべ
きコイルを選択する。電力供給部20は、通電制御部3
2の下側通電制御信号M1,M2,M3と上側通電制御
信号N1,N2,N3に応動して下側パワートランジス
タ101,102,103と上側パワートランジスタ1
05,106,107をオン・オフ動作させ、3相のコ
イル12,13,14への電力供給を行う。
【0053】スイッチング制御部22と電流検出部21
はスイッチング動作ブロック42を形成し、3相のコイ
ル12,13,14にPWM化されたパルス的な駆動電
圧V1,V2,V3を供給するように動作する。スイッ
チング制御部22のスイッチングパルス信号Wpに応動
して、通電制御部32の下側通電制御信号M1,M2,
M3がPWMパルス信号になる。通電制御部32の下側
通電制御信号M1,M2,M3によって選択された1個
または2個の下側パワートランジスタは同時にオン・オ
フの高周波スイッチング動作し、コイル12,13,1
4に駆動電流I1,I2,I3の負極側電流を供給す
る。電力供給部20の下側パワートランジスタ101,
102,103がオフになった時には、コイル12,1
3,14のインダクタンス作用により、通電相のコイル
に接続されている1個または2個の上側パワーダイオー
ド105d,106d,107dがオンに変わり、連続
的な負極側の駆動電流I1,I2,I3をコイル12,
13,14に供給する。その結果、3相のコイル12,
13,14への駆動電圧V1,V2,V3はPWM電圧
になる。これにより、電力供給部20の下側パワートラ
ンジスタ101,102,103の電力損失が大幅に小
さくなる。
【0054】電力供給部20の上側パワートランジスタ
105,106,107は、3相のコイル12,13,
14に駆動電流I1,I2,I3の正極側電流を供給す
る。通電制御部32の上側通電制御信号N1,N2,N
3によって選択された1個または2個の上側パワートラ
ンジスタを同時にオンにし(PWM動作はしない)、コ
イル12,13,14に駆動電流I1,I2,I3の正
極側電流を供給する。これにより、ディスク1やロータ
11の回転に伴って、3相のコイル12,13,14に
は正極性と負極性に交番する両方向の駆動電流I1,I
2,I3が供給される。また、電力供給部20の上側パ
ワートランジスタ105,106,107の電力損失は
大幅に小さくなる。電流検出部21は、電力供給部20
の3個の下側パワートランジスタ101,102,10
3がコイル12,13,14に供給する合成供給電流I
gを検出し、電流検出信号Adを出力する。この合成供
給電流は、3相のコイル12,13,14への3相の駆
動電流I1,I2,I3の負極側電流の合成値に相当す
る。スイッチング制御部22は、電流検出信号Adと指
令信号Acを比較し、その比較結果に応動したスイッチ
ングパルス信号Wpを出力する。電力供給部20の下側
パワートランジスタ101,102,103はスイッチ
ングパルス信号Wpに応動してオン・オフの高周波スイ
ッチング動作する。その結果、合成供給電流Igは指令
信号Acに応動して電流制御される。これにより、3相
のコイル12,13,14への駆動電流I1,I2,I
3を指令信号Acに応動して正確に電流制御でき、発生
駆動力の脈動を低減できる。また、電力供給部20の下
側パワートランジスタ101,102,103は、スイ
ッチング制御部22の単一のパルス信号であるスイッチ
ングパルス信号Wpに応動して同時にオン・オフの高周
波スイッチング動作しているので、その構成は簡素にな
る。また、電力供給部20の上側パワートランジスタ1
05,106,107はPWM動作しないので、その通
電切換は極めて容易である。
【0055】電圧検出部23は、3相の駆動電圧V1,
V2,V3と共通電圧Vcまたは合成共通電圧Vcrを
比較する。これらの比較結果である比較パルス信号を、
たとえば下側区間信号P1,P2,P3や上側区間信号
Q1,Q2,Q3に応動して選択し、検出パルス信号D
tと速度パルス信号Dpと発生検知信号Dwを作成す
る。すなわち、ロータ11が回転することによって3相
のコイル12,13,14に誘起される逆起電力に応動
した検出パルス信号Dtと速度パルス信号Dpと発生検
知信号Dwを得ている。また、電力供給部20のパワー
トランジスタが単一のパルス信号であるスイッチングパ
ルス信号Wpに応動してスイッチング動作しているの
で、電圧検出部23の信号選択回路155はスイッチン
グパルス信号Wpの変化時点を含む所定時間にわたって
端子電圧の検出を禁止し、高周波スイッチング動作に伴
うノイズの影響を容易に除去している。また、電圧検出
部23の信号選択回路155はコイルへの電流路の切換
時点から所定時間にわたって端子電圧の検出を禁止し、
電流路の切換に伴う端子電圧の検出の誤動作を防止して
いる。
【0056】状態遷移部35の調整器27は、検出パル
ス信号Dtの立ち上がりエッジの到来を検出し、時間計
測回路201により検出パルス信号Dtのエッジ間隔T
0を計測する。第1の調整回路202は、検出パルス信
号Dtのエッジ発生時点からエッジ間隔T0に応動した
第1の調整時間T1だけ遅延させた第1のタイミング信
号F1を出力する。また、第2の調整回路203は、検
出パルス信号Dtのエッジ発生時点からエッジ間隔T0
に応動した第2の調整時間T2だけ遅延させた第2のタ
イミング信号F2を出力する。ここに、T1<T2<T
0である。
【0057】状態遷移部35の遷移保持器31は、第1
のタイミング信号F1に応動してその保持状態を第1の
