JPH08215774A - 打抜加工方法、及び前記加工方法を用いた電流回路導体の製造方法 - Google Patents

打抜加工方法、及び前記加工方法を用いた電流回路導体の製造方法

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JPH08215774A
JPH08215774A JP3061895A JP3061895A JPH08215774A JP H08215774 A JPH08215774 A JP H08215774A JP 3061895 A JP3061895 A JP 3061895A JP 3061895 A JP3061895 A JP 3061895A JP H08215774 A JPH08215774 A JP H08215774A
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die
punching
circuit conductor
punch
plate
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JP3061895A
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English (en)
Inventor
Keisuke Furusawa
圭輔 古沢
Norio Ishii
則雄 石井
Takuya Suzuki
卓哉 鈴木
Hitoshi Yuzawa
均 湯沢
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低コストで生産性に優れた打抜加工方法を提
供する。 【構成】 パンチ14を設けたパンチプレート12とダイ穴
17を設けたダイプレート13とからなるプレス金型11によ
り、帯材19から部品20を打抜き、打抜かれた部品20を前
記ダイ穴17に設けた戻しピン18により帯材19の打抜跡に
戻す打抜加工方法において、前記パンチプレート12の所
定箇所に押圧ピン15を設け、前記押圧ピン15により帯材
19の所定箇所の打抜部位近傍を押圧しつつ打抜く。 【効果】 ダイ穴巾dとパンチ巾pとの間にクリアラン
スを十分大きくとっても、打抜部品20の打抜跡からの脱
落が防止でき、パンチ14等の加工部材の費用が節約さ
れ、又生産性が向上する。打抜を1ステージのプレス金
型を用いて行うことにより金型費の節減が計れる。前記
打抜加工方法によれば、絶縁フィルムから屑部のみを確
実に剥離できるようになり、中電流回路導体を低コスト
で生産性良く製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低コストで生産性に優
れた打抜加工方法、及び前記加工方法を用いた、自動車
内配線等に有用な電流回路導体の製造方法に関し、特に
中電流回路導体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体リードフレーム等は、主に打抜加
工方法により製造されている。又自動車内配線には、ハ
ーネスワイヤ(多数本の電線を束ねたもの)が用いられ
ているが、このハーネスワイヤには、スペースをとる、
誤配線が起き易い等の問題があり、打抜加工した中電流
回路導体等で代替することが検討されている。中電流回
路導体とは、例えば、図4に示すような、複数の導体部
分36が所定のパターンで配列した回路導体部25の両面に
絶縁フィルム21を貼着して絶縁被覆したもので(上部の
絶縁フィルムは図示を省略した)、各々の導体部分36に
は数〜数十Aの中電流を流す為、その断面寸法は、厚さ
が 0.2〜0.3mm 、幅が 2〜4mmと比較的大きい。前述の
半導体リードフレームの打抜加工方法には、多ステージ
の順送り金型が用いられている。この多ステージの順送
り金型は、帯材を回路形成部とその両側のキャリヤ部と
に分け、キャリヤ部で帯材の順送りと位置決めを行っ
て、回路形成部に回路導体部を順次打抜いていく方法で
ある。ここで用いられるプレス金型は、図9にそのパン
チプレート12の平面図を例示するように、パンチ14が第
1〜第3の3ステージに分けて設けられたもので、例え
ば、縦に並ぶ3個の穴を3ステージに分けて打抜くもの
である。
【0003】図10イ、ロは、前記半導体リードフレーム
の打抜加工方法で用いるプレス金型の説明図である。図
