JPH08202129A

JPH08202129A - 電子写真方法

Info

Publication number: JPH08202129A
Application number: JP7012911A
Authority: JP
Inventors: Yoshihiro Tamura; 佳弘田村
Original assignee: Toray Industries Inc
Current assignee: Toray Industries Inc
Priority date: 1995-01-30
Filing date: 1995-01-30
Publication date: 1996-08-09

Abstract

(57)【要約】【目的】現像バイアス電圧やスクイズバイアス電圧の
制御が容易で、画像品質を向上させることが可能な電子
写真方法を提供する。【構成】所定のバイアス電圧に基づいて潜像担持媒体
11上の静電潜像を現像液を用いて現像すると共に現像後
の潜像担持媒体から余剰現像液を除去し、現像された像
を記録媒体Ｓに記録する電子写真方法。余剰現像液を除
去するバイアス電圧を、静電潜像を現像する現像バイア
ス電圧と同一あるいは絶対値でそれ以上とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子写真方法に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】感光ドラム上に形成された静電潜像を現
像液で現像し、現像されたトナー像を記録紙等の記録媒
体に転写，定着して記録する電子写真装置には、現像ロ
ーラを有する複数の現像ユニットを順次切り替えながら
静電潜像を複数の現像液で色別に現像し、現像したこれ
らのトナー像を中間転写ドラムに色重ねして多色トナー
像とし、この多色トナー像を記録紙等に転写，定着して
カラー画像をプリントするものが知られている（特開平
５−２７３８６１号公報）。

【０００３】この電子写真装置においては、各現像ユニ
ットの現像槽に現像ローラと並行にスクイズローラを配
置したり、感光ドラムの回転方向においてスクイズロー
ラ下流側の中間転写ドラムとの間に補助スクイズローラ
を配置したりして、静電潜像を現像した後の感光ドラム
から余剰の現像液を除去している。また、感光ドラム上
に残存する余剰現像液を除去する他の方法としては、現
像液のキャリア液の帯電極性と逆極性のバイアス電圧を
印加する電極を感光ドラムに近接させて対向配置する像
形成方法も知られている（特公平１−４３３０７号公
報）。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記電子写
真装置は、現像ローラに現像バイアス電圧をスクイズロ
ーラ等にスクイズバイアス電圧を、それぞれ所定値のバ
イアス電圧を印加することで、感光ドラム上にトナー像
を現像すると共に現像したトナー像を感光ドラム上に保
持し、画像品質の向上を図っている。

【０００５】この場合、画像品質を更に向上させる手段
として、温度や湿度等の環境条件の変動に対応させて現
像バイアス電圧を制御する手段がある。電子写真装置に
おいては、現像バイアス電圧を変更すると、現像バイア
ス電圧の変更に伴ってスクイズバイアス電圧も変更しな
ければならず、調整が煩雑であった。本発明は上記の点
に鑑みてなされたもので、現像バイアス電圧やスクイズ
バイアス電圧の制御が容易で、画像品質を向上させるこ
とが可能な電子写真方法を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明によれば、所定のバイアス電圧に基づいて潜像担
持媒体上の静電潜像を現像液を用いて現像すると共に現
像後の前記潜像担持媒体から余剰現像液を除去し、現像
された像を記録媒体に記録する電子写真方法であって、
前記余剰現像液を除去するバイアス電圧を、静電潜像を
現像する現像バイアス電圧と同一あるいは絶対値でそれ
以上とする構成としたのである。

【０００７】

【作用】余剰現像液を除去するバイアス電圧を、静電潜
像を現像する現像バイアス電圧と同一あるいは絶対値で
それ以上とすると、現像バイアス電圧やスクイズバイア
ス電圧の制御が容易になる。また、静電潜像が現像され
た潜像担持媒体から余剰現像液を除去するときに、トナ
ー像が潜像担持媒体上に保持され、画像品質が向上す
る。

【０００８】ここで、本発明の電子写真方法において
は、余剰現像液を除去するスクイズバイアス電圧の上限
は、余剰現像液の除去に際し、得られる画像に白地汚れ
を生じない値とする。例えば、反転現像方式による電子
写真方法では、感光ドラムにおける白地エリアの表面電
位が−６００Ｖ、印字エリアの表面電位が−１００Ｖと
なるように設定したとき、現像ローラに−４００Ｖのバ
イアス電圧を印加する場合には、スクイズローラには−
４００Ｖあるいは絶対値でそれ以上のバイアス電圧を印
加する。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の電子写真方法に係る一実施例
を、カラープリント用の電子写真プリンタを例にして図
１に基づいて詳細に説明する。電子写真プリンタ１は、
図１に示すように、感光手段１０、現像手段２０、中間
転写手段３０、クリーニング手段４０、転写・定着手段
５０、転写前帯電器６０及び補助スクイズ手段７０を備
えており、感光手段１０には図示しない露光手段から露
光用の光が照射される。

