JPH08212212A - 文書作成装置及び候補出力制御方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】かな漢字変換によって複数の変換候補が得られ
た場合に、その各変換候補を所望のグループに属するも
のを対象として候補群を限定することができ、これによ
り、かな漢字変換における候補選択操作を容易にするこ
とを目的とする。 【構成】かな文字列（読み）を入力後、「変換」キー１
１ａの操作により変換を指示すると、制御部１２はかな
漢字変換部１４を通じてかな漢字変換処理を実行する。
ここで、「候補限定」キー１１ｂの操作により候補限定
の対象となるグループ（例えば品詞）を指定すると、制
御部１２は候補限定処理部１６を通じて、かな漢字変換
結果として得られた候補群の中から当該指定グループに
属する変換候補を抽出し、これを出力部１３に出力す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、日本語ワードプロセッ
サ等の文書作成装置に係り、特にかな漢字変換結果を出
力する際に用いられる候補限定機能を備えた文書作成装
置及び候補出力制御方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、日本語ワードプロセッサ等の文書
作成装置では、かな漢字変換機能を備えており、例えば
「かんじ」という読みに対しては「漢字」というよう
に、入力されたかな文字列に対し、対応する漢字混じり
文字列を自動的に出力することができる。このようなか
な漢字変換機能を用いることにより、ユーザは読みを入
力しながら、その読みをかな漢字変換して文書を作成し
ていくことができる。

【０００３】ところで、かな漢字変換により複数の変換
候補（同音異議語）が得られた際に、その第１候補とし
て出力された変換候補が間違っていた場合には、正しい
変換候補の選択操作が必要となる。

【０００４】この場合、候補選択操作としては、次候補
・前候補の操作により、変換候補を１つずつ変えていく
か、あるいは、各変換候補の一覧を表示して、その中か
ら選択する方法しかなく、いずれにしても、ユーザはか
な漢字変換結果を１つずつ見て、正解の変換候補を選択
しなければならなかった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記したように、従
来、かな漢字変換によって複数の変換候補（同音異議
語）が得られた場合には、変換結果出力後、各変換候補
を１つずつ見て、正解の変換候補を選択しなければなら
なかった。このため、その候補選択操作が面倒であり、
特に多数の変換候補がある場合には、その中から所望の
変換候補を見付け出さなければならず、非常に面倒であ
ると共に文書作成効率の低下を招く等の問題があった。

【０００６】本発明は上記のような点に鑑みなされたも
ので、かな漢字変換によって複数の変換候補が得られた
場合に、所望のグループに属するものを対象として候補
群を限定することができ、これにより、かな漢字変換に
おける候補選択操作を容易にすることが可能な文書作成
装置及び候補出力制御方法を提供することを目的とす
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の文書作成装置
は、読み情報を入力するための入力手段と、この入力手
段により入力された読み情報をかな漢字変換する変換手
段と、この変換手段によって複数の変換候補が得られた
場合に、候補限定の対象となるグループ情報を指定する
グループ指定手段と、このグループ指定手段によって指
定されたグループ情報に基づいて、上記候補群の中から
上記グループ情報に属する変換候補を抽出する候補限定
手段と、この候補限定手段によって抽出された変換候補
を出力する出力手段とを具備したことを特徴とする。

【０００８】

【作用】上記の構成によれば、かな漢字変換によって複
数の変換候補が得られた場合に、例えば品詞、意味分類
等の候補限定の対象となるグループ情報を指定すること
で、この指定されたグループ情報に属するものを対象と
して候補群を限定することができる。

【０００９】

【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。図１は本発明の一実施例に係る文書作成装置の
構成を示すブロック図である。本装置は、入力部１１、
制御部１２、出力部１３、かな漢字変換部１４、かな漢
字変換辞書１５、候補限定処理部１６、候補選択処理部
１７、グループ登録部１８を有する。

【００１０】入力部１１は、例えばキーボードからな
り、データの入力や指示を行うためのものである。この
入力部１１には、文字データを入力するための「文字」
キーや「数字」キー、カーソルを移動させるための「カ
ーソル」キー等の他に、ここでは、「変換」キー１１
ａ、「候補限定」キー１１ｂ、「候補選択」キー１１
ｃ、「グループ登録」キー１１ｄを有する。