状態から第2の状態に遷移させ、保持状態の遷移に応動
して3相の下側区間信号と3相の上側区間信号のうちで
1個の区間信号を通電開始(“H”)にする。また、遷
移保持器31は、第2のタイミング信号F2に応動して
保持状態をさらに第2の状態から第3の状態に遷移さ
せ、保持状態の遷移に応動して3相の下側区間信号と3
相の上側区間信号のうちで1個の区間信号を通電終了
(“L”)にする。第1のタイミング信号F1と第2の
タイミング信号F2の到来毎に、遷移保持器31の保持
状態は順次シフトしていく(保持状態は、12状態のう
ちで順次循環的に遷移する)。下側区間信号P1,P
2,P3はそれぞれ下側パワートランジスタ101,1
02,103の通電区間を決め、上側区間信号Q1,Q
2,Q3はそれぞれ上側パワートランジスタ105,1
06,107の通電区間を決める。
【0058】通電制御部32の下側通電回路250は、
遷移保持器31の3相の下側区間信号P1,P2,P3
とスイッチング制御部22のスイッチングパルス信号W
pを論理合成して3相の下側通電制御信号M1,M2,
M3を作りだし、電力供給部20の下側パワートランジ
スタ101,102,103をオン・オフの高周波スイ
ッチング動作させる。これにより、下側パワートランジ
スタ101,102,103の電力損失を大幅に低減
し、消費電力・発熱を小さくしている。通電制御部32
の上側通電回路251は、遷移保持器31の3相の上側
区間信号Q1,Q2,Q3をバッファ出力して3相の上
側通電制御信号N1,N2,N3を作りだし、電力供給
部20の上側パワートランジスタ105,106,10
7をオン・オフ動作させる。これにより、上側パワート
ランジスタ105,106,107の電力損失を大幅に
低減し、消費電力・発熱を小さくしている。
【0059】指令部26は、電圧検出部23の速度パル
ス信号Dpによりディスク1やロータ11の回転速度を
検出し、目標速度と実際の回転速度との差に応動した指
令信号Acを出力する。ディスク1やロータ11が目標
回転速度で制御されている場合には、指令信号Acは小
さな値になる。その結果、指令信号Acに応動して電力
供給部20の下側パワートランジスタ101,102,
103を高周波スイッチング動作させながら、指令信号
Acに比例した小さな3相の駆動電流I1,I2,I3
を3相のコイル12,13,14に供給する。状態遷移
部35の調整器27は、第1の調整時間T1の遅延を行
った第1のタイミング信号F1と第2の調整時間T2の
遅延を行った第2のタイミング信号F2を出力する。こ
れにより、3相のコイル12,13,14への駆動電流
はかなり広幅の通電にでき、駆動電流の脈動を低減し、
ディスク1の振動や騒音を小さくしている。すなわち、
下側区間信号P1,P2,P3や上側区間信号Q1,Q
2,Q3の各通電区間を電気角で360/3=120°
よりもかなり大きく設定している。実施の形態1におい
ては、下側区間信号P1,P2,P3や上側区間信号Q
1,Q2,Q3の各通電区間を130°以上に設定して
いる。
【0060】また、電圧検出部23の発生検知信号Dw
の到来に応動して、スイッチング制御部22はスイッチ
ングパルス信号Wpの発生タイミングをシフト・変化さ
せている。これにより、電力供給部20のパワートラン
ジスタのPWMタイミングが変化する。その結果、次の
検出パルスの検出タイミングにおいて高周波スイッチン
グ動作が起こらないようにでき、正確な端子電圧の検出
を行うことができる。すなわち、検出パルス信号Dtや
速度パルス信号Dpを正確に検出でき、上述の回転制御
動作・速度制御動作が安定になり、ディスク1をジッタ
の少ない安定な回転制御することができる。
【0061】以下、検出タイミングにおいて高周波スイ
ッチング動作が起こらないようにして正確な端子電圧の
検出を行うことができる理由について説明する。ディス
ク1やロータ11が速度制御されている場合には、回転
速度は一定になっている。従って、検出パルス信号Dt
の発生時間間隔(端子電圧の検出時間間隔)は一定また
は略一定と考えられる。この時間間隔をT0(図13参
照)とする。一方、高周波スイッチング動作を行わせる
スイッチングパルス信号Wpは、スイッチング制御部2
2の基準パルス信号Arの時間間隔によって生じてい
る。この時間間隔をTr(図16参照)とする。発生検
知信号Dwの到来によって基準パルス回路322を特定
の時間状態にセットすることにより、以後の基準パルス
信号Arの発生タイミングをシフト・変化させることが
できる。上述の構成では、発生検知信号Dwの到来から
時間Tw後に基準パルス信号Arを発生させ、以後の基
準パルス信号Arは時間間隔Trを保って発生させる
(図17参照)。これにより、発生検知信号Dwの到来
時点を起点にして、基準パルス信号Arは所定時間だけ
シフトされて発生するようになる。基準パルス信号Ar
の発生タイミングにおいてスイッチングパルス信号Wp
が変化し、電力供給部20のパワートランジスタの高周
波スイッチング動作が生じる(パワートランジスタがオ
ン状態になる)。これにより、基準パルス信号Arのタ
イミングを変化させることにより、次の検出パルス信号
の発生が予想される時点において、スイッチングパルス
信号Wpをたとえば”H”状態にしてパワートランジス
タをオン状態にすることができる。その結果、スイッチ
ングノイズのない状況で、正確な検出パルス信号の検出
動作を行うことができる。
【0062】実際的な例では、たとえば、Tn=T0/
Trを非整数の適当な値(たとえば、Tn=整数+0.
