JPH08200843A - 冷凍サイクルの過熱度制御装置 - Google Patents

冷凍サイクルの過熱度制御装置

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JPH08200843A
JPH08200843A JP7011998A JP1199895A JPH08200843A JP H08200843 A JPH08200843 A JP H08200843A JP 7011998 A JP7011998 A JP 7011998A JP 1199895 A JP1199895 A JP 1199895A JP H08200843 A JPH08200843 A JP H08200843A
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JP
Japan
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temperature
compressor
expansion valve
electronic expansion
heat exchanger
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Application number
JP7011998A
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English (en)
Inventor
Kazuhisa Goto
和久 後藤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2600/00Control issues
    • F25B2600/21Refrigerant outlet evaporator temperature
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/70Efficient control or regulation technologies, e.g. for control of refrigerant flow, motor or heating

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  • Control Of Temperature (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、応答性よく過熱度を制御できて信頼
性を向上させる。 【構成】コンプレッサ回転数Fc、コンプレッサ入口の
サクション温度Ts、及び室外温度T0 に基づいて、制
御アルゴリズム手段20において定常安定時における電
子膨脹弁5の開度を予測し、この予測開度に電子膨脹弁
5の開度を順次近付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エアーコンディショナ
ー等に適用される冷凍サイクルの過熱度制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図9はエアーコンディショナー(以下、
エアコンと省略する)に適用される冷凍サイクルの構成
図である。この冷凍サイクルは、コンプレッサ1の出力
側にマフラ2を介して四方弁3が接続されている。
【0003】この四方弁3における1つの切替管路に
は、室内熱交換器4が接続され、その出力側に電子膨脹
弁5、室外熱交換器6を介して再び四方弁3の他の切替
路に接続されている。
【0004】この四方弁3の他の切替管路は、アキュレ
ータ7を介してコンプレッサ1の入力側に接続されてい
る。四方弁3は、暖房運転時又は冷房運転時により切替
えられるもので、暖房運転時にはコンプレッサ1から連
通する管路が室内熱交換器1に連通し、冷房運転時には
コンプレッサ1から連通する管路が室外熱交換器6に連
通するものとなっている。
【0005】なお、コンプレッサ1の出力側と室外熱交
換器6の入口側との間には、除霜用二方弁8が接続され
ている。このような構成であれば、例えば暖房運転時、
コンプレッサ1により圧縮されて高温になった冷媒、例
えばフロンは、四方弁3を通って室内熱交換器4に送ら
れ、この室内熱交換器4における熱交換により熱が放出
されて冷やされ、さらに電子膨脹弁5による断熱膨脹に
よってさらに温度が低下する。
【0006】この後、冷媒は、室外熱交換器6における
熱交換により室外の熱を吸収し蒸発して温度が上昇し、
この状態で四方弁3を通って再びコンプレッサ1に戻
る。このような冷凍サイクルにおいて、コンプレッサ1
の入口温度であるサクション温度Tsと凝縮器温度Te
との差は、過熱度と呼ばれている。
【0007】なお、冷房運転時は、四方弁3により冷媒
の流れる方向が逆となり、過熱度は、サクション温度T
sと飽和温度Tcとの差になる。この過熱度が、0℃
(以下)になるのは液バック状態と呼ばれ、冷媒が蒸発
しきらずに一部液体の状態でコンプレッサ1に戻る現象
である。
【0008】この液バック状態は、コンプレッサ1の寿
命を短くし、故障の原因となる。又、逆に過熱度が高く
なり過ぎる場合もコンプレッサ1の故障につながる。こ
のような事から、エアコン運転時には、この過熱度の値
を一定値、通常2℃〜8℃に保つことが必要となる。
【0009】この過熱度を一定に調節する方法として
は、電子膨脹弁5の開度をパルスモータによって調節で
きる絞り機構が用いられている。例えば、電子膨脹弁5
を開くと過熱度が下がり、締めると過熱度が上がる。
【0010】ところで、過熱度が変化する要因として
