JP4371872B2 - インク補充装置、インクジェット記録装置およびインク補充方法 - Google Patents

インク補充装置、インクジェット記録装置およびインク補充方法 Download PDF

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Description

本発明は、静電式のインクジェット記録装置において、インクの濃度管理およびインク量管理を適正に行うことを可能にするインク補充装置並びにインク補充方法、および、このインク補充装置を利用する静電式インクジェット記録装置に関する。
色材を含む微粒子をキャリア液に分散してなるインクに静電力を作用させて、インク液滴として吐出させて描画(画像記録)を行う、静電式のインクジェット記録装置が知られている。
静電式のインクジェット記録装置では、通常、所定濃度のインクをインクタンクに貯留しておいて、インクタンクからインクジェットヘッドにインクを供給し、吐出されなかったインクをインクタンクに戻す、所定の循環経路でインクを循環して、描画を行う。
そのため、静電式のインクジェット記録装置においては、例えば描画枚数等に応じて、消費したインクの補充を行う必要がある。
また、適正な描画を行うためには、インク濃度が適正で有ることが重要である、そのため、通常は、高濃度インクと希釈液とを用い、両者の量比を調整してインクの補充を行って、インクを所定の濃度範囲に維持する。特に、色材を含有し、かつ帯電した粒子(以下、色材粒子とする)をキャリア液に分散してなるインクを用いる静電式のインクジェットでは、静電力等による泳動で吐出部(ノズル)に色材粒子を移動してインク液滴を吐出、すなわちインクに静電力を作用させてインクを濃縮した状態でインク液滴を吐出するので、安定して適正な描画を行うためには、インク濃度の管理は重要である。
このような点に鑑み、例えば、特許文献1には、静電式のインクジェット記録において、インクタンク〜インクジェットヘッド〜インクタンクと循環するインク循環経路中において、磁気センサを用いてインク流中の色材粒子(トナー粒子)の量すなわちインク濃度を検出し、あるいは、光学センサ(発光素子と受光素子)を用いたインク透過光量の検出結果からインク濃度を検出し、これに応じて、インク流中に補充する色材粒子の量を決定するインクジェット記録装置が開示されている。
また、特許文献2には、同様の循環経路を有する静電式のインクジェット記録装置において、吐出した液滴数をカウントすると共に、インクタンク内におけるインク量(インクレベル)を計測し、インクレベルの低下時に吐出液滴数のカウント結果からインク又は補充液の補充量を決定して、補充するインク濃度維持システムが開示される。
特許第2834100号公報 特許第3325663号公報
しかしながら、磁気センサによるインク濃度検出は、インクの濃度を直接的に検出する方法ではないので、例えば、色材粒子の荷電量にバラツキ等が有る場合には、正確なインク濃度を検出できない。また、光学センサを用いるインク濃度検出手段では、K(黒)インク等では、充分な透過光量が得られないため、濃度の検出が困難である。
他方、吐出した液滴数をカウントして補充量を決定する方法では、インク液滴の量など吐出量がバラついた際には適正に対応することができず、正確なインク補充を行うことができない。また、この方法を前述のような色材粒子を用いる濃縮型の静電式インクジェットに利用すると、濃縮のバラツキが生じた際にも適正に対応することができず、この点でも正確なインク補充を行うことができない。
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決することにあり、静電式のインクジェット記録装置において、インク吐出量やインク濃縮のバラツキにも好適に対応でき、かつ、光学的な濃度検出が困難なKインクも含めて、全ての色で適正なインクの補充を行って、インク濃度を適正な濃度範囲に維持することができ、しかも構成が簡易でコストダウンも達成することができるインク補充装置並びにインク補充方法、および、このインク補充装置を用いる静電式インクジェット記録装置を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明のインク補充装置は、少なくとも色材を含有する粒子を分散媒に分散してなる複数のインクに静電力を作用させて液滴を吐出する静電式のインクジェット記録装置にインクを補充するインク補充装置であって、予め設定された消費量予測方法に基づいて各色のインクについてそれぞれ前回のインク補充時からの前記インクジェット記録装置における前記インクの消費量を予測するインク消費量予測手段と、予め設定された蒸発量予測方法に基づいて前回のインク補充時からの前記インクジェット記録装置におけるいずれか1色の前記インクの蒸発量を予測するインク蒸発量予測手段と、前記インク消費量予測手段およびインク蒸発量予測手段による予測結果に基づいて、各色のインク毎に高濃度インクおよびインク希釈液の少なくとも一方の補充量を演算する演算手段と、前記演算手段による演算結果に基づいて、前記高濃度インクおよびインク希釈液の少なくとも一方を補充する補充手段と、前記補充手段による補充後にいずれか1色のインクについて前記インクジェット記録装置における濃度を検出する濃度検出手段と、前記補充手段による補充後に少なくとも1色のインクについて前記インクジェット記録装置におけるインク量を検出するインク量検出手段と、前記濃度検出手段により検出された濃度が所定濃度と異なると共にインク量検出手段により検出されたインク量が所定量と異なる場合に、前記インク消費量予測手段における消費量予測方法および前記インク蒸発量予測手段における蒸発量予測方法の少なくとも一方を補正する補正手段とを有することを特徴とするインク補充装置を提供する。
また、本発明の静電式インクジェット記録装置は、前記本発明のインク補充装置を備えることを特徴とするインクジェット記録装置を提供する。
また、本発明のインク補充方法は、少なくとも色材を含有する粒子を分散媒に分散してなる複数のインクに静電力を作用させて液滴を吐出する静電式の記録装置にインクを補充するインク補充方法であって、予め設定された消費量予測方法に基づいて各色のインクについてそれぞれ前回のインク補充時からの前記記録装置における前記インクの消費量を予測すると共に、予め設定された蒸発量予測方法に基づいて前回のインク補充時からの前記記録装置におけるいずれか1色の前記インクの蒸発量を予測し、これらの予測結果に基づいて、各色のインク毎に高濃度インクおよびインク希釈液の少なくとも一方の補充量を演算し、演算結果に基づいて、前記高濃度インクおよびインク希釈液の少なくとも一方を補充し、補充後のいずれか1色のインクについて前記記録装置における濃度を検出すると共に、補充後の少なくとも1色のインクについて前記記録装置におけるインク量を検出し、検出された濃度が所定濃度と異なると共に検出されたインク量が所定量と異なる場合に、消費量予測方法および蒸発量予測方法の少なくとも一方を補正し、次回のインク補充時において、補正された消費量予測方法および蒸発量予測方法に基づいて演算される補充量で、高濃度インクおよびインク希釈液の少なくとも一方を前記記録装置に補充することを特徴とするインク補充方法を提供する。
上記構成を有する本発明のインク補充装置によれば、静電式のインクジェット記録において、インク消費量(吐出するインク液滴の量)のバラツキや、濃縮型インクジェットにおけるインク濃縮のバラツキ等によらず、光学的な濃度検出が困難な黒インクも含めた全ての色のインクで、適正なインク(高濃度インクおよび希釈液)の補充を行って、全色のインク濃度を適正に管理/維持することができる。しかも、インクの濃度検出およびインクタンク内におけるインク量の検出は、少なくとも1色で行えばよいので、装置構成を簡易にでき、また、装置のコストダウンも図ることができる。
従って、本発明のインク補充装置を利用する本発明のインクジェット記録装置は、装置構成の簡易化およびコストダウンを図った上で、適正に濃度管理されたインクによって高画質なカラー画像を安定して描画することができる。また、インク補充後のインクレベルおよび濃度検出結果を参照することで、インクジェットヘッドの異常も検出することができる。
以下、本発明のインク補充装置およびインクジェット記録装置について、添付の図面に示される好適な実施形態を基に、詳細に説明する。
図1(A)に、本発明のインク補充装置を利用する、本発明のインクジェット記録装置の一例の概念図を示す。
このインクジェット記録装置10は、色材を含む帯電した微粒子(以下、色材粒子とする)をキャリア液(分散媒)に分散してなるインクQを用い、このインクに静電力を作用させることによりインク液滴を吐出する,静電式のインクジェット記録装置であり、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、およびK(黒)の4色のインクを用いて、記録媒体にフルカラー画像を描画する。
