JPH08206017A - 断熱調理容器 - Google Patents

断熱調理容器

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JPH08206017A
JPH08206017A JP7212595A JP7212595A JPH08206017A JP H08206017 A JPH08206017 A JP H08206017A JP 7212595 A JP7212595 A JP 7212595A JP 7212595 A JP7212595 A JP 7212595A JP H08206017 A JPH08206017 A JP H08206017A
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JP
Japan
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hinge
lid member
container
outer container
heat
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Pending
Application number
JP7212595A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Tomuro
裕行 戸室
Seiichi Ito
精一 伊藤
Toru Goto
亨 後藤
Kazuhiro Kawamura
一弘 川村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Oxygen Co Ltd
Nippon Sanso Corp
Original Assignee
Japan Oxygen Co Ltd
Nippon Sanso Corp
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Publication date
Application filed by Japan Oxygen Co Ltd, Nippon Sanso Corp filed Critical Japan Oxygen Co Ltd
Priority to JP7212595A priority Critical patent/JPH08206017A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 蓋部材と外容器とを着脱することができ、蓋
部材の開閉操作を容易かつガタツキを生じることなく行
うことができる断熱調理容器を提供する。 【構成】 断熱性を有する外容器1と、この外容器1に
出し入れ自在に収容された内容器2と、外容器1の口部
外周に設けられた断熱性の蓋部材3とからなる断熱調理
容器において、蓋部材3の周縁に、ヒンジ軸30とこの
ヒンジ軸30に回動可能に設けられたヒンジ部本体20
aと蓋部材3を開方向に付勢するバネ31とを備えたヒ
ンジ部20と、このヒンジ部20と対向する側の周縁に
フック係止部50が設けられ、かつ外容器1の周縁に、
前記ヒンジ部20が着脱可能に取り付けられるヒンジ受
け部13と、このヒンジ受け部13と対向する側にフッ
ク40とを備えた環状の肩部材7が設けられたことを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱等により半調理品
とした食物を保温して調理完成品とする調理法等に好適
に利用される断熱調理容器に関し、特に蓋部材と外容器
とが着脱可能で、しかも容易に蓋部材の開閉操作を行う
ことができるものである。
【0002】
【従来の技術】一般に食物の加熱調理加工は、電熱や直
火を用いて行われるが、このような調理法では、過熱に
よる煮くずれや、焦げ付きが生じ易く、またエネルギー
を多量に消費するといった不都合があった。この不都合
を解消することができる調理法として、熱湯あるいは沸
騰した煮汁中に所望の生野菜や、穀物を浸漬して、半調
理された加熱状態の食品を長時間保温することにより調
理完成品とするものが知られている。この種の断熱調理
容器として、図8に示すものがある。
