JPH08213886A - 遅延回路 - Google Patents

遅延回路

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Publication number
JPH08213886A
JPH08213886A JP7015148A JP1514895A JPH08213886A JP H08213886 A JPH08213886 A JP H08213886A JP 7015148 A JP7015148 A JP 7015148A JP 1514895 A JP1514895 A JP 1514895A JP H08213886 A JPH08213886 A JP H08213886A
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JP
Japan
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constant current
circuit
voltage
current source
power supply
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Application number
JP7015148A
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English (en)
Inventor
Nobuhiro Tomari
伸広 泊
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Oki Electric Industry Co Ltd
Oki Micro Design Miyazaki Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
Oki Micro Design Miyazaki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】電源電圧が変動しても、電圧マージンが低下す
ることがないようにする。 【構成】 MOS・FET12,13は、入力端子11
に供給される電圧信号Vinを反転する反転回路を構成
する。コンデンサ14は、この反転回路の出力を積分す
る積分回路を構成する。MOS・FET15,16は、
この積分回路の積分電圧を反転して、出力端子17に供
給する反転回路を構成する。定電流源23は、電源電圧
Vccが0のときは、0の値を有し、電源電圧Vccが
変化すると、これにほぼ正比例して変化するような値を
有する定電流Iを出力する。MOS・FET19,18
は、この定電流IをMOS・FET12に供給するカレ
ントミラー回路を構成する。MOS・FET19〜22
は、この定電流IをMOS・FET13に供給するカレ
ントミラ−回路を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、クロック発
生回路やパルス発生回路を構成する場合に用いられる遅
延回路に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、クロック発生回路やパルス発生
回路を構成するためには、遅延回路が必要になる。
【0003】この遅延回路としては、従来、相補型MO
S回路(以下、「C−MOS回路」という)によって構
成される複数の反転回路を直接または積分回路を介して
直列に接続する回路が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の遅延回路は、電源電圧が変動すると、遅延時間が変動
するという電圧依存性を有し、かつ、この依存性を適用
回路に合わせて自由に制御することができないため、適
用回路の電圧マージンを下げる場合があるという問題が
あった。
【0005】以下、これを具体例を使って説明する。図
2は、上述したような遅延回路の一例の構成を示す回路
図である。図示の遅延回路は2つの反転回路を積分回路
を介して直列に接続するようにしたものである。
【0006】図において、1は入力端子、2,3,6,
7はMOS形電界効果トランジスタ(以下、「MOS・
FET」という)、4は抵抗、5はコンデンサ、8は出
力端子を示す。
【0007】ここで、MOS・FET2,3は一段目の
反転回路を構成し、MOS・FET6,7は二段目の反
転回路を構成し、抵抗4とコンデンサ5は積分回路を構