このような色材粒子をキャリア液に分散してなるインクQにおいて、キャリア液は、高い電気抵抗率(109Ω・cm以上、好ましくは1010Ω・cm以上)を有する誘電性の液体(非水溶媒)であるのが好ましい。キャリア液の電気抵抗が低いと、制御電極に印加される駆動電圧により、キャリア液自身が電荷注入を受けて帯電してしまい、色材粒子の濃縮がおこらない。また、電気抵抗の低いキャリア液は、隣接する制御電極間での電気的導通を生じさせる懸念もあるため、本発明には不向きである。
キャリア液として用いられる誘電性液体の比誘電率は、5以下が好ましく、より好ましくは4以下、さらに好ましくは3.5以下である。このような比誘電率の範囲とすることによって、キャリア液中の色材粒子に有効に電界が作用し、泳動が起こりやすくなる。
なお、このようなキャリア液の固有電気抵抗の上限値は1016Ωcm程度であるのが望ましく、比誘電率の下限値は1.9程度であるのが望ましい。キャリア液の電気抵抗が上記範囲であるのが望ましい理由は、電気抵抗が低くなると、低電界下でのインクの吐出が悪くなるからであり、比誘電率が上記範囲であるのが望ましい理由は、誘電率が高くなると溶媒の分極により電界が緩和され、これにより形成されたドットの色が薄くなったり、滲みを生じたりするからである。
キャリア液として用いられる誘電性液体としては、好ましくは直鎖状もしくは分岐状の脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、または芳香族炭化水素、および、これらの炭化水素のハロゲン置換体がある。例えば、へキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、デカン、イソデカン、デカリン、ノナン、ドデカン、イソドデカン、シクロヘキサン、シクロオクタン、シクロデカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、アイソパーC、アイソパーE、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイソパーM(アイソパー:エクソン社の商品名)、シェルゾール70、シェルゾール71(シェルゾール:シェルオイル社の商品名)、アムスコOMS、アムスコ460溶剤(アムスコ:スピリッツ社の商品名)、シリコーンオイル(例えば、信越シリコーン社製KF−96L)等を単独あるいは混合して用いることができる。
このようなキャリア液に分散される色材粒子は、色材自身を色材粒子としてキャリア液中に分散させてもよいが、好ましくは、定着性を向上させるための分散樹脂粒子を含有させる。分散樹脂粒子を含有させる場合、顔料などは分散樹脂粒子の樹脂材料で被覆して樹脂被覆粒子とする方法などが一般的であり、染料などは分散樹脂粒子を着色して着色粒子とする方法などが一般的である。
色材としては、従来からインクジェットインク組成物、印刷用(油性)インキ組成物、あるいは静電写真用液体現像剤に用いられている顔料および染料であればどれでも使用可能である。
色材として用いる顔料としては、無機顔料、有機顔料を問わず、印刷の技術分野で一般に用いられているものを使用することができる。具体的には、例えば、カーボンブラック、カドミウムレッド、モリブデンレッド、クロムイエロー、カドミウムイエロー、チタンイエロー、酸化クロム、ビリジアン、コバルトグリーン、ウルトラマリンブルー、プルシアンブルー、コバルトブルー、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、スレン系顔料、ペリレン系顔料、ぺリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料、等の従来公知の顔料を特に限定なく用いることができる。
色材として用いる染料としては、アゾ染料、金属錯塩染料、ナフトール染料、アントラキノン染料、インジゴ染料、カーボニウム染料、キノンイミン染料、キサンテン染料、アニリン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ペンゾキノン染料、ナフトキノン染料、フタロシアニン染料、金属フタロシアニン染料、等の油溶性染料が好ましく例示される。
さらに、分散樹脂粒子としては、例えば、ロジン類、ロジン変性フェノール樹脂、アルキッド樹脂、(メタ)アクリル系ポリマー、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリブタジエン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニールアルコールのアセタール変性物、ポリカーボネート等を挙げられる。
これらのうち、粒子形成の容易さの観点から、重量平均分子量が2,000〜1000,000の範囲内であり、かつ多分散度(重量平均分子量/数平均分子量)が、1.0〜5.0の範囲内であるポリマーが好ましい。さらに、前記定着の容易さの観点から、軟化点、ガラス転移点または、融点のいずれか1つが40℃〜120℃の範囲内にあるポリマーが好ましい。
インクQにおいて、色材粒子の含有量(色材粒子あるいはさらに分散樹脂粒子の合計含有量)は、インク全体に対して0.5〜30重量%の範囲で含有されることが好ましく、より好ましくは1.5〜25重量%、さらに好ましくは3〜20重量%の範囲で含有されることが望ましい。色材粒子の含有量が少なくなると、印刷画像濃度が不足したり、インクQと記録媒体P表面との親和性が得られ難くなって強固な画像が得られなくなったりするなどの問題が生じ易くなり、一方、含有量が多くなると均−な分散液が得られにくくなったり、インクジェットヘッド10等でのインクQの目詰まりが生じやすく、安定なインク吐出が得られにくいなどの問題が生じるからである。
また、キャリア液に分散された色材粒子の平均粒径は、0.1〜5μmが好ましく、より好ましくは0.2〜1.5μmであり、更に好ましくは0.4〜1.0μmである。この粒径はCAPA−500(堀場製作所(株)製商品名)により求めたものである。
色材粒子をキャリア液に分散させた後(必要に応じて、分散剤を使用しても可)、荷電制御剤をキャリア液に添加することにより色材粒子を荷電して、荷電した色材粒子をキャリア液に分散してなるインクQとする。なお、色材粒子の分散時には、必要に応じて、分散媒を添加してもよい。
荷電制御剤は、一例として、電子写真液体現像剤に用いられている各種のものが利用可能である。また、「最近の電子写真現像システムとトナー材料の開発・実用化」139〜148頁、電子写真学会編「電子写真技術の基礎と応用」497〜505頁(コロナ社、1988年刊)、原崎勇次「電子写真」16(No.2)、44頁(1977年)等に記載の各種の荷電制御剤も利用可能である。
なお、色材粒子は、制御電極に印加される駆動電圧と同極性であれば、正電荷および負電荷のいずれに荷電したものであってもよい。
また、色材粒子の荷電量は、好ましくは5〜200μC/g、より好ましくは10〜150μC/g、さらに好ましくは15〜100μC/gの範囲である。
また、荷電制御剤の添加によって誘電性溶媒の電気抵抗が変化することもあるため、下記に定義する分配率Pを、好ましくは50%以上、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%以上とする。
P=100×(σ1−σ2)/σ1
ここで、σ1は、インクQの電気伝導度、σ2は、インクQを遠心分離器にかけた上澄みの電気伝導度である。電気伝導度は、LCRメーター(安藤電気(株)社製AG−4311)および液体用電極(川口電機製作所(株)社製LP−05型)を使用し、印加電圧5V、周波数1kHzの条件で測定を行った値である。また遠心分離は、小型高速冷却遠心機(トミー精工(株)社製SRX−201)を使用し、回転速度14500rpm、温度23℃の条件で30分間行った。
以上のようなインクQを用いることによって、荷電粒子の泳動が起こりやすくなり、濃縮しやすくなる。
インクQの電気伝導度は、100〜3000pS/cmが好ましく、より好ましくは150〜2500pS/cm、さらに好ましくは200〜2000pS/cmである。以上のような電気伝導度の範囲とすることによって、制御電極に印加する電圧が極端に高くならず、隣接する記録電極間での電気的導通を生じさせる懸念もない。
また、インクQの表面張力は、15〜50mN/mの範囲が好ましく、より好ましくは15.5〜45mN/mさらに好ましくは16〜40mN/mの範囲である。表面張力をこの範囲とすることによって、制御電極に印加する電圧が極端に高くならず、ヘッド周りにインクが漏れ広がり汚染することがない。
さらに、インクQの粘度は0.5〜5mPa・secが好ましく、より好ましくは0.6〜3.0mPa・sec、さらに好ましくは0.7〜2.0mPa・secである。
このようなインクQは、一例として、色材粒子をキャリア液に分散して粒子化し、かつ、荷電調整剤を分散媒に添加して、色材粒子に荷電を生じさせることで、調製できる。具体的な方法としては、以下の方法が例示される。
(1)色材あるいはさらに分散樹脂粒子をあらかじめ混合(混練)した後、必要に応じて分散剤を用いてキャリア液に分散し、荷電調整剤を加える方法。
