JPH08199736A - 建物の屋根の施工方法 - Google Patents

建物の屋根の施工方法

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JPH08199736A
JPH08199736A JP7006779A JP677995A JPH08199736A JP H08199736 A JPH08199736 A JP H08199736A JP 7006779 A JP7006779 A JP 7006779A JP 677995 A JP677995 A JP 677995A JP H08199736 A JPH08199736 A JP H08199736A
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顕 美奈井
Tamotsu Matsuda
保 松田
Yoshinori Kada
良憲 加田
Takashi Nakamura
崇 中村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機能役物との位置関係等のため屋根瓦と同じ
幅程度の屋根パネルが生じる場合において、屋根施工全
体としての施工手間を低減できるようにする。 【構成】 屋根パネル6をその接合部10において互い
に接合して屋根面4Aを面一に形成し、根瓦5を適当な
幅方向長さに切断してなる接合ピース11を接合部10
に差し込んで互いに接合される屋根パネル6間の葺き上
げ模様が連続させるようにした建物の屋根の施工方法に
おいて、屋根瓦5の幅D以下の幅wを有しかつ同屋根瓦
5が葺かれていない瓦無しパネル22を屋根面4Aの幅
方向における任意の位置に配置し、その後、各屋根パネ
ル6の接合部10に接合ピース11を差し込む工程にお
いて、当該瓦無しパネル22の上面に屋根瓦5及び接合
ピース11又はこれらのいずれか一方を葺くように施工
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建物の屋根の施工方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、住宅等の建物の屋根の施工にお
いては、昨今の作業者不足や施工コストの高騰に鑑み、
工場等で予め屋根瓦が葺かれているユニット化された屋
根パネルが採用されている。この屋根パネルは、施工現
場においてクレーン等で吊り上げられて建物の小屋組に
組み付けられ、この小屋組上で複数の屋根パネルを互い
に面一に接合することにより一定勾配の屋根面が構築さ
れる。この場合、現場作業として各屋根パネルの接合作
業が残ることになるが、屋根面のうちの大半で瓦葺き作
業をする必要がなくなり、現場作業の省力化を図ること
ができる(特開平5−295832号公報参照)。
【0003】このようなユニット化された屋根パネルを
用いたパネル工法において、屋根パネルの接合部分が外
部から識別できないように美的処理を行うととともに、
その部分での防水性の向上を図るべく、一つの屋根面に
おける屋根瓦の葺き上げ模様が連続するように各屋根パ
ネルを接合する場合がある。この場合の屋根パネルは、
上面の幅方向端部に屋根瓦を葺かない接合部を残すよう
にして、奇数列と偶数列の幅方向ピッチをずらして屋根
瓦が葺かれていて、幅方向端を突き合わせて配置された
両屋根パネルの接合部に、前記屋根瓦を適当な幅方向長
さに切断してなる接合ピースを差し込むことにより、屋
根瓦の葺き上げ模様が連続するように施工される(例え
ば、特開平3−84152号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、屋根瓦
の葺き上げ模様が連続するよう屋根パネルを接合するに
当たって、例えば屋根パネルの幅を屋根瓦の幅の整数倍
に設定しておけば、各屋根パネルにおける屋根瓦の設置
パターンを一定に揃えることができる。一方、住宅建築
においては、採光窓(トップライト)、換気塔、ドーマ
ーといった機能役物を屋根面に設けることがあり、接合
部のみを現場施工する当該パネル工法の場合、ある屋根