【0003】図8に示した断熱調理容器は、断熱性を有
する外容器1と内容器2と前記外容器1の開口部を閉じ
る断熱性の蓋部材3とからなるものである。外容器1は
外瓶と内瓶とからなる二重構造のもので、これら内外瓶
の間には、真空あるいは断熱材が充填された断熱部が形
成されている。上記蓋部材3の外周部には、外側に向か
って突設され、両側にリブ壁4、4が設けられた凸部5
が設けられている。そして、これらのリブ壁4、4の間
を水平にわたるヒンジ軸6が取り付けられている。
【0004】また、外容器1の開口部外周には、円環状
の肩部材7が取り付けられている。この肩部材7には、
前記ヒンジ軸6に係合し、前記蓋部材3を回動自在に接
続するヒンジ受け部8が一体成形されており、このヒン
ジ受け部8は、上記蓋部材3のリブ壁4、4の間に嵌合
される寸法の上面8aを有している。この上面8aの外
側端部には、垂直に立ち上がり、さらにその上端が内側
に湾曲した舌片8bが設けられ、上記蓋部材3に取り付
けられたヒンジ軸6が係止される横溝が形成される。そ
して、前記上面8aの内側端部には、上記横溝に係止さ
れたヒンジ軸6が外容器1から外れてしまうことを防止
するためのストッパー8cが設けられている。この種の
断熱調理容器では、外容器1のヒンジ受け部8と蓋部材
3のヒンジ軸6とを係合してヒンジ部が構成されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の断熱調理容器にあっては、着脱が自在である一方で
ヒンジ部が蓋部材3のヒンジ軸6を外容器1のヒンジ受
け部8に係止するだけの構成となっているため、ヒンジ
軸6がヒンジ受け部上面8aを舌片8bとストッパー8
cとの間で自由に動くことができ、接続部にガタツキが
生じてしまう。また、蓋部材3は、容器の断熱性能を高
めるために、図8に示すように外容器1の内部に落しこ
む構造となっているが、外容器内部口元に発生する対流
を防止する必要性から、蓋部材3を閉じた際に、外容器
1の内周面とこれに対向する蓋部材3の周面との間隔を
大きく取ることができない。このため、ヒンジ軸6が係
止される定位置からずれてしまうと、蓋部材3を開閉す
る際に、この蓋部材3が内容器2または外容器1に接触
してしまい、スムーズな開閉が行えないことがあった。
【0006】本発明は、これらの事情に鑑みてなされた
ものであって、蓋部材と外容器とを着脱することがで
き、蓋部材の開閉操作を容易かつガタツキを生じる事な
く行うことができる断熱調理容器を提供することを目的
としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を解決するた
めに、本発明の断熱調理容器は、断熱性を有する外容器
と、この外容器に出し入れ自在に収容された内容器と、
該外容器の口部外周に開閉自在に設けられ、該内容器が
収容された状態で前記外容器の口部開口を閉じる断熱性
の蓋部材とからなる断熱調理容器において、前記蓋部材
の周縁に、ヒンジ軸と該ヒンジ軸に回動可能に設けられ
たヒンジ部本体と一端を径方向内方に向けて突出した状
態で設けられたバネとを備え、該バネの一端を該蓋部材
を開方向に付勢した状態に係合せしめたヒンジ部と、該
ヒンジ部と対向する側の周縁にフック係止部が設けら
れ、かつ前記外容器の周縁に、前記蓋部材のヒンジ部が
着脱可能に取り付けられるヒンジ受け部と、該ヒンジ受
け部と対向する側に設けられたフックとを備えた環状の
肩部材が設けられたことを特徴とする。
【0008】また、ヒンジ受け部に係止爪が設けられ、
前記ヒンジ部に、外容器側に押し曲げ可能で、その反対
側に復帰する弾発片と、該弾発片に設けられ前記係止爪
に係合される係止突起が設けられたものであってもよ
い。さらに、前記ヒンジ部本体の突端に、前記ヒンジ受
け部の下端に係合される係止突起が設けられたものであ
ってもよい。
【0009】
【作用】本発明の断熱調理容器は、容器側に向けて押し
曲げ可能なヒンジ部本体の外側部に係止突起を設け、ヒ
ンジ受け部に前記係止突起を係止する係止爪を設けた構
成としたことにより、ヒンジ部本体の外側部を容器側に
向けて押し曲げることによって容易にヒンジ部の係止突
起とヒンジ受け部の係止爪との係止を外すことができ、