10イに示すプレス金型は、パンチ14、ダイプレート13、
及びストリッパー22から構成されており、帯材(板材)
19をダイプレート13とストリッパー22で押さえ、前記ダ
イプレート13のダイ穴17にパンチ14を押し込んで屑部を
打抜くものである。打抜屑23は打抜き後直ちにダイ穴17
から外部へ排出される。図10ロに示すプレス金型は、打
抜屑23をダイ穴17内に設けた戻しピン18により帯材19の
打抜跡に戻し、後の工程で排出するようにしたプッシュ
バック式のものである。このプッシュバック式では、部
品を打抜き、戻す場合もある。図10イ、ロにおいて、ダ
イプレートのダイ穴はダイ穴全面が貫通したものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記半導体リ
ードフレームの打抜加工方法では、プレス金型のステー
ジ数が複数の為金型の寸法が大きくなり、又各々のパン
チ位置を高精度に設定する必要がある為、プレス金型は
研削加工等の精密加工法により作製されている。従って
プレス金型費用が高価になるという問題がある。又ダイ
穴を密に設けステージ数を少なくしようとすると、ダイ
プレートの強度が低下してダイプレートが破損し易くな
るという問題がある。この他、前述のプッシュバック式
打抜加工方法には次のような問題がある。即ち、帯材の
打抜跡の巾はダイ穴の巾dに近似し、打抜部分(例え
ば、部品)の巾はパンチの巾pに近似し、従って、ダイ
穴の巾dとパンチの巾pとの間のクリアランス(d−
p)が大きいと、帯材の打抜跡に戻した部品が打抜跡か
ら脱落し易く、又前記クリアランスが小さいと、部品
が打抜跡に完全に戻らず、搬送工程で引っ掛かったりす
る。パンチ等の加工部材に高精度が要求され、又加工
部材の傷みも早い。部品に絶縁フィルムを貼着する場
合は、絶縁フィルムから屑部分を剥がす際に部品も一緒
に剥離する。このように、従来のプッシュバック式打抜
加工方法は、生産性に劣り又コスト高を招くといった問
題がある。尚、半導体リードフレームの製造方法には、
導体部分をマスクした帯材を酸溶液等に浸漬して非導体
部分を溶解除去するエッチング法もあるが、この方法は
エッチングに時間が掛かり、又材料ロスも多いという問
題がある。本発明の目的は、生産性に優れたプッシュバ
ック式の打抜加工方法、及び前記加工方法を用いた電流
回路導体の製造方法、例えば自動車内配線等に有用な電
流回路導体(特に、中電流回路導体)の製造方法を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願請求項1の発明は、
パンチを設けたパンチプレートとダイ穴を設けたダイプ
レートとからなるプレス金型により、板材から部品を打
抜き、打抜かれた部品を前記ダイ穴に設けた戻しピンに
より板材の打抜跡に戻す打抜加工方法において、ダイ穴
が有底であり、戻しピンが前記有底ダイ穴の所定箇所に
局部的に設けられていることを特徴とする打抜加工方法
である。
【0006】以下に、この発明を図を参照して具体的に
説明する。図1は、この発明にて用いるダイプレートの
平面図及び断面図である。ダイプレート13のダイ穴17が
有底であり、戻しピン18が前記有底ダイ穴17の所定箇所
に局部的に設けられている。図で16は戻しピンを戻す為
のコイルバネである。ダイ穴の戻しピンを設ける箇所は
貫通していても、戻しピンは局部的に設けるので、強度
的に支障はない。このダイプレートは、ダイ穴部分が全
て貫通した従来のものに較べて強度が高く、ダイ穴を密
に設けることができる。
【0007】本願請求項2の発明は、パンチを設けたパ
ンチプレートとダイ穴を設けたダイプレートとからなる
プレス金型により、板材から部品を打抜き、打抜かれた
部品を前記ダイ穴に設けた戻しピンにより板材の打抜跡
に戻す打抜加工方法において、前記パンチプレートの所
定箇所に押圧ピンを設け、前記押圧ピンにより板材の所
定箇所の打抜部位近傍を押圧しつつ打抜くことを特徴と
する打抜加工方法である。
【0008】本発明は、押圧ピンにより板材の所定箇所
の打抜部位近傍を押圧しつつ打抜くことにより、打抜か
れた部品の所定箇所の巾を広げ、打抜部品の巾を広げた
所定箇所を板材の打抜跡に強固に嵌め込ませる打抜加工
方法で、この打抜加工方法によれば、ダイ穴の巾dとパ
ンチの巾pとの間のクリアランス(d−p)を十分大き
