JP4371783B2 - インク濃度検出方法、インク濃度検出装置、およびこれを用いるインクジェット記録装置 - Google Patents

インク濃度検出方法、インク濃度検出装置、およびこれを用いるインクジェット記録装置 Download PDF

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Description

本発明は、インクジェット記録装置におけるインク濃度検出を行なうインク濃度検出方法、または、インク濃度検出装置、および、このインク濃度検出装置を用いるインクジェット記録装置に関する。
色材粒子を含むインク液滴を吐出させて記録媒体に画像を記録する記録方法としては、例えば、帯電した色材粒子成分を含むインクを用い、画像データに応じて、インクジェットヘッドの吐出電極(駆動電極)に所定の電圧(駆動電圧)を印加することにより、静電力を利用してインクの吐出を制御し、画像データに対応した画像を記録媒体上に記録する静電式のインクジェット記録方式がある。
静電式のインクジェット記録方式を使用する記録装置としては、例えば特許文献1に開示のインクジェット記録装置が知られている。
図9に特許文献1に開示の静電式インクジェット記録装置に使用されるインクジェットヘッドの概念図を示す。
このインクジェットヘッド200は、ヘッド基板202と、インクガイド204と、絶縁性基板206と、制御電極208と、DCバイアス電圧源210と信号電圧源(パルス電圧源)212とを備えている。
絶縁性基板206には、インクを吐出するための貫通孔214が形成される。ヘッド基板202は、絶縁性基板206に所定間隔を離間した位置に設けられ、貫通孔214に対応する位置のヘッド基板202上にはインクガイド204が配置される。インクガイド204は、貫通孔214を貫通して、先端部分204aが絶縁性基板206の記録媒体P側の表面よりも上部に突出している。
また、インクガイド204の先端に対向する位置には、記録媒体Pが配置され、この記録媒体Pのヘッド基板202と反対側の背面に、記録媒体Pを案内するプラテンの役割を兼ねる対向電極218が配置されている。また、対向電極218は接地されている。
ヘッド基板202と絶縁性基板206とは所定の間隔にはインク流路216が形成されている。
制御電極208に印加される電圧と同極性に帯電した色材粒子を含むインクは図示していないインクの循環機構により、このインク流路216内を例えば図中右側から左側に向かって循環され、各貫通孔214にインクが供給される。
制御電極208は、絶縁性基板206の記録媒体P側の面の表面に、貫通孔212の周囲を囲むようにリング状に設けられている。また、制御電極208は、画像データに応じてパルス電圧を発生するパルス電圧源212に接続され、このパルス電圧源212は、DCバイアス電圧源210を介して接地されている。
このような静電式のインクジェット記録装置においては、制御電極208にパルス電圧が印加されていない状態では、バイアス電圧とインク中の帯電したトナー粒子(色材粒子)とのクーロン引力、インク(キャリア液)の粘性、表面張力、帯電粒子間の反発力、インク供給の流体圧力等が連成して、図7に示すようにインクが貫通孔214から若干盛り上がったメニスカス形状となってバランスが取れている。
また、このクーロン引力等によって、色材粒子が泳動してメニスカス形状に移動し、すなわち、インクが濃縮された状態となっている。
制御電極208に電圧が印加(吐出ON)されると、バイアス電圧と駆動電圧とが重畳され、この結果、インクは記録媒体P側に吸引されて、略円錐状のいわゆるテーラーコーンが形成される。
電圧印加開始後、時間が経過すると、色材粒子に作用するクーロン引力とキャリア液の表面張力とのバランスが崩れ、曳糸と呼ばれる、直径数μm〜数十μm程度の細長いインク液柱が形成される。さらに時間が経過すると、曳糸の先端が分断され、インクの液滴が記録媒体Pに向けて吐出され、吸引飛翔する。
静電式のインクジェットにおいては、通常、各制御電極208にパルス電圧を変調して印加することにより、吐出をON/OFFして、インク液滴を吐出し、記録画像に応じたオンデマンドのインク液滴の吐出を行う。
ここで、曳糸の分断は、インク吐出のためのパルス電圧の駆動周波数よりも遥かに高い周波数で発生する。すなわち、1回のパルス電圧の印加時間内で、曳糸の分断が連続して多数回発生し、従って、記録媒体上における1ドットは、分離して吐出された微細な複数の液滴で形成される。
このような、インクジェット記録装置では、インク中に含まれる色材粒子の濃度(インク濃度)が変化すると、貫通孔(吐出孔)への色材粒子の濃縮性、形成される曳糸の大きさ、インク液滴の吐出頻度などが変化するため、吐出部に供給されるインク中に含まれる色材粒子の濃度の制御はインク液滴の吐出を制御する上で非常に重要である。
そこで、特許文献2には、帯電したトナー粒子(色材粒子)を含むインクと、インク中のトナー粒子を記録媒体に向けて吐出開口部から吐出させる吐出電極と、記録媒体を介して吐出開口部と対向する対向電極とを備えた静電式インクジェット記録装置において、磁気センサ、または発光素子と受光素子を用いてインク流中の色材粒子の量を検出する手段と、検出したトナー粒子の量を判定する手段と、判定結果に基づいてトナー粒子をインク流中に供給する手段とを有する静電式のインクジェット記録装置が開示されている。
このようにして、インク流中を流れるインクのトナー粒子濃度を測定し、その結果に基づいてインクを補充することでインク濃度を制御している。
特開平10−138493号公報 特許第2834100号公報
しかしながら、特許文献2に開示の静電式インクジェット記録装置では、検出手段が使用と共に汚れ、これがノイズとなって、検出されるトナー粒子濃度(以下、インク濃度とする)に影響を与えてしまう。しかも、汚れは使用するにしたがって増加する。
そのため、長時間使用すると、検出されたインク濃度と実際のインク流中のインク濃度にずれが発生し、正確なインク濃度の検出ができなくなるという問題があった。また、このずれは、通常、時間経過とともに大きくなる。
さらに、濃度検出が正確にできないことによって、正確なインク濃度制御もできなくなるため、インクジェットヘッドに供給されるインクの濃度が適正にならず、結果として高画質な画像を安定して記録することができないといった問題もあった。
そこで、本発明の目的は、上記問題を解決することにあり、長期間安定して、正確なインク濃度(トナー濃度)検出が可能なインク濃度検出方法、および、これを利用することにより、正確なインク濃度を検出することが可能なインク濃度検出装置、ならびに、このインク濃度測定装置を利用することにより、適正濃度のインクで画像記録を行なうことができ、高画質な画像を安定して記録できるインクジェット記録装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明では、帯電した色材粒子を含むインクのインク濃度を検出するインク濃度検出装置であって、前記インクが供給される吐出部の周辺に強度が一定の電界を形成したときに曳糸の成長および分断を繰り返すことにより前記吐出部から断続的に吐出されるインク液滴の吐出タイミングを検出する吐出タイミング検出手段と、前記吐出タイミング検出手段により検出されたインク液滴の吐出タイミングから単位時間当たりの前記インク液滴の吐出数を演算する演算手段と、単位時間当たりの前記インク液滴の吐出数とインク濃度との関係を予め記憶するLUTと、前記LUTに基づき、前記演算手段で演算された単位時間当たりの前記インク液滴の吐出数から前記インク濃度を検出する濃度検出手段とを備えることを特徴とするインク濃度検出装置を提供する。
また、前記吐出タイミング検出手段は、前記吐出部から吐出されたインク液滴の飛翔経路を介して対向する位置に配置された発光部および受光部を備えていることが好ましい。
また、前記吐出タイミング検出手段は、前記吐出部から吐出されたインク液滴が付着する電極と、前記インク液滴が前記電極に付着した時に発生する電流を検出する電流検出手段とを備えることが好ましい。
また、本発明は、帯電した色材粒子を含むインクに静電力を作用させることにより、インク濃度に応じた所定周波数でインク液滴を吐出する静電式のインクジェット記録装置であって、上記いずれかに記載のインク濃度検出装置を備えることを特徴とするインクジェット記録装置を提供する。
さらに、前記インク濃度検出装置により検出されたインク濃度に応じて、当該インク濃度を調整するインク濃度調整手段を備えることが好ましい。
また、前記インク濃度調整手段は、インク中に含まれる色材粒子の濃度が基準値よりも高い高濃度インクを供給する高濃度インク供給手段と、インク中に含まれる色材粒子の濃度が基準値よりも低い低濃度インクを供給する低濃度供給手段とを備え、前記インク濃度検出手段により検出されたインク濃度が基準値よりも高ければ、前記低濃度インク供給手段から低濃度インクを供給し、前記基準値よりも低ければ、前記高濃度インク供給手段から高濃度インクを供給することが好ましい。