【００１１】「変換」キー１１ａは、入力文字列（読み
情報）に対するかな漢字変換を指示するためのファンク
ションキーである。「候補限定」キー１１ｂは、候補限
定の対象となるグループを指定するためのファンクショ
ンキーであり、例えば品詞で候補限定する際には品詞指
定キーとして割り付けられる。「候補選択」キー１１ｃ
は、変換候補の選択を指示するためのファンクションキ
ーである。「グループ登録」キー１１ｄは、候補限定の
対象となるグループの登録を指示するためのファンクシ
ョンキーである。

【００１２】制御部１２は、例えばマイクロプロセッサ
からなり、本装置全体の制御を行うものであり、ここで
はかな漢字変換における候補出力処理を行う。出力部１
３は、例えばＬＣＤ (Liquid Crystal Display) または
ＣＲＴ (Cathode Ray Tube) 等の表示装置からなり、入
力データや変換結果等を表示するためのものである。

【００１３】かな漢字変換部１４は、かな漢字変換辞書
１５を参照して、入力部１１により入力されたかな文字
列（読み情報）をかな漢字混じり文字列に変換する。か
な漢字変換辞書１５は、かな漢字変換の際に用いられる
辞書であり、読み（見出し）とそれに対応する変換語が
記憶されている。また、同実施例では、各変換語に対し
て姓名、会社名等を示す分類情報が設定されている。

【００１４】候補限定処理部１６は、かな漢字変換部１
４によって得られる複数の変換候補の中で、ユーザによ
って指定されたグループ（品詞、意味分類またはユーザ
設定グループ）に属する変換候補を抽出する。

【００１５】候補選択処理部１７は、ユーザの指示に応
じて、かな漢字変換結果に対する候補選択処理を行う。
グループ登録部１８は、ユーザによって任意に設定され
るグループの登録処理を行う。

【００１６】次に、同実施例の動作を説明する。図２は
同実施例の動作を説明するためのフローチャートであ
る。まず、入力部１１を通じて変換対象となるかな文字
列（読み情報）が入力される（ステップＳ１１）。この
入力文字列は制御部１２に送られ、図示せぬ入力バッフ
ァに格納される。この状態で、制御部１２は次に入力さ
れるキーの種類に応じて、以下のような各種処理を実行
する。

【００１７】すなわち、入力部１１に設けられた「変
換」キー１１ａの操作によりかな漢字変換が指示される
と（ステップＳ１２のＹｅｓ）、制御部１２はかな漢字
変換部１４を通じてかな漢字変換処理を実行する（ステ
ップＳ１３）。

【００１８】これにより、かな漢字変換部１４はかな漢
字変換辞書１５を参照して、入力文字列の読みに対応す
る変換語を検索し、これを変換結果として制御部１２に
返す。この変換結果は、出力部１３に出力表示される。

【００１９】ここで、同じ読みの複数の変換候補（同音
異義語）が得られた場合において、入力部１１に設けら
れた「候補限定」キー１１ｂの操作により候補限定の対
象となるグループ（ここでは、品詞とする）が指示され
る（ステップＳ１４のＹｅｓ）。制御部１２は、その指
定された品詞を各変換候補と共に候補限定処理部１６に
送ることで、候補限定処理部１６を通じて候補限定処理
を実行する（ステップＳ１５）。

【００２０】これにより、候補限定処理部１６は当該候
補群の中から指定品詞に属する変換候補を抽出し、これ
を変換結果として制御部１２に返す。この変換結果は、
出力部１３に出力表示される。

【００２１】なお、候補限定の対象グループとしては、
品詞に限らず、例えば姓名、会社名といった意味分類を
用いて候補限定処理を行うようにしても良い。この場合
には、意味分類の情報をかな漢字変換辞書１５内に予め
設定しておき、「候補限定」キー１１ｂを意味分類限定
キーとして割り付けておくことで実現できる。

