JPH076841Y2 - ポットの把手構造 - Google Patents

ポットの把手構造

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JPH076841Y2
JPH076841Y2 JP1989008429U JP842989U JPH076841Y2 JP H076841 Y2 JPH076841 Y2 JP H076841Y2 JP 1989008429 U JP1989008429 U JP 1989008429U JP 842989 U JP842989 U JP 842989U JP H076841 Y2 JPH076841 Y2 JP H076841Y2
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和弘 田口
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案はポットに関し、特に、ケース本体の面に把手を
収納及び取出し可能に備えたポットの把手構造に関する
ものである。
[従来の技術] 従来から傾けて注湯するタイプのポットにおいては、容
易に注湯できるように、通常、把手がケース本体の側面
に設けられている。そして、この把手はケース本体の側
面から突出する状態で固定されているのが一般的であっ
た。また、これとは別に、把手をケース本体の外部にお
いて折畳み可能に構成したポットも知られている。
[考案が解決しようとする課題] ところが、従来のポットによると、いずれの場合も把手
がケース本体の外面から突出しているため、梱包形態が
大型化して運送及び保管コストが嵩むばかりでなく、家
庭での使用に際しても、食品棚等に比較的大きな格納ス
ペースが必要になるという不都合があった。
また、インテリア用品としてポットに意匠性を附与する
場合には、把手によってケース本体の外観の見栄えが妨
げられることがあった。例えば、ケース本体を球体で構
成する場合、その球体の外面から大きな把手が突出して
いてはせっかくの球体のデザインの意味が十分表現でき
なくなる。
そこで、本考案は梱包及び格納形態を小形化できるとと
もに、インテリア用品として意匠的に優れた外観を見る
ことができ、しかも、把手を取出位置に確実にロックし
て、注湯を安定状態で容易に行なうことができるポット
の把手構造の提供を課題とするものである。
[課題を解決するための手段] 本考案は上記した課題を解決するためになされたもので
あり、断熱構造を有する中ビンを収容するケース本体
と、前記ケース本体の面に上下に形成された収納凹部
と、前記ケース本体に対し一水平軸線の周りで回動可能
に支持され、前記収納凹部に収納される収納位置と収納
凹部から突出する取出位置とでロックされる把手と、前
記把手を取出位置に向けて附勢する巻きばねと、前記把
手を収納位置及び前記取出位置にロックするロック部材
と、前記把手の上端近傍のケース本体の外面上に配設さ
れ、前記ロック部材の作用を解除する操作ボタンとを具
備し、前記把手の収納状態で、前記操作ボタンが押し下
げられると、前記ロック部材によりその脚部が拡開さ
れ、前記脚部の端部のピンと係止孔との係合が解除さ
れ、前記把手が巻きばねの附勢力で反時計方向へ回動さ
れ、前記把手が取出位置に配置されると、前記把手の回
動がロックされ、また、前記把手の取出位置状態で、前
記操作ボタンが押し下げられると、前記ロック部材が拡
開されて前記係合が解除され、把手の押圧によって把手
が巻きばねの作用に抗して支軸を中心にして回動され、
前記把手がその全体を収納凹部に収納した収納位置まで
回動されると、把手が収納位置にロックされ、把手のほ
ぼ全体が閉塞されるものである。
[作用] 本考案のポットの把手構造においては、ポットが商品と
して輸送及び保管される場合、或いは、家庭で片付けら
れる場合に、回動操作により把手の全体が収納凹部に収
納され、コンパクトな梱包及び格納形態が得られる。そ
して、この格納状態では、把手がケース本体の外面から
突出しないので、例えば、ケース本体を球状に構成した
場合にその球面の美観が把手によって妨げられず、イン
