JPH08207273A - インクジェットプリンタ - Google Patents

インクジェットプリンタ

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JPH08207273A
JPH08207273A JP1583795A JP1583795A JPH08207273A JP H08207273 A JPH08207273 A JP H08207273A JP 1583795 A JP1583795 A JP 1583795A JP 1583795 A JP1583795 A JP 1583795A JP H08207273 A JPH08207273 A JP H08207273A
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JP
Japan
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fluid
ink
electrode
head portion
jet printer
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JP1583795A
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Inventor
Seisuke Suzuki
清介 鈴木
Akira Shirokura
明 白倉
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 電気粘性効果を示すER流体からなるインク
液の粘性を制御してインク液滴の吐出を制御するインク
ジェットプリンタにおいて、ER流体12が流れる流路
壁面に、ER流体12の移動方向に絶縁部2を挟んだ少
なくとも2つの電極部1を配置してなるヘッド部15を
有し、電極部1の間にかける電圧印加量を変えてER流
体12の流体粘性を変化させることにより、インク液滴
29の吐出を制御する。 【効果】 装置が大型化し、圧力損失が増大し、応答速
度が低下するなどの問題がなく、また、マルチノズル化
も容易となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インク液滴を記録媒体
に直接吹き付けて文字や画像をプリントするインクジェ
ットプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】インク液滴を記録媒体に直接吹き付けて
文字や画像をプリントするインクジェット記録には、従
来より各種の方式が存在しており、大別すると、インク
を連続的に液滴化し、必要な液滴のみを記録媒体に吹き
付けるコンティニアス形(連続流形)と、所要時に圧力
パルスをインクに加え、1パルス当たり1個のインク液
滴をノズルより射出するオンデマンド(間欠形)とに分
けられる。
【0003】すなわち、上記コンティニュアス形のイン
クジェットプリンタは、一定周期の圧力を加えることに
よって微小ノズルからインク液滴を吐出させると共に、
当該吐出された液滴に例えば電荷を与え、当該帯電した
液滴を偏向させたり拡散させたりすることで、必要な液
滴のみを記録媒体に吹き付けるようにするものである。
このコンティニュアス形のプリンタは、単ノズル当たり
の応答周波数が高く、また液滴飛翔速度も速く、さらに
吐出も安定しているが、インクの加圧系と回収系や偏向
制御系などが必要で、装置が大型かつ複雑し、コストも
高くなるといった欠点がある。また、当該プリンタにお
いては、ノズル孔径を小さくすることや、液滴を細かく
分裂させることで、解像度の高い画像記録を可能として
いるが、当該解像度を上げるためにノズル孔径を小さく
すると、インクの変質などによるノズル孔詰まり(目詰
まり)が発生し、吐出の安定性が低下するといった問題
もある。
【0004】これに対し、上記オンデマンド形のインク
ジェットプリンタには、電気機械変換式や、電気熱変換
式、静電吸引式、放電式等が存在しており、上記電気機
械変換式では例えばピエゾ素子の変形による圧力を用い
てインクを吐出させて記録媒体に記録するようになされ
ている。また、例えば電気熱変換式では、発熱素子によ
りインクを加熱沸騰させて生ずる気泡の圧力を用いてイ
