JPH0822200B2 - ドラグ機構付きリール - Google Patents

ドラグ機構付きリール

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JPH0822200B2
JPH0822200B2 JP21937289A JP21937289A JPH0822200B2 JP H0822200 B2 JPH0822200 B2 JP H0822200B2 JP 21937289 A JP21937289 A JP 21937289A JP 21937289 A JP21937289 A JP 21937289A JP H0822200 B2 JPH0822200 B2 JP H0822200B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はドラグ機構付きリールに係り、詳しくは、回
転操作される入力軸と、スプールに連動連結される出力
軸とが設けられ、摩擦式のドラグ機構が、前記入力軸
と、前記入力軸に相対回転可能に外嵌された出力側回転
体との間に介装され、複数個の変速用出力ギヤが、前記
入力軸に対して相対回転自在に前記出力側回転体に外嵌
された状態で設けられ、それら外径の異なる複数個の変
速用出力ギヤのそれぞれと常時噛み合う複数個の入力ギ
ヤが、前記出力軸と連動して回転するように設けられた
ドラグ機構付きリールに関する。
〔従来の技術〕
前述したドラグ機構付きリールとしては、以前に本出
願人によって提案されたものがあり、第8図にその構造
を示す。
このリールは、ハンドル(10)にて回転操作される入
力軸(1)に、筒軸状の出力側回転体(5)を相対回転
自在に外嵌し、この出力側回転体(5)の両端の円板状
部と、前記入力軸(1)に一体回転するように設けた円
板状の入力側回転体(4),(4)との間に摩擦板(1
3),(13)を配設して、ドラグ機構(A),(A)を
構成してある。又、入力軸(1)と相対回転自在な高低
2段の変速用出力ギヤ(6),(7)を設け、これらギ
ヤ(6),(7)と出力側回転体(5)との間に変速用
のクラッチ機構(B)を介装している。このクラッチ機
構(B)は、前記出力側回転体(5)に、これと一体回
転かつ軸方向に相対摺動自在に噛合軸(32)を外嵌し
て、この噛合軸(32)の摺動操作によって変速するよう
になっている。具体的に説明すると、前記噛合軸(32)
の反ハンドル側先端部には爪(32a)が形成してあり、
係止片33)をしてこの噛合軸(32)を軸方向に摺動さ
せ、前記爪(32a)を低速用出力ギヤ(7)の爪部(7
d)と高速用出力ギヤ(6)の爪部(6d)とに択一的に
噛合わせることによって高速伝動状態と低速伝動状態と
を任意に選択できるように構成されていた。
この提案技術によるドラグ機構付きリールは、例えば
特公昭50−10788号公報で示されたもののように、釣糸
に魚が掛かり、それによるスプールの回転負荷の増大に
伴って自動的に高速から低速に変速されてしまう型式の
リールが、結果的には常に低速の変速状態でしかドラグ
機構を使用しての魚釣りができないのに対し、釣人の好
みによって高低速が任意に選択でき、しかも高低どちら
の変速状態でもドラグ機構を使用しての魚釣りが楽しめ
るという利点を備えたものとして有用なものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら前記従来技術によるドラグ機構付きリー
ルでは次のような不都合が存在する。
すなわち、噛合軸は高低各出力ギヤとは噛合式によっ
て咬合するので、二重噛合防止のために変速途中には必
ず中立状態を設けてあり、そのために変速に伴う噛合衝
撃(チェンジショック)が生じたり、魚が掛かって釣糸
に引張力が作用している最中には、ドラグが作用しない
中立状態が現出されるのを回避する必要上、変速できな
いものとなっている。
また、ドラグ機構によるドラグ力は選択された側の変
速ギヤ比によってその値が変わるので、低速と高速では
ドラグ力が変化してしまい、使用感に悪影響を与えると
共に、低速から高速に変速した場合にドラグ力が過大と
なって糸切れを誘発するおそれもあった。
本発明は、上記不都合を一掃してより扱い易いドラク
機構付きリールを提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
