JPH0820493B2 - プリント基板の検査治具における精密位置決め機構 - Google Patents

プリント基板の検査治具における精密位置決め機構

Info

Publication number
JPH0820493B2
JPH0820493B2 JP3231109A JP23110991A JPH0820493B2 JP H0820493 B2 JPH0820493 B2 JP H0820493B2 JP 3231109 A JP3231109 A JP 3231109A JP 23110991 A JP23110991 A JP 23110991A JP H0820493 B2 JPH0820493 B2 JP H0820493B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit board
printed circuit
pair
positioning
pins
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3231109A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0545417A (ja
Inventor
崇 原嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CHUO ELECTRONIC SYSTEMS, INC
Original Assignee
CHUO ELECTRONIC SYSTEMS, INC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by CHUO ELECTRONIC SYSTEMS, INC filed Critical CHUO ELECTRONIC SYSTEMS, INC
Priority to JP3231109A priority Critical patent/JPH0820493B2/ja
Publication of JPH0545417A publication Critical patent/JPH0545417A/ja
Publication of JPH0820493B2 publication Critical patent/JPH0820493B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は各種電気機器及び電子機
器等に用いられるプリント基板の検査治具における精密
位置決め機構に関する。
【0002】
【従来の技術】周知の通りプリント基板の検査治具にお
ける位置決め機構は、図4に示す固定された一対の位置
決めピン22、23をピンベース1上に設け、この一対
の位置決めピン22、23をプリント基板5に設けた一
対の案内孔7、7にそれぞれ嵌入して位置決めし、プリ
ント基板5の検査を行なっていた。
【0003】前記従来のピンベース1に設けられた一対
の位置決めピン22、23は、単なるストレートな棒状
の形状であり、この一対の位置決めピン22、23は対
角線上に設けられて、プリント基板5を2点で嵌着し、
位置決めをする構成であった。すなわち、矩形のプリン
ト基板5の一方の隅部とその対角線上の他方の隅部の2
点でプリント基板5の位置決めをしている。
【0004】プリント基板の検査治具は、図5に示す治
具本体21の両側部にスライドカムからなるリンク機構
を設け、このリンク機構にピンベース保持体を上下動自
在に設け、この保持体を取り付けてなるピンベース1に
所望数のテストピンを設け、治具本体21の上方に上押
え体9を起伏自在に設けてなるものである。プリント基
板5の検査に際しては、先ず、上押え体9を上方に揚起
して、前記ピンベース1の上方に被検査基板であるプリ
ント基板5を位置させた後、上押え体9を伏して該上押
え体9に設けたストッパー24でプリント基板5を押
え、次いで治具本体21の側部に設けたレバーを回動す
ることにより、リンク機構が作動してピンベース1を上
昇させ、プリント基板5の検査を行なうものである。検
査終了後は、レバーを回動してピンベース1を下降させ
ると同時に上押え体9を上方に揚起してプリント基板5
を取り出し、次の被検査基板であるプリント基板5をピ
ンベース1の上方に前記と同様の手順で位置させ、上記
動作を繰り返して検査作業が順次行なわれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】各種電気機器及び電子
機器等に用いられるプリント基板の検査において、テス
トピンを立てる複数箇所は、直径約1mm程度の狭小な
ポイントであり、プリント基板の位置決めの精度が低い
と、このテストランドにテストピンを接触させることが
できず、検査不良となってしまう問題点が存した。また
