JPH08199869A - 電気機器設置用箱体の扉用ロック装置 - Google Patents

電気機器設置用箱体の扉用ロック装置

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JPH08199869A
JPH08199869A JP7030105A JP3010595A JPH08199869A JP H08199869 A JPH08199869 A JP H08199869A JP 7030105 A JP7030105 A JP 7030105A JP 3010595 A JP3010595 A JP 3010595A JP H08199869 A JPH08199869 A JP H08199869A
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locking
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Kenichi Yamada
健一 山田
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Takigen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パッキンを全周にわたって均等に圧縮変形で
きると共に、装置全体の奥行き寸法が小さくて扉の厚さ
を減らせる、電気機器設置用箱体の扉用ロック装置を提
供する。 【構成】 扉3の外面から操作される引き出し回転型ロ
ックハンドル機構8を扉3に埋め込み固着し、該ロック
ハンドル機構8の施錠・解錠動作を上下方向の往復動作
に変換して、上下一対の作動体24・2を介して出力す
るグレモン機構ユニット9を扉3の内面にロックハンド
ル機構8と横並びに固着する。ロックハンドル機構8の
施錠軸112の回転力をグレモン機構ユニット9の軸2
2に伝達する連動リンク機構70を設け、扉3の内面コ
ーナ部に変向伝動ユニット12を配置する。両ユニット
9,12を連結する縦・横のロッド10・11にロック
具13を装着し、ロック具13に係脱する掛止枠14を
ボックス本体1の前面壁1aに配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、配電盤、分電盤、制御
盤に代表される電気機器設置箱体に関し、その扉用ロッ
ク装置を改良したものである。
【0002】
【従来の技術】図9は電気機器設置箱体(以下、単にボ
ックスという)に適用されている従来の扉用ロック装置
の代表例を示す。このロック装置は一端がヒンジで支持
された扉の内面に組み込んであり、扉の外面から回動操
作される軸60と、この軸60と同行回動するレバー6
1および掛金62と、レバー61の動きを受けて上下移
動する一対のロッド63と、ロッド63の先端に装着し
た掛止ローラ64などで構成される。掛金62および掛
止ローラ64は、それぞれボックス本体65の開口部6
6の内縁壁に掛止して、扉が開き操作されるのを阻止し
ており、軸60を矢印方向へ回動操作すると、掛金62
および掛止ローラ64がそれぞれ想像線で示す位置に退
避移動して、開口部66の内縁壁との掛止状態を解除す
る。レバーリンク式の掛金で扉をボックス本体に閉止固
定するロック装置もある。
【0003】本発明では、扉の内面コーナに変向伝動装
置を配置して、上下動するロッドの動作を左右動するロ
ッドに伝えるが、この種の装置は例えば特開平4−16
0260号公報に公知である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、掛金6
2や掛止ローラ64が開口部66をくぐり抜けてその内
縁壁に掛止するロック装置では、ロック解除状態におい
て掛金62、掛止ローラ64はもちろんのこと、ロック
装置の全てを開口部66の内側領域に位置させておかね
ばならない。多くの場合、開口部66はボックス本体の
前面外郭線よりひと回り小さな相似形に形成するので、
扉の内面においては揺動先端縁からかなり離れた位置に
ロック装置を配置することになる。そのため、扉の内面