テリア用品としてポットを使用する際の意匠効果が最大
限に引き出される。
また、ポットを使用する場合には、把手を取出位置に回
動すれば、ロック部材が把手をその取出位置に確実にロ
ックするため、このロック状態の把手を把持して安定し
た状態で容易に注湯を行なうことができる。そして、こ
の使用状態で把手を把持する手の親指で操作部材を操作
すれば、ロック部材の作用が解除されるため、掌で把手
を回動するだけの簡単な操作で把手を収納位置に収納す
ることができる。
[実施例] 以下、本考案の実施例を説明する。
第1図は本考案の一実施例によるポットの全体を示す正
面図、第2図は第1図のポットの上部ケース本体片及び
把手を示す分解斜視図、第3図は第1図のポットにおけ
る把手構造を把手の取出位置で示す部分断面図である。
また、第4図は同じくポットの把手構造を把手の収納位
置で示す部分断面図、第5図は取出位置における把手の
ロック状態を第3図の矢印A方向からみて示す断面図、
第6図は取出位置の把手のロック解除状態を第5図に対
応して示す断面図、第7図は収納位置における把手のロ
ック状態を第4図の矢印B方向からみて示す断面図であ
る。そして、第8図は収納位置の把手のロック解除状態
を第7図に対応して示す断面図で、第9図は操作ボタン
とロック部材とを示す第3図のC−C線拡大断面図、第
10図は前記操作ボタンの支持構成を示す第3図のD−D
線拡大断面図である。
第1図において、1は中空球状のケース本体であり、合
成樹脂製の上部ケース片2と下部ケース片3とから二分
割して構成されている。4は前記ケース本体1の内部に
収容された断熱構造を有する中ビン、5は給水キャッ
プ、6は注ぎ口、7は合成樹脂製の把手である。
第2図乃至第4図に示すように、前記上部ケース片2の
面には、把手7の上端肥大部8を収納する第1凹部10が
一対の内方突出片9により区劃形成されるとともに、前
記第1凹部10の下方には第2凹部11が凹設されている。
また、前記下部ケース片3の面には前記第2凹部11と共
に把手7の下部を収納する第3凹部12が形成されてい
る。そして、第1凹部10と第2凹部11と第3凹部12とは
ケース本体1の面を上下に延びるように連続して、把手
7の全体を収納する収納凹部13を構成している。なお、
14は把手7の背面であろ、ケース本体1の外面と同じ曲
率の球面となっていて、第4図に示すように、把手7が
前記収納凹部13に収納された状態では、この把手7の背
面14により収納凹部13の開放面の全体が閉塞されるよう
に構成されている。
第2図乃至第5図に示すように、上部ケース片2の前方
内方突出片9には、ケース本体1の内部に水平軸線を形
成する軸孔16が穿設されている。また、把手7の肥大部
8の上面には相対向する一対の軸支片17が突出形成さ
れ、それらの外面には前記軸孔16に挿入される支軸18が
突設されている。これにより、把手7がその上端部にて
上部ケース片2に対し回動可能に支持されて、前記収納
凹部13に収納される収納位置(第4図参照)と、収納凹
部13から外側方へ突出する取出位置(第3図参照)とに
配置されるようになっている。なお、本実施例において
は、ケース本体1の内部に水平軸線を形成する内方突出
片9の前記軸孔16は、ケース本体1の球心を通る垂線に
対して15度から55度の角度範囲内に形成されている。
また、一方の前記軸支片17には支持杆19が内側に突出す
るように形成され、ここには把手7を常に前記取出位置
側へ附勢する巻きばね20が装着されている。更に、各軸
支片17の周縁には、前記内方突出片9の内面のストッパ
凸部21に係合可能な突起22が形成されていて、これらの
係合により把手7の前記取出位置より外方への回動を規
制できるように構成されている。
第3乃至第9図に示すように、内方突出片9の上部に形
成された長孔24には、合成樹脂等の弾性材料により略門
字状に成形されたロック部材25が、その一対の脚部26を
内方突出片9の外側に位置させた状態で、上端の水平部
27にて挿通支持されている。ロック部材25の前記水平部
27の中央部には当接板部28が傾斜状に一体形成されてい
る。また、前記各脚部26の内面にはその全長にわたって