プリント基板の検査時に基板のテストランドにテストピ
ンを立てる場合、このテストピンに対する荷重はピン1
本当り、125g〜250g程度かかり、仮にテストピ
ンが10本設けられている場合には、最大2.5Kg加
重されることになり、プリント基板が反り返ることが
く、正確にテストランドにテストピンを接触させること
ができず、検査不良となってしまう問題点が存した。
【0006】ところでプリント基板等の平面体を固定的
に位置決めする場合、前後方向(X軸方向)、左右方向
(Y軸方向)及び回転方向の3自由方向を規制しなけれ
ばならず、この規制点を2点に求めた場合、2点間の距
離が長いほど、回転方向を効果的に規制することができ
る。
【0007】ところが、従来のプリント基板の位置決め
機構は、矩形のプリント基板の一方の隅部とその対角線
上の他方の隅部の2点で位置決めをし、前後方向、左右
方向及び回転方向の自由を規制しようとしているが、位
置決めピンは、単なるストレートな棒状の形状からな
り、しかもプリント基板の案内孔に嵌入し易くするため
に、該案内孔よりも径が細く形成されているため、いわ
ゆる遊嵌された状態であり、プリント基板と位置決めピ
ンとは固定されていない。このため、2点でプリント基
板の位置決めをする場合、どうしてもピンと案内孔とが
ガタついてしまい、前後方向、左右方向及び回転方向に
ずれやすく、位置決め誤差が大きくなってしまい、正確
に位置決めすることができない問題点が存した。この結
果、従来技術では3自由方向の正確な規制が不可能とな
って、テストピンを所望のテストランドに接触させるこ
とができず、検査不能となることが多かった。
【0008】このため、プリント基板の前後方向、左右
方向及び回転方向の3自由方向を規制してプリント基板
の位置決め精度を高めると同時にプリント基板の反り返
りを防止して、プリント基板を常に安定位置で保持自在
とし、テストピンをテストランドに正確に接触させるこ
とのできるプリント基板の検査治具における精密位置決
め機構の開発が強く望まれていた。
【0009】本発明は上記要請に応えるためになされた
ものであり、一方の位置決めピンでプリント基板の前後
方向及び左右方向の自由を規制してプリント基板を正確
に位置決めし、次いで時間差をおいて他方の位置決めピ
ンでプリント基板の回転方向の自由を規制してプリント
基板を正確に位置決めし、テストピンをテストランド
正確に接触させることのできるプリント基板の検査治具
における精密位置決め機構を提供することを目的とす
る。
【0010】また本発明は、ばねの作用で昇降自在とさ
れた位置決めピンを上下に設け、この上下の位置決めピ
ンでプリント基板を挟み込んで固定し、プリント基板に
設けた案内孔の求心性を高めて前後方向、左右方向及び
回転方向の3自由方向のずれを規制し、正確に位置決め
すると共にプリント基板の反り返りを防止して、プリン
ト基板を常に安定位置で保持自在とし、テストピンを
ストランドに正確に接触させることのできるプリント基
板の検査治具における精密位置決め機構を提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するためになされたものであり、以下に述べる手段を採
用する。本発明のプリント基板の検査治具における精密
位置決め機構は、プリント基板を検査するためのテスト
ピンを設けたピンベースを、上下動自在に設けてなる検
査治具において、プリント基板5に設けた、一対の案内
孔7a、7bに対応する位置に上下一対の位置決めピン
8a、8b及び2a、2bを上押え体9又は上方のピン
ベース10及び下方のピンベース1に昇降自在に設けて
前記一対の案内孔7a、7bを介して相互に嵌合自在と
し、この上方の一対の位置決めピン8a、8bの先端部
に設けた一対の嵌合凹部11a、11b及び前記下方の
一対の位置決めピン2a、2bの先端下部に設けた一対
の位置決め部4a、4bでプリント基板5を挟み込んで
水平に固定自在とし、前記一対の嵌合凹部11aと11
bの先端位置を水平位置ではなく互に若干上下に位置を
異ならせて設定し、前記下方の一対の位置決め部4aと
4bの先端位置を水平位置ではなく互に若干上下に位置
を異ならせて設定し、相互に上下より嵌合する前記一対
の嵌合凹部11a又は11bと前記一対の位置決め部4
a又は4bの間隔を一方を狭くし、他方を広くして嵌合
時の時間差規制を自在とし、先の嵌合時にプリント基板
5の前後方向と左右方向の自由を規制し、後の嵌合時に
プリント基板5の回転方向の自由を規制し、プリント基
板5に設けた案内孔7の求心性を高めて、前記3自由方
向のずれを規制し、正確に位置決めすると共にプリント
基板5を常に安定位置で保持自在とし、テストピン6を
プリント基板5のテストランドに確実かつ正確に接触さ
せることを特徴とする。
【0012】また、本発明のプリント基板の検査治具に