また、前記インク濃度検出装置によるインク濃度の検出は、記録媒体上への記録とは独立して行なわれることが好ましい。
また、本発明は、帯電した色材粒子を含むインクのインク濃度を検出するインク濃度検出方法であって、前記インクが供給される吐出部の周辺に強度が一定の電界を形成したときに曳糸の成長および分断を繰り返すことにより前記吐出部から断続的に吐出されるインク液滴の吐出タイミングを検出し、検出されたインク液滴の吐出タイミングから単位時間当たりの前記インク液滴の吐出数を演算し、単位時間当たりの前記インク液滴の吐出数とインク濃度との関係を予め記憶するLUTに基づき、演算された単位時間当たりの前記インク液滴の吐出数から前記インク濃度を検出することを特徴とするインク濃度検出方法を提供する。
本発明のインク濃度検出方法によって、インクに接触することなくインク濃度を検出するため、インクとの接触による汚れ等のノイズの影響を受けることなく、長期間安定して正確にインク濃度を検出することが可能となる。
また、本発明のインク濃度検出装置によって、長期間安定して正確にインク濃度を検出することが可能となる。
さらに、本発明のインクジェット記録装置によって、長期間安定した正確な濃度検出に基づいてインク濃度を調節することで、適正濃度に保持することが可能となり、適正濃度のインクで記録を行うことで、長期間安定して高画質な画像記録を行なうことが可能となる。
以下、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明のインク濃度検出方法、これを用いるインク濃度検出装置、およびこのインク濃度検出装置を用いるインクジェット記録装置について詳細に説明する。
図1(a)は、本発明のインクジェット記録装置の一実施形態の概略構成図であり、(b)は(a)のI−I線矢視図である。
同図(a)に示したインクジェット記録装置10は、静電力により、帯電した色材粒子を含むインクの吐出を制御し、記録媒体P上に単色のモノクロ画像を記録する静電式インクジェット記録装置であり、記録媒体Pの保持手段12と、搬送手段14と、記録手段16と、溶媒回収手段18と、インク濃度検出手段20と、インク濃度調節手段22と、筐体24を備えている。
まず、記録媒体Pの保持手段12は、記録媒体Pを保持する給紙トレイ30と、フィードローラ32と、記録後の記録媒体Pを保持する排出トレイ34とを備えている。
給紙トレイ30は、その先端部が給紙トレイ30の装着部(図中筐体24の左面下部)の内部に挿入され、装着部の所定位置に着脱可能なものである。給紙トレイ30が装着部に完全に装着された状態では、その挿入方向の先端部が装着部の奥端部に接触し、給紙トレイ30の後端部は筐体24の外部に突出した状態で装着される。また、フィードローラ32は、給紙トレイ30の装着部の奥部近傍に配置されている。
給紙トレイ30内には、記録前の記録媒体Pが複数枚積層されてストックされる。画像の記録時には、フィードローラ32により、記録媒体Pが給紙トレイ30から1枚ずつ取り出され、記録媒体Pの搬送手段14に供給される。
排出トレイ34は、記録媒体Pの排出部(図中筐体24の左面の中央部)の近傍に、その先端部側(記録媒体Pの搬送方向側)が筐体24の外部に位置し、その後端部側が筐体24の内部に位置するように配設されている。また、排出トレイ34は、その先端部が後端部よりも低くなるように、所定の傾斜角度で配設されている。
記録後の記録媒体Pは、搬送手段14により搬送されて排出部から排出され、排出トレイ34内に順次積層されてストックされる。
続いて、記録媒体Pの搬送手段14について説明する。
搬送手段14は、記録媒体Pを静電吸着し、給紙トレイ30から排出トレイ34まで所定の経路に沿って搬送するものであり、搬送ローラ対36と、搬送ベルト38と、ベルトローラ40a、40b、40cと、導電性プラテン42と、記録媒体Pの帯電装置44および除電装置46と、分離爪48と、ガイド50と、定着ローラ対52とを備えている。
搬送ローラ対36は、記録媒体Pの搬送経路上の、フィードローラ32と搬送ベルト38との間の位置に設けられている。
フィードローラ32により給紙トレイ30から取り出された記録媒体Pは、この搬送ローラ対36により挟持搬送され、搬送ベルト38上の所定の位置に供給される。
記録媒体Pの帯電装置44は、スコロトロン帯電器44aと、負の高圧電源44bとを備えている。スコロトロン帯電器44aは、記録媒体Pの搬送経路上の、搬送ローラ対36と記録手段16との間の位置で、搬送ローラ対36により、記録媒体Pが供給される位置の搬送ベルト38の表面に対向する位置に配置されている。また、負の高圧電源44bの負側の端子はスコロトロン帯電器44aに接続され、その正側の端子は接地されている。
記録媒体Pの表面は、負の高圧電源44bに接続されたスコロトロン帯電器44aにより所定の負の高電位に均一に帯電され、常に一定のDCバイアス電圧(例えば、約−1.5kV)が印加された状態となる。これにより、記録媒体Pは、搬送ベルト38の絶縁性を有する表面上に静電吸着される。
搬送ベルト38は、リング状のエンドレスベルトであり、3つのベルトローラ40a、40b、40cによって三角形状に張架されている。また、記録手段16に対向する位置にある搬送ベルト40の内側には、平板状の導電性プラテン42が配置されている。
搬送ベルト38は、記録媒体Pが静電吸着される側の面(表面)が絶縁性、ベルトローラ40a、40b、40cと接触する側の面(裏面)が導電性のものである。ベルトローラ40bは接地されており、従って、搬送ベルト38の裏面を介してベルトローラ40a、40cおよび導電性プラテン42も接地される。これにより、記録手段16に対向する位置の搬送ベルト38は、後述するインクジェットヘッドの対向電極として機能する。
ベルトローラ40a、40b、40cのうちの少なくとも1つは図示していない駆動源に接続されており、記録時には、所定の速度で回転駆動される。これにより、搬送ベルト38は、記録時に図中の矢印方向に移動される。従って、記録媒体Pは、搬送ベルト38の移動とともに移動され、記録手段16の前を搬送される。
記録媒体Pの除電装置46は、コロトロン除電器46aと、高圧電源46bとを備えている。コロトロン除電器46aは、記録媒体Pの搬送経路上の、記録手段16と分離爪48との間の位置で、記録後の記録媒体Pが搬送される位置の搬送ベルト38の表面に対向する位置に配置されている。また、高圧電源46bの一端はコロトロン除電器46aに接続され、他端は接地されている。
記録後の記録媒体Pは、高圧電源46bに接続されたコロトロン除電器46aにより除電される。これにより、記録媒体Pは、搬送ベルト38から分離されやすくなる。
また、分離爪48、ガイド50、および定着ローラ対52は、記録媒体Pの搬送経路上の、除電装置46の下流側にこの順に配置されている。
除電装置46により除電された記録媒体Pは、分離爪48により搬送ベルト38上から分離され、ガイド50に沿って定着ローラ対52に供給される。定着ローラ対52は、ヒートローラを備えるローラ対であり、記録媒体Pは、定着ローラ対52により挟持搬送されつつ、その上に記録された画像は、接触加熱され定着される。定着後の記録媒体Pは排出部から排出され、排出トレイ34内に順次積層されてストックされる。
続いて記録媒体Pの記録手段16について説明する。
記録手段16は、静電力により、記録媒体P上に単色のモノクロ画像を形成するものであり、ヘッドユニット54と、ヘッドドライバ56と、インク循環系58と、記録媒体Pの位置検出部60とを備えている。
インク循環系58は、インクタンク61と、ポンプ(図示省略)と、インク供給流路62と、インク回収流路64とを備えている。
インクタンク61は、筐体24内部の底面上に配置され、インク供給流路62およびインク回収流路64を介してヘッドユニット54と接続されている。
インクタンク61内には、色材粒子を含んだインクが保持されている。インクタンク61内のインクは、ポンプにより、インク供給流路62を介して、ヘッドユニット54に供給され、記録して使用されなかったインクは、インク回収流路64を介してインクタンク61内に回収される。
ヘッドユニット54は、導電性プラテンが配置された位置の搬送ベルト38の表面に対向する位置に所定間隔離間して配置されている。後ほど詳細に説明するが、ヘッドユニット54は、インク液滴を吐出し、記録を行う記録ヘッド88を有し、記録媒体の搬送方向と直交する方向に主走査しながらインクの吐出を行い、その後、記録媒体Pを一定量のみ搬送することを繰り返すシリアルスキャンを行うことで記録を行う。
記録媒体Pの位置検出部60は、フォトセンサ等の従来公知の位置検出手段であり、記録媒体Pの搬送経路上の、帯電装置44とヘッドユニット54との間の位置で、記録媒体Pが搬送される搬送ベルト38の表面に対向する位置に配置されている。
位置検出部60により記録媒体Pの位置が検出され、その位置情報はヘッドドライバ56に供給される。
ヘッドドライバ56は、筐体24内部の図中右側に取り付けられており、ヘッドユニット54の記録ヘッド88と接続されている。