【００２２】さらに、品詞や意味分類による限定以外に
も、単語の文字数や画数、部首などの要素によって候補
限定することも可能である。また、候補限定処理部１６
において、指定されたグループに属する変換候補のみを
取り出す代わりに、候補群の出力順位を入れ替え、指定
グループの変換候補を優先出力するようにしても良い。

【００２３】しかして、かな漢字変換時に得られた候補
群、または、変換後に候補限定処理によって絞り込まれ
た候補群に対し、入力部１１に設けられた「候補選択」
キー１１ｃの操作により候補選択が指示されると（ステ
ップＳ１６のＹｅｓ）、制御部１２は候補選択処理部１
７を通じて候補選択処理を実行する（ステップＳ１
７）。

【００２４】これにより、候補選択処理部１７はユーザ
によって指示された変換候補を選択し、これを選択結果
として制御部１２に返す。この選択結果は、出力部１３
に出力表示される。

【００２５】一方、特殊な単語であるなどして、予め設
定されたグループでは候補限定を行うことができない場
合などにおいて、入力部１１に設けられた「グループ登
録」キー１１ｄの操作により、グループ登録を指示する
（ステップＳ１８のＹｅｓ）。このグループ登録指示に
より、制御部１２はグループ登録部１８を通じてグルー
プ登録処理を実行する（ステップＳ１９）。

【００２６】この場合、グループ登録の操作は２種類あ
り、新しいグループを登録するための操作と、そのグル
ープに属する単語を登録するための操作である。新しい
グループを登録するための操作では、グループの識別名
と、それを指示するためのキーを設定する。グループ登
録部１８は、この情報を候補限定処理部１６に送る。候
補限定処理部１６では、これを候補限定情報として記憶
する。

【００２７】また、グループに属する単語を登録するた
めの操作では、グループに対応するの識別名（ＩＤ）
と、そのグループに属する単語を入力する。グループ登
録部１８は、この情報をかな漢字変換部１４に送る。か
な漢字変換部１４では、かな漢字変換辞書１５内の当該
指定単語に対し、グループ識別名を付属情報として付加
する。

【００２８】このような登録操作により、以後、かな漢
字変換の際に複数の変換候補が得られた場合において、
ユーザによって指定されたキー（候補限定キー）を入力
すると、かな漢字変換辞書１５を通じて当該グループに
属する単語のみが抽出されることになる。

【００２９】上記以外の操作が入力された場合には（ス
テップＳ１８のＮｏ）、制御部１２でその操作に応じた
適切な処理を行う（ステップＳ２０）。このように、か
な漢字変換により複数の変換候補が得られた場合に、候
補限定の対象となるグループ（品詞、意味分類等）を指
定することで、その指定グループに属するものを対象と
して候補群を限定することができる。したがって、その
限定された候補群の中から所望の変換候補を簡単に選択
することができる。

【００３０】具体例を図３に示す。図３（ａ）は候補限
定出力、同図（ｂ）は候補優先出力を示す図である。例
えば「こうじ」という読みを入力した際に、「工事」，
「公示」，「浩二」，「幸司」，「小路」といった複数
の変換候補が得られた場合において、候補限定の対象と
して「名詞」を指定すれば、その「名詞」に属する変換
候補として「工事」，「公示」，「小路」が抽出され
る。

【００３１】ここで、候補限定出力を行う構成であれ
ば、図３（ａ）に示すように限定候補（「工事」，「公
示」，「小路」）のみが出力される。候補優先出力を行
う構成であれば、図３（ｂ）に示すように限定候補
（「工事」，「公示」，「小路」）が他の候補より前に
出力される。

【００３２】また、「姓名」を指定すれば、その「姓
名」に属する変換候補として「浩二」，「幸司」が抽出
される。ここで、候補限定出力を行う構成であれば、図
３（ａ）に示すように限定候補（「浩二」，「幸司」）
のみが出力される。候補優先出力を行う構成であれば、
図３（ｂ）に示すように限定候補（「浩二」，「幸
司」）が他の候補より前に出力される。