1〜0.5)に設定して、図17のTwをTrもしくは
略Tr(0.8Tr〜1.2Tr)にする。これによ
り、次の検出パルス信号の発生が予想される時点におい
て、電力供給部20のパワートランジスタが高周波スイ
ッチング動作のオン状態になる期間とすることが可能と
なる。その結果、スイッチングノイズのない状況で、コ
イルの端子電圧の検出動作を行うことができ、正確・高
精度な検出パルス信号を得ることができる。別の実際的
な例では、たとえば、Tn=T0/Trを整数もしくは
略整数に設定して、Twを0.2Trから0.8Trの
間の適当な値(Tw=0.2Tr〜0.8Tr)にす
る。これにより、次の検出パルス信号の発生が予想され
る時点において、電力供給部20のパワートランジスタ
が高周波スイッチング動作のオン状態になる期間とする
ことが可能となる。その結果、スイッチングノイズのな
い状況で、コイルの端子電圧の検出動作を行うことがで
き、正確・高精度な検出パルス信号を得ることができ
る。また、Tnを整数または略整数にするならば、検出
パルスの発生に応動して生じるスイッチングタイミング
のシフト・変化の量が小さくなる。その結果、PWMス
イッチングの周期性の乱れが小さくなり、駆動電流の脈
動が小さくなる。なお、TnやTwの具体的な値は、上
記のものに限定されるものではない。
【0063】実施の形態1では、上述の説明にて理解さ
れるように、コイルの端子電圧を検出して電流路を切り
換えることにより、ロータ11の回転位置を検出するた
めの位置検出素子を不要にした。また、コイル12,1
3,14に両方向の駆動電流を供給するパワートランジ
スタをオン・オフの高周波スイッチング動作させ、電力
損失を大幅に低減した。すなわち、下側パワートランジ
スタ101,102,103をフルオン・オフの高周波
スイッチング動作させ、下側パワートランジスタの電力
損失を著しく小さくした。上側パワートランジスタ10
5,106,107をフルオン・オフして電流路を切り
換え、上側パワートランジスタの電力損失を小さくし
た。これにより、パワートランジスタの電力損失が大幅
に低減され、ディスク装置の発熱は著しく小さくなる。
【0064】また、実施の形態1では、電圧検出部の検
出パルス信号の発生に応動して、電力供給部20のパワ
ートランジスタの高周波スイッチングのタイミングをシ
フト・変化させることにより、スイッチングノイズの影
響を受けない、正確な端子電圧の検出を実現できる。こ
れにより、電圧検出部の検出パルス信号を用いた電流路
の形成・切換動作が正確になり、位置検出素子を用いな
いで安定な回転駆動を実現できる。また、発生駆動力の
変動も小さくなる。また、電圧検出部23の検出パルス
信号Dtを分周して速度パルス信号Dpを作成し、速度
パルス信号Dpを用いて速度制御を行うことにより、速
度制御動作が正確・安定になる。すなわち、ディスクの
回転ジッタを大幅に低減でき、高密度ディスクの再生・
記録に適したディスク装置を実現できる。また、速度パ
ルス信号Dpを得るための専用の速度検出器が不要にな
る。なお、速度パルス信号は検出パルス信号の分周信号
に限らないで、検出パルス信号をそのまま速度パルス信
号として使用しても良い。また、電圧検出部23の検出
パルス信号の発生に応動して、基準パルス信号の時間間
隔Trを変化させることにより、電力供給部20のパワ
ートランジスタの高周波スイッチングのタイミングをシ
フト・変化させるようにしても良く、本発明に含まれ
る。
【0065】また、実施の形態1では、3個の下側パワ
ートランジスタ101,102,103のうちで1個ま
たは2個のパワートランジスタをオン・オフの高周波ス
イッチング動作させ、1相分のコイルの端子電圧を高周
波スイッチングさせる第1のスイッチング動作と2相分
のコイルの端子電圧を高周波スイッチングさせる第2の
スイッチング動作を実現し、ロータの回転に伴って第1
のスイッチング動作と第2のスイッチング動作を交互に
行わせた。これにより、電流路の切り換わりをオーバー
ラップさせることができ、駆動電流の脈動が小さくな
る。その結果、ディスクを回転駆動する発生駆動力の脈
動が小さくなり、ディスクの振動・騒音が小さくなる。
そして、高密度ディスクを誤り無く再生または記録する
ことができる。ここでは、上側パワートランジスタ10
5,106,107や下側パワートランジスタ101,
102,103の通電区間を電気角で140〜160度
程度にした。この通電区間は、振動・騒音を低減するた
めにさらに大きくしても良い。
【0066】また、実施の形態1では、3相のコイル1
2,13,14への供給電流に応動した電流検出信号と
指令信号を比較し、その比較結果に応動した単一のスイ
ッチングパルス信号を作成し、この単一のパルス信号に
応動して1個または2個の下側パワートランジスタを同
時にオン・オフの高周波スイッチング動作させた。その
結果、簡単なスイッチング動作によって、3相のコイル
12,13,14への駆動電流の大きさを指令信号に応
動して正確に電流制御できる。これにより、駆動電流の
脈動を大幅に低減でき、指令信号に応動した正確な駆動
力を発生するようにしている。また、検出パルス信号の
発生に応動して単一のスイッチングパルス信号のタイミ
ングをシフト・変化させればよく、構成が著しく簡素に
なる。すなわち、コイル12,13,14の端子電圧の
検出におけるPWMノイズの影響を容易になくすことが
できる。また、スイッチング制御部22のPWMパルス
回路323は、基準パルス信号Arが”H”の時にスイ
ッチングパルス信号Wpを”L”にしている。これによ
り、スイッチングパルス信号Wpに応動して高周波スイ
ッチング動作を行うパワートランジスタは、基準パルス
信号Arの発生タイミング毎に強制的にオフ状態にな
る。その結果、基準パルス信号Arの発生毎に確実に高
周波スイッチング動作が行われ、スイッチング動作の安
定化を図ることができる。すなわち、パワートランジス
タがオンになる幅がほぼ均一になり、コイル12,1
3,14の端子電圧の検出動作が安定になる。
【0067】実施の形態1では、図10に示したスイッ
チング制御部を使用したが、本発明はそのような構成に
限定されるものではない。たとえば、図18に示した別
種の構成のスイッチング制御部を使用しても良い。これ
について説明する。図18のスイッチング制御部は、比
較回路411とPWMパルス回路412とオア回路41
3により構成されている。比較回路411は、指令信号
