JP4371783B2 - インク濃度検出方法、インク濃度検出装置、およびこれを用いるインクジェット記録装置 - Google Patents
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Description
図9に特許文献1に開示の静電式インクジェット記録装置に使用されるインクジェットヘッドの概念図を示す。
このインクジェットヘッド200は、ヘッド基板202と、インクガイド204と、絶縁性基板206と、制御電極208と、DCバイアス電圧源210と信号電圧源(パルス電圧源)212とを備えている。
制御電極208に印加される電圧と同極性に帯電した色材粒子を含むインクは図示していないインクの循環機構により、このインク流路216内を例えば図中右側から左側に向かって循環され、各貫通孔214にインクが供給される。
また、このクーロン引力等によって、色材粒子が泳動してメニスカス形状に移動し、すなわち、インクが濃縮された状態となっている。
電圧印加開始後、時間が経過すると、色材粒子に作用するクーロン引力とキャリア液の表面張力とのバランスが崩れ、曳糸と呼ばれる、直径数μm〜数十μm程度の細長いインク液柱が形成される。さらに時間が経過すると、曳糸の先端が分断され、インクの液滴が記録媒体Pに向けて吐出され、吸引飛翔する。
静電式のインクジェットにおいては、通常、各制御電極208にパルス電圧を変調して印加することにより、吐出をON/OFFして、インク液滴を吐出し、記録画像に応じたオンデマンドのインク液滴の吐出を行う。
ここで、曳糸の分断は、インク吐出のためのパルス電圧の駆動周波数よりも遥かに高い周波数で発生する。すなわち、1回のパルス電圧の印加時間内で、曳糸の分断が連続して多数回発生し、従って、記録媒体上における1ドットは、分離して吐出された微細な複数の液滴で形成される。
このようにして、インク流中を流れるインクのトナー粒子濃度を測定し、その結果に基づいてインクを補充することでインク濃度を制御している。
そのため、長時間使用すると、検出されたインク濃度と実際のインク流中のインク濃度にずれが発生し、正確なインク濃度の検出ができなくなるという問題があった。また、このずれは、通常、時間経過とともに大きくなる。
さらに、濃度検出が正確にできないことによって、正確なインク濃度制御もできなくなるため、インクジェットヘッドに供給されるインクの濃度が適正にならず、結果として高画質な画像を安定して記録することができないといった問題もあった。
また、前記吐出タイミング検出手段は、前記吐出部から吐出されたインク液滴の飛翔経路を介して対向する位置に配置された発光部および受光部を備えていることが好ましい。
また、前記吐出タイミング検出手段は、前記吐出部から吐出されたインク液滴が付着する電極と、前記インク液滴が前記電極に付着した時に発生する電流を検出する電流検出手段とを備えることが好ましい。
また、前記インク濃度調整手段は、インク中に含まれる色材粒子の濃度が基準値よりも高い高濃度インクを供給する高濃度インク供給手段と、インク中に含まれる色材粒子の濃度が基準値よりも低い低濃度インクを供給する低濃度供給手段とを備え、前記インク濃度検出手段により検出されたインク濃度が基準値よりも高ければ、前記低濃度インク供給手段から低濃度インクを供給し、前記基準値よりも低ければ、前記高濃度インク供給手段から高濃度インクを供給することが好ましい。
また、前記インク濃度検出装置によるインク濃度の検出は、記録媒体上への記録とは独立して行なわれることが好ましい。
また、本発明のインク濃度検出装置によって、長期間安定して正確にインク濃度を検出することが可能となる。
さらに、本発明のインクジェット記録装置によって、長期間安定した正確な濃度検出に基づいてインク濃度を調節することで、適正濃度に保持することが可能となり、適正濃度のインクで記録を行うことで、長期間安定して高画質な画像記録を行なうことが可能となる。
同図(a)に示したインクジェット記録装置10は、静電力により、帯電した色材粒子を含むインクの吐出を制御し、記録媒体P上に単色のモノクロ画像を記録する静電式インクジェット記録装置であり、記録媒体Pの保持手段12と、搬送手段14と、記録手段16と、溶媒回収手段18と、インク濃度検出手段20と、インク濃度調節手段22と、筐体24を備えている。