は、コンプレッサ1の回転数変化や、室内及び室外温度
の変化等がある。これら要因が変化しても、電子膨脹弁
5の開度を制御することにより、過熱度は一定値に保た
れる。
【0011】図10はかかる過熱度を一定値に保つ制御
装置の構成図である。エアコン冷凍サイクル10は、図
9に示すエアコンに適用される冷凍サイクルをブロック
により示している。
【0012】このエアコン冷凍サイクル10においてサ
クション温度Tsと凝縮器温度Teとは、それぞれ各セ
ンサにより検出され、これら温度から現在の過熱度が求
められて偏差器11にフィードバックされている。
【0013】この偏差器11は、目標過熱度とエアコン
冷凍サイクル10の過熱度との偏差を求めてフィードバ
ック制御器12に送出する。このフィードバック制御器
12は、目標過熱度と現在の過熱度との偏差に基づいて
目標過熱度に近付く電子膨脹弁5の開度を求め、この開
度に従って電子膨脹弁5の開度を制御する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エアコ
ンの時定数やムダ時間は非常に大きいものである。つま
り、過熱度に影響を与えるパラメータであるコンプレッ
サ1の回転数や室内温度、室外温度、室内ファン、電子
膨脹弁5等に変化が生じると、この変化から過熱度が変
化するまでの時間やその変化の速度は遅いものである。
【0015】従って、過熱度に変化が生じてから電子膨
脹弁5を操作するのでは、どうしても制御が遅れてしま
う。そこで本発明は、応答性よく過熱度を制御できる信
頼性を向上させた冷凍サイクルの過熱度制御装置を提供
することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1によれば、コン
プレッサからの圧縮冷媒を、第1の熱交換器により熱交
換して電子膨脹弁に送り、この電子膨脹弁により断熱膨
脹して第2の熱交換器により熱交換し、再びコンプレッ
サに戻す冷凍サイクルの過熱度制御装置において、コン
プレッサ回転数、コンプレッサ入口のサクション温度、
及び室外温度に基づいて定常安定時における電子膨脹弁
の開度を予測し、この予測開度に電子膨脹弁の開度を順
次近付ける予測制御手段、を備えて上記目的を達成しよ
うとする冷凍サイクルの過熱度制御装置である。
【0017】請求項2によれば、予測制御手段は、電子
膨脹弁の予測開度Pcを、コンプレッサ回転数Fc、室
外温度TO 、サクション温度Ts、係数ao ,a1 ,…
6とした場合、 Pc=ao ・Fc2 +a1 ・Fc+a2 ・TO 2 +a3
・TO +a4 ・Ts2 +a5 ・Ts+a6 を演算して予測する機能を有する。
【0018】請求項3によれば、コンプレッサからの圧
縮冷媒を、第1の熱交換器により熱交換して電子膨脹弁
に送り、この電子膨脹弁により断熱膨脹して第2の熱交
換器により熱交換し、再びコンプレッサに戻す冷凍サイ
クルの過熱度制御装置において、コンプレッサ回転数、
室外温度、及びコンプレッサの吐出し温度に基づいてコ
ンプレッサ入口の目標サクション温度を予測する予測手
段と、この予測された目標サクション温度と現在のサク
ション温度と偏差に基づいて電子膨脹弁の開度を制御す
る制御手段と、を備えて上記目的を達成しようとする冷
凍サイクルの過熱度制御装置である。
【0019】請求項4によれば、予測手段は、目標サク
ション温度Tsoを、コンプレッサ回転数Fc、室外温度
TO 、及びコンプレッサの吐出し温度Td、係数so
1,…s3nとした場合、 Tso=so +s1 ・Fc+s2 ・Fc2 +…+sn ・F
n +sn+1 ・To +sn+2 ・To 2 +…+s2n・To
n +s2n+1・Td+s2n+2・Td2 +…+s3n・Tdn を演算して予測する機能を有する。
【0020】請求項5によれば、コンプレッサからの圧
縮冷媒を、第1の熱交換器により熱交換して電子膨脹弁
に送り、この電子膨脹弁により断熱膨脹して第2の熱交
換器により熱交換し、再びコンプレッサに戻す冷凍サイ
クルの過熱度制御装置において、コンプレッサ回転数、
室外温度、及びコンプレッサの吐出し温度に基づいて暖
房又は冷房運転時における第1又は第2の熱交換器の凝
縮器温度又は飽和温度を予測する予測手段と、少なくと
もこの予測された温度と現在のサクション温度とに基づ
いて電子膨脹弁の開度を制御する制御手段と、を備えて
上記目的を達成しようとする冷凍サイクルの過熱度制御
装置である。
【0021】請求項6によれば、コンプレッサからの圧
縮冷媒を、第1の熱交換器により熱交換して電子膨脹弁
に送り、この電子膨脹弁により断熱膨脹して第2の熱交
換器により熱交換し、再びコンプレッサに戻す冷凍サイ
クルの過熱度制御装置において、コンプレッサ回転数、
室外温度、及びコンプレッサの吐出し温度に基づいて暖
房又は冷房運転時における前記第1又は第2の熱交換器
の凝縮器温度又は飽和温度を予測する予測手段と、少な
くともこの予測された凝縮器温度又は飽和温度と現在の
サクション温度とに基づいて電子膨脹弁の開度を制御す
る制御手段と、コンプレッサ回転数、コンプレッサ入口
のサクション温度、及び室外温度に基づいて定常安定時
における電子膨脹弁の開度を予測し、この予測開度に電
子膨脹弁の開度を順次近付ける予測制御手段と、を具備
したことを特徴とする冷凍サイクルの過熱度制御装置。
【0022】請求項7によれば、予測手段は、暖房運転
時における第1又は第2の熱交換器の凝縮器温度Te
を、コンプレッサ回転数Fc、室外温度TO 、及びコン
プレッサの吐出し温度Td、係数eo ,e1 ,…e3n
した場合、 Te=eo +e1 ・Fc+e2 ・Fc2 +…+en ・F
