JP2001239669A - 静電式インクジェットヘッド - Google Patents

静電式インクジェットヘッド

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JP2001239669A
JP2001239669A JP2000053037A JP2000053037A JP2001239669A JP 2001239669 A JP2001239669 A JP 2001239669A JP 2000053037 A JP2000053037 A JP 2000053037A JP 2000053037 A JP2000053037 A JP 2000053037A JP 2001239669 A JP2001239669 A JP 2001239669A
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ink
recording
electrode
flow path
electrostatic
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JP2000053037A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Shibata
寛 柴田
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、インク流路に凝集電極としての機
能、電界クロストークを防止する機能を持たせ、高画質
で高い記録周波数での印字が可能である静電式インクジ
ェットヘッドを提供することを目的とする。 【解決手段】 この課題を解決するために本発明は、溶
媒中に色材粒子を分散させたインク中の色材粒子成分を
凝集し吐出する静電式インクジェットヘッドであって、
インク流路9が導電性材料で形成された構成を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶媒中に色材粒子
を分散させたインク中の色材粒子成分を凝集し吐出する
静電式インクジェットヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、インクジェット技術は安価で
高い画質と高速な印字技術として、オフィスオートメー
ションやパーソナル用の記録装置として、複写機、ファ
クシミリ、プリンタ、ワードプロセッサなどに広く用い
られている。
【0003】インクジェット技術の記録原理には、イン
クを吐出させるためのエネルギー発生手段として、電気
熱変換素子などの発熱抵抗体を用いたもの、電気機械変
換素子などのピエゾ素子を用いたもの、さらに電気エネ
ルギーをそのまま用いる静電式のものなどがある。
【0004】その中でも静電式のインクジェット技術
は、記録ヘッドの生産が他の方式と比較して簡易で、記
録電極に印加する電気信号を制御することにより階調記
録を行うことができる。また、記録時に消費される電流
量は著しく少なく、省エネルギーの機器としても将来的
に利用価値のある記録技術であるということができる。
さらに油性顔料インクを用いることにより、耐水性に優
れた印字を行うことができ、特にオフィスオートメーシ
ョン用途としての利用価値が高い。
【0005】ここで、静電式のインクジェット技術の原
理について説明する。インクの充填された記録電極と、
記録媒体を保持する対向電極との間に数kVの信号パル
スを印加すると、電極に接するインクに電荷が注入され
て、電極近傍インクが電荷を帯びる。これにより、信号
パルスがある閾値を越えた時、電荷を帯びたインクに働
く静電的な力がインク表面張力に打ち勝ち、インク滴が
記録電極から対向電極へ吐出される。
【0006】しかしながら、この原理におけるインク滴
は、色材粒子よりも溶媒比率が非常に高く、インク滴が
記録紙着弾時において、記録紙の繊維中にすばやく浸透
し、印字濃度の低下、にじみ、裏映り等の課題を有して
いた。
【0007】この課題を解決するために、吐出インク滴
中の溶媒比率を下げ、色材粒子を多く吐出する新たな静
電インクジェット方式が提案された。この方式は、イン
クの比抵抗が1×109Ωcm以上であることを特徴と
するもので、溶媒中に所定の極性に帯電した色材粒子を