おける精密位置決め機構は、前記一対の位置決めピン2
a、2bの先端に挿入部3a、3bを設け、この挿入部
3a、3bをプリント基板5の対角線上の両隅部に設け
た案内孔7a、7bに嵌入自在とし、前記挿入部3a、
3bの下方に設けた位置決め部4a、4bをテーパー状
に形成し、この位置決め部4a、4bで前記案内孔7を
保持自在としたことを特徴とする。また、本発明のプリ
ント基板の検査治具における精密位置決め機構は、前記
嵌合凹部11a、11bと前記位置決め部4a、4bで
前記案内孔7a、7bを上下に挟み込み、位置決め自在
としたことを特徴とする。また、本発明のプリント基板
の検査治具における精密位置決め機構は、一対の下方の
位置決めピン2a、2bと一対の上方の位置決めピン8
a、8bに同じばね定数のスプリング12又は同じばね
定数に近いスプリング12を設け、嵌合された一対の上
下の位置決めピン8aと2a及び8bと2bが、均等の
ばね圧力でプリント基板5を挟み込み、安定位置で保持
自在としたことを特徴とする。また、本発明のプリント
基板の検査治具における精密位置決め機構は、一対の下
方の位置決めピン2a、2bと一対の上方の位置決めピ
ン8a、8bに基板安定位置での上下のスプリングのば
ね圧力が等しいスプリング12を設け、嵌合された一対
の上下の位置決めピン8aと2a及び8bと2bが、均
等のばね圧力でプリント基板5を挟み込み、安定位置で
保持自在としたことを特徴とする。また、本発明のプリ
ント基板の検査治具における精密位置決め機構は、前記
位置決めピン2a、2b及び8a、8bを案内体14内
を昇降自在とし、前記位置決めピン2a、2b及び8
a、8bの端部に係止用のスペーサ15を着脱自在に設
けて、前記位置決めピン2a、2b及び8a、8bの高
さ位置を調節自在としたことを特徴とする。また、本発
明のプリント基板の検査治具における精密位置決め機構
は、ピンベース1及び上押え体9又は上押え体9に設け
た上方のピンベース10に複数の補助ピン13を設け、
この補助ピン13をスプリング16で昇降自在とし、プ
リント基板5の位置決めに際し及び位置決め完了後にお
いて、プリント基板5を水平 状態に保持し、前記位置決
めピン2a、2b及び8a、8bと共にプリント基板5
を安定位置で支持し、テストピン6の反力によく追従し
て、プリント基板5の反り返りを防止自在としたことを
特徴とする。
【0013】
【作用】本発明は、上記構成を有することにより、プリ
ント基板5の精密位置決めを行なう場合、一対の下方の
位置決めピン2、すなわちピン2a、2bは、図3の2
点鎖線で示すように、前後方向、左右方向及び回転方向
の3自由方向の時間差規制をするために、それぞれ若干
高さを異ならせて設けられている。すなわち、ピン2a
は、基板5の前後方向と左右方向の自由を、先ず第1段
階で規制する役割を有しているため、その位置決め部4
aの位置は、ピン2bの位置決め部4bの位置よりも若
干高い位置に設定されている。同様にピン2bは基板5
の回転方向の自由を、時間差をおいて第2段階で規制す
る役割を有しているため、その位置決め部4bの位置
は、ピン2aの位置決め部4aよりも若干低い位置に設
定されている。
【0014】一方、一対の上方の位置決めピン8におい
ても、前記下方の位置決めピン2と嵌着して、基板5の
3自由方向を規制する役割を有しているため、図3の1
点鎖線に示すようにピン8a、8bは、それぞれ若干高
さを異ならせて設けられている。すなわち、ピン8a
は、基板5の前後方向と左右方向の自由を、先ず第1段
階で規制する役割を有しているため、その嵌合凹部11
aの位置は、ピン8bの嵌合凹部8bの位置よりも若干
低い位置に設定されている。同様にピン8bは基板5の
回転方向の自由を時間差をおいて第2段階で規制する役
割を有しているため、その嵌合凹部8bの位置は、ピン
8aの嵌合凹部8aよりも若干高い位置に設定されてい
る。
【0015】上記上下の位置決めピン2、8の状態にお
いて、一対の位置決めピン2a、2bに一対の案内孔7
a、7bを嵌入すると、プリント基板5は図3のように
複数の補助ピン13に支持されて、水平状態を保持して
いると同時にピン2a、2bの挿入部3a、3bに遊嵌
された状態となっている。
【0016】次いで、上押え体9を下降させて閉じる
と、上下の位置決めピン8a、8b及び2a、2bは、
3自由方向の時間差規制をするために、それぞれ高さを
異ならせてあるため、図3のように一方のピン2aと8
aは、他方のピン2bと8bの間隔よりも短い間隔とさ
れ、上下のピンは、それぞれ間隔を異ならせて浮いた状
態、すなわち非接触状態となっている。
【0017】この状態で下方のピンベース1を上昇させ
ると、基板5及び下方のピン2a、2bが同時に上昇
し、下方のピン2aの挿入部3が、上方のピン8aの嵌