n +en+1 ・To +en+2 ・To 2 +…+e2n・To
n +e2n+1・Td+e2n+2・Td2 +…+e3n・Tdn を演算して予測する機能を有する。
【0023】請求項8によれば、予測手段は、冷房運転
時における第1又は第2の熱交換器の飽和温度Tcを、
コンプレッサ回転数Fc、室外温度TO 、及びコンプレ
ッサの吐出し温度Td、係数co ,e1 ,…e3nとした
場合、 Te=co +c1 ・Fc+c2 ・Fc2 +…+cn ・F
n +cn+1 ・To +cn+2 ・To 2 +…+c2n・To
n +c2n+1・Td+c2n+2・Td2 +…+c3n・Tdn を演算して予測する機能を有する。
【0024】
【作用】請求項1によれば、コンプレッサからの圧縮冷
媒を、第1の熱交換器により熱交換して電子膨脹弁に送
り、この電子膨脹弁により断熱膨脹して第2の熱交換器
により熱交換し、再びコンプレッサに戻す冷凍サイクル
において、コンプレッサ回転数、コンプレッサ入口のサ
クション温度、及び室外温度に基づいて定常安定時にお
ける電子膨脹弁の開度を予測し、この予測開度に電子膨
脹弁の開度を順次近付ける。
【0025】請求項2によれば、電子膨脹弁の予測開度
Pcを、 Pc=ao ・Fc2 +a1 ・Fc+a2 ・TO 2 +a3
・TO +a4 ・Ts2 +a5 ・Ts+a6 を演算して予測する。
【0026】請求項3によれば、コンプレッサからの圧
縮冷媒を、第1の熱交換器により熱交換して電子膨脹弁
に送り、この電子膨脹弁により断熱膨脹して第2の熱交
換器により熱交換し、再びコンプレッサに戻す冷凍サイ
クルにおいて、コンプレッサ回転数、室外温度、及びコ
ンプレッサの吐出し温度に基づいてコンプレッサ入口の
目標サクション温度を予測し、この目標サクション温度
と現在のサクション温度と偏差に基づいて電子膨脹弁の
開度を制御する。
【0027】請求項4によれば、目標サクション温度T
soを、 Tso=so +s1 ・Fc+s2 ・Fc2 +…+sn ・F
n +sn+1 ・To +sn+2 ・To 2 +…+s2n・To
n +s2n+1・Td+s2n+2・Td2 +…+s3n・Tdn を演算して予測する。
【0028】請求項5によれば、コンプレッサからの圧
縮冷媒を、第1の熱交換器により熱交換して電子膨脹弁
に送り、この電子膨脹弁により断熱膨脹して第2の熱交
換器により熱交換し、再びコンプレッサに戻す冷凍サイ
クルにおいて、コンプレッサ回転数、室外温度、及びコ
ンプレッサの吐出し温度に基づいて暖房又は冷房運転時
における第1又は第2の熱交換器の凝縮器温度又は飽和
温度を予測し、少なくともこれら凝縮器温度又は飽和温
度と現在のサクション温度とに基づいて電子膨脹弁の開
度を制御する。
【0029】請求項6によれば、コンプレッサからの圧
縮冷媒を、第1の熱交換器により熱交換して電子膨脹弁
に送り、この電子膨脹弁により断熱膨脹して第2の熱交
換器により熱交換し、再びコンプレッサに戻す冷凍サイ
クルにおいて、コンプレッサ回転数、室外温度、及びコ
ンプレッサの吐出し温度に基づいて暖房又は冷房運転時
における第1又は第2の熱交換器の凝縮器温度又は飽和
温度を予測し、少なくともこれら凝縮器温度又は飽和温
度と現在のサクション温度とに基づいて電子膨脹弁の開
度を制御し、これと共にコンプレッサ回転数、コンプレ
ッサ入口のサクション温度、及び室外温度に基づいて定
常安定時における電子膨脹弁の開度を予測し、この予測
開度に電子膨脹弁の開度を順次近付ける。
【0030】請求項7によれば、暖房運転時における第
1又は第2の熱交換器の凝縮器温度Teを、 Te=eo +e1 ・Fc+e2 ・Fc2 +…+en ・F
n +en+1 ・To +en+2 ・To 2 +…+e2n・To
n +e2n+1・Td+e2n+2・Td2 +…+e3n・Tdn を演算して予測する。
【0031】請求項8によれば、冷房運転時における第
1又は第2の熱交換器の飽和温度Tcを、 Te=co +c1 ・Fc+c2 ・Fc2 +…+cn ・F
n +cn+1 ・To +cn+2 ・To 2 +…+c2n・To
n +c2n+1・Td+c2n+2・Td2 +…+c3n・Tdn を演算して予測する。
【0032】
【実施例】
(1) 以下、本発明の第1の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は冷凍サイクルの過熱度制御装置の構
成図である。エアコン冷凍サイクル10は、上記同様に
図9に示すエアコンに適用される冷凍サイクルをブロッ
クにより示している。
【0033】このエアコン冷凍サイクル10ではサクシ
ョン温度Tsが検出され、このサクション温度Tsが、
制御アルゴリズム手段20にフィードバックされてい
る。この制御アルゴリズム手段20は、図2に示す制御
アルゴリズムに従って、エアコン冷凍サイクル10にお
けるコンプレッサ1の回転数、コンプレッサ1の入口の
サクション温度、及び室外温度に基づいて定常安定時に
おける電子膨脹弁5の開度を予測し、この予測開度に電
子膨脹弁5の開度を順次近付ける予測制御手段としての
機能を有している。
【0034】具体的に制御アルゴリズム手段20は、電
子膨脹弁5の予測開度Pc(pulse)を、コンプレッサ
回転数Fc(Hz)、室外温度TO (℃)、サクション
温度Ts(℃)、係数ao ,a1 ,…a6 とした場合、 Pc=ao ・Fc2 +a1 ・Fc+a2 ・TO 2 +a3 ・TO +a4 ・Ts2 +a5 ・Ts+a6 …(1) を演算して予測する機能を有している。
【0035】なお、係数ao ,a1 ,…a6 は、コンプ
