JPH08207605A - 4輪駆動車の駆動力分配制御装置 - Google Patents

4輪駆動車の駆動力分配制御装置

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JPH08207605A
JPH08207605A JP7016096A JP1609695A JPH08207605A JP H08207605 A JPH08207605 A JP H08207605A JP 7016096 A JP7016096 A JP 7016096A JP 1609695 A JP1609695 A JP 1609695A JP H08207605 A JPH08207605 A JP H08207605A
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drive
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Kazuyuki Kono
和之 河野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】加速直後の減速旋回中におけるタイトコーナブ
レーキ現象及びアンダーステアの発生を回避する。 【構成】主駆動輪と従駆動輪との回転速度差ΔVW (S
5)に応じてトルク分配用クラッチの基本クラッチトル
クTΔVを設定する(S6)。一方、車速VSPが所定
速度未満である発進時には(S7)、アクセル開度θに
応じて発進制御用のクラッチトルクTSを設定する(S
8)。そして、前記クラッチトルクTΔV,TSの大き
い方を最終的な目標トルクTとするが(S10)、前記目
標トルクTの変化速度を所定の速度内に制限する(S1
4)。ここで、前記目標トルクTの減少制御速度は、加
速時よりも減速時により大きな減少制御速度が許容され
るように、車両の加減速状態に応じて許容最大減少速度
が切換え設定される(S11〜S13)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は4輪駆動車の駆動力分配
制御装置に関し、詳しくは、主駆動輪と従駆動輪とに対
するエンジン駆動力の分配制御に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の4輪駆動車の駆動力分配制御装置
としては、特開平2−270641号公報に開示される
ような装置が知られている。このものは、エンジン直結
駆動系の後輪(主駆動輪)に対し、制御信号に応じて締
結力が変化するトルク分配用クラッチを介して前輪(従
駆動輪)にエンジン駆動力を伝達する構成の4輪駆動車
において、前後輪の回転速度差を演算し、該回転速度差
が大きい程、即ち、主駆動輪である後輪のスリップの発
生が大きい程前記クラッチの締結力を増大させて前輪
(従駆動輪)側に対する駆動力分配を高めて、速やかに
後輪(主駆動輪)のスリップを抑制させるようになって
いる。
【0003】更に、前記公報に開示される装置では、前
記回転速度差に基づく駆動力分配制御の遅れによって発
進時に後輪(主駆動輪)の空転が発生することを未然に
防止すべく、発進時(低車速時)には、アクセル開度
(エンジン駆動力)に比例して前記クラッチの締結力を
増大制御する構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のよう
な駆動力分配制御装置においては、駆動力分配状態の急
変を回避して駆動性能を安定化させるために、クラッチ
締結力の変化速度を制限することが好ましい。一方、例
えば前述のように発進時(低車速時)にアクセル開度に
応じてクラッチの締結力、即ち、従駆動輪に対する駆動
力分配を決定する構成の場合には、アクセルを大きく踏
込む急加速操作が行われると、かかる急加速に伴う主駆
動輪の空転を回避すべく、従駆動輪に対する駆動力分配
を大きく高める制御(クラッチ締結力を大きく高める制
御)が行われることになる。
【0005】ここで、かかる急加速操作が行われた後
で、すぐに減速旋回に移行した場合に、前記締結力変化