搬送手段14は、記録媒体Pを静電吸着し、給紙トレイ30から排出トレイ34まで所定の経路に沿って搬送するものであり、搬送ローラ対36と、搬送ベルト38と、ベルトローラ40a、40b、40cと、導電性プラテン42と、記録媒体Pの帯電装置44および除電装置46と、分離爪48と、ガイド50と、定着ローラ対52とを備えている。
記録手段16は、静電力により、記録媒体P上に単色のモノクロ画像を形成するものであり、ヘッドユニット54と、ヘッドドライバ56と、インク循環系58と、記録媒体Pの位置検出部60とを備えている。
インクタンク61は、筐体24内部の底面上に配置され、インク供給流路62およびインク回収流路64を介してヘッドユニット54と接続されている。
インクタンク61内には、色材粒子を含んだインクが保持されている。インクタンク61内のインクは、ポンプにより、インク供給流路62を介して、ヘッドユニット54に供給され、記録して使用されなかったインクは、インク回収流路64を介してインクタンク61内に回収される。
位置検出部60により記録媒体Pの位置が検出され、その位置情報はヘッドドライバ56に供給される。
ヘッドドライバ56には、外部装置から画像データが入力され、位置検出部60から記録媒体Pの位置情報が入力される。ヘッドドライバ56の制御により、記録媒体Pの位置情報に従って、後述する記録ヘッド88のインクジェットヘッド100(図6〜8参照)の吐出タイミングが制御されつつ、画像データに応じてインクジェットヘッドからインクが吐出され、記録媒体P上には、画像データに対応したモノクロ画像が記録される。
溶媒回収手段18は、記録ヘッド88から記録媒体P上に吐出されたインクから蒸発する分散溶媒や、画像の定着時にインクから蒸発する分散溶媒等を回収するもので、排出ファン66と、活性炭フィルタ68とを備えている。活性炭フィルタ66は、筐体24の上面(図中上側)の裏面に取り付けられ、排出ファン66は、活性炭フィルタ68の上に取り付けられている。
インク濃度検出手段20は、検出部70と、バイアス電極72と、演算部74とで構成されている。
図1(b)に示すように、バイアス電極72は、ヘッドユニット54に対向し、搬送ベルト38に隣接した位置に配置されている。
また、詳しくは後述するが、ヘッドユニット54の支持部材82は、駆動手段86により、ガイドレール84a、84b(図5参照)に沿って搬送ベルトの搬送方向と直交する方向(図1(b)中上下方向)に移動することが可能であり、支持部材82に備えられた記録ヘッド88は、バイアス電極72と対向する位置に移動することができる。
以下、図2を用いて検出部70について説明する。ここで、図2は、記録ヘッド88(インクジェットヘッド100)が、バイアス電極72に対向する位置に移動した状態の模式図である。
バイアス電極72は、一定電圧(約−1.5kV)を印加する定電圧源と接続されている。また、上述のように、バイアス電極72に対向する位置には、吐出部152を有するインクジェットヘッド100が配置されている。ここで、吐出部152は、インクジェットヘッド100に備えられた吐出部の1つであり、後ほど詳細に説明する。
この状態から、吐出部152の後述する第1吐出電極110および第2吐出電極112にそれぞれ所定電圧(約100〜600V)が印加されると、吐出部152からインク液滴を吐出することが可能な所定電界が形成され、メニスカスが成長し、テーラーコーンが形成される。その後、曳糸が形成され、曳糸の成長、分断が起こる。分断された曳糸はインク液滴として、所定経路(飛翔経路)を通過し、バイアス電極72に着弾する。また、この曳糸の成長、分断、および、メニスカスへの色材粒子の移動は、吐出が可能な電界形成中は連続して発生する。
発光素子154は、一定光量の光を受光素子156の配置されている方向に照射し、受光素子156は、受光した光量を測定し、その測定した光量に応じた出力信号を演算部74に送信する。
ここで、吐出部152から吐出されたインク液滴は、発光素子154と受光素子156との間を通過する。
インク液滴が発光素子154と受光素子156との間を通過すると、受光素子156は、インク液滴を透過した光の光量を検出する。このため、図3に示すように、インク液滴が発光素子154と受光素子156との間の通過すると受光素子156が検出する光量は変化する。