(2)色材、あるいはさらに分散樹脂粒子および分散剤を、キャリア液に同時に添加して、分散し、荷電調整剤を加える方法。
(3)色材および荷電調整剤、あるいはさらに分散樹脂粒子および分散剤を、同時にキャリア液に添加して、分散する方法。
なお、本発明においては、基本的に、Y、M、CおよびKの各色で、色材が異なる以外は同様の組成を有するインクQを用い、従って、キャリア液や荷電量などはY、M、CおよびKの各色のインクQで同一である。
前述のように、インクジェット記録装置10(以下、記録装置10とする)は、このようなインクQに静電力を作用させてインク液滴として吐出して、記録媒体に描画(画像記録)を行う、静電式のインクジェット記録装置であって、図1(A)に示すように、基本的に、記録媒体Pの保持手段12、搬送手段14、記録手段16、インク循環手段18、溶媒回収手段20、および、インク補充手段24を有しており、これらを筐体26に収容して構成される。後に詳述するが、インク補充手段24は、本発明のインク補充装置を利用するものである。
記録媒体Pの保持手段12は、記録前の記録媒体Pを保持する給紙トレイ30と、フィードローラ32と、記録後の記録媒体Pを保持する排出トレイ34とを備えている。
給紙トレイ30は、記録装置10に設定される所定の装填部に着脱可能な筐体である。図示例においては、装填部は、筐体26内の下方図中左側に設定され、給紙トレイ3
0は、記録媒体Pの取出部を前方にして、筐体26の内部に挿入されて、後端部(前記取出部と逆端側)を若干筐体から突出した状態で、所定の装填部に装填される。
また、フィードローラ32は、前記装填部に装填された給紙トレイ30の取出部に対応して配置される半月ローラである。
給紙トレイ30内には、記録前の記録媒体Pが複数枚積層されて収容される。画像の記録時には、フィードローラ32により、記録媒体Pが給紙トレイ30から1枚ずつ取り出され、後述する記録媒体Pの搬送手段14に供給される。
排出トレイ34は、画像を記録された記録媒体Pを収容するものであり、図示例においては、一部を筐体26から突出して、給紙トレイ30の装填部の上方に、記録媒体Pの排出方向先端を下方にして傾けて配置される。
記録後の記録媒体Pは、搬送手段14により搬送されて排出部から排出され、排出トレイ34内に順次積層されて収容される。
搬送手段14は、静電吸着等を利用して、給紙トレイ30から供給された記録媒体Pを排出トレイ34まで所定の経路で搬送するものであり、搬送ローラ対36と、搬送ベルト38と、ローラ40(40a、40b、および40c)と、導電性プラテン42と、記録媒体Pの帯電装置44および除電装置46と、分離爪48と、ガイド50と、定着ローラ対52とを備えている。
搬送ローラ対36は、記録媒体Pの搬送経路上の、フィードローラ32と搬送ベルト38との間の位置に設けられている。
フィードローラ32により給紙トレイ30から取り出された記録媒体Pは、次いで、搬送ローラ対36により挟持搬送され、搬送ベルト38表面の帯電装置44(スコロトロン帯電器44a)に対面する所定の位置に供給される。
帯電装置44は、スコロトロン帯電器44aと、高圧電源44bとを備える。スコロトロン帯電器44aは、記録手段16(ヘッドユニット60)の上流(記録媒体Pの搬送方向の上流 以下、単に上流とする)に、搬送ベルト38に対面して配置される。また、高圧電源44bの負側の端子はスコロトロン帯電器44aに接続され、その正側の端子は接地されている。
搬送ベルト38は、エンドレスベルトであり、3つのローラ40によって、略三角形状に張架されている。
この搬送ベルト38は、表面(記録媒体Pの静電吸着面)が絶縁性で、裏面(ローラ40との接触面)が導電性となっている。また、ローラ40のうちの少なくとも1つは、図示していない駆動源に接続されており、記録時には所定の速度で回転駆動され、これにより搬送ベルト38も記録媒体Pの搬送方向(図中矢印方向)に回転する。
搬送ベルト38内側の記録手段16(ヘッドユニット60)に対応する位置には、搬送ベルト38の内面に接触して、平板状の導電性プラテン42が配置されている。
図示例においては、ローラ40bは接地されており、従って、搬送ベルト38の裏面を介して、ローラ40aおよび40c、ならびに導電性プラテン42も接地される。これにより、搬送ベルト38の記録手段16(ヘッドユニット60)に対面する位置は、後述する静電式のインクジェットにおいて、インク液滴を吐出させる制御電極の対向電極として機能する。
前述のように、記録媒体Pは、フィードローラ32によって搬送ローラ対36に供給され、搬送ローラ対36によって、搬送ベルト38表面スコロトロン帯電器44aに対面する所定の位置に供給される。また、駆動源となっているローラ40の回転によって、搬送ベルト38が回転する。
この位置に搬送された記録媒体Pの表面は、スコロトロン帯電器44aにより所定の負の高電位(例えば、約−1.5kV)に均一に帯電される。搬送ベルト38の表面は絶縁性であり、この負の高電位の帯電により、記録媒体Pは、搬送ベルト38の表面に静電吸着され、搬送ベルト38の回転によって、同方向に搬送され、記録手段16に搬送され描画に供される。記録手段16については、後に詳述する。
また、記録媒体Pに帯電した負の高電位は、後述する静電式のインクジェットにおけるインク液滴吐出のバイアス電圧として作用し、さらに、搬送ベルト38による記録媒体Pの搬送は、インクジェット記録における記録媒体Pの走査搬送(主走査)となる。
記録手段16の下流には、下流に向かって、除電装置46、分離爪48、ガイド50および定着ローラ52が配置される。
除電装置46は、コロトロン除電器46aと、高圧電源46bとを備えている。コロトロン除電器46aは、搬送ベルト38の表面に対向する位置に配置されている。また、高圧電源46bの一端はコロトロン除電器46aに接続され、他端は接地されている。
記録後の記録媒体Pは、コロトロン除電器46aにより除電される。これにより、記録媒体Pを、搬送ベルト38から分離し易くなる。
除電装置46により除電された記録媒体Pは、分離爪48により搬送ベルト38上から分離(剥離)され、ガイド50に案内され定着ローラ対52に供給される。
定着ローラ対52は、少なくとも一方がヒートローラとなっている搬送ローラ対である。記録媒体Pは、定着ローラ対52により挟持搬送されつつ、静電式のインクジェットによって記録された画像が加熱定着される。
画像を定着された記録媒体Pは、定着ローラ対52によって排出部から排出され、排出トレイ34内に、順次、積層される。
前述のように、帯電手段44によって帯電され、搬送ベルト38に吸着された記録媒体Pは、搬送ベルト38によって記録手段16に搬送され、画像を記録される。
記録手段16は、静電式のインクジェットによって、記録媒体Pに画像を記録するものであり、ヘッドユニット60と、ヘッドドライバ62と、記録媒体Pの位置検出装置64とを備えている。
前述のように、記録装置10は、Y,M、CおよびKの4色のフルカラーの画像を記録するものであり、ヘッドユニット60は、各色のインクQを吐出する4つの記録ヘッド70(図2〜図4参照)を有している。なお、各色の記録ヘッド70は同じものである。
従って、図示例の記録装置10においては、Y、M、CおよびKの各記録ヘッド70に、それぞれ対応して、後述するインク循環手段18およびインク補充手段24が備えられる。図示例において、各色の記録ヘッド70に対するこれらの部位は、例えば、図1紙面に垂直方向に配列して、配置される。
図示例において、記録ヘッド70は、対応する記録媒体Pの幅(搬送ベルト38による搬送方向と直交する方向のサイズ)に対して、全域に対応する吐出部の列(いわゆるノズル列)を有する、いわゆるラインヘッドであって、各記録ヘッド70は、吐出部の列(後述する行方向)を記録媒体Pの幅方向に一致して、記録媒体Pの搬送方向(後述する列方向)に配列される。
なお、本発明のインクジェット記録装置は、このようなラインヘッドを用いるものに限定はされず、記録媒体Pを断続的に搬送しつつ、この搬送に同期して、記録ヘッドを搬送方向と直交方向する方向に走査する、いわゆるシャトルタイプの記録ヘッドを用いるインクジェット記録装置であってもよい。
図2に、記録ヘッド70の概念図を示す。なお、図2において、(A)は一部断面斜視図を、(B)は断面図を、それぞれ示すものである。
記録装置10においては、前述のように、帯電手段44によって負の高電圧に帯電(バイアス電圧を帯電)されて搬送ベルト38に静電吸着された記録媒体Pを、搬送ベルト38によって搬送しつつ、ヘッドドライバ62による制御の下、記録画像すなわち供給された画像データに応じて記録ヘッド70の各吐出部を変調駆動して吐出をon/offすることにより、インク液滴Rをオンデマンドで吐出して、記録媒体Pに目的とするフルカラー画像を記録する。
なお、記録ヘッド70は、前述のように、記録媒体Pの幅に対応する吐出部の列を有するラインヘッドであり、図3に概念的に示すように、多数の吐出部を二次元的に配置したマルチチャンネル構造のインクジェットヘッドであるが、図2においては、構造を明瞭に示すために、吐出部の一部のみを示す。