速度の制限制御によって、実際の締結力がなかなか低下
せずに、従駆動輪に対する分配が旋回前の急加速動作に
影響されて減速旋回動作に入った後も継続的に行われる
場合がある。このようにして、減速旋回動作中に従駆動
輪に対する駆動力分配が行われると、タイトコーナブレ
ーキ現象やアンダステアが発生して旋回時の操縦性を損
なう惧れがあった。
【0006】尚、前記タイトコーナブレーキとは、4輪
駆動走行時において、旋回の際に前輪と後輪との間に生
じる回転差のためにブレーキがかかったように曲がりに
くくなる現象をいうものとする。一方、締結力の変化速
度として比較的大きな速度を常時許容する構成とする
と、従駆動輪に対する駆動力分配を維持したい加速時
に、従駆動輪に対する駆動力分配が急減して、所期の駆
動性能を維持できなくなる惧れが生じるなどの問題があ
る。
【0007】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、例えば急加速直後の減速旋回時において、不必要
な従駆動輪に対する駆動力分配によってタイトコーナブ
レーキ現象やアンダステアが発生することを回避しつ
つ、加速時に駆動性能を安定化し得る駆動力分配制御装
置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのため請求項1の発明
にかかる4輪駆動車の駆動力分配制御装置は、エンジン
直結駆動系の主駆動輪に対し、制御信号に応じて締結力
が変化するトルク分配用クラッチを介してエンジン駆動
力が伝達される従駆動輪を備えてなる4輪駆動車の駆動
力分配制御装置であって、図1に示すように構成され
る。
【0009】図1において、締結力制御手段は、運転条
件に応じて前記トルク分配用クラッチの締結力を制御す
る。ここで、許容最大減少速度切換え手段は、締結力制
御手段で制御される締結力の許容最大減少速度を、車両
の加減速状態に応じて切換え設定する。そして、締結力
減少速度制限手段は、許容最大減少速度切換え手段で切
換え設定される許容最大減少速度内に、前記締結力制御
手段で制御される締結力の減少速度を制限する。
【0010】請求項2の発明にかかる4輪駆動車の駆動
力分配制御装置では、前記許容最大減少速度切換え手段
が、前記許容最大減少速度を、車両の加速時に比して減
速時により大きな減少速度とする構成とした。請求項3
の発明にかかる4輪駆動車の駆動力分配制御装置では、
前記締結力制御手段が、前記主駆動輪と従駆動輪との回
転速度差に応じて要求締結力を算出する回転速度差によ
る締結力算出手段と、発進時にアクセル開度に応じて要
求締結力を算出するアクセル開度による締結力算出手段
と、前記各手段によりそれぞれ算出された要求締結力に
基づいて最終的な目標締結力を設定する目標締結力設定
手段と、を含んで構成されるものとした。
【0011】請求項4の発明にかかる4輪駆動車の駆動
力分配制御装置では、前記締結力制御手段で制御される
締結力の増大速度を、前記許容最大減少速度よりも速い
所定の許容最大増大速度内に制限する締結力増大速度制
限手段を設ける構成とした。
【0012】
【作用】請求項1の発明にかかる4輪駆動車の駆動力分
配制御装置によると、従駆動輪に対する駆動力分配を決
定するトルク分配用クラッチの締結力が、運転条件に応
じて制御されるが、前記締結力の減少速度が、所定の許
容最大速度内に制限されるようになっており、かつ、前
記許容最大速度が車両の加減速状態に応じて切換え設定
される。
【0013】即ち、車両が加速状態にあるか、減速状態
にあるかによって、前記締結力の最適な許容最大減少速
度が異なるので、かかる要求に対応して減少速度の許容
値を切換えて、不必要時に駆動力分配が行われてタイト
コーナブレーキ現象やアンダーステアが発生することを
回避しつつ、必要時には確実に駆動力の分配を行わせて
駆動性能の維持を図る。
【0014】請求項2の発明にかかる4輪駆動車の駆動
力分配制御装置によると、車両の加速時に比して減速時
には、より大きな速度での締結力の減少制御が許容され
る構成となり、これにより、減速旋回前に大きく増大制
御された締結力が、減速旋回に移行してからも保持され