成する。なお、以下の説明では、一段目の反転回路を第
1の反転回路(2,3)と記し、二段目の反転回路を第
2の反転回路(6,7)と記し、積分回路を積分回路
(4,5)と記す。
【0008】上記構成においては、入力端子1に供給さ
れる電圧信号(パルス信号)Vinは、その極性が変化
した時点から、積分回路(4,5)の積分電圧VIが第
2の反転回路(6,7)のしきい値電圧VTに達するま
での時間TDだけ遅延される。
【0009】ここで、積分電圧VIは、
【数1】 と表される。
【0010】但し、Iは、MOS・FET2あるいは3
に流れる電流であり、Rは、抵抗4の抵抗値であり、C
は、コンデンサ5の容量値である。
【0011】また、電流Iは、
【数2】 と表される。
【0012】但し、βは、MOS・FETの能力を表す
係数(トランジスタサイズ等で決定される)であり、V
GSは、MOS・FETのゲート・ソース間電圧であ
り、Vtは、MOS・FETのしきい値電圧である。
【0013】さらに、第2の反転回路(6,7)のしき
い値VTは、
【数3】 と表される。
【0014】但し、β6,β7は、MOS・FET6,
7のコンダクタンス係数、Vt6,Vt7は、MOS・
FET6,7のしきい値電圧である。
【0015】式(1)に示すように、積分電圧VIは、
MOS・FET2あるいは3を流れる電流Iで表され
る。この電流Iは、式(2)に示すように、MOS・F
ET2あるいは3のゲート・ソース間電圧VGSにより
表される。このゲートソース間電圧VGSは、それぞれ
−Vcc,Vccで表される。
【0016】これにより、電流Iは、電源電圧Vccが
変動すると変動する。その結果、積分電圧VIがある値
に達する時間も、電源電圧Vccが変動すると変動す
る。この時間は、電源電圧Vccが低いと遅くなり、電
源電圧Vccが高いと早くなる。これは、電源電圧Vc
cが低いと、電流Iが少なくなり、電源電圧Vccが高
いと、電流Iが多くなるからである。
【0017】また、式(2)に示すように、電流Iは、
MOS・FET2あるいは3の素子特性(β,Vt)で
表される。これにより、この電流Iの電圧依存性は、M
OS・FET2あるいは3の素子特性(β,Vt)で表
される。
【0018】その結果、積分電圧VIの電圧依存性も、
MOS・FET2あるいは3の素子特性(β,Vt)に
よって表される。これにより、この積分電圧VIの電圧
依存性を自由に制御することができない。
【0019】一方、式(3)に示すように、第2の反転
回路(6,7)のしきい値VTは、電源電圧Vccが変
化すると、これに正比例して変化する。
【0020】また、式(3)に示すように、第2の反転
回路(6,7)のしきい値電圧VTは、MOS・FET
6,7の素子特性(Vt,β)により表される。これに
より、このしきい値電圧VTの電圧依存性も自由に制御
することはできない。
【0021】以上詳述したように、図2の遅延回路で
は、電源電圧Vccが変動すると、積分電圧VIとしき
い値電圧VTが変動する。これにより、この遅延回路で
は、電源電圧Vccが変動すると、遅延時間TDが変動
する。
【0022】しかも、この遅延回路では、積分電圧VI
としきい値電圧VTの電圧依存性を自由に制御すること
ができない。これにより、この遅延回路では、遅延時間
TDの電圧依存性を自由に制御することができない。
【0023】以上から、図2の遅延回路では、適用回路
に合せて電圧依存性を自由に制御することができないた
め、適用回路の電圧マージンを下げることがある。
【0024】この場合、設定する遅延時間TDが短いと
(数十nsオーダのとき)、この遅延時間TDは、積分
電圧VIの電圧依存性により支配される。これにより、
遅延時間TDの電圧依存性は、図3に示すような特性に
なる。その結果、電源電圧Vccが低下すると、遅延時
間TDが長くなり、スピードマージン不足などの問題を
起こす場合がある。
【0025】なお、詳細な説明は省略するが、以上の問
題は、3つ以上の反転回路を積分回路を介して直列に接
続する構成の遅延回路や2つ以上の反転回路を積分回路
を介さず直接接続する構成の遅延回路においても生じ
る。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明は、C−MOS回路によって構成され、直
接または積分回路を介して直列接続される複数の反転回
路を有する遅延回路において、電源電圧が変化すると、
この変化にほぼ正比例して変化するような値を有する定
電流を出力する定電流源を設け、この定電流源から出力