演算部74は、インク液滴が吐出されている間、受光素子156より送信された出力信号にA/D変換等の所定の処理を施して光量データとし、光量データから光量の変化に基づいて、インク液滴の吐出タイミング(吐出状態)を算出する。さらに、この算出した吐出タイミングから、例えば、最初の液滴の吐出から所定時間の間に吐出されたインク液滴の吐出周波数、または最初の液滴の吐出から所定数の液滴が吐出される間のインク液滴の吐出周波数を算出する。
このようなインク濃度と吐出周波数の関係に基づいて、本実施形態の演算部74には、吐出周波数からインク濃度、例えばインクQ中の色材粒子の重量%を検出するためのLUTが記憶されている。
このような吐出周波数からインク濃度を検出するLUTは、予め実験やシミュレーション等を行ってインク濃度と吐出周波数の関係を知見して作成すればよい。
演算部74は、LUTを用いて、吐出周波数からインク濃度を検出し、検出したインク濃度を濃度調節手段22(インク濃度調節部76)に送信する。
なお、バイアス電極のみに電圧を印加することでインク液滴を吐出させる場合では、インク液滴の吐出を測定する吐出部のみではなく、他の吐出部からもインク液滴が吐出されてしまうので、吐出電極に所定電圧を印加させるようにするのが好ましい。
インク濃度調節部76は、インク濃度検出手段20よって検出されたインク濃度、現在のインク循環系内のインク量、および予め設定された規定インク量、目的とするインク濃度に応じて、インク循環系内のインクが目的濃度でかつ規定インク量となるように、コンク液補充部78、および希釈液補充部80からインクタンク61に補充するインクの補充量を決定する。
また、希釈液供給部80は、希釈液(インク濃度の比較的低いインク)を充填する希釈液タンクと、供給手段とを有し、インク濃度調整手段76から送信された補充量に応じて供給手段が希釈液タンクからインクタンク61に希釈液を補充する。
そのため、このようなインク濃度検出は、一定期間毎、インクタンクのインク量が所定値になった場合、利用者が記録画像を目視してインク濃度の変化を感じた場合等にインク濃度を検出し、その検出結果に応じてインク濃度を調節することで十分にインク濃度を適正に保つことができる。
以下、電気的検出手段の一例を図4とともに説明する。図4に示した実施形態は、検出部を除いてその他の構成は図2の実施形態と同様の構成である。従って、同一の構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明を省略し、特有の点を重点的に説明する。
検出部160は、バイアス電極72と接続し、バイアス電極の電流値を測定し、その測定した電流値に応じた出力信号を演算部74に送信する。ここで、上記実施形態と同様に、吐出部152からインク液滴を吐出させると、吐出されたインク液滴はバイアス電極72に付着する。吐出されたインク液滴がバイアス電極に付着すると、バイアス電極72には電流が流れるため、検出部160が検出する電流値は変化する。
演算部72は、上記実施形態と同様に、出力信号を所定の処理を施して電流値データとし、電流値データから電流値の変化からインク液滴の吐出タイミング(吐出状態)を算出する。算出された吐出タイミングに基づいて、上記実施形態と同様にして、吐出周波数、インク濃度を算出することができる。
図5は、ヘッドユニット54の構成を示す拡大斜視図であり、図中矢印X方向が搬送ベルト38の搬送方向である。
ヘッドユニット54は、支持部材82と、ガイドレール84a、84bと、駆動手段86と、記録ヘッド88と、インク供給サブタンク90と、インク回収サブタンク92と、サブタンク位置調整機構(供給サブタンク側94、回収サブタンク側96)とを備えている。
駆動手段86は、図示されていないモータにより駆動されるボールねじ等であり、ガイドレール84aとガイドレール84bとの間にガイドレール84a、84bと平行に配置されている。
支持部材82上に配置されたサブタンク位置調節機構(供給サブタンク側94、回収サブタンク側96)は、モータ94a、96aと、ボールねじ94b、96bとを備えている。ボールねじ94b、96bは矢印X方向に配置され、それぞれ供給サブタンク90、回収サブタンク92を支持している。