ンクを吐出させるようにする。このオンデマンド形のイ
ンクジェットプリンタは、記録システムが単純で、装置
が小型,低価格となる利点がある。また、当該オンデマ
ンド形のプリンタは、原理上、インクが廃棄されること
が無く、省エネルギ及び省資源という観点から、プリン
タのあるべき姿として注目されている。しかし、当該オ
ンデマンド形では、記録速度が遅く、フルカラーでは5
〜20分必要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電気粘性
(ER:Electro Rhelogical)効果を示する流体(以下こ
の流体をER流体と呼び、電気粘性効果をER効果と呼
ぶ)に、電界を印加することにより、当該ER流体の粘
性を変化させて流量などを制御する装置が考案されてい
る。なお、上記ER流体とは、電界のオン/オフにより
粘度が可逆的に変化する機能性流体であり、このER流
体には、微粒子(以下ER粒子と呼ぶ)を電気絶縁性溶
媒に分散させた分散系ER流体と、液晶型均一系ER流
体との2種類がある。前者は、より高い粘性変化が得ら
れ、作動温度範囲が広いといったメリットがある。一
方、後者は、沈降などの分散不安定要素がないことや、
降伏応力がなく制御が簡単であるが、高価であるといっ
た特徴がある。また、液晶型均一系ER流体は、現状で
は粘性変化が小さいため、インクジェットプリンタの用
途には、分散系ER流体が向くと考えられている。
【0006】上記分散系ER流体において電界中で粘性
が変化する原理を図6に示す。なお、当該分散系ER流
体は、図6の(a)に示すように電気絶縁性溶媒103
中に微粒子(ER粒子)102を分散させたものであ
る。
【0007】ここで、電極100と101とのギャップ
(例えば0.01〜3mm程度)間に上記電気絶縁性溶
媒103と微粒子102からなるER流体を充填した状
態において、例えば図6の(a)に示すように電極ギャ
ップ間を無電界にしておくと、上記微粒子102は電気
絶縁性溶媒103中に均一に分散されたままとなり、し
たがって、このER流体は粘性の低い挙動をとる。この
ため、この分散状態で例えば重力が加わったり、静圧を
加えたりすると、当該ER流体はその加えられた力に応
じて流動することになる。
【0008】これに対して、図6の(b)に示すよう
に、電極ギャップ間に電界(例えば数kV程度)を印加
すると、当該ギャップ間に上記微粒子102が繋がった
鎖状構造体が構成される。この鎖状構造体が形成される
ことによって、流体全体の粘度が上がる(粘性が高いよ
うな挙動をとる)ようになる。したがって、この鎖状構
造体が形成された状態では、重力が加わったり、静圧を
加えたりしても、当該ER流体は流動しない(或いは流
動し難くなる)。なお、上記鎖状構造体は、例えば透明
電極間にER流体を充填して電界を印加した場合、肉眼
でも容易に観察できる。
【0009】上記原理をオンデマンド形のインクジェッ
トプリンタに応用した場合の概略的な構成は、図7のよ
うになる。
【0010】この図7において、インク室113内に
は、インク液滴としてのER流体112が貯蔵保持され
ている。当該インク室113は管部114の一端と接続
されており、この管部114内にもER流体が充填され
ている。上記管部114の他端(先端)には、平行平板
電極116,117を有するヘッド部115が設けられ
ている。さらに当該ヘッド部115の先端部分にはノズ
ル118が設けられている。このノズル118に対向し
て記録媒体である例えば紙120が配置されることにな
る。
【0011】このような構成のインクジェットプリンタ
において、上記インク室113内のER流体112に対
しては、加圧手段111によって所定の圧力Fがかけら
れている。
【0012】このとき、図7の(a)に示すように、上
記ヘッド部115の平行平板電極116,117に電圧
を印加しないでおくと、ノズル118からER流体11
2がインク液滴119となされて吐出され、当該インク
液滴119が上記紙120に付着する。
【0013】これに対して、上記ヘッド部115の平行
平板電極116,117に電圧を印加すると、図7の
(b)に示すようにER流体の微粒子が繋がって前述し
たような鎖状構造体が構成される。この鎖状構造体が形
成されることによって、ER流体全体の粘度が上がり、