それにより蓋部材の着脱を行う。また、ヒンジ部本体と
蓋部材との軸支部に、蓋部材を常に開方向に付勢するバ
ネを配したことにより、フックの蓋部材への係止をはず
すだけで自動的に蓋部材を開けることができる。またさ
らに、フックが弾性体によって常に係止位置に付勢され
ているため、蓋部材を外容器の口部に被せて押し付ける
だけでフックが自動的に蓋部材に係止し、蓋部材の開閉
操作が容易となる。
【0010】さらに、ヒンジ受け部に係止爪を設け、ヒ
ンジ部に、外容器側に押し曲げ可能で、その反対側に復
帰する弾発片と、該弾発片に設けられ前記係止壁に係合
される係止突起を設けた構成としたことにより、蓋部材
を閉じたときに、蓋部材とヒンジ部本体との軸支部に配
されたバネによって蓋部材が開方向に付勢されると同時
に、バネの他端が弾発片の容器側壁面に当接して弾発片
を外側に押圧し、弾発片が容器側に曲げられることによ
って係止突起と係止爪との係止がはずれてしまうことが
防止され、ヒンジ部とヒンジ受け部との係止が確実とな
る。
【0011】また、ヒンジ部本体の突端に外方に向け係
止突起が設けられた断熱調理容器では、ヒンジ部に弾発
片を形成する必要がなく、ヒンジ受け部の係止壁が平坦
な板状でよいことから、構造が簡略化される。また、ヒ
ンジ部をヒンジ受け部に装着した場合に、ヒンジ部本体
の外側部とヒンジ受け部の係止壁とが壁面同志で隣接し
て係止するため、係止状態が安定化する。
【0012】
【実施例】図1ないし図5は、本発明の断熱調理容器の
第一実施例を示すものであって、図8と同一の構成要素
には同一符号を付してその説明を省略または簡略化す
る。この断熱調理容器は、断熱性の材料からなる外容器
1と、内容器2と、蓋部材3とから概略構成される。こ
の蓋部材3は、上述の従来例と同様に、上蓋体3aと下
蓋体3bとこれらの間に介在される断熱材3cとからな
る。
【0013】この蓋部材3は前記外容器1の開口部より
蓋部材3下端が下方に位置するような落し込み構造とさ
れている。この下蓋体3bの外径と前記外容器1の内径
との差異は、蓋部材3と外容器1とを閉じたときにこの
間に介在する空気が対流を起こさない寸法範囲とされ、
好ましくは7mm以下とされる。また、この蓋部材3の
外周部には、外側に向かって突設され両側にリブ壁4、
4を有する凸部5が設けられている。そして、これらの
リブ壁4、4間には、ヒンジ軸30が水平に渡されてい
る。このヒンジ軸30には、ヒンジ部本体20aが回動
可能に取り付けられている。このヒンジ部本体20aは
断面逆U字状をなし、前記二つのリブ壁4、4間に隙間
なく挟まれている。
【0014】ヒンジ軸30には、一方の腕を径方向内方
に向けて突出させたトーションバネ31が軸止され、こ
れらヒンジ軸30、ヒンジ部本体20aおよびトーショ
ンバネ31とからヒンジ部20が構成されている。
【0015】蓋部材3とヒンジ部本体20aとの軸支部
には、トーションバネ31が軸止されており、このトー
ションバネ31の一方の腕はヒンジ部本体20aの上部
の溝(図示略)を貫通して蓋部材3のトーションバネ嵌
合溝3dに挿入されている。また、他方の腕は本体ヒン
ジ部20a内部に下方に向けて配置されている。蓋部材
3は、このトーションバネ31によって常に開方向に付
勢されている。
【0016】前記ヒンジ部本体20aの外側部20bに
は、壁面に切込みを入れることによって、下端のみがこ
の外側部20bと一体となった舌状の弾発片21が形成
されており、この弾発片21は、押圧することによって
容器側に押し曲げることが可能である。弾発片21の外
側の壁面の上部には、弾発片21を押圧するためのプッ
シュボタン22が設けられている。また弾発片21の下
部外壁面には、外容器1の口部に設けられたヒンジ受け
部13の係止爪14に係止する係止突起23が設けられ
ている。この係止突起23は、下方から上方にかけて漸
次膨出する傾斜面を有している。このヒンジ部本体20
aの寸法は、ヒンジ受け部13に装着した場合のガタツ
キを低減させるために、前記ヒンジ受け部13に嵌合
し、かつ装着した際に遊びの少ないものであることが好
ましい。
【0017】前記外容器1の口部外周には、円環状の肩
部材7が強制嵌合されて取り付けられている。この肩部