記録ヘッド70(以下、ヘッド70とする)は、色材粒子(前述のように、色材を含み、かつ帯電した微粒子)をキャリア液に分散してなるインクQに、静電力を作用させてインク液滴Rとして吐出する、静電式のインクジェットヘッドで、ヘッド基板72と、吐出基板74と、インクガイド76とを備えている。
ヘッド70において、ヘッド基板72と吐出基板74は、互いに対面して所定の間隔離間して配置され、その間に、各吐出口96にインクQを供給するためのインク流路78が形成される。インクQは、インク循環手段18によってインク流路78を含む所定の経路で循環され、記録時には、インク流路78内を所定方向に所定の速度(例えば、200mm/sのインク流)で、例えば、図中矢印a方向に流される。
ヘッド基板72は、全ての吐出部に共通なシート状の絶縁性基板であり、その表面には、電気的にフローティング状態である浮遊導電板80が設けられている。
浮遊導電板80には、画像の記録時に、後述する第1制御電極82および第2制御電極84に印加される駆動電圧に応じて誘起される誘導電圧が発生する。また、誘導電圧の電圧値は稼動チャンネル数に応じて自動的に変化する。この誘導電圧により、インク流路78内のインクQに含まれる色材粒子は付勢されて吐出基板74側に泳動し、すなわち、後述する吐出口96のインクQの濃縮が、より好適に行われる。
なお、浮遊導電板80は必須の構成要素ではなく、必要に応じて適宜設けるのが好ましい。また、浮遊導電板80は、インク流路78よりもヘッド基板72側に配置されていればよく、例えばヘッド基板72の内部に配置してもよい。また、浮遊導電板80は、吐出部が配置される位置よりもインク流路78の上流側に配置される方が好ましい。また、浮遊導電板80に所定の電圧を印加するようにしても良い。
他方、吐出基板74は、ヘッド基板72と同様に全ての吐出部に共通なシート状の絶縁性基板であり、絶縁性基板86と、第1制御電極82と、第2制御電極84と、ガード電極88と、絶縁層90,92および94とを備えている。また、吐出基板74には、各インクガイド76に対応する位置に、インクの吐出口96が貫通して開口しており、インクガイドの先端部分98を吐出基板74の表面から突出してインクガイド76が挿通している。前述のように、ヘッド基板72と吐出基板74とは離間して配置され、その間にインク流路78が形成される。
ヘッド70においては、互いに対応する第1制御電極82、第2制御電極84、吐出口96、およびインクガイド76等によって、1つのインクの吐出部が構成される。
第1制御電極82および第2制御電極84は、それぞれ絶縁性基板86の図中上面および下面の表面に、各々に対応する吐出口96の周囲を囲むようにリング状に設けられた円形電極である(図3および図4参照)。絶縁性基板86および第1制御電極82の表面には、その表面を保護すると共に平坦化する絶縁層92が被覆され、同様に、絶縁性基板86および第2制御電極84の表面には、その表面を平坦化するための絶縁層90が被覆されている。さらに、絶縁層92の上には、ガード電極88が形成され、ガード電極88および絶縁層92の上には、その表面を平坦化するための絶縁層94が形成される。
なお、第1制御電極82および第2制御電極84はリング状の円形電極に限定されず、インクガイド76に臨むように配置される電極であれば、例えば略円形電極、分割円形電極、平行電極、略平行電極など、どのような形状であっても良い。
図3および図4に示すように、ヘッド70において、インクガイド76、第1制御電極82および第2制御電極84、吐出口96等で構成される各吐出部は、マトリクス状に2次元的に配置されている。
具体的には、ヘッド70は、図3(B)および(C)に示すように、行方向(副走査方向(図3横方向))に配列された吐出部の列を、列方向(主走査方向(図3縦方向))に3行(A行、B行、C行)有する。なお、図3においては、行方向に5個(1列、2列、3列、4列、5列)の、計15個のマトリクス状に配置された吐出部を示している。
ヘッド70は、ラインヘッドであり、この行方向に記録媒体Pの幅方向に対応する吐出部の列(ノズル列)を有している。従って、4つのヘッド70は、行方向を図1紙面と垂直方向に一致した状態で、列方向に配列され、記録媒体Pは搬送ベルト38によって、列方向に(主走査)搬送される。
各行の吐出部は、列方向に対して所定の間隔離間して配置される。また、各行は、吐出部を行方向に互いに1/3ピッチずらして、自身の吐出部が他行の吐出部の間(行方向の間)に位置するように配置される。
図3(A)に示すように、ガード電極88は、吐出口96および制御電極に対応する領域が円形に開口するシート状の電極である。すなわち、ガード電極88は、各制御電極の間に形成される。
また、図3(B)に示すように、同じ列に配置された吐出部の第1制御電極82は、相互に接続され、かつ、図3(C)に示すように、同じ行に配置された吐出部の第2制御電極84は、相互に接続されている。
さらに、図示は省略するが、第1制御電極82および第2制御電極84は、それぞれ、駆動電圧(パルス電圧)を印加して、各電極を変調駆動してインク液滴Rの吐出をon/offするための、パルス電源に接続されている。
画像の記録時には、同一列に配置された第1制御電極82は同時かつ同一電圧レベルの駆動電圧が印加(on)される。同様に、同一行に配置された第2制御電極84は同時かつ同一電圧レベルに駆動電圧が印加(on)される。
また、記録媒体Pに記録される1行は、列方向に対して、第2制御電極84の行数に相当する3つのグループに分割され、A行、B行およびC行の各行によって、時分割で順次記録される。
例えば、図2に示す例の場合、第2制御電極84のA行目、B行目、C行目を所定のタイミングで順次onする。この駆動に対応して、第1制御電極82を画像データ(記録画像)に応じて変調駆動(on/off)することにより、時分割した3回の記録によって、記録媒体P上に1行分の描画が行われる。前述のように、記録媒体Pは、列方向に搬送されるので、行方向(副走査方向)に、各行の有する記録密度(吐出部密度)の3倍の記録密度の描画を行うことができる。
なお、制御電極は、第1制御電極82および第2制御電極84の2層電極構造に限定されず、単層電極構造でもよいし、3層以上の電極構造としても良い。
先にも述べたが、ガード電極88は、図3(A)に示すように、各吐出口96の周囲に形成された第1制御電極82および第2制御電極84に相当する部分がリング状に開口する、全ての吐出部に共通なシート状の電極である。すなわち、ガード電極88は、各制御電極間に配置される電極である。絶縁層92およびガード電極88の表面には、その表面を保護するとともに、平坦化する絶縁層94が被覆されている。
ガード電極88には所定の電圧が印加されており、隣接する吐出部のインクガイド76の間に生じる電界干渉を抑制する役割を果たす。
なお、ガード電極88は必須の構成要素ではない。また、吐出基板74には、第1制御電極82または第2制御電極84からのインク流路78方向への反発電界を遮蔽するために、第2制御電極84よりインク流路78側にシールド電極を設けても良い。
インクガイド76は、凸状の先端部分96を持つ所定厚みのセラミック製平板である。図示例においては、同一行の吐出部のインクガイド76は、ヘッド基板72上の浮遊導電板80の上に配置された同じ支持体47の上に所定の間隔で配置される。インクガイド76は、吐出基板74に開孔された吐出口96を貫通し、先端部分96を吐出基板74の記録媒体P側の最表面(絶縁層94の図中上側の表面)よりも上部に突出している。
インクガイド76の先端部分96は、記録媒体Pの保持手段17に向かって、漸次、細くなる略三角形状(ないしは台形状)に成形されている。
なお、先端部分96(最先端部)は、金属が蒸着されているのが好ましい。この先端部分96の金属蒸着は必須の要素ではないが、これにより、先端部分96の誘電率が実質的に大きくなり、強電界を生じさせ易くできるという効果がある。
なお、インクガイド76の形状は、インクQ内の色材粒子を先端部分96に向けて泳動(すなわちインクQを濃縮)させることができれば、特に制限的ではなく、例えば先端部分96は凸状でなくても良い等、自由に変更してもよい。また、インクの濃縮を促進するために、毛細管現象によってインクQを先端部分96に集めるインク案内溝となる切り欠きを、インクガイド76の中央部分に図中上下方向に沿って形成しても良い。
前述のように、第2制御電極84は、所定のタイミングで1行ずつ、順次、on(駆動(高電圧レベル(例えば、400〜600V)またはハイインピーダンス状態))され、残りの全ての第2制御電極84はoff(非駆動(接地レベル(接地状態))にされる。また、第1制御電極82は、全ての列が同時に、画像データ(記録画像)に応じて、列単位でon(高電圧レベルまたは接地レベルにされる。これにより、各々の吐出部におけるインクの吐出/非吐出(インク吐出のon/off)が制御される。
すなわち、第2制御電極84がonで、かつ第1制御電極82がonの場合にはインクQがインク液滴Rとして吐出(吐出on)され、第1制御電極82および第2制御電極84の少なくとも一方がoffの場合にはインクは吐出されない(吐出off)。