くとっても、打抜部品の打抜跡からの脱落を防止するこ
とができる。又この強固に嵌め込ませる箇所を適正に選
定することにより、絶縁テープから屑部のみを容易に剥
離することができる。
【0009】この発明において、パンチの押圧ピンを設
ける箇所は、打抜かれた部品が戻された板材から打抜部
品が脱落しない最小箇所に止めるのが良い。押圧ピンを
設ける箇所が多いと、打抜部品を絶縁フィルムに貼着さ
せる場合、絶縁フィルムから屑部のみを剥離するのが困
難になる。ダイ穴の、戻しピンを設ける箇所は、少なく
とも押圧ピンが設けられた箇所に対応する箇所である。
必要に応じ、他の箇所にも設けても良い。この発明で用
いるダイプレートのダイ穴は、有底でも、貫通したもの
でも良い。この発明において、部品とは、電流回路導体
を始め、任意の用途、形状、材質の部品である。
【0010】以下に、この発明を図を参照して具体的に
説明する。図2はこの発明方法にて用いるプレス金型の
態様を示す側面説明図である。プレス金型11はパンチプ
レート12とダイプレート13から構成されている。パンチ
プレート12には、帯材(板材)から部品を打抜く為のパ
ンチ(凸部)14がマシニング加工されている。前記パン
チ14の両側に押圧ピン15が配置されている。この押圧ピ
ン15は、打抜き直前に帯材をダイプレート13の表面に押
圧するもので、押圧ピン15の上部に、押圧ピン15を下方
に押下げる為のコイルバネ16が配置されている。ダイプ
レート13表面にはパンチ14を押込むダイ穴17がマシニン
グ加工されている。前記ダイ穴17内には戻しピン18が配
置されている。戻しピン18は、その下部に配置されたコ
イルバネ16により上方に押上げられており、戻しピン18
の頂面がダイプレート13の表面と同じレベルに位置して
いる。
【0011】以下に、図2に示したプレス金型を用いて
帯材から部品を打抜く工程を、図3(イ)〜(ニ) を参照し
て説明する。図で19は帯材である。 パンチプレート12とダイプレート13の間に帯材19を供
給する(図3イ)。パンチプレート12を降下させ、パン
チ14の両側の押圧ピン15を帯材19に押圧して帯材19に矢
印方向の力を作用させる(図3ロ)。更にパンチプレー
ト12を降下させて、パンチ14をダイプレート13のダイ穴
17に押込み、帯材19から部品20を打抜く(図3ハ)。パ
ンチプレート12を上昇させ、打抜かれた部品20を戻しピ
ン18により帯材19の打抜跡に押し戻す(図3ニ)。 前記打抜方法では、帯材19が矢印方向に弾性変形した状
態で打抜かれる為、打抜部品20の押圧ピン15部分の巾が
広くなり、打抜部品20の押圧ピン15で押圧された部分は
帯材19の打抜跡に強固に嵌め込まれる。従ってダイ穴巾
dとパンチ巾pとの間のクリアランスを十分大きくとっ
ても、打抜部品20が打抜跡から脱落することがなく、又
打抜部品20に絶縁フィルムを貼着する場合は、押圧ピン
を適正に設置することにより、絶縁フィルムから屑部の
みを確実に剥離できる。
【0012】請求項1又は請求項2の発明において、プ
レス金型による部品の打抜きを1ステージのプレス金型
を用いて行うと金型加工費を安くできる。即ち、1ステ
ージのプレス金型は、図8にそのパンチプレート12の平
面図を例示するように、複数個のパンチ14が第1ステー
ジにまとめて設けられ、例えば、縦に並ぶ3個の穴を1
ステージで一度に打抜くものである。従って、金型の寸
法(W)を小さくできる。又パンチ位置の加工精度はそ
れ程高くなくても良く、従ってプレス金型の加工にフラ
イス等のマシニング加工が適用でき、金型加工費を安く
できる。
【0013】本願請求項3の発明は、パンチを設けたパ
ンチプレートとダイ穴を設けたダイプレートとからなる
プレス金型により、板材から回路導体部を打抜き、打抜
かれた回路導体部を前記ダイ穴に設けた戻しピンにより
板材の打抜跡に戻し、打抜かれた回路導体部が戻された
板材の片面に絶縁フィルムを貼着し、次いで絶縁フィル
ムから非回路導体部を剥離して絶縁フィルムに回路導体
部のみを残し、次いで回路導体部の他面に絶縁フィルム
を貼着する電流回路導体の製造方法において、戻しピン
として有底ダイ穴の所定箇所に局部的に設けられた戻し
ピンを用い、プレス金型による回路導体部の打抜きを、
前記パンチプレートの所定箇所に押圧ピンを設け、前記
押圧ピンにより板材の所定箇所の打抜部位近傍を押圧し
つつ打抜くことを特徴とする電流回路導体の製造方法で