パネルに予め機能役物を取り付けておけば同役物を現場
で施工する手間を省くことができる。
【0005】しかし、かかる機能役物は需要者や設計者
の意向によってその設置位置が種々に変化するため、機
能役物を取り付けた屋根パネルの幅方向位置も任意に変
動し、これに伴って屋根面を構成するいずれかの屋根パ
ネルの幅も任意の幅に変動することになり、場合によっ
ては屋根パネルの幅が屋根瓦の幅程度になることがあ
る。
【0006】このように、屋根パネルが屋根瓦と同幅程
度になってしまうと、上面に接合ピースのみを正確に並
べてその屋根パネルを作成する必要があり、この場合、
同パネルを現場施工する手間よりも当該屋根パネルの作
成手間の方が嵩むことが多いため、屋根施工全体として
の作業手間は却って増大することになる。また、屋根パ
ネルの幅が任意に変動した場合には、接合ピースによる
ジョイントパターンも変わってくるので、かかる場合に
も接合部のみを現場施工する当該パネル工法を徹底しよ
うとすると、屋根面を構成するすべての屋根パネルにつ
いて屋根瓦の設置パターンを当初から設計し直す必要が
生じ、しかも屋根瓦の設置パターン(ジョイントパター
ン)が規格化されたものと異なると、作業者が慣れてい
ないパターンを扱わねばならず、屋根パネルの接合作業
も煩雑となる。
【0007】本発明は、このような実情に鑑み、機能役
物との位置関係等のため屋根瓦と同じ幅程度の屋根パネ
ルが生じる場合において、屋根施工全体としての施工手
間を低減できるようにすることを第一の目的とする。ま
た、本発明は、機能役物との位置関係等のため屋根パネ
ルの幅方向位置が変動しても、予め規格化された屋根瓦
の設置パターンの屋根パネルをできるだけ多く使えるよ
うにして、設計及び施工コストを低減することを第二の
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明は次の技術的手段を講じた。すなわち、本発明
は、幅方向端部に屋根瓦を葺かない接合部を残すように
して奇数列と偶数列との間で幅方向ピッチをずらして前
記屋根瓦を葺くことにより屋根パネルを予め作成してお
き、この屋根パネルをその接合部において互いに接合し
て屋根面を面一に形成し、前記屋根瓦を適当な幅方向長
さに切断してなる接合ピースを前記接合部に差し込んで
互いに接合される前記屋根パネル間の葺き上げ模様が連
続させるようにした建物の屋根の施工方法において、前
記屋根瓦の幅以下の幅を有しかつ同屋根瓦が葺かれてい
ない瓦無しパネルを前記屋根面の幅方向における任意の
位置に配置し、その後、前記各屋根パネルの接合部に接
合ピースを差し込む接合工程において、当該瓦無しパネ
ルの上面に前記屋根瓦及び接合ピース又はこれらのいず
れか一方を葺くことを特徴とする(請求項1)。
【0009】この場合、後述の理由により、屋根パネル
に予め葺かれる屋根瓦の設置パターンを幅方向で一定長
さごとにずれる数種類に設定しておき、瓦無しパネルの
幅をその一定長さの倍数となるように設定することが好
ましい(請求項2)。また、瓦無しパネルを屋根面の幅
方向中途でかつ同方向一端側に偏った位置に配置するこ
とが望ましい(請求項3)。
【0010】
【作用】請求項1に記載の発明では、現場施工で行う接
合工程において、屋根面4Aの幅方向における任意の位
置に配置された瓦無しパネル22の上面に屋根瓦5及び
接合ピース11又はこれらのいずれか一方を葺くように
したので、作成するのに手間がかかる屋根瓦5と同幅程
度の屋根パネル6を作成する必要がなくなる(請求項
1)。
【0011】請求項2に記載の発明では、屋根パネル6
に予め葺かれる屋根瓦5の設置パターンが幅方向で一定
長さδごとにずれる数種類に設定されていて(実施例で
は、図4〜図7に示す全部で四種類のジョイントパター
ンJ1 〜J4 )、しかも、瓦無しパネル22の幅wがそ
の一定長さδの倍数に設定されているので、瓦無しパネ
ル22の幅wがその一定長さδを単位として変化する限
り、必ず予め設定してあるいずれかのジョイントパター
ンJ1 〜J4 に適合し、瓦無しパネル22の幅wの変化