分散させ、凝集電極と対向電極間の電界により、帯電し
た色材粒子を記録電極先端に集中させ、記録電極と対向
電極間に印加される電界で、色材粒子を吐出させる原理
となっている。これらは、先端が尖った記録電極のイン
ク吐出部に、帯電された着色粒子を絶縁性溶媒中に分散
させてなる溶媒トナーを供給し、記録電極に色材粒子と
同極性の電圧を印加し、クーロン力によりインクを吐出
し記録するものである。画像を形成するためには、色材
粒子をインク吐出部に凝集させるバイアス電圧を記録電
極に印加しておき、画像入力信号に応じて記録電極に信
号電圧を印加して記録を行う。
【0008】しかしながら、このインクジェット方式
は、色材を電気泳動により凝集させてインク滴として吐
出するために、他のインクジェット方式と比較して高い
記録周波数での印字には不向きであるという課題を有し
ていた。
【0009】この課題を解決するために、例えば、特開
平9−174874号公報(以下、イ号公報という)に
は、「一方の基材には記録電極を設け、他方の基材には
記録電極に対応した凝集電極を設けることにより、吐出
後不足した色材を瞬時に復元でき、高い記録周波数を有
するインクジェット記録装置」が開示されている。
【0010】また、電界力を利用して吐出を行なうため
に、インク吐出方向の電界が不均一の場合は着弾位置が
安定しない場合が生じるという課題を有していた。
【0011】この課題を解決するために、例えば、特開
平9−234870号公報(以下、ロ号公報という)に
は、「記録電極の間に電界の流路を形成する障壁電極を
設けることにより、隣接記録電極の電界干渉を防止し常
に安定なインクを飛翔を実現し、高印字品質のインクジ
ェット記録装置」が開示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記イ
号公報及びロ号公報に記載の技術は以下のような課題を
有していた。
【0013】(1)イ号公報に記載の技術は、高い記録
周波数を実現するために、基材の両面ともに複数の記録
電極もしくは凝集電極を配置することで各電極の配線が
複雑になり、しかも、駆動用ICも多く必要になりコス
トが高くなるために汎用性のあるプリンタを実現しにく
いという課題を有していた。
【0014】(2)ロ号公報に記載の技術は、障壁電極
を記録電極間に形成しているために高解像度化が困難と
なるという課題を有していた。
【0015】(3)イ号公報及びロ号公報に記載の技術
は、インク流路が全てのインク吐出部に対して共通の流
路とスリット構造を持つ記録ヘッドでは、特定のインク
吐出部が連続印字されている時、インクの流路内の顔料
の流れが特定のインク吐出部に向かうことになり、その
結果、隣接のインク吐出部が信号電圧に従ってインクを
吐出しようとしても、顔料の流れを即座に変更し所定の
顔料を凝集することが困難となり、その結果印字された
ドットは印字濃度が低くなったり、所望のドット径より
小さくなるという課題を有していた。
【0016】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、インク流路を導電性材料で形成しインク流路に凝集
電極としての機能,電界クロストークを防止する機能を
持たせ、高い記録周波数で印字できるとともに着弾安定
性やドット径のバラツキが小さい高画質の印字性能を持
つ静電式インクジェットヘッドを提供することを目的と
する。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の静電式インクジェットヘッドは、電界により
色材粒子を飛翔させ対向電極に配置された記録紙に印字
を行う静電式インクジェットヘッドであって、帯電した
前記色材粒子を絶縁性溶媒に分散してなるインクを保持
するインクタンクと、一端側が前記インクタンクに連通
して並設され導電性材料で形成された複数のインク流路
と、複数の前記インク流路の他端側に各々配設された記
録電極と、を備えた構成より成る。
【0018】この構成により、インク流路に凝集電極と
しての機能,電界クロストークを防止する機能を持た
せ、高い記録周波数で印字できるとともに着弾安定性や
ドット径のバラツキが小さい高画質の印字性能を持つ静
電式インクジェットヘッドを提供するとができる。
【0019】
