JPH08207688A

JPH08207688A - 側突用エアバッグシステム

Info

Publication number: JPH08207688A
Application number: JP7043566A
Authority: JP
Inventors: Toshihiro Sakamoto; 敏宏坂本; Akishi Hanawa; 晃史塙
Original assignee: Sensor Technology Co Ltd Japan
Current assignee: Sensor Technology Co Ltd Japan
Priority date: 1995-02-07
Filing date: 1995-02-07
Publication date: 1996-08-13

Abstract

(57)【要約】【目的】後付けが可能な側突用エアバッグシステムを
提供する。【構成】ヘッドレスト（３）が間隔を有し取付足
（８）を介してシート上面に装着されてなるシート
（２）と、車両の側面衝突を検出する衝突センサ（１
２）と、該衝突センサ（１２）からの検出信号に基づき
収納ケース（６ａ）内に収納されたエアバッグ（７）を
シートに着座する乗員（３０）と車室側面（１１）との
間に展開するエアバッグモジュール（６）とを備えてな
るエアバッグシステム（１）において、前記エアバッグ
モジュールの収納ケース（６ａ）は、前記エアバッグの
飛び出し部（１３）を前方に向け且つ前記シート（２）
の側面に沿って位置するように上端側を前記ヘッドレス
トの取付足（８）に、下端側を床にそれぞれ固定され、
前記衝突センサ（１２）は、車室側面（１１）に取り付
けられてなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、車両の側面衝突時に乗
員を保護する側突用エアバッグシステムに係わり、特に
後付け可能なものに関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の側突用エアバッグシステムは、
車両の側面衝突を衝突センサで検出し、この検出信号に
基づきガス発生器を作動させ、このガス発生器からガス
を供給してシートに着座する乗員と車室側面との間にエ
アバッグを展開し、乗員を該車室側面との二次衝突から
保護するものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、この場合、
エアバッグやガス発生器等はエアバッグモジュールとし
て一体化され、シートやサイドドアに内蔵されるのが一
般的である。従って、既販の車両に上述の側突用エアバ
ッグシステムを取り付けようとしても、そのままでは取
り付けることができないという問題点を有していた。

【０００４】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、後付けが可能な側突用エアバッグシステムを提
供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明におけるエアバッグシステムは、ヘッドレス
トが間隔を有し取付足を介してシート上面に装着されて
なるシートと、車両の側面衝突を検出する衝突センサ
と、該衝突センサからの検出信号に基づき収納ケース内
に収納されたエアバッグをシートに着座する乗員と車室
側面との間に展開するエアバッグモジュールとを備えて
なるエアバッグシステムにおいて、前記エアバッグモジ
ュールの収納ケースは、前記エアバッグの飛び出し部を
前方に向け且つ前記シートの側面に沿って位置するよう
に上端側を前記ヘッドレストの取付足に、下端側を床に
それぞれ固定され、前記衝突センサは、車室側面に取り
付けられてなるものである。

【０００６】また、車両の側面衝突を検出する衝突セン
サと、該衝突センサからの検出信号に基づき収納ケース
内に収納されたエアバッグをシートに着座する乗員と車
室側面との間に展開するエアバッグモジュールとを備え
てなるエアバッグシステムにおいて、前記エアバッグモ
ジュールの収納ケースは、前記シート近傍の車室側面に
固定され、前記衝突センサは前記収納ケースに一体的に
内蔵されてなるものとすることができる。

【０００７】また、シート近傍の車室天井面に突設され
た乗員の手かけ部と、車両の側面衝突を検出する衝突セ
ンサと、該衝突センサからの検出信号に基づき収納ケー
ス内に収納されたエアバッグを前記シートに着座する乗
員と車室側面との間に展開するエアバッグモジュールと
を備えてなるエアバッグシステムにおいて、前記エアバ
ッグモジュールの収納ケースは、前記エアバッグの飛び
出し部を下方に向けて前記手かけ部に固定され、前記衝
突センサは車室側面に取り付けられてなるものとするこ
とができる。

