JP2502758B2 - 前後輪駆動力配分と駆動力との総合制御装置 - Google Patents

前後輪駆動力配分と駆動力との総合制御装置

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、前後輪駆動力配分制御装置と駆動力制御装
置が同時に搭載された車両に適用される前後輪駆動力配
分と駆動力との総合制御装置に関する。
(従来の技術) 従来、後輪駆動ベースの四輪駆動車で、駆動輪スリッ
プ(前後輪回転速度差)が大きくなるに従って前輪への
伝達駆動力を増大して駆動力配分を4輪駆動側にすると
共に横加速度が大きくなるに従って駆動輪スリップの発
生に対する前輪への伝達駆動力の増大割合を減少する四
輪駆動車の前後輪駆動力配分制御装置としては、例え
ば、特開昭63−141831号公報に記載されている装置が知
られている。
また、アクチュエータによるスロットル開度制御によ
り駆動輪スリップを抑制する駆動力制御装置としては、
例えば、特開昭62−45944号公報に記載されている装置
が知られている。
(発明が解決しようとする課題) 上記四輪駆動車の前後輪駆動力配分制御装置と駆動力
制御装置とはそれぞれ独立した装置であるが、両装置を
単純に組合わせただけで同時に車両に搭載した場合、四
輪駆動車の前後輪駆動力配分制御装置では、エンジン直
結駆動輪である後輪にスリップが生じると、エンジン直
結駆動輪である後輪側の伝達駆動力を減少させると共に
クラッチ締結駆動輪である前輪への伝達駆動力を増大さ
せる駆動力配分制御が行なわれ、また、駆動力制御装置
では、設定された一定の駆動輪スリップしきい値を超え
る後輪スリップが生じた場合、エンジン出力を低減させ
る駆動力制御が行なわれる装置となる。
しかしながら、このような組合わせ装置とした場合、
下記のような問題が生じる。
四輪駆動車の前後輪駆動力配分制御装置においては、
例えば、特開昭63−141831号公報に記載されているよう
に、前後輪駆動力配分制御装置においては、制御情報に
横加速度を含み、横加速度が大きく発生する高摩擦係数
路での旋回時等において旋回加速性を向上させるべく駆
動輪スリップが大きく発生しても前輪側への駆動力配分
を小さくする制御内容としている。
にもかかわらず、高摩擦係数路での旋回時に、駆動輪ス
リップが予め設定された駆動輪スリップしきい値を超え
た場合、駆動力制御装置においてエンジン出力を低減さ
せる駆動力制御が行なわれてしまうと、旋回加速性の向
上を目指す前後輪駆動力配分制御が無意味になってしま
う。
即ち、同じエンジン駆動系の制御であり、駆動輪スリッ
プ情報を共通の制御情報とする前後輪駆動力配分制御と
駆動力制御とが制御干渉し、前後輪駆動力配分制御の長
所が損なわれる。
本発明は、上述のような問題に着目してなされたもの
で、前後輪駆動力配分と駆動力との統合制御装置におい
て、前後輪駆動力配分制御による高横加速度旋回時での
旋回加速性向上と駆動力制御による駆動輪の過大スリッ
プ抑制との両立を図ることを課題とする。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決するために本発明の前後輪駆動力配分
と駆動力との総合制御装置では、駆動力制御手段側でク
ラッチ締結駆動輪への伝達駆動力を監視し、駆動力の低
減を開始する駆動輪スリップしきい値をクラッチ締結駆
動輪への伝達駆動力が小さい時には大きな値で大きい時
には小さな値とする手段とした。
即ち、第1図のクレーム対応図に示すように、前後輪
の一方へのエンジン直結駆動系に対し前後輪の他方への
駆動系の途中に設けられた可変駆動力配分クラッチa
と、駆動輪スリップ情報と横加速度情報とに基づく前記
可変駆動力配分クラッチaの締結力制御により、駆動輪
スリップが大きくなるに従ってクラッチ締結駆動輪への
伝達駆動力を増大制御すると共に横加速度が大きくなる
に従って駆動輪スリップに対するクラッチ締結駆動輪へ
の伝達駆動力の増大割合を減少制御する前後輪駆動力配
分制御手段bと、路面に伝達されるエンジン駆動力を低
減させる駆動力制御アクチュエータcと、前記前後輪駆
動力配分制御手段bからのクラッチ締結駆動輪への伝達