を利用して電気機器や備品等を配置する場合に、ロック
装置が占める領域分だけ利用可能な面積が減少する。
【0005】開口部66の外周縁には、フランジ67が
張り出してあり、このフランジ67に扉内面のパッキン
を接当して、扉と開口部66の間を封止し、雨水や塵埃
等の侵入を防いでいる。当然、掛金62および掛止ロー
ラ64を開口部66に掛止した状態では、パッキンがフ
ランジ67に圧着される。しかし、ロック装置とボック
ス本体65の掛止個所が扉の揺動先端寄りに限られるの
で、パッキンをフランジ67に対して均等に圧着させる
ことができない。とくに大形のボックスの場合には、掛
金62と掛止ローラ64の間、および掛止ローラ64と
ヒンジとの間の距離が大きくなるため、パッキンの締め
代にばらつきを生じやすく、十分な掛止作用が得られに
くい。こうした不利を避けるために、レバーリンク式の
掛金の多数個を扉に設けて、扉の締結点を増加したボッ
クスも見られるが、これでは扉の開閉を行う毎に多数個
の掛金を操作しなければならず、その操作が面倒であ
る。ロック装置が占める費用も高く付く。
【0006】本発明の目的は、扉をボックス本体に多数
個所でロック固定してパッキンに十分な締め代を付与で
き、雨水や塵埃の侵入を嫌うボックスに好適な扉用ロッ
ク装置を提供するにある。本発明の目的は、多数の締結
個所をワンタッチで同時にロックおよびロック解除で
き、扉の開閉操作を容易に行える扉用ロック装置を提供
するにある。本発明の目的は、パッキンで囲まれる扉の
内面領域の全てを、電気機器や備品等の配置に利用でき
る扉用ロック装置を提供するにある。更に本発明の目的
は、装置全体の奥行き寸法を小さくすることができるた
め、扉の厚さを可及的に減少させることができる扉用ロ
ック装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のロック装置は、
ボックス本体1と、ボックス本体1の前面一側に配置し
たヒンジ5を介して縦軸回りに揺動自在に支持される扉
3を備えており、ボックス本体1の前面壁1aに扉3で
開閉される開口部2を設け、開口部2の周縁のフランジ
4と扉3の内面壁とのいずれか一方にパッキン6が配置
してある電気機器設置箱体の扉を適用対象とする。その
ロック装置は、扉3に埋め込み固着され、扉3の外面か
ら施錠・解錠操作される引き出し回転型ロックハンドル
機構8と;扉3の内面に引き出し回転型ロックハンドル
機構8と横並びに配置され、引き出し回転型ロックハン
ドル機構8の施錠・解錠動作を上下方向の往復動作に変
換に変換し、上下一対の作動体24・2を介して出力す
るグレモン機構ユニット9と;引き出し回転型ロックハ
ンドル機構8の施錠軸112の回転力をグレモン機構ユ
ニット9の軸22に伝達する連動リンク機構70と;扉
3の内面コーナ部に配置した変向伝動ユニット12と;
変向伝動ユニット12の入力棒34および出力棒35に
連結されて、前記作動体24・25の往復動作に連動し
て上下動ないしは左右動する縦・横のロッド10・11
と;各ロッド10・11に装着したロック具13と;ロ
ック具13に対応してボックス本体1の前面壁1aに配
置した掛止枠14とを備えている。
【0008】閉扉状態において、フランジ4の外周縁よ
り外側の前面壁1aと対向する扉3の内面周縁に沿っ
て、掛止枠14を除くロック装置を配置する。引き出し
回転型ロックハンドル機構8を施錠した状態において、
全てのロック具13が対応する掛止枠14に同時に掛止
係合するよう掛止枠14を配置する。
【0009】具体的には、ロック具13を、閉扉状態に
おいて前面壁1aに向かって突設されるブラケット43
と、各ロッド10・11の往復移動方向と直交する軸心
回りにブラケット43で回転自在に支持されるローラ4
5とで構成する。掛止枠14は前面壁1aから扉3の側
へ向かって突設される鉤形の掛止枠48を有し、掛止部
48の前面壁1aとほぼ平行な受壁49の内面に、ロー
ラ45をボックス本体1の側へ引き寄せ操作する傾斜面
50を形成する。
【0010】グレモン機構ユニット9は、前後一対のベ