される定電流を、複数の反転回路のうち、最終段の反転
回路を除く反転回路に供給するようにしたものである。
【0027】
【作用】上記構成においては、定電流源として、電源電
圧が0のとき、出力電流が0となるような電圧依存性を
有する定電流源を用いれば、電圧依存性のない遅延時間
を設定することができる。また、この場合、この遅延時
間は、定電流源の電圧依存性を制御することにより、自
由に制御することができる。これにより、適用回路にあ
った遅延時間を設定することができるので、電源電圧の
変動に起因する電圧マージンの低下を防止することがで
きる。
【0028】また、定電流源として、電源電圧が0のと
き、出力電流が0以外の値となるような電圧依存性を有
する定電流源を用いるようにすれば、遅延時間の電圧依
存性をなくすことはできないが、これを自由に制御する
ことができる。これにより、適用回路にあった遅延時間
を設定することができるので、電源電圧の変動に起因す
る電圧マージンの低下を防止することができる。
【0029】
【実施例】以下、図面を参照しながら、この発明の実施
例を詳細に説明する。図1は、この発明の一実施例の構
成を示す回路図である。
【0030】図において、入力端子11は、Pチャネル
形MOS・FET12とNチャネル形MOS・FET1
3のゲートに接続されている。このMOS・FETMO
S12,13のドレインは共通接続され、この共通接続
点は、コンデンサ14を介して接地されるとともに、P
チャネル形MOS・FET15とNチャネル形MOS・
FET16のゲートに接続されている。
【0031】MOS・FET15,16のドレインは共
通接続され、この共通接続点は、出力端子17に接続さ
れている。また、MOS・FET15のソースは、電圧
Vccを持つ電源に接続され、MOS・FET16のソ
ースは接地されている。
【0032】上記MOS・FET12のソースは、Pチ
ャネル形MOS・FET18のドレインに接続されてい
る。このMOS・FET18のソースは電源に接続さ
れ、ゲートは、Pチャネル形MOS・FET19のソー
スに接続されている。
【0033】上記MOS・FET13のソースは、Nチ
ャネル形MOS・FET20のドレインに接続されてい
る。このMOS・FET20のソースは接地され、ゲー
トはNチャネル形MOS・FET21のゲートに接続さ
れている。このMOS・FET21のゲートはそのドレ
インに接続され、このドレインはPチャネル形MOS・
FET22のソースに接続され、ソースは接地されてい
る。
【0034】上記MOS・FET22のソースは電源に
接続され、ゲートは上記MOS・FET19のドレイン
に接続されている。このMOS・FET19のドレイン
は、そのゲートに接続されるとともに、定電流源23に
接続されている。また、MOS・FET19のソースは
電源に接続されている。
【0035】上記構成においては、MOS・FET1
2,13により、C−MOS回路による反転回路が構成
される。以下、この反転回路を第1の反転回路(12,
13)と記す。同様に、MOS・FET15,16によ
り、C−MOS回路による反転回路が構成される。以
下、この反転回路を第2の反転回路(15,16)と記
す。
【0036】また、コンデンサ14により、第1の反転
回路(12,13)の出力を積分する積分回路が構成さ
れる。
【0037】また、MOS・FET18,19により、
定電流源23の出力電流Iを上記MOS・FET12に
供給するためのカレントミラー回路が構成される。以
下、このカレントミラー回路を第1のカレントミラー回
路(18,19)と記す。
【0038】同様に、MOS・FET19〜22によ
り、定電流源23から出力される電流Iを上記MOS・
FET13に供給するためのカレントミラー回路が構成
される。以下、このカレントミラー回路を第2のカレン
トミラー回路(19〜22)と記す。
【0039】図4は、定電流源23の電圧依存性を示す
特性図である。図示の如く、定電流源23は、電源電圧
Vccが0のときは、0の値を有し、電源電圧Vccの
変化すると、この変化にほぼ正比例して変化するような
値を有する定電流Iを出力する。
【0040】図5は、このような電圧依存性を有する定
電流源23の構成の一例を示す回路図である。
【0041】図示の定電流源23は、Nチャネル形MO
S・FET231〜233と抵抗234〜237を有す
る。Nチャネル形MOS・FET231のドレインは、
抵抗234を介して電源に接続され、ドレインは抵抗2
35を介して接地され、ゲートは、Nチャネル形MOS