Acと電流検出信号Adを比較し、電流検出信号Adが
指令信号Acよりも大きくなると比較信号Apを“H”
に変化させる。オア回路413は、比較信号Apと電圧
検出部の発生検知信号Dwを論理合成して出力する。P
WMパルス回路412のスイッチングパルス信号Wp
(PWMパルス信号Wp)は、オア回路413の出力信
号Atの立ち上がりエッジの到来をトリガーとして所定
時間Tfの間“L”になり、所定時間Tfが経過すると
“H”に変化する。
【0068】まず、発生検知信号Dwが到来しない場合
の波形関係を図19の(a)〜(c)に示す。図19の
(b)に示した比較信号Apの立ち上がりエッジの発生
をトリガーとして、図19の(c)に示したスイッチン
グパルス信号Wpは所定時間Tfの間“L”になり、所
定時間Tfが経過すると“H”に変化する。比較信号A
pは、電流検出信号Adが指令信号Acよりも小さい時
に“L”であり、電流検出信号Adが指令信号Acより
も大きくなると“H”に変わる。比較信号Apが“H”
に変化した時点から所定時間Tfの間、スイッチングパ
ルス信号Wpは“L”になる。スイッチングパルス信号
Wpが“L”になると、下側パワートランジスタ10
1,102,103による通電が停止され、電流検出信
号Adは零になり、比較信号Apは“L”になる。所要
時間Tfが経過すると、スイッチングパルス信号Wpが
“H”に変わり、下側パワートランジスタ101,10
2,103によるコイル12,13,14への通電を再
開する。このようにして、スイッチングパルス信号Wp
は電流検出信号Adと指令信号Acに応動したPWM信
号(パルス幅変調信号)になる。
【0069】次に、発生検知信号Dwが到来した場合の
波形関係を図20の(a)〜(c)に示す。図20の
(a)に示した発生検知信号Dwの立ち上がりエッジの
発生をトリガーとして、図20の(c)に示したスイッ
チングパルス信号Wpは所定時間Tfの間“L”にな
り、所定時間Tfが経過すると“H”に変化する。ま
た、図20の(b)に示した比較信号Apの立ち上がり
エッジの発生もトリガーとして、スイッチングパルス信
号Wpは所定時間Tfの間“L”になり、所定時間Tf
が経過すると“H”に変化する。これにより、発生検知
信号Dwの到来によってスイッチングパルス信号Wpは
強制的に所定時間”L”になり、発生検知信号Dwの到
来以後のスイッチングパルス信号Wpのタイミングはシ
フト・変化する。スイッチングパルス信号Wpは電力供
給部20のパワートランジスタの高周波スイッチング動
作を行わせている。すなわち、スイッチングパルス信号
Wpは電流検出信号Adと指令信号Acに応動したPW
M信号でありながらも、発生検知信号Dwの到来に応動
してスイッチングタイミングはシフト・変化する。
【0070】《実施の形態2》図21から図22に本発
明の実施の形態2のモータを含んで構成されたディスク
装置と、モータを示す。図21に実施の形態2のディス
ク装置の全体構成を示す。実施の形態2では、前述の実
施の形態1における調整器と遷移保持器と通電制御部と
スイッチング制御部と指令部が、マイクロコンピュータ
部(以下、マイコン部と略称する)701のハード・ソ
フト内に構成されている。なお、前述の実施の形態1と
同様なものには同一の番号を付し、説明を省略する。
【0071】ディスク1やロータ11の回転に伴って、
電力供給部20は3相のコイル12,13,14への通
電状態を変化させていく。電圧検出部700は、3相の
コイル12,13,14の端子電圧を検出し、端子電圧
に応動した比較パルス信号Y1,Y2,Y3をマイコン
部701に出力する。図22に電圧検出部700の具体
的な構成を示す。図22の電圧検出部は、抵抗711〜
716によりコイル12,13,14の端子電圧V1,
V2,V3を分圧し、分圧端子電圧V11,V22,V
33を作り出す。合成電圧回路720は、分圧端子電圧
V11,V22,V33を抵抗721,722,723
により合成し、合成共通電圧Vcrを作り出す。コンパ
レータ回路731,732,733は、それぞれ分圧端
子電圧V11,V22,V33と合成共通電圧Vcrを
比較し、比較結果に応動した比較パルス信号Y1,Y
2,Y3を出力する。
【0072】図21のマイコン部701は、電圧検出部
700の比較パルス信号Y1,Y2,Y3を入力し、P
WMノイズの影響を除去しながら、コイル12,13,
14への通電状態に対応した比較パルス信号Y1,Y
2,Y3の立ち上がりエッジや立ち下がりエッジを検出
し、実質的に検出パルス信号Dtを作成する。マイコン
部701は、検出パルス信号Dtの検出時点から第1の
調整時間T1だけ遅延した第1のタイミング信号F1と
第2の調整時間T2だけ遅延した第2のタイミング信号
F2を実質的に作成し、第1のタイミング信号F1と第
2のタイミング信号F2に応動して保持状態を実質的に
遷移させる。この保持状態に基づいて、下側通電制御信
号M1,M2,M3と上側通電制御信号N1,N2,N
3の通電区間を実質的に決める。また、マイコン部70
1は、電流検出部21の電流検出信号AdをAD変換し
た電流ディジタル信号を入力し、電流ディジタル信号と
指令ディジタル信号を実質的に比較する。この比較結果
に応動したスイッチングパルス信号(PWMパルス信
号)を作りだし、上述の下側通電制御信号M1,M2,
M3をPWMパルス化する。マイコン部701の下側通
電制御信号M1,M2,M3は電力供給部20に供給さ
れ、電力供給部20の3個の下側パワートランジスタは
3相の下側通電制御信号M1,M2,M3に応動してオ
ン・オフの高周波スイッチング動作を行う。マイコン部
701の上側通電制御信号N1,N2,N3は電力供給
部20に供給され、電力供給部20の3個の上側パワー
トランジスタは3相の上側通電制御信号N1,N2,N
3に応動してオン・オフ動作を行う。マイコン部701
は、電圧検出部700の比較パルス信号にもとづいてデ
ィスク1やロータ11の回転速度を検出し、目標回転速
度との差に応動した指令信号を実質的に作成している。
なお、電流検出信号Adと指令信号Acをアナログ的に
比較するようにしても良い。
【0073】また、マイコン部701は、検出パルス信
号の検出動作に応動してスイッチングパルス信号の発生
タイミングを変化させる。これにより、次の検出パルス
信号の検出タイミング近傍においてPWMスイッチング
が行われないようにし、PWMノイズの影響を無くし