ース12で回転自在に支持した軸22と、軸22に同行
回動自在に固定した原動レバー23と、原動レバー23
の両遊端のそれぞれに連結した作動体24・24と、軸
22と同行回動可能に設けられた掛止アーム29とを備
えている。原動レバー23および作動体24・24のそ
れぞれを一対のベース21間に配置する。両ベース21
に固定したガイドピン27で両作動体24・24のそれ
ぞれを上下動自在に案内支持する。原動レバー23を施
錠位置へ回動操作した状態において、掛止アーム29が
フランジ4の内面に掛止するよう構成する。
【0011】変向伝動ユニット12は、L字状のガイド
溝31を備えたホルダー32と、ガイド溝31の直線溝
部33でそれぞれ往復動自在に支持された入力棒34お
よび出力棒35と、両棒34・35の間のガイド溝31
内に装填した多数個の伝動ローラ36と、ガイド溝31
に沿って両棒34・35を連結する屈折自在な金属ベル
ト40とで構成する。
【0012】
【作用】ロック装置は、扉3の側に設けた多数個のロッ
ク具13を、ボックス本体1の前面壁1aに設けた掛止
枠14に掛止係合して、扉3をボックス本体1にロック
固定する。このように扉3を多数個所で同時に掛止係合
する形態によれば、フランジ4に沿って周回状に配置し
たパッキン6をその全長にわたって均等に圧縮変形させ
て、開口部2を確実に封止できる。各ロック具13を縦
横のロッド10・11に設け、引き出し回転型ロックハ
ンドル機構8の施錠・解錠動作をグレモン機構ユニット
9と各ロッド10・11および変向伝動ユニット12を
介して各ロック具13に同時に伝えるので、引き出し回
転型ロックハンドル機構8を操作するだけで多数個のロ
ック具13を掛止枠14に対して同時に掛止させ、ある
いは掛止解除操作できる。フランジ4の周囲を囲む前面
壁1aに掛止枠14を配置し、前面壁1aと対向する扉
3の内面周縁に沿って掛止枠14以外のロック装置を配
置するので、パッキン6で囲まれる扉3の内面領域の全
てを電気機器や備品等の配置場所として有効に利用でき
る。
【0013】
【発明の効果】本発明の扉用ロック装置によれば、扉3
の内面に設けた多数個のロック具13を、ボックス本体
1の前面壁1aに設けた多数個の掛止枠14に掛止係合
させて扉3を閉止固定するので、フランジ4と扉3の内
面壁との間に位置するパッキン6をむらなく均等に圧縮
変形させることができる。これにより、開口部2を確実
に封止して雨水や塵埃等の侵入を長期にわたって阻止で
きるボックスが得られる。引き出し回転型ロックハンド
ル機構8の施錠・解錠動作は、グレモン機構ユニット9
で縦横のロッド10・11および変向伝動ユニット12
を介して多数個のロック具13に同時に伝えるので、扉
3を多数個所で締結するにもかかわらず、ロック具13
の掛止および掛止解除操作をワンタッチで行え、扉3の
開閉が容易になる。
【0014】ロック装置は、フランジ4の周囲を囲む前
面壁1aと、閉扉状態において前面壁1aに対向する扉
3の内面周縁とに配置するので、パッキン6で囲まれる
扉3の内面領域の全てを電気機器や備品等の配置に有効
利用して、ボックス内空間の有効利用を実現できる。
【0015】引き出し回転型ロックハンドル機構8は、
扉3に埋め込み固着され、引き出し回転型ロックハンド
ル機構8の施錠・解錠動作を上下方向の往復動作に変換
するグレモン機構ユニット9は、扉3の内面に引き出し
回転型ロックハンドル機構8と横並びに配置されている
ので、装置全体の奥行き寸法を小さくすることができる
ため、扉の厚さを可及的に減少させることができる。
【0016】
【実施例】図1ないし図12は本発明に係る扉用ロック
装置の一実施例を示す。図2において、符号1は縦長箱
状に形成したボックス本体、2はボックス本体1の前面
に設けた開口部、3は開口部を開閉する扉である。開口
部2はボックス本体1の前面外郭線よりひと回り小さな
縦長の長方形状に形成してある。扉3はボックス本体1
の前面凹陥部の内郭線と同形同大の主面壁3aと、主面
壁3aの各辺部に連続して直角に折り曲げられた周縁壁
3bと、各周縁壁3bの内端から主面壁3aと平行に折