てしまうことを回避できる一方、加速時には、締結力の
減少速度を低く制限して、継続的に従駆動輪に対する駆
動力分配が行われるようにする。
【0015】請求項3の発明にかかる4輪駆動車の駆動
力分配制御装置によると、主駆動輪における空転の発生
に基づいて従駆動輪に対する駆動力分配が行われて、前
記空転状態を速やかに解消し得ると共に、発進時には、
前記空転の発生を待たずに、アクセル開度に応じて従駆
動輪に対する駆動力分配を行わせて、空転の発生を未然
に防止できる。ここで、減速旋回前にアクセルが大きく
開操作されて、締結力が大きく増大制御されても、前記
最大減少速度の制限によって比較的速やかに締結力を減
少させ得るから、アクセルを大きく開操作した直後の減
速旋回時に無用な駆動力分配が行われてしまうことを回
避し得る。
【0016】請求項4の発明にかかる4輪駆動車の駆動
力分配制御装置によると、締結力の減少速度を制限する
場合よりも高い変化速度を、締結力の増大制御で許容し
て、従駆動輪に対する駆動力分配が必要な運転条件にお
いて速やかに駆動力分配が行えるようにした。
【0017】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。図2は、
本発明にかかる駆動力分配制御装置が適用される4輪駆
動車における駆動系の全体システム図である。図2に示
される車両は後輪ベースの4輪駆動車であり、その駆動
系には、エンジン1,トランスミッション2,トランス
ファ入力軸3,リヤプロペラシャフト4,リヤディファ
レンシャル5,後輪(主駆動輪)6,トランスファ出力
軸7,フロントプロペラシャフト8,フロントディファ
レンシャル9,前輪(従駆動輪)10を備えていて、後輪
6へはトランスミッション2を経由してきたエンジン駆
動力が直接伝達され、前輪10へは前輪駆動系である前記
トランスファ入出力軸3,7間に設けてあるトランスフ
ァ11を介してエンジン駆動力が伝達される。
【0018】そして、前後輪の駆動力分配を最適に制御
する駆動力分配制御装置は、湿式多板摩擦クラッチ11a
(トルク分配用クラッチ)を内蔵した前記トランスファ
11と、クラッチ締結力となる制御油圧Pcを発生する制
御油圧発生装置20と、制御油圧発生装置20に設けられた
ソレノイドバルブ28へ各種入力センサ30からの情報に基
づいて所定のソレノイド駆動電流iを出力するトルクス
プリットコントローラ40(締結力制御手段)とを備えて
構成されている。
【0019】前記制御油圧発生装置20は、リリーフスイ
ッチ21により駆動又は停止するモータ22と、該モータ22
により作動してリザーバタンク23から作動油を吸い上げ
る油圧ポンプ24と、該油圧ポンプ24からのポンプ吐出圧
(一次圧)をチェックバルブ25を介して蓄えるアキュム
レータ26と、該アキュムレータ26からのライン圧(二次
圧)をトルクスプリットコントローラ40からのソレノイ
ド駆動電流iにより所定の制御油圧Pcに調整するソレ
ノイドバルブ28とを備え、制御油圧Pcの作動油は制御
油圧パイプ29を経由してクラッチポートに供給される。
そして、前記クラッチポートに供給される制御油圧Pc
に応じて湿式多板摩擦クラッチ11aのクラッチトルク
(締結力)が制御され、該クラッチトルク(締結力)に
応じて従駆動輪である前輪側への駆動力の分配が制御さ
れる。
【0020】図3は実施例における電子制御系を示すブ
ロック図である。ここで、前記トルクスプリットコント
ローラ40の入力側には、各種入力センサ30として、左前
輪回転センサ30a,右前輪回転センサ30b,左後輪回転
センサ30c,右後輪回転センサ30d,第1横加速度セン
サ30e,第2横加速度センサ30f,アクセル開度センサ
30gが接続され、トルクスプリットコントローラ40の出
力側には、ソレノイドバルブ28が接続されている。
【0021】次に前記トルクスプリットコントローラ40
によって行われる前後輪への駆動力分配制御(クラッチ
トルク制御)の様子を図4のフローチャートに従って説
明する。尚、本実施例において、締結力制御手段(回転
速度差による締結力算出手段,アクセル開度による締結