【発明の実施の形態】この目的を達成するために本発明
の請求項1に記載の静電式インクジェットヘッドは、電
界により色材粒子を飛翔させ対向電極に配置された記録
紙に印字を行う静電式インクジェットヘッドであって、
帯電した前記色材粒子を絶縁性溶媒に分散してなるイン
クを保持するインクタンクと、一端側が前記インクタン
クに連通して並設され導電性材料で形成された複数のイ
ンク流路と、複数の前記インク流路の他端側に各々配設
された記録電極と、を備えた構成としたものである。
【0020】この構成により、以下のような作用が得ら
れる。
【0021】(1)インク流路は各記録電極間に存在す
るので、インク流路が隣接記録電極の電界変動を遮蔽す
る機能を持たせることができ、各記録電極は隣接記録電
極に電界の影響を受けることなくインクを吐出させるこ
とができる。
【0022】(2)インク流路は各記録電極に対応して
1つずつ配置しているので、各記録電極は隣接する記録
電極のインク吐出による顔料の流れに影響すること無
く、顔料の電気泳動による流れを発生させインクを吐出
させることができる。
【0023】ここで、インク流路としては、導電性材料
をメッキ処理されたもの、樹脂フィルムで形成されフィ
ルム表面に導電性材料が薄膜形成されたもの等が用いら
れる。
【0024】インクとしては、体積抵抗率が高く帯電し
た色材粒子が分散されたインクを用いる。溶媒として、
イソパラフィン系炭化水素、シリコンオイル等を用い、
樹脂やワックスからなるバインダもしくは表面にカーボ
ンブラックなどの顔料を含有した色材粒子、分散剤、帯
電制御剤、分散助剤等の構成材料から成るインクが用い
られる。また、インクは、高い電気抵抗率を有すること
が要求される。この溶媒を使用することにより、インク
に印加された電界が溶媒を介して色材粒子に到達するこ
とが可能となる。色材粒子を電気泳動させるために、色
材粒子自体を帯電させる必要も生じてくる。
【0025】色材粒子としては、静電的反発力を利用し
てインク中から一定の液滴量を吐出するため、帯電量が
安定しているものが用いられる。
【0026】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の静電式インクジェットヘッドであって、前記インク流
路及び前記記録電極に各々所定の電圧を印加する電圧印
加手段を備えた構成としたものである。
【0027】この構成により、請求項1の作用に加え、
以下のような作用が得られる。
【0028】(1)導電性のインク流路にDC電圧もし
くはパルス状の電圧を印加することにより、インク流路
に凝集電極としての機能を持たせることができ、インク
流路と記録電極との電位差により色材粒子を電気泳動さ
せ色材粒子を凝集させることができる。
【0029】以下に本発明の一実施の形態について、図
面を参照しながら説明する。
【0030】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1における静電式インクジェットヘッドの要部斜視図
であり、図2は記録電極及びインク流路の要部拡大斜視
図であり、図3は静電式インクジェットヘッドの要部側
面説明図であり、図4は静電式インクジェットヘッドと
対向電極との位置関係を示す説明図である。尚、図1乃
至図3において、インクは図示していない。
【0031】図1乃至図4において、1は本発明の実施
の形態1における静電式インクジェットヘッド、2は静
電式インクジェットヘッドの下部筐体、3は下部筐体2
の上部に接合された上部筐体、4は上部筐体3の内部を
中空にして形成されたインクタンク、5は後述のインク
が吐出されるインク吐出孔、6はインク吐出孔5より5
0〜500μm程度突出して配設され幅が約80μmの
記録電極であり、一定間隔で複数並設されている。ま
た、記録電極6は先端近傍に存在する後述のインクに電
界が集中しやすいように凸状に形成されており、記録電
極6間のピッチは、約170μmである。これは、15
0dpiの解像度に相当する。7は各々の記録電極6に
接続され記録電極6に信号電圧を印加するためのリード
線、8はリード線7及び電圧印加手段である後述の記録
電極ドライバに電気的接合を行うためのパッド(図示せ
ず)と一体的に形成されたタグ配線基板、9はインク吐