そして、各々の吐出部から吐出されたインク液滴Rは、負のバイアス電圧を帯電された記録媒体Pに引き寄せられ、記録媒体Pの所定位置に付着して画像が形成される。
上記のように、下層の第2制御電極84の行を順次onし、画像データに応じて上層の第1制御電極82をon/offした場合、第1制御電極82が画像データに応じてonされるため、列方向のそれぞれの吐出部を中心として、その両側の吐出部では、第1制御電極82が高電圧レベルまたは接地レベルに頻繁に変化する。この場合、画像の記録時にガード電極88を所定のガード電位、例えば接地レベル等にバイアスすることにより、隣接する吐出部の電界の影響を排除することができる。
ヘッド70では、第1制御電極82または第2制御電極84の一方、または両方で、インク吐出のon/offの制御を行うかは何ら制限的ではない。すなわち、制御電極側のインクon/offの時の電圧値と記録媒体P側の電圧値との差分が所定値よりも大きい場合にはインクが吐出され、所定値よりも小さい場合にはインクが吐出されないように、制御電極側および記録媒体P側の電圧を適宜設定すればよい。
従って、ヘッド70においては、図示例とは逆、すなわち第1制御電極82を1列毎に順次onし、画像データに応じて、第2制御電極84をonすることで、インク吐出をon/offすることも可能である。
この場合、列方向は第1制御電極82の1列毎にonされ、列方向のそれぞれの吐出部を中心として、その両側の列の吐出部の第1制御電極82は常に接地レベルになるため、この両側の列の吐出部の第1制御電極26がガード電極88の役割を果す。このように、上層の第1制御電極82で各列を順次オンし、画像データに応じて下層の第2制御電極84を駆動する場合には、ガード電極88を設けなくても、隣接する吐出部の影響を排除し、記録品質を向上させることができる。
また、この態様では、インクQ中の色材粒子を正帯電させ、記録媒体側を負の高電圧に帯電させているが、これに限定されず、逆に、インク中の色材粒子を負に帯電させ、記録媒体P側を正の高電圧に帯電させても良い。このように、色材粒子の極性を本態様と逆にする場合には、対向電極18、記録媒体Pの帯電ユニット18、各々の吐出部の第1制御電極82および第2制御電極84への印加電圧極性等を上記の例と逆にすれば良い。
位置検出装置64は、フォトセンサ等の従来公知の位置検出手段であり、帯電装置64とヘッドユニット60との間の搬送ベルト38による搬送経路上において、記録媒体Pが所定の位置に搬送されたことを検出するものである。
位置検出装置64による記録媒体Pの検出結果は、ヘッドドライバ62に供給される。
ヘッドドライバ62は、ヘッドユニット60の各ヘッド70に、駆動信号を供給するものである。
ヘッドドライバ62には、スキャナやコンピュータ等の外部装置から画像データが入力される。ヘッドドライバ62は、位置検出装置64による記録媒体Pの検出結果を参照して、記録媒体Pが所定位置に搬送された時点で、記録媒体Pの搬送タイミングおよび供給された画像データに応じた各制御電極の駆動信号を、ヘッドユニット60の各ヘッド70(そのパルス電源)に供給する。ヘッド70は、この駆動信号に応じて、前述のように、各行の第2制御電極84を順次駆動し、かつ、各列の第1制御電極82を画像データに応じて変調駆動する。これにより、各色のヘッド70から各色のインクが吐出され、記録媒体Pには、画像データに対応した画像が記録される。
このようなインクQを用いる静電式のインクジェットにおいては、従来のインクジェット方式のように、インク全体に力を作用させて、インクを記録媒体に向けて飛翔させるのではなく、主に、キャリア液に分散させた固形成分である色材粒子に力を作用させて、インクを飛翔させる。以下、記録手段16(ヘッド70)におけるインク液滴R吐出の作用を説明する。
なお、以下の例では、色材粒子は正荷電しており、従って、吐出onでは第1制御電極82および第2制御電極84には、正の駆動電圧が印加され、記録媒体Pには、負の高電圧(バイアス電圧)が帯電される。
画像の記録時には、インクQは後述するインク循環手段18によって循環され、インク流路78内を図中右側から左側(図2中矢印a方向)に向かって所定の速度で流れる。
また、前述のように、記録媒体Pは、帯電装置44によって負の高電圧に帯電されて、搬送ベルト38に静電吸着され、搬送ベルト38の回転によって搬送され、記録手段16のヘッドユニットに対面する位置に至る。
記録媒体Pに帯電する負の高電圧は、静電式のインクジェットにおけるバイアス電圧として作用し、また、記録媒体Pおよび搬送ベルト38は、ヘッド70の制御電極に対する対向電極として作用するのは、前述のとおりである。
前述のように、搬送ベルト38によって、記録媒体Pが所定の位置に搬送されると、ヘッドドライバ62は、記録媒体Pの搬送タイミングおよび画像データに応じて、各ヘッド70に駆動信号を供給し、各ヘッド70は、これに応じて、各行の第2制御電極84を順次駆動し、かつ、各列の第1制御電極82を画像データに応じて変調駆動し、インク吐出を画像データに応じて変調してon/offする。
ここで、第1制御電極82および第2制御電極84の少なくとも一方がoffであり、すなわちバイアス電圧のみが印加されている状態では、インクQには、バイアス電圧とインクQの色材粒子(荷電粒子)の荷電とのクーロン引力、色材粒子間のクーロン反発力、キャリア液の粘性、表面張力、誘電分極力等が作用し、これらが連成して、色材粒子やキャリア液が移動し、図2(B)に概念的に示すように、吐出口96から若干盛り上がったメニスカス状となってバランスが取れている。
また、このクーロン引力等によって、色材粒子は、いわゆる電気泳動でバイアス電圧が帯電された記録媒体Pに向かって移動する。すなわち、吐出口96のメニスカスにおいては、インクQが濃縮された状態となっている。
この状態から、インク液滴Rを吐出するための駆動電圧(パルス電圧)が印加される。すなわち、図示例においては、第1制御電極82および第2制御電極84の両方がonされると、前記バイアス電圧に駆動電圧が重畳され、先の連成に、さらにこの駆動電圧の重畳によって連成された運動が起こり、静電力によって色材粒子およびキャリア液がバイアス電圧(対向電極)側すなわち記録媒体P側に引っ張られ、メニスカスが成長して、その上部から略円錐状のインク液柱いわゆるテーラーコーンが形成される。また、先と同様に、色材粒子は電気泳動によってメニスカスに移動しており、メニスカスのインクQは濃縮され、色材粒子を多数有する、ほぼ均一な高濃度状態となっている。
駆動電圧の印加開始後、さらに有限な時間が経過すると、色材粒子の移動等により、電界強度の高いメニスカスの先端部分で、主に色材粒子とキャリア液の表面張力とのバランスが崩れ、メニスカスが急激に伸びて曳糸と呼ばれる直径数〜数十μm程度の細長いインク液柱が形成される。
さらに有限な時間が経過すると曳糸が成長し、この曳糸の成長、レイリー/ウエーバー不安定性によって発生する振動、メニスカス内における色材粒子の分布不均一、メニスカスにかかる静電界の分布不均一等の相互作用によって曳糸が分断され、インク液滴Rとなって吐出/飛翔し、かつ、バイアス電圧にも引っ張られて、記録媒体Pに着弾する。
曳糸の成長および分断は、さらにはメニスカス(曳糸)への色材粒子の移動は、駆動電圧の印加中は連続して発生する。また、駆動電圧の印加を終了(第1制御電極82および第2制御電極84の少なくとも一方をoff)した時点で、バイアス電圧のみが印加された図2(B)のメニスカスの状態に戻る。
記録媒体P上におけるインクの1ドットは、通常、この1回(1パルス)の駆動電圧の印加によるものであり、従って、1ドットは、この1回の駆動電圧の印加によって曳糸から分断して吐出した複数のインク液滴Rによって形成される。
前述のように、インクQはインク循環手段18によって循環される。なお、記録装置10は、インク循環手段18は、Y、M、CおよびKの各色毎に有するのは、前述のとおりである。また、Yインクのインク循環系18のみに後述するインク補充手段24の濃度検出手段116およびレベル検出手段118が設置される以外は、インク循環手段18は、全色で同じ構成を有する。
インク循環手段18は、インクタンク100、インク供給路102、およびインク回収路104を有し、インクタンク100〜インク供給路102〜ヘッド70(インク流路78)〜インク回収路104〜インクタンク100の経路で、インクタンク100内のインクQを循環する。
なお、このインクQの循環経路内には、この経路でインクQを循環するためのポンプが配置される。また、インクタンク100は、色材粒子の沈降/堆積を防止するための撹拌手段や、インク吐出の安定性を向上するための温度調節手段を有するのが好ましい。
各インクタンク100には、対応する色のインクを補充するインク補充手段24が接続される。なお、記録装置10においては、インク補充手段24もY、M、CおよびKの各色毎に有するのは、前述のとおりである。一例として、図1(A)に示される最も手前は、Yインクのインク循環手段18およびインク補充手段24である。