材7の一端には、側壁11、11および前記肩部材7と
対向する係止壁12とから構成される上下方向に開口し
た箱状のヒンジ受け部13が設けられている。このヒン
ジ受け部13は、蓋部材3に配設されたヒンジ部20を
嵌合して装着するものである。前記係止壁12は、蓋部
材3に配設されたヒンジ部20をこのヒンジ受け部13
に装着した際に、ヒンジ部本体20aの弾発片21に形
成されたプッシュボタン22が外側に出るように、図2
に示すようにその上部がU字形に切欠されている。さら
に、係止壁12の上部に、容器側に膨出した係止爪14
が形成されており、前記ヒンジ部20がヒンジ受け部1
3に装着された状態で、ヒンジ部20の係止突起23が
係止するようになっている。
【0018】さらに、肩部材7の上記ヒンジ受け部13
と対向する側の外周面には、外容器1に蓋部材3をロッ
クするためのロック機構が設けられている。このロック
機構は、外容器1側に配されたフック40と、蓋部材3
側に設けられフック40のフック爪41が係止するフッ
ク係止部50とからなる。フック40は、外容器1の肩
部材7に、ヒンジ42を支点に回動自在に軸支され、か
つ前記肩部材7と前記フック40とに端部が固定された
コイルスプリング43の復元力により常に図1に示すよ
うな係止位置に付勢されている。
【0019】また、このフック40の上端部には、容器
側に向かって斜め下方に傾斜したフック爪41が形成さ
れている。このフック爪41は、蓋部材3外周に設けら
れたフック係止部50の係止部天面51に係止して蓋部
材3を外容器1にロックするものである。係止部天面5
1とフック爪41との係りしろは、外容器1口部の偏心
を許容することができる寸法で、好ましくは3mm程度
以上とされる。尚、本実施例の断熱調理容器では、フッ
ク40を係止位置に付勢する弾性体としてコイルスプリ
ング43を用いたが、フック40と外容器1の肩部材7
との軸支部にトーションバネを軸止する等、別の弾性体
を配してもよい。蓋部材3側に形成された係止部天面5
1は、フック爪41が係止しやすいように、その表面に
波状、点状等の凹凸が形成されたものであってもよい。
また、上記実施例では、蓋部材を開方向に付勢するバネ
として、トーションバネを例示したが、これに代えて同
様の機能を有するバネ、例えば板バネを用いて構成して
もよい。
【0020】上記構成の断熱調理容器の蓋部材3を外容
器1に取り付けるには、ヒンジ受け部13の係止壁12
とヒンジ部20の弾発片21とが対向するようにヒンジ
部20をヒンジ受け部13の上方から挿入する。弾発片
21上に形成された係止突起23の膨出した斜面が、係
止壁12上部に形成された係止爪14に当接し、この係
止爪14の容器側壁面を摺動するにしたがって容器側に
押圧され、弾発片21が容器側に押し曲げられる。さら
に、弾発片21が押し曲げられた状態で下方に移動し、
係止突起23が係止爪14を乗り越えると、弾発片21
自身の弾性力によって図4に示すように弾発片21が元
の形状に復元される。このとき、ヒンジ部20に設けら
れたプッシュボタン22、またはヒンジ部20の壁面に
突出形成されたストッパー(図示せず)がヒンジ受け部
13に当接することによって、これ以上ヒンジ部20が
ヒンジ受け部13内を下方に移動することを阻止する。
【0021】また、この蓋部材3を閉じ、ロックするに
は、蓋部材3を外容器1の開口部にかぶせ、蓋部材3の
フック係止部50の傾斜した側面を、フック40のフッ
ク爪41の上面に当接させる。さらに、蓋部材3を下方
に押し込んでフック係止部50の側面でフック爪41の
上面を摺動しながらフック40を外側に回動させて、蓋
部材3を外容器1の開口端に密着させる。このとき、コ
イルスプリング43によって、フック40が図1に示す
係止位置に戻され、フック係止部50の係止部天面51
にフック爪41が係止して蓋部材3が外容器1にロック
される。
【0022】蓋部材3を開けるには、フック40を回動
させ、フック爪41と係止部天面51との係止をはず
す。このとき、蓋部材3とヒンジ部本体20aとの軸支
部に配されたトーションバネ31の弾性力によって、蓋
部材3が自動的に開く。蓋部材3を外容器1から取り外
すには、蓋部材3を開けてからヒンジ部20の弾発片2