に対応して屋根パネル6における屋根瓦5の設置パター
ンを根本的に変える必要がなくなる。
【0012】更に、瓦無しパネル22を屋根面4Aの幅
方向中途でかつ同方向一端側に偏った位置に配置するよ
うにすれば、同じ屋根瓦5の設置パターンとされた基本
パネル6Aのみを一つの屋根面4Aにおいて可及的に多
く使える(請求項3)。
【0013】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。図1は、本発明が採用される建物の屋根1の展開
図を示す。この屋根1は、いわゆる寄せ棟屋根であり、
水平な平棟2と、その両端から枝分かれする傾斜棟3と
で区画された台形の屋根面4A,4Bと三角形の屋根面
4Cとを備えている。
【0014】各屋根面4A,4B,4Cはすべて軒先に
向かって下方へ同じ傾きで傾斜されており、このうち、
図1上側の台形の屋根面4Bと図1左右の三角形の屋根
面4Cは、工場等において予め上面に屋根瓦5が葺かれ
ているユニット化された屋根パネル6のみをその幅方向
で互いに接合することにより、一定の勾配で面一に形成
されている。
【0015】一方、図1下側の台形の屋根面4Aには、
機能役物としての採光窓21を図示の位置に設置する関
係で、上面に屋根瓦5が葺かれていない瓦無しパネル2
2が配置されている。なお、機能役物としては、図1及
び図2で例示する採光窓21の他、換気塔、ドーマー等
がある。各屋根パネル6及び瓦無しパネル22は、施工
現場においてクレーン等で吊り上げられて図外の建物の
小屋組に組み付けられ、この小屋組上で複数の屋根パネ
ル6を互いに面一に接合することにより、前記屋根面4
A,4B,4Cが構築される。
【0016】図2に示すように、各屋根パネル6は、合
板製の野地板7と、この野地板7の下面に固定された屋
根流れ方向に沿う複数本の垂木8とを備え、野地板7の
上面全面にアスファルトルーフィング等よりなる防水シ
ート9が敷設されている。この防水シート9の上に前記
屋根瓦5が釘止め等によって葺き上げられていて、その
設置範囲はパネル幅方向端から接合部10の分だけ控え
た範囲とされている。すなわち、各屋根パネル6の上面
でかつ幅方向端部には、防水シート9を張り付けてある
が屋根瓦5は葺かれておらず、これによって他の屋根パ
ネル6との接合部10をほぼ一定幅で残すようにしてあ
る。
【0017】また、図2の左側に示す屋根パネル6に
は、予め工場等において前記採光窓21が設けられてお
り、この採光窓21はその幅方向中心が屋根パネル6の
同方向中心に一致するように配置されている。各屋根瓦
5は、各列においてその幅方向端を突き合わせるように
して並べられているとともに、屋根流れ方向下方から上
方に向かって順次上に重ねるようにして葺き上げられて
いて、同方向の下から奇数列と偶数列の屋根瓦5ではそ
の幅の半分だけピッチがずれるように配列されている。
【0018】図1に示すように、各屋根パネル6は、こ
れらを接合して屋根面4A,4B,4Cを形成した際に
その接合部分が外部から識別できないよう、一つの屋根
面4A,4B,4Cにおける屋根瓦5の葺き上げ模様が
連続するように接合されている。すなわち、各屋根面4
A,4B,4Cは、幅方向端を突き合わせて配置された
両屋根パネル6,6の接合部10に、前記屋根瓦5を適
当な幅方向長さに切断してなる接合ピース11を差し込
むことにより、屋根瓦5の葺き上げ模様が連続するよう
に施工されている。
【0019】なお、図1及び図4〜図7において、白ぬ
きで描かれている屋根瓦5は予め工場等で屋根パネル6
に設置される屋根瓦を示し、内部が斜線でハッチングさ
れている瓦は、屋根パネル6の接合後に現場で差し込ま
れる接合ピース11を示している。図3(a)に示すよ
うに、本実施例で採用する屋根瓦5は、全体形状がほぼ
五角形平板状に形成された窯業系板材よりなり、その下
縁から中央部に至る縦溝12L,12Rが幅方向二個所
において形成され、この各縦溝12L,12Rは当該屋
根瓦5を幅方向で三分割する位置に形成されている。
【0020】また、本実施例の各接合ピース11は、屋
根瓦5を左右の縦溝12L,12Rのうちのいずれかの