力算出手段,目標締結力設定手段を含む),許容最大減
少速度切換え手段,締結力減少速度制限手段,締結力増
大速度制限手段としての機能は、前記図4のフローチャ
ートに示すように、前記トルクスプリットコントローラ
40がソフトウェア的に備えている。
【0022】図4のフローチャートにおいて、まず、S
1では、前記各種入力センサ30で検出される左前輪速V
WFL ,右前輪速VWFR ,左後輪速VWRL ,右後輪速V
WRR ,第1横加速度YG1,第2横加速度YG2,アクセル
開度θなどの各種データを読み込む。S2では、前記第
1横加速度YG1と第2横加速度YG2との平均値(YG
(Y G1+YG2)/2)を求め、かかる平均値を駆動力分
配制御に用いる横加速度YGとする。
【0023】S3では、左後輪速VWRL と右後輪速V
WRR との平均値を求め、これを主駆動輪である後輪の回
転速度VWRとする(VWR=(VWRL +VWRR )/2)。
S4では、左前輪速VWFL と右前輪速VWFR との平均値
を求め、これを従駆動輪である前輪の回転速度VWFとす
る(VWF=(VWFL +VWFR )/2)。尚、本実施例で
は、前記前輪回転速度VWFを車速相当値とするものとす
る。
【0024】S5では、主駆動輪である後輪の回転速度
WRと、従駆動輪である前輪の回転速度VWFとの回転速
度差ΔVW を演算する(ΔVW =VWR−VWF)。そし
て、S6では、前記回転速度差ΔVW に応じて前記湿式
多板摩擦クラッチ11a(トルク分配用クラッチ)のクラ
ッチトルク(締結力)の基本値TΔV(基本要求締結
力)を設定する。ここで、前記回転速度差ΔVW が大き
くなるほど前記クラッチトルクを増大させて前輪側への
駆動力分配を高めるように前記基本値TΔVが設定され
るが、前記横加速度YG に応じてゲインを設定して、横
加速度YG が大きい高摩擦係数路では駆動力分配を比較
的小さくしてタイトコーナブレーキの発生を回避できる
ようにすることが好ましい。
【0025】S7では、車速VSP(前輪の回転速度V
WF)が、発進時の判断基準として設定された所定速度
(例えば20km/h) 以上であるか否かを判別する。ここ
で、車速VSP(前輪の回転速度VWF)が所定速度未満
であると判別された発進相当時には、S8へ進み、アク
セル開度θに応じて発進時制御用のクラッチトルク(締
結力)TS(発進制御用の要求締結力)を設定する。こ
こで、前記クラッチトルクTsは、アクセル開度θが大
きくなるに従って増大設定される構成となっており、こ
れにより、急発進時ほど前輪に対する駆動力分配を高め
て、発進時における後輪の空転を未然に防止できるよう
にする。
【0026】一方、S7で、車速VSP(前輪の回転速
度VWF)が所定速度以上であると判別された場合には、
発進時でないものと判断し、S9で前記発進時制御用の
クラッチトルク(締結力)TSに零をセットしてS10へ
進む。S10では、前記クラッチトルク基本値TΔVと発
進時制御用のクラッチトルクTSとのうちの大きい方を
選択して目標クラッチトルクT1(目標締結力)にセッ
トする処理を行う。
【0027】S11では、車両が減速状態であるか否か
を、車速VSP(前輪の回転速度VWF)の時間変化率に
基づいて判別する。そして、車両が減速状態であると判
別されたときには、S12へ進み、クラッチトルク(締結
力)を増大制御するときの許容最大速度を例えば120kgm
/sとすると共に、クラッチトルクを減少制御するときの
許容最大速度を例えば60kgm/s とする。
【0028】一方、車両が減速状態でない(加速状態で
ある)と判別されたときには、S13へ進み、クラッチト
ルク(締結力)を増大制御するときの許容最大速度を例
えば120kgm/sとし、更に、クラッチトルクを減少制御す
るときの許容最大速度を例えば15kgm/s とする。即ち、
クラッチトルクの増大制御時は、加減速状態に関係なく
一定の許容最大速度(120kgm/s)が設定されるが、減少
制御時には、車両が減速状態にあるか否かによって減少
制御における許容最大速度が異なって設定され、減速時