ある。
【0014】この発明では、電流回路導体の回路導体部
を1ステージの金型を用いて打抜くことにより、コスト
低減と生産性の向上を計ることができる。ここで、絶縁
フィルムの貼着は、バッチ式により行っても、連続的に
行っても良い。
【0015】
【作用】請求項1の発明では、パンチを設けたパンチプ
レートとダイ穴を設けたダイプレートとからなるプレス
金型により、板材から部品を打抜き、打抜かれた部品を
前記ダイ穴に設けた戻しピンにより板材の打抜跡に戻す
打抜加工方法において、ダイ穴が有底であり、戻しピン
が前記有底ダイ穴の所定箇所に局部的に設けられてい
る。従って、このダイプレートは、ダイ穴が全面貫通し
た従来のものに較べて強度が高く、ダイ穴を密に設ける
ことができ、金型費を安くできる。請求項2の発明で
は、パンチとダイ穴とからなるプレス金型により板材か
ら部品を打抜く際、板材の所定箇所の打抜部位近傍を押
圧ピンにより押圧しつつ打抜くので、打抜かれた部品の
押圧ピンで押圧された部分の巾が広がり、この打抜部品
の巾を広げた所定箇所は、板材の打抜跡に強固に嵌め込
まれる。従って、ダイ穴巾dとパンチ巾pとの間にクリ
アランスを十分大きくとっても、打抜部品の打抜跡から
の脱落が防止される。又打抜部品を絶縁フィルムに貼着
する場合は、押圧ピンを適正箇所に設置することによ
り、絶縁フィルムから屑部のみを確実に剥離することが
可能となる。前記の打抜きを、1ステージのプレス金型
を用いて行うことにより、金型費が節減される。この場
合、ダイプレートのダイ穴を有底とし、戻しピンを局部
的に設けるのが、ダイプレートが強化され好ましい。請
求項3の発明では、打抜かれた回路導体部が戻された板
材の片面に絶縁フィルムを貼着し、次いで絶縁フィルム
から非回路導体部を剥離して絶縁フィルムに回路導体部
のみを残し、次いで回路導体部の他面に絶縁フィルムを
貼着する電流回路導体の製造方法において、打抜加工を
1ステージの金型を用いて行うことにより、電流回路導
体を低コストで生産性良く製造することができる。
【0016】
【実施例】以下に本発明を実施例により詳細に説明す
る。 (実施例1)図1に示したダイプレートを用いて、幅20
mm、厚さ0.25mmの黄銅帯材から、幅14mm、長さ3mmのリ
ードが2mm間隔で3枚並んだ並列リードを打抜き、打抜
後、打抜跡に戻した。この工程を1000回繰り返したが、
最も損傷し易いダイ穴間の土手部にも変形等の損傷は生
じなかった。これはダイ穴が深さ 0.5mmの有底穴で、土
手部が高強度に構成された為である。比較の為、ダイ穴
を貫通させたものについて同様の打抜加工を行ったとこ
ろ、約80工程で土手部が変形して、打抜後のリードを打
抜跡に戻せなくなった。
【0017】(実施例2)縦 600mm、横 800mm、厚さ0.
25mmの黄銅帯材から、図4に示したパターンの回路導体
部を図3に示す工程に従って打抜き、これに絶縁フィル
ムを貼着して中電流回路導体を製造した。押圧ピンの設
置箇所は、打抜き後の回路導体部が前記帯材から脱落し
ない必要最小限に止めた。図4にその位置を示した。戻
しピンは押圧ピン設置箇所の中間部分にも配置して、戻
し工程での打抜導体部分の撓みによる戻し位置のずれを
防止した。パンチプレートは高さ 0.5mm、巾3.00mmのパ
ンチ(凸部)を回路導体部形状にマシニング加工して作
製した。ダイプレートは前記パンチに対応する部分に、
深さ0.5mm、巾3.07mmのダイ穴をマシニング加工して作
製した。押圧ピンには断面が8mmφの円形状のものを用
い、コイルバネには、打抜き時、前記帯材の比例限度に
近い荷重が掛かる強度のものを用いた。
【0018】以下に、導体部分が戻された帯材に絶縁フ
ィルムを貼着して中電流回路導体を製造する方法を図5
イ〜ニを参照して説明する。尚、ここでは、図10に示し
た打抜方法とは逆に、回路導体部(部品)を打抜き、戻
す方法により示した。先ず、1ステージのプレス金型を
用いて回路導体部25を打抜き、前記回路導体部25を打抜
跡に戻し(図5イ)、この回路導体部25が戻された帯材26
に下部絶縁フィルム27を貼着し(図5ロ)、この下部絶縁
フィルム27から非回路導体部を剥離し(図5ハ)、下部絶
縁フィルム27上に残された回路導体部25の上側に別の上
部絶縁フィルム28を貼着して中電流回路導体を製造する
(図5ニ)。