【００３３】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、かな漢字
変換によって複数の変換候補が得られた場合に、例えば
品詞、意味情報といった候補限定の対象となるグループ
情報を指定することで、この指定されたグループ情報に
属するものを対象として候補群を限定することができ
る。したがって、候補選択の際には、その限定された候
補群の中で所望の変換候補を簡単に選択することがで
き、これにより、かな漢字変換における候補選択操作を
容易とし、文書作成効率の向上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る文書作成装置の構成を
示すブロック図。

【図２】同実施例の動作を説明するためのフローチャー
ト。

【図３】同実施例における候補限定の具体例を示す図。

【符号の説明】

１１…入力部、１１ａ…「変換」キー、１１ｂ…「候補
限定」キー、１１ｃ…「候補選択」キー、１２…制御
部、１３…出力部、１４…かな漢字変換部、１５…かな
漢字変換辞書、１６…候補限定処理部、１７…候補選択
処理部、１８…グループ登録部。

Claims (12)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 読み情報を入力するための入力手段と、 この入力手段によって入力された読み情報をかな漢字変
   換する変換手段と、 候補限定の対象となるグループ情報を指定するグループ
   指定手段と、 このグループ指定手段によって指定されたグループ情報
   に基づいて、上記変換手段によって得られた候補群の中
   から上記グループ情報に属する変換候補を抽出する候補
   限定手段と、 この候補限定手段によって抽出された変換候補を出力す
   る出力手段とを具備したことを特徴とする文書作成装
   置。
2. 【請求項２】 上記グループ指定手段は、候補限定の対
   象グループ情報として品詞を指定し、 上記候補限定手段は、このグループ指定手段によって指
   定された品詞に属する変換候補を抽出することを特徴と
   する請求項１記載の文書作成装置。
3. 【請求項３】 上記グループ指定手段は、候補限定の対
   象グループ情報として意味分類を指定し、 上記候補限定手段は、このグループ指定手段によって指
   定された意味分類に属する変換候補を抽出することを特
   徴とする請求項１記載の文書作成装置。
4. 【請求項４】 上記出力手段は、変換候補の出力に際
   し、上記候補限定手段によって抽出された変換候補のみ
   を出力することを特徴とする請求項１記載の文書作成装
   置。
5. 【請求項５】 上記出力手段は、変換候補の出力に際
   し、上記候補限定手段によって抽出された変換候補を優
   先して他の変換候補と共に出力することを特徴とする請
   求項１記載の文書作成装置。
6. 【請求項６】 任意のグループ情報とそのグループ情報
   に属する単語情報を登録するためのグループ登録手段を
   有し、 上記候補限定手段は、このグループ登録手段によって登
   録されたグループ情報と単語に基づいて、上記候補群の
   中から該当する変換候補を抽出することを特徴とする請
   求項１記載の文書作成装置。
7. 【請求項７】 入力された読み情報をかな漢字変換した
   際に、 候補限定の対象となるグループ情報を指定し、 この指定されたグループ情報に基づいて、かな漢字変換
   により得られた候補群の中から上記グループ情報に属す
   る変換候補を抽出し、 この抽出された変換候補を出力するようにしたことを特
   徴とする候補出力制御方法。
8. 【請求項８】 候補限定の対象グループ情報として品詞
   を指定することにより、 この指定された品詞に属する変換候補を抽出するように
   したことを特徴とする請求項７記載の候補出力制御方
   法。
9. 【請求項９】 候補限定の対象グループ情報として意味
   分類を指定することにより、 この指定された意味分類に属する変換候補を抽出するよ
   うにしたことを特徴とする請求項７記載の候補出力制御
   方法。
10. 【請求項１０】 変換候補の出力に際し、上記抽出され
    た変換候補のみを出力するようにしたことを特徴とする
    請求項７記載の候補出力制御方法。
11. 【請求項１１】 変換候補の出力に際し、上記抽出され
    た変換候補を優先して他の変換候補と共に出力するよう
    にしたことを特徴とする請求項７記載の候補出力制御方
    法。
12. 【請求項１２】 任意のグループ情報とそのグループ情
    報に属する単語情報を登録することにより、 この登録されたグループ情報と単語に基づいて、上記候
    補群の中から該当する変換候補を抽出するようにしたこ
    とを特徴とする請求項７記載の候補出力制御方法。