ヘッドドライバ56には、外部装置から画像データが入力され、位置検出部60から記録媒体Pの位置情報が入力される。ヘッドドライバ56の制御により、記録媒体Pの位置情報に従って、後述する記録ヘッド88のインクジェットヘッド100(図6〜8参照)の吐出タイミングが制御されつつ、画像データに応じてインクジェットヘッドからインクが吐出され、記録媒体P上には、画像データに対応したモノクロ画像が記録される。
続いて、溶媒回収手段18について説明する。
溶媒回収手段18は、記録ヘッド88から記録媒体P上に吐出されたインクから蒸発する分散溶媒や、画像の定着時にインクから蒸発する分散溶媒等を回収するもので、排出ファン66と、活性炭フィルタ68とを備えている。活性炭フィルタ66は、筐体24の上面(図中上側)の裏面に取り付けられ、排出ファン66は、活性炭フィルタ68の上に取り付けられている。
筐体24内部の分散溶媒成分を含む空気は、排出ファン66により、活性炭フィルタ68を介して筐体24の外部に排出される。その際、筐体24内部の空気中に含まれる分散溶媒成分は、活性炭フィルタ68によって吸着除去される。
以下、本発明の特徴的部分であるインク濃度検出手段20について詳細に説明する。
インク濃度検出手段20は、検出部70と、バイアス電極72と、演算部74とで構成されている。
図1(b)に示すように、バイアス電極72は、ヘッドユニット54に対向し、搬送ベルト38に隣接した位置に配置されている。
また、詳しくは後述するが、ヘッドユニット54の支持部材82は、駆動手段86により、ガイドレール84a、84b(図5参照)に沿って搬送ベルトの搬送方向と直交する方向(図1(b)中上下方向)に移動することが可能であり、支持部材82に備えられた記録ヘッド88は、バイアス電極72と対向する位置に移動することができる。
検出部70は、バイアス電極72とヘッドユニット54との間に配置されている。
以下、図2を用いて検出部70について説明する。ここで、図2は、記録ヘッド88(インクジェットヘッド100)が、バイアス電極72に対向する位置に移動した状態の模式図である。
バイアス電極72は、一定電圧(約−1.5kV)を印加する定電圧源と接続されている。また、上述のように、バイアス電極72に対向する位置には、吐出部152を有するインクジェットヘッド100が配置されている。ここで、吐出部152は、インクジェットヘッド100に備えられた吐出部の1つであり、後ほど詳細に説明する。
ここで、バイアス電極72に定電圧源から、一定電圧(約−1.5kV)が印加されると、インクジェットヘッド100の吐出部152では、力の連成によって、後述する吐出部152の貫通孔118にメニスカスが形成され、インクQが濃縮された状態となる。
この状態から、吐出部152の後述する第1吐出電極110および第2吐出電極112にそれぞれ所定電圧(約100〜600V)が印加されると、吐出部152からインク液滴を吐出することが可能な所定電界が形成され、メニスカスが成長し、テーラーコーンが形成される。その後、曳糸が形成され、曳糸の成長、分断が起こる。分断された曳糸はインク液滴として、所定経路(飛翔経路)を通過し、バイアス電極72に着弾する。また、この曳糸の成長、分断、および、メニスカスへの色材粒子の移動は、吐出が可能な電界形成中は連続して発生する。
ここで、検出部70によるインク液滴の吐出を検出する際は、吐出部152に形成される電界は一定であることが好ましいので、吐出電極およびバイアス電極72に印加される電圧は一定であることが好ましい。
検出部70は、発光素子154と受光素子156とを有し、記録ヘッド88(インクジェットヘッド100)とバイアス電極72との間に配置されている。発光素子154と受光素子156とは、上述の吐出部152から吐出されるインク液滴の飛翔経路を挟んで所定間隔離間して配置されている。
発光素子154は、一定光量の光を受光素子156の配置されている方向に照射し、受光素子156は、受光した光量を測定し、その測定した光量に応じた出力信号を演算部74に送信する。
ここで、吐出部152から吐出されたインク液滴は、発光素子154と受光素子156との間を通過する。
インク液滴が発光素子154と受光素子156との間を通過すると、受光素子156は、インク液滴を透過した光の光量を検出する。このため、図3に示すように、インク液滴が発光素子154と受光素子156との間の通過すると受光素子156が検出する光量は変化する。
図1に戻ってインク濃度検出部20の説明を続ける。
演算部74は、インク液滴が吐出されている間、受光素子156より送信された出力信号にA/D変換等の所定の処理を施して光量データとし、光量データから光量の変化に基づいて、インク液滴の吐出タイミング(吐出状態)を算出する。さらに、この算出した吐出タイミングから、例えば、最初の液滴の吐出から所定時間の間に吐出されたインク液滴の吐出周波数、または最初の液滴の吐出から所定数の液滴が吐出される間のインク液滴の吐出周波数を算出する。
ここで、上述のように、インク濃度によって吐出特性が変化するため、インクジェットヘッド100に供給されるインク濃度によって吐出されるインク液滴の吐出周波数(以下、吐出周波数とする)は変化する。
このようなインク濃度と吐出周波数の関係に基づいて、本実施形態の演算部74には、吐出周波数からインク濃度、例えばインクQ中の色材粒子の重量%を検出するためのLUTが記憶されている。
このような吐出周波数からインク濃度を検出するLUTは、予め実験やシミュレーション等を行ってインク濃度と吐出周波数の関係を知見して作成すればよい
算部74は、LUTを用いて、吐出周波数からインク濃度を検出し、検出したインク濃度を濃度調節手段22(インク濃度調節部76)に送信する。
このように、インク液滴の吐出を測定し、その吐出タイミングから吐出周波数を算出し、吐出周波数からインク濃度を算出するため、インクに非接触でインク濃度を検出することができる。そのため、従来のように、検出部がインクと接触することで汚れ、この汚れによって生じる誤差がなくなるため、長期間安定して、正確にインク濃度を検出することが可能となる。
ここで、バイアス電極74は、付着したインク液滴をクリーニングするクリーニング機構を備えることが好ましい。クリーニング機構は従来公知のどのような装置を用いてもよい。このようにバイアス電極74をクリーニングすることで吐出条件が変化することなくインク吐出を行うことができる。
本実施形態では、バイアス電極と吐出電極とにそれぞれ所定電圧を印加することで、インク吐出に必要な吐出部の電界を形成したが、電界の形成方法は特に限定されず、バイアス電極のみに電圧を印加することでインク液滴を吐出させても、吐出電極のみに所定電圧を印加することでインク液滴を吐出させても、別途電界を形成する電界形成手段を設けてもよい。
なお、バイアス電極のみに電圧を印加することでインク液滴を吐出させる場合では、インク液滴の吐出を測定する吐出部のみではなく、他の吐出部からもインク液滴が吐出されてしまうので、吐出電極に所定電圧を印加させるようにするのが好ましい。
また、本実施形態では、インクジェットヘッドの対向する位置にバイアス電極を別途設置したが、これに限定されず、濃度検出時に測定部を移動させて記録媒体とヘッドユニットの間に配置し、記録媒体へ吐出されるインク液滴を測定してもよく、また、記録媒体を配置せず、搬送ベルトへ吐出されるインク液滴を測定してもよい。また、搬送ベルトにインク液滴を吐出させる場合は、搬送ベルトをクリーニングするクリーニング機構を備えることが好ましい。
インク濃度調節手段22は、インク濃度調節部76、コンク液補充部78、希釈液補充部80とで構成されている。
インク濃度調節部76は、インク濃度検出手段20よって検出されたインク濃度、現在のインク循環系内のインク量、および予め設定された規定インク量、目的とするインク濃度に応じて、インク循環系内のインクが目的濃度でかつ規定インク量となるように、コンク液補充部78、および希釈液補充部80からインクタンク61に補充するインクの補充量を決定する。
ここで、インク循環系内およびヘッドユニット内のインク量の測定方法は、特に限定されず、例えば、インクの吐出量を画像データ、全吐出部の総吐出回数のカウントで求め、さらに予め測定した経時に応じたインク蒸発量に求めて算出してもよく、また、インクタンク61を除くインク循環系を流れるインク量は一定であるはずなので、インクタンク61内のインク量を測定することで求めてもよい。
コンク液補充部78は、コンク液(インク濃度の比較的高いインク)を充填するコンク液タンクと、供給手段とを有し、インク濃度調整手段76から送信された補充量に応じて供給手段がコンク液タンクからインクタンク61にコンク液を供給する。
また、希釈液供給部80は、希釈液(インク濃度の比較的低いインク)を充填する希釈液タンクと、供給手段とを有し、インク濃度調整手段76から送信された補充量に応じて供給手段が希釈液タンクからインクタンク61に希釈液を補充する。
このように、正確に検出されたインク濃度に応じてインク循環系を流れるインクのインク濃度を調節することにより、記録ヘッドにインク濃度の適正なインクを長期間安定して供給することができ、これにより、インク液滴の吐出が安定し、長期間安定して高画質な画像を形成することができる。
