JP4064312B2 - 立体イメージの形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は立体イメージの形成方法に関し、より詳細には、形成される立体の階調と立体形成速度との両立を図った、インクジェット方式による立体イメージの形成方法に関する。なお、本明細書中で、イメージという言葉は、いわゆる画像情報の他に文字等のテキスト情報を含むものとする。
【0002】
【従来の技術】
周知の通り、インクジェット方式は、カラー画像を出力するための、構造が簡単で、装置の小型化が容易な方式として広く利用されている。
【0003】
通常、インクジェット方式によるプリンタ(インクジェット・プリンタ)には、静電駆動方式,サーマルヘッド方式あるいは電気機械変換素子(ピエゾ素子)方式が用いられている。そして、このインクジェット・プリンタに使用される記録体としては、一般に、染料系インクが使用され、これらの記録方式上、記録用紙等の被記録体にインクを染み込ませることで、記録(印刷)が行われる。
【0004】
このインクジェット方式による立体イメージの形成方法については、例えば特許文献1に開示されているような、発泡インクを用いるインクジェット式のプリンタによる方法が知られている。このプリンタでは、発泡インクを用いることで、比較的容易に立体イメージを形成できるとしている。すなわち、発泡インクの吐出量を制御することで、図5に示すように、立体イメージを形成することができるとしている。なお、ここで、41,42,43は、それぞれ各色の発泡インクにより形成される像を示している。
【0005】
また、非特許文献1には、図6に示すように、吐出回数を重ねることにより、立体形成が可能な静電インクジェット技術が開示されている。この技術は、高解像度,高アスペクトの立体を形成することを目的とするもので、また、立体階調とは独立に、画像ドットサイズを制御可能とした技術であるとしている。なお、ここで、51は同一の色の粒子を示している。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−236086号公報
【非特許文献1】
村上他:「静電力を用いた超高精細インクジェット記録技術の開発」、日本画像学会誌、Vol.40.No.1(2001).pp.40-47
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術は、いずれも、インクジェット方式を用いて立体イメージを形成するという点では、後述する本発明と共通する点を有するものであるが、それぞれ、以下に説明するような問題点を有するものである。
【0008】
すなわち、特許文献1に開示されている発泡インクを用いる技術に関しては、発泡インクは記録媒体P上で等方的に膨張するため、図5からも明らかなように、アスペクト比が固定されてしまい、色画像と高さ階調を独立に制御することができないという致命的な問題がある。
【0009】
また、非特許文献1に開示されている技術は、色画像と高さ階調を独立に制御するというような、インクジェット方式を用いて立体イメージを形成するという技術の基本的な考え方は示しているが、形成される立体イメージの安定性(図6に例示したように、不安定で倒れやすい)に関しては問題がある。これは、一般には、インクジェット方式において、インク滴の到達地点の位置制御がそれほど高精度に可能とは限らないので、図示されるような不安定な立体イメージが形成される可能性がそれだけ高いということである。
【0010】
従って、これらの、従来知られているインクジェット方式を用いる立体イメージ形成方法では、商業的に利用可能な安定性を有するインクジェット方式による立体イメージの形成は不可能であった。
【0011】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、従来の技術における問題を解消し、商業的に利用可能な安定性を有する、インクジェット方式による立体イメージの形成を可能とする立体イメージの形成方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る第1の立体イメージの形成方法は、インクジェット方式により支持体上に立体イメージを形成する立体イメージの形成方法であって、第1立体画像形成粒子を含むインクを吐出させる第1吐出ステップと、前記第1吐出ステップで吐出された隣接する4つの前記第1立体画像形成粒子の中心を結んだ正方形の中心に前記第1立体画像形成粒子よりも粒子径の小さい第2立体画像形成粒子を含むインクを吐出させる第2吐出ステップとで構成され、前記第1吐出ステップと前記第2吐出ステップとを繰り返し前記第1立体画像形成粒子と前記第2立体画像形成粒子を積層させて立体イメージを形成するイメージ形成ステップを有することを特徴とする立体イメージの形成方法である。