ほど速やかにクラッチトルクが減少制御されるように構
成される(図5参照)。
【0029】かかる許容最大速度の切換え設定による
と、例えばアクセルを大きく踏込む急加速操作が行わ
れ、かかる急加速操作に伴ってクラッチトルク(駆動力
分配)を大きく高める制御が行われた後で、すぐに減速
旋回に移行した場合に、速やかにクラッチトルクを減少
させて、減速旋回中に無用に前輪に対して駆動力が分配
されてタイトコーナブレーキ現象やアンダステアが発生
することを抑制できる。
【0030】一方、加速時には、比較的緩やかにクラッ
チトルクを減少させることで、クラッチトルクを比較的
高く保ち、不用意にクラッチトルクが減少して空転が発
生することを回避し、空転の防止制御の実効を図れる。
また、減少制御における許容最大速度よりも、増大制御
における許容最大速度を高く設定することで、発進時制
御や回転速度差に基づくクラッチトルク制御における応
答性を確保し、空転の未然防止を確実に図り、また、空
転発生時に応答性良く空転を抑制する。
【0031】尚、上記では、車両が減速状態にあるか否
かによってクラッチトルクを減少制御するときの許容最
大速度を切換え設定する構成としたが、更に、加速度
(マイナスの加速度を含む)を算出して、加速時に比し
て減速時に大きな減少速度を許容するという基本特性を
保持しつつ、加速度に応じて許容最大速度を段階的に変
化させる構成としても良い。また、車両の加減速状態
を、車速VSPの時間変化率に基づいて判別する代わり
に、車両の前後Gに基づいて加減速状態を判別する構成
としても良い。更に、加減速状態の情報に操舵角や横加
速度の情報を加味して前記許容最大速度を設定する構成
として、例えば減速旋回時に特定してクラッチトルクの
減少速度を増大させる構成しても良い。
【0032】S14では、前回の最終的なクラッチトルク
Tと、今回S10で設定した目標クラッチトルクT1とを
比較して、前記許容最大速度を越える速度でクラッチト
ルクTが変化することがないように制限を加えて、今回
の最終的なクラッチトルクTを設定する。S15では、前
記S14で設定したクラッチトルクTを、クラッチトルク
の制御信号(例えばソレノイド駆動電流i)に変換して
出力する。
【0033】尚、上記実施例では、後輪ベースの4輪駆
動車の例を示したが、前輪を主駆動輪とする前輪ベース
の4輪駆動車であっても良いことは明らかである。ま
た、上記実施例では、アクセル開度θに応じて発進制御
用のクラッチトルクTSを設定させる構成としたが、ア
クセル開度θに相当するパラメータとしてエンジンのス
ロットル弁開度を検出させる構成であっても良く、更
に、アクセル開度θの変化率に応じてクラッチトルクを
設定させる構成であっても良い。
【0034】更に、上記実施例では、回転速度差に基づ
くクラッチトルク制御と、発進時のアクセル開度に基づ
くクラッチ制御のみを示したが、油温に応じた初期トル
ク制御やアンチロックブレーキの作動状態によるトルク
制御などを組み合わせても良い。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明にか
かる4輪駆動車の駆動力分配制御装置によると、トルク
分配用クラッチの締結力制御において、前記締結力の減
少制御における許容最大速度を、車両の加減速状態に応
じて切換え設定することにより、減速旋回時に無用な駆
動力分配が行われてタイトコーナブレーキ現象やアンダ
ーステアが発生することを回避しつつ、加速時には確実
に駆動力の分配を行わせて駆動性能の維持を図ることが
できるという効果がある。
【0036】請求項2の発明にかかる4輪駆動車の駆動
力分配制御装置によると、車両の加速時に比して減速時
には、より大きな速度での締結力の減少制御が許容され
る構成としたので、例えば減速旋回前に大きく増大制御
された締結力が、減速旋回に移行してからも保持されて
しまうことを回避でき、減速旋回中におけるタイトコー
ナブレーキ現象やアンダーステアが発生することを回避
できる一方、加速時には、締結力の減少速度を低く制限
して、継続的に従駆動輪に対する駆動力分配を行わせ
て、駆動性能の維持を図ることができるという効果があ