り曲げられた幅狭の内縁壁3cとで、内面側が開口する
薄箱状に形成されており、ボックス本体1の右側縁に沿
って配置した上下3個のヒンジ5で支持されて、各ヒン
ジ5のヒンジ中心を通る縦軸回りに揺動開閉できる。扉
3の内面にはゴム製のパッキン6が貼り付け固定してあ
る。閉扉状態において、パッキン6はフランジ4と接当
して開口部2を封止する。ボックス本体1および扉3は
それぞれ鋼板で形成する。
【0017】閉じ状態において扉3を開き操作不能に固
定し、さらにパッキン6を周方向へむらなく圧縮変形さ
せるために、扉3の内面とボックス本体1の前面壁1a
との間に扉用ロック装置を設ける。図1および図2にお
いて扉用ロック装置は、扉3の外面から施錠・解錠操作
される引き出し回転型ロックハンドル機構8と、前面壁
1aと対向する扉3の内面周縁に沿って、引き出し回転
型ロックハンドル機構8と並べて配置したグレモン機構
ユニット9、引き出し回転型ロックハンドル機構8とグ
レモン機構ユニット9間の連動用リンク機構70、縦横
のロッド10・11、変向伝動ユニット12、各ロッド
10・11に装着した4個のロック具13、および前面
壁1aの側に設けた掛止枠14などで構成する。
【0018】引き出し回転型ロックハンドル機構8は、
扉3の正面板部3aの取付孔75に埋め込み固着され、
前面フランジ部107のみが扉3の正面側に突出するケ
ーシング104と;ケーシング104の基端部の軸筒部
105に回転可能かつ軸方向に移動不能に嵌挿される施
錠軸112と;ケーシング104の正面凹部106に出
没自在に収容され、基端部が横断枢軸117によって施
錠軸112の前端部に枢着されたハンドル119と;施
錠軸112とハンドル119の間に装備され、前記枢軸
117を中心にハンドル119を突出方向に回転付勢す
る駆動用バネ118と;ハンドル119の先端部に横断
枢軸125によって連結され、背面側に脚部128を突
設し、脚部128の先端部に係止爪部129を設けた押
ボタン127と;ハンドル119と押ボタン127の間
に装備され、押ボタン127をハンドル119の延長上
に整列させる姿勢保持用バネ126と;ケーシング10
4の正面凹部106の先端部に固着され、押ボタン12
7を前記枢軸125を中心に押込み回転させたとき、先
端部の折曲げ板部135が脚部128の係止爪部129
と係合して押ボタン127を当該押込み位置に保持する
受金バネ134とから成る。
【0019】このロックハンドル機構8は更に、ハンド
ル119の先端部に設けられた錠前収容部120に埋込
み固着され、鍵138によるロータ132の回転に連動
してロックプレート133が進退し、押ボタン127の
脚部128に接触して押ボタン127の回転を拘束する
錠前ユニット131と;押ボタン127を前記枢軸12
5を中心に押込み回転させたとき、先端部の折曲げ板部
137が脚部128の係止爪部129と係合して、押ボ
タン127を当該押込み位置に保持するために受金バネ
134の背面側に配置して固着した板バネ136を備え
ており、押ボタン127に楕円形状の軸孔150を斜め
方向に設け、軸孔150に横断枢軸125を挿通してハ
ンドル119に押ボタン127を枢着し、錠前ユニット
131のロータ132に固定したロックプレート133
を突出位置に移動させて、ロックプレート133で押ボ
タン127の回転を拘束するものである。
【0020】前記連動リンク機構70は、第1リンク7
9と第2リンク71によって構成され、第1リンク79
は引き出し回転型ロックハンドル機構8の前記施錠軸1
2の後端角軸部112bに角孔110にて相対回転不能
に嵌められ、平座金148とバネ座金149を通して施
錠軸12の螺子孔113にねじ込まれるビス145によ
って基端部を施錠軸112に固着されている。第2リン
ク71はグレモン機構ユニット9の角形軸22に角孔7
4にて相対回転不能に嵌められ、座金78を通して角形
軸22の螺子孔80にねじ込まれるビス76によって基
端部を角形軸22に固着されている。第2リンク71の
先端部は、第1リンク79の先端部の長孔73を通る軸
ピン72によって第1リンク79に連結されている。