1に設けられたプッシュボタン22を容器側に向けて押
し、係止突起23が係止爪14を乗り越えられるように
弾発片21を容器側に押し曲げた状態にして、蓋部材3
およびヒンジ部20を上方に持ち上げる。
【0023】このような断熱調理容器にあっては、ヒン
ジ部20の弾発片21を押し曲げて係止突起23とヒン
ジ受け部13の係止爪14との係止をはずすことによ
り、蓋部材3の着脱を容易に行うことができるため、例
えば、蓋部材3を外容器1から取り外した状態で容易に
洗浄することができ便利である。
【0024】また、ヒンジ部本体20aと蓋部材3との
軸支部に、蓋部材3を常に開方向に付勢するトーション
バネ31が配されているため、フック40の蓋部材3へ
の係止をはずすだけで自動的に蓋部材3を開けることが
できる。またさらに、蓋部材3を外容器1に係止するフ
ック40がコイルスプリング43によって常に係止位置
に付勢されているため、蓋部材3を外容器1の口部に被
せて押し付けるだけでフック40が自動的に蓋部材3に
係止するため、容易に蓋部材3をロックすることができ
る。
【0025】さらに、蓋部材3を閉じたときに、蓋部材
3とヒンジ部本体20aとの軸支部に配されたトーショ
ンバネ31によって、蓋部材3が開方向に付勢されると
同時にトーションバネ31の他端が弾発片21の容器側
壁面に当接して外側に押圧するため、係止突起23と係
止爪14との係止をより確実にすることができる。ま
た、蓋部材3が開いた状態では、トーションバネ31が
伸びて弾発片21を外側に押圧する力が作用しなくなる
ため、弾発片21を容易に容器側に押し曲げることがで
き、取り外し操作が妨げられることがない。
【0026】また、図6は、本発明の断熱調理容器の第
二実施例を示すものである。以下、上記第一実施例で説
明した構成要素と同じ構成要素には同一の符号を付して
説明を省略する。本実施例のヒンジ部60は、ヒンジ部
本体60aの外側部60bのほぼ中央から厚みを減じて
下方に延び、突端に外方に向け係止突起61が設けられ
た先端部60cを備えた構成となっている。この先端部
60cが肩部材7のヒンジ受け部70に挿入された状態
で、上記係止突起61はヒンジ受け部70の係止壁71
下端に係止される。
【0027】係止突起61は、外側上方に向けて漸次膨
出する斜面を有する。また、ヒンジ部60をヒンジ受け
部70から取り外すときに、係止突起61そのものを容
器側に押圧して先端部60cを押し曲げ、係止突起61
の係止壁71下端への係止状態を解除するため、係止突
起61の斜面の寸法は容易に指で押すことができるもの
が好ましい。また、係止突起61は、ヒンジ部本体60
aの外側部60bの下端全体に渡って形成する必要はな
く、外側部60b下端の中央に一つ、あるいは両端に一
つずつ形成してもよい。ヒンジ受け部70の係止壁71
の垂直方向の長さは、ヒンジ部60の先端部60cの薄
肉部分の長さと同一とされている。尚、上記実施例にお
いても、蓋部材を開方向に付勢するバネとして、トーシ
ョンバネに換えて板バネを用いて構成してもよい。
【0028】上記構成の断熱調理容器の蓋部材3を外容
器1に取り付けるには、外容器1の肩部材7に設けられ
たヒンジ受け部70に、蓋部材3のヒンジ部本体60a
を上方から挿入する。ヒンジ部本体60aの外側部60
b下端に形成された係止突起61は、上方に向かって漸
次外側に膨出した斜面を有するため、ヒンジ受け部70
の係止壁71の上端および容器側壁面を摺動することに
よって容器側に押圧され、先端部60cが容器側に押し
曲げられる。先端部60cが容器側に押し曲げられた状
態で、ヒンジ部本体60aがさらに下方に押し込まれ、
前記係止突起61が係止壁71の下端を越えると同時
に、先端部60c自身の弾性力によって先端部60cが
元の形状に復帰し、係止突起61が係止壁71下端に係
止する。次いで、係止壁71の上端に、ヒンジ部本体6
0aの外側部60bの膨出部下端が当接して、これ以上
ヒンジ部本体60aがヒンジ受け部70に嵌入すること
を防止する。
【0029】蓋部材3を外容器1から取り外すには、係
止壁71の下端に係止している係止突起61を容器側に
向けて押圧して先端部60cを容器側に押し曲げ、係止
突起61の係止壁71への係止をはずして蓋部材3およ