て、コイル12,13,14の正確な端子電圧の検出動
作を可能にしている。その結果、コイルの端子電圧に正
確に応動した検出パルス信号を得ることができ、検出パ
ルス信号に応動してディスク1やロータ11の高精度の
速度制御を行うことができる。実施の形態2において
も、前述の実施の形態1と同様な作用効果を得ることが
できる。なお、本発明の各種動作は、マイコン部701
のソフトウェアに限らず、ハードウェアによって実行し
ても良い。
【0074】なお、前述の各実施の形態の具体的な構成
については、各種の変形が可能である。たとえば、各相
のコイルは複数個の部分コイルを直列もしくは並列に接
続して構成しても良い。3相のコイルはスター結線に限
らず、デルタ結線であってもよい。また、コイルの相数
は3相に限定されない。一般に、複数相のコイルを有す
る構成を実現できる。また、ロータの界磁部の磁極数も
2極に限定されるものではなく、多極にしても良い。ま
た、前述の各実施の形態では、電流検出部を1個の電流
検出用の抵抗により構成したが、本発明はそのような場
合に限定されるものではなく、各種の電流検出方法が使
用可能である。たとえば、3相の駆動電流の負極側電流
値を合成した電流を検出する構成や、正極側電流値を合
成した電流を検出するように構成しても良い。さらに、
下側パワートランジスタや上側パワートランジスタをマ
ルチ出力にして、その一端に出力される電流を検出して
も良い。また、電流検出部を使用しない構成も可能であ
る。
【0075】また、前述の各実施の形態では、電力供給
部のパワートランジスタに電界効果型パワートランジス
タを用いて、高周波スイッチング動作を容易に行うよう
に構成した。これにより、パワートランジスタの電力損
失・発熱を低減し、集積回路化を容易にした。しかし、
本発明はそのような場合に限らない。たとえば、パワー
トランジスタにバイポーラトランジスタやIGBTトラ
ンジスタを使用することも可能である。また、各実施の
形態において、電力供給部はパワートランジスタをオン
・オフの高周波スイッチング動作させているが、その動
作はフルオン・オフのPWM動作だけではなく、ハーフ
オンを含んだオン・オフのPWM動作を行わせても良
い。すなわち、電界効果型パワートランジスタをオン状
態(フルオンもしくはハーフオン)とオフ状態の間で高
周波スイッチング動作させ、パワートランジスタの電力
損失を低減しながら、コイルへの駆動電流を滑らかに切
り換えても良い。
【0076】また、前述の各実施の形態では、下側パワ
ートランジスタのみが高周波スイッチング動作するよう
に構成したが、本発明はそのような場合に限定されるも
のではなく、上側パワートランジスタのみが高周波スイ
ッチング動作したり、下側パワートランジスタと上側パ
ワートランジスタが同時に高周波スイッチング動作した
り、下側パワートランジスタと上側パワートランジスタ
が区間を変えて交互に高周波スイッチング動作するよう
にしても良い。また、単一のスイッチングパルス信号に
応動して複数個のパワートランジスタを同時にオン・オ
フの高周波スイッチングする構成に限らず、たとえば、
3相のスイッチングパルス信号に応動して3個の上側パ
ワートランジスタまたは/および3個の下側パワートラ
ンジスタをそれぞれに高周波スイッチング動作させるよ
うにしても良い。
【0077】また、本発明は、オン・オフ動作する下側
パワートランジスタと同一相の上側パワートランジスタ
を、下側パワートランジスタのオン・オフのスイッチン
グ動作に相補的にオフ・オンのスイッチング動作させて
も良い。これにより、上側パワーダイオードで生じる電
力損失を低減し、消費電力・発熱を大幅に低減できる。
このとき、電力供給部の下側パワートランジスタが単一
のスイッチングパルス信号に応動して高周波スイッチン
グ動作しているので、上側パワートランジスタを容易に
相補的にスイッチング動作できる。すなわち、上記のよ
うな構成によれば、隙間時間を容易に設けることがで
き、下側パワートランジスタと上側パワートランジスタ
の同時オンを簡単に防止できる。なお、前述の各実施の
形態のモータは、ディスク装置用に限定されるものでは
なく、OA機器やAV機器用の駆動動力源として広く使
用可能である。その他、本発明の主旨を変えずして種々
の変形が可能であり、本発明に含まれることはいうまで
もない。
【0078】
【発明の効果】以上、実施の形態について詳細に説明し
たところから明らかなように、本発明は次の効果を有す
る。本発明のディスク装置やモータでは、コイルの端子
電圧に応動して通電状態を遷移させることにより、位置
検出素子を用いることなく、ディスクやロータを所定方
向に回転させるようにした。また、下側パワートランジ
スタや上側パワートランジスタをオン・オフの高周波ス
イッチング動作を行わせ、パワートランジスタの電力損
失を大幅に低減し、発熱を著しく小さくした。また、コ
イルの端子電圧にもとづいて検出パルス信号や速度パル
ス信号を正確に検出でき、高密度ディスクをジッタの少
ない安定な回転制御できる。すなわち、発熱が小さく、
ジッタの少ない、高性能なディスク装置やモータを安価
に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態1における全体構成を
示す図である。
【図2】実施の形態1における電力供給部20と電流検
出部21の回路図である。
【図3】実施の形態1における電圧検出部23の回路図
である。
【図4】実施の形態1における電圧検出部23の別の構
成の回路図である。
【図5】実施の形態1における状態遷移部35の調整器
27の回路図である。
【図6】実施の形態1における状態遷移部35の遷移保
持器31の回路図である。
【図7】実施の形態1における遷移保持器31の状態保
持器501の回路図である。
【図8】実施の形態1における遷移保持器31の区間信
号作成器502の回路図である。
【図9】実施の形態1における通電制御部32の回路図
である。
【図10】実施の形態1におけるスイッチング制御部2
2の回路図である。
【図11】実施の形態1におけるディスク装置の情報信
号に関係するブロック図である。
【図12】実施の形態1における電圧検出部23の動作
を説明するための波形図である。
【図13】実施の形態1における調整器27の動作を説
明するための波形図である。
【図14】実施の形態1における状態保持器501と区
間信号作成器502の動作を説明するための波形図であ
る。