【０００８】

【作用】請求項１の構成によれば、エアバッグモジュー
ルの収納ケースが、エアバッグの飛び出し部を前方に向
け且つシートの側面に沿って位置するように上端側をヘ
ッドレストの取付足に、下端側を床にそれぞれ固定され
るので、クッション材の内奥にフレームが埋設されてい
るため、適当な固定箇所を有しないシート側面部であっ
てもエアバッグモジュールを後付けすることができる。
また、側面衝突（側突）ではサイドドアから乗員までの
距離が近いことから、衝突発生から極短時間でエアバッ
グを作動させる必要があるため、衝突センサは、車室側
面に取り付けるのが最適である。

【０００９】また、請求項２の構成によれば、エアバッ
グモジュールの収納ケースが、シート近傍の車室側面に
固定されるので、ピラーやサイドドアに後付けすること
ができる。また、衝突センサが収納ケースに一体的に内
蔵されてなるので、エアバッグシステムの構成が簡素化
される。

【００１０】また、請求項３の構成によれば、エアバッ
グモジュールの収納ケースが、車室天井面に突設された
手かけ部に固定されるので、厚みの薄い車両ルーフであ
っても容易に後付けすることができる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
つつ説明する。図１は本発明の側突用エアバッグシステ
ムの第１実施例の構成を示す正面図及び側面図、図２は
第２実施例の構成を示す正面図、図３は第３実施例の構
成を示す側面図及び正面図である。

【００１２】本実施例はエアバッグモジュールをシート
側面に取り付けた場合を示すものである。まず、構成を
説明する。図１において、本実施例のエアバッグシステ
ム１は、シート２、エアバッグモジュール６、衝突セン
サ１２等で構成される。１１はピラー（車室側面）であ
る。シート２は、その上面に、下方に２本の棒状の取付
足８が突設されたヘッドレスト３が間隔ｄを有して装着
されており、且つその脚部４は固定用ボルト５で床に固
定されている。エアバッグモジュール６は箱状の収納ケ
ース６ａ内にエアバッグ７（二点鎖線は展開状態を示
す）及びこのエアバッグ７にガスを供給して展開させる
ための図示されないガス発生器等が収納されており、該
収納ケース６ａの前面にはエアバッグの飛び出し部１３
が設けられている。そして、収納ケース６ａはシート２
のピラー１１側の側面に沿って配置され、上端側が第１
固定部材９でヘッドレスト３の取付足８に、下端側が第
２固定部材１０で床にそれぞれ固定されている。第１固
定部材９はシート２の外周に沿った形状の長尺状板材か
らなり、その基端は収納ケース６ａの上端部に溶接等で
固定されている。また、その先端には、Ａ矢視図に示す
ように、例えば丸孔３１が設けられ、ヘッドレスト３を
一旦抜いた後、該ヘッドレストの取付足８を丸孔３１に
嵌挿するようにして（矢印）、該先端をヘッドレスト
の取付足８に固定するようになっている。第２固定部材
１０は、Ｌ字状の板材からなり、その基端は収納ケース
６ａの下端部に溶接等で固定されており、その先端の折
り曲げ部をシート脚部４とともに固定用ボルト５で共締
めして固定するようになっている。そして、エアバッグ
７は図示するようにシート２に着座する乗員３０と車室
側面（ピラー１１、図示されないサイドドア）との間に
展開するようになっている。衝突センサ１２は、例えば
圧電素子等の加速度センサからなり、車両の側方の加速
度を検出して電気信号で出力するようになっており、ピ
ラー１１又はサイドドアの適所に設置される。そして、
車両の適所に図示されない衝突判断回路が設置されてお
り、衝突センサ１２及びエアバッグモジュール６はこの
衝突判断回路に接続され、該衝判断回路は衝突センサ１
２からの電気信号により側突を検知するとエアバッグモ
ジュールに検知信号を出力しこれを作動させるようにな
っている。