そこで本発明は冒頭に記載したドラグ機構付きリール
において、前記複数個の変速用出力ギヤのそれぞれは、
基体部と、歯の備える歯体と、前記基体部が糸巻き取り
方向に回転されるときに前記歯体部と前記基体部とを一
体回転させる一方向クラッチ部とを備えて構成され、前
記複数個の変速用出力ギヤのうちの最も低速用の出力ギ
ヤの基体部が、前記出力側回転体に常時一体回転するよ
うに連結され、前記出力回転体と前記複数個の変速用出
力ギヤとの間の変速用のクラッチ機構は、前記複数個の
変速用出力ギヤのうちの最も低速用の出力ギヤを除いた
出力ギヤの基体部と前記出力側回転体との接続を断続す
るように構成されていることを特徴とする。
〔作用〕
高低2段変速を行う形式のものを例に挙げて、第3図
を参照して作用を説明すれば、先ず変速用のクラッチ機
構を、高速用出力ギヤの基体部と出力側回転体との接続
を行う高速伝動状態にしておき、入力軸を糸巻き取り方
向と回転させるとドラグ機構の摩擦力によって出力側回
転体に回転が伝わり、高速用出力ギヤの基部及び一方向
クラッチを介してその歯体部が回転して高速用入力ギヤ
をか回転駆動し、高速伝動状態となる。このとき、高速
用入力ギヤと回転角速度V2で一体に回転する低速用入力
ギヤが低速用出力ギヤの歯体部を回転させることにもな
るが、ギヤ比の関係により低速用出力ギヤの歯体部の回
転角速度V3は高速用出力ギヤの回転角速度V1と同方向で
しかもより速くなる(V3>V1)ために、この低速用出力
ギヤに組み込まれた一方向クラッチの働きにより低速用
出力ギヤの基体部に対して低速用出力ギヤの歯体部は相
対回転可能となり、前記高速伝動状態が実現できるので
ある。
そして、この時に魚が掛かりその負荷によってスプー
ルが逆転すると、今度は低速用入力ギヤが糸巻き取り時
とは逆方向に回転角速度v1で回転し、低速用出力ギヤを
回転角速度v3でもって逆に回転駆動するようになり、こ
の低速用出力ギヤの一方向クラッチ、及びその基体部を
介して出力側回転体に逆回転が伝わり、ドラグ機構が作
用するようになるのである。このとき、同時に回転角速
度v1で回転する高速用入力ギヤが高速用出力ギヤの歯体
部を回転角速度v2で逆回転駆動すると共に、この高速用
出力ギヤの基体部は、低速用出力ギヤの基体部と常噛の
出力側回転体、及び変速用のクラッチ機構を介して低速
用出力ギヤと同じ回転角速度v3で回転するようになる
が、高速用出力ギヤの歯体部と基体部は同方向に回転
し、しかもギヤ比の関係上当該歯体部の回転角速度v2は
当該基体部の回転角速度v3よりも遅くなるため(v2>v
3)、この高速用出力ギヤに組み込まれた一方向クラッ
チの働きによりその歯体部と基体部の相対回転が許容さ
れた状態となり、前記低速用出力ギヤを介してのドラグ
作用実施が実現できるのである。
次に、変速用のクラッチ機構を、高速用出力ギヤの基
体部と出力側回転体との接続を断った低速伝動状態にし
ておき、入力軸を糸巻き取り方向に回転させるとドラグ
機構の摩擦力によって出力側回転体に回転が伝わり、低
速用出力ギヤの基体部および一方向クラッチを介してそ
の歯体部が回転して低速用入力ギヤを回転駆動し、低速
伝動状態となる。このとき低速入力ギヤと一体回転する
高速入力ギヤが高速用出力ギヤの歯体部を回転させるこ
とにもなるが、この高速用出力ギヤの基体部は既に出力
側回転体との伝動状態が断たれているので、構造上空回
りできる状態になっており、前記低速伝動状態には何ら
の影響も及ばない。
そしてこのときに魚が掛かりその負荷によってスプー
ルが逆回転すると高低両用入力ギヤがそれぞれ高低両用
出力ギヤを逆に回転駆動するようになるが、前述したよ
うに高速用出力ギヤは空回り状態となっているので、低
速用出力ギヤの歯体、一方向クラッチ、及びその基体部
を介して出力側回転体に逆回転が伝達されドラグ機構が
作用するようになるのである。
つまり、本発明によれば、 (イ)変速に中立位置が存在しないものであり、変速に
伴うチェンジショックが少ないものとなると共に、回転
負荷の作用している状態でも変速操作が可能となる。
(ロ)また、前述したようにドラグ機構が作用する場合
には変速状態の如何を問わず、常に最低変速状態でドラ
グ力が発生するようになり、常にドラグ力は一定とな
る。
〔発明考案の効果〕
従って、従来通り任意に変速操作可能であり、しかも
各変速伝動状態においてドラグ力を効かせての魚釣りを
可能としながら、(イ)の作用により魚を釣って糸を巻