合凹部11aと嵌合すると同時に、案内孔7aは下方の
ピン2aの位置決め部4aのテーパー状の肩部全体に当
接して、ピン2aとピン8aとで挟み込まれた状態で固
定され、プリント基板5の前後方向と左右方向の自由が
規制され、正確な位置決めが行なわれる。このように、
ピン2aとピン8aに設けたスプリング12のばね圧力
で基板5を挟み込んで固定することにより、ピン2aの
テーパー状の位置決め部4aのクサビ効果が働いて、よ
り強い求心性を案内孔7aに発生させ、精密位置決めを
行なうことができる。この状態において、他方のピン2
bと8bとは、依然として浮いた状態、すなわち非接触
状態を保持している。
【0018】更にピンベース1を上昇させると、下方の
ピン2bの挿入部3bが、上方のピン8bの嵌合凹部1
1bと嵌合すると同時に、案内孔7bは下方のピン2b
の位置決め部4bのテーパー状の肩部に当接して、ピン
2bとピン8bとで挟み込まれた状態で固定され、プリ
ント基板5の回転方向の自由が規制され、正確な位置決
めが完了する。このように、ピン2bとピン8bに設け
たスプリング12のばね圧力で基板5を挟み込んで固定
することにより、ピン2bのテーパー状の位置決め部4
bのクサビ効果が働いて、より強い求心性を案内孔7b
に発生させ、精密位置決めを行なうことができる。
【0019】この場合プリント基板5の一対の案内孔7
a、7bには、常に加工誤差があるため、前記他方の案
内孔7bは、位置決め部4bのテーパー状の肩部全体に
当接しないことがあるが、一方の位置決め部4aにおい
て、最初に前後方向と左右方向の自由を規制して、正確
な位置決めが行なわれているため、ここでは回転方向だ
けの自由を規制すればよく、肩部全体に当接しない場合
においても精密位置決め上の支障はない。
【0020】前記の状態において、一方の上下のピン8
aと2aとは、既に嵌合して基板5を相互に挟み込んで
固定しているが、該ピン8aと2aとはスプリング12
の作用で昇降自在とされているため、更なるピンベース
1の上昇に伴う圧縮作用を支障なく受け入れることがで
き、その後の一連の動作の妨げとなることはない。基板
5の精密位置決めが完了した後、更にピンベース1を上
昇させると、図2に示すように上下のテストピン6、6
を、基板5のテストランドに正確に接触させることがで
きる。
【0021】前記図2のテストピンによる検査時の状態
において、プリント基板5は常に安定位置で保持自在と
されている。すなわち、一対の嵌合された上下の位置決
めピン8aと2a及び8bと2bには、同じばね定数の
スプリング12又は同じばね定数に近いスプリング12
が設けられているため、一対の嵌合された上下の位置決
めピン8aと2a及び8bと2bは、常時均等のばね圧
力でプリント基板5を上下から挟み込んでおり、基板5
は上下何れの方向においても自由に昇降自在とされてい
る。このため、プリント基板5は、上下のテストピン6
の接触時の反力によく追従し、基板5の反りが防止され
ると同時に常に安定位置を保持することができ、テスト
ピン6を基板5のテストランドに安定的かつ正確に接触
させることができるものである。
【0022】なお、スプリング12のばね定数におい
て、両面を検査する基板の場合には、上下のテストピン
の検査時の圧縮比が異なるものに対応する必要があり、
また上下のテストピンの接触時の反力によく追従して基
板の反りを防止し、基板を安定位置で保持する必要があ
るため、同じばね定数のスプリング又は同じばね定数に
近いスプリングを用いることが望ましく、一方、片面を
検査する基板においては、テストピンが片面だけである
ため、基板安定位置での上下のスプリングのばね圧力が
等しいものであればよい。
【0023】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。図1はプリント基板の位置決め前の状態を示す正面
図、図2はプリント基板を位置決めした状態を示す正面
図、図3は上下の位置決めピンの関係を示す正面図、図
4は従来の位置決め機構を示す正面図、図5はプリント
基板の検査治具を示す側面図である。
【0024】図1において、プリント基板5を検査する
ためのテストピン6を、複数本植設してなる上下動自在
の下方のピンベース1には、一対の位置決めピン2a、
2bが対角線上の両隅部に設けられている。この一対の
位置決めピン2a、2bは、プリント基板5の対角線上
の両隅部に設けた一対の案内孔7a、7bに対応する位
置に設けられており、該一対の案内孔7a、7bに嵌入
されてプリント基板5の検査時の位置決めを行なう。前
記ピン2a、2bには、スプリング12が設けられてお
り、ピンベース1に設けた案内体14内を昇降自在とさ
れており、このピン2a、2bの端部には、係止用のス
ペーサ15が設けられている。このピン2a、2bの高
さ位置を調節する場合、このスペーサ15を適宜交換す