【００１０】感光手段１０は、感光ドラム１１、除電ラ
ンプ１２および一次帯電器１３を有しており、感光ドラ
ム１１は残留電荷の除去に先立ってクリーニング手段４
０によって表面を清掃される。感光ドラム１１は、円筒
形のドラムの表面に有機光電材料からなる感光層が形成
され、前記露光手段から照射される光によって静電潜像
が形成される。除電ランプ１２は、小形の白熱ランプ
で、感光ドラム１１の表面に光を照射して残留電荷を除
去する。一次帯電器１３は、コロナ放電で発生させたイ
オンにより感光ドラム１１の表面を一様に帯電させるコ
ロナ帯電器である。

【００１１】現像手段２０は、第一現像ユニット２１〜
第四現像ユニット２４を有し、これらは図示しない駆動
機構によって感光ドラム１１の接線方向となる図中矢印
で示す水平方向に一体に移動される。また、各現像ユニ
ットには、それぞれイエロー、マゼンタ、シアンおよび
黒の各現像液を収容した図示しないトナーカートリッジ
が着脱自在に装着される。現像液は、液体キャリア中に
それぞれイエロー、マゼンタ、シアン等のトナー粒子を
分散させたものが使用される。

【００１２】第一現像ユニット２１は、現像液の液槽２
１ａに、それぞれ金属製の現像ローラ２１ｂとスクイズ
ローラ２１ｃとが配置され、図示のように、共通の電源
２５から等しい極性のバイアス電圧が印加されている。
液槽２１ａは、現像ユニット２１に配置した前記トナー
カートリッジから現像液が供給される。現像ローラ２１
ｂ及びスクイズローラ２１ｃは、現像手段２０が感光ド
ラム１１右方の待機位置にあるときには、上下及び水平
方向に所定距離をおいて感光ドラム１１の回転軸に対し
て平行に対向配置されている。両ローラ２１ｂ，２１ｃ
は、現像手段２０の水平方向の移動を可能とするため、
液槽２１ａに上下動自在に配置され、図示しないばねに
より上方に付勢されている。また、現像手段２０は、感
光ドラム１１の位置に現像ユニット２１を切り替える
と、両ローラ２１ｂ，２１ｃが僅かな隙間を存して感光
ドラム１１に当接する。

【００１３】尚、他の現像ユニット２２〜２４は、第一
現像ユニット２１と同様に構成されているので、詳細な
説明を省略する。ここで、現像手段２０は、現像開始前
の待機位置においては、感光ドラム１１の右方に配置さ
れている。そして、現像ユニット２１〜２４は、現像の
際、前記駆動機構によってこの順で感光手段１０側へと
順次移動され、色分解されたプリント情報に基づいて形
成された各静電潜像が順次現像される。

【００１４】また、各現像液は、電子写真プリンタ１を
使用する場合だけ、各トナーカートリッジから各現像ユ
ニットに供給され、通常は、現像ユニットの液槽内には
現像液は入っていない。中間転写手段３０は、中間転写
ドラム３１、帯電器３２及びヒータ３３を備えている。

【００１５】中間転写ドラム３１は、図示しない駆動手
段によって感光ドラム１１に離接自在に当接され、現像
手段２０の現像ユニット２１〜２４で各色相のトナー像
が現像される度に、各トナー像が順次積層転写される。
帯電器３２は、感光手段１０の一次帯電器１３と同様の
原理で中間転写ドラム３１に帯電を施し、感光ドラム１
１から転写される色相の異なる次のトナー像が転写され
易いように、前のトナー像の影響を打ち消すと同時に、
すでに中間転写ドラム３１上に転写されたトナー像が感
光ドラム１１上に戻るオフセットを防ぐ。

【００１６】ヒータ３３は、ハロゲンランプ，赤外線ラ
ンプ等を使用した中間転写ドラム３１を加熱するヒータ
である。そして、中間転写手段３０においては、感光ド
ラム１１に現像されたトナー像が、帯電器３２により帯
電されながら中間転写ドラム３１に順次積層転写され
る。この転写に際し、感光ドラム１１には中間転写ドラ
ム３１に転写されなかった僅かなトナー像や現像液が残
るが、これらはクリーニング手段４０により清掃され
る。