延びるように突条29が形成されるとともに、各脚部26の
下端内面には内方突出片9の嵌入孔30に外側から嵌入す
るピン31が突出形成されている。
そして、前記ピン31と嵌入孔30との連結により、ロック
部材25が内方突出片9に対しピン31を中心にして前記長
孔24の長さに対応する角度範囲で回動可能に支持されて
いる。また、第3図及び第5図に示す把手7の取出位置
においては、ピン31が前記嵌入孔30から内側に突出する
部分にて把手7の肥大部8の裏面に係合して、把手7を
その取出位置にロックし、更に、第4図及び第7図に示
す把手7の収納位置においては、ピン31の前記突出部分
が肥大部8の両側面に穿設した係止孔32に嵌入して、把
手7をその収納位置にロックする。
一方、把手7の上端近傍において上部ケース片2には、
内方突出筒34によりボタン収容孔35が形成され、このボ
タン収容孔35には、把手7を把持する手の親指で押圧操
作される半球状の操作ボタン36がケース本体1の中心に
向かう軸線に沿って移動可能に収容されている。第10図
に示すように、操作ボタン36は前記内方突出筒34の切欠
37に嵌合する一対の突片38と、ロック部材25の前記当接
板部28に当接する舌片39とを備え、ロック部材25の水平
部27の弾性により突出附勢された状態で突片38にて抜け
止め保持されている。なお、操作ボタン36は、非操作状
態でケース本体1の外面から約4〜5mm程度突出し、ま
た、操作状態ではボタン収容孔35内にほぼ完全に没入す
る。
更に、第5図及び第9図等に示すように、前記内方突出
片9の外面にはロック部材25の前記突状29の中間部に係
合するカム片40が突設され、そのカム片40には傾斜部41
と平坦部42とが連続して形成されている。そして、第9
図に実線で示すように、操作ボタン36が操作されていな
い状態では、突状2がカム片40の前記平坦部42に係合し
ていて、ロック部材25の脚部26が閉鎖状態に保持され
る。また、第9図に鎖線で示すように、操作ボタン36が
押下げ操作されたときには、突状29がカム片40の傾斜部
41に係合して、ロック部材25の弾性に抗して脚部26が拡
開される。
次に、上記のように構成された本実施例のポットの把手
構造においてその動作を説明する。
さて、第3図はポットの使用状態を示すもので、把手7
がケース本体1の収納凹部13から突出した取出位置に配
置されており、その把手7を把持してケース本体1と共
に中ビン4を傾けることにより注湯することができる。
この把手7の取出位置において操作ボタン36が操作され
ないときには、第5図に示すように、ロック部材25が原
形に維持されて、その水平部27の弾性により当接板部28
を介して操作ボタン36がボタン収容孔35から突出した位
置に保持されるとともに、第9図に実線で示すように、
突状29がカム片40の平坦部42に係合して脚部26が閉鎖さ
れている。したがって、第3図及び第5図に示すよう
に、脚部26のピン31が嵌入孔30を介して把手7の肥大部
8の裏面側に突出し、そのピン31の突出部分と肥大部8
との係合により把手7の内方(第3図の時計方向)への
回動が規制される。また、この状態では、軸支片17の突
起22が内方突出片9のストッパ凸部21に係合するため、
把手7の外方(第3図の反時計方向)への回動も規制さ
れる。この結果、ポットの使用時には、取出位置に確実
にロックされた把手7を把持して、注湯を安定した状態
で行なうことができる。
この把手7の取出位置において、把手7を把持する手の
親指で操作ボタン36がケース本体1内にほぼ没入する位
置まで押し下げられると、その操作ボタン36の舌片39に
よりロック部材25の当接板部28が内方へ押動されて、ロ
ック部材25がピン31を中心にして第3図の実線/破線位
置から鎖線位置へ回動される。この回動に伴い、第9図
に鎖線で示すように、ロック部材25の突状29がカム片40
の傾斜部41に案内されて、脚部26がロック部材25の弾性
に抗して拡開され、第6図に示すように、その脚部26の
ピン31と把手7の肥大部8との係合が解除される。
この状態で、把手7の背面14が掌で押圧されると、把手