ることにより、容易に行なうことができる。
【0025】前記一対の位置決めピン2a、2bの上端
の挿入部3a、3bは、ストレートな棒状で、案内孔7
a、7bよりも径を小さく形成されていると共にその先
端部には、テーパー部が設けられて、プリント基板5の
一対の案内孔7a、7bに容易に嵌入自在とされてい
る。前記挿入部3a、3bの下方に設けた位置決め部4
a、4bは、テーパー状に形成されて、前記案内孔7
a、7bを挟み込んで、位置決めを行なう。この位置決
め部4a、4bが、テーパー状に形成されていることに
より、上方のピン8a、8bの嵌合凹部11a、11b
との嵌合時に、案内孔7a、7bをこのテーパー状の肩
部に当接して、ピン2aと8a及びピン2bと8bとで
挟み込まれた状態で固定され、プリント基板5の前後方
向と左右方向及び回転方向の自由を規制し、正確な位置
決めが行なわれる。
【0026】前記一対の下方の位置決めピン2a、2b
は、図3の2点鎖線で示すように3自由方向の時間差規
制をするために、スペーサ15を用いてそれぞれ高さを
異ならせて設けられている。すなわち、ピン2aは、先
ず第1段階で基板5の前後方向と左右方向の自由を規制
する役割を有しているため、その位置決め部4aの位置
は、ピン2bの位置決め部4bの位置よりも若干高い位
置に設定されている。同様にピン2bは基板5の回転方
向の自由を時間差をおいて第2段階で規制する役割を有
しているため、その位置決め部4bの位置は、ピン2a
の位置決め部4aよりも若干低い位置に設定されてい
る。この高さ位置の設定については、スペーサ15を適
宜交換することにより行なわれる。なお、前記ピン2
a、2bの高さ位置を相互に交換することにより、前記
とは逆に、ピン2bに第1段階の前後方向と左右方向の
自由を規制する役割を課することができ、一方、ピン2
aに第2段階の回転方向の自由を規制する役割を課する
ことができる。
【0027】前記一対の下方の位置決めピン2a、2b
の設置位置に対応して、一対の上方の位置決めピン8
a、8bが上押え体9又は上押え体9に設けた上方のピ
ンベース10に昇降自在に設けられており、この一対の
上方の位置決めピン8a、8bの先端部には、嵌合凹部
11a、11bを設けて下方の位置決めピン2a、2b
の先端部3a、3bを嵌合自在としている。
【0028】前記ピン8a、8bには、スプリング12
が設けられており、上押え体9又は上押え体9に設けた
上方のピンベース10に設けた案内体14内を昇降自在
とされており、このピン8a、8bの端部には、係止用
のスペーサ15が設けられている。このピン8a、8b
の高さ位置を調節する場合、このスペーサ15を適宜交
換することにより、容易に行なうことができる。
【0029】前記位置決めピン8a、8bは、前記下方
の位置決めピン2a、2bと嵌着して、基板5の前後方
向、左右方向及び回転方向の3自由方向の時間差規制を
する役割を有しているため、スペーサ15を用いてそれ
ぞれ高さを異ならせて設けられている。すなわち、図3
の1点鎖線に示すようにピン8aは、基板5の前後方向
と左右方向の自由を先ず第1段階で規制する役割を有し
ているため、その嵌合凹部11aの位置は、ピン8bの
嵌合凹部11bの位置よりも若干低い位置に設定されて
いる。同様にピン8bは基板5の回転方向の自由を時間
差をおいて第2段階で規制する役割を有しているため、
その嵌合凹部11bの位置は、ピン8aの嵌合凹部11
aよりも若干高い位置に設定されている。この高さ位置
の設定については、スペーサ15を適宜交換することに
より行なわれる。なお、前記ピン8a、8bの高さ位置
を相互に交換することにより、前記とは逆に、ピン8b
に第1段階の前後方向と左右方向の自由を規制する役割
を課することができ、一方、ピン8aに第2段階の回転
方向の自由を規制する役割を課することができる。
【0030】前記一対の下方の位置決めピン2a、2b
は、スプリング12の作用で下方のピンベース1に昇降
自在に設けられており、一対の上方の位置決めピン8
a、8bは、スプリング12の作用で上押え体9又は上
押え体9に設けた上方のピンベース10に昇降自在に設
けられており、この一対の上下の位置決めピン2a、2
b及び8a、8bを相互に嵌合することにより、プリン
ト基板5は均等のばね圧力で挟み込まれる。
【0031】一対の上方の位置決めピン8a、8bを上
押え体9に設けるのは、テストピン6が片面しか設けら
れていない検査治具の場合であり、一方、上方のピンベ
ース10に設けるのは、テストピン6が両面に設けられ
ている検査治具の場合である。一対の上下の位置決めピ
ン2a、2bと8a、8bには、同じばね定数のスプリ
ング12が設けられているため、一対の下方の位置決め
ピン2a、2bと一対の上方の位置決めピン8a、8b