【0013】
ここで、本発明に係る第1の立体イメージの形成方法においては、前記イメージ形成ステップは、前記第2吐出ステップの後に、前記第1立体画像形成粒子及び前記第2立体画像形成粒子を非接触で加熱し定着させる定着処理ステップを有することが好ましい。
【0014】
また、前記第1立体画像形成粒子及び前記第2立体画像形成粒子は、発色成分を含む色材粒子であることが好ましい。
また、前記第1吐出ステップ及び前記第2吐出ステップは、インクに静電力を作用させて液滴を吐出させることが好ましい。
【0015】
また、本発明に係る第2の立体イメージの形成方法は、インクジェット方式により支持体上に立体イメージを形成する立体イメージの形成方法であって、固体粒子を含有するインクを吐出させる第1吐出ステップと、前記第1吐出ステップで吐出された隣接する4つの前記固体粒子の中心を結んだ正方形の中心に常温で固化する熱可塑性樹脂インクを吐出させる第2ステップとで構成され、前記第1吐出ステップと、前記第2吐出ステップとを繰り返し前記固体粒子と前記熱可塑性樹脂インクとを積層させて立体イメージを形成するイメージ形成ステップを有することを特徴とする立体イメージの形成方法である。
【0016】
ここで、本発明に係る第2の立体イメージの形成方法においては、前記イメージ形成ステップは、前記第2吐出ステップの後に、前記固体粒子を非接触で加熱し定着させる定着処理ステップを有することが好ましい
【0017】
また前記第1吐出ステップ及び前記第2吐出ステップは、インクに静電力を作用させて液滴として吐出させることが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面に基づいて、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施形態に係る立体イメージの形成方法を実施するために用い得る、ライン走査型の静電方式インクジェットヘッド(以下、単に本実施形態に係るインクジェットヘッドともいう)を用いる記録装置の、記録ドットに対応する個別電極部分の要部を示す模式的断面図である。
【0020】
図1に示すインクジェットヘッド60は、顔料等の発色成分を含む色材粒子を帯電させ、絶縁性溶媒に分散させたインクを静電力により吐出させて、画像データに応じて画像を記録媒体P上に記録するものであり、ヘッド基板62と、インクガイド64と、絶縁性基板66と、吐出電極68と、記録媒体Pを支持する対向電極70と、記録媒体Pの帯電ユニット72と、信号電圧源74と、浮遊導電板76とを備えている。
【0021】
図示例のインクジェットヘッド60においては、インクガイド64は、突状先端部64aを持つ所定厚みの絶縁性樹脂製平板からなり、個別電極毎にヘッド基板62の上に配置されている。また、絶縁性基板66には、インクガイド64の配置に対応する位置に、貫通孔78が開孔されている。インクガイド64は、絶縁性基板66に開孔された貫通孔78を通過し、その先端部分64aが絶縁性基板66の図中上側の表面、すなわち記録媒体P側の表面よりも上部に突き出している。
【0022】
なお、インクガイド64の先端部分64a側は、対向電極70側へ向かうに従って次第に細くなるよう、三角形または台形状に形成されている。また、インクガイド64の、インクQが吐出される先端部分(最先端部)64aには、金属が蒸着されていることが好ましい。この金属蒸着により、インクガイド64の先端部分64aの誘電率が実質的に無限大になり、強電界を生じさせ易くできるという効果がある。インクガイド64の形状は、インクQ、特に、インクQ内の帯電微粒子成分を絶縁性基板66の貫通孔78を通って先端部分に濃縮させることができれば、特に制限的ではない。インク循環方向aに対し、吐出方向(濃縮方向)を略鉛直(図中b方向)とすると、吐出時濃縮度が上がり好ましい。
【0023】