インク補充手段24は、基本的に、希釈液補充部112、コンク液補充部114、濃度検出手段116、レベル検出手段118を有して構成される。なお、図示例においては、一例として、濃度検出手段116およびレベル検出手段118は、Yインクのインク補充手段24にのみ設けられている。また、全てのインク補充手段24は、制御部120によって制御される。
希釈液補充部112は、インクQを補充する際のインクの希釈液として用いるキャリア液を充填するタンクと、希釈液をインクタンク100に供給するポンプなどを有するものであり、制御部120からの指示に従って、希釈液をインクタンク100に補充する。
他方、コンクインク補充部134は、コンクインク(高濃度インク=色材粒子の量が多いインク)を充填するタンクと、コンクインクをインクタンク100に供給するポンプなどを有するものであり、制御部120からの指示に従って、コンクインクをインクタンク100に補充する。
なお、本発明においては、コンクインクの濃度には、特に限定はなく、また、補充用の所定濃度のインクとして前記インクQの目的濃度と同濃度のインクを用いてもよく、さらに、互いに濃度の異なる複数の所定濃度のインクをコンクインクおよび希釈液として用いて補充を行ってもよい。
濃度検出手段116は、光学的な検出手段を用いてYインクの濃度を検出し、制御部120に供給するものである。
具体的には、記録装置10において、Yインクのインク供給路102は、一部、ガラス等の光透過性部材で形成される透過部を有する。濃度検出手段116は、発光素子から出射した測定光を光透過部に入射し、光透過部を透過した透過光の光量を受光素子で測定する。濃度検出手段116は、実験やシミュレーション等で予め作成した、透過光の測定結果とYインクの濃度との関係を示すルックアップテーブル(LUT)を有しており、このLUTを用いて、透過光の測定結果からYインクの濃度を求める。あるいは、LUTに変えて、透過光の測定結果をパラメータとする演算式でYインクの濃度を求めてもよい。
なお、本発明において、インク濃度の検出手段は、光学的な手段に限定はされず、各種の手段が利用可能であるが、インクの濃度を直接的に、かつ高精度に検出できる等の点で、このような光学的な濃度検出手段が好ましく利用される。
レベル検出手段118は、Yインクのインクタンク100内におけるインクレベル(インクの液面高さ=インクの量)を検出し、制御部120に供給する部位である。すなわち、本例においては、インクタンク100内のインクレベルを検出することによって、記録装置10内のインク量を検出している。
本発明において、インクレベルの検出手段には、特に限定はなく、電極棒等を用いる電気的なレベル検出手段、フロートを用いるレベル検出手段、超音波式のレベル検出手段、静電容量式のレベル検出手段等、公知の各種の手段が利用可能である。また、インクレベルの検出ではなく、インクタンク内のインク重量の測定等によって、インクタンク100内におけるインク量を直接的に検出してもよい。
制御部120は、各インクのインクタンク100にインク補充を行う際に、コンクインクおよび希釈液の補充量を決定し、各色のインク補充手段24の希釈液補充部112に希釈液の補充量を、同コンクインク補充部114にコンクインクの補充量を、それぞれ指示する部位である。
なお、本発明を用いる記録装置10において、インク補充のタイミングには、特に限定はない。例えば、所定期間毎や所定枚数の描画毎等に自動的に行ってもよく、インクタンク100内のインクQの量を検出して自動的に行ってもよく、描画した画像を観察したオペレータ等の判断による入力指示に応じて行ってもよく、複数のタイミング決定手段を有し、選択的に行ってもよい。
このような制御部120は、図1(B)に概念的に示すように、基本的に、画像データ取得手段122と、インク消費量予測手段124と、インク蒸発量予測手段126と、補充量決定手段128、判断手段130と、補正手段132とを有する。
画像データ取得手段122は、ヘッドドライバ62から、各色毎の画像データを取得するものである。なお、この画像データは、ヘッド70のクリーニングのための空打の画像データも含む。
インク消費量予測手段124は、画像データ取得手段122が取得した画像データに基づいて、インク補充を行う時点までのインク消費量(例えば、前回のインク補充時から現在までのインクの消費量)を各色毎に予測するものである。一例として、インク消費量予測手段124は、実験やシミュレーションによって予め作成された、画像データとインクの消費量との関係を示すLUTや、画像データからインク消費量を算出する演算式を有しており、これらを用いて、各色毎にインク消費量を予測する。なお、インク消費量を予測するLUTや演算式は、全ての色で共通でもよく、あるいは、必要に応じて各色毎に有してもよい。
本発明において、インク消費量の予測方法は、上記方法に限定はされない。
例えば、各色毎の画像データや吐出駆動信号を受け取り、これを用いて記録した画素数(吐出回数(インク液滴によるドットの形成数))を検出して、予め作成した画素数とインク消費量との関係を示すLUTや演算式を用いて、各色毎のインク消費量を予測してもよい。
あるいは、各色毎にインクの吐出回数(吐出したインク液滴数)をカウントして、予め作成した吐出回数とインク消費量との関係を示すLUTや演算式を用いて、各色毎のインク消費量を予測してもよい。なお、吐出回数は、ヘッド70の駆動信号からカウントしてもよく、画像データを利用(例えばLUT等で画像データを吐出回数に変換)してカウントしてもよく、ヘッド70での吐出回数を直接的にカウントしてもよい。
インク蒸発量予測手段126は、インク補充を行う時点までのインク(キャリア液)の蒸発量(例えば、前回のインク補充時から現在までのインクの蒸発量)を予測するものである。なお、インクの蒸発量は全ての色で同一であるので、1色のみについて予測を行って、これを用いればよい。
一例として、インク蒸発量予測手段126は、経過時間の測定手段、および、実験やシミュレーションによって予め作成された、経過時間とインク蒸発量との関係を示すLUTや、経過時間からインク蒸発量を算出する演算式を有しており、これらを用いて、インクの蒸発量を予測する。
なお、インク蒸発量の予測は、必要に応じて、稼動時と非稼動時とに分けて行ってもよい。
例えば、稼動時における時間経過とインク蒸発量との関係を示すLUT(演算式)と、非稼動時における時間経過とインク蒸発量との関係を示すLUTとを用いて、稼動時と非稼動時とにおけるインク蒸発量をそれぞれで予測して、両者を加算することで現在までのインク蒸発量を予測してもよい。
補充量算出手段128は、インク補充の際のコンクインクの補充量と希釈液の補充量を各色毎に決定し、希釈液補充部112およびコンクインク補充部114に指示を出すものである。
具体的には、インク消費量予測手段124が予測した各色のインク消費量と、インク蒸発量予測手段126が予測したインク蒸発量とを加算して、各色毎に、消費したインクの全消費量である消費予測インク量を算出する。
次いで、補充量算出手段128は、所定濃度のインクを消費予測インク量に見合うだけ補充するように、各色毎に、希釈液およびコンクインクの補充量を決定し、各色の希釈液補充部112およびコンクインク補充部114に指示を出す。なお、補充量の決定は、例えば、所定濃度のインクとなるように、補充量(消費予測インク量)に応じて希釈液量およびコンクインク量を算出してテーブル化したLUT等を用いて決定すればよい。あるいは、演算によって求めてもよい。
各色の希釈液補充部112およびコンクインク補充部114は、この指示に応じて、インクタンク100に希釈液およびコンクインクを補充するのは、前述のとおりである。
判断手段130は、インク補充を行った後に検出された、濃度検出手段116によるYインクの濃度検出結果、および、レベル検出手段によるYのインクタンク100内におけるインクレベルの検出結果から、インク補充後におけるYインクの濃度および量を判断し、その判断結果を、SW1、SW2、SW3、およびSW4の4つのSW(スイッチ)に出力するものである。
図示例においては、各SWは定常offであり、判断手段130では、Yインクが所定濃度よりも濃い場合にはSW1をonし、Yインクが所定濃度よりも薄い場合にはSW2をonし、Yインクの量が少ない(インクレベルが低い)場合にはSW3をonし、Yインクの量が多い(インクレベルが高い)場合にはSW4をonする。すなわち、Yインクの濃度および量が適正であれば、全SWはoffとなる。
補正手段132は、判断手段130による判断結果すなわちSWのon/offの状態に応じて、インク消費量予測手段124やインク蒸発量予測手段126における予測方法の補正を行い、あるいはさらに、警告の発信等を行う部位である。
なお、インク消費量を予測するLUTや演算式等を各色毎に有する場合には、補正は、個々の色毎に行う。
以下、図5のフローチャートを参照してインク補充手段24におけるインク補充の作用および制御部120の作用を説明することにより、判断手段130および補正手段132、ならびに本発明のインク補充装置について、より詳細に説明する。