駆動力情報に基づき、クラッチ締結駆動輪への伝達駆動
力が小さい側では大きな駆動輪スリップしきい値とし、
また、クラッチ締結駆動輪への伝達駆動力が大きい側で
は小さい駆動輪スリップしきい値とするように、駆動輪
スリップしきい値をクラッチ締結駆動輪への伝達駆動力
により可変値として設定する駆動輪スリップしきい値設
定手段dと、駆動輪スリップ情報による駆動輪スリップ
値が設定された駆動輪スリップしきい値を超えた時に前
記駆動力制御アクチュエータcを作動させて駆動力の低
減を開始する駆動力制御手段eとを備えている事を特徴
とする。
(作用) 車両走行時には、前後輪駆動力配分制御手段bにおい
て、駆動輪スリップ情報と横加速度情報とに基づき、前
後輪の一方へのエンジン直結駆動系に対し前後輪の他方
への駆動系の途中に設けられた可変駆動力配分クラッチ
aの締結力制御により、駆動輪スリップが大きくなるに
従ってクラッチ締結駆動輪への伝達駆動力を増大すると
共に横加速度が大きくなるに従って駆動輪スリップに対
するクラッチ締結駆動輪への伝達駆動力の増大割合を減
少する制御が行なわれ、クラッチ締結駆動輪へ駆動力が
伝達される。
一方、駆動輪スリップしきい値設定手段dにおいて、
前記前後輪駆動力配分制御手段bからのクラッチ締結駆
動輪への伝達駆動力情報に基づき、駆動輪スリップしき
い値設定手段dでクラッチ締結駆動輪への伝達駆動力が
小さい側では大きな駆動輪スリップしきい値とし、ま
た、クラッチ締結駆動輪への伝達駆動力が大きい側では
小さい駆動輪スリップしきい値とするように、駆動輪ス
リップしきい値がクラッチ締結駆動輪への伝達駆動力に
より可変値として設定される。
そして、駆動力制御手段eにおいて、駆動輪スリップ情
報による駆動輪スリップ値が設定された駆動輪スリップ
しきい値を超えた時、路面に伝達されるエンジン駆動力
を低減させる駆動力制御アクチュエータcを作動させて
駆動力の低減を開始する駆動力低減制御が行なわれる。
従って、クラッチ締結駆動輪への伝達駆動力が小さな
高横加速度旋回時においては、駆動力制御手段eによる
駆動力低減制御が大きな駆動輪スリップ値が発生するの
を持って行なわれる為、横加速度対応の前後輪駆動力配
分制御による旋回加速性向上が確保される。
また、クラッチ締結駆動輪への伝達駆動力が大きな低摩
擦係数路走行時や発進時等においては、駆動力制御手段
eによる駆動力低減制御が小さな駆動輪スリップ値が発
生した時点から早期に行なわれる為、前後輪等配分側の
駆動力配分制御によっても残る駆動輪スリップが駆動力
低減制御により速やかに抑制される。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
第2図は実施例の前後輪駆動力配分と駆動力との総合
制御装置を適用した全体システム図を示すもので、適用
車両のパワートレーンは、エンジン1、トランスミッシ
ョン2、リヤプロペラシャフト3、リヤディファレンシ
ャル4、左右のリヤドライブシャフト5,6、左右の後輪
7,8、湿式多板クラッチ9(可変駆動力配分クラッ
チ)、フロントプロペラシャフト10、フロントディファ
レンシャル11、左右のフロントドライブシャフト12,1
3、左右の前輪14,15を備えている。そして、後輪7,8へ
はエンジン駆動力が直接伝達されるが、前輪14,15へは
湿式多板クラッチ9を介して伝達される。即ち、前後輪
への駆動力配分は湿式多板クラッチ9の締結力を油圧に
よって制御することで、前輪:後輪=0:100(FR)から
前輪:後輪=50:50(リジッド4WD状態)まで無段階に変
更させることが可能である。
前記湿式多板クラッチ9の締結力を制御する前後輪駆
動力配分制御装置は、電子制御系として、左前輪速セン
サ20、右前輪速センサ21、左後輪速センサ22、右後輪速
センサ23、第1横加速度センサ24、第2横加速度センサ
25、ETSコントローラ26を備え、油圧制御系として、オ
イルポンプ27、ソレノイド制御弁28、制御圧油路29を備
えている。
そして、ETSコントローラ26では、各センサ20〜25から
の信号を入力し、前後輪回転速度差ΔN(駆動輪スリッ