レッサ回転数Fc、室外温度TO 、サクション温度Ts
をそれぞれ何通りか変えて実際にエアコンを運転し安定
したときの電子膨脹弁5の開度の結果から最小自乗法に
より決定している。
【0036】又、制御アルゴリズム手段20は、予測さ
れた定常安定時における電子膨脹弁5の開度Pc(=P
c0 )と現在の電子膨脹弁5の開度Pcとの差ΔPc ΔPc=Pc0 −Pc …(2) を求め、差ΔPcに従って電子膨脹弁5の開度を順次予
測開度Pc0 に近付ける機能を有している。
【0037】次に上記の如く構成された装置の作用につ
いて説明する。例えば暖房運転時、コンプレッサ1によ
り圧縮されて高温になった冷媒、例えばフロンは、四方
弁3を通って室内熱交換器4に送られ、この室内熱交換
器4における熱交換により熱が放出されて冷やされ、さ
らに電子膨脹弁5による断熱膨脹によってさらに温度が
低下する。
【0038】この後、冷媒は、室外熱交換器6における
熱交換により室外の熱を吸収し蒸発して温度が上昇し、
この状態で四方弁3を通って再びコンプレッサ1に戻
る。このような運転時、制御アルゴリズム手段20は、
ステップ#1においてコンプレッサ回転数Fc、室外温
度TO 及びサクション温度Tsを入力し、上記式(1) を
演算して電子膨脹弁5の開度Pc0 を予測する。
【0039】この場合、制御時間は50s、ΔPcmax
は10pulse としている。次に、制御アルゴリズム手段
20は、ステップ#2において予測開度Pc0 と現在の
電子膨脹弁5の開度Pcとの差ΔPcを上記式(2) に従
って求め、次のステップ#3において差ΔPcがΔPc
>0であるかを判断する。
【0040】この判断の結果、ΔPc>0であれば、制
御アルゴリズム手段20は、ステップ#4に移り、今度
は差ΔPcが、 ΔPc>ΔPcmax (=10pulse ) …(3) であるかを判断し、そうであれば次のステップ#5にお
いてΔPc=ΔPcmaxと設定し、そうでなければ差Δ
Pcのままステップ#6に移る。
【0041】すなわち、差ΔPcは、ΔPcmax に制限
される。次に、制御アルゴリズム手段20は、ステップ
#6においてΔPc(pulse )に従ってエアコン冷凍サ
イクル10の電子膨脹弁5の開度を変化させる。
【0042】この後、制御アルゴリズム手段20は、ス
テップ#7において制御時間経過したかを判断し、経過
すると再びステップ#1に戻って電子膨脹弁5の開度を
予測する。
【0043】一方、上記ステップ#3の判断の結果、Δ
Pc>0でなければ、制御アルゴリズム手段20は、ス
テップ#6に移り、差|ΔPc|が、 |ΔPc|<ΔPcmax (=10pulse ) …(4) であるかを判断し、そうであれば次のステップ#7にお
いてΔPc=−ΔPcmax と設定し、そうでなければス
テップ#6に移る。この場合も差ΔPcは、ΔPcmax
に制限される。
【0044】次に、制御アルゴリズム手段20は、上記
同様に、ステップ#6においてΔPc(pulse )に従っ
てエアコン冷凍サイクル10の電子膨脹弁5の開度を変
化させる。
【0045】この結果、電子膨脹弁5の開度は、制御時
間毎に予測開度Pcに対して順次近付く。図3はかかる
電子膨脹弁5の開度制御による結果を示している。
【0046】時刻Aでエアコンを起動し、安定時の開度
Pc0 を予測し、時刻Bまで−ΔPcmax づつ開度Pc
を変更している。このとき、過熱度Shは、起動後0℃
になるが、直ぐに回復している。
【0047】時刻Cでは、コンプレッサ1の回転数を6
0Hzから40Hzに下げている。このコンプレッサ回
転数の変更と同時に電子膨脹弁5の開度が制御され、過
熱度は一旦下がるが、直ぐに回復している。
【0048】時刻Dでは室内ファンを強風から微風に変
え、時刻Eでは室内ファンを微風から強風に変えてい
る。時刻Fでは室内温度を約25℃から30℃に変更し
ている。
【0049】このような直接知り得ない外乱の影響に対
しても電子膨脹弁5の開度が制御され、過熱度が一定に
保たれている。さらに、時刻Gでは、室外温度を約15
℃から8℃に変更した。これに対しても液バック状態に
なりかけたが、直ぐに回復している。
【0050】このように第1の実施例によれば、コンプ
レッサ回転数、コンプレッサ入口のサクション温度、及
び室外温度に基づいて定常安定時における電子膨脹弁5
の開度を予測し、この予測開度に電子膨脹弁5の開度を
順次近付けるようにしたので、過熱度に影響を与えるパ
ラメータであるコンプレッサ1の回転数や室内温度、室
外温度、室内ファン、電子膨脹弁5等に変化が生じて
も、電子膨脹弁5の開度を定常安定時における値に制御
でき、速くかつ応答性よく安定して過熱度を制御でき
る。
【0051】又、過熱度検出用の各センサが不要とな
り、コストダウンと共にセンサ故障によるトラブルの確
率が少なくなり、信頼性を向上できる。さらに、1つの
室外熱交換器6に複数の室内熱交換器4を接続するマル
チエアコンでは、室内熱交換器4の数だけセンサを少な
くできる。
【0052】なお、上記第2の実施例は、次の通り変形
してもよい。安定時の電子膨脹弁5の開度を算出は、上
記式(1) に示すようにコンプレッサ回転数Fc、室外温
度TO 、サクション温度Tsの2次式を用いているが、
何次式でもよい。
【0053】又、上記式(1) の代わりにコンプレッサ回
転数Fc、室外温度TO 、サクション温度Tsのの何通
りかの値に関して、 ao Fc2 +a1 Fc、a2 T0 2 +a3 T0 、a4
2 +a5 Ts の計算結果をテーブルに記憶しておき、計算を簡略化し
てもよい。 (2) 次に本発明の第2の実施例について説明する。