出孔5とインクタンク4とを連通させインクタンク4か
ら各々の記録電極6へ後述のインクを供給する長さが約
1mmのインク流路であり、各々の記録電極6に対して
配設されている。後述のインクと接触するインク流路9
の内壁の少なくとも一部はNi,Cu等の導電性材料が
薄膜形成又はメッキ処理されている。ここで、インク流
路9の形成方法例について説明する。まず、記録電極6
が形成されたタグ配線基板8上に紫外線硬化樹脂を10
0μmの厚さで一様に塗布する。次いで、所定の(例え
ば、インク流路形成部分の紫外線硬化樹脂が露光され
る)マスクパターンを有するマスクを介して紫外線を照
射して紫外線硬化樹脂を露光する。次いで、露光した紫
外線硬化樹脂を現像してマスクパターンに応じた複数の
インク流路形状部が各々の記録電極6上に形成される。
次いで、該インク流路形状部を導電性材料でメッキ処理
しインク流路9が形成される。他の方法としては、樹脂
フィルムをインク流路形状に加工し、フィルム表面に導
電性材料を薄膜形成する方法等がある。尚、インク流路
9は後述のインクと接触する部分の内少なくとも一部が
導電性であればよい。
【0032】10は供給インク室4に供給されインク流
路9を経て記録電極6から吐出されるインク、11はイ
ンク10内に含有された色材粒子である。インク10
は、体積抵抗率が高く帯電した色材粒子11が分散され
たインクを用いる。溶媒としてイソパラフィン系炭化水
素、シリコンオイル等を用い、樹脂やワックスからなる
バインダもしくは表面にカーボンブラックなどの顔料を
含有した色材粒子11、分散剤、帯電制御剤、分散助剤
等の構成材料から成るインクが用いられている。また、
インク10は、高い電気抵抗率を有することが要求され
る。この溶媒を使用することにより、インク10に印加
された電界が溶媒を介して色材粒子11に到達すること
が可能となる。色材粒子11を電気泳動させるために、
色材粒子11自体を帯電させる必要も生じてくる。色材
粒子11は、静電的反発力を利用してインク10中から
一定の液滴量を吐出するため、帯電量が安定しているこ
とが要求される。具体的には、インク10の体積抵抗率
が109〜1012Ωcmで、色材粒子11のζ電位の絶
対値が30〜200mVの範囲であるインク10を使用
している。12は表面張力により記録電極6の先部に形
成されたインク10のメニスカスである。インクタンク
4内のインク10には水頭圧調整機構(図示せず)によ
り、±100Pa程度の背圧が付与されているので、メ
ニスカス12はインク吐出孔5から緩やかに飛び出した
状態で形成される。
【0033】13は記録電極6に対向して配設され記録
電極6との電位差を制御されるための対向電極、14は
対向電極13上に記録電極6に対向して配置された記録
紙である。記録時には、対向電極13には、0〜−1k
V程度の負電圧が印加され、記録電極6には、300〜
500V程度の正電圧が印加される。15は電圧印加手
段である記録電極ドライバであり、記録電極6及びイン
ク流路9に信号電圧を印加する。
【0034】以上のように構成された本実施の形態1の
静電式インクジェットヘッドにおいて、その印字動作に
ついて以下図面を参照しながら説明する。
【0035】図5は記録電極及びインク流路並びに対向
電極の信号電圧波形図である。
【0036】図5において、T1は待機期間、T2は凝集
期間、T3は吐出期間である。
【0037】図6は待機期間における静電式インクジェ
ットヘッドの要部側面状態図であり、図7は凝集期間の
前期における静電式インクジェットヘッドの要部側面状
態図であり、図8は凝集期間の後期における静電式イン
クジェットヘッドの要部側面状態図であり、図9は吐出
期間における静電式インクジェットヘッドの要部側面状
態図である。
【0038】図6乃至図9において、1は本実施の形態
1における静電式インクジェットヘッド、2は下部筐
体、3は上部筐体、4はインクタンク、5はインク吐出
孔、6は記録電極、9はインク流路、10はインク、1
1は色材粒子、13は対向電極、14は記録紙であり、
これらは図4と同様のものなので同一の符号を付してそ
の説明を省略する。
【0039】待機期間T1は、対向電極13にV0,記
録電極6にV1,インク流路9にV2の一定の電圧が印
加される。これにより、インク流路9から記録電極6へ