7が巻きばね20の作用に抗し支軸18を中心にして第3図
の時計方向へ回動される。そして、操作ボタン36の操作
が解除された状態で、把手7がその全体を収納凹部13に
収納した収納位置まで回動されると、ロック部材25の弾
性復元力及びカム片40のカム作用によりロック部分25が
第4図の鎖線位置から実線/破線位置へ復帰回動され、
その実線/破線位置において、第7図に示すように、ピ
ン31が把手7の係止孔32に嵌入され、脚部26が原形に閉
鎖される。したがって、この状態では、把手7が収納位
置に確実にロックされ、その把手7の背面14によって収
納凹部13の開放面のほぼ全体が閉鎖される。
なお、ロック部材25の原形復帰時には、操作ボタン36は
当接板部28により押し上げられてケース本体1の外面か
ら突出される。
第4図に示す把手7の収納状態で、操作ボタン36が押し
下げられると、前述した取出位置を解除する場合と同様
に、ロック部材25の回動に伴うカム片40のカム作用によ
り脚部26が拡開され、第8図に示すように、ピン31と係
止孔32との係合が解除される。すると、把手7が巻きば
ね20の附勢力で第4図の反時計方向へ自動的に回動され
る。そして、第3図に示すように、把手7が前記取出位
置に配置されると、突起22がストッパ凸部21に係合し、
かつ、ピン31が肥大部8の裏面に係合して、把手7が両
方向への回動を規制された状態で取出位置に確実にロッ
クされる。
このように、本実施例のポットの把手構造は、中ビン4
を収容する球状のケース本体1と、そのケース1の側面
に上下に延びるように形成された収納凹部13と、ケース
本体1に対し一水平軸線の周りで回動可能に支持され
て、収納凹部13に収納される収納位置と収納凹部13から
突出する取出位置とに配置される把手7と、その把手7
を取出位置に向けて附勢する巻きばね20と、把手7を収
納位置及び取出位置にそれぞれロックするロック部材25
と、把手7の上端の真上近傍においてケース本体1の外
面上に配設されて、ロック部材25の作用を解除する操作
ボタン36とを具備し、把手7の収納状態で、操作ボタン
36が押し下げられると、ロック部材25によりその脚部が
拡開され、その脚部の端部のピン31と係止孔32との係合
が解除され、把手7が巻きばね20の附勢力で反時計方向
へ回動され、把手7が取出位置に配置されると、把手7
の回動がロックされ、また、この把手7の取出位置状態
で、操作ボタン36が押し下げられると、ロック部材25が
拡開されて前記係合が解除され、把手7の押圧によって
把手7が巻きばね20の作用に抗して支軸18を中心にして
回動され、把手7がその全体を収納凹部13に収納した収
納位置まで回動されると、把手7が収納位置にロックさ
れ、その把手7のほぼ全体が閉塞されるものである。
したがって、上記実施例のポットの把手構造において
は、把手7がケース本体1に対し一水平軸線の周りで回
動可能に支持されて、その全体が収納凹部13に収納され
るため、商品として運送及び保管する場合、或いは、家
庭で格納する場合に、把手7を回動してその全体を収納
凹部13に収納すれば、コンパクトな梱包及び格納形態が
得られる。それ故、梱包及び保管コストを削減できると
ともに、家庭の食器棚等に比較的小さなスペースで格納
することができる。また、把手7の収納状態では、把手
7が球状のケース本体1の表面から突出しないばかりで
なく、その把手7の背面14によって収納凹部13の開放面
のほぼ全体が閉塞されるので、ケース本体1の表面に窪
みが表れず、ほぼ完全な球面を表出できて、インテリア
用品としてのポットの意匠性が向上する。
また、本実施例のポットの把手構造においては、ロック
部材25により把手7が収納位置及び取出位置にそれぞれ
ロックされるため、取出位置においては、ロック状態の
把手7を把持して安定した状態で容易に注湯することが
でき、収納位置においては、把手7の突出を確実に防止
して、ケース本体1の外観を見栄えよく維持することが
できる。
更に、本実施例のポットの把手構造によれば、操作ボタ
ン36が把手7の上端の真上近傍においてケース本体1の
外面上に配設されているので、ロック部材25の作用を解