き取っている最中でも変速でき、かつ、変速操作に伴う
チェンジショックも少ないようになり、(ロ)の作用に
より変速とは無関係に常にドラグ力が変化しないように
できたので、従来の不都合点を解消して操作性に優れた
価値の高いドラグ機構付きリールを提供することができ
た。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を両軸受型のドラグ機構付きリ
ールに適用した場合を例に挙げて図面に基づいて説明す
る。
第1図にドラグ機構付きリールが示されている。この
リールは釣糸を巻取るスプール(2)、回転操作用のハ
ンドル(10)、ハンドル(10)にて回転操作される入力
軸(1)、この入力軸(1)の回転を高低2段に変速し
て出力軸(3)に伝える変速機構(C)、スプール
(2)にドラグ力を与える摩擦式のドラグ機構(A1,A
2)、出力軸(3)とスプール(2)のスプール軸(2
A)との接続を継続するクラッチ機構(D)、入力軸
(1)の逆転を防止するストッパー機構(E)等から構
成されている。
以下各部について詳述する。
前記ハンドル(10)は、レバー状のハンドル部材(10
A)と操作部(10B)とからなり、ハンドル部材(10A)
が、スプール側となる内端が閉塞された略筒軸状に形成
された前記入力軸(1)の外端に、カット面による異形
断面どうしの嵌合によって一体回転するように外嵌され
ている。
前記入力軸(1)に出力側回転体(5)が相対回転自
在に外嵌され、また低速用出力ギヤ(7)と高速用出力
ギヤ(6)とが、入力軸(1)に対して相対回転自在に
設けられている。これら高低の変速用ギヤ(6),
(7)の夫々と常時噛合う2個の入力ギヤ(8),
(9)が、前記入力軸(1)と平行に設けられた前記出
力軸(3)に連動して回転するように設けられている。
尚、低速用出力ギヤ(7)や低速用入力ギヤ(9)がハ
スバ歯車に形成され、高速用出力ギヤ(6)や高速用入
力ギヤ(8)が直歯車に形成されている。このように形
成する理由については後述する。
前記変速用出力ギヤ(6),(7)の夫々は、基体部
(6a),(7a)と、歯を備える歯体部(6b),(7b)
と、前記基体部(6a),(7a)がスプール(2)の釣糸
を巻き取る方向に回転されるときに歯体部(6b),(7
b)と基体部(6a),(7a)とを一体回転させる一方向
クラッチ部(6A),(7A)とを備えて構成され、低速用
出力ギヤ(7)の基体部(7a)が、異形断面構造等によ
って出力側回転体(5)に常時一体回転するように外嵌
され、高速用出力ギヤ(6)の基体部(6a)が、出力側
回転体(5)に相対回転自在に外嵌されている。
前記一方向クラッチ部(6A),(7A)は、第3図に示
すように、揺動移動可能な複数の爪(60),(70)、及
びこれら爪(60),(70)を外径方向へ揺動するように
付勢するリング(61),(71)等から構成されている。
前記出力側回転体(5)と入力軸(1)との間に、一
対の摩擦式のドラグ機構(A1),(A2)が介装され、出
力側回転体(5)はこれらドラグ機構(A1),(A2)の
摩擦伝動作用によって入力軸(1)に連動されている。
前記一対のドラグ機構(A1),(A2)について説明す
る。
入力軸(1)のスプール側端部に設けられる第1ドラ
グ機構(A1)は、入力軸(1)と連動して回転する第1
入力側回転体(4)と出力側回転体(5)との間に介装
され、入力軸(1)のハンドル側端部に設けられる第2
ドラグ機構(A2)は、入力軸(1)と連動して回転する
第2入力側回転体(12)と出力側回転体(5)との間に
介装される。
出力側回転体(5)のスプール側の内端面が、第1ド
ラグ機構(A1)のドラグボディー(11)に接当され、出
力側回転体(5)のハンドル側の外端部に、接当板(5
a)が止着されている。
前記第2入力側回転体(12)が、入力軸(1)に異形
断面構造等によって相対回転不能、かつ、軸方向に摺動
自在に取り付けられている。そして、第2ドラグ機構
(A2)が、第2入力側回転体(12)と、前記接当板(5
a)との間に摩擦板(13)を介装して構成されている。
前記第1入力側回転体(4)は、入力軸(1)に異形
断面構造等によって相対回転不能に外嵌され、かつ、入
力軸(1)のフランジ部(1a)によってスプール側への
抜け止めが阻止されている。また、出力側回転体(5)
の内端面に形成した2個の突出先端部(5b)が、ドラグ