【0021】このロックハンドル機構8では、ハンドル
119がケーシング104の正面凹部106に没入され
保持されている場合には、押ボタン127の係止爪部1
29は受金バネ134に係合している。このとき、ハン
ドル119の錠前ユニット131のロータ132に連動
しているロックプレート133は突出位置にあり、押ボ
タン127の脚部128の背面部128aに接触してい
る。これによって押ボタン128は回転不能に拘束さ
れ、ハンドル119が没入位置に的確に錠止される。
【0022】ハンドル119を突出させるときには、錠
前ユニット131に所定の鍵138を挿し込んでロータ
132を解錠方向に回し、ロックプレート133を後退
させ、押ボタン127の回転の拘束を解除する。この状
態で押ボタン127の正面部127aを指先で押すと、
押ボタン127は横断枢軸125を中心にして、姿勢保
持用バネ126の付勢に抗して錠前ユニット131の方
向に回転し、脚部128の係止爪部129と受金バネ1
34との係合が解除される。この段階では、係止爪部1
29が板バネ136の先端部の折曲げ板部137に係合
しており、姿勢保持用バネ126の回転付勢力よりも板
バネ136の保持力の方が強いため、押ボタン127は
当該押込み状態に保持され、係止爪部129は受金バネ
134の先端部に引掛らない退避位置に保持されてい
る。
【0023】押ボタン127の軸孔150は図12に示
したように楕円形状で斜め方向に設けられている。通常
は横断枢軸125は軸孔150の右上部150aに位置
している。押ボタン127を押し込んだ時には、板バネ
136からの抗力を受け、楕円の左下方向150bにス
ライドして、係止爪部129が板バネ136の突出部1
36aを越えて行く。押ボタン127の押込みを解除す
ると横断枢軸125は再び右上方向にスライドし、元の
位置に復帰する。
【0024】押ボタン127の正面部127aから指先
が移動して押ボタン127の押圧が解かれると、駆動用
バネ118の回転付勢力が板バネ136の保持力よりも
強いため、ハンドル119は瞬時に横断枢軸125を中
心に急速回転し、ケーシング104の正面凹部106か
ら突出する。ハンドル119が突出したときには、押ボ
タン127は姿勢保持用バネ126の回転付勢によって
逆回転し、ハンドル119の延長上に整列した位置に復
帰している。
【0025】この突出したハンドル119を握って所定
方向に回すと、横断枢軸117でハンドル119に連結
された施錠軸112が軸筒部105に支持されて一体回
転し、連動リンク機構70の第1リンク79が回動す
る。この第1リンク79の回動に伴って、前記長孔73
と軸ピン72を介して第1リンク79に連結された第2
リンク71が回動するため、グレモン機構ユニット9の
軸22が解錠方向に回転させられ、原動レバー23を介
して上下一対の作動体24,24が一対のベース21,
21側に牽引駆動される。
【0026】そのため、全てのロック具13と掛止枠1
4の係合が解除され、ボックス本体1に対する引き付け
拘束を解かれた扉3は、ハンドル119を手前に引くこ
とによって開放される。この開放操作に当って、ハンド
ル119の先端部に設けられた錠前収容部120とハン
ドル119の先端部に連結された押ボタン127の脚部
128は、格好の指掛け部として利用される。
【0027】扉3を閉鎖し、ハンドル119を逆回転さ
せると、第1リンク79と第2リンク71の連動作用に
よってグレモン機構ユニット9の軸22が逆回転させら
れ、上下一対の作動体24,24が一対のベース21,
21より押し出されるように駆動されるため、全てのロ
ック具13と掛止枠14の引き寄せ係合が成立して、扉
3がボックス本体1に対して引き付け錠止される。この
とき、パッキン6は全周にわたって十分に押圧され、所
要のシール効果を発揮する。このようにして扉3を錠止
した後、ハンドル119はケーシング104の正面凹部
106に押し込まれる。
【0028】押し込みの最終段階で押ボタン127の係
止爪部129が受金バネ134の折曲げ板部135の上
面135aに当接するが、ハンドル119の正面からの