位置で切断することによって形成されていて、図3
(b)に示すように、左側の縦溝12Lの位置で二分割
した場合に得られる左右の第一及び第二接合ピース11
A,11Bと、右側の縦溝12Rの位置で二分割した場
合に得られる左右の第三及び第四接合ピース11C,1
1Dとの四種類がある。
【0021】図1に示すように、当該寄せ棟屋根1にお
いては、傾斜棟3の真下に建物のコーナー部に配置され
る柱の中心13が位置し、この柱の中心13間の距離と
して屋根面4A,4Bの基準幅Lが設定されていて、こ
の基準幅Lは、各屋根パネル6の幅Wi と屋根瓦の幅D
とともに、一定長のモジュール幅aに対して正の整数倍
に設定されている。
【0022】すなわち、屋根瓦5の幅D、各屋根パネル
6の幅Wi 及び屋根面4の基準幅Lの間には、 D =a×l(エル) Wi =a×mi (本実施例ではi =1〜4) L =a×n ただし、l, mi , nはl<mi <nを満たす正の整数 という関係が成立している。
【0023】図4〜図7は、かかる条件の下で、その幅
Wi 及び屋根瓦5の設置パターンを設定してある各屋根
パネル6を示しており、このうち、図4に示す屋根パネ
ル6Aは、最も多用される基本幅サイズに設定された基
本パネルであり、図5〜図7に示す屋根パネル6Bは、
屋根面4A,4Bの基準幅Lの変化に対応するために用
いる調整パネルである。
【0024】ここで、本実施例では、前記モジュール幅
aは305mmに設定され、この幅aに対してm1 =
6,m2 =5,m3 =4,m4 =3,l(エル)=2に
設定してある。すなわち、屋根瓦5の幅Dはa×2=6
10mmに設定され、基本パネル6Aの幅W1 はa×6
=1830mmとし、各調整パネル6Bの幅は、W1 よ
りaずつ小さいW2 =a×5=1525mm、W3 =a
×4=1220mm、W4 =a×3=915mmにそれ
ぞれ設定してある。
【0025】なお、屋根瓦5の幅Dや屋根パネル6の幅
Wi を厳密にモジュール幅aの整数倍に設定しても、現
場施工において屋根瓦5や屋根パネル6を適切に並べら
れない場合があるので、実際には、屋根瓦5幅Dや屋根
パネル6幅Wi は上記した設計寸法よりも若干小さく設
定することが好ましい。すなわち、実際には、各屋根瓦
5は数ミリだけ間隔を開けて配列されるので、これを見
越してD=600mmに設定されている。また、各屋根
パネル6A,6Bの幅Wi(i=1〜4)についても、
実際には、現場での組付け誤差等を考慮して上記の寸法
よりも4mm程度小さくしてある。
【0026】このように、現場施工における組み付け誤
差や若干の寸法誤差を考慮すると、屋根瓦5幅Dや屋根
パネル6幅Wi はモジュール幅aのほぼ整数倍であれば
よく、この点は屋根面4A,4Bの基準幅Lについても
同様である。上記のような寸法設定の下では、まず、基
本パネル6Aに関する屋根瓦5の設置パターンは図4に
示す四種類に特定することができる。
【0027】すなわち、図4(A)では、下から奇数列
の屋根瓦5はパネル6Aの左端からδ=a/2(15
2.5mm)だけ右にずれたところから配列され、最も
右側に前記第一接合ピース11Aを配置してある。ま
た、下から偶数列の屋根瓦5はパネル6Aの左端から3
δ=3a/2だけずれたところから配列し、最も左側に
前記第四接合ピース11Dを配置してある。従って、こ
の場合の左右両側の接合部10では、第二接合ピース1
1Bの上に第三接合ピース11Cが重なるジョイントパ
ターンJ1 となる。
【0028】そして、図4(B)(C)(D)の設置パ
ターンでは、図4(A)の設置パターンを更にδ=a/
2ずつ同図右へずらしたものとなっており、図4(B)
のジョイントパターンJ2 では第二接合ピース11Bの
上に第一及び第四接合ピース11A,11Dが重なった
ものとなっている。以下、順次、図4(C)のジョイン
トパターンJ3 では、第三接合ピース11Cの上に第二
接合ピース11Bが重なっており、図4(D)のジョイ
ントパターンJ4 では、第一及び第四接合ピース11
A,11Dの上に第二接合ピース11Bが重なるように
なっている。