【0054】上記同様にエアコン冷凍サイクル10は、
図9に示すエアコンに適用される冷凍サイクルをブロッ
クにより示している。予測器30は、コンプレッサ回転
数Fc、室外温度T0 、及びコンプレッサ1の吐出温度
Tdに基づいてコンプレッサ入口の目標サクション温度
Tsoを予測する機能を有している。
【0055】具体的に、予測器30は、目標サクション
温度Tsoを、コンプレッサ回転数Fc、室外温度TO 、
及びコンプレッサの吐出し温度Td、係数so ,s1
…s3nとした場合、 Tso=so +s1 ・Fc+s2 ・Fc2 +…+sn ・Fcn +sn+1 ・To +sn+2 ・To 2 +…+s2n・To n +s2n+1・Td+s2n+2・Td2 +…+s3n・Tdn …(5) を演算して予測する機能を有している。
【0056】なお、係数so ,s1 ,…s3nは、コンプ
レッサ回転数Fc、室外温度TO 、及びサクション温度
をそれぞれ、何通りか代えて実際にエアコンを運転し安
定したときの電子膨脹弁5の開度の結果から決定してい
る。暖房運転時と冷房運転時の2通り決める。
【0057】この予測器30の出力側には、偏差器31
が接続され、ここで目標サクション温度Tsoと現在のサ
クション温度Tsと偏差が求められてフィードバック制
御器32に送られるようになっている。
【0058】このフィードバック制御器32は、目標サ
クション温度Tsoと現在のサクション温度Tsと偏差に
基づいて電子膨脹弁5の開度を制御する機能を有するも
ので、例えばファジー制御器が用いられている。
【0059】次に上記の如く構成された装置の作用につ
いて説明する。エアコン冷凍サイクル10の動作してい
る状態に、予測器30は、コンプレッサ回転数Fc、室
外温度TO 、及びコンプレッサの吐出温度Tdを入力
し、上記式(5) を演算して目標サクション温度Tsoを予
測する。なお、制御時間は25s、目標過熱度は4℃と
している。
【0060】具体的に予測器30は、上記式(5) におい
てn=2とした次式を演算して目標サクション温度ts
を求める。すなわち、 ts =so +s1 ・Fc+s2 ・Fc2 +s3 ・To +a4 ・To 2 +a5 ・Td+a6 ・Td2 …(6) この目標サクション温度Tso(=ts )は偏差器31に
送られ、この偏差器31は、目標サクション温度Tsoと
現在のサクション温度Tsと偏差を求め、この偏差をフ
ィードバック制御器32に送る。
【0061】このフィードバック制御器32は、目標サ
クション温度Tsoと現在のサクション温度Tsと偏差に
基づいて電子膨脹弁5の開度を制御する。図5及び図6
はかかる電子膨脹弁5の開度制御の結果を示している。
【0062】エアコンを起動後、時刻Aで過熱度Shが
目標過熱度付近で安定している。時刻Bでコンプレッサ
回転数を60Hzから40Hzに下げた。このコンプレ
ッサ回転数変化の影響で過熱度Shが0(液バック状
態)に一旦なるが、このとき電子膨脹弁5は、次第に締
まり、過熱度Shは回復する。
【0063】時刻Cで室内温度を上げ、時刻Dで室外温
度を下げた。このとき、Tsoは過熱度が目標の4℃とな
るための理想的なサクション温度(飽和温度Te+4
℃)であり、Ts1は目標サクション温度であり、両者は
良く一致している。なお、Tsは実際に測定したサクシ
ョン温度である。
【0064】このように過熱度を直接測定しなくても、
おおむね過熱度を一定に保つことができる。このように
第2の実施例によれば、コンプレッサ回転数、室外温
度、及びコンプレッサの吐出し温度に基づいてコンプレ
ッサ入口の目標サクション温度を予測し、この目標サク
ション温度と現在のサクション温度と偏差に基づいて電
子膨脹弁15の開度を制御するようにしたので、上記第
1の実施例と同様に、過熱度に影響を与えるパラメータ
であるコンプレッサ1の回転数や室内温度、室外温度、
室内ファン、電子膨脹弁5等に変化が生じても、電子膨
脹弁5の開度を定常安定時における値に制御でき、速く
かつ応答性よく安定して過熱度を制御できる。
【0065】又、過熱度検出用の各センサが不要とな
り、コストダウンと共にセンサ故障によるトラブルの確
率が少なくなり、信頼性を向上できる。さらに、1つの
室外熱交換器6に複数の室内熱交換器4を接続するマル
チエアコンでは、室内熱交換器4の数だけセンサを少な
くできる。 (3) 次に本発明の第3の実施例について説明する。
【0066】図7は冷凍サイクルの過熱度制御装置の構
成図である。上記同様にエアコン冷凍サイクル10は、
図9に示すエアコンに適用される冷凍サイクルをブロッ
クにより示している。
【0067】予測器40は、コンプレッサ回転数Fc、
室外温度TO 、及びコンプレッサ1の吐出し温度Tdに
基づいて暖房運転時における室外熱交換器6の凝縮器温
度Te、又は冷房運転時における室内熱交換器4の飽和
温度Tcを予測する機能を有している。
【0068】具体的に、予測器40は、暖房運転時、コ
ンプレッサ回転数Fc、室外温度TO 、及びコンプレッ
サの吐出温度Tdを入力し、かつ係数eo ,e1 ,…e
3nを用いて室外熱交換器6の凝縮器温度Teを、 Te=eo +e1 ・Fc+e2 ・Fc2 +…+en ・Fcn +en+1 ・To +en+2 ・To 2 +…+e2n・To n +e2n+1・Td+e2n+2・Td2 +…+e3n・Tdn …(7) を演算して予測する機能を有している。
【0069】又、予測器40は、冷房運転時、コンプレ
ッサ回転数Fc、室外温度TO 、及びコンプレッサの吐
出し温度Tdを入力し、かつ係数co ,e1 ,…e3n