【図15】実施の形態1における遷移保持器31の動作
を説明するための波形図である。
【図16】実施の形態1におけるスイッチング制御部2
2の動作を説明するための波形図である。
【図17】実施の形態1におけるスイッチング制御部2
2の動作を説明するための別の波形図である。
【図18】実施の形態1における別の構成のスイッチン
グ制御部の回路図である。
【図19】実施の形態1における図18に示したスイッ
チング制御部の動作を説明するための波形図である。
【図20】実施の形態1における図18に示したスイッ
チング制御部の動作を説明するための別の波形図であ
る。
【図21】本発明に係る実施の形態2における全体構成
を示す図である。
【図22】実施の形態2における電圧検出部700の回
路図である。
【図23】従来のモータの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 ディスク 2 ヘッド 3 情報処理部 11 ロータ 12,13,14 コイル 20 電力供給部 21 電流検出部 22 スイッチング制御部 23,700 電圧検出部 25 電圧供給部 26 指令部 27 調整器 31 遷移保持器 32 通電制御部 35 状態遷移部 41 通電動作ブロック 42 スイッチング動作ブロック 701 マイコン部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 越智 正明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D109 KA20 KB05 KD08 KD33 KD39 KD46 5H560 AA04 BB04 BB05 BB07 BB12 DA13 DC12 DC13 EB01 EB05 EC10 RR01 TT01 TT04 TT07 TT11 TT15 TT20 UA02 UA05 XA12

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、ディスクから信号再生を行
    う、または、前記ディスクに信号記録を行うヘッド手
    段、 少なくとも、前記ヘッド手段の出力信号を処理して再生
    情報信号を出力する、または、記録情報信号を信号処理
    して前記ヘッド手段に出力する情報処理手段、 前記ディスクを回転駆動し、磁石磁束を発生する界磁部
    分を取り付けられたロータ、 ステータに配設されたQ相(ここに、Qは3以上の整
    数)のコイル、 少なくとも2つの出力端子を有し、直流電圧を供給する
    電圧供給手段、 前記電圧供給手段の第1の出力端子側から前記コイルの
    一端への電流路を形成するQ個の第1のパワートランジ
    スタと、前記電圧供給手段の第2の出力端子側から前記
    コイルの一端への電流路を形成するQ個の第2のパワー
    トランジスタと、を含んで構成された電力供給手段、 前記コイルの端子電圧に応動した検出パルス信号を作成
    する電圧検出手段、 前記電圧検出手段の検出パルス信号に応動して前記電力
    供給手段のQ個の前記第1のパワートランジスタとQ個
    の前記第2のパワートランジスタの通電区間を制御し、
    各通電区間を電気角で(360/Q)度よりも大きくす
    る通電動作手段、 前記ディスクの回転速度に応動した指令信号を出力する
    指令手段、及び前記指令手段の指令信号に応動したスイ
    ッチングパルス信号を作成し、前記電力供給手段のQ個
    の前記第1のパワートランジスタとQ個の前記第2のパ
    ワートランジスタのうちで少なくとも1個のパワートラ
    ンジスタを前記スイッチングパルス信号に応動して高周
    波スイッチング動作させ、前記電圧検出手段の検出パル
    ス信号の発生に応動して前記スイッチングパルス信号の
    タイミングを変化させるスイッチング動作手段、を具備
    するディスク装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも、ディスクから信号再生を行
    う、または、前記ディスクに信号記録を行うヘッド手
    段、 少なくとも、前記ヘッド手段の出力信号を処理して再生
    情報信号を出力する、または、記録情報信号を信号処理
    して前記ヘッド手段に出力する情報処理手段、 前記ディスクを回転駆動し、磁石磁束を発生する界磁部
    分を取り付けられたロータ、 ステータに配設されたQ相(ここに、Qは3以上の整
    数)のコイル、 少なくとも2つの出力端子を有し、直流電圧を供給する
    電圧供給手段、 前記電圧供給手段の第1の出力端子側から前記コイルの
    一端への電流路を形成するQ個の第1のパワートランジ
    スタと、前記電圧供給手段の第2の出力端子側から前記
    コイルの一端への電流路を形成するQ個の第2のパワー
    トランジスタと、を含んで構成された電力供給手段、 前記コイルの端子電圧に応動した検出パルス信号を作成
    する電圧検出手段、 前記電圧検出手段の検出パルス信号に応動して前記電力
    供給手段のQ個の前記第1のパワートランジスタとQ個
    の前記第2のパワートランジスタの通電区間を制御し、
    各通電区間を電気角で(360/Q)度よりも大きくす
    る通電動作手段、 前記ディスクの回転速度に応動した指令信号を出力する
    指令手段、及び前記電圧供給手段から前記Q相のコイル
    に供給する合成供給電流に応動した電流検出信号を得る
    電流検出手段と、前記電流検出信号と前記指令信号に応
    動したスイッチングパルス信号を作成し、前記電力供給
    手段のQ個の前記第1のパワートランジスタとQ個の前
    記第2のパワートランジスタのうちで少なくとも1個の
    パワートランジスタを前記スイッチングパルス信号に応
    動して高周波スイッチング動作させ、前記電圧検出手段
    の検出パルスの発生に応動して前記スイッチングパルス
    信号のタイミングを変化させるスイッチング制御手段
    と、を含んで構成されたスイッチング動作手段、を具備
    するディスク装置。
  3. 【請求項3】 前記スイッチング動作手段は、Q個の前
    記第1のパワートランジスタのうちで1個または2個の
    パワートランジスタを前記スイッチングパルス信号に応
    動して同時に高周波スイッチング動作させるように構成