プ情報)と横加速度YG(横加速度情報)とに基づく湿式
多段クラッチ9の締結力制御により、前後輪回転速度差
ΔNが大きくなるに従って前輪14,15への伝達トルクTf
を増大すると共に横加速度YGが大きくなるに従って前後
輪回転速度差ΔNに対する前輪側伝達トルクTfのゲイン
K(増大割合)を減少する前後輪駆動力配分制御が行な
われる。
次に、路面に伝達されるエンジン駆動力を低減させる
駆動力制御装置は、電子制御系として、共用される左前
輪速センサ20、右前輪速センサ21、左後輪速センサ22、
右後輪速センサ23とTCSコントローラ30を備え、駆動力
制御アクチュエータとして、エンジン1へ燃料噴射を行
なうフューエルインジェクタ31を備えている。
前記TCSコントローラ30では、ETSコントローラ26から
の前輪側伝達トルクTf(クラッチ締結駆動輪への伝達駆
動力情報)に基づき、前輪側伝達トルクTfが小さい側で
は大きな駆動輪スリップしきい値とし、また、前輪側伝
達トルクTfが大きい側では小さい駆動輪スリップしきい
値とするように、駆動力低減を開始する駆動輪スリップ
しきい値ΔNT1を前輪側伝達トルクTfにより可変値とし
て設定すると共に、前後輪回転速度差ΔN(駆動輪スリ
ップ情報)による実前後輪回転速度差ΔNが設定された
駆動輪スリップしきい値ΔNT1を超えた時、フューエル
インジェクタ31の停止によるフューエルカット指令を出
力することで駆動力低減制御が行なわれる。
次に、作用を説明する。
第3図は所定の制御周期によりETSコントローラ26で
行なわれる前後輪駆動力配分制御作動の流れを示すフロ
ーチャートであり、以下、各ステップの作動を順に説明
する。
ステップ40では、左前輪速VWFL,右前輪速VWFR,左後
輪速VWRL右後輪速VWRR,第1横加速度YG1,第2横加速
度YG2が入力される。
ステップ41では、上記左前輪速VWFLと右前輪速VWFR
の平均値により前輪速VWFが演算され、上記左後輪速V
WRLと右後輪速VWRRとの平均値により後輪速VWRが演算さ
れ、第1横加速度YG1と第2横加速度YG2との平均値によ
り横加速度YGが演算される。
ステップ42では、上記前輪速VWFと後輪速VWRにより前
後輪回転速度差ΔN(=VWR−VWF;但し、ΔN≧0)が
演算される。
ステップ43では、前後輪回転速度差ΔNに対する前輪
側伝達トルクTfのゲインKが横加速度YGの逆数に基づい
て下記の式で演算される。
K=α/YG(但し、K≦β) であり、特性図としてあらわすと、第4図のような特性
を示す。
ステップ44では、ゲインKと前後輪回転速度差ΔNと
によって前輪側伝達トルクTf{=K・f(ΔN)}が演
算される。
尚、特性図としてあらわすと、第5図のような特性を示
す。
ステップ45では、前記ステップ44で求められた前輪側
伝達トルクTfが、予め与えられたTf−i特性テーブルに
よりソレノイド駆動電流iに変換される。
ステップ46では、ソレノイド制御弁28へディザー電流
i*(例えば、i±0.1A 100Hz)が出力される。
第6図は所定の制御周期によりTCSコントローラ30で
行なわれる駆動力制御作動の流れを示すフローチャート
であり、以下、各ステップの作動を順に説明する。
ステップ50では、イニシャライズ処理として駆動力低
減制御時か非制御時かをあらわす駆動力低減制御フラグ
TC・FLGが非制御時であることを示すOに設定される。
ステップ51では、左前輪速VWFL,右前輪速VWFR,左後
輪速VWRL,右後輪速VWRRが入力される。
ステップ52では、上記左前輪速VWFLと右前輪速VWFR
平均値により前輪速VWFが演算され、上記左後輪速VWRL
と右後輪速VWRRとの平均値により後輪速VWRが演算され
る。
ステップ53では、上記前輪速VWFと後輪速VWRにより前
後輪回転速度差ΔN(=VWR−VWF;但し、ΔN≧0)が
演算される。
ステップ54では、ETSコントローラ26から前輪側伝達
トルクTfが読み込まれる。
ステップ55では、前輪側伝達トルクTfに基づいて駆動
力低減を開始する駆動輪スリップしきい値ΔNT1と駆動
力低減を終了する駆動輪スリップしきい値ΔNT2が予め