・FET232のゲートに接続されている。
【0042】MOS・FET232のドレインは、上記
MOS・FET19(図1参照)のドレインに接続さ
れ、ソースは、抵抗237を介して接地されている。M
OS・FET233のゲートは、MOS・FET231
のドレインに接続され、ドレインはMOS・FET23
2のドレインに接続され、ソースは、MOS・FET2
32のゲートに接続されている。
【0043】ここで、図5に示す定電流源23が、図4
に示すような特性を有する理由を説明する。なお、以下
の説明では、説明を簡単にするために、MOS・FET
の代わりに、バイポーラトトランジスタによって構成さ
れる定電流源を用いて説明する。
【0044】このバイポーラトランジスタにより構成さ
れる定電流源23を図6に示す。なお、図6において、
図5とほぼ同一機能を果たす部分には、同一符号を付
す。
【0045】図6において、電源電圧Vccは、
【数4】 と表される。
【0046】但し、R1,R3は、抵抗234,235
の抵抗値、VBEは、トランジスタのベース・エミッタ
間電圧、I1,I2,I3は、トランジスタ231,2
33,232のコレクタ電流である。なお、抵抗235
の抵抗値R3は、抵抗237の抵抗値R4と同じ値に設
定されている。
【0047】また、トランジスタ231,232はカレ
ントミラー回路を構成するので、
【数5】 となる。
【0048】一方、トランジスタ233は、トランジス
タ231,232のベース電流を補償する機能を有す
る。しかし、このトランジスタ233のコレクタ電流I
2は、この補償電流より十分大きくなるように設定され
ている。これにより、
【数6】 が成り立つ。但し、R2は、抵抗236の抵抗値であ
る。
【0049】式(5),(6)より、トランジスタ23
3のコレクタ電流I2を求めると、
【数7】 となる。
【0050】よって、定電流源23の出力電流Iは、
【数8】 と表される。
【0051】式(8)において、R1=R2+R3とお
くと、VBEの項が消えて、出力電流Iは、
【数9】 と表される。
【0052】つまり、図6の定電流源では、R1=R2
+R3とおくことにより、電源電圧Vccが0のとき、
出力電流Iが0となり、電源電圧Vccが変化すると、
出力電流Iがこれに正比例して変化するような電圧依存
性が得られる。
【0053】なお、詳細な説明は省略するが、バイポー
ラトランジスタをMOS・FETに置き換えても同様の
特性が得られる。
【0054】以上が一実施例の構成である。上記構成に
おいて、動作を説明する。
【0055】入力端子11に印加される電圧信号Vin
が第1の反転回路(12,13)のしきい値電圧より高
くなると、MOS・FET12がオン状態となり、MO
S・FET13がオフ状態となる。
【0056】これにより、定電流源23から第1のカレ
ントミラー回路(18,19)を介してMOS・FET
12に定電流Iが供給される。その結果、コンデンサ1
4がこの定電流Iによって充電される。
【0057】コンデンサ14の充電電圧(積分電圧)が
第2の反転回路(15,16)のしきい値電圧より高く
なると、MOS・FET15がオン状態となり、MOS
・FET16がオフ状態になる。これにより、出力端子
17に出力される電圧信号Voutの電圧は、電源電圧
Vccとほぼ等しくなる。
【0058】一方、入力端子11に印加される電圧信号
Vinの電圧が第1の反転回路(12,13)のしきい
値電圧より低くなると、MOS・FET13がオン状態
となり、MOS・FET12がオフ状態となる。
【0059】これにより、定電流源23から第2のカレ
ントミラー回路(19〜22)を介してMOS・FET
12に電流Iが供給される。その結果、コンデンサ14
の充電電荷がこの電流Iに従って放電される。
【0060】コンデンサ14の充電電圧が第2の反転回
路(15,16)のしきい値電圧より低くなると、MO
S・FET16がオン状態となり、MOS・FET15
がオフ状態になる。これにより、出力端子17に出力さ
れる電圧信号Voutの電圧は、アース電位とほぼ等し
くなる。
【0061】以上から、電圧信号Vinの立上りエッジ
は、その立上りタイミングから、コンデンサ14の充電
電圧が第2の反転回路(15,16)のしきい値電圧よ
り高くなるまでの時間だけ遅延される。一方、電圧信号
Vinの立下りエッジは、その立下りタイミングから、
コンデンサ14の充電電圧が第2の反転回路(15,1
6)のしきい値電圧より低くなるまでの時間だけ遅延さ
れる。