上記加圧手段111によって当該ER流体に所定の圧力
Fをかけたとしても、上記ノズル118からはER流体
112が吐出されることはない。
【0014】上述のようなことから、上記ヘッド部11
5の平行平板電極116,117に対し、記録信号に応
じて電圧を印加すれば、オンデマンド形のインクジェッ
トプリンタとして動作させることができるようになる。
【0015】なお、ER流体を用いたストップバルブ機
構をオンデマンド形のインクジェットプリンタに応用す
ることは、特開昭55−117663号公報にて既に開
示されている。
【0016】上述したように、従来のER流体を用いた
オンデマンド形のインクジェットプリンタは、ヘッド部
に全て平行平板電極を設け、この平行平板電極によって
ER流体の流れる方向に対して横方向に電界を印加して
鎖状構造体を形成させる(ER流体の流れの方向に垂直
に鎖状構造体を形成させる)ことにより、ER流体の流
れを制御している。なお、上述のように、電圧印加によ
ってER流体を完全に静止させる場合の他、上記所定の
圧力Fと平行平板電極に印加する電圧及び/又は電極面
積との関係を適当に選ぶことで、ER流体の流量を制御
することも可能である。
【0017】ここで、このようなER流体を用いたイン
クジェットプリンタにおいて、上記ER流体に電界を印
加することによって粘性が変化する効果(すなわちER
効果)を例えば増大させるためには、電極面積を大きく
取らなければならない。しかし、電極面積を大きく取ろ
うとすれば、ヘッド部が大型化(装置自体も大型化)
し、また圧力損失が増大し、応答速度も低下するなどの
問題点がある。
【0018】また、高解像度及び高速記録等を可能にす
るためには、例えば図8に示すように、ヘッド部125
に複数のノズル128及び平行平板電極126,127
を設けることによる高密度,高マルチノズル化が必要で
ある。しかし、上記ER効果を得るためにはある程度の
電極面積が必要になるため、上記ER流体を用いたイン
クジェットプリンタでは、高密度,高マルチノズル化が
難しいといった問題がある。
【0019】そこで、本発明はこのような実情に鑑みて
なされたものであり、装置が大型化し、圧力損失が増大
し、応答速度が低下するなどの問題がなく、また、マル
チノズル化も容易なインクジェットプリンタの提供を目
的とするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的を
達成するために提案されたものであり、電気粘性効果を
示す流体からなるインク液の粘性を制御してインク液滴
の吐出を制御するインクジェットプリンタにおいて、上
記インク液が流れる流路壁面に、インク液移動方向に電
気絶縁性物質を挟んだ少なくとも2つの導電性物質を配
置してなるヘッド部を有し、上記導電性物質間にかける
電圧印加量を変えてインク液の流体粘性を変化させるこ
とにより、上記インク液滴の吐出を制御することを特徴
とするものである。
【0021】また、上記ヘッド部の電気絶縁性物質と導
電性物質との組み合わせは積層化することもできる。さ
らに、上記ヘッド部のインク液が流れる流路は、絶縁材
基板の両面に導電性物質を印刷した電気基板に穴空け加
工を施して形成することができる。
【0022】
【作用】本発明によれば、ヘッド部のインク液が流れる
流路壁面に、インク液移動方向に電気絶縁性物質を挟ん
だ少なくとも2つの導電性物質を配置し、導電性物質間
にかける電圧印加量を変えてインク液の流体粘性を変化
させるようにしている。さらに、本発明によれば、ヘッ
ド部の電気絶縁性物質と導電性物質との組み合わせを積
層化することで、電気粘性効果を増大させている。
【0023】また、ヘッド部のインク液が流れる流路
は、絶縁材基板の両面に導電性物質を印刷した電気基板
に穴空け加工を施すことで形成している。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。
【0025】本発明のインクジェットプリンタでは、ヘ
ッド部に従来例のような平行平板電極を用いる代わり
に、図1に示すような電気絶縁性物質からなる絶縁部
(非導電部)2と導電性物質からなる電極部(導電部)
1とで積層電極を形成し、この積層電極を貫く穴18に
ER流体(例えば分散系ER流体)12を通すような構
造を採用している。すなわち、本実施例のインクジェッ