用いて室内熱交換器4の飽和温度Tcを、 Te=co +c1 ・Fc+c2 ・Fc2 +…+cn ・Fcn +cn+1 ・To +cn+2 ・To 2 +…+c2n・To n +c2n+1・Td+c2n+2・Td2 +…+c3n・Tdn …(8) を演算して予測する機能を有している。
【0070】なお、係数eo ,e1 ,…e3n及びco
1 ,…e3nは、コンプレッサ回転数Fc、室外温度T
O 、及びサクション温度をそれぞれ、何通りか代えて実
際にエアコンを運転し安定したときの電子膨脹弁5の開
度の結果から決定している。
【0071】この予測器40の出力側には、第1の偏差
器41が接続され、この第1の偏差器41に室外熱交換
器6の凝縮器温度Te又は室内熱交換器4の飽和温度T
c、さらにエアコン冷凍サイクル10のサクション温度
Tsが送られている。
【0072】この第1の偏差器41は、暖房運転時にサ
クション温度Tsと室外熱交換器6の凝縮器温度Teと
の偏差を求め、かつ冷房運転時にサクション温度Tsと
室内熱交換器4の飽和温度Tcとの偏差を求めて第2の
偏差器42に送るものとなっている。
【0073】この第2の偏差器42は、目標過熱度Sh
o と第1の偏差器41の偏差出力との偏差を求め、この
偏差をフィードバック制御器43に送るものとなってい
る。このフィードバック制御器43は、第2の偏差器4
2の偏差出力に基づいて電子膨脹弁5の開度を制御する
機能を有するもので、例えば上記同様にファジー制御器
が用いられている。
【0074】次に上記の如く構成された装置の作用につ
いて説明する。エアコン冷凍サイクル10が暖房運転し
ている状態に、予測器40は、コンプレッサ回転数F
c、室外温度TO 、及びコンプレッサの吐出温度Tdを
入力し、上記式(7) を演算して室外熱交換器6の凝縮器
温度Teを予測する。
【0075】この予測された室外熱交換器6の凝縮器温
度Teは第1の偏差器41に送られ、この第1の偏差器
41は、暖房運転時にサクション温度Tsと室外熱交換
器6の凝縮器温度Teとの偏差を求めて第2の偏差器4
2に送る。
【0076】この第2の偏差器42は、目標過熱度Sh
o と第1の偏差器41の偏差出力との偏差を求め、この
偏差をフィードバック制御器43に送る。このフィード
バック制御器43は、第2の偏差器42の偏差出力に基
づいて電子膨脹弁5の開度を制御する。
【0077】一方、エアコン冷凍サイクル10が冷房運
転している状態に、予測器40は、コンプレッサ回転数
Fc、室外温度TO 、及びコンプレッサの吐出温度Td
を入力し、上記式(8) を演算して室内熱交換器4の飽和
温度Tcを予測する。
【0078】この予測された室内熱交換器4の飽和温度
Tcは第1の偏差器41に送られ、この第1の偏差器4
1は、暖房運転時にサクション温度Tsと室内熱交換器
4の飽和温度Tcとの偏差を求めて第2の偏差器42に
送る。
【0079】この第2の偏差器42は、目標過熱度Sh
o と第1の偏差器41の偏差出力との偏差を求め、この
偏差をフィードバック制御器43に送る。このフィード
バック制御器43は、第2の偏差器42の偏差出力に基
づいて電子膨脹弁5の開度を制御する。
【0080】このように上記第3の実施例によれば、コ
ンプレッサ回転数Fc、室外温度TO 、及びコンプレッ
サの吐出温度Tdに基づいて暖房又は冷房運転時におけ
る室外熱交換器6の凝縮器温度Te、又は室内熱交換器
4の飽和温度Tcを予測し、これら凝縮器温度Te又は
飽和温度Tcと現在のサクション温度Tsとに基づいて
電子膨脹弁5の開度を制御するので、上記第1の実施例
と同様に、過熱度に影響を与えるパラメータであるコン
プレッサ1の回転数や室内温度、室外温度、室内ファ
ン、電子膨脹弁5等に変化が生じても、電子膨脹弁5の
開度を定常安定時における値に制御でき、速くかつ応答
性よく安定して過熱度を制御できる。
【0081】又、過熱度検出用の各センサが不要とな
り、コストダウンと共にセンサ故障によるトラブルの確
率が少なくなり、信頼性を向上できる。さらに、1つの
室外熱交換器6に複数の室内熱交換器4を接続するマル
チエアコンでは、室内熱交換器4の数だけセンサを少な
くできる。 (4) 次に本発明の第4の実施例について説明する。
【0082】図8は冷凍サイクルの過熱度制御装置の構
成図である。なお、図7と同一部分には同一符号を付し
てその詳しい説明は省略する。上記同様にエアコン冷凍
サイクル10は、図9に示すエアコンに適用される冷凍
サイクルをブロックにより示している。
【0083】制御アルゴリズム手段50は、上記図2に
示す制御アルゴリズムに従って、エアコン冷凍サイクル
10におけるコンプレッサ1の回転数、コンプレッサ1
の入口のサクション温度、及び室外温度に基づいて定常
安定時における電子膨脹弁5の開度を予測し、この予測
開度に電子膨脹弁5の開度を順次近付ける予測制御手段
としての機能を有している。
【0084】具体的に制御アルゴリズム手段50は、電
子膨脹弁5の予測開度Pc(pulse)を、コンプレッサ
回転数Fc(Hz)、室外温度TO (℃)、サクション
温度Ts(℃)、係数ao ,a1 ,…a6 とした場合、 Pc=ao ・Fc2 +a1 ・Fc+a2 ・TO 2 +a3 ・TO +a4 ・Ts2 +a5 ・Ts+a6 …(9) を演算して予測する機能を有している。
【0085】なお、係数ao ,a1 ,…a6 は、コンプ
レッサ回転数Fc、室外温度TO 、サクション温度Ts
をそれぞれ何通りか変えて実際にエアコンを運転し安定
したときの電子膨脹弁5の開度の結果から最小自乗法に
より決定している。
【0086】又、制御アルゴリズム手段50は、予測さ
れた定常安定時における電子膨脹弁5の開度Pc(=P