設定されているマップや演算式等により設定される。
尚、Tf−ΔNT1,Tf−ΔNT2を特性図にあらわすと、第7
図に示すような特性であり、駆動輪スリップしきい値Δ
NT1,ΔNT2は前輪側伝達トルクTfに反比例した値で設定
される。
ステップ56では、ステップ53で求められた前後輪回転
速度差ΔNが変動力低減を開始する駆動輪スリップしき
い値ΔNT1以上であるかどうかが判断される。
ステップ57では、駆動力低減制御フラグTC・FLGが1
かどうかが判断される。
前記ステップ56の判断でΔN<ΔNT1であり、且つ、
ステップ57の判断でTC・FLG=Oの時には、ステップ58
へ進み、フューエルインジェクタ31に対し正常噴射指令
が出力される。
前記ステップ56の判断でΔN≧ΔNT1である時には、
ステップ59へ進み、フューエルインジェクタ31に対しフ
ューエルカット指令が出力される。そして、ステップ60
でTC・FLG=OがTC・FLG=1に書き換えられる。
前記ステップ56の判断でΔN<ΔNT1であり、且つ、
ステップ57の判断でTC・FLG=1の時には、ステップ61
へ進み、前後輪回転速度差ΔNが駆動力低減が終了する
駆動輪スリップしきい値ΔNT2以下かどうかが判断さ
れ、ΔN≦ΔNT2を満足するまではステップ59でのフュ
ーエルカット指令が継続され、ΔN≦ΔNT2となったら
ステップ62でTC・FLG=1がTC・FLG=0に書き換えら
れ、ステップ58の正常噴射指令に戻る。
次に、高横加速度発生時と低横加速度発生時とに分け
て作用を説明する。
(イ)高横加速度発生時 高摩擦係数路での加速旋回時等のように、横加速度YG
が大きく発生する時には、第5図の1点鎖線特性に示す
ように、前後輪回転速度差ΔNの増加に対して前輪側伝
達トルクTfの増加割合が小さく、前後輪駆動力配分制御
としては、後輪7,8側に多くエンジン駆動力が配分され
る。
一方、駆動力制御側では、前輪側伝達トルクTfのレベル
が低いことから、第7図に示すように、駆動力低減を開
始する駆動輪スリップしきい値ΔNT1がTf1に対応する大
きな値に設定され、前後輪回転速度差ΔNがこの大きな
しきい値ΔNT1を超えるのを待ってフューエルカットに
よる駆動力低減制御が行なわれる。
従って、高摩擦係数路での加速旋回時等のように、横
加速度YGが大きく発生する時には、前輪14,15への駆動
力配分を小さくする横加速度対応の前後輪駆動力配分制
御が前後輪回転速度差ΔNが大きなしきい値ΔNT1を超
えるまで行なわれることになり、旋回加速性向上が確保
される。
(ロ)低横加速度発生時 高摩擦係数路での定速直進走行時等の低横加速度発生
時においては、駆動輪スリップの発生がほとんどなく、
前後輪駆動力配分制御も駆動力制御もほとんど行なわれ
ることがなく、前後輪の駆動力配分がほぼ0:100(FR状
態)に保たれることで、経済性と操安性とが高められ
る。
また、低摩擦係数路での直進走行時や急発進時等にお
いては、横加速度YGの発生が小さく、第5図の点線特性
に示すように、前後輪回転速度差ΔNの増加に対して前
輪側伝達トルクTfの増加割合が大きく、前後輪駆動力配
分制御としては、前輪14,15側に多くエンジン駆動力が
配分される。
一方、駆動力制御側では、前輪側伝達トルクTfのレベル
が高いことから、第7図に示すように、駆動力低減を開
始する駆動輪スリップしきい値ΔNT1がTf2に対応する小
さな値に設定され、前後輪回転速度差ΔNがこの小さな
しきい値ΔNT1を超えると、直ちにフューエルカットに
よる駆動力低減制御が行なわれる。
従って、駆動力低減制御が小さな前後輪回転速度差Δ
Nが発生した時点から早期に行なわれる為、前後輪等配
分側の駆動力配分制御によっても残る駆動輪スリップが
フューエルカットによる駆動力低減制御が速やかに制御
される。
以上説明してきたように、実施例の前後輪駆動力配分
と駆動力との総合制御装置にあっては、前後輪駆動力配
分制御による高横加速度旋回時での旋回加速性向上と駆
動力制御による駆動輪の過大スリップ抑制との両立を図
ることが出来る。
以上、実施例を図面に基づいて説明してきたが、具体
的な構成及び制御内容はこの実施例に限られるものでは