押圧によって、受金バネ134の折曲げ板部135が折
り曲がり、押ボタン127の係止爪部129と受金バネ
134の先端部が係合する。このようにして、ハンドル
119をケーシング104に押し込んだ後、ロータ13
2を施錠方向に回転させ、ロータ132に連動装備され
たロックプレート133を突出位置に移動させて、ロッ
クプレート133を押ボタン127の脚部128の背面
部128aに当接させる。これによって押ボタン127
の回転が拘束され、ハンドル119はケーシング104
の正面凹部106の没入位置に的確に錠止される。最後
に錠前ユニット131から1鍵38を抜取り、一連の動
作が完了する。
【0029】引き出し回転型ロックハンドル機構8と並
列配置されるグレモン機構ユニット9は、ビス19で主
面壁3aに固定する。図3および図4において、グレモ
ン機構ユニット9は、前後一対のベース21・21を有
し、両ベース21・21で軸22を回転自在に支持す
る。軸22の大半は角軸部からなり、この角軸部に原動
レバー23を外嵌し、原動レバー23の両遊端のそれぞ
れに中途部が斜めに屈折する作動体24・24をピン2
5で連結する。ピン25は一方のベース21に通設した
円弧溝21aで移行案内される。作動体24は鋼板を打
ち抜いたプレス成形品からなり、ピン25との連結穴2
6を左右横長の長穴に形成する。この連結穴26でピン
25の軌跡の横移動成分を吸収するためである。軸22
を間に挟むベース21・21の上下2個所にガイドピン
27を固定し、このピン27で上下の作動体24に通設
した溝28を移動案内することにより、原動レバー23
が回動するとき、各作動体24を上下逆向きに出退移動
させる。
【0030】変向伝動ユニット12は、扉3の揺動先端
側の上下のコーナ部に配置して、グレモン機構ユニット
9で変換された上下方向の往復動作を左右方向の往復動
作に変換する。変向伝動ユニット12は、内部にL字状
態のガイド溝31を備えたホルダー32と、ガイド溝3
1の直線溝部33で往復動自在に案内支持した入力棒3
4および出力棒35と、両棒34・35の間のガイド溝
31内に隙間なく装填した多数個の伝動ローラ36と、
ガイド溝31の内面に沿って配置され、両棒34・35
を連結する金属ベルト40とで構成し、ホルダー32の
3個所を扉3の内面に固定したボルト51に挿通し、ナ
ット52で締結固定する。ホルダー32はそれぞれプラ
スチック成形品である内ケース体32aと外ケース体3
2bとからなり、両ケース32a・32bを蓋合わせ状
に接合して構成する。伝動ローラ36はガイド溝31の
溝幅より僅かに小さな直径寸法の金属ローラからなり、
軽量化のために円筒状に形成する。金属ベルト40はス
テンレス板材で形成する。
【0031】グレモン機構ユニット9の上下の作動体2
4・24と、上下の変向伝動ユニット12の入力棒34
とは、それぞれ図1に示す縦長のロッド10で連結す
る。さらに各変向伝動ユニット12の出力棒35に横長
のロッド11を連結し、その遊端をストッパ枠37で支
持する。各ロッド10・11は、それぞれ直線棒状の一
対の連結棒38と、両連結棒38間に設けたハット形の
取付枠39とからなり、各取付枠39にロック具13を
装着する。
【0032】閉扉状態における扉3の主面壁3aと前面
壁1aの対向間隔が十分に大きい場合には、各ロッド1
0・11を1個の連結棒38で形成して、これにロック
具13を直接取り付けることができる。ストッパ枠37
はハット形の枠体からなり、その突壁にストッパピン4
1を固定し、このピン41で連結棒38の遊端側に通設
した長穴42を案内し、ロッド11が長穴42の形成範
囲を越えて横移動するのを規制する。
【0033】図7および図8においてロック具13は、
金属板を断面L字状に折り曲げてなるブラケット43
と、ブラケット43の一方の面壁で支持した軸44と、
軸42で回転自在に支持した一対のローラ45とからな
り、ローラ45が扉3の内面に突出し、各ロッド10・
11の往復移動方向と直交する軸心の回りに回転するよ
う、ブラケット43を取付枠39に固定する。図1に示
すように、縦長のロッド10に対しては、軸44が水平