る。
【0037】請求項3の発明にかかる4輪駆動車の駆動
力分配制御装置によると、主駆動輪における空転の発生
に基づいて従駆動輪に対する駆動力分配が行われて、前
記空転状態を速やかに解消し得ると共に、発進時には、
前記空転の発生を待たずに、アクセル開度に応じて従駆
動輪に対する駆動力分配を行わせて、空転の発生を未然
に防止でき、然も、発進時のアクセル開操作に伴ってク
ラッチ締結力が増大制御されても、その直後の減速旋回
時には速やかに締結力を低下させることが可能となると
いう効果がある。
【0038】請求項4の発明にかかる4輪駆動車の駆動
力分配制御装置によると、締結力の減少速度を制限する
場合よりも高い変化速度を締結力の増大制御で許容する
ので、従駆動輪に対する駆動力分配が必要な運転条件に
おいて速やかに駆動力分配が行えるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明にかかる装置の基本構成ブロッ
ク図。
【図2】実施例における駆動系を示す全体構成図。
【図3】実施例における電気制御系を示すブロック図。
【図4】実施例における駆動力分配制御を示すフローチ
ャート。
【図5】実施例におけるトルク分配用クラッチ締結力変
化を示す線図。
【符号の説明】
1 エンジン 2 トランスミッション 3 トランスファ入力軸 4 リヤプロペラシャフト 5 リヤディファレンシャル 6 後輪(主駆動輪) 7 トランスファ出力軸 8 フロントプロペラシャフト 9 フロントディファレンシャル 10 前輪(従駆動輪) 11 トランスファ 11a 湿式多板摩擦クラッチ(トルク分配用クラッチ) 20 制御油圧発生装置 30 各種入力センサ 30a 左前輪回転センサ 30b 右前輪回転センサ 30c 左後輪回転センサ 30d 右後輪回転センサ 30e 第1横加速度センサ 30f 第2横加速度センサ 30g アクセル開度センサ 40 トルクスプリットコントローラ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジン直結駆動系の主駆動輪に対し、制
    御信号に応じて締結力が変化するトルク分配用クラッチ
    を介してエンジン駆動力が伝達される従駆動輪を備えて
    なる4輪駆動車の駆動力分配制御装置であって、 運転条件に応じて前記締結力を制御する締結力制御手段
    と、 該締結力制御手段で制御される締結力の許容最大減少速
    度を、車両の加減速状態に応じて切換え設定する許容最
    大減少速度切換え手段と、 該許容最大減少速度切換え手段で切換え設定される許容
    最大減少速度内に、前記締結力制御手段で制御される締
    結力の減少速度を制限する締結力減少速度制限手段と、 を含んで構成された4輪駆動車の駆動力分配制御装置。
  2. 【請求項2】前記許容最大減少速度切換え手段が、前記
    許容最大減少速度を、車両の加速時に比して減速時によ
    り大きな減少速度とすることを特徴とする請求項1記載
    の4輪駆動車の駆動力分配制御装置。
  3. 【請求項3】前記締結力制御手段が、 前記主駆動輪と従駆動輪との回転速度差に応じて要求締
    結力を算出する回転速度差による締結力算出手段と、 発進時にアクセル開度に応じて要求締結力を算出するア
    クセル開度による締結力算出手段と、 前記各手段によりそれぞれ算出された要求締結力に基づ
    いて最終的な目標締結力を設定する目標締結力設定手段
    と、 を含んで構成されることを特徴とする請求項1又は2に
    記載の4輪駆動車の駆動力分配制御装置。
  4. 【請求項4】前記締結力制御手段で制御される締結力の
    増大速度を、前記許容最大減少速度よりも速い所定の許
    容最大増大速度内に制限する締結力増大速度制限手段を
    設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに
    記載の4輪駆動車の駆動力分配制御装置。
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