は、均等のばね圧力でプリント基板5を上下から挟み込
み自在としている。このため、テストピン6による検査
時において、複数のテストピン6の圧縮に伴う上下方向
又は下方向からの強い反力が、基板5に伝達されても、
その反力によく追従して自由に上下に動くことができ、
従来のように基板5が反り返るおそれは全くなく、プリ
ント基板5は、所定の位置で安定的かつ正確に保持さ
れ、テストピン6を所定のテストランドに確実かつ正確
に接触させることができる。
【0032】なお、スプリング12のばね定数におい
て、両面を検査する基板の場合には、上下のテストピン
6の検査時の圧縮比が異なるものに対応する必要があ
り、また上下のテストピンの接触時の反力によく追従
し、基板の反り返りを防止して基板を安定位置で保持す
る必要があるため、同じばね定数のスプリング又は同じ
ばね定数に近いスプリングを用いることが望ましく、一
方、片面を検査する基板においては、テストピンが片面
だけであるため、基板安定位置での上下のスプリングの
ばね圧力が等しいものであればよい。
【0033】図中13はピンベース1に設けた補助ピン
であり、この補助ピン13は、スプリング16の作用で
昇降自在とされている。基板5の位置決めに際して、ピ
ン2a、2bを基板5の案内孔7a、7bに嵌入した場
合、基板5を図3のように複数の補助ピン13で支持し
て、水平状態を保持している。この補助ピン13は、基
板5の位置決め完了後においても位置決めピン2、8と
共に基板5を安定位置で支持し、テストピン6の反力に
よく追従して、基板5の反り返りを防止している。この
補助ピン13は上押え体9又は上押え体9に設けた上方
のピンベース10にも昇降自在に設けられており、基板
5を安定位置で支持している。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明ではプリン
ト基板の前後方向、左右方向及び回転方向の3自由方向
を確実かつ正確に規制して、プリント基板の位置決め精
度を高めると同時にプリント基板の反り返りを防止し
て、プリント基板を常に安定位置で保持することがで
き、テストピンをテストランドに正確に接触させること
のできるプリント基板の検査治具における精密位置決め
機構である。
【0035】また本発明は一方の位置決めピンでプリン
ト基板の前後方向及び左右方向の自由を先ず規制し、次
いで時間差をおいて他方の位置決めピンでプリント基板
の回転方向の自由を規制してプリント基板を正確に位置
決めし、テストピンをテストランドに正確に接触させる
ことができるものである。
【0036】更に本発明は、ばねの作用で昇降自在とさ
れた位置決めピンを上下に設け、この上下の位置決めピ
ンでプリント基板を挟み込んで固定し、プリント基板に
設けた案内孔の求心性を高めて前後方向、左右方向及び
回転方向の3自由方向のずれを規制し、正確に位置決め
すると共にプリント基板の反り返りを防止して、プリン
ト基板を常に安定位置で保持自在とし、テストピンを
ストランドに正確に接触させることができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の精密位置決め機構を示す正面図であ
る。
【図2】本発明の精密位置決め機構を示す正面図であ
る。
【図3】本発明の精密位置決め機構を示す正面図であ
る。
【図4】従来の位置決め機構を示す正面図である。
【図5】プリント基板の検査治具を示す側面図である。
【符号の説明】
1、10 ピンベース 2、8 位置決めピン 3 挿入部 4 位置決め部 5 プリント基板 6 テストピン 7 案内孔 9 上押え体 11 嵌合凹部 12 スプリング

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリント基板を検査するためのテストピ
    ンを設けたピンベースを、上下動自在に設けてなる検査
    治具において、ブリント基板(5)に設けた、一対の案
    内孔(7a)、(7b)に対応する位置に上下一対の位
    置決めピン(8a)、(8b)及び(2a)、(2b)
    を上押え体(9)又は上方のピンベース(10)及び下
    方のピンベース(1)に昇降自在に設けて前記一対の案
    内孔(7a)、(7b)を介して相互に嵌合自在とし、
    この上方の一対の位置決めピン(8a)、(8b)の先
    端部に設けた一対の嵌合凹部(11a)、(11b)及
    び前記下方の一対の位置決めピン(2a)、(2b)の
    先端下部に設けた一対の位置決め部(4a)、(4b)
    でプリント基板(5)を挟み込んで水平に固定自在と
    し、前記一対の嵌合凹部(11a)と(11b)の先端
    位置を水平位置ではなく互に若干上下に位置を異ならせ
    て設定し、前記下方の一対の位置決め部(4a)と(4