【００１３】つぎに、作動を説明する。車両の側突が発
生すると、衝突センサ１２からの電気信号により衝突判
断回路が側突を検知し、エアバッグモジュール６に検知
信号を出力する。すると、エアバッグモジュール６はガ
ス発生器が作動してエアバッグ７にガスを供給し、これ
によりエアバッグ７が収納ケースのエアバッグ飛び出し
部１３から膨出して二点鎖線で示す位置に展開する。こ
れにより、乗員３０が車室側面との二次衝突から保護さ
れる。

【００１４】シート２は一般的に、クッション材の内奥
にフレームが埋設されているため、エアバッグモジュー
ル６を後付けしようとしても適当な固定箇所を有しない
が、上記のように、ヘッドレスト３が間隔ｄを有してシ
ート上面に取付足８で装着されるタイプのものがある。
このようなタイプのシートであれば、上記のように、エ
アバッグモジュール６の収納ケース６ａを、シート２の
側面に沿って位置するように上端側を第１固定部材９で
ヘッドレストの取付足に、下端を第２固定部材１０で床
にそれぞれ固定するように構成することにより、シート
２の側面部にエアバッグモジュール２が位置するように
後付けすることができる。また、衝突センサ１２を車室
側面に取り付けると、衝突発生から極短時間でエアバッ
グ７を作動させる必要がある側突に対し最適なものとな
る。

【００１５】つぎに、エアバッグモジュールをピラーに
取り付けた場合を示す本発明の第２実施例を図２により
説明する。図２において、図１と異なる点は、エアバッ
グモジュール１６が、第１、第２固定部材１７、１８で
ピラー１１に固定され、衝突センサ１２が該エアバッグ
モジュール１６の内部に一体的に収納されている点であ
る。エアバッグモジュールのエアバッグ飛び出し部１３
は前面に設けられる。このような構成とすると、ピラー
１１は車室側面の支柱となる部分であるため、本来的に
構造部材が配置されており、容易にエアバッグモジュー
ルを後から固定することができる。また、ピラー１１は
シート２の斜め後方に位置するので、エアバッグ７を前
方に飛び出させることにより容易にシート２の側方に展
開させて乗員を保護することができる。さらに、エアバ
ッグモジュールをピラーに固定するので、衝突センサ１
２を内蔵させても衝突の加速度を的確に検出することが
でき、且つ内蔵させることによりエアバッグシステムの
構成を簡素化することができる。もちろん、衝突センサ
１２を別個に設置しても構わない。また、エアバッグモ
ジュール１６をサイドドアに固定することもできる。こ
の場合、エアバッグ飛び出し部１３の向きは、図と同様
でもよく、またエアバッグモジュール１６をドア下部に
設置する場合は上向きとしてもよい。

【００１６】つぎに、エアバッグモジュールを車室天井
面に取り付けた場合を示す本発明の第３実施例を図３に
より説明する。図３において、図１と異なる点は、エア
バッグモジュール２６が車室天井面２７に設置された点
である。すなわち、ルーフ２７に手かけ部２８がある場
合に、該手かけ部２８の外面にエアバッグモジュール２
６がその固定部２９を、手かけ部２８を固定しているネ
ジ５を利用することにより固定される。エアバッグの飛
び出し部１３は下方に向けられる。また、衝突センサ１
２はサイドドア３２又はピラーに設置される。手かけ部
２８は強度上ルーフ２７の壁厚が厚くなっているので、
この手かけ部２８を利用することにより、容易にエアバ
ッグモジュール２６を後付けすることができる。また、
手かけ部２８は通常シートの上方に設置されるので、図
示するように、エアバッグ７を下方に飛び出させること
により、シート２の側方に該エアバッグ７を展開させ、
乗員を適切に保護することができる。