    された、 請求項1または請求項2のいずれかに記載のディスク装
    置。
  4. 【請求項4】 前記スイッチング動作手段は、前記指令
    信号に応動して前記Q相のコイルへの合成供給電流パル
    スのピーク値を制御するように構成された、 請求項1から請求項3のいずれかに記載のディスク装
    置。
  5. 【請求項5】 前記電圧検出手段は、前記Q相のコイル
    の端子電圧を比較し、比較結果に応動した検出パルス信
    号を作成するように構成された、 請求項1から請求項4のいずれかに記載のディスク装
    置。
  6. 【請求項6】 前記通電動作手段は、前記電圧検出手段
    の検出パルス信号に応動して保持状態を遷移させる状態
    遷移手段と、前記状態遷移手段の保持状態に応動して前
    記電力供給手段のパワートランジスタの通電区間を制御
    する通電制御手段と、を含んで構成された、 請求項1から請求項5のいずれかに記載のディスク装
    置。
  7. 【請求項7】 前記状態遷移手段は、前記電圧検出手段
    の検出パルス信号の到来から第1の調整時間後に保持状
    態を第1の状態から第2の状態に変化させ、前記検出パ
    ルス信号の到来から第2の調整時間(第2の調整時間>
    第1の調整時間)後に保持状態を前記第2の状態から第
    3の状態にさらに変化させるように構成された、 請求項6に記載のディスク装置。
  8. 【請求項8】 前記状態遷移手段は、前記第1の調整時
    間と前記第2の調整時間を前記電圧検出手段の検出パル
    ス信号の到来間隔に実質的に比例して変化させるように
    構成された、 請求項7に記載のディスク装置。
  9. 【請求項9】 前記指令手段は、前記電圧検出手段の出
    力信号に応動して前記指令信号を作成するように構成さ
    れた、 請求項1から請求項8のいずれかに記載のディスク装
    置。
  10. 【請求項10】 少なくとも、ディスクから信号再生を
    行う、または、前記ディスクに信号記録を行うヘッド手
    段と情報処理手段、 前記ディスクを回転駆動するために、複数相のコイルへ
    の電流路を形成する複数個のパワートランジスタ、 前記コイルの端子電圧に応動した検出パルス信号を作成
    する電圧検出手段、 前記検出パルス信号に応動して前記複数個のパワートラ
    ンジスタの通電区間を制御する通電動作手段、及び指令
    信号に応動したスイッチングパルス信号を作成し、前記
    複数個のパワートランジスタのうちで少なくとも1個の
    パワートランジスタを前記スイッチングパルス信号に応
    動して高周波スイッチング動作させ、前記電圧検出手段
    の検出パルス信号の発生に応動して前記スイッチングパ
    ルス信号のタイミングを変化させるスイッチング動作手
    段、を具備するディスク装置。
  11. 【請求項11】 前記スイッチング動作手段は、前記複
    数相のコイルに供給する合成供給電流に応動した電流検
    出信号を得る電流検出手段と、前記電流検出信号と前記
    指令信号に応動した前記スイッチングパルス信号を作成
    し、前記電圧検出手段の検出パルス信号の発生に応動し
    て前記スイッチングパルス信号のタイミングを変化させ
    るスイッチング制御手段と、を含んで構成された、 請求項10に記載のディスク装置。
  12. 【請求項12】 前記スイッチング動作手段は、前記指
    令信号に応動して前記複数相のコイルへの合成供給電流
    パルスのピーク値を制御するように構成された、 請求項10または請求項11のいずれかに記載のディス
    ク装置。
  13. 【請求項13】 前記電圧検出手段は、前記複数相のコ
    イルの端子電圧を比較し、比較結果に応動した検出パル
    ス信号を作成するように構成された、 請求項10から請求項12のいずれかに記載のディスク
    装置。
  14. 【請求項14】 前記通電動作手段は、前記電圧検出手
    段の検出パルス信号に応動して保持状態を遷移させる状
    態遷移手段と、前記状態遷移手段の保持状態に応動して
    前記電力供給手段のパワートランジスタの通電区間を制
    御する通電制御手段と、を含んで構成された、 請求項10から請求項13のいずれかに記載のディスク
    装置。
  15. 【請求項15】 前記指令手段は、前記電圧検出手段の
    出力信号に応動して前記指令信号を作成するように構成
    された、 請求項10から請求項14のいずれかに記載のディスク
    装置。
  16. 【請求項16】 磁石磁束を発生する界磁部分を取り付
    けられたロータ、 ステータに配設されたQ相(ここに、Qは3以上の整
    数)のコイル、 少なくとも2つの出力端子を有し、直流電圧を供給する
    電圧供給手段、 前記電圧供給手段の第1の出力端子側から前記コイルの
    一端への電流路を形成するQ個の第1のパワートランジ
    スタと、前記電圧供給手段の第2の出力端子側から前記
    コイルの一端への電流路を形成するQ個の第2のパワー
    トランジスタと、を含んで構成された電力供給手段、 前記コイルの端子電圧に応動した検出パルス信号を作成
    する電圧検出手段、 前記電圧検出手段の検出パルス信号に応動して前記電力
    供給手段のQ個の前記第1のパワートランジスタとQ個
    の前記第2のパワートランジスタの通電区間を制御し、
    各通電区間を電気角で(360/Q)度よりも大きくす
    る通電動作手段、 前記ロータの回転速度に応動した指令信号を出力する指
    令手段、及び前記指令手段の指令信号に応動したスイッ
    チングパルス信号を作成し、前記電力供給手段のQ個の
    前記第1のパワートランジスタとQ個の前記第2のパワ
    ートランジスタのうちで少なくとも1個のパワートラン
    ジスタを前記スイッチングパルス信号に応動して高周波
    スイッチング動作させ、前記電圧検出手段の検出パルス
    信号の発生に応動して前記スイッチングパルス信号のタ
    イミングを変化させるスイッチング動作手段、を具備す
    るモータ。
  17. 【請求項17】 磁石磁束を発生する界磁部分を取り付
    けられたロータ、 ステータに配設されたQ相(ここに、Qは3以上の整