ここで、本発明の静電式インクジェット記録装置では、画像記録を行うことでインク濃度が急激に変化することはないので、画像記録時に常にインク濃度を検出し、インク濃度調整を行う必要はない。
そのため、このようなインク濃度検出は、一定期間毎、インクタンクのインク量が所定値になった場合、利用者が記録画像を目視してインク濃度の変化を感じた場合等にインク濃度を検出し、その検出結果に応じてインク濃度を調節することで十分にインク濃度を適正に保つことができる。
本実施形態では、インク液滴の吐出状態を光学的手段によって検出したが、本発明はこれに限定されず、電気的手段によってインク液滴の吐出状態を検出してもよい。
以下、電気的検出手段の一例を図4とともに説明する。図4に示した実施形態は、検出部を除いてその他の構成は図2の実施形態と同様の構成である。従って、同一の構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明を省略し、特有の点を重点的に説明する。
検出部160は、バイアス電極72と接続し、バイアス電極の電流値を測定し、その測定した電流値に応じた出力信号を演算部74に送信する。ここで、上記実施形態と同様に、吐出部152からインク液滴を吐出させると、吐出されたインク液滴はバイアス電極72に付着する。吐出されたインク液滴がバイアス電極に付着すると、バイアス電極72には電流が流れるため、検出部160が検出する電流値は変化する。
演算部72は、上記実施形態と同様に、出力信号を所定の処理を施して電流値データとし、電流値データから電流値の変化からインク液滴の吐出タイミング(吐出状態)を算出する。算出された吐出タイミングに基づいて、上記実施形態と同様にして、吐出周波数、インク濃度を算出することができる。
以下に、本実施形態に用いられるヘッドユニットの一例を説明する。
図5は、ヘッドユニット54の構成を示す拡大斜視図であり、図中矢印X方向が搬送ベルト38の搬送方向である。
ヘッドユニット54は、支持部材82と、ガイドレール84a、84bと、駆動手段86と、記録ヘッド88と、インク供給サブタンク90と、インク回収サブタンク92と、サブタンク位置調整機構(供給サブタンク側94、回収サブタンク側96)とを備えている。
ガイドレール84aとガイドレール84bとは所定間隔離間しており、搬送ベルト38の搬送方向(矢印X方向)に直交する方向に配置されている。
駆動手段86は、図示されていないモータにより駆動されるボールねじ等であり、ガイドレール84aとガイドレール84bとの間にガイドレール84a、84bと平行に配置されている。
支持部材82はガイドレール84a、84bおよび駆動手段86に支持され、駆動手段86によりガイドレール84aおよび84bに沿って、搬送ベルト38の搬送方向(矢印X方向)に直交する方向に移動される。また、支持部材82は板状の形状であり、その上には、記録ヘッド88、インク供給サブタンク90、インク回収サブタンク92、サブタンク位置調節機構(供給サブタンク側94、回収サブタンク側96)が配置されている。
記録ヘッド88は、支持部材82上に固定されており、モノクロ画像を記録するための例えばブラック(K)の単色のインクジェットヘッドを備えている。記録ヘッド88に使用するインクジェットヘッドについては後ほど詳細に説明する。
支持部材82上に配置されたサブタンク位置調節機構(供給サブタンク側94、回収サブタンク側96)は、モータ94a、96aと、ボールねじ94b、96bとを備えている。ボールねじ94b、96bは矢印X方向に配置され、それぞれ供給サブタンク90、回収サブタンク92を支持している。
サブタンク位置調節機構94、96はボールねじ94b、96bをモータ94a、96aによって駆動し、インク供給サブタンク90、インク回収サブタンク92を矢印X方向に移動させ、位置調節をすることができる。
ここで、サブタンク位置調節機構は上記形態に限定されず、他の方法の位置調節機構が各種利用できる。また、サブタンクの位置は頻繁に変更するものではないので、手動で調整するように構成してもよい。
インク供給サブタンク90は、インク供給流路62を介してインクタンク61(図1(a)参照)と接続されており、インクタンク61より供給されたインクをインク供給流路62aを介して記録ヘッド88に供給する。
ここで、インク供給サブタンク90に過剰に供給されたインクは静水圧を利用して、インク回収流路64bを通過し、インクタンク61に回収される。これにより、インク供給サブタンク92のインクの量は一定に保たれる。
記録ヘッド88は、供給されたインクを使用して記録を行い、記録ヘッド88で使用されなかったインクはインク流路98を介してインク回収サブタンク92に回収される。
インク回収サブタンク92は、インク回収流路64aおよび64を介してインクタンク61に接続されており、インク回収サブタンク92に回収されたインクはインクタンク61に回収される。ここで、インク回収サブタンク92は、インク供給サブタンク90と同様に静水圧を利用して液面を一定にできるようになっている。
このようにインク供給サブタンク90およびインク回収サブタンク92の液面が一定であるため、記録ヘッド88にかかるインクの圧力は一定となる。
上記のようなヘッドユニット54は、ガイドレール84a、84bに沿って、上述のように、記録ヘッド88(支持部材82)を記録媒体Pの搬送方向と直交する方向に主走査しながらインクの吐出を行い、その後、記録画媒体Pを一定量のみ搬送することを繰り返すシリアルスキャンを行うことで記録を行う。
ここで、本実施形態の記録ヘッド88に使用される帯電した色材粒子を含むインクを吐出する静電式インクジェットヘッド100の具体例を図6〜図8に示す。
図6は、図5に示す記録ヘッド88で使用されているインクジェットヘッド100の一実施形態の概略構成を示す模式的部分斜視図である。また、図7(a)は、図6に示すインクジェットヘッド100の一部を示す模式的断面図であり、図7(b)は、図7(a)のIV−IV線切断面図である。図8(a)、図8(b)および図8(c)は、それぞれ図7
(b)のA−A線、B−B線およびC−C線矢視図(貫通孔部分を除く)である。
これらの図に示すインクジェットヘッド100は、2層電極構造の吐出電極を持つ静電式インクジェットヘッドであって、帯電された顔料等の色材粒子(例えば、トナー等の微粒子)を含むインクQを、静電力により吐出させて、画像データに応じた画像を記録媒体P上に記録するものであり、ヘッド基板104と、インクガイド106と、絶縁性基板108と、吐出電極を構成する第1吐出電極110および第2吐出電極112と、浮遊導電板120とを備えている。ここで、インクジェットヘッド100は、対向電極となる記録媒体Pを支持する搬送ベルト38(図1(a)参照)と対向するように配置されている。
図示例のインクジェットヘッド100において、吐出電極は、絶縁性基板108を挟むように、図中上面に配置される第1吐出電極110と下面に配置される第2吐出電極112との2層電極構造とされている。
図示例のインクジェットヘッド100は、さらに、第2吐出電極112の下方(下面)を覆う絶縁層116aと、第1吐出電極110の上方(上面)を覆う絶縁層116bと、第1吐出電極110の上方に絶縁層116bを介して配置されるシート状のガード電極114と、ガード電極114の上面を覆う絶縁層116cとを備えている。
図示例のインクジェットヘッド100においては、インクガイド106は、突状先端部分106aを持つ所定厚みの絶縁性樹脂製平板からなり、吐出部毎にヘッド基板104の上に配置されている。また、絶縁層116a、 絶縁性基板108、絶縁層116bおよび116cの積層体には、インクガイド106の配置に対応する位置に貫通孔118が開孔されている。この貫通孔118には、 絶縁層116a側からインクガイド106が挿入され、 インクガイド106の先端部分106aは、絶縁層116cから突出している。なお、インクガイド106の先端部分106aには、インクQの供給およびインクQ内の色材粒子の先端部分106aへの濃縮を促進するために、インク案内溝となる切り欠きを図中上下方向に形成しても良い。
なお、インクガイド106の先端部分106aは、記録媒体P(搬送ベルト32)側へ向かうに従って次第に細く略三角形(ないしは台形)に成形されている。また、インクガイド106の、インクQが吐出される先端部分(最先端部)106aには、金属が蒸着されているのが好ましい。インクガイド106の先端部分106aの金属蒸着はされていなくても良いが、この金属蒸着により、インクガイド106の先端部分106aの誘電率が実質的に大きくなり、強電界を生じさせやすくできるという効果があるので、金属蒸着を行うのが好ましい。なお、インクガイド106の形状は、インクQ、特に、インクQ内の色材粒子を絶縁性基板108の貫通孔118を通って先端部分106aに濃縮させることができれば、特に、制限的ではなく、例えば、先端部分106aは、突状でなくても良いなど適宜変更してもよく、従来公知の形状とすることができる。