【００１７】クリーニング手段４０は、中間転写ドラム
３１へトナー像を転写した後に感光ドラム１１に残った
トナー像や現像液の残滓を集めるもので、感光ドラム１
１に当接した２本のクリーニングローラ４１及び感光ド
ラム１１に当接自在なスクイズブレード４２を有してい
る。転写・定着手段５０は、加熱ローラ５１，５２を有
している。加熱ローラ５１，５２は、ハロゲンランプ等
のヒータ(図示せず)が内蔵されたローラで、図１に示す
ように、記録紙Ｓの搬送方向上流側に加熱ローラ５１
が、同じく下流側に加熱ローラ５２が、それぞれ中間転
写ドラム３１に当接させて配置されている。加熱ローラ
５１，５２は、多色トナー像の記録紙Ｓへの加熱による
転写，定着の際に、図示しない押圧機構により一体に駆
動されて中間転写ドラム３１に圧接され、中間転写ドラ
ム３１に積層転写された多色トナー像を加熱・加圧して
記録紙Ｓ上に同時に転写，定着する。

【００１８】ここで、前記押圧機構は、感光ドラム１１
から中間転写ドラム３１にトナー像を転写するときに
は、加熱ローラ５１，５２を中間転写ドラム３１から離
間させておく。そして、押圧機構は、中間転写ドラム３
１の４種類のトナー像のうち最後のトナー像が転写され
た部分が到達するまでに、加熱ローラ５１，５２を中間
転写ドラム３１に所定の圧接力で押し付ける。これによ
り、加熱ローラ５１，５２は、中間転写ドラム３１に積
層転写された多色トナー像を加圧・加熱して記録紙Ｓ上
に同時に転写，定着する。

【００１９】転写前帯電器６０は、感光ドラム１１のト
ナー像が現像された表面をトナー像、即ち、トナー粒子
と同極性に帯電させるコロナ帯電器である。帯電器６０
は、コロナ放電で発生させたイオンにより感光ドラム１
１のトナー像が現像された表面をトナー粒子と同極性に
帯電させ、これによりトナー像表面とトナー粒子との間
に斥力を作用させて感光ドラム１１の表面に凝集させ
る。

【００２０】補助スクイズ手段７０は、補助ローラ７１
と受け皿７２とを有している。補助ローラ７１は、感光
ドラム１１と同方向に回転して、トナー像が現像された
感光ドラム１１の表面から余剰の現像液を除去する。補
助ローラ７１に付着した現像液はスクレーパによって除
去され、下方の受け皿７２を介して廃液タンクに回収さ
れる。

【００２１】電子写真プリンタ１は以上のように構成さ
れ、本発明の電子写真方法により以下のようにしてカラ
ー像を作成する。先ず、現像ユニット２１〜２４の現像
ローラ及びスクイズローラの回転を開始させた後、感光
ドラム１１の回転を開始し、その表面をクリーニング手
段４０で清掃する。

【００２２】次に、除電ランプ１２を点灯し、クリーニ
ング手段４０で清掃された感光ドラム１１の表面から残
留電荷を除去した後、一次帯電器１３で一様に帯電す
る。次いで、図中感光ドラム１１右方の待機位置に配置
されていた現像手段２０を、図示しない駆動機構によっ
て感光ドラム１１側へ水平に移動し、第一現像ユニット
２１を感光ドラム１１の直下に配置する。

【００２３】すると、現像ユニット２１では、現像ロー
ラ２１ｂの回転によって感光ドラム１１に現像液が供給
され、感光ドラム１１の現像液で濡れた部分は、補助ス
クイズ手段７０側へと回転してゆく。これにより、感光
ドラム１１と補助ローラ７１との間の間隙に少しずつ現
像液が溜まってゆく。そして、現像ローラ２１ｂによる
感光ドラム１１への現像液の供給開始後、少なくとも感
光ドラム１１が１回転し、感光ドラム１１と補助ローラ
７１との間の間隙が現像液で満たされてから、前記駆動
手段によって中間転写ドラム３１を感光ドラム１１に当
接させる。