ない。
例えば、実施例ではETSコントローラとTCSコントロー
ラとを独立して設けた例を示したが、両者をコントロー
ルユニットとしてまとめたものであっても良い。
また、実施例では、後輪駆動ベースの車両に前後輪駆
動力配分制御装置を適用した例を示したが、前輪駆動ベ
ースの車両に前後輪駆動力配分制御装置を適用しても良
い。
また、実施例では、駆動力制御として、フューエルカ
ットによる例を示したが、点火時期制御やスロットルバ
ルブ開度制御やブレーキ制御等他の手法により駆動力の
低減制御を行なうようにしても良いし、駆動力低減制御
も、実施例のようにON−OFF的な制御ではなく、駆動輪
スリップの発生状況を監視して可変制御するようにして
も良い。
また、実施例では駆動輪スリップ情報として、前後輪
回転速度差を用いた例を示したが、駆動輪スリップ率
(駆動輪スリップ比)や前後輪回転速度差と駆動輪スリ
ップ率との組合わせ等を用いても良い。
(発明の効果) 以上説明してきたように、本発明にあっては、前後輪
駆動力配分と駆動力との総合制御装置において、駆動力
制御手段側でクラッチ締結駆動輪への伝達駆動力を監視
し、駆動力の低減を開始する駆動輪スリップしきい値を
クラッチ締結駆動輪への伝達駆動力が小さい時には大き
な値で大きい時には小さな値とする手段とした為、前後
輪駆動力配分制御による高横加速度旋回時での旋回加速
性向上と駆動力制御による駆動輪の過大スリップ抑制と
の両立を図ることが出来るという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の前後輪駆動力配分と駆動力との総合制
御装置を示すクレーム対応図、第2図は実施例の前後輪
駆動力配分と駆動力との総合制御装置を示す全体システ
ム図、第3図は実施例装置のETSコントローラでの駆動
力配分制御作動の流れを示すフローチャート、第4図は
ETSコントローラに設定されている横加速度に対するゲ
イン特性図、第5図はETSコントローラでの前後輪回転
速度差に対する前輪側への伝達トルク特性図、第6図は
実施例装置のTCSコントローラでの駆動力制御作動の流
れを示すフローチャート、第7図はTCSコントローラに
設定されている前輪側伝達トルクに対する駆動輪スリッ
プしきい値特性図である。 a…可変駆動力配分クラッチ b…前後輪駆動力配分制御手段 c…駆動力制御アクチュエータ d…駆動輪スリップしきい値設定手段 e…駆動力制御手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前後輪の一方へのエンジン直結駆動系に対
    し前後輪の他方への駆動系の途中に設けられた可変駆動
    力配分クラッチと、 駆動輪スリップ情報と横加速度情報に基づく前記可変駆
    動力配分クラッチの締結力制御により、駆動輪スリップ
    が大きくなるに従ってクラッチ締結駆動輪への伝達駆動
    力を増大すると共に横加速度が大きくなるに従って駆動
    輪スリップに対するクラッチ締結駆動輪への伝達駆動力
    の増大割合を減少する制御を行なう前後輪駆動力配分制
    御手段と、 路面に伝達されるエンジン駆動力を低減させる駆動力制
    御アクチュエータと、 前記前後輪駆動力配分制御手段からのクラッチ締結駆動
    輪への伝達駆動力情報に基づき、クラッチ締結駆動輪へ
    の伝達駆動力が小さい側では大きな駆動輪スリップしき
    い値とし、また、クラッチ締結駆動輪への伝達駆動力が
    大きい側では小さい駆動輪スリップしきい値とするよう
    に、駆動輪スリップしきい値をクラッチ締結駆動輪への
    伝達駆動力により可変値として設定する駆動輪スリップ
    しきい値設定手段と、 駆動輪スリップ情報による駆動輪スリップ値が設定され
    た駆動輪スリップしきい値を超えた時に前記駆動力制御
    アクチュエータを作動させて駆動力の低減を開始する駆
    動力制御手段と、 を備えている事を特徴とする前後輪駆動力配分と駆動力
    との総合制御装置。
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