ボディー(11)の切り欠き部(11b)(第4図参照)へ
挿入嵌合されて、出力側回転体(5)とドラグボディー
(11)とが一体回転するようになっている。そして、第
1ドラグ機構(A1)が、第1入力側回転体(4)と前記
ドラグボディー(11)との間に、第1入力側回転体
(4)と一体回転する圧接プレート(4a)、前記ドラグ
ボディー(11)と一体回転する圧接プレート(11a)、
及び3枚の摩擦プレート(24)を密接状態に配置して構
成されている。
前記第2入力側回転体(12)と、入力軸(1)の外端
部のネジ部に螺装した調節具(14)との間には、複数枚
の皿バネ(15)が介装され、この皿バネ(15)の付勢力
によって、第1ドラグ機構(A1)及び第2ドラグ機構
(A2)を圧接するように構成され、かつ、その圧接力
(ドラグ力)を前述した調節具(14)の回動操作によっ
て調節できるようになっている。
前記変速用のクラッチ機構(B)は、出力側回転体
(5)と高速用出力ギヤ(6)の基体部(6a)との接続
を断続するように構成されており、次にこの変速用のク
ラッチ機構(B)について説明する。
第4図に示すように、高速用出力ギヤ(6)の基体部
(6a)の内周に、凹部(6c)が形成され、この凹部(6
c)に噛合可能な立ち上げ状の爪(16a)を有した略半円
形状のロックピン(16)の2個が、出力側回転体(5)
と入力軸(1)との間に、その爪(16a)を凹部(6c)
に対して係脱させるために軸方向に摺動移動可能に支持
された状態で設けられ、ロックピン(16)の内周に形成
した溝(16b)に相対回転自在に係合する軸ピン(17)
が、入力軸(1)に形成した軸方向に長いスリット(1
b)に貫通されている。前記ロックピン(16)の爪(16
a)は、出力側回転体(5)のスプール側に形成した切
り込み溝(5a)を貫通しており、それにより、ロックピ
ン(16)はその摺動移動による位置変更に係わらず常に
出力側回転体(5)と一体回転するようになっている。
前記入力軸(1)の軸内部には、軸ピン(17)を支持
するホルダ(18)が軸方向に摺動自在に内嵌されてい
る。このホルダ(18)はリターンスプリング(19)によ
って常にハンドル側へ付勢されている。又、このホルダ
(18)には、これをスプール側に押圧操作する押し込み
軸(20)が挿入され、そして、この押し込み軸(20)
が、前記ハンドル部材(10A)の抜け止め用蓋体(21)
の中心孔を貫通して突出されている。
つまり、押し込み軸(20)をスプール側へ押し込む
と、第2図に示すように、ホルダ(18)、軸ピン(17)
を介してロックピン(16)がスプール側へ摺動して、そ
の爪(16a)と高速用出力ギヤ(6)の基体部(6a)と
の係合が解かれる低速伝動状態になる。そして、押し込
み軸(20)の押し込み力を解除すると、第1図に示すよ
うに、リターンスプリング(19)の働きによってホルダ
(18)がハンドル側へ移動して、ロックピン(16)と高
速用出力ギヤ(6)の基体部(6a)が噛合い係合する高
速伝動状態になる。
第1図に示すように、ハンドル部材(10A)には、前
記押し込み軸(20)の押し込み状態を維持する係止片
(22)が設けられている。この係止片(22)は、ハンド
ル部材(10A)の長手方向に沿って摺動移動可能に支持
されると共に、押圧スプリング(23)によって反押し込
み軸側へ常時付勢されている。また、係止片(22)の押
し込み軸側端部は、押し込み軸(20)を囲繞する形状で
あり、かつ、この押し込み軸(20)の露出側先端に形成
した周凹部(20A)に対して反押し込み軸側への移動に
よって係合できるように形成されている。
従って、押し込み軸(20)を押し込めば、押圧スプリ
ング(23)によって常時押されている係止片(22)は自
動的に周凹部(20A)へ噛込んで押し込み軸(20)を押
し込み状態に維持し、もって低速伝動状態が維持できる
のである(第2図参照)。そして係止片(22)を押し込
み軸側へ移動操作すると、係止片(22)と周凹部(20
A)との係合が外れ、リターンスプリング(19)によっ
て押し込み軸(20)はハンドル側へ移動して高速伝動状
態に戻るようになる(第1図参照)。つまり、本リール
の変速機構(C)の操作は押し込み軸(20)と係止片
(22)との押し操作によって行われるのである。
第5図に示すように、第1入力側回転体(4)の外周