ヘッド基板62と絶縁性基板66とは、所定間隔離間して配置されており、両者の間には、インクガイド64にインクQを供給するためのインクリザーバ(インク室)として機能するインク流路80が形成されている。なお、このインク流路80内のインクQは、吐出電極68に印加される電圧と同極性に帯電した微粒子成分を含み、記録時には、図示されていないインク循環機構によって、所定方向(図示例では、インク流路80内を右側から左側)に所定の速度(例えば、200mm/sのインク流)で循環される。以下、インク中の着色粒子が正帯電している場合を例にとって、説明を行う。
【0024】
また、吐出電極68は、図2に示すように、絶縁性基板66に開孔された貫通孔78の周囲を囲むように、絶縁性基板66の図中上側、すなわち記録媒体P側の表面に、個別電極毎にリング状に、つまり、円形電極68aとして配置されている。吐出電極68は、画像データや印字データ等の吐出データ(吐出信号)に応じたパルス信号(所定のパルス電圧)を発生する信号電圧源74に接続されている。
【0025】
対向電極70は、インクガイド64の先端部分64aに対向する位置に配置され、電極基板70aと、この電極基板70aの図中下側の表面、すなわちインクガイド64側の表面に配置される絶縁シート70bで構成され、電極基板70aは接地される。また、記録媒体Pは、対向電極70の図中下側の表面、すなわちインクガイド64側の表面、つまり絶縁シート70bの表面に支持され、例えば静電吸着されており、対向電極70(絶縁シート70b)は、記録媒体Pのプラテンとして機能する。
【0026】
ここで、少なくとも記録時には、帯電ユニット72によって、対向電極70の絶縁シート70bの表面、すなわち記録媒体Pは、吐出電極68に印加される高電圧(パルス電圧)と逆極性の、所定の負の高電圧に帯電された状態に維持される。その結果、記録媒体Pは、帯電ユニット72により負に帯電して、吐出電極68に対して負の高電圧に常時バイアスされるとともに、対向電極70の絶縁シート70bに静電吸着される。
【0027】
帯電ユニット72は、記録媒体Pを負の高電圧に帯電させるためのスコロトロン帯電器72aと、このスコロトロン帯電器72aに負の高電圧を供給するバイアス電源72bとを有している。なお、本発明に用いられる帯電ユニット72の帯電手段は、上述のスコロトロン帯電器72aに限定されず、コロトロン帯電器,固体チャージャ,放電針などの種々の放電手段を用いることができる。
なお、図示例においては、対向電極70を電極基板70aと絶縁シート70bとで構成し、記録媒体Pを、帯電ユニット72によって負の高電圧に帯電させることにより絶縁シート70bの表面に静電吸着させているが、対向電極70を電極基板70aのみで構成し、対向電極70(電極基板70a自体)を負の高電圧のバイアス電圧現に接続するように構成してもよい。
【0028】
また、浮遊導電板76は、インク流路80の下方に配置され、電気的に絶縁状態(ハイインピーダンス状態)となっている。図示例では、ヘッド基板62の内部に配置されている。この浮遊導電板76は、画像の記録時に、個別電極に印加された電圧値に応じて誘起された誘導電圧が発生し、インク流路80内のインクQにおいて、その微粒子成分を絶縁性基板66側へ泳動させて濃縮させるためのものである。従って、浮遊導電板76は、インク流路80よりもヘッド基板62側に配置される必要がある。また、浮遊導電板76は、個別電極の位置よりもインク流路80の上流側に配置されることが好ましい。
【0029】
上述の浮遊導電板76により、インク流路80内の上層の帯電粒子の濃度が高められるため、絶縁性基板66の貫通孔78を通過するインクQ内の帯電微粒子成分の濃度を高めることができ、インクガイド64の先端部分64aに濃縮させて、インク液滴Rとして吐出させるインクQ内の帯電微粒子成分の濃度を所定濃度に安定させることができる。
また、この浮遊導電板76を配置することにより、稼動チャンネル数に応じて誘導電圧が変化するため、浮遊導電板76への電圧を制御しなくても、吐出に必要な帯電粒子を供給するため、目詰まりを防止することができる。なお、浮遊導電板76に電源を接続し、所定の電圧を印加するようにしてもよい。
【0030】
本実施形態に係るインクジェットヘッド60は、基本的に以上のように構成されるが、以下に、その動作について説明する。
【0031】