    数)のコイル、 少なくとも2つの出力端子を有し、直流電圧を供給する
    電圧供給手段、 前記電圧供給手段の第1の出力端子側から前記コイルの
    一端への電流路を形成するQ個の第1のパワートランジ
    スタと、前記電圧供給手段の第2の出力端子側から前記
    コイルの一端への電流路を形成するQ個の第2のパワー
    トランジスタと、を含んで構成された電力供給手段、 前記コイルの端子電圧に応動した検出パルス信号を作成
    する電圧検出手段、 前記電圧検出手段の検出パルス信号に応動して前記電力
    供給手段のQ個の前記第1のパワートランジスタとQ個
    の前記第2のパワートランジスタの通電区間を制御し、
    各通電区間を電気角で(360/Q)度よりも大きくす
    る通電動作手段、 前記ロータの回転速度に応動した指令信号を出力する指
    令手段、及び前記電圧供給手段から前記Q相のコイルに
    供給する合成供給電流に応動した電流検出信号を得る電
    流検出手段と、前記電流検出信号と前記指令信号に応動
    したスイッチングパルス信号を作成し、前記電力供給手
    段のQ個の前記第1のパワートランジスタとQ個の前記
    第2のパワートランジスタのうちで少なくとも1個のパ
    ワートランジスタを前記スイッチングパルス信号に応動
    して高周波スイッチング動作させ、前記電圧検出手段の
    検出パルスの発生に応動して前記スイッチングパルス信
    号のタイミングを変化させるスイッチング制御手段と、
    を含んで構成されたスイッチング動作手段、を具備する
    モータ。
  18. 【請求項18】 前記スイッチング動作手段は、Q個の
    前記第1のパワートランジスタのうちで1個または2個
    のパワートランジスタを前記スイッチングパルス信号に
    応動して同時に高周波スイッチング動作させるように構
    成された、 請求項16または請求項17のいずれかに記載のモー
    タ。
  19. 【請求項19】 前記スイッチング動作手段は、前記指
    令信号に応動して前記Q相のコイルへの合成供給電流パ
    ルスのピーク値を制御するように構成された、 請求項16から請求項18のいずれかに記載のモータ。
  20. 【請求項20】 前記電圧検出手段は、前記Q相のコイ
    ルの端子電圧を比較し、比較結果に応動した検出パルス
    信号を作成するように構成された、 請求項16から請求項19のいずれかに記載のモータ。
  21. 【請求項21】 前記通電動作手段は、前記電圧検出手
    段の検出パルス信号に応動して保持状態を遷移させる状
    態遷移手段と、前記状態遷移手段の保持状態に応動して
    前記電力供給手段のパワートランジスタの通電区間を制
    御する通電制御手段と、を含んで構成された、 請求項16から請求項20のいずれかに記載のモータ。
  22. 【請求項22】 前記状態遷移手段は、前記電圧検出手
    段の検出パルス信号の到来から第1の調整時間後に保持
    状態を第1の状態から第2の状態に変化させ、前記検出
    パルス信号の到来から第2の調整時間(第2の調整時間
    >第1の調整時間)後に保持状態を前記第2の状態から
    第3の状態にさらに変化させるように構成された、 請求項21に記載のモータ。
  23. 【請求項23】 前記状態遷移手段は、前記第1の調整
    時間と前記第2の調整時間を前記電圧検出手段の検出パ
    ルス信号の到来間隔に実質的に比例して変化させるよう
    に構成された、 請求項22に記載のモータ。
  24. 【請求項24】 前記指令手段は、前記電圧検出手段の
    出力信号に応動して前記指令信号を作成するように構成
    された、 請求項16から請求項23のいずれかに記載のモータ。
  25. 【請求項25】 複数相のコイルへの電流路を形成する
    複数個のパワートランジスタ、 前記コイルの端子電圧に応動した検出パルス信号を作成
    する電圧検出手段、 前記検出パルス信号に応動して前記複数個のパワートラ
    ンジスタの通電区間を制御する通電動作手段、及び指令
    信号に応動したスイッチングパルス信号を作成し、前記
    複数個のパワートランジスタのうちで少なくとも1個の
    パワートランジスタを前記スイッチングパルス信号に応
    動して高周波スイッチング動作させ、前記電圧検出手段
    の検出パルス信号の発生に応動して前記スイッチングパ
    ルス信号のタイミングを変化させるスイッチング動作手
    段、を具備するモータ。
  26. 【請求項26】 前記スイッチング動作手段は、前記複
    数相のコイルに供給する合成供給電流に応動した電流検
    出信号を得る電流検出手段と、前記電流検出信号と前記
    指令信号に応動した前記スイッチングパルス信号を作成
    し、前記電圧検出手段の検出パルス信号の発生に応動し
    て前記スイッチングパルス信号のタイミングを変化させ
    るスイッチング制御手段と、を含んで構成された、 請求項25に記載のモータ。
  27. 【請求項27】 前記スイッチング動作手段は、前記指
    令信号に応動して前記複数相のコイルへの合成供給電流
    パルスのピーク値を制御するように構成された、 請求項25または請求項26のいずれかに記載のモー
    タ。
  28. 【請求項28】 前記電圧検出手段は、前記複数相のコ
    イルの端子電圧を比較し、比較結果に応動した検出パル
    ス信号を作成するように構成された、 請求項25から請求項27のいずれかに記載のモータ。
  29. 【請求項29】 前記通電動作手段は、前記電圧検出手
    段の検出パルス信号に応動して保持状態を遷移させる状
    態遷移手段と、前記状態遷移手段の保持状態に応動して
    前記電力供給手段のパワートランジスタの通電区間を制
    御する通電制御手段と、を含んで構成された、 請求項25から請求項28のいずれかに記載のモータ。
  30. 【請求項30】 前記指令手段は、前記電圧検出手段の
    出力信号に応動して前記指令信号を作成するように構成
    された、 請求項25から請求項29のいずれかに記載のモータ。
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