になるようブラケット43を取付枠39に固定し、横長
のロッド11に対しては、軸44が垂直になるようブラ
ケット43を取付枠39に固定するのである。ロック装
置の構成部材のうち、掛止枠14を除く上記の各部材
は、前面壁1aと対向する扉3の内面周縁に沿って配置
する。つまり、パッキン6の回りを囲む扉3の内面壁に
配置する。
【0034】掛止枠14は、ベース47の片面中央に断
面逆L字形の一対の掛止部48を対向状に突設したプラ
スチック成形品からなり、掛止部48の突端に位置する
受壁49の内面を部分円弧面からなる傾斜面50で形成
する。一対の受壁49間には小さな隙間が確保してあ
り、この隙間の中心がブラケット43の移動軌跡上に位
置するよう掛止枠14を前面壁1aにビスで締結固定す
る。解錠状態において、ロック具13の全体は図8の想
像線で示すように掛止枠14の近傍に位置しているが、
施錠操作すると、ローラ45が受壁49の内面側へ入り
込み、傾斜面50と接当して扉3を前面壁1aの側へ引
き寄せ操作する。
【0035】上記の実施例では扉3の上下辺部、および
遊端縁沿いの上下2個所の合計4個所にロック具13を
設けたが、ロック具13の設置個数は扉3の大きさに応
じて自由に変更できる。例えば、縦横の各ロッド10・
11に複数個のロック具13を装着できる。変向伝動ユ
ニット12を扉3の内面四隅に配置しておき、各変向伝
動ユニット12とグレモン機構ユニット9を縦横のロッ
ド10・11で無端環状に接続し、各ロッド10・11
に必要数のロック具13を装着してもよい。
【0036】ロック具13はローラ45を掛止要素とす
る以外に、L字形やT字形の突起を掛止要素とすること
ができる。グレモン機構ユニット9は、原動レバー23
に代えてピニオンを原動体とし、ピニオンで一対のラッ
クを同時に逆向きに移動操作する形態を採ることができ
る。本発明のロック装置は、両開き型の扉を備えたボッ
クスにも適用できる。傾斜面50は直線状の平面で形成
することができる。パッキン6はフランジ4に貼着する
ことができる。引き出し回転型ロックハンドル機構8の
形状構造は前記のものに限定されず、各種の平面ハンド
ル装置を適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る扉用ロック装置の概略
を示す正面図である。
【図2】該扉用ロック装置を適用したボックスの一部切
り欠き正面図である。
【図3】該扉用ロック装置に組み込んだグレモン機構ユ
ニットの一部破断正面図である。
【図4】図3におけるA−A線断面図である。
【図5】該扉用ロック装置に組み込んだ変向伝動ユニッ
トの一部破断正面図である。
【図6】図5におけるB−B線断面図である。
【図7】図1におけるC−C線矢視図である。
【図8】該扉用ロック装置のロック具と掛止枠の係合状
態を示す横断平面図である。
【図9】図1におけるD−D線矢視図である。
【図10】該扉用ロック装置を適用したボックスの要部
右側面図である。
【図11】該扉用ロック装置を適用したボックスの要部
平面図である。
【図12】該扉用ロック装置に組み込んだ引き出し回転
型ロックハンドル機構の押ボタンの拡大縦断面図であ
る。
【図13】従来の扉用ロック装置の概略正面図である。
【符号の説明】
1 ボックス本体 1a ボックス本体の前面壁 2 開口部 3 扉 4 フランジ 5 ヒンジ 6 パッキン 8 引き出し回転型ロックハンドル機構 9 グレモン機構ユニット 10 ロッド 11 ロッド 12 変向伝動ユニット 13 ロック具 14 掛止枠 70 連動リンク機構

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボックス本体1と、ボックス本体1の前
    面一側に配置したヒンジ5を介して縦軸回りに揺動自在
    に支持される扉3を備えており、ボックス本体1の前面
    壁1aに扉3で開閉される開口部2が設けられ、開口部
    2の周縁のフランジ4と扉3の内面壁とのいずれか一方
    にパッキン6が配置してある電気機器設置箱体に適用す