ここで、サブタンク位置調節機構は上記形態に限定されず、他の方法の位置調節機構が各種利用できる。また、サブタンクの位置は頻繁に変更するものではないので、手動で調整するように構成してもよい。
ここで、インク供給サブタンク90に過剰に供給されたインクは静水圧を利用して、インク回収流路64bを通過し、インクタンク61に回収される。これにより、インク供給サブタンク92のインクの量は一定に保たれる。
インク回収サブタンク92は、インク回収流路64aおよび64を介してインクタンク61に接続されており、インク回収サブタンク92に回収されたインクはインクタンク61に回収される。ここで、インク回収サブタンク92は、インク供給サブタンク90と同様に静水圧を利用して液面を一定にできるようになっている。
このようにインク供給サブタンク90およびインク回収サブタンク92の液面が一定であるため、記録ヘッド88にかかるインクの圧力は一定となる。
(b)のA−A線、B−B線およびC−C線矢視図(貫通孔部分を除く)である。
また、インクジェットヘッドはその吐出部が導電性プラテンの配置された位置の搬送ベルト38(図1(a)参照)の表面に対向する位置に、搬送ベルト38上に静電吸着されて搬送されてくる記録媒体Pの表面と所定の一定間隔となるように配置されていることが好ましい。
また、インク中には、色材粒子とともに、印刷後の画像の定着性を向上させるための分散樹脂粒子を、適宜、含有させてもよい。
なお、このような誘電性液体の固有電気抵抗の上限値は1016Ωcm程度であるのが望ましく、比誘電率の下限値は1.9程度であるのが望ましい。誘電性液体の電気抵抗が上記範囲であるのが望ましい理由は、電気抵抗が低くなると、低電界下でのインクの吐出が悪くなるからであり、比誘電率が上記範囲であるのが望ましい理由は、誘電率が高くなると溶媒の分極により電界が緩和され、これにより形成されたドットの色が薄くなったり、滲みを生じたりするからである。
色材としては、従来からインクジェットインク組成物、印刷用(油性)インキ組成物、あるいは静電写真用液体現像剤に用いられている顔料および染料であればどれでも使用可能である。
色材として用いる顔料としては、無機顔料、有機顔料を問わず、印刷の技術分野で一般に用いられているものを使用することができる。具体的には、例えば、カーボンブラック、カドミウムレッド、モリブデンレッド、クロムイエロー、カドミウムイエロー、チタンイエロー、酸化クロム、ビリジアン、コバルトグリーン、ウルトラマリンブルー、プルシアンブルー、コバルトブルー、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、スレン系顔料、ペリレン系顔料、ぺリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料、等の従来公知の顔料を特に限定なく用いることができる。
色材として用いる染料としては、アゾ染料、金属錯塩染料、ナフトール染料、アントラキノン染料、インジゴ染料、カーボニウム染料、キノンイミン染料、キサンテン染料、アニリン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ペンゾキノン染料、ナフトキノン染料、フタロシアニン染料、金属フタロシアニン染料、等の油溶性染料が好ましく例示される。
荷電制御剤は、一例として、電子写真液体現像剤に用いられている各種のものが利用可能である。また、「最近の電子写真現像システムとトナー材料の開発・実用化」139〜148頁、電子写真学会編「電子写真技術の基礎と応用」497〜505頁(コロナ社、1988年刊)、原崎勇次「電子写真」16(No.2)、44頁(1977年)等に記載の各種の荷電制御剤も利用可能である。
また、色材粒子の荷電量は、好ましくは5〜200μC/g、より好ましくは10〜150μC/g、さらに好ましくは15〜100μC/gの範囲である。
P=100×(σ1−σ2)/σ1
ここで、σ1は、インクの電気伝導度、σ2は、インクを遠心分離器にかけた上澄みの電気伝導度である。電気伝導度は、LCRメーター(安藤電気(株)社製AG−4311)および液体用電極(川口電機製作所(株)社製LP−05型)を使用し、印加電圧5V、周波数1kHzの条件で測定を行った値である。また遠心分離は、小型高速冷却遠心機(トミー精工(株)社製SRX−201)を使用し、回転速度14500rpm、温度23℃の条件で30分間行った。