除する際の操作を、把手7を把持する手の親指で至って
簡単に行なうことができるとともに、把手7が取出位置
に配置されているときには、前記解除操作に連続し、掌
で把手7を押圧して収納位置へ容易に回動することがで
きる。また、この把手7の取出位置において、把手7を
把持する手の親指で操作ボタン36がケース本体1内にほ
ぼ没入する位置まで押し上げられるとロックが解除され
るものであるから、人間工学的に意識して操作する必要
があり、誤操作を行なう可能性が低い。
しかも、本実施例のポットの把手構造においては、把手
7が巻きばね20により常に取出位置に向けて附勢されて
いるから、把手7の収納状態を操作ボタン36で解除すれ
ば、把手7が自動的に取出位置に回動配置される。した
がって、注湯に際してワンタッチ操作で把手7を容易に
把持することができる。
次に、本考案の他の実施例を説明する。
上記実施例では、ケース本体1の上部の水平軸線に対し
把手7がその上端部にて回動可能にに支持されている
が、本考案を実施する場合にはこれに限定されるもので
はなく、第11図の本考案の他の実施例によるポットの全
体を示す正面図に示すように、ケース本体1の下部に設
けた一水平軸線に対し把手7をその下端部にて回動可能
に支持することもできる。
第11図に示す本考案の他の実施例において、前記実施例
と同一の符号は前記実施例の構成部分と相当する構成部
分を示すものであり、1はケース本体、7は把手、13は
収納凹部、14は把手7の背面、18は把手7をケース本体
1の下部に回動可能に支持する支軸、20は把手7を第11
図の時計方向へ附勢する巻きばね、21は把手7の突起22
に係合するストッパ凸部、36は操作ボタンである。そし
て、把手7は支軸18によりケース本体1内部の一水平軸
線の周りで回動可能に支持されて、収納凹部13に収納さ
れる収納位置と収納凹部13から突出する取出位置とに配
置され、収納位置において収納凹部13の開放面のほぼ全
体が把手7の背面14により閉塞されるように構成されて
いる。なお、支軸18の位置はケース本体1の球心を通る
垂線に対して110度から165度の角度範囲内に設定されて
いる。
前記把手7の上部にはケース本体1の内部に進入可能な
連結部44が一体形成され、その下面には係止凹部45が設
けられている。一方、ケース本体1の内部にはロック部
材としての板ばね46が把設され、その先端には前記連結
部44の内端面及び前記係止凹部45に選択的に係合して、
把手7を前記取出位置と収納位置とにロックする係止突
起47が突設されている。また、前記連結部44の真上近傍
においてケース本体1の外面上に装着された前記操作ボ
タン36には、前記板ばね46に上方から係合して、連結部
44と前記係止突起47との係合を解除する解除片48が形成
されている。
上記のように構成されたポットの把手構造において、把
手7が取出位置に配置されたときには、ストッパ凸部21
と突起22との係合により把手7の外方への回動が規制さ
れるとともに、板ばね46の係止突起47と連結部44の内端
面との係合により把手7の内方への回動が規制されて、
把手7がその取出位置に確実に保持される。この状態
で、操作ボタン36が押し下げられると、その解除片48に
より板ばね46が下方へ彎曲されて、その板ばね46の係止
突起47が連結部44の内端面から解除される。そして、把
手7を掌で巻きばね20の附勢力に抗し押圧して収納位置
へ回動すれば、係止突起47が係止凹部45に係合して、把
手7が両方向へ回動不能な状態で収納位置に保持され
る。更に、この収納位置において操作ボタン36が押し下
げられると、係止突起47と係止凹部45との係合が解除さ
れて、把手7が巻きばね20の附勢力で取出位置へ自動的
に回動配置される。
したがって、この他の実施例によっても、前記実施例と
同様、コンパクトな梱包及び格納形態を得ることができ
るとともに、インテリア用品としてのポットの意匠性が
向上する。また、ロック部材としての板ばね46により把
手7が収納位置及び取出位置にそれぞれロックされるた
め、取出位置において安定した状態で容易に注湯を行な
うことができ、収納位置において把手7の突出を確実に