【0029】また、この場合、基本パネル6Aの幅W1
(=6a) は屋根瓦5の幅D(=2a)の整数倍(3
倍)になっているので、左右両側の接合部10ともに同
じジョイントパターンJi (i =1〜4)となってい
る。一方、W2 =1525mmの調整パネル6Bの場合
には、そのパネル幅W2 (=5a)が屋根瓦5の幅D
(=2a)の2.5倍で整数倍にはなっていないので、
図5に示すように、パネル6Bの左側と右側とでジョイ
ントパターンJi が互いに異なるものとなっている。た
だし、この場合には、左側のジョイントパターンJi
(i =1〜4)が上記基本パネル6Aのジョイントパタ
ーンJi と同じ順序になるように設定してある。
【0030】また、W3 =1220mmの調整パネル6
Bの場合には、そのパネル幅W3 (=4a)が屋根瓦5
の幅D(=2a)の2倍で整数倍になっているので、図
6に示すように、基本パネル6Aの場合と同様に、パネ
ル6Bの左右両側で同じジョイントパターンJi になっ
ている。更に、W4 =915mmの調整パネル6Bの場
合には、そのパネル幅W4 (=3a)が屋根瓦5の幅D
(=2a)の1.5倍で整数倍にはなっていないので、
図7に示すように、パネル6Bの左側と右側とでジョイ
ントパターンJi が互いに異なるものとなっている。た
だし、この場合には、右側のジョイントパターンJi
(i =1〜4)が上記基本パネル6Aのジョイントパタ
ーンJi と同じ順序になるように設定してある。
【0031】なお、これらの調整パネル6Bについて
も、設置パターンがA〜Dに移るにつれて、屋根瓦5が
δ=a/2ずつ右へずれている点は、基本パネル6Aの
場合と同様である。また、当該寄せ棟屋根1の場合、屋
根面4A,4B,4Cの幅方向端部に配置する屋根パネ
ル6は、図2の右側に示すような三角形のものになる
が、その下端幅Wは屋根面4A,4B,4Cの幅方向中
途に配置する屋根パネル6の幅Wi に柱の中心13から
の軒出寸法pを加えたもので特定される。
【0032】このように、本実施例では、各屋根パネル
の幅Wi と屋根瓦の幅Dだけでなく、屋根面4B,4C
の基準幅Lについても一定長のモジュール幅aに対して
正の整数倍に設定してあるので、屋根面4B,4Cの幅
方向中途に配置すべき調整パネル6Bの幅Wi (i =
2,3,4)をそのモジュール幅aずつ変化させるよう
にすれば、これに伴って屋根面4B,4Cの基準幅Lも
モジュール幅aずつ変化させられるとともに、全部で四
種類のみのジョイントパターンJ1 〜J4 となるように
屋根瓦5の設置パターンを設定でき、屋根パネル6の設
置パターンを根本的に変える必要がなくなる。
【0033】例えば、図1上側の台形の屋根面4Bの場
合は、その基本幅L=a×30であるのに対して、同じ
幅W1 =a×6に統一された5枚の基本パネル6Aのみ
を互いに接合することによって構成されているが、基本
幅L=a×28となる場合には、同じ幅W1 =a×6に
統一された4枚の基本パネル6Aと、W3 =a×4であ
る1枚の調整パネル6Bとを接合すればよい。
【0034】これに対して、図1下側の台形の屋根面4
Aでは採光窓21の位置がやや右にずれているので、基
本幅Lが図1上側の台形の屋根面4Bと同じようにa×
30であっても、この屋根面4Bと同じように屋根パネ
ル6(基本パネル6B)を並べると当該採光窓21がパ
ネル接合部と合致するため、図1上側の並びでは採光窓
21を現場施工せねばならなくなる。
【0035】そこで、本実施例では、採光窓21を有す
る基本パネル6Aを採光窓21の位置に合わせて当該屋
根面4Aのやや右側に配置し、これに伴って、各屋根パ
ネル5及び瓦無しパネル22を次のように配置してい
る。また、この場合、前記したように屋根パネル6にお
ける屋根瓦5の設置パターンA〜Dが幅方向で一定長さ
δごとにずれる四種類に設定されているのに対して、瓦
無しパネル22の幅wがこのδの倍数となるように設定
しておく。
【0036】すなわち、図1下側の台形の屋根面4Aを
構成するに当たり、その左側から順に、幅W1 =a×6
の三角形の基本パネル6A、幅W4 =a×3の調整パネ