ヘッド基板104と絶縁層116aとは、所定間隔離間して配置されており、両者の間には、インクガイド106にインクQを供給するためのインクリザーバ(インク室)として機能するインク流路124が形成されている。なお、インク流路124内のインクQは、第1吐出電極110および第2吐出電極112に印加される電圧と同極性に帯電した色材粒子を含み、記録時には、インク循環系58(図1 (a) 参照)によって、所定方向、図7(a)に示す例ではインク流路124内を右側から左側(図中矢印a方向)へ向かって所定の速度(例えば、200mm/sのインク流)で循環される。以下、インク中の色材粒子が正帯電している場合を例にとって説明を行う。
第1吐出電極110および第2吐出電極112は、図6に示すように、絶縁性基板108に開孔された貫通孔118の周囲を囲むように、絶縁性基板108の図中上側、すなわち記録媒体P側の表面、および下側、すなわちヘッド基板104側の表面に、吐出部毎にリング状に、すなわち円形電極としてそれぞれ配置されている。なお、第1吐出電極110および第2吐出電極112の電極形状は、円形電極に限定されず、略円形であっても、分割円形電極であっても、平行電極または略平行電極であっても良い。このように第1吐出電極110および第2吐出電極112は、2層電極構造に構成され、マトリクス状に配置される。ここで、行方向(例えば、主走査方向)に配置された複数の第1吐出電極110は相互に接続され、列方向(例えば、副走査方向)に配置された複数の第2吐出電極112は相互に接続される。
ここで、一つの第1吐出電極110の行を高電圧レベルまたはフローティング(ハイインピーダンス)状態とし、一つの第2吐出電極112の列を高電圧レベルとして、一つの行と一つの列とをともにオン状態にすることにより、両者(行と列)が交差する1つの吐出部をオン状態にして、この吐出部からのインクの吐出を行うことができる。なお、この時、これらの第1および第2吐出電極110および112の一方が接地レベルの場合にはインクは吐出しない。このように、マトリクス状に配置される第1吐出電極110および第2吐出電極112をマトリクス駆動することができる。
一方、インクガイド106と対向する位置には、上述のように、インク中の帯電した色材粒子と極性が反対となるバイアス電圧に帯電された記録媒体Pが、搬送ベルト38に保持されて配置される。上述したように、本実施形態において、記録媒体Pは負の高電圧に帯電されている。また、搬送ベルト38の記録媒体Pを保持する面は絶縁性のフッ素樹脂面であり、裏面は導電性の金属面であり、この金属面が導電性のベルトローラ40bを介して接地されている(図1(a)参照)。
浮遊導電板120は、インク流路124の下方に配置され、電気的に絶縁状態(ハイインピーダンス状態)となっている。図示例では、ヘッド基板104の上部に配置されている。
この浮遊導電板120は、画像の記録時に、吐出部に印加された電圧値に応じて、誘起された誘導電圧が発生し、インク流路124内のインクQにおいて、その色材粒子を絶縁性基板108側へ泳動させて濃縮させるためのものである。従って、浮遊導電板120は、インク流路124よりもヘッド基板104側に配置される必要がある。また、浮遊導電板120は、吐出部の位置よりもインク流路124の上流側に配置される方が好ましい。この浮遊導電板120により、インク流路124内の上層の色材粒子の濃度を高めるため、絶縁性基板108の貫通孔118を通過するインクQ内の色材粒子の濃度を所定濃度に高めることができ、インクガイド106の先端部分106aに濃縮させて、インク液滴として吐出させるインクQ内の色材粒子の濃度を所定濃度に安定させることができる。
以上のように構成される2層電極構造の吐出電極を持つ本実施形態のインクジェットヘッド100においては、例えば、第2吐出電極112に、常時、所定の電圧、例えば600Vを印加し、第1吐出電極110を、画像データに応じて接地状態(オフ状態)とハイインピーダンス状態(オン状態)とに切り換えることにより、それぞれ第2吐出電極112に印加される高電圧レベルと同極性に帯電した顔料等の色材粒子を含むインクQの吐出/非吐出を制御することができる。すなわち、インクジェットヘッド100では、第1吐出電極110が接地レベルの状態(オフ状態)では、インクガイド106の先端部分106a近傍の電界強度が低く、インクQはインクガイド106の先端部分106aからは飛び出さず、第1吐出電極110がハイインピーダンス状態(オン状態)になると、インクガイド106の先端部分106a近傍の電界強度が高くなり、インクガイド106の先端部分106aに濃縮したインクQは静電力によって先端部分106aから飛び出す。このとき、条件を選ぶことによって更に濃縮を行うこともできる。
このような2層電極構造においては、第1吐出電極110をハイインピーダンス状態と接地レベルとの間でスイッチングすることができるので、スイッチングのために大電力を消費しない。従って、本実施形態によれば、高精細かつ高速性が要求されるインクジェットヘッドにおいても、消費電力を大幅に削減することができる。
なお、第1吐出電極110を、画像データに応じて、接地レベル(オフ状態)と高電圧レベル(オン状態)との間でスイッチングさせて、吐出/非吐出を制御してもよい。本実施形態のインクジェットヘッド100では、第1吐出電極110または第2吐出電極112の一方が接地レベルの場合にはインクが吐出せず、第1吐出電極110がハイインピーダンス状態または高電圧レベルで、かつ第2吐出電極112が高電圧レベルの場合にだけインクが吐出する。
また、本実施形態では、画像信号に応じて、第1および第2吐出電極110および112にパルス電圧を印加し、両電極ともに高電圧レベルとなった時に、インク吐出を行うようにしても良い。
なお、第1吐出電極110または第2吐出電極112のどちらかで、または、両方で、インク吐出/非吐出の制御を行うかは特に制限的ではないが、第1吐出電極110または第2吐出電極112の一方が接地レベルの場合には、インクQが吐出せず、第1吐出電極110がハイインピーダンス状態または高電圧レベルで、かつ第2吐出電極112が高電圧レベルの場合にだけインクQが吐出するようにするのが良い。
また、記録媒体Pを例えば−1.5kVに帯電し、第1吐出電極110および第2吐出電極112の何れか一方または両方が負の高電圧(例えば−600V)の時にはインクが吐出せず、第1吐出電極110および第2吐出電極112の両方が接地レベル(0V)の場合にだけインクが吐出するようにしても良い。
本実施形態によれば、上述のように、吐出部を2次元的に配置し、マトリクス駆動するため、行方向の複数の吐出部を駆動する行ドライバおよび列方向の複数の吐出部を駆動する列ドライバの個数を大幅に削減することができる。従って、本実施形態によれば、2次元配列される吐出部の駆動回路の実装面積および消費電力を大幅に削減することができる。また、本実施形態によれば、各吐出部間を比較的余裕をもって配置することができるため、各吐出部間での放電の危険性を極めて低減することができ、高密度実装と高電圧を安全に両立させることができる。
なお、上述した静電式インクジェットヘッド100のように、第1および第2吐出電極110および112からなる2層電極構造の吐出電極を用いるものでは、吐出部を高密度に配置すると、隣接する吐出部間に電界干渉が生じることがある。このため、本実施形態のように、隣接するインクガイド106への電気力線を遮蔽するために、隣接する吐出部の第1吐出電極110間に、ガード電極114を設けるのが好ましい。
ガード電極114は、隣接する吐出部の第1吐出電極110の間に配置され、隣接する吐出部のインクガイド106の間に生じる電界干渉を抑制するためのものである。図8(a)、(b)および(c)は、それぞれ図7(b)のA−A線、B−B線およびC−C線矢視図である。図7(a)に示すように、ガード電極114は、全吐出部に共通な金属板などのシート状の電極であり、2次元的に配列されている各吐出部毎の貫通孔118の周囲に形成された第1吐出電極110に相当する部分が穿孔されている(図6参照)。なお、本実施形態において、ガード電極114を設ける理由は、吐出部を高密度に配置すると、隣接する吐出部の電界の状態によって自分自身の吐出部の発生する電界が影響を受け、ドットサイズおよびドットの描画位置が乱れ、記録品質に悪影響を及ぼす場合があるからである。
ところで、ガード電極114の図中上側は、貫通孔118を除いて絶縁層116cによって覆われ、ガード電極114と第1吐出電極110との間には、絶縁層116bが介在し、両電極114と110とを絶縁している。すなわち、ガード電極114は、絶縁層116cと絶縁層116bとの間に配置され、第1吐出電極110は、絶縁層116bと絶縁性基板108との間に配置される。
すなわち、図8(b)に示すように、絶縁性基板108の上面には、従って、絶縁層116bと絶縁性基板108との間には、各吐出部毎の貫通孔118の周囲に形成された第1吐出電極110が2次元的に配列されており、列方向の複数の第1吐出電極110が相互に接続されている。