トプリンタのヘッド部は、パイプ状の穴18の内側に絶
縁部2と円筒状の電極部1とが交互に重なるような積層
構造を設け、当該穴18内をER流体12が通るように
なされている。
【0026】このような構造のヘッド部において、図1
のAに示すように、電極部1を無電界にしておくと、上
記ER流体12内の微粒子は例えばシリコンオイル等の
油性の電気絶縁性溶媒中に均一に分散され、粘性の低い
挙動をとる。したがって、この分散状態で例えば重力が
加わったり、静圧fを加えたりすると、当該ER流体は
その力に応じて流動することになる。
【0027】これに対して、図1のBに示すように、電
極部1に電圧を印加する(例えば、電極部1+ をプラス
側とし、電極部1- をマイナス側とする)と、上記電極
部1+ と電極部1- との間に形成される電気力線に沿っ
て上記ER流体12の微粒子が繋がった鎖状構造体が構
成される。すなわち、電極部1+ と電極部1- との間に
は、円筒状の穴18の長手方向(径方向に直交する方
向)に平行な鎖状構造体や、アーチ形の鎖状構造体が形
成されることになる。
【0028】この鎖状構造体が形成されることによっ
て、流体全体の粘度が上がる(みかけ上、粘性が高いよ
うな挙動をとる)ようになる。したがって、この鎖状構
造体が形成された状態では、重力が加わったり、静圧を
加えたりしても、当該ER流体は流動し難くなる。な
お、前述した従来例の平行平板電極でも電圧の印加によ
って鎖状構造体を形成するが、平行平板電極では電気力
線の方向がER流体の流れの方向に垂直となり、鎖状構
造体もこの電気力線に沿って形成される。これに対し
て、本実施例にかかる積層電極によれば、電気力線はE
R流体が通過する穴18の長手方向に平行な方向にも形
成されることが特徴となっており、このため、微妙な流
量制御が可能となる。
【0029】図1の例では、プラス側とマイナス側の1
対の電極部を有するヘッド部を例に挙げているが、図2
に示すように、複数対の電極部を備えるヘッド部とする
ことも可能である。この場合、穴18の内側において、
プラス側の電極部1+ とマイナス側の電極部1- とが絶
縁部2を挟んで交互に並べられるように積層される。こ
の図2の例によれば、電圧印加時には、前記鎖状構造体
が複数できることになるため、ER流体12の流れをよ
り完全に阻止できるようになる。また、印加する電圧値
を変化させたり、電圧を印加する電極部の対の数を変化
させたりすれば、より微妙な流量制御が可能となる。
【0030】なお、図2において、電極部1の配置状態
及び電圧印加のための配線と、ER流体の流れ方向(図
中矢印で示す)とを、ヘッド部を透視した状態でかつ斜
めから見た場合には、図3に示すようになる。
【0031】次に、上述したヘッド部を有する本実施例
のインクジェットプリンタの概略構成を、前記図7と同
様に示すと、図4のようになる。
【0032】すなわちこの図4において、インク室13
内には、インク液滴としてのER流体12が貯蔵保持さ
れている。当該インク室13は管部14の一端と接続さ
れており、この管部14内にもER流体が充填されてい
る。上記管部14の他端(先端)には、例えば上記図2
で示したような絶縁部1と電極部2とが積層されてなる
ヘッド部15が設けられている。さらに当該ヘッド部1
5の先端部分にはノズル28が設けられている。このノ
ズル28に対向して記録媒体である例えば紙30が配置
されることになる。
【0033】このような構成の本実施例のインクジェッ
トプリンタにおいて、上記インク室13内のER流体1
2に対しては、加圧手段11によって所定の圧力Fがか
けられている。
【0034】このとき、図4の(a)に示すように、上
記ヘッド部15の電極部1に電圧を印加しないでおく
と、ノズル28からER流体12がインク液滴29とな
されて吐出され、当該インク液滴29が上記紙30に付
着する。
【0035】これに対して、上記ヘッド部15の電極部
1に電圧を印加すると、図4の(b)に示すようにER
流体の微粒子が繋がって前述した図2に示したような鎖
状構造体が構成される。この鎖状構造体が形成されるこ
とによって、ER流体全体の粘度が上がり、したがっ
て、上記加圧手段11によって当該ER流体に所定の圧
力Fをかけたとしても、上記ノズル28からはER流体
12が吐出されることはない。