【0062】この場合、コンデンサ14の充電と放電は
同じ定電流Iでなされる。したがって、電圧信号Vin
の立上がりエッジと立下がりエッジの遅延時間は同じに
なる。この様子を図7に示す。
【0063】図7において、TDは遅延時間を示す。こ
の遅延時間TDは、次のように求めることができる。
【0064】まず、コンデンサ14の充電電圧VIを求
めると、この充電電圧VIは、
【数10】 と表される。
【0065】また、MOS・FET15,16の能力が
等しいとすると、第2の反転回路(15,16)のしき
い値電圧VTは、
【数11】 と表される。
【0066】したがって、VI=VTとすると、遅延時
間TDは、
【数12】 と表される。
【0067】式(9),(12)より、遅延時間TD
は、
【数13】 と書き替えられる。
【0068】式(13)より、遅延時間TDは、コンデ
ンサ14の容量値Cと抵抗236の抵抗値R2により表
され、電圧依存性を有しないことがわかる。例えば、コ
ンデンサ14の容量値Cを1pFとし、抵抗236の抵
抗値R2を31.2KΩとすれば、遅延時間TDは、3
1.2nsとなり、電源電圧Vccが変化しても変化し
ない。
【0069】但し、遅延時間TDは、定電流源23の電
圧依存性の傾き(1/2R2)(式(9)参照)を制御
することにより、自由に制御することができる。
【0070】以上詳述した実施例によれば、電源電圧V
ccが0のときは、0の値を有し、電源電圧Vccが変
化すると、これに正比例して変化するような値を有する
定電流Iを出力する定電流源23を設け、この定電流源
23の出力電流Iを第1の反転回路(12,13)に供
給するようにしたので、電圧依存性のない遅延時間TD
を設定することができる。
【0071】この場合、遅延時間TDは、定電流源23
の電圧依存性の傾きを制御することにより、自由に制御
することができる。これにより、適用回路にあった遅延
時間を設定することができるので、電源電圧Vccの変
動に起因する電圧マージンの低下を防止することができ
る。
【0072】次に、この発明の第2の実施例を詳細に説
明する。先の実施例では、第1の反転回路(12,1
3)のPチャネル形MOS・FET12とNチャネル形
MOS・FET13に、同じ電流を流すことにより、入
力電圧信号Vinの立上りエッジと立下りエッジの遅延
時間を同じにする場合を説明した。
【0073】これに対し、この実施例は、第1の反転回
路(12,13)のPチャネル形MOS・FET12と
Nチャネル形MOS・FET13に、異なる電流を流す
ことにより、入力電圧信号Vinの立上りエッジと立下
りエッジの遅延時間を異なるようにしたものである。
【0074】図8は、第2の実施例の構成を示すブロッ
ク図である。なお、図8において、図1と同一部または
ほぼ同一機能を果たす部分は、同一符号を付して詳細な
説明を省略する。
【0075】図において、31,32は、それぞれ図1
の定電流源23と同じような電圧依存性を有する定電流
源である。但し、両者から出力される定電流I11,I
12の大きさは異なる。これは、定電流源31,32の
電圧依存性の傾きを異なる値に設置することにより、実
現することができる。
【0076】定電流源31から出力される定電流I11
は、MOS・FET18,19からなる第1のカレント
ミラー回路を介してPチャンネル形MOS・FET12
に供給される。同様に、定電流源32から出力される定
電流I12は、MOS・FET20,21からなる第2
のカレントミラー回路を介してNチャンネル形MOS・
FET13に供給される。
【0077】上記構成においては、MOS・FET12
を流れる電流(コンデンサ14の充電電流)は、定電流
源31により制御され、MOS・FET13を流れる電
流(コンデンサ14の放電電流)は、定電流源32によ
り制御される。
【0078】これにより、定電流源31と定電流源32
の電圧依存性の傾きを異なる値に設定することにより、
図9に示すように、入力電圧信号Vinの立上りエッジ
の遅延時間TD1と立下りエッジの遅延時間TD2を異
なる値に設定することができる。
【0079】以上、詳述したこの実施例においても、先
の実施例と同様の効果を得ることができることは勿論、
さらに、次のような効果を得ることができる。
【0080】すなわち、定電流源を2つ設け、第1の反
転回路(12,13)のPチャネル形MOS・FET1
2とNチャネル形MOS・FET13に異なる電流を流
すようにしたので、入力電圧信号Vinの立上りエッジ