また、図8(c)に示すように、絶縁層116aの上面には、従って、絶縁性基板108の下面には、すなわち、絶縁層116aと絶縁性基板108との間には(図6参照)、各吐出部毎の貫通孔118の周囲に形成された第2吐出電極112が2次元的に配列されており、行方向の複数の第2吐出電極112が相互に接続されている。
また、本実施形態において、各吐出部の吐出電極、例えば第1および第2吐出電極110および112からのインク流路124方向への反発電界を遮蔽するために、第2吐出電極112の流路側にシールド電極を設置しても良い。
さらに、本実施形態のインクジェットヘッド100においては、インク流路124の底面を構成すると共に、第1吐出電極110および第2吐出電極112に印加されるパルス電圧によって定常的に生じる誘導電圧により、インク流路124内の正に帯電した色材粒子(荷電着色粒子)を上方へ向けて(すなわち記録媒体P側に向けて)泳動させる浮遊導電板120が設けられている。また、浮遊導電板120の表面には、電気絶縁性である被覆膜(図示せず)が形成されており、インクへの電荷注入等によりインクの物性や成分が不安定化することを防止する。絶縁性被覆膜の電気抵抗は、1012Ω・cm以上が望ましく、より望ましくは1013Ω・cm以上である。また、絶縁性被覆膜は、インクに対して耐腐食性であることが望ましく、これにより浮遊導電板120がインクに腐食されることが防止される。また、浮遊導電板120は、下方から絶縁部材で覆われており、このような構成により、浮遊導電板120は、完全に電気的絶縁浮遊にされている。
浮遊導電板120は、インクジェットヘッドの1ユニットにつき1個以上である。本実施形態では、単色の1つのインクジェットヘッドであるが、例えば、C、M、Y、Kの4つのインクジェットヘッドがあった場合、浮遊導電板数は最低各1個ずつ有し、CとMのインクジェットヘッドユニット間で共通の浮遊導電板とすることはない。
上述した実施形態においては、第1および第2吐出電極110および112として、吐出部毎に円形電極等を設け、それぞれ行および列方向に接続しているが、これに限定されず、全ての吐出部を独立にして、個々に駆動するようにしても良いし、第1および第2吐出電極110および112の一方を全ての吐出部に共通のシート状電極(貫通孔118部分は穿孔されている)としても良い。
また、上記実施形態においては、吐出電極を第1および第2吐出電極110および112の2層電極構造としているが、本発明はこれに限定されず、単層電極構造の吐出電極としても良い。単層吐出電極は、絶縁性基板108のどちらの表面に配置させても良いが、記録媒体P側に設けるのが好ましい。インクジェットヘッドは、例えば以上のような構成ものである。
また、上述のように、記録ヘッド88を記録媒体Pの搬送方向と直交する方向に主走査しながら吐出を行い、その後に記録媒体Pを一定量のみ搬送することを繰り返すシリアルスキャンを行うため、インクジェットヘッド100のそれぞれの吐出部の配列方向は記録媒体Pの搬送方向と略並行に配置することが好ましい。
また、インクジェットヘッドはその吐出部が導電性プラテンの配置された位置の搬送ベルト38(図1(a)参照)の表面に対向する位置に、搬送ベルト38上に静電吸着されて搬送されてくる記録媒体Pの表面と所定の一定間隔となるように配置されていることが好ましい。
前述の通り、対向電極となる搬送ベルト38上に静電吸着された記録媒体Pの表面は、記録媒体Pの帯電装置44により、所定の負の高電位に均一に帯電され、常に一定のDCバイアス電圧(約−1.5kV)が印加された状態である。また、インクジェットヘッドの吐出部の吐出電極には、インクジェットヘッド印加用のパルス電圧印加装置(図示省略)により、記録時に画像データに応じたパルス電圧が印加される。
インクジェットヘッドでは、記録媒体Pに、一定のDCバイアス電圧(約−1.5kV)が印加された状態で、パルス電圧として、高電圧(400〜600V)が印加された場合にはインクの吐出が行われ、低電圧(0V)が印加された場合にはインクの吐出は行われない。インクジェットヘッドから吐出されたインクは、バイアス電圧が印加された記録媒体Pに引っ張られて着弾し、画像データに対応したモノクロ画像が記録される。
なお、本実施形態では、対向電極となる搬送ベルト38上に静電吸着された記録媒体Pの表面に、常に一定のDCバイアス電圧を印加し、吐出電極には、記録時に画像データに応じたパルス電圧を印加しているが、対向電極側を接地し、インクジェットヘッド100印加用のDCバイアス電圧印加装置(図示省略)により、インクジェットヘッドの吐出部の吐出電極側に、常に一定のDCバイアス電圧(例えば、1.5kV)を印加するようにしてもよい。
前述のように、本発明で用いるインク(インクQ)は、色材粒子(色材を含み、かつ,帯電した微粒子)をキャリア液に分散してなるものである(インク組成物)。
また、インク中には、色材粒子とともに、印刷後の画像の定着性を向上させるための分散樹脂粒子を、適宜、含有させてもよい。
キャリア液は、高い電気抵抗率(109 Ω・cm以上、好ましくは1010Ω・cm以上)を有する誘電性の液体(非水溶媒)であるのが好ましい。キャリア液の電気抵抗が低いと、吐出電極によって印加される電圧により、キャリア液自身が電荷注入を受けて帯電してしまうため、色材粒子の濃縮がおこらない。また、電気抵抗率の低いキャリア液は、隣接する吐出電極間での電気的導通を生じさせる懸念もあるため、本発明には不向きである。
キャリア液として用いられる誘電性液体の比誘電率は、5以下が好ましく、より好ましくは4以下、さらに好ましくは3.5以下である。このような比誘電率の範囲とすることによって、キャリア液中の色材粒子に有効に電界が作用し、泳動が起こりやすくなる。
なお、このような誘電性液体の固有電気抵抗の上限値は1016Ωcm程度であるのが望ましく、比誘電率の下限値は1.9程度であるのが望ましい。誘電性液体の電気抵抗が上記範囲であるのが望ましい理由は、電気抵抗が低くなると、低電界下でのインクの吐出が悪くなるからであり、比誘電率が上記範囲であるのが望ましい理由は、誘電率が高くなると溶媒の分極により電界が緩和され、これにより形成されたドットの色が薄くなったり、滲みを生じたりするからである。
キャリア液として用いられる誘電性液体としては、好ましくは直鎖状もしくは分岐状の脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、または芳香族炭化水素、および、これらの炭化水素のハロゲン置換体がある。例えば、へキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、デカン、イソデカン、デカリン、ノナン、ドデカン、イソドデカン、シクロヘキサン、シクロオクタン、シクロデカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、アイソパーC、アイソパーE、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイソパーM(アイソパー:エクソン社の商品名)、シェルゾール70、シェルゾール71(シェルゾール:シェルオイル社の商品名)、アムスコOMS、アムスコ460溶剤(アムスコ:スピリッツ社の商品名)、シリコーンオイル(例えば、信越シリコーン社製KF−96L)等を単独あるいは混合して用いることができる。
このようなキャリア液に分散される色材粒子は、色材自身を色材粒子としてキャリア液中に分散させてもよく、定着性を向上させるための分散樹脂粒子中に含有させてもよい。分散樹脂粒子中に含有させる場合、顔料などは分散樹脂粒子の樹脂材料で被覆して樹脂被覆粒子とする方法などが一般的であり、染料などは分散樹脂粒子を着色して着色粒子とする方法などが一般的である。
色材としては、従来からインクジェットインク組成物、印刷用(油性)インキ組成物、あるいは静電写真用液体現像剤に用いられている顔料および染料であればどれでも使用可能である。
インクにおいて、色材粒子の含有量(色材粒子あるいはさらに分散樹脂粒子の合計含有量)は、インク全体に対して0.5〜30重量%の範囲で含有されることが好ましく、より好ましくは1.5〜25重量%、さらに好ましくは3〜20重量%の範囲で含有されることが望ましい。色材粒子の含有量が少なくなると、印刷画像濃度が不足したり、インクと記録媒体P表面との親和性が得られ難くなって強固な画像が得られなくなったりするなどの問題が生じ易くなり、一方、含有量が多くなると均一な分散液が得られにくくなったり、インクジェットヘッド100等でのインクの目詰まりが生じやすく、安定なインク吐出が得られにくいなどの問題が生じるからである。
本実施形態では、K(ブラック)の単色のインクジェットヘッドでモノクロ画像を記録としているが、色は特に限定されず、以下に示すような各色の色材を使用することができる。