図1に示すインクジェットヘッド60では、記録時に、図示されていないポンプ等を含むインク循環機構により、吐出電極68に印加される電圧と同極性(ここでは、正(+))に帯電した微粒子を含むインクQが、インク流路80の内部を図1中の矢印a方向、すなわち右側から左側へ向かって循環される。この時、対向電極70に静電吸着された記録媒体Pは、逆極性、すなわち負の高電圧、例えば−1500Vに帯電されている。また、浮遊導電板76は、絶縁状態(ハイインピーダンス状態)とされている。
【0032】
ここで、吐出電極68にパルス電圧が印加されていないか、または、印加されているパルス電圧が低電圧レベル(0V)である時、吐出電極68と対向電極70(記録媒体P)との間の電圧(電位差)は、例えばバイアス電圧分の1500Vで、インクガイド64の先端部分64a近傍の電界強度が低く、インクQは、インクガイド64の先端部分64aからは飛び出さず、すなわち、インク液滴Rとして吐出されない。しかし、この時、インク流路80内のインクQの一部、特にインクQ内に含まれる帯電微粒子成分は、泳動現象および毛細管現象などによって、絶縁性基板66の貫通孔78を通って、図1中の矢印b方向、すなわち絶縁性基板66の下側からその上側へ向かって上昇し、インクガイド64の先端部分64aに供給される。
【0033】
一方、吐出電極68に高電圧レベル(例えば、400〜600V)のパルス電圧が印加されると、吐出電極68と対向電極70(記録媒体P)との間の電圧(電位差)は、例えば、バイアス電圧分の1500Vにパルス電圧分の400〜600Vが重畳され、1900〜2100Vと高くなるため、インクガイド64の先端部分64a近傍の電界強度が高くなる。この時、インクガイド64に沿って上昇し、絶縁性基板66の上方の先端部分64aに上昇したインクQ、特にインクQ内に濃縮された帯電微粒子成分は、静電力によってインクガイド64の先端部分64aから、帯電微粒子成分を含むインク液滴Rとして飛び出し、例えば−1500Vにバイアスされている対向電極70(記録媒体P)に引っ張られて、記録媒体P上に付着する。
【0034】
以上のようにして、本実施形態に係るインクジェットヘッド60と対向電極70上に支持された記録媒体Pとを相対的に移動させながら、画像データに応じたインク吐出によって、記録媒体Pにドットを形成して記録を行うことにより、記録媒体Pに、画像データに対応する画像を記録することができる。
【0035】
なお、以上説明した本実施形態に係るインクジェットヘッド60においては、絶縁性基板66の上面に、円形電極68aを1層構造で配置しているが、吐出電極68を絶縁性基板66の両面(上面および下面)に配置する、2層構造とすることも可能である。
【0036】
以上、本発明の一実施形態に係る立体イメージの形成方法を実施するために用いる、ライン走査型の静電方式インクジェットヘッドを用いる記録装置における基本的な記録動作を説明したが、次に、具体的な立体イメージの形成方法について説明する。
【0037】
前述の通り、本発明に係る立体イメージの形成方法は、基本的に径の異なる立体画像形成粒子(以下、単に粒子ともいう)を含む2種以上のインク、もしくは、固体粒子を含むインクとこの固体粒子とは異なる物性を持つインクとを用いることを特徴とするものである。
【0038】
具体的には、第1の発明に係る立体イメージの形成方法においては、例えば1色のインクを用いる場合であっても、インクとしてはそれぞれが異なる径を有する粒子を含むインクを2種以上用意し、これらの2種以上のインクを用いて、順次、記録媒体上に「重ね打ち」を行うことで、記録媒体表面上における突出状態の異なる(つまり、立体形状を有する)画像を形成するものである。
【0039】
また、第2の発明に係る立体イメージの形成方法においては、1色の立体イメージを形成する際に、固体粒子を含むインクと、固体粒子を含まない常温で固化する熱可塑性樹脂インクとを用いて、順次、記録媒体上に「重ね打ち」を行うことで、上と同様に、立体形状を有する画像を形成するものである。
【0040】
以下、具体的な立体イメージの形成例(実施例)を、説明する。なお、ここでは、まず、第1の発明に係る例として、大小2種類のサイズ(この比については後に詳述する)の粒子を含む各色のインクが用意されており、これらのインクを用いて立体イメージを形成するものとする。
【0041】