以上のようなインクを用いることによって、色材粒子の泳動が起こりやすくなり、濃縮しやすくなる。
また、インクの表面張力は、15〜50mN/mの範囲が好ましく、より好ましくは15.5〜45mN/mさらに好ましくは16〜40mN/mの範囲である。表面張力をこの範囲とすることによって、吐出電極に印加する電圧が極端に高くならず、ヘッド周りにインクが漏れ広がり汚染することがない。
さらに、インクの粘度は0.5〜5mPa・secが好ましく、より好ましくは0.6〜3.0mPa・sec、さらに好ましくは0.7〜2.0mPa・secである。
その結果、普通紙を初めとして、非吸収性のフィルム(例えばPETフィルム等)などの種々の記録媒体Pに画像を記録することができ、また、記録媒体P上で、滲みや流動を生じることなく、種々の記録媒体に対して、高画質な画像を得ることができる。
前述の通り、対向電極となる搬送ベルト38上に静電吸着された記録媒体Pの表面は、記録媒体Pの帯電装置44により、所定の負の高電位に均一に帯電され、常に一定のバイアス電圧(約−1.5kV)が印加された状態である。なお、インクQは、インク流路124内を図4中矢印a方向に向かって所定の速度で循環される。
また、このクーロン引力によって、色材粒子は、いわゆる電気泳動でバイアス電圧が帯電された記録媒体Pに向かって移動する。すなわち、貫通孔のメニスカスにおいては、インクが濃縮された状態となっている。
パルス電圧の印加開始後、さらに有限な時間が経過すると、色材粒子の移動等により、電界強度の高いメニスカスの先端部分で、主に色材粒子とキャリア液の表面張力とのバランスが崩れ、メニスカスが急激に伸びて、曳糸と呼ばれる、細長いインク液柱が形成される。
曳糸の成長および分断は、さらにはメニスカス(曳糸)への色材粒子の移動は、パルス電圧の印加中は連続して発生する。すなわち、曳糸が形成されている間は、断続的にインク液滴は記録媒体に向かって飛翔している。また、パルス電圧の印加を終了した時点(吐出OFF)で、色材粒子およびキャリア液を記録媒体側に引っ張る力が弱くなり、形成された曳糸は小さくなっていき、所定時間が経過すると、バイアス電圧のみが印加されたメニスカス状態に戻る。
インクジェット記録装置10では、画像の記録時は、給紙トレイ30に収納された記録媒体Pがフィードローラ32により、1枚ずつ取り出され、搬送ローラ対36により挟持搬送されて搬送ベルト38上の所定位置に供給される。
搬送ベルト38上に供給された記録媒体Pは、帯電装置44により負の高電位に帯電され、搬送ベルト38の表面に静電吸着される。
インク濃度の検出時には、ヘッドユニット54の支持部材82がバイアス電極72に対向する位置に移動する。ここで、バイアス電極72に、所定の電圧(約−1.5kV)が印加されている。
このように吐出部152からインク液滴の吐出が行われている間、受光素子156は、受光した光量を測定し、その受光した光量に応じた出力信号を演算部74に送信する。
インク濃度調節部76は、演算部74から受信した算出されたインク濃度、インク循環系58を流れるインク量、目標インク濃度、規定インク量に応じて、インクタンクに補充するインクの量を算出し、コンク液補充部78および希釈液補充部80から所定量のインクをインクタンク61に補充させる。
さらに、この検出したインク濃度に基づいて、インク濃度を調整することで、インク濃度が適正になり、インク液滴の吐出が安定するため、長期間安定して、高画質な画像記録を長行うことが可能となる。
12 保持手段
14 搬送手段
16 記録手段
18 溶媒回収手段
20 インク濃度検出手段
22 インク濃度調整手段
24 筐体
30 給紙トレイ
32 フィードローラ
34 排紙トレイ
36 搬送ローラ
38、220 搬送ベルト
40 ベルトローラ
42 導電性プラテン
44 帯電装置
46 除電装置
48 分離爪
50 ガイド
52 定着ローラ
54 ヘッドユニット
56 ヘッドドライバ
58 インク循環系
60 位置検出部
61 インクタンク
62 インク供給流路
64 インク回収流路
66 排気ファン
68 回収フィルタ
70、160 検出部
72 バイアス電極
74 演算部
76 インク濃度調節部
78 コンク液補充部
80 希釈液補充部
82 支持部材
84a、84b ガイドレール