色材として用いる顔料としては、無機顔料、有機顔料を問わず、印刷の技術分野で一般に用いられているものを使用することができる。具体的には、例えば、カーボンブラック、カドミウムレッド、モリブデンレッド、クロムイエロー、カドミウムイエロー、チタンイエロー、酸化クロム、ビリジアン、コバルトグリーン、ウルトラマリンブルー、プルシアンブルー、コバルトブルー、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、スレン系顔料、ペリレン系顔料、ぺリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料、等の従来公知の顔料を特に限定なく用いることができる。
色材として用いる染料としては、アゾ染料、金属錯塩染料、ナフトール染料、アントラキノン染料、インジゴ染料、カーボニウム染料、キノンイミン染料、キサンテン染料、アニリン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ペンゾキノン染料、ナフトキノン染料、フタロシアニン染料、金属フタロシアニン染料、等の油溶性染料が好ましく例示される。
また、キャリア液に分散された色材粒子の平均粒径は、0.1〜5μmが好ましく、より好ましくは0.2〜1.5μmであり、更に好ましくは0.4〜1.0μmである。この粒径はCAPA−500(堀場製作所(株)製商品名)により求めたものである。
色材粒子をキャリア液に分散させた後、荷電制御剤をキャリア液に添加することにより色材粒子を荷電して、荷電した色材粒子をキャリア液に分散してなるインクとする。なお、着色微粒子の分散時には、必要に応じて、分散媒を添加してもよい。
荷電制御剤は、一例として、電子写真液体現像剤に用いられている各種のものが利用可能である。また、「最近の電子写真現像システムとトナー材料の開発・実用化」139〜148頁、電子写真学会編「電子写真技術の基礎と応用」497〜505頁(コロナ社、1988年刊)、原崎勇次「電子写真」16(No.2)、44頁(1977年)等に記載の各種の荷電制御剤も利用可能である。
なお、色材粒子は、吐出電極に印加される駆動電圧と同極性であれば、正電荷および負電荷のいずれに荷電したものであってもよい。
また、色材粒子の荷電量は、好ましくは5〜200μC/g、より好ましくは10〜150μC/g、さらに好ましくは15〜100μC/gの範囲である。
また、荷電制御剤の添加によって誘電性溶媒の電気抵抗が変化することもあるため、下記に定義する分配率Pを、好ましくは50%以上、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%以上とする。
P=100×(σ1−σ2)/σ1
ここで、σ1は、インクの電気伝導度、σ2は、インクを遠心分離器にかけた上澄みの電気伝導度である。電気伝導度は、LCRメーター(安藤電気(株)社製AG−4311)および液体用電極(川口電機製作所(株)社製LP−05型)を使用し、印加電圧5V、周波数1kHzの条件で測定を行った値である。また遠心分離は、小型高速冷却遠心機(トミー精工(株)社製SRX−201)を使用し、回転速度14500rpm、温度23℃の条件で30分間行った。
以上のようなインクを用いることによって、色材粒子の泳動が起こりやすくなり、濃縮しやすくなる。
インクの電気伝導度は、100〜3000pS/cmが好ましく、より好ましくは150〜2500pS/cm、さらに好ましくは200〜2000pS/cmである。以上のような電気伝導度の範囲とすることによって、吐出電極に印加する電圧が極端に高くならず、隣接する記録電極間での電気的導通を生じさせる懸念もない。
また、インクの表面張力は、15〜50mN/mの範囲が好ましく、より好ましくは15.5〜45mN/mさらに好ましくは16〜40mN/mの範囲である。表面張力をこの範囲とすることによって、吐出電極に印加する電圧が極端に高くならず、ヘッド周りにインクが漏れ広がり汚染することがない。
さらに、インクの粘度は0.5〜5mPa・secが好ましく、より好ましくは0.6〜3.0mPa・sec、さらに好ましくは0.7〜2.0mPa・secである。
なお、本発明においては、従来のインクジェット方式のように、インク全体に力を作用させて、インクを記録媒体に向けて飛翔させるのではなく、主に、キャリア液に分散させた固形成分である色材粒子に力を作用させて、飛翔させる。
その結果、普通紙を初めとして、非吸収性のフィルム(例えばPETフィルム等)などの種々の記録媒体Pに画像を記録することができ、また、記録媒体P上で、滲みや流動を生じることなく、種々の記録媒体に対して、高画質な画像を得ることができる。
ここで、インクジェットヘッド100におけるインク液滴の吐出の作用について説明する。
前述の通り、対向電極となる搬送ベルト38上に静電吸着された記録媒体Pの表面は、記録媒体Pの帯電装置44により、所定の負の高電位に均一に帯電され、常に一定のバイアス電圧(約−1.5kV)が印加された状態である。なお、インクQは、インク流路124内を図4中矢印a方向に向かって所定の速度で循環される。
このバイアス電圧のみが印加されている状態では、インクには、バイアス電圧とインクの色材粒子の荷電とのクーロン引力、着色粒子間のクーロン反発力、キャリア液の粘性、表面張力、誘電分極力等が作用し、これらが連成して、荷電粒子やキャリア液が移動し、貫通孔から若干盛り上がったメニスカス形状となってバランスが取れている。
また、このクーロン引力によって、色材粒子は、いわゆる電気泳動でバイアス電圧が帯電された記録媒体Pに向かって移動する。すなわち、貫通孔のメニスカスにおいては、インクが濃縮された状態となっている。
この状態から、インク液滴を吐出するためのパルス電圧が印加される(吐出ON)。すなわち、図示例においては、第1吐出電極および第2吐出電極に、それぞれに対応するパルス電源から100〜600V程度のパルス電圧が印加され、電極を駆動して、吐出を行う。
これにより、バイアス電圧にパルス電圧が重畳され、先の連成に、さらにこのパルス電圧の重畳によって連成された運動が起こり、電気泳動によって色材粒子およびキャリア液がバイアス電圧(対向電極)側、すなわち記録媒体P側に引っ張られ、テーラーコーンが形成される。また、先と同様に、色材粒子は電気泳動によってメニスカスに移動しており、メニスカスのインクは濃縮され、色材粒子を多数有して、ほぼ均一な高濃度状態となっている。
パルス電圧の印加開始後、さらに有限な時間が経過すると、色材粒子の移動等により、電界強度の高いメニスカスの先端部分で、主に色材粒子とキャリア液の表面張力とのバランスが崩れ、メニスカスが急激に伸びて、曳糸と呼ばれる、細長いインク液柱が形成される。
さらに有限な時間が経過すると、曳糸の成長、レイリー/ウェーバー不安定性によって発生する振動、メニスカス内における色材粒子の分布不均一、メニスカスにかかる静電界の分布不均一等の相互作用によって曳糸が分断され、インク液滴となって吐出/飛翔し、かつ、バイアス電圧にも引っ張られて、記録媒体Pに付着する。
曳糸の成長および分断は、さらにはメニスカス(曳糸)への色材粒子の移動は、パルス電圧の印加中は連続して発生する。すなわち、曳糸が形成されている間は、断続的にインク液滴は記録媒体に向かって飛翔している。また、パルス電圧の印加を終了した時点(吐出OFF)で、色材粒子およびキャリア液を記録媒体側に引っ張る力が弱くなり、形成された曳糸は小さくなっていき、所定時間が経過すると、バイアス電圧のみが印加されたメニスカス状態に戻る。
以上のようにして、インクジェットヘッド100では、パルス電圧(駆動電圧)を印加すると、曳糸が形成され、分断されることにより、インク液滴が吐出し、多数の微細なインク液滴により1ドットの画像が形成される。
このようなインクジェットヘッド100を使用し、上述のように、シリアルスキャンを行いながら、ヘッドドライバ56が画像データに応じてインクジェットヘッド100のインク液滴の吐出を制御することでモノクロ画像を形成する。また、インクジェットヘッド100によるインク液滴の吐出状態を検出し、吐出状態に基づいてインク濃度検出を行う。
なお、本実施形態では、対向電極となる搬送ベルト上に静電吸着された記録媒体Pの表面に、常に一定のDCバイアス電圧を印加し、吐出電極には、記録時に画像データに応じたパルス電圧を印加しているが、対向電極側を接地し、インクジェットヘッド印加用のDCバイアス電圧印加装置(図示省略)により、インクジェットヘッドの吐出部の吐出電極側に、常に一定のDCバイアス電圧(例えば、−1.5kV)を印加するようにしてもよい。
以下、インクジェット記録装置10の動作を説明する。
インクジェット記録装置10では、画像の記録時は、給紙トレイ30に収納された記録媒体Pがフィードローラ32により、1枚ずつ取り出され、搬送ローラ対36により挟持搬送されて搬送ベルト38上の所定位置に供給される。
搬送ベルト38上に供給された記録媒体Pは、帯電装置44により負の高電位に帯電され、搬送ベルト38の表面に静電吸着される。
搬送ベルト38の表面に静電吸着された記録媒体Pは、搬送ベルト38の移動ととともに所定の一定速度で移動されつつ、記録ヘッド88により、その表面に画像データに対応した画像が記録される。