防止することができる。更に、把手7の真上近傍の操作
ボタン36を親指で操作して、板ばね46の作用を至極簡単
に解除することができる。しかも、巻きばね20の作用に
より把手7を自動的に取出位置に配置することも可能で
ある。
[考案の効果] 以上のように、本考案によれば、ポットの梱包及び格納
形態を小形化して、梱包保管コストを削減できるととも
に、家庭の食器棚等に比較的小さなスペースで格納する
ことができる。そして、この格納状態では、把手がケー
ス本体の外面から突出しないので、ケース本体の美観が
把手によって妨げられず、インテリア用品としてのポッ
トの意匠性を向上することができる。また、ポットの使
用時には把手がロック部材により取出位置に確実にロッ
クされるため、このロック状態の把手を把持して安定し
た状態で容易に注湯することができる。しかも、このロ
ック解除の操作を、把手を把持する手の親指で容易に行
なうこともできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例のポットの把手構造によるポ
ットの全体を示す正面図、第2図は第1図のポットの上
部ケース片及び把手を示す分解斜視図、第3図は第1図
のポットにおける把手構造を把手の取出位置で示す部分
断面図、第4図は同じくポットの把手構造の把手の収納
位置で示す部分断面図、第5図は取出位置における把手
のロック状態を第3図の矢印A方向からみて示す断面
図、第6図は取出位置の把手のロック解除状態を第5図
に対応して示す断面図、第7図は収納位置における把手
のロック状態を第4図の矢印B方向からみて示す断面
図、第8図は収納位置の把手のロック解除状態を第7図
に対応して示す断面図、第9図は前記ロック解除を行な
う操作ボタンとロック部材とを示す第3図のC−C線拡
大断面図、第10図は前記操作ボタンの支持構成を示す第
3図のD−D線拡大断面図、第11図は本考案の他の実施
例のポットの把手構造によるポットの全体を示す正面図
である。 図において、 1:ケース本体 4:中ビン 7:把手 13:収納凹部 20:巻きばね 25:ロック部材 36:操作ボタン 46:板ばね である。 なお、図中、同一符号及び同一記号は同一または相当部
分を示すものである。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】断熱構造を有する中ビンを収容するケース
    本体と、前記ケース本体の面に上下に形成された収納凹
    部と、前記ケース本体に対し一水平軸線の周りで回動可
    能に支持され、前記収納凹部に収納される収納位置と収
    納凹部から突出する取出位置とでロックされる把手と、
    前記把手を取出位置に向けて附勢する巻きばねと、前記
    把手を収納位置及び前記取出位置にロックするロック部
    材と、前記把手の上端近傍のケース本体の外面上に配設
    され、前記ロック部材の作用を解除する操作ボタンとを
    具備し、 前記把手の収納状態で、前記操作ボタンが押し下げられ
    ると、前記ロック部材によりその脚部が拡開され、前記
    脚部の端部のピンと係止孔との係合が解除され、前記把
    手が巻きばねの附勢力で反時計方向へ回動され、前記把
    手が取出位置に配置されると、前記把手の回動がロック
    され、また、前記把手の取出位置状態で、前記操作ボタ
    ンが押し下げられると、前記ロック部材が拡開されて前
    記係合が解除され、前記把手の押圧によって前記把手が
    巻きばねの作用に抗して支軸を中心にして回動され、前
    記把手がその全体を収納凹部に収納した収納位置まで回
    動されると、前記把手が収納位置にロックされ、前記把
    手のほぼ全体が閉塞されるようにしてなることを特徴と
    するポットの把手構造。
JP1989008429U 1989-01-28 1989-01-28 ポットの把手構造 Expired - Lifetime JPH076841Y2 (ja)

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