86 駆動手段
88 記録ヘッド
90 供給サブタンク
92 回収サブタンク
94、96 位置調節機構
98 インク流路
100、200 インクジェットヘッド
104、202 ヘッド基板
106、204 インクガイド
108、206 絶縁性基板
110 第1吐出電極
112 第2吐出電極
114 ガード電極
116a、116b、116c 絶縁層
118、214 貫通孔
120 浮遊導電板
124、216 インク流路
152 吐出部
154 発光素子
156 受光素子
208 制御電極
210 DCバイアス電圧源
212 信号電圧源
218 対向電極
P 記録媒体
Q インク
Claims (8)
- 帯電した色材粒子を含むインクのインク濃度を検出するインク濃度検出装置であって、
前記インクが供給される吐出部の周辺に強度が一定の電界を形成したときに曳糸の成長および分断を繰り返すことにより前記吐出部から断続的に吐出されるインク液滴の吐出タイミングを検出する吐出タイミング検出手段と、
前記吐出タイミング検出手段により検出されたインク液滴の吐出タイミングから単位時間当たりの前記インク液滴の吐出数を演算する演算手段と、
単位時間当たりの前記インク液滴の吐出数とインク濃度との関係を予め記憶するLUTと、
前記LUTに基づき、前記演算手段で演算された単位時間当たりの前記インク液滴の吐出数から前記インク濃度を検出する濃度検出手段と
を備えることを特徴とするインク濃度検出装置。 - 前記吐出タイミング検出手段は、前記吐出部から吐出されたインク液滴の飛翔経路を介して対向する位置に配置された発光部および受光部を備えていることを特徴とする請求項1に記載のインク濃度検出装置。
- 前記吐出タイミング検出手段は、前記吐出部から吐出されたインク液滴が付着する電極と、前記インク液滴が前記電極に付着した時に前記電極に発生する電流を検出する電流検出手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載のインク濃度検出装置。
- 帯電した色材粒子を含むインクに静電力を作用させることにより、インク濃度に応じた周波数でインク液滴を吐出する静電式のインクジェット記録装置であって、
請求項1〜3のいずれかに記載のインク濃度検出装置を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。 - さらに、前記インク濃度検出装置により検出されたインク濃度に応じて、当該インク濃度を調整するインク濃度調整手段を備えることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
- 前記インク濃度調整手段は、インク中に含まれる色材粒子の濃度が基準値よりも高い高濃度インクを供給する高濃度インク供給手段と、インク中に含まれる色材粒子の濃度が基準値よりも低い低濃度インクを供給する低濃度供給手段とを備え、
前記インク濃度検出手段により検出されたインク濃度が基準値よりも高ければ、前記低濃度インク供給手段から低濃度インクを供給し、前記基準値よりも低ければ、前記高濃度インク供給手段から高濃度インクを供給することを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。 - 前記インク濃度検出装置によるインク濃度の検出は、記録媒体上への記録とは独立して行なわれることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 帯電した色材粒子を含むインクのインク濃度を検出するインク濃度検出方法であって、
前記インクが供給される吐出部の周辺に強度が一定の電界を形成したときに曳糸の成長および分断を繰り返すことにより前記吐出部から断続的に吐出されるインク液滴の吐出タイミングを検出し、
検出されたインク液滴の吐出タイミングから単位時間当たりの前記インク液滴の吐出数を演算し、
単位時間当たりの前記インク液滴の吐出数とインク濃度との関係を予め記憶するLUTに基づき、演算された単位時間当たりの前記インク液滴の吐出数から前記インク濃度を検出することを特徴とするインク濃度検出方法。
Priority Applications (2)
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