に形成した凹凸部(4b)と、リールケース(25)側に支
承させた揺動爪(34)とによって一方向クラッチ式のス
トッパー機構(E)が構成され、入力軸(1)が糸繰り
出し方向へ逆回転することを防止している。
尚、(36)は、揺動爪(34)を入力側回転体(4)側
へ揺動付勢するための引張りスプリングである。
次にクラッチ機構(D)について説明する。
第1図に示すように、出力軸(3)は、スプール軸
(2A)に摺動自在に外嵌され、かつ、そのスプール側先
端部における異形断面構造による噛合いによりスプール
軸(2A)と一体回転するように構成されている。出力軸
(3)の外周部に形成した凹部(3A)に係合するシフト
フォーク(26)が設けられ、このシフトフォーク(26)
によって出力軸(3)を移動操作することによってクラ
ッチの入り切りを行えるようになっている。つまり、出
力軸(3)をスプール側に移動させることにより、出力
軸(3)とスプール軸(2A)とが噛合い係合するクラッ
チ入り状態となり、出力軸(3)をハンドル方向へ移動
させることにより、前記係合を解除したクラッチ切り状
態となるように構成されている。
第5図及び第6図に示すように、前記シフトフォーク
(26)は、両端が支軸(27),(27)に軸方向に摺動自
在に嵌合されると共に、出力軸(3)の周部に形成した
凹部(3A)と係合する略半円形状の係合部(26A)を有
しており、さらに、戻しバネ(30),(30)によってス
プール側に復帰付勢されている。このように支持された
シフトフォーク(26)は、出力軸(3)の軸方向に対し
て直交する方向に摺動操作される摺動板(29)の隆起部
(29a),(29a)によって移動操作されるようになって
おり、また、前記摺動板(29)が、リールケース(25)
の外部に突出するように配設された回動操作部(28)に
よって移動操作されるようになっている。すなわち回動
操作部(28)に付設のピン(28a)が摺動板(29)の長
孔(29b)に係合されており、第5図に示す状態から第
6図に示す状態に回動操作部(28)を回動操作させる
と、摺動板(29)が出力軸側へ移動し、その隆起部(29
a),(29a)がシフトフォーク(26)をハンドル側へ押
し移動させることになり、その結果出力軸(3)がハン
ドル側へ摺動移動してスプール軸(2A)との係合が外れ
てクラッチ切りとなるのである。
そして、第5図の状態に回動操作部(28)を戻すと、
摺動板(29)が反出力軸側へ移動するに伴ってシフトフ
ォーク(26)が戻しバネ(30),(30)でスプール側に
移動し、その結果出力軸(3)がスプール側へ移動して
スプール軸(2A)と係合してクラッチ入りになるのであ
る。
尚、回動操作部材(28)は、1個のトーション式のバ
ネ(35)の付勢力によってクラッチ入りおよび切り状態
の両状態において保持されるようになっている。
ここで、前述の如く低速用出力ギヤ(7)や低速用入
力ギヤ(9)をハスバ歯車に形成し、高速用出力ギヤ
(6)や高速用入力ギヤ(8)を直歯車に形成する理由
について、簡単に説明する。
低速用出力ギヤ(7)や低速用入力ギヤ(9)をハス
バ歯車に形成しておけば、スプール(2)に糸繰り出し
方向へ回転力が作用した時、特に、ドラグが作用した時
に、出力軸(3)がクラッチ切り側に移動することを阻
止するのに有効となる。そして、高速用出力ギヤ(6)
や高速用入力ギヤ(8)を直歯車に形成することによ
り、この高速用出力ギヤ(6)や高速用入力ギヤ(8)
をもハスバ歯車に形成するに較べて次の利点を得るよう
になっている。つまり、高速用出力ギヤ(6)や高速用
入力ギヤ(8)をハスバ歯車に形成すると、高速変速状
態においてスプール(2)に糸繰り出し方向への回転力
が作用した時、高速用出力ギヤ(6)が低速用出力ギヤ
(7)側に押されて、両ギヤ(6),(7)が圧接され
ることにより、それによって両ギヤ(7)側に押され
て、両ギヤ(6),(7)が圧接されることなり、それ
によって両ギヤ(6),(7)の相対回転が阻害される
結果、ハンドル回転力が増大したり、両ギヤ(6),
(7)の接当面が早期に摩耗する不利を招くものとなる
が、高速用出力ギヤ(6)や高速用入力ギヤ(8)を直
歯車に形成することにより、このような不利を回避させ
ているのである。
また本リールには第1図に示すように、スプール軸
(2A)に軽い回転抵抗を付与する制動機構(F)が設け
られている。これはスプール軸(2A)のハンドル側端面