    る扉用ロック装置であって、 扉3に埋め込み固着され、扉3の外面から施錠・解錠操
    作される引き出し回転型ロックハンドル機構8と、 扉3の内面に引き出し回転型ロックハンドル機構8と横
    並びに配置され、引き出し回転型ロックハンドル機構8
    の施錠・解錠動作を上下方向の往復動作に変換し、上下
    一対の作動体24・2を介して出力するグレモン機構ユ
    ニット9と、 引き出し回転型ロックハンドル機構8の施錠軸112の
    回転力をグレモン機構ユニット9の軸22に伝達する連
    動リンク機構70と、 扉3の内面コーナ部に配置した変向伝動ユニット12
    と、 変向伝動ユニット12の入力棒34および出力棒35に
    連結されて、前記作動体24・25の往復動作に連動し
    て上下動ないしは左右動する縦・横のロッド10・11
    と、 各ロッド10・11に装着したロック具13と、 ロック具13に対応してボックス本体1の前面壁1aに
    配置した掛止枠14とを備えており、 閉扉状態において、フランジ4の外周縁より外側の前面
    壁1aと対向する扉3の内面周縁に沿って、掛止枠14
    を除くロック装置が配置してあり、 錠本体8を施錠した状態において、全てのロック具13
    が対応する掛止枠14に同時に掛止係合するよう掛止枠
    14を配置した電気機器設置箱体の扉用ロック装置。
  2. 【請求項2】 ロック具13が、閉扉状態において前面
    壁1aに向かって突設されるブラケット43と、各ロッ
    ド10・11の往復移動方向と直交する軸心回りにブラ
    ケット43で回転自在に支持されるローラ45とからな
    り、 掛止枠14は前面壁1aから扉3の側へ向かって突設さ
    れる鉤形の掛止枠48を有し、 掛止部48の前面壁1aとほぼ平行な受壁49の内面
    に、ローラ45をボックス本体1の側へ引き寄せ操作す
    る傾斜面50が形成してある請求項1記載の電気機器設
    置箱体の扉用ロック装置。
  3. 【請求項3】 グレモン機構ユニット9が、前後一対の
    ベース12で回転自在に支持した軸22と、軸22に同
    行回動自在に固定した原動レバー23と、原動レバー2
    3の両遊端のそれぞれに連結した作動体24・24と、
    軸22と同行回動可能に設けられた掛止アーム29とを
    備えており、 原動レバー23および作動体24・24のそれぞれが、
    一対のベース21間に配置されており、 両ベース21に固定したガイドピン27で両作動体24
    ・24のそれぞれが上下動自在に案内支持されており、 原動レバー23を施錠位置へ回動操作した状態におい
    て、掛止アーム29がフランジ4の内面に掛止するよう
    構成してある請求項1又は2記載の電気機器設置箱体の
    扉用ロック装置。
  4. 【請求項4】 変向伝動ユニット12が、L字状のガイ
    ド溝31を備えたホルダー32と、ガイド溝31の直線
    溝部33でそれぞれ往復動自在に支持された入力棒34
    および出力棒35と、両棒34・35の間のガイド溝3
    1内に装填した多数個の伝動ローラ36と、ガイド溝3
    1に沿って両棒34・35を連結する屈折自在な金属ベ
    ルト40とからなる請求項1又は2又は3記載の電気機
    器設置箱体の扉用ロック装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100414465B1 (ko) * 1998-09-09 2004-02-14 주식회사 케이엔텍 도어용 보조키
JP2017501666A (ja) * 2013-10-21 2017-01-12 ヴァーゴ・フェアヴァルトゥングスゲゼルシャフト・エムベーハー 支持レールハウジング
JP2020037814A (ja) * 2018-09-05 2020-03-12 Ykk Ap株式会社 動作装置及び建具

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