びヒンジ部60を上方に持ち上げる。
【0030】上記構成の断熱調理容器では、先の実施例
によるヒンジ部20よりも構造が簡単であるため製造が
容易である。また、ヒンジ部60をヒンジ受け部70に
装着した場合に、ヒンジ部本体60aの外側部60bと
ヒンジ受け部70の係止壁71との接触面積を増やすこ
とができることから、係止状態を良好にし得てガタツキ
をより低減させることができる。
【0031】図7は、本発明の断熱調理容器の第三実施
例を示すものである。この実施例による断熱調理容器
は、上述した第一実施例および第二実施例による断熱調
理容器とほぼ同様の構成要素を備え、外容器1に対する
蓋部材3の着脱構造を変更した場合を示している。この
実施例では、蓋部材3側に形成されたヒンジ部本体80
に、トーションバネの他端側を収容した箱部84と、該
箱部84の両側に設けられ、その下端部外側に係止突起
82a,82aが設けられた弾発片82,82とを設けるとともに、
外容器1の肩部材に設けられたヒンジ受け部81に、ヒ
ンジ部本体80の箱部84を挿入するための通路85
と、2つの弾発片82,82を挿入するための通路83,83とを
設けた構成としている。
【0032】このヒンジ受け部81に、ヒンジ部本体8
0を装着する場合には、ヒンジ部本体80の両方の弾発
片82,82を手で持って、接近方向に押しながら、これら
の弾発片82,82をヒンジ受け部81の通路83,83に挿入す
るとともに、ヒンジ部本体80の箱部84を通路85に
挿入する。ヒンジ受け部81に箱部84と弾発片82,82
が所定位置まで挿入されると、弾発片82,82の係止突起8
2a,82aが通路83,83から抜け出して、双方の弾発片82,82
の接近方向への押し曲げが解放され、双方の弾発片82,8
2が若干広がって、それぞれの係止突起82a,82aが通路8
3,83の下方開口端に係合し、その結果、ヒンジ部本体8
0がヒンジ受け部81に安定状態で保持される。
【0033】一方、ヒンジ受け部81の装着されたヒン
ジ部本体80を取り外す場合には、ヒンジ受け部81の
通路83,83の下方開口端に係合した係止突起82a,82aを指
で押し込み、それぞれの係止突起82a,82aの係合を解除
し、蓋部材3を持ち上げることによりなされる。この実
施例による断熱調理容器は、上述した第一実施例および
第二実施例と同様の効果が得られる他、外容器1に対す
る蓋部材3の着脱構造が簡略となり、製造コストを低減
化できる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の断熱調理
容器は、上記構成としたのでヒンジ部の外側部を押し曲
げて、ヒンジ部の係止突起とヒンジ受け部の係止爪との
係止を外すことのみにより、蓋部材の着脱を容易に行う
ことができる。また、ヒンジ部本体と蓋部材との軸支部
に、蓋部材を常に開方向に付勢するバネが配されている
ため、フックの蓋部材への係止をはずすだけで自動的に
蓋部材を開けることができる。そしてさらに、フックが
弾性体によって常に係止位置に付勢されているため、蓋
部材を容器の口部に被せて押し付けるだけでフックが自
動的に蓋部材に係止することから、蓋部材の開閉操作が
容易である。従って、本発明の断熱調理容器によれば、
取扱い操作性の優れた断熱調理容器を提供することがで
きる。
【0035】さらに、ヒンジ受け部に係止爪を設け、ま
たヒンジ部に、外容器側に押し曲げ可能でその反対側に
復帰する弾発片と、該弾発片に設けられ係止壁に係合す
る係止突起を設けた構成としたことにより、蓋部材を閉
じたときに、バネによって蓋部材が開方向に付勢される
と同時に、バネの他端が弾発片の容器側壁面に当接して
弾発片を外側に押圧するため、弾発片が容器側に曲げら
れることによって係止突起と係止爪との係止がはずれて
しまうことが防止され、ヒンジ部とヒンジ受け部との係
止をより確実にすることができ、ガタツキを防止するこ
とができる。
【0036】また、ヒンジ部本体の外側部の下端に、係
止突起を設けた構成とすることにより、構造が簡略化で
きるため、製造コストを低減させることができる。ま
た、ヒンジ部をヒンジ受け部に装着した場合に、ヒンジ
部の外方壁とヒンジ受け部の係止壁とが壁面同志で隣接