    b)の先端位置を水平位置ではなく互に若干上下に位置
    を異ならせて設定し、相互に上下より嵌合する前記一対
    の嵌合凹部(11a)又は(11b)と前記一対の位置
    決め部(4a)又は(4b)の間隔を一方を狭くし、他
    方を広くして嵌合時の時間差規制を自在とし、先の嵌合
    時にプリント基板(5)の前後方向と左右方向の自由を
    規制し、後の嵌合時にプリント基板(5)の回転方向の
    自由を規制し、プリント基板(5)に設けた案内孔
    (7)の求心性を高めて、前記3自由方向のずれを規制
    し、正確に位置決めすると共にプリント基板(5)を常
    に安定位置で保持自在とし、テストピン(6)をプリン
    ト基板(5)のテストランドに確実かつ正確に接触させ
    ることを特徴とするプリント基板の検査治具における精
    密位置決め機構。
  2. 【請求項2】 前記一対の位置決めピン(2a)、(2
    b)の先端に挿入部(3a)、(3b)を設け、この挿
    入部(3a)、(3b)をプリント基板(5)の対角線
    上の両隅部に設けた案内孔(7a)、(7b)に嵌入自
    在とし、前記挿入部(3a)、(3b)の下方に設けた
    位置決め部(4a)、(4b)をテーパー状に形成し、
    この位置決め部(4a)、(4b)で前記案内孔(7)
    を保持自在としたことを特徴とする請求項1記載のプリ
    ント基板の検査治具における精密位置決め機構。
  3. 【請求項3】 前記嵌合凹部(11a)、(11b)と
    前記位置決め部(4a)、(4b)で前記案内孔(7
    a)、(7b)を上下に挟み込み、位置決め自在とした
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のプリント基板の
    検査治具における精密位置決め機構。
  4. 【請求項4】 一対の下方の位置決めピン(2a)、
    (2b)と一対の上方の位置決めピン(8a)、(8
    b)に同じばね定数のスプリング(12)又は同じばね
    定数に近いスプリング(12)を設け、嵌合された一対
    の上下の位置決めピン(8a)と(2a)及び(8b)
    と(2b)が、均等のばね圧力でプリント基板(5)を
    挟み込み、安定位置で保持自在としたことを特徴とする
    請求項1、2又は3記載のプリント基板の検査治具にお
    ける精密位置決め機構。
  5. 【請求項5】 一対の下方の位置決めピン(2a)、
    (2b)と一対の上方の位置決めピン(8a)、(8
    b)に基板安定位置での上下のスプリングのばね圧力が
    等しいスプリング(12)を設け、嵌合された一対の上
    下の位置決めピン(8a)と(2a)及び(8b)と
    (2b)が、均等のばね圧力でプリント基板(5)を挟
    み込み、安定位置で保持自在としたことを特徴とする請
    求項1、2又は3記載のプリント基板の検査治具におけ
    る精密位置決め機構。
  6. 【請求項6】 前記位置決めピン(2a)、(2b)及
    び(8a)、(8b)を案内体(14)内を昇降自在と
    し、前記位置決めピン(2a)、(2b)及び(8
    a)、(8b)の端部に係止用のスペーサ(15)を着
    脱自在に設けて、前記位置決めピン(2a)、(2b)
    及び(8a)、(8b)の高さ位置を調節自在としたこ
    を特徴とする請求項1記載のプリント基板の検査治具
    における精密位置決め機構。
  7. 【請求項7】 ピンベース(1)及び上押え体(9)又
    は上押え体(9)に設けた上方のピンベース(10)に
    複数の補助ピン(13)を設け、この補助ピン(13)
    をスプリング(16)で昇降自在とし、プリント基板
    (5)の位置決めに際し及び位置決め完了後において、
    プリント基板(5)を水平状態に保持し、前記位置決め
    ピン(2a)、(2b)及び(8a)、(8b)と共に
    プリント基板(5)を安定位置で支持し、テストピン
    (6)の反力によく追従して、プリント基板(5)の反
    り返りを防止自在としたことを特徴とする請求項1記載
    のプリント基板の検査治具における精密位置決め機構。
  8. 【請求項8】 一対の下方の位置決めピン(2a)、
    (2b)と一対の上方の位置決めピン(8a)、(8
    b)に基板安定位置での上下のスプリングのばね圧力が
    等しいスプリング(12)を設け、嵌合された一対の上
    下の位置決めピン(8a)と(2a)及び(8b)と
    (2b)が、均等のばね圧力でプリント基板(5)を挟
    み込み、安定位置で保持自在としたことを特徴とする請