【0036】上述のようなことから、上記ヘッド部15
の電極部1に対し、記録信号に応じて電圧を印加すれ
ば、オンデマンド形のインクジェットプリンタとして動
作させることができるようになる。また、本実施例のプ
リンタは、前述したようにインク液滴の吐出量を完全に
無くす場合の他、印加する電圧値や電極部対の数を変え
ることで、吐出量の微妙な制御が可能である。
【0037】ところで、上述したような穴18の内側に
電極部1と絶縁部2とからなる積層電極を実際に作製す
るためには、例えば以下のような方法をとることができ
る。
【0038】すなわち上記積層電極の作製は、いわゆる
多層電極基板の作製工程に準じて容易に行うことができ
る。具体的に言うと、絶縁材基板に両面無電界銅メッキ
を施し、当該両面無電界銅メッキされた場所にベアホー
ルを穴あけ加工すれば、絶縁部を挟んだ一対の電極部を
形成することができる。図2のような多層タイプの場合
は、両面無電界銅メッキがなされた複数の基板を、絶縁
材を挟んで多層に接着又は融着させた後、上述同様に穴
あけ加工すれば形成できる。このような方法による積層
電極の作製の場合における電気的な配線は、いわゆるパ
ターンエッチングにより容易に形成することができるの
で、装置の小型化、コストダウン、信頼性向上などにも
寄与する。
【0039】次に、ヘッド部のノズルからのインク液滴
の飛翔メカニズムは、上述したような加圧手段からの所
定の加圧力によるものだけでなく、図5のように静電力
によるものでも可能である。すなわち、この図5に示す
他の実施例の構成は、記録紙40の裏側に平板電極41
を設け、この平板電極41とヘッド部15のノズル28
の先端部分との間にパルス状の電圧を印加させることに
よる静電力によって、ER流体12のインクを吸引液滴
化(液滴29を形成する)し、印画するものである。こ
の図5の構成においても、上記ER流体12を液滴化す
る際に、上述同様の構造のヘッド部15を用いることに
よってER流体の吐出状態(吐出の有無及び吐出量)を
制御可能としている。
【0040】上述したようなことから、本実施例のイン
クジェットプリンタにおいては、ヘッド部に平行平板電
極を用いる従来のプリンタと比較し、ヘッド部の穴18
の径を小さくすることができる(穴18の容積を小さく
できる)ので圧力損失を減少させることができると共に
応答速度の向上をも図ることができ、したがって、装置
の小型化及びコストダウンが期待できる。また、ER効
果を増大させたい場合に従来の平行平板電極では電極面
積を大きくとらなければならないので装置の大型化と圧
力損失の増大と応答速度の低下などの問題が生じていた
が、本実施例のように電極を積層化することにより、こ
れらの問題を容易に解決できるようになる。
【0041】また、本実施例のインクジェットプリンタ
においては、ヘッド部分がインクの流れと垂直方向に体
積を持たせなくてもER効果を得ることができるので、
ヘッド部を小型化でき、したがって、容易にマルチノズ
ル化が可能となる。このため、シリアルヘッドではなく
ラインヘッドを実現することも可能となり、このような
マルチノズル化を可能とすることで、記録速度を向上さ
せることもできるようになる。
【0042】さらに、本実施例のインクジェットプリン
タにおいては、ヘッド部における電界制御を微妙に行う
ことができるため、吐出量の微妙なコントロールが可能
である。
【0043】その他、本実施例のプリンタは、例えばイ
ンクリボンを用いて熱転写を行うような従来のプリンタ
に比べて消耗品が少なく省資源に貢献でき、インクを飛
ばすために例えば前記電気熱変換式のように熱を発生し
なくてもよいので電力消費量が少なくて済む。また、E
R粒子を分散させる溶媒は油性のものを使用できるの
で、例えば従来の水性インクを使用する電気熱変換式の
ように目詰まりがなく、記録媒体としての紙への適応性
も高く(例えば上質紙からボンド紙まで幅広く対応でき
る。
【0044】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明のインクジェットプリンタにおいては、ヘッド部のイ
ンク液が流れる流路壁面に、インク液移動方向に電気絶
縁性物質を挟んだ少なくとも2つの導電性物質を配置
し、導電性物質間にかける電圧印加量を変えてインク液
の流体粘性を変化させるようにしているため、ヘッド部