して係止するため、係止状態を安定させ、ガタツキをよ
り一層低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例を示す縦断面図である。
【図2】第一実施例を図1の右側から視た正面図であ
る。
【図3】蓋部材を外容器に閉じた状態の第一実施例を示
す部分縦断面図である。
【図4】蓋部材を開けた状態の第一実施例を示す部分縦
断面図である。
【図5】蓋部材を外容器から取り外した状態の第一実施
例を示す部分縦断面図である。
【図6】本発明の第二実施例を示す部分縦断面図であ
る。
【図7】本発明の第三実施例を示す斜視図である。
【図8】従来の断熱調理容器を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1…外容器、2…内容器、3…蓋部材、7…肩部材、1
2、71…係止壁、13、70、81…ヒンジ受け部、
14…係止爪、20、60…ヒンジ部、20a、60
a、80…ヒンジ部本体、21、82…弾発片、23、
61、82a…係止突起、30…ヒンジ軸、31…トー
ションバネ、40…フック、50…フック係止部。
フロントページの続き (72)発明者 川村 一弘 東京都港区西新橋1丁目16番7号 日本酸 素株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断熱性を有する外容器と、この外容器に
    出し入れ自在に収容された内容器と、該外容器の口部外
    周に開閉自在に設けられ、該内容器が収容された状態で
    前記外容器の口部開口を閉じる断熱性の蓋部材とからな
    る断熱調理容器において、 前記蓋部材の周縁に、ヒンジ軸と該ヒンジ軸に回動可能
    に設けられたヒンジ部本体と一端を径方向内方に向けて
    突出した状態で設けられたバネとを備え、該バネの一端
    を該蓋部材を開方向に付勢した状態に係合せしめたヒン
    ジ部と、該ヒンジ部と対向する側の周縁にフック係止部
    が設けられ、かつ前記外容器の周縁に、前記蓋部材のヒ
    ンジ部が着脱可能に取り付けられるヒンジ受け部と、該
    ヒンジ受け部と対向する側に設けられたフックとを備え
    た環状の肩部材が設けられたことを特徴とする断熱調理
    容器。
  2. 【請求項2】 ヒンジ受け部に係止爪が設けられ、前記
    ヒンジ部に、外容器側に押し曲げ可能で、その反対側に
    復帰する弾発片と、該弾発片に設けられ前記係止爪に係
    合される係止突起が設けられたことを特徴とする請求項
    1記載の断熱調理容器。
  3. 【請求項3】 前記ヒンジ部本体の突端に、前記ヒンジ
    受け部の下端に係合される係止突起が設けられたことを
    特徴とする請求項1記載の断熱調理容器。
JP7212595A 1994-12-02 1995-03-29 断熱調理容器 Pending JPH08206017A (ja)

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JP7212595A JPH08206017A (ja) 1994-12-02 1995-03-29 断熱調理容器

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JP6-299990 1994-12-02
JP29999094 1994-12-02
JP7212595A JPH08206017A (ja) 1994-12-02 1995-03-29 断熱調理容器

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100432757B1 (ko) * 2002-07-30 2004-05-24 엘지전자 주식회사 압력조리기의 힌지조립체 장착구조

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100432757B1 (ko) * 2002-07-30 2004-05-24 엘지전자 주식회사 압력조리기의 힌지조립체 장착구조

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