【００１７】

【発明の効果】本発明の側突用エアバッグシステムは上
述のように、エアバッグモジュールの収納ケースが、
エアバッグの飛び出し部を前方に向けてシートの側面に
沿って位置するように上端側をヘッドレストの取付足
に、下端側を床にそれぞれ固定され、衝突センサが、車
室側面に取り付けられてなるものであるので、適当な固
定箇所を有しないシート側面部であってもエアバッグモ
ジュールを容易に後付けすることができる。また、衝突
センサを、車室側面に取り付けるので、衝突発生から極
短時間でエアバッグを作動させる必要がある側突用エア
バッグシステムとして最適な配置となる。

【００１８】また、エアバッグモジュールの収納ケース
は、シート近傍の車室側面に固定され、衝突センサは収
納ケースに一体的に内蔵されてなるものとすると、エア
バッグモジュールをピラーやサイドドアに容易に後付け
することができ、また、エアバッグシステムの構成が簡
素化される。

【００１９】また、エアバッグモジュールの収納ケース
は、エアバッグの飛び出し部を下方に向けて手かけ部に
固定され、衝突センサは車室側面に取り付けられてなる
ものとすると、厚みの薄い車両のルーフであってもエア
バッグモジュールを容易に後付けすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の側突用エアバッグシステムの第１実施
例の構成を示す正面図及び側面図である。

【図２】本発明の側突用エアバッグシステムの第２実施
例の構成を示す正面図である。

【図３】本発明の側突用エアバッグシステムの第３実施
例の構成を示す側面図及び正面図である。

【符号の説明】

１エアバッグシステム２シート３ヘッドレスト６エアバッグモジュール６ａ収納ケース７エアバッグ８取付足１１ピラー（車室側面）１２衝突センサ１３エアバッグ飛び出し部２７車室天井面（ルーフ）２８手かけ部３０乗員３２サイドドア（車室側面）

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ヘッドレスト（３）が間隔を有し取付足
（８）を介してシート上面に装着されてなるシート
（２）と、車両の側面衝突を検出する衝突センサ（１
２）と、該衝突センサ（１２）からの検出信号に基づき
収納ケース（６ａ）内に収納されたエアバッグ（７）を
シートに着座する乗員（３０）と車室側面（１１）との
間に展開するエアバッグモジュール（６）とを備えてな
るエアバッグシステム（１）において、前記エアバッグモジュールの収納ケース（６ａ）は、前
記エアバッグの飛び出し部（１３）を前方に向け且つ前
記シート（２）の側面に沿って位置するように上端側を
前記ヘッドレストの取付足（８）に、下端側を床にそれ
ぞれ固定され、前記衝突センサ（１２）は、車室側面
（１１）に取り付けられてなる後付け可能な側突用エア
バッグシステム。
【請求項２】車両の側面衝突を検出する衝突センサ
（１２）と、該衝突センサ（１２）からの検出信号に基
づき収納ケース内（６ａ）に収納されたエアバッグ
（７）をシートに着座する乗員（３０）と車室側面（１
１）との間に展開するエアバッグモジュール（１６）と
を備えてなるエアバッグシステムにおいて、前記エアバッグモジュール（１６）の収納ケースは、前
記シート近傍の車室側面（１１）に固定され、前記衝突
センサ（１２）は前記収納ケース（１６）に一体的に内
蔵されてなる後付け可能な側突用エアバッグシステム。
【請求項３】シート近傍の車室天井面（２７）に突設
された乗員の手かけ部（２８）と、車両の側面衝突を検
出する衝突センサ（１２）と、該衝突センサ（１２）か
らの検出信号に基づき収納ケース内（６ａ）に収納され
たエアバッグ（７）を前記シートに着座する乗員（３
０）と車室側面（３２）との間に展開するエアバッグモ
ジュール（２６）とを備えてなるエアバッグシステムに
おいて、前記エアバッグモジュール（２６）の収納ケースは、前
記エアバッグの飛び出し部（１３）を下方に向けて前記
手かけ部（２８）に固定され、前記衝突センサ（１２）
は車室側面（３２）に取り付けられてなる後付け可能な
側突用エアバッグシステム。