    求項3記載のプリント基板の検査治具における精密位置
    決め機構。
JP3231109A 1991-08-20 1991-08-20 プリント基板の検査治具における精密位置決め機構 Expired - Lifetime JPH0820493B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3231109A JPH0820493B2 (ja) 1991-08-20 1991-08-20 プリント基板の検査治具における精密位置決め機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3231109A JPH0820493B2 (ja) 1991-08-20 1991-08-20 プリント基板の検査治具における精密位置決め機構

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0545417A JPH0545417A (ja) 1993-02-23
JPH0820493B2 true JPH0820493B2 (ja) 1996-03-04

Family

ID=16918445

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3231109A Expired - Lifetime JPH0820493B2 (ja) 1991-08-20 1991-08-20 プリント基板の検査治具における精密位置決め機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0820493B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6707877B2 (en) * 2001-09-27 2004-03-16 Agilent Technologies, Inc. Positioning mechanism providing precision 2-axis rotation, 1-axis translation adjustment
KR100641899B1 (ko) * 2005-04-14 2006-11-03 서승환 피씨비 검사용 지그 장치

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH049585Y2 (ja) * 1986-09-30 1992-03-10

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0545417A (ja) 1993-02-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101394362B1 (ko) 웨이퍼 검사 장치
KR20060087125A (ko) 반도체 소자 테스트용 소켓 어셈블리
CN101652668A (zh) 与测试设备一起使用的加强组件
KR20050057576A (ko) 피시험 장치 보드와 시험 헤드 사이의 전기적 상호 접속을위한 캠-링 시스템
JPH0820493B2 (ja) プリント基板の検査治具における精密位置決め機構
KR100995811B1 (ko) 탐침의 미세 위치 조정이 가능한 프로브 유닛
JP4175492B2 (ja) プリント基板検査治具
KR102145719B1 (ko) 벤딩방향 제어가 가능한 수직형 프로브 카드용 니들유닛
JP2594039Y2 (ja) リードフレーム付きicの接触機構
JP4086843B2 (ja) コンタクトピンモジュール、および、それを備える半導体装置用ソケット
JPH026375Y2 (ja)
CN218427828U (zh) 一种推拉力测试装夹治具
KR102451682B1 (ko) 부품 리드 교정 장치
JP2533805Y2 (ja) プリント基板自動電気検査装置
KR100528824B1 (ko) 프로브핀의 벤딩방법 및 장치
JP3307166B2 (ja) 回路基板の検査装置
JPH1183943A (ja) 半導体デバイス挿抜機
TWI743878B (zh) 電性測試裝置
JP3773661B2 (ja) 電気部品用ソケット及びその組立方法
JP3455769B2 (ja) ピン挿入方法及びピン挿入治具
JPH0669322A (ja) プローブ装置
JP3469494B2 (ja) 電子部品用環境試験装置
KR0136169Y1 (ko) 반도체 소자테스트용 테스트트레이의 캐리어모듈
JP2614741B2 (ja) タブボンディング用サーモードツール及び該サーモードツールによるタブボンディング方法
KR101686935B1 (ko) 다배열 인쇄회로기판의 모따기 장치 및 그 제어 방법