に平行平板電極を用いる従来のプリンタと比較し、圧力
損失の減少と応答速度の向上を図ることができ、装置の
小型化及びコストダウンが期待できる。また、本発明プ
リンタでは、ヘッド部の電極を積層化することにより、
小型のヘッドでも電気粘性効果をより増大させることが
できかつ、応答速度もより向上させることができる。
【0045】さらに、本発明のインクジェットプリンタ
においては、ヘッド部分がインクの流れと垂直方向に体
積を持たせなくてもER効果を得ることができるので、
容易にマルチノズル化が可能となり、したがって、シリ
アルヘッドではなくラインヘッドを実現することもで
き、このことから記録速度の向上も可能となる。
【0046】またさらに、本発明のインクジェットプリ
ンタにおいては、ヘッド部における電界制御を微妙に行
うことができるため、吐出量の微妙なコントロールが可
能である。
【0047】その他、本発明においては、ヘッド部のイ
ンク液が流れる流路は、絶縁材基板の両面に導電性物質
を印刷した電気基板に穴空け加工を施すことで容易に形
成可能となっており、したがって、安価にヘッド部を製
造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明プリンタの原理を説明するための図であ
る。
【図2】本発明プリンタのヘッド部を積層化した様子を
説明する一例を示す図である。
【図3】ヘッド部を透視した状態でかつ斜めから見た様
子を示す図である。
【図4】本発明実施例のインクジェットプリンタの概略
構成と動作を説明するための図である。
【図5】本発明の他の実施例のインクジェットプリンタ
の原理を説明するための図である。
【図6】従来の平行平板電極を用いてER流体に電圧印
加した場合の鎖状構造体を説明するための図である。
【図7】従来のヘッド部に平行平板電極を用いたインク
ジェットプリンタの概略構成と動作を説明するための図
である。
【図8】従来の平行平板電極を用いてマルチノズルを構
成する例について説明するための図である。
【符号の説明】
1 電極部 2 絶縁部 12 ER流体 18 穴

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気粘性効果を示す流体からなるインク
    液の粘性を制御してインク液滴の吐出を制御するインク
    ジェットプリンタにおいて、 上記インク液が流れる流路壁面に、インク液移動方向に
    電気絶縁性物質を挟んだ少なくとも2つの導電性物質を
    配置してなるヘッド部を有し、 上記導電性物質間にかける電圧印加量を変えてインク液
    の流体粘性を変化させることにより、上記インク液滴の
    吐出を制御することを特徴とするインクジェットプリン
    タ。
  2. 【請求項2】 上記ヘッド部の電気絶縁性物質と導電性
    物質との組み合わせを積層化することを特徴とする請求
    項1記載のインクジェットプリンタ。
  3. 【請求項3】 上記ヘッド部のインク液が流れる流路
    は、絶縁材基板の両面に導電性物質を印刷した電気基板
    に穴空け加工を施して形成してなることを特徴とする請
    求項1又は2記載のインクジェットプリンタ。
JP1583795A 1995-02-02 1995-02-02 インクジェットプリンタ Pending JPH08207273A (ja)

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JP1583795A JPH08207273A (ja) 1995-02-02 1995-02-02 インクジェットプリンタ

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009530631A (ja) * 2006-03-17 2009-08-27 エレメント シックス リミテッド マイクロ電極アレイ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009530631A (ja) * 2006-03-17 2009-08-27 エレメント シックス リミテッド マイクロ電極アレイ
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