画像記録後の記録媒体Pは、除電装置46により除電され、分離爪48により搬送ベルト38から分離され、ガイド50に沿って定着ローラ対52により挟持搬送されつつ、記録された画像が加熱定着され、排出トレイ34内に積層された状態でストックされる。
このように記録媒体への画像記録を行う記録装置は、定期的もしくは任意のタイミングで、インク濃度の検出を行う。
インク濃度の検出時には、ヘッドユニット54の支持部材82がバイアス電極72に対向する位置に移動する。ここで、バイアス電極72に、所定の電圧(約−1.5kV)が印加されている。
次に、吐出したインク液滴の飛翔経路が発光素子154と受光素子156との間となるように移動された吐出部152に、一定電圧(約600V)を印加する。これにより、吐出部152にインクを吐出することが可能な電界が形成され、上述のようにテーラーコーン〜曳糸の形成〜曳糸の分断が生じ、分断された曳糸は吐出部152からインク液滴として吐出され、発光素子154と受光素子156との間を通過し、バイアス電極に付着する。
このように吐出部152からインク液滴の吐出が行われている間、受光素子156は、受光した光量を測定し、その受光した光量に応じた出力信号を演算部74に送信する。
演算部74は、受光素子156から送られた出力信号に、A/D変換等の所定の処理を施し、光量データとし、その光量データの変化から吐出タイミングを算出し、その吐出タイミングから吐出周波数を算出する。演算部74は、LUT等を用いて、算出した吐出周波数からインク濃度を算出し、インク濃度調節部76に送信する。
インク濃度調節部76は、演算部74から受信した算出されたインク濃度、インク循環系58を流れるインク量、目標インク濃度、規定インク量に応じて、インクタンクに補充するインクの量を算出し、コンク液補充部78および希釈液補充部80から所定量のインクをインクタンク61に補充させる。
このように、インク液滴の吐出を検出し、インク液滴の吐出状態に基づいてインク濃度を検出ことで、非接触でインク濃度を検出することができ、長期間安定して正確なインク濃度を検出することができる。
さらに、この検出したインク濃度に基づいて、インク濃度を調整することで、インク濃度が適正になり、インク液滴の吐出が安定するため、長期間安定して、高画質な画像記録を長行うことが可能となる。
ここで、本実施形態はヘッドユニットをシリアルヘッド型としたが、これに限定されず、ラインヘッド型のヘッドユニットにしてもよい。
また、本実施形態では、モノクロ画像を記録する場合としたが、これに限定されず例えばシアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色のフルカラー印刷を行うようにしてもよい。この場合はヘッドユニットを各色ごとに設けても、1つの記録ヘッドに各色のインクジェットヘッドを設けてもよい。
なお、上記実施形態はいずれも本発明の一例を示したものであり、本発明はこれらに限定されるべきものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更または改良を行ってもよいことは言うまでもない。
(a)は、本発明の静電式インクジェット記録装置の一実施形態の概略全体構成図であり、(b)は、(a)のI−I線矢視図である。 図1に示した検出部の周辺を拡大して示した拡大模式図である。 図2に示した検出部が検出する出力信号の一例を示したグラフである。 本発明の検出部の他の実施形態を示した拡大模式図である。 図1(a)に示したヘッドユニットの拡大斜視図である。 図5に示した記録ヘッドの一実施形態である静電式インクジェットヘッドの概略構成を示す模式図である。 (a)は、図6に示すインクジェットヘッドの概略構成を示す模式的断面図であり、(b)は(a)の VII−VII 線断面図である。 (a)、(b)および(c)は、それぞれ図7(b)のA−A線、B−B線およびC−C線矢視図である。 従来のインクジェットヘッドの一例を示した模式図である。
符号の説明
10 インクジェット記録装置
12 保持手段
14 搬送手段
16 記録手段
18 溶媒回収手段
20 インク濃度検出手段
22 インク濃度調整手段
24 筐体
30 給紙トレイ
32 フィードローラ
34 排紙トレイ
36 搬送ローラ
38、220 搬送ベルト
40 ベルトローラ
42 導電性プラテン
44 帯電装置
46 除電装置
48 分離爪
50 ガイド
52 定着ローラ
54 ヘッドユニット
56 ヘッドドライバ
58 インク循環系
60 位置検出部
61 インクタンク
62 インク供給流路
64 インク回収流路
66 排気ファン
68 回収フィルタ
70、160 検出部
72 バイアス電極
74 演算部
76 インク濃度調節部
78 コンク液補充部
80 希釈液補充部
82 支持部材
84a、84b ガイドレール
86 駆動手段
88 記録ヘッド
90 供給サブタンク
92 回収サブタンク
94、96 位置調節機構
98 インク流路
100、200 インクジェットヘッド
104、202 ヘッド基板
106、204 インクガイド
108、206 絶縁性基板
110 第1吐出電極
112 第2吐出電極
114 ガード電極
116a、116b、116c 絶縁層
118、214 貫通孔
120 浮遊導電板
124、216 インク流路
152 吐出部
154 発光素子
156 受光素子
208 制御電極
210 DCバイアス電圧源
212 信号電圧源
218 対向電極
P 記録媒体
Q インク

Claims (8)

  1. 帯電した色材粒子を含むインクのインク濃度を検出するインク濃度検出装置であって、
    前記インクが供給される吐出部の周辺に強度が一定の電界を形成したときに曳糸の成長および分断を繰り返すことにより前記吐出部から断続的に吐出されるインク液滴の吐出タイミングを検出する吐出タイミング検出手段と、
    前記吐出タイミング検出手段により検出されたインク液滴の吐出タイミングから単位時間当たりの前記インク液滴の吐出数を演算する演算手段と、
    単位時間当たりの前記インク液滴の吐出数とインク濃度との関係を予め記憶するLUTと、
    前記LUTに基づき、前記演算手段で演算された単位時間当たりの前記インク液滴の吐出数から前記インク濃度を検出する濃度検出手段と
    を備えることを特徴とするインク濃度検出装置。
  2. 前記吐出タイミング検出手段は、前記吐出部から吐出されたインク液滴の飛翔経路を介して対向する位置に配置された発光部および受光部を備えていることを特徴とする請求項1に記載のインク濃度検出装置。
  3. 前記吐出タイミング検出手段は、前記吐出部から吐出されたインク液滴が付着する電極と、前記インク液滴が前記電極に付着した時に前記電極に発生する電流を検出する電流検出手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載のインク濃度検出装置。
  4. 帯電した色材粒子を含むインクに静電力を作用させることにより、インク濃度に応じた周波数でインク液滴を吐出する静電式のインクジェット記録装置であって、
    請求項1〜3のいずれかに記載のインク濃度検出装置を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. さらに、前記インク濃度検出装置により検出されたインク濃度に応じて、当該インク濃度を調整するインク濃度調整手段を備えることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記インク濃度調整手段は、インク中に含まれる色材粒子の濃度が基準値よりも高い高濃度インクを供給する高濃度インク供給手段と、インク中に含まれる色材粒子の濃度が基準値よりも低い低濃度インクを供給する低濃度供給手段とを備え、
    前記インク濃度検出手段により検出されたインク濃度が基準値よりも高ければ、前記低濃度インク供給手段から低濃度インクを供給し、前記基準値よりも低ければ、前記高濃度インク供給手段から高濃度インクを供給することを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記インク濃度検出装置によるインク濃度の検出は、記録媒体上への記録とは独立して行なわれることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  8. 帯電した色材粒子を含むインクのインク濃度を検出するインク濃度検出方法であって、
    前記インクが供給される吐出部の周辺に強度が一定の電界を形成したときに曳糸の成長および分断を繰り返すことにより前記吐出部から断続的に吐出されるインク液滴の吐出タイミングを検出し、
    検出されたインク液滴の吐出タイミングから単位時間当たりの前記インク液滴の吐出数を演算し、
    単位時間当たりの前記インク液滴の吐出数とインク濃度との関係を予め記憶するLUTに基づき、演算された単位時間当たりの前記インク液滴の吐出数から前記インク濃度を検出することを特徴とするインク濃度検出方法。
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