【0019】回路導体部は1回のプレス工程で容易に打
抜くことができた。打抜きの際押圧ピンが帯材を押圧し
た為、帯材がダイ穴方向へ弾性変形し、この弾性変形し
た状態で打抜かれた為、打抜かれた導体部分の押圧ピン
設置部分の巾が広がり、前記巾が広がった導体部分は帯
材の打抜跡に強固に嵌め込まれた。導体部分を嵌め戻し
た帯材をコンベヤで搬送したが、絶縁フィルムを貼着す
るまでの間に導体部分が打抜跡から脱落するようなこと
はなかった。又絶縁フィルムからは非導体部分(非回路
導体部)のみが剥離できた。このようにして、中電流回
路導体が廉価なプレス金型を用いて生産性良く製造され
た。
【0020】この実施例では、打抜かれた回路導体部25
が帯材26の打抜跡内に納まるように(表裏面がフラット
になるように)戻したが、図6に示すように、回路導体
部25が帯材26から下側に若干はみ出るように戻しておく
と、下部絶縁フィルム27は回路導体部25とのみ強固に貼
着し、非回路導体部32を下部絶縁フィルム27から容易に
剥離することができる。回路導体部25を帯材26より下側
にはみ出させるには、戻しピンの戻し位置を下げておく
か、回路導体部25を打抜跡内に納まるように戻したのち
回路導体部25をパンチで押し下げる方法とがある。
【0021】(実施例3)巾 300mm、厚さ 0.2mmの長尺
の黄銅帯材から、巾2mm、長さ 200mmの導体部分を10本
並行に並べた回路導体部を、図3に示す工程に従って、
1ステージのプレス金型を用いて打抜き、これに絶縁フ
ィルムを貼着して中電流回路導体を製造した。押圧ピン
と戻しピンの設置箇所は実施例1に準じて設定した。パ
ンチプレートは高さ 0.5mm、巾2.00mmのパンチ(凸部)
を回路導体部形状にマシニング加工して作製した。ダイ
プレートは前記パンチに対応する部分に、深さ0.5mm、
巾2.05mmのダイ穴をマシニング加工して作製した。押圧
ピンには断面5mmφの円形状のものを用い、コイルバネ
には、打抜き時、帯材の比例限度に近い荷重が掛かる強
度のものを用いた。
【0022】以下に、導体部分が戻された帯材に絶縁フ
ィルムを貼着して中電流回路導体を製造する方法を図7
を参照して説明する。金型11にて黄銅帯材19から回路導
体部を1回のプレス工程で打抜き、打抜後の回路導体部
は戻しピンにより前記帯材19の打抜跡に戻す。回路導体
部が戻された帯材26の下側にキャリヤテープ29を仮貼着
し、前記帯材26の上側に上部絶縁フィルム28を熱ロール
30により熱圧着し、熱圧着後キャリヤテープ29を剥離
し、次いで前記帯材26が貼着した上部絶縁フィルム28を
冷却ロール31で冷却したのち、前記帯材26の非回路導体
部32を剥離する。次に、上部絶縁フィルム28上に残った
回路導体部25の下側に下部絶縁フィルム27を熱ロール33
により熱圧着し、これを冷却ロール34で冷却する。製出
される中電流回路導体の連続体を所定部位で切断して中
電流回路導体35を製造する。回路導体部は帯材19の打抜
跡内に納まるように戻す。
【0023】上記製造方法においては、打抜きを1ステ
ージのプレス金型を用いて行ったので金型費が廉価であ
った。押圧ピンにより押圧された導体部分が帯材の打抜
跡に強く嵌め込まれたので、キャリヤテープ29を仮貼着
するまでの間に回路導体部25が帯材26から脱落するよう
なことがなく、又絶縁フィルム28からは非回路導体部32
のみを剥離することができた。
【0024】(比較例1)実施例2又は実施例3におい
て、打抜加工を押圧ピンを用いずに、又打抜き時の帯材
の抑えをストリッパーにより均等に行った他は、それぞ
れ実施例2又は実施例3と同じ方法により中電流回路導
体を製造した。ダイ穴巾dとパンチ巾pとのクリアラン
ス(d−p)を種々に変化させたが、帯材から導体部分
が脱落したり、或いは導体部分が打抜跡に戻らなかった
り、絶縁フィルムから非回路導体部と一緒に導体部分
(回路導体部)が剥離するといったトラブルが頻発し、
生産性が非常に低下した。
【0025】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明の打抜加工
方法によれば、ダイ穴をダイプレートに密に設けること
ができ、金型費を安くできる。又ダイ穴巾とパンチ巾と
の間にクリアランスを十分大きくとっても、打抜部品の
打抜跡からの脱落が防止でき、パンチ等の金型部材費が
節約され、又生産性が向上する。又打抜を1ステージの