向かうバイアス電界と、記録電極6から対向電極13へ
向かう待機電界が発生する。該バイアス電界により、イ
ンク10中の色材粒子11は記録電極6方向へ移動し、
インク吐出孔5の記録電極6先端へ移動し、メニスカス
12が形成される(図6参照)。
【0040】コンピュータより印字すべき旨の印字デー
タが、記録電極ドライバ15に入力されると、記録電極
ドライバ15は凝集期間T2のパルス幅,電圧V3の信
号電圧を記録電極6へ出力する。これにより、凝集電極
であるインク流路9と記録電極6との電位差が、待機期
間T1より一層拡大し、記録電極6の先端部への色材粒
子11の凝集量が向上する。これにともない、記録電極
6の先端部のメニスカス12が膨らむ(図7参照)。所
定の時間が経過すると、更に、記録電極6の先端部のイ
ンク10の一部が表面張力,粘性力等に打ち勝って、微
小な色材粒子群11aが形成される(図8参照)。
【0041】次に、記録電極ドライバ15は凝集期間T
3のパルス幅,電圧V4の信号電圧を記録電極6へ出力
する。これにより、記録電極6と対向電極13との電位
差が待機期間T1のそれより大きくなる。これにともな
い、記録電極6から対向電極13へ強い電界が発生し、
遂には、記録電極6の先端部に凝集された微小な色材粒
子群11aが吐出され、記録紙14上に印字される(図
9参照)。
【0042】以上の動作が繰り返されることにより、記
録媒体である記録紙14上に画像が形成される。
【0043】以上のように本実施の形態1における静電
式インクジェットヘッド1はインク流路9が導電性材料
で形成されているので、隣接する記録電極6間の相互干
渉を防ぎ、隣接する記録電極6間の電界の変化にかかわ
らず安定した電界を形成することができる。また、イン
ク流路9を凝集電極としても用いることができ、インク
流路9に所定の電圧を印加することにより、インクタン
ク4内のインク10中の色材粒子11を電気泳動現象に
よりインク吐出孔5方向に移動させるとともに、記録電
極6近傍のインク10の色材粒子11の濃度を高くする
ことができる。
【0044】尚、本実施の形態1における静電式インク
ジェットヘッド1のインク吐出孔5の形状をノズル孔状
にしても同様に実施可能である。
【0045】
【実施例】(実施例1)本実施の形態1の静電式インク
ジェットヘッドとイ号公報の図1に記載のヘッドとの印
字濃度が低下することなく印字できる記録周波数を以下
に示す。
【0046】尚、各電圧値はV0=−1kV、V1=4
00V、V2=500V、V3=0V、V4=750V
とした。
【0047】本実施例・・・5kHz 従来ヘッド・・・3kHz 従来のヘッドでは記録電極に対向した面に記録電極と略
同じ形状の電極を凝集電極と使用したのに対し、本実施
例のヘッドは流路で記録電極を囲むようにして凝集電極
を形成しているので、色材の供給量が従来のヘッドより
も多くなっており、高い記録周波数の印字が可能である
ことがわかる。
【0048】(実施例2)本実施の形態1の静電式イン
クジェットヘッドとイ号公報の図1に記載のヘッドとの
電界に関するクロストークの影響を調べた。そのために
連続した2個の記録電極に対して印字を行い各ドットの
間隔を調べた。なお、本実施例に使用したヘッドは共に
150dpiであり記録電極のピッチは169μmであ
る。結果を以下に示す。
【0049】本実施例・・・約170μm 従来ヘッド・・・約180μm 本実施例のヘッドでは記録電極間の間隔と印字ドットの
間隔がほぼ同じであるが、従来のヘッドでは間隔が広く
なっているのに対し、本実施の形態1の静電式インクジ
ェットヘッド1では、導電性のインク流路9を設けたこ
とで、インク流路9と対向電極13との間に強い電界が
形成され、インク流路9は全ての記録電極6の両隣にあ
るため、インク流路9が記録電極6に与える影響は等し
く、記録電極6と対向電極13との間の電界の方向に影
響は与えず、方向性のよい電界が形成できるのでクロス
トークの無い良好な印字品質が実現できることがわか
る。
【0050】(実施例3)また、インク流路の無い従来
のヘッドでは電気泳動による色材の流れの干渉によるク
ロストークの影響を調べた。
【0051】実験は以下に示す手順でおこなった。最初
に1個の記録電極について一定の周波数で印字をおこな