画像データ取得手段122は、1つの画像記録を行う毎に、ヘッドドライバ62から画像データを取得し、記憶しておく。
インク補充が開始されると、インク消費量予測手段124が画像データ取得手段122から画像データを読み出す。インク消費量予測手段124は、読み出した画像データを用いて、前述のように各色毎のインク消費量を予測する。他方、インク蒸発量予測手段126も、前述のようにインクの蒸発量を予測する。
なお、多数の画像の画像データを記憶するためには、容量の大きな記憶手段が必要となるので、画像記録の1枚毎に、画像データからインクの消費量を予測して、これを積算していくことにより、インク消費量を予測してもよい。
次いで、補正量算出手段128が、インク消費量予測手段124が予測したインク消費量、および、インク蒸発量予測手段126が予測したインク蒸発量を読み出し、前述のように、各色毎に、消費したインクの全消費量である消費予測インク量を算出する。次いで、補正量算出手段128は、消費予想インク量に対応する所定濃度のインクを補充するように、各色毎に希釈液およびコンクインクの補充量を決定し、各色の希釈液補充部112およびコンクインク補充部114に指示を出す。
この指示に応じて、各色の希釈液補充部112およびコンクインク補充部114は、指示された量の希釈液およびコンクインクを、対応するインクタンク100に補充する。
このようなインクの補充シーケンスが終了すると、次いで、補充後の判定シーケンスに入る。
例えば、制御部120による指示に応じて、濃度検出手段116が補充後のYインクの濃度を検出して判断手段130に送り、また、レベル検出手段118がYインクのインクタンク100におけるインクレベルを検出して、判断手段130に送る。なお、インクレベルの検出時には、インクを循環してもしなくてもよいが、濃度検出時には、インクを循環させる。
判断手段130は、Yインクの濃度およびインクレベルの検出結果について、例えば、まず、濃度を判断して、Yインクが所定濃度よりも濃い場合にはSW1をonし、Yインクが所定濃度より薄い場合にはSW2をonする。
次いで、Yインクのインクレベルを判断して、Yインクが所定量よりも少ない場合にはSW3をonし、Yインクが所定量よりも多い場合にはSW4をonする。
従って、濃度が適正であればSW1およびSW2はoffであり、インクレベルが適正であれば、SW3およびSW4はoffである。
補正手段132は、判断手段130の各SWのon/offの状態を検出する。
全てのSWがoffの場合には、消費予測インク量が適正であり、すなわち、インク消費量およびインク蒸発量が予測どおりで変動が無いと判定できるので、「異常無し」としてインク補充の処理を終了する。あるいはさらに、異常無しを示すアラームやディスプレイ表示を行ってもよい。
これに対し、SWが1つでもonとなった場合は、消費予測インク量に誤差があり、すなわちインク消費量およびインク蒸発量に変動が生じた可能性や、ヘッド70に異常等が生じている可能性が有る。
従って、SWが1つでもonになった場合には、補正手段132は、SWのon状態に応じて、インク消費量予測部124の補正やインク蒸発量予測部126の補正を行い、あるいはさらに、警告音の出力や状態を示すディスプレイ表示等の警告の発信を行う。
具体的には、SW1およびSW3のみがonの場合には、インクの補充後において、インクが濃く、かつ、量が少ないので、インクの蒸発量が変動し、実際の蒸発量が予測した蒸発量よりも多いと考えられる。
従って、この場合には、補正手段132は、インク蒸発量予測手段126におけるインク蒸発量の予測量が多くなるように、蒸発量の予測を行うためのLUTの書き換えや演算式の補正を行う。あるいはさらに、警告音の発信やディスプレイ表示によって、異常発生や蒸発量が多くなった旨の警告を発信してもよい。
これに対して、SW2およびSW4のみがonの場合には、インクの補充後において、インクが薄く、かつ量が多いので、インクの蒸発量が変動して、実際の蒸発量が予測した蒸発量よりも少ないと考えられる。
従って、この場合には、先の例と逆に、補正手段132は、インク蒸発量予測手段126におけるインク蒸発量の予測量が少なくなるように、インクの蒸発量を予測するLUTの書き換えや演算式の補正を行い、あるいはさらに、異常発生や蒸発量が少なくなった旨の警告の発信等を行う。
また、SW1およびSW4のみがonの場合には、インクの補充後において、インクが濃く、かつ、量が多いので、インクの消費量が変動し、実際の消費量が予測した消費量よりも少ないと考えられる。
従って、この場合には、補正手段132は、インク消費量予測手段124におけるインク消費量の予測量が少なくなるように、インク消費量の予測を行うためのLUTの書き換えや演算式の補正を行い、あるいはさらに、警告音の発信やディスプレイ表示によって、異常発生やインク消費量が少なくなった旨の警告を発信する。
これに対して、SW2およびSW3のみがonの場合には、インクの補充後において、インクが薄く、かつ、量が少ないので、インクの消費量が変動し、実際の消費量が予測した消費量よりも多いと考えられる。
従って、この場合には、先の例とは逆に、補正手段132は、インク消費量予測手段124におけるインク消費量の予測量が多くなるように、インク消費量の予測を行うためのLUTの書き換えや演算式の補正を行い、あるいはさらに、異常発生やインク消費量が多くなった旨の警告の発信等を行う。
また、SW1のみがonの場合には、インク補充後において、インクの量は適正であるが、インクが濃いので、吐出インクの濃度が薄くなったと考えられる。
この場合には、記録ヘッド40に不都合が生じた可能性等が考えられるので、警告音の発信やディスプレイ表示によって、異常発生や吐出インクの濃度が薄くなった旨の警告を発信する。あるいは、補充するインクQの濃度が濃くなるように、補充量算出手段128のLUTの書き換えや演算式の補正を行ってもよく、また、補正と警告の発信の両者を行ってもよい。
これに対して、SW2のみがonの場合には、インク補充後において、インクの量は適正であるが、インクが薄いので、吐出インクの濃度が濃くなったと考えられる。
この場合にも、記録ヘッド40に不都合が生じた可能性等が考えられるので、同様に、警告音の発信やディスプレイ表示によって、異常発生や吐出インクの濃度が高くなった旨の警告を発信する。あるいは、補充するインクQの濃度が薄くなるように、補充量算出手段128のLUTの書き換えや演算式の補正を行ってもよく、また、補正と警告の発信の両者を行ってもよい。
SW3のみがonの場合、およびSW4のみがonの状態には、インク補充後において、インクの濃度は適正であるが、インクの量が不適正である場合である。
この場合には、インク消費量およびインク蒸発量の両者が変動した等の変動要因の複合的な発生や、記録ヘッド70の不具合等が生じた可能性が高いので、警告音やディスプレイ表示によって、異常が発生した旨の警告を発信する。
なお、この際には、インクQが所定濃度となる希釈液およびコンクインクの補充(SW3がonの場合)、あるいは、インクタンクからのインクの抜き取り(SW4がonの場合)を行い、その後の各SWのon/off状態を検出して、要因解析に用いてもよい。
また、上記インクQの補充や抜き取りで、濃度およびインクレベル共に適正になった場合には、それに応じて、インク消費量予測手段124およびインク蒸発量予測手段126における予測量が増加(SW3がonの場合)もしくは減少(SW4がonの場合)するように、LUTの書き換えや演算式の補正を行ってもよい。
下記表1に、SWの動作と消費量変動要因との関係をまとめて示す。なお、「−」はSWがoffを示す。
Figure 0004371872
前述のように、記録装置10においては、インク循環手段18およびヘッド70は、Y、M、CおよびKの全インクで同じ構造であり、また、インクは同じキャリア液を使用しているので、環境等によって影響されるインク消費量やインク蒸発量等の変動は、全てのインクで等しい。
従って、上記構成を有する本発明によれば、インクの補充後に、Yインク等の好適な濃度検出が可能な1色のインクにおいて、インク濃度およびインク量を測定することで、全てのインクの消費状態や蒸発状態の変動等を適正に把握することができ、これをフィードバックしてインク補充のためのインク消費量やインク蒸発量の予測手段の補正を行うことにより、正確なインク消費量やインク蒸発量の予測値から算出した正確な消費予測インク量を用いた適正なインクQの補充を行うことができ、光学的な濃度検出が不可能なKインクも適正な濃度管理を行って、インク濃度を安定して適正範囲に維持できる。すなわち、本発明によれば、従来は予測のみで行っており、ヘッドの精度や環境等により影響を受けて誤差を生じていたインクの補充に、Yインク等の好適な濃度検出が可能な1色のインクで補充結果を実測してフィードバックを行うことにより、光学的な濃度検出が不可能なKインク等であっても、正確かつ適正なインクの濃度管理が可能となる。