の遅延時間TD1と立下りエッジの遅延時間TD2を異
なる値に設定することができる。
【0081】これにより、例えば、入力電圧信号Vin
の立上りエッジと立下りエッジの遅延出力を別々の回路
で利用する場合、1つの入力電圧信号Vinで、それぞ
れの適用回路にあった遅延時間を設定することができ
る。
【0082】次に、この発明の第3の実施例を詳細に説
明する。先の第1,第2の実施例では、定電流源とし
て、電源電圧Vccが0のときは、0の値を有し、電源
電圧が変化すると、これに正比例して変化するような値
を有する定電流Iを出力する定電流源23,31,32
を用いる場合を説明した。
【0083】これに対し、この実施例は、定電流源とし
て、電源電圧Vccが0のときは、0以外の値を有し、
電源電圧が変化すると、これに正比例して変化するよう
な値を有する定電流Iを出力する定電流源を用いるよう
にしたものである。
【0084】図10は、第3の実施例の構成を示すブロ
ック図である。なお、図10には、この実施例の要部、
すなわち、定電流源の構成のみを示し、そのほかの部分
は、先の図1あるいは図8と同様なので、省略する。
【0085】図示の定電流源は、2つの定電流源41,
42を有し、これらから出力される定電流I21,I2
2を加算合成し、この加算合成電流を定電流Iとして出
力するようになっている。
【0086】ここで、定電流源41は、先の図1に示す
定電流源23や図8に示す定電流源31,32と同じよ
うな電圧依存性を有する。これに対し、定電流源42
は、電圧依存性を有しない。つまり、この定電流源42
から出力される定電流I22は、電源電圧Vccが変化
しても変化せず、一定値を示す。
【0087】これにより、この実施例の定電流源の電圧
依存性は、図11に示すように、電流I21を初期値
(Vccが0のときの値)とし、電源電圧Vccが変化
すると、これに正比例して変化するような特性となる。
【0088】この定電流源の出力電流Iは、
【数14】 と表される。
【0089】これにより、この実施例の遅延回路の遅延
時間TDは、
【数15】 と表される。
【0090】ここで、I22/Vccは、電源電圧Vc
cが増加すると、減少する。これにより、この実施例の
遅延時間TDは、電源電圧Vccが増加すると増加す
る。但し、この電圧依存性は、定電流源41の電圧依存
性の傾きを制御することにより、自由に制御することが
できる。
【0091】以上詳述したこの実施例によれば、遅延時
間TDは電圧依存性を有するが、その電圧依存性を自由
に制御することができるので、適用回路にあった遅延時
間を設定することができる。これにより、電源電圧Vc
cの変化に起因する電圧マージンの低下を防止すること
ができる。
【0092】また、遅延時間TDに電圧依存性を持たせ
ることができるので、電源電圧Vccの変化に応じて、
遅延時間TDを変化させたいような場合に対処すること
ができる。
【0093】次に、この発明の第4の実施例を詳細に説
明する。先の第3の実施例では、定電流源41,42の
出力電流I21,I22を加算合成する場合を説明し
た。これに対し、この実施例は、これらを減算合成する
ようにしたものである。
【0094】図12は、この実施例の構成を示す回路図
である。また、図12は、この実施例の定電流源の電圧
依存性を示す図である。図示の如く、この特性は、電流
(−I22)を初期値とし、Vccが変化すると、これ
に正比例して変化するような特性となる。
【0095】この定電流源の出力電流Iは、
【数16】 と表される。
【0096】これにより、この実施例の遅延回路の遅延
時間TDは、
【数17】 と表される。
【0097】ここで、I22/Vccは、電源電圧Vc
cが増加すると、減少する。これにより、この実施例で
は、電源電圧Vccが増加すると、減少するような遅延
時間TDを得ることができる。
【0098】以上、この発明の4つの実施例を詳細に説
明したが、この発明は、これらの実施例に限定されるも
のではない。
【0099】例えば、先の実施例では、2つの反転回路
を積分回路を介して直列接続する場合を説明した。しか
し、この発明は、3つ以上の反転回路を積分回路を介し
て直列接続するようにしてもよい。この場合、定電流源
の出力電流は、最終段の反転回路以外の反転回路に供給
される。
【0100】また、先の実施例では、積分回路として、
コンデンサのみを有する積分回路を用いる場合を説明し
た。しかし、この発明は、コンデンサと抵抗を有する積
分回路を用いるようにしてもよい。
【0101】また、先の実施例では、複数の反転回路を