c0 )と現在の電子膨脹弁5の開度Pcとの差ΔPc ΔPc=Pc0 −Pc …(10) を求め、差ΔPcに従って電子膨脹弁5の開度を順次予
測開度Pc0 に近付ける機能を有している。
【0087】次に上記の如く構成された装置の作用につ
いて説明する。エアコン冷凍サイクル10が暖房運転し
ている状態に、予測器40は、コンプレッサ回転数F
c、室外温度TO 、及びコンプレッサの吐出温度Tdを
入力し、上記式(7) を演算して室外熱交換器6の凝縮器
温度Teを予測する。
【0088】この予測された室外熱交換器6の凝縮器温
度Teは第1の偏差器41に送られ、この第1の偏差器
41は、暖房運転時にサクション温度Tsと室外熱交換
器6の凝縮器温度Teとの偏差を求めて第2の偏差器4
2に送る。
【0089】この第2の偏差器42は、目標過熱度Sh
o と第1の偏差器41の偏差出力との偏差を求め、この
偏差をフィードバック制御器43に送る。このフィード
バック制御器43は、第2の偏差器42の偏差出力に基
づいて電子膨脹弁5の開度を制御する。
【0090】一方、エアコン冷凍サイクル10が冷房運
転している状態に、予測器40は、コンプレッサ回転数
Fc、室外温度TO 、及びコンプレッサの吐出温度Td
を入力し、上記式(8) を演算して室内熱交換器4の飽和
温度Tcを予測する。
【0091】この予測された室内熱交換器4の飽和温度
Tcは第1の偏差器41に送られ、この第1の偏差器4
1は、暖房運転時にサクション温度Tsと室内熱交換器
4の飽和温度Tcとの偏差を求めて第2の偏差器42に
送る。
【0092】この第2の偏差器42は、目標過熱度Sh
o と第1の偏差器41の偏差出力との偏差を求め、この
偏差をフィードバック制御器43に送る。このフィード
バック制御器43は、第2の偏差器42の偏差出力に基
づいて電子膨脹弁5の開度を制御する。
【0093】これら暖房運転時、又は冷房運転時におい
て、制御アルゴリズム手段50は、図2に示す制御アル
ゴリズムに従い、そのステップ#1においてコンプレッ
サ回転数Fc、室外温度TO 及びサクション温度Tsを
入力し、上記式(9) を演算して電子膨脹弁5の開度Pc
0 を予測する。
【0094】次に、制御アルゴリズム手段20は、ステ
ップ#2において予測開度Pc0 と現在の電子膨脹弁5
の開度Pcとの差ΔPcを上記式(10)に従って求め、次
のステップ#3において差ΔPcがΔPc>0であるか
を判断する。
【0095】この判断の結果、ΔPc>0であれば、制
御アルゴリズム手段50は、ステップ#4に移り、今度
は差ΔPcが、 ΔPc>ΔPcmax (=10pulse ) …(11) であるかを判断し、そうであれば次のステップ#5にお
いてΔPc=ΔPcmaxと設定し、そうでなければ差Δ
Pcのままステップ#6に移る。
【0096】すなわち、差ΔPcは、ΔPcmax に制限
される。次に、制御アルゴリズム手段50は、ステップ
#6においてΔPc(pulse )に従ってエアコン冷凍サ
イクル10の電子膨脹弁5の開度を変化させる。
【0097】この後、制御アルゴリズム手段50は、ス
テップ#7において制御時間経過したかを判断し、経過
すると再びステップ#1に戻って電子膨脹弁5の開度を
予測する。
【0098】一方、上記ステップ#3の判断の結果、Δ
Pc>0でなければ、制御アルゴリズム手段50は、ス
テップ#6に移り、差|ΔPc|が、 |ΔPc|<ΔPcmax (=10pulse ) …(12) であるかを判断し、そうであれば次のステップ#7にお
いてΔPc=−ΔPcmax と設定し、そうでなければス
テップ#6に移る。この場合も差ΔPcは、ΔPcmax
に制限される。
【0099】次に、制御アルゴリズム手段50は、上記
同様に、ステップ#6においてΔPcに従ってエアコン
冷凍サイクル10の電子膨脹弁5の開度を変化させる。
この結果、電子膨脹弁5の開度は、予測器40により予
測された室外熱交換器6の凝縮器温度Te、又は室内熱
交換器4の飽和温度Tcに基づいて制御されると共に、
制御アルゴリズム手段50により予測された電子膨脹弁
5の開度に順次近付くように制御される。このように上
記第4の実施例によれば、上記第1の実施例と同様の効
果を奏することは言うまでもない。
【0100】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、応
答性よく過熱度を制御できる信頼性を向上させた冷凍サ
イクルの過熱度制御装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる冷凍サイクルの過熱度制御装置
の第1の実施例を示す構成図。
【図2】同装置の制御アルゴリズム。
【図3】同装置による過熱度の制御結果を示す図。
【図4】本発明に係わる冷凍サイクルの過熱度制御装置
の第2の実施例を示す構成図。
【図5】同装置による過熱度の制御結果を示す図。
【図6】同装置による過熱度の制御結果を示す図。
【図7】本発明に係わる冷凍サイクルの過熱度制御装置
の第3の実施例を示す構成図。
【図8】本発明に係わる冷凍サイクルの過熱度制御装置
の第4の実施例を示す構成図。
【図9】エアコンに適用される冷凍サイクルの構成図。
【図10】従来装置の構成図。
【符号の説明】
1…コンプレッサ、3…四方弁、4…室内熱交換器、5
…電子膨脹弁、6…室外熱交換器、10…エアコン冷凍
サイクル、20…制御アルゴリズム手段、30…予測
器、32…フィードバック制御器、40…予測器、43
…フィードバック制御器、50…制御アルゴリズム手
段。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンプレッサからの圧縮冷媒を、第1の