図3は、大小2種類のサイズの粒子(大サイズ粒子11と小サイズ粒子12)を含む2種類の同色のインクを用いて、これらを交互に吐出するという方法で形成した立体イメージを示している。ここでは、最初に、大サイズ粒子11を含むインクにより形成した第1層(L1)上に、吐出位置を大サイズ粒子11半個分ずらして、小サイズ粒子12を含むインクにより形成した第2層(L2)を形成し、さらに、この第2層(L2)上に、吐出位置を大サイズ粒子11半個分ずらして、大サイズ粒子11を含むインクにより形成した第3層(L3)を形成する……という手順を繰り返して、立体イメージを形成している。
【0042】
図示例の立体イメージは、第1層(L1)の大サイズ粒子11が正方形状に配列されたところに、その正方形の中心部上部に、第2層(L2)を形成する小サイズ粒子12を配置するように、次いで、この小サイズ粒子12を囲むように、第3層(L3)を構成する正方形状に配置された大サイズ粒子11を配置するように、各インクを吐出していくという形成方法で、形成される立体イメージの構造を、物理的に堅固なものとしている。
【0043】
すなわち、第1層(L1)を構成する正方形状に配置された大サイズ粒子11の中心に、第2層(L2)を構成する小サイズ粒子12を配置することで、その上に形成される、同じく正方形状に配置される大サイズ粒子11からなる第3層(L3)を保持する作用を実現しているものである。このさらに上層の構造についても、これに準じた形成方法を用いれば、同様の層間の位置ずれ防止作用を実現することができる。
【0044】
ここで、上述の実施例で用いた大サイズ粒子11の大きさと小サイズ粒子12の大きさとの間には、
小粒子径<(大粒子径/2)
なる関係が成立することが好ましい。
【0045】
なお、上記実施例では、大小2種類の粒子を含むインクを組み合わせて用いた場合を示したが、粒子サイズの選定(組み合わせ)が多少複雑にはなるものの、粒子サイズを3種類以上組み合わせて、より多くの階調を有する立体イメージを形成することも可能である。
【0046】
上記実施例に示した径の異なる粒子とその配置に関しては、いわゆる、細密充填の理論が適用できるものであり、記録ヘッドのインク滴吐出位置調整(制御)技術とこの細密充填理論に基づいて決定された粒子サイズの組み合わせにより、好ましい粒子配置を実現することができる。
【0047】
次に、第2の発明に係る例として、1色の立体イメージを形成する際に、固体粒子を含むインクと、固体粒子を含まない常温で固化する熱可塑性樹脂インクとを用いて、順次、記録媒体上に「重ね打ち」を行う例を説明する。ここでは、あるサイズの粒子を含む各色のインクと、これらと同色で固体粒子を含まない常温で固化する熱可塑性樹脂インクとが用意されており、これらのインクを用いて立体イメージを形成するものとする。
【0048】
図4は、あるサイズの粒子(粒子21という)を含む各色のインクと、これと同色で、固体粒子を含まない常温で固化する熱可塑性樹脂インクとを用いて、これらを交互に吐出するという方法で形成した立体イメージを示している。ここでは、最初に、粒子21を含むインクにより形成した第1層(L1)上に、吐出位置をこの粒子21半個分ずらして、粒子を含まないインクを吐出して第2層(L2)を形成し、さらに、この第2層(L2)上に、吐出位置を粒子21半個分ずらして、粒子21を含むインクにより形成した第3層(L3)を形成する……という手順を繰り返して、立体イメージを形成している。
【0049】
ここで、符号22は、上述の熱可塑性樹脂インクが吐出され、到達した位置で多少流れた後、固化して形成された不定形の粒子(凝固体)を示している。
この粒子(凝固体)22も、前述の形成例における小サイズ粒子12と全く同様に、第1層(L1)の大サイズ粒子11が正方形状に配列されたところに、その正方形の中心部上部に、第2層(L2)を形成するものとして配置され、次いで、この粒子(凝固体)22を囲むように、第3層(L3)を構成する正方形状に配置された粒子21を配置するように、各インクを吐出していくという形成方法で、形成される立体イメージの構造を、物理的に堅固なものとしている。
【0050】
上記各実施例によれば、固体粒子または吐出後固化することにより、実質的にこれと同じ作用を実現可能な凝固体粒子を利用することにより、立体イメージを形成するための主たる粒子(前記実施例中の粒子11,21)による立体イメージを、物理的に堅固に形成することが可能になる。
【0051】