しかも、本発明によれば、Y、M、CおよびKの4色のインクを使用する記録装置10であっても、インクの濃度検出およびタンクでのインクレベル検出は、最低1色で行えばよいので、装置の簡易化およびコストダウンを図ることができる。
さらに、各SWの動作状態(すなわち、補充後のインクの状態)を知ることで、記録ヘッド70等に異常が生じた場合にも、速やかに検出して、対処することが可能である。
従って、本発明のインク補充装置を用いる本発明の静電式インクジェット記録装置は、装置構成の簡易化およびコストダウンを図った上で、適正に濃度管理されたインクによって高画質なカラー画像を安定して描画することができ、しかも、ヘッド70等の異常にも迅速に対処して、装置を安定して稼動することができる。
図示例の記録装置10は、Yインクのみに対応して濃度検出手段116およびレベル検出手段118が設けられるが、本発明はこれに限定はされず、K以外の2色、あるいは3色に両検出手段を設けて、濃度判断やレベル判断を行ってもよい。これにより、蒸発量変動や吐出量変動などのインク消費量の変動やヘッド70の不都合等をより高精度に検出することができ、より高精度なインク補充および濃度管理を行うことができる。
また、濃度検出手段110は例えばYインクのみに設けるものの、安全対策等のために、レベル検出手段118は、全てのインクに対応して設けてもよい。
また、以上の例では、SWのon/offによって状態を判断して、予測手段の補正や警告発信等の処理方法の決定を行っているが、本発明は、これに限定はされず、インク濃度とインクレベルの判断結果に応じ処理方法の決定は、各種の方法が利用可能である。
例えば、インク濃度の濃い/適正/薄いの判断と、インクレベルの少ない/適正/多いの判断との組み合わせ(計9種類)と、各組み合わせに対する処理方法をテーブル化しておき、インク濃度とインクレベルとの判断結果から、このテーブルを参照して、インク消費量やインク蒸発量の予測手段の補正等を行うようにしてもよい。
あるいは、まずインク濃度の判断を行い、その各判断結果(濃い/適正/薄い)の下に、インクレベルの各判断結果(少ない/適正/多い)の階層を形成し、その下に処理手段の階層を形成したような、ツリー構造によって、インク消費量やインク蒸発量の予測手段の補正等を行うようにしてもよい。
また、以上の例では、インク濃度は濃い/適正/薄い、インクレベルは少ない/適正/多いの、共に3段階の判断を行って、インクの消費量や蒸発量の予測手段の補正等を行ったが、本発明は、これに限定はされず、例えばインク濃度であれば「やや濃い」や「やや薄い」などの判断を加えた5段階など、より細かな判断を行って、予測手段の補正を行うようにしてもよい。
あるいは、段階的な判断ではなく、具体的なインクの濃度値の誤差や、インクレベル値(インク量)の誤差を知見し、これ用いて、より細かな予測手段の補正を行ってもよい。
記録装置10の上部(天井部)には、溶媒回収手段20が配置される。
溶媒回収手段20は、ヘッド70から記録媒体P上に吐出されたインクから蒸発するキャリア液や、画像定着時にインクから蒸発するキャリア液等を回収するもので、排出ファン140と、活性炭フィルタ142とを備えている。活性炭フィルタ142は、筐体26の上面(図中上側)の裏面に取り付けられ、排出ファン140は、活性炭フィルタ142の上に取り付けられている。
筐体22内部のキャリア液成分を含む空気は、排出ファン140により、活性炭フィルタ142を介して筐体22の外部に排出される。その際、筐体22内部の空気中に含まれる分散溶媒成分は、活性炭フィルタ142によって吸着除去される。
以上、本発明のインク補充装置および静電式インクジェット記録装置ついて、詳細に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのは、もちろんのことである。
例えば、以上の例は、本発明を色材粒子(色材を含む荷電した粒子)をキャリア液に分散してなるインクを用いる濃縮タイプの静電式インクジェット記録装置に利用したものであるが、本発明は、これに限定はされず、荷電粒子を含有するインクを用いない、非濃縮タイプの静電式インクジェット記録装置にも好適に利用可能である。
(A)は、本発明のインク補充装置を利用する本発明のインクジェット記録装置の一例の概念図、(B)は、このインクジェット記録装置のインク補充手段の制御部の概略ブロック図である。 図1に示すインクジェット記録装置の記録ヘッドの概念図であり、(A)は斜視図、(B)は断面図である。 (A)、(B)および(C)は、図2に示す記ヘッドを説明するための概略図である。 図2に示す記録ヘッドを説明するための概略斜視図である。 本発明のインク補充手段を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
10 (インクジェット)記録装置
12 保持手段
14 搬送手段
16 記録手段
18 インク循環手段
20 溶媒回収手段
24濃度検出手段
26 インク補充手段
26 筐体
30 給紙トレイ
32 フィードローラ
34 排出トレイ
36 搬送ローラ対
38 搬送ベルト
40 ローラ
42 導電性プラテン
44帯電装置
46 除電装置
48 分離爪
50 ガイド
52 定着ローラ対
60 ヘッドユニット
62 ヘッドドライバ
64 位置検出手段
70 (記録)ヘッド
72 ヘッド基板
74 吐出口基板
76 インクガイド
78 インク流路
80 浮遊導電板
821制御電極
86 第2制御電極
86 絶縁性基板
88 ガード電極
90,92,94 絶縁層
96 吐出口
98 先端部分
100 インクタンク
102 インク供給路
104 インク回収路
112 希釈液補充手段
114 コンクインク補充手段
116 濃度測定手段
118 レベル検出手段
120 制御部
122 (吐出回数)カウント手段
124 インク消費量予測手段
126 インク蒸発量予測手段
128 補充量算出手段
130 判断手段
132 補正手段

Claims (3)

  1. 少なくとも色材を含有する粒子を分散媒に分散してなる複数のインクに静電力を作用させて液滴を吐出する静電式のインクジェット記録装置にインクを補充するインク補充装置であって、
    予め設定された消費量予測方法に基づいて各色のインクについてそれぞれ前回のインク補充時からの前記インクジェット記録装置における前記インクの消費量を予測するインク消費量予測手段と、
    予め設定された蒸発量予測方法に基づいて前回のインク補充時からの前記インクジェット記録装置におけるいずれか1色の前記インクの蒸発量を予測するインク蒸発量予測手段と、
    前記インク消費量予測手段およびインク蒸発量予測手段による予測結果に基づいて、各色のインク毎に高濃度インクおよびインク希釈液の少なくとも一方の補充量を演算する演算手段と、
    前記演算手段による演算結果に基づいて、前記高濃度インクおよびインク希釈液の少なくとも一方を補充する補充手段と、
    前記補充手段による補充後にいずれか1色のインクについて前記インクジェット記録装置における濃度を検出する濃度検出手段と、
    前記補充手段による補充後に少なくとも1色のインクについて前記インクジェット記録装置におけるインク量を検出するインク量検出手段と、
    前記濃度検出手段により検出された濃度が所定濃度と異なると共にインク量検出手段により検出されたインク量が所定量と異なる場合に、前記インク消費量予測手段における消費量予測方法および前記インク蒸発量予測手段における蒸発量予測方法の少なくとも一方を補正する補正手段とを有することを特徴とするインク補充装置。
  2. 請求項1に記載のインク補充装置を備えたことを特徴とする静電式インクジェット記録装置。
  3. 少なくとも色材を含有する粒子を分散媒に分散してなる複数のインクに静電力を作用させて液滴を吐出する静電式の記録装置にインクを補充するインク補充方法であって、
    予め設定された消費量予測方法に基づいて各色のインクについてそれぞれ前回のインク補充時からの前記記録装置における前記インクの消費量を予測すると共に、予め設定された蒸発量予測方法に基づいて前回のインク補充時からの前記記録装置におけるいずれか1色の前記インクの蒸発量を予測し、
    これらの予測結果に基づいて、各色のインク毎に高濃度インクおよびインク希釈液の少なくとも一方の補充量を演算し、
    演算結果に基づいて、前記高濃度インクおよびインク希釈液の少なくとも一方を補充し、
    補充後のいずれか1色のインクについて前記記録装置における濃度を検出すると共に、補充後の少なくとも1色のインクについて前記記録装置におけるインク量を検出し、
    検出された濃度が所定濃度と異なると共に検出されたインク量が所定量と異なる場合に、消費量予測方法および蒸発量予測方法の少なくとも一方を補正し、
    次回のインク補充時において、補正された消費量予測方法および蒸発量予測方法に基づいて演算される補充量で、高濃度インクおよびインク希釈液の少なくとも一方を前記記録装置に補充することを特徴とするインク補充方法。
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