【００２４】また、中間転写ドラム３１の感光ドラム１
１への当接と並行して、前記露光手段からレーザ光を照
射し、色分解されたプリント情報に基づく静電潜像を感
光ドラム１１の表面に順次形成する。このレーザ光の照
射による静電潜像は、イエロー、マゼンタ、シアンおよ
び黒の色相に対応して合計４回形成される。そして、第
一現像ユニット２１でイエローのトナー像を、第二現像
ユニット２２でマゼンタのトナー像を、以下同様にし
て、シアンおよび黒のトナー像を順次現像する。このと
き、現像手段２０の移動に伴う現像ユニット２１〜２４
の切替は、現像ローラ及びスクイズローラが回転した状
態で行われる。

【００２５】このとき、各現像ユニットにおいては、現
像ローラとスクイズローラとが共通の電源２５に接続さ
れ、等しい極性のバイアス電圧が印加されている。この
ため、電子写真プリンタ１においては、単一の電源２５
により現像バイアス電圧やスクイズバイアス電圧を容易
に制御することができる。しかも、トナー像が現像され
た感光ドラム１１においては、スクイズローラ２１ｃに
よる余剰現像液の除去に際して、スクイズバイアス電圧
によってトナー像中のトナー粒子が静電的な斥力によっ
て表面に押し付けられる。このため、電子写真プリンタ
１においては、感光ドラム１１からの余剰現像液の除去
に際し、現像されたトナー像が感光ドラム１１上に保持
され、スクイズローラ２１ｃ側へ移動することがないの
で画像品質が向上する。

【００２６】このようにして、各現像ユニットで現像さ
れたトナー像は中間転写ドラム３１へと順次転写され、
中間転写ドラム３１には４色のトナー像を積層した多色
トナー像が形成される。そして、第四現像ユニット２４
で現像されたトナー像の中間転写ドラム３１への転写と
並行して、あるいは、転写終了後に、前記押圧機構によ
り加熱ローラ５１，５２が中間転写ドラム３１に圧接さ
れる。これにより、中間転写ドラム３１上に積層形成さ
れた多色トナー像が、加熱・加圧されて搬送されてくる
記録紙Ｓ上へ一括して転写・定着され、カラー像を記録
する工程が終了する。

【００２７】そして、記録紙Ｓへの多色トナー像の記録
が終了すると、前記押圧機構による加熱ローラ５１，５
２の中間転写ドラム３１への圧接が解除され、かつ、前
記駆動手段による中間転写ドラム３１の感光ドラム１１
への当接が行われると共に、現像手段２０が前記駆動機
構によって感光ドラム１１右方の待機位置へ復帰され
る。

【００２８】尚、上記実施例では、各現像ユニットにお
いて現像ローラとスクイズローラとを共通の電源に接続
したが、更に補助ローラも共通の電源に接続してもよ
い。また、上記実施例では、現像ローラとスクイズロー
ラに印加するバイアス電圧の極性をトナー粒子の極性と
同極性とした反転現像方式による電子写真プリンタの場
合について説明した。しかし、複写機の場合には、現像
ローラとスクイズローラとの極性をトナー粒子の極性と
逆極性とする。

【００２９】

【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、現像バイアス電圧やスクイズバイアス電圧の制
御が容易で、画像品質を向上させることが可能な電子写
真方法が提供される。しかも、スクイズバイアス電圧を
現像バイアス電圧と同一とする場合には、バイアス電圧
を印加する電源を共有できるので、部品点数を削減でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の電子写真方法を適用した電子写真プリ
ンタの概略構成図である。

【符号の説明】

１電子写真プリンタ１０感光手段１１感光ドラム（潜像担持媒体）１２除電ランプ１３一次帯電器２０現像手段２１第一現像ユニット２１ｂ現像ローラ２１ｃスクイズローラ２２〜２４第二〜第四現像ユニット２５電源３０中間転写手段３１中間転写ドラム３２帯電器３３ヒータ４０クリーニング手段４１クリーニングローラ４２スクイズブレード５０転写・定着手段５１，５２加熱ローラ６０転写前帯電器７０補助スクイズ手段７１補助ローラ７２受け皿Ｓ記録紙

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号庁内整理番号ＦＩ技術表示箇所Ｇ０３Ｇ 15/11

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】所定のバイアス電圧に基づいて潜像担持
媒体上の静電潜像を現像液を用いて現像すると共に現像
後の前記潜像担持媒体から余剰現像液を除去し、現像さ
れた像を記録媒体に記録する電子写真方法であって、前
記余剰現像液を除去するバイアス電圧を、静電潜像を現
像する現像バイアス電圧と同一あるいは絶対値でそれ以
上とすることを特徴とする電子写真方法。