積分回路を介して接続する場合を説明した。しかし、こ
の発明は、複数の反転回路を積分回路を介さないで、直
接接続するようにしてもよい。
【0102】また、先の実施例では、定電流源の出力電
流を反転回路に供給する電流供給回路として、カレント
ミラー回路を用いる場合を説明した。しかし、この発明
は、定電流源の出力電流を反転回路に忠実に供給するこ
とができる回路であれば、カレントミラー回路以外の回
路を用いるようにしてもよい。
【0103】このほかにも、この発明は、その要旨を逸
脱しない範囲で種々様々変形実施可能なことは勿論であ
る。
【0104】
【発明の効果】以上詳述したこの発明によれば、電源電
圧が変化すると、これに正比例して変化するような値を
有する定電流を出力する定電流源を設け、この定電流源
の出力電流を反転回路に流すようにしたので、適用回路
にあった遅延時間を設定することができる。これによ
り、電源電圧の変化に起因する電圧マージンの低下を防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例の構成を示す回路図で
ある。
【図2】従来の遅延回路の構成を示す回路図である。
【図3】従来の遅延回路の遅延時間の電圧依存性を示す
特性図である。
【図4】第1の実施例の定電流源の電圧依存性を特性図
である。
【図5】第1の実施例の定電流源の具体的構成の一例を
示す回路図である。
【図6】第1の実施例の定電流源の電圧依存性を説明す
るための回路図である。
【図7】第1の実施例の動作を示すタイミングチャート
である。
【図8】この発明の第2の実施例の構成を示す回路図で
ある。
【図9】第2の実施例の動作を示すタイミングチャート
である。
【図10】この発明の第3の実施例の構成を示す回路図
である。
【図11】第3の実施例の定電流源の電圧依存性を示す
特性図である。
【図12】この発明の第4の実施例の構成を示す回路図
である。
【図13】第4の実施例の定電流源の電圧依存性を示す
特性図である。
【符号の説明】
11…入力端子 12,13,15,16,18〜22,231〜233
…MOS・FET 14…コンデンサ 17…出力端子 23,31,32,41,42…定電流源 234〜237…抵抗

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相補型MOS回路によって構成され、直
    接または積分回路を介して直列接続される複数の反転回
    路と、 電源電圧が変化すると、この変化にほぼ正比例して変化
    するような値を有する定電流を出力する定電流源と、 この定電流源から出力される定電流を、前記複数の反転
    回路のうち、最終段の反転回路を除く反転回路に供給す
    る電流供給回路とを具備したことを特徴とする遅延回
    路。
  2. 【請求項2】 前記定電流源は、 前記電源電圧が変化すると、この変化にほぼ正比例して
    変化するような値を有する第1の定電流を出力する第1
    の定電流源と、 前記電源電圧が変化すると、この変化にほぼ正比例して
    変化するような値を有する第2の定電流を出力する第2
    の定電流源とを具備し、 前記電流供給回路は、 前記第1の定電流源から出力される第1の定電流を前記
    反転回路を構成する2つのMOS形電界効果トランジス
    タのうちの一方のMOS形電界効果トランジスタに供給
    する第1の電流供給回路と、 前記第2の定電流源から出力される第2の定電流を前記
    反転回路を構成する2つのMOS形電界効果トランジス
    タのうちの他方のMOS形電界効果トランジスタに供給
    する第2の電流供給回路とを具備するように構成されて
    いることを特徴とする請求項1記載の遅延回路。
  3. 【請求項3】 前記定電流源は、前記電源電圧が0のと
    きは、0の値を有し、この電源電圧が変化すると、この
    変化にほぼ正比例して変化するような値を有する定電流
    を出力するように構成されていることを特徴とする請求
    項1記載の遅延回路。
  4. 【請求項4】 前記定電流源は、前記電源電圧が0のと
    きは、0以外の値を有し、この電源電圧が変化すると、
    この変化にほぼ正比例して変化するような値を有する定
    電流を出力するように構成されていることを特徴とする
    請求項1記載の遅延回路。
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