プレス金型を用いて行うことにより金型費が節約され
る。前記打抜加工方法によれば、絶縁フィルムから屑部
のみを確実に剥離できるようになり、中電流回路導体を
低コストで生産性良く製造することができる。依って工
業上顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にて用いるプレス金型のダイプレート部
分の態様を示す説明図である。
【図2】本発明にて用いるプレス金型の態様を示す説明
図である。
【図3】図2に示すプレス金型を用いて回路導体部を打
抜くときの工程説明図である。
【図4】中電流回路導体の説明図である。
【図5】中電流回路導体の製造方法の工程説明図であ
る。
【図6】回路導体部を打抜跡からはみ出させて戻した状
態の説明図である。
【図7】中電流回路導体の他の製造方法の工程説明図で
ある。
【図8】1ステージのプレス金型におけるパンチプレー
トの平面説明図である。
【図9】3ステージのプレス金型におけるパンチプレー
トの平面説明図である。
【図10】従来の打抜加工方法の説明図である。
【符号の説明】
11────プレス金型 12────パンチプレート 13────ダイプレート 14────パンチ 15────押圧ピン 16────コイルバネ 17────ダイ穴 18────戻しピン 19────帯材 20────打抜部品 21────絶縁フィルム 22────ストリッパー 23────打抜屑 25────中電流回路導体の回路導体部 26────回路導体部が戻された帯材 27────下部絶縁フィルム 28────上部絶縁フィルム 29────キャリヤテープ 30,33 ──熱ロール 31,34 ──冷却ロール 32────非回路導体部 35────中電流回路導体 36────中電流回路導体の導体部分
フロントページの続き (72)発明者 湯沢 均 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パンチを設けたパンチプレートとダイ穴
    を設けたダイプレートとからなるプレス金型により、板
    材から部品を打抜き、打抜かれた部品を前記ダイ穴に設
    けた戻しピンにより板材の打抜跡に戻す打抜加工方法に
    おいて、ダイ穴が有底であり、戻しピンが前記有底ダイ
    穴の所定箇所に局部的に設けられていることを特徴とす
    る打抜加工方法。
  2. 【請求項2】 パンチを設けたパンチプレートとダイ穴
    を設けたダイプレートとからなるプレス金型により、板
    材から部品を打抜き、打抜かれた部品を前記ダイ穴に設
    けた戻しピンにより板材の打抜跡に戻す打抜加工方法に
    おいて、前記パンチプレートの所定箇所に押圧ピンを設
    け、前記押圧ピンにより板材の所定箇所の打抜部位近傍
    を押圧しつつ打抜くことを特徴とする請求項1記載の打
    抜加工方法。
  3. 【請求項3】 パンチを設けたパンチプレートとダイ穴
    を設けたダイプレートとからなるプレス金型により、板
    材から回路導体部を打抜き、打抜かれた回路導体部を前
    記ダイ穴に設けた戻しピンにより板材の打抜跡に戻し、
    打抜かれた回路導体部が戻された板材の片面に絶縁フィ
    ルムを貼着し、次いで絶縁フィルムから非回路導体部を
    剥離して絶縁フィルムに回路導体部のみを残し、次いで
    回路導体部の他面に絶縁フィルムを貼着する電流回路導
    体の製造方法において、戻しピンとして有底ダイ穴の所
    定箇所に局部的に設けられた戻しピンを用い、プレス金
    型による回路導体部の打抜きを、前記パンチプレートの
    所定箇所に押圧ピンを設け、前記押圧ピンにより板材の
    所定箇所の打抜部位近傍を押圧しつつ打抜くことを特徴
    とする電流回路導体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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KR102199052B1 (ko) * 2019-07-30 2021-01-07 신화인터텍 주식회사 필름 절단 장치 및 필름 절단 방법

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