    熱交換器により熱交換して電子膨脹弁に送り、この電子
    膨脹弁により断熱膨脹して第2の熱交換器により熱交換
    し、再び前記コンプレッサに戻す冷凍サイクルの過熱度
    制御装置において、 前記コンプレッサ回転数、前記コンプレッサ入口のサク
    ション温度、及び室外温度に基づいて定常安定時におけ
    る前記電子膨脹弁の開度を予測し、この予測開度に前記
    電子膨脹弁の開度を順次近付ける予測制御手段、を具備
    したことを特徴とする冷凍サイクルの過熱度制御装置。
  2. 【請求項2】 予測制御手段は、電子膨脹弁の予測開度
    Pcを、コンプレッサ回転数Fc、室外温度TO 、サク
    ション温度Ts、係数ao ,a1 ,…a6 とした場合、 Pc=ao ・Fc2 +a1 ・Fc+a2 ・TO 2 +a3
    ・TO+a4 ・Ts2 +a5 ・Ts+a6 を演算して予測する機能を有することを特徴とする請求
    項1記載の冷凍サイクルの過熱度制御装置。
  3. 【請求項3】 コンプレッサからの圧縮冷媒を、第1の
    熱交換器により熱交換して電子膨脹弁に送り、この電子
    膨脹弁により断熱膨脹して第2の熱交換器により熱交換
    し、再び前記コンプレッサに戻す冷凍サイクルの過熱度
    制御装置において、 前記コンプレッサ回転数、室外温度、及び前記コンプレ
    ッサの吐出し温度に基づいて前記コンプレッサ入口の目
    標サクション温度を予測する予測手段と、 この予測された目標サクション温度と現在のサクション
    温度と偏差に基づいて前記電子膨脹弁の開度を制御する
    制御手段と、を具備したことを特徴とする冷凍サイクル
    の過熱度制御装置。
  4. 【請求項4】 予測手段は、目標サクション温度Tso
    を、コンプレッサ回転数Fc、室外温度TO 、及び前記
    コンプレッサの吐出し温度Td、係数so ,s1 ,…s
    3nとした場合、 Tso=so +s1 ・Fc+s2 ・Fc2 +…+sn ・F
    n+sn+1 ・To +sn+2 ・To 2 +…+s2n・To n
    +s2n+1・Td+s2n+2・Td2 +…+s3n・Tdn を演算して予測する機能を有することを特徴とする請求
    項3記載の冷凍サイクルの過熱度制御装置。
  5. 【請求項5】 コンプレッサからの圧縮冷媒を、第1の
    熱交換器により熱交換して電子膨脹弁に送り、この電子
    膨脹弁により断熱膨脹して第2の熱交換器により熱交換
    し、再び前記コンプレッサに戻す冷凍サイクルの過熱度
    制御装置において、 前記コンプレッサ回転数、室外温度、及び前記コンプレ
    ッサの吐出し温度に基づいて暖房又は冷房運転時におけ
    る前記第1又は第2の熱交換器の凝縮器温度又は飽和温
    度を予測する予測手段と、 少なくともこの予測された凝縮器温度又は飽和温度と現
    在のサクション温度とに基づいて前記電子膨脹弁の開度
    を制御する制御手段と、を具備したことを特徴とする冷
    凍サイクルの過熱度制御装置。
  6. 【請求項6】 コンプレッサからの圧縮冷媒を、第1の
    熱交換器により熱交換して電子膨脹弁に送り、この電子
    膨脹弁により断熱膨脹して第2の熱交換器により熱交換
    し、再び前記コンプレッサに戻す冷凍サイクルの過熱度
    制御装置において、 前記コンプレッサ回転数、室外温度、及び前記コンプレ
    ッサの吐出し温度に基づいて暖房又は冷房運転時におけ
    る前記第1又は第2の熱交換器の凝縮器温度又は飽和温
    度を予測する予測手段と、 少なくともこの予測された凝縮器温度又は飽和温度と現
    在のサクション温度とに基づいて前記電子膨脹弁の開度
    を制御する制御手段と、 前記コンプレッサ回転数、前記コンプレッサ入口のサク
    ション温度、及び室外温度に基づいて定常安定時におけ
    る前記電子膨脹弁の開度を予測し、この予測開度に前記
    電子膨脹弁の開度を順次近付ける予測制御手段と、を具
    備したことを特徴とする冷凍サイクルの過熱度制御装
    置。
  7. 【請求項7】 予測手段は、暖房運転時における第1又
    は第2の熱交換器の凝縮器温度Te、コンプレッサ回転
    数Fc、室外温度TO 、及び前記コンプレッサの吐出し
    温度Td、係数eo ,e1 ,…e3nとした場合、 Te=eo +e1 ・Fc+e2 ・Fc2 +…+en ・F
    n+en+1 ・To +en+2 ・To 2 +…+e2n・To n
    +e2n+1・Td+e2n+2・Td2 +…+e3n・Tdn を演算して予測する機能を有することを特徴とする請求
    項5又は6記載の冷凍サイクルの過熱度制御装置。
  8. 【請求項8】 予測手段は、冷房運転時における第1又
    は第2の熱交換器の飽和温度Tcを、コンプレッサ回転
    数Fc、室外温度TO 、及び前記コンプレッサの吐出し
    温度Td、係数co ,e1 ,…e3nとした場合、 Te=co +c1 ・Fc+c2 ・Fc2 +…+cn ・F
    n+cn+1 ・To +cn+2 ・To 2 +…+c2n・To n
    +c2n+1・Td+c2n+2・Td2 +…+c3n・Tdn を演算して予測する機能を有することを特徴とする請求
    項5又は6記載の冷凍サイクルの過熱度制御装置。
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