う。所定の時間を経た後、隣接する記録電極も印字条件
を同じにして印字をおこなう。そして、印字されたドッ
ト径の比較をおこなう。この時、先に印字したドット径
を100として後から印字したドット径と比較した。結
果を以下に示す。
【0052】本実施例・・・97〜103 従来ヘッド・・・70〜80 本実施の形態1の記録ヘッドにおいては、インク流路9
により各記録電極6毎に独立されており、各吐出ポイン
トに形成されるメニスカス12の形状は一様になる。し
かも、各記録電極6へ供給されたインク10が隣接した
記録電極6に供給されたインクと干渉することがない。
このため、従来のように、記録電極6に信号電圧が印加
された際に生じる電界により隣接した記録電極6に向っ
て色材が移動されることがなく、各記録電極6を独立し
て駆動制御することができることがわかる。よって、各
記録電極6でのドット径バラツキが小さくなり、ドット
抜けも確実に少なくできるので、高画質な印字ができる
ことがわかる。
【0053】
【発明の効果】以上のように本発明の静電式インクジェ
ットヘッドによれば、以下のような有利な効果が得られ
る。
【0054】請求項1に記載の発明によれば、(1)イ
ンク流路は各記録電極間に存在するので、インク流路が
隣接記録電極の電界変動を遮蔽する機能を持たせること
ができ、各記録電極は隣接記録電極に電界の影響を受け
ることなくインクを吐出させることができる静電式イン
クジェットヘッドを提供することができる。
【0055】(2)インク流路は各記録電極に対応して
1つずつ配置しているので、各記録電極は隣接する記録
電極のインク吐出による顔料の流れに影響すること無
く、顔料の電気泳動による流れを発生させインクを吐出
させることができる静電式インクジェットヘッドを提供
することができる。
【0056】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
の効果に加え、(1)導電性のインク流路にDC電圧も
しくはパルス状の電圧を印加することにより、インク流
路に凝集電極としての機能を持たせることができ、イン
ク流路と記録電極との電位差により色材粒子を電気泳動
させ色材粒子を凝集させることができる静電式インクジ
ェットヘッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における静電式インクジ
ェットヘッドの要部斜視図
【図2】記録電極及びインク流路の要部拡大斜視図
【図3】静電式インクジェットヘッドの要部側面説明図
【図4】静電式インクジェットと対向電極との位置関係
を示す説明図
【図5】記録電極及びインク流路並びに対向電極の信号
電圧波形図
【図6】待機期間における静電式インクジェットヘッド
の要部側面状態図
【図7】凝集期間の前期における静電式インクジェット
ヘッドの要部側面状態図
【図8】凝集期間の後期における静電式インクジェット
ヘッドの要部側面状態図
【図9】吐出期間における静電式インクジェットヘッド
の要部側面状態図
【符号の説明】
1 静電式インクジェットヘッド 2 下部筐体 3 上部筐体 4 インクタンク 5 インク吐出孔 6 記録電極 7 リード線 8 タグ配線基板 9 インク流路 10 インク 11 色材粒子 11a 色材粒子群 12 メニスカス 13 対向電極 14 記録紙 15 記録電極ドライバ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電界により色材粒子を飛翔させ対向電極に
    配置された記録紙に印字を行う静電式インクジェットヘ
    ッドであって、 帯電した前記色材粒子を絶縁性溶媒に分散してなるイン
    クを保持するインクタンクと、一端側が前記インクタン
    クに連通して並設され導電性材料で形成された複数のイ
    ンク流路と、複数の前記インク流路の他端側に各々配設
    された記録電極と、を備えたことを特徴とする静電式イ
    ンクジェットヘッド。
  2. 【請求項2】前記インク流路及び前記記録電極に各々所
    定の電圧を印加する電圧印加手段を備えたことを特徴と
    する請求項1に記載の静電式インクジェットヘッド。
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