なお、上記実施形態,実施例は、いずれも本発明の一例を示したものであり、本発明はこれらに限定されるべきものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜の変更または改良を行ってもよいことはいうまでもない。
【0052】
例えば、立体イメージ形成の過程において、1層分のインクを吐出・積層するごとに、全体を非接触加熱定着することにより、形成されつつある立体イメージをその都度固定し、強固なものとすることができる。
【0053】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、インクジェット方式により、高度な安定性を有する立体イメージを形成可能とする立体イメージの形成方法を実現できるという顕著な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るインクジェットヘッドを用いる記録装置の、記録ドットに対応する個別電極部分の要部を示す模式的断面図である。
【図2】 実施形態に係るインクジェットヘッドの個別電極の概略構成を示す模式斜視図である。
【図3】 第1の発明に係る実施例による立体イメージ形成過程を説明する図である。
【図4】 第2の発明に係る実施例による立体イメージ形成過程を説明する図である。
【図5】 従来の立体イメージ形成の具体例を示す図(その1)である。
【図6】 従来の立体イメージ形成の具体例を示す図(その2)である。
【符号の説明】
11,21 大サイズ粒子
12 小サイズ粒子
22 粒子(凝固体)
60 インクジェットヘッド
62 ヘッド基板
64 インクガイド
64a 先端部分
66 絶縁性基板
68 吐出電極
68a 円形電極
70 対向電極
70a 電極基板
70b 絶縁シート
72 帯電ユニット
72a スコロトロン帯電器
72b バイアス電圧源
74 信号電圧源
76 浮遊導電板
78 貫通孔
80 インク流路

Claims (7)

  1. インクジェット方式により支持体上に立体イメージを形成する立体イメージの形成方法であって、
    第1立体画像形成粒子を含むインクを吐出させる第1吐出ステップと、前記第1吐出ステップで吐出された隣接する4つの前記第1立体画像形成粒子の中心を結んだ正方形の中心に前記第1立体画像形成粒子よりも粒子径の小さい第2立体画像形成粒子を含むインクを吐出させる第2吐出ステップとで構成され、前記第1吐出ステップと前記第2吐出ステップとを繰り返し前記第1立体画像形成粒子と前記第2立体画像形成粒子を積層させて立体イメージを形成するイメージ形成ステップを有することを特徴とする立体イメージの形成方法。
  2. 前記イメージ形成ステップは、前記第2吐出ステップの後に、前記第1立体画像形成粒子及び前記第2立体画像形成粒子を非接触加熱定着させる定着処理ステップを有するを特徴とする請求項1に記載の立体イメージの形成方法。
  3. 前記第1立体画像形成粒子及び前記第2立体画像形成粒子は、発色成分を含む色材粒子である請求項1または2に記載の立体イメージの形成方法。
  4. 前記第1吐出ステップ及び前記第2吐出ステップは、インクに静電力を作用させて液滴を吐出させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の立体イメージの形成方法。
  5. インクジェット方式により支持体上に立体イメージを形成する立体イメージの形成方法であって、
    固体粒子を含有するインクを吐出させる第1吐出ステップと、前記第1吐出ステップで吐出された隣接する4つの前記固体粒子の中心を結んだ正方形の中心に常温で固化する熱可塑性樹脂インクを吐出させる第2ステップとで構成され、前記第1吐出ステップと、前記第2吐出ステップとを繰り返し前記固体粒子と前記熱可塑性樹脂インクとを積層させて立体イメージを形成するイメージ形成ステップを有することを特徴とする立体イメージの形成方法。
  6. 前記イメージ形成ステップは、前記第2吐出ステップの後に、前記固体粒子を非接触で加熱し定着させる定着処理ステップを有するを特徴とする請求項5に記載の立体イメージの形成方法。
  7. 前記第1吐出ステップ及び前記第2吐出ステップは、インクに静電力を作用させて液滴として吐出させることを特徴とする請求項5または6に記載の立体イメージの形成方法。
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