に、リールケース(25)と螺合する制動体(31)を押し
付ける構造で構成されており、制動体(31)を回動操作
することで抵抗値を調節できるようにしてある。
この制動機構(F)による軽い抵抗力により、クラッ
チ機構(D)を切りにしての釣糸投擲時において、スプ
ール(2)が慣性によって回り過ぎるのを防止できるよ
うになっている。
〔別実施例〕
本発明は、両軸受型以外の型式のリールに適用でき、
また、変速段数を3段以上にする形態で実施しても良
い。
上記実施例では、ハンドル(10)にて回転操作する形
式のリールについて説明しだか、電動モータにて回転操
作する形式のリールにも、本発明は適用できる。
上記実施例では、一対のドラグ機構(A1),(A2)を
備えさせる場合について例示したが、例えば上記実施例
で述べた第1ドラグ機構(A1)のみを備えさせる形態で
実施してもよい。この場合には、例えば上記実施例にお
いては、第2入力側回転体(12)と前記接当板(5a)と
の間に、スラストベアリングあるいはワッシャー等を介
在すればよい。
さらに、上述実施例では平歯車形式のギヤを用いて変
速機構(C)を構成したが、傘歯車式のギヤを用いて変
速機構(C)を構成する等、本発明を実施するのに必要
となる各部の具体構成は、使用対象に合わせて各種変更
できる。
尚、特許請求の範囲の項に図面との対象を便利にする
為に符合を記すが、該記入により本発明は添付図面の構
造に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】 図面は本発明に係るドラグ機構付きリールの実施例を示
し、第1図は断面図、第2図は伝動構造を示す要部の断
面図、第3図は変速用出力ギヤの一方向クラッチの作動
状態を示す作用図、第4図は変速機構の主要構成部品を
示す分解斜視図、第5図、第6図はそれぞれクラッチ機
構の入り・切りを示す機構図、第7図は伝動構造を示す
線図、第8図は従来例のリールの伝動構造を示す線図で
ある。 (1)……入力軸、(2)……スプール、(3)……出
力軸、(4)……入力側回転体、(5)……出力側回転
体、(6),(7)……出力ギヤ、(8),(9)……
入力ギヤ、(6a),(7a)……基体部、(6b),(7b)
……歯体部、(6A),(7A)……一方向クラッチ部、
(A1),(A2)……ドラグ機構、(B)……変速用クラ
ッチ機構。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転操作される入力軸(1)と、スプール
    (2)に連動連結される出力軸(3)とが設けられ、摩
    擦式のドラグ機構(A1,A2)が、前記入力軸(1)と、
    前記入力軸(1)に相対回転可能に外嵌された出力側回
    転体(5)との間に介装され、複数個の変速用出力ギヤ
    (6),(7)が、前記入力軸(1)に対して相対回転
    自在に前記出力側回転体(5)に外嵌された状態で設け
    られ、それら外径の異なる複数個の変速用出力ギヤ
    (6),(7)のそれぞれと常時噛み合う複数個の入力
    ギヤ(8),(9)が、前記出力軸(3)と連動して回
    転するように設けられたドラグ機構付きリールであっ
    て、前記複数個の変速用出力ギヤ(6),(7)のそれ
    ぞれは、基体部(6a),(7a)と、歯を備える歯体部
    (6b),(7b)と前記基体部(6a),(7a)が糸巻き取
    り方向に回転されるときに前記歯体部(6b),(7b)と
    前記基体部(6a),(7a)とを一体回転させる一方向ク
    ラッチ部(6A),(7A)とを備えて構成され、前記複数
    個の変速用出力ギヤ(6),(7)のうちの最も低速用
    の出力ギヤ(7)の基体部(7a)が、前記出力側回転体
    (5)に常時一体回転するように連結され、前記出力回
    転体(5)と前記複数個の変速用出力ギヤ(6),
    (7)との間の変速用のクラッチ機構(B)は、前記複
    数個の変速用出力ギヤ(6),(7)のうちの最も低速
    用の出力ギヤ(7)を除いた出力ギヤ(6)の基体部
    (6a)と前記出力側回転体(5)との接続を継続するよ
    うに構成されているドラグ機構付きリール。
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