ル6B、幅w=δの瓦無しパネル22、幅W1 =a×6
の基本パネル6A、幅W1 =a×6の基本パネル6A、
幅w=δ×4の瓦無しパネル22、幅w=δの瓦無しパ
ネル22、幅W1 =a×6の三角形の基本パネル6A
を、それぞれ並べるようにする。
【0037】そして、このように配置された各屋根パネ
ル6と瓦無しパネル22とについて、各屋根パネル6の
接合部10に接合ピース11を差し込む現場で行う接合
工程において、各瓦無しパネル22の上面にも接合ピー
ス11を葺くようにする。このように、屋根面4Aの構
成部材として幅w=δやw=δ×4といった屋根瓦5の
幅D以下のパネルが生じる場合において、このパネルを
屋根瓦5を葺かない瓦無しパネル22とし、現場施工で
行う接合工程において当該瓦無しパネル22の上面に接
合ピース11を葺くようにしたので、作成するのに却っ
て手間がかかっていた屋根瓦5と同幅程度の屋根パネル
6を作成する必要がなくなり、このため、屋根施工全体
としての作業手間が従来より低減される。
【0038】また、瓦無しパネル22の幅wが屋根パネ
ル6における屋根瓦5の設置パターンのずれ量δの倍数
に設定されているので、瓦無しパネル22の幅wをその
一定長さδを単位として変化させる限り、図1に示すよ
うに、必ず前記したいずれかのジョイントパターンJ1
〜J4 に適合する。例えば、図1下側の屋根瓦4Bの場
合、最も左側の三角形のパネルが図4(A)タイプの基
本パネル6Aとされ、その右隣が図7(C)タイプの調
整パネル6Bとされているが、この調整パネル6Bの右
隣に幅δの瓦無しパネル22が介装されるので、この瓦
無しパネル22の右隣には図4(B)タイプの基本パネ
ル6Aが二枚続けて接合されている。
【0039】更に、この基本パネル6Aの右隣には、幅
4δとδの瓦無しパネル22が介装されるので、最も右
側の三角形のパネルが図4(A)タイプの基本パネル6
Aとなる。このように、本実施例によれば、瓦無しパネ
ル22の幅wをその一定長さδを単位として変化させる
限り、必ずいずれかのジョイントパターンJ1 〜J4 に
適合するので、瓦無しパネル22の幅が変化しても屋根
パネル6における屋根瓦5の配置パターンを根本的に変
更するような設計変更が不要となるとともに、作業者は
いつもと同じように規格化されたジョイントパターンJ
1 〜J4 で接合作業を行えば足りるので、屋根パネル6
の接合作業も簡略化される。
【0040】なお、図1では、瓦無しパネル22に接合
ピース11のみを葺いてあるが、幅w=δ×4の場合に
は、屋根パネル6側の屋根瓦5の配置パターンとの関係
で、瓦無しパネル22にも切断されていない屋根瓦5を
そのまま設置できる場合がある。また、図10に示すよ
うに、幅wがw=δ×4=610mm未満の瓦無しパネ
ル22の場合には、当該瓦無しパネル22には垂木を設
けないで合板23のみから構成し、この合板23を屋根
パネル6の垂木8の側面に固定した受け桟24に支持さ
せるようにしている。これは、合板23が垂木の支持な
しに屋根の荷重を受けられる最大幅が610mmである
ため、この幅以上の瓦無しパネル22では垂木を設けて
パネル化しておく必要があるが、この幅未満の場合には
瓦無しパネル22自体を垂木で支持する必要がないから
である。
【0041】一方、本実施例における図1に示す寄せ棟
屋根1では、瓦無しパネル22は、屋根面4Aの幅方向
中途でかつ同方向端部に配置される三角形の基本パネル
5Aの隣に偏って配置するようにしている。この場合、
瓦無しパネル22を屋根面4Aの端部でなく幅方向中途
に配置したのは、通常は当該パネル22の幅wが軒出寸
法pよりも小さくなるので、当該パネル22を屋根面4
Aの幅方向端部に配置すると建物本体側の柱等の支持部
材で当該パネル22を支持できなくなるからである。
【0042】また、瓦無しパネル22を三角形の基本パ
ネル5Aの隣に偏って配置しているのは、これによって
同じ屋根瓦5の設置パターンとされた基本パネル6Aを
一つの屋根面4Aにおいて可及的に多く使用でき、パネ
ルの加工手間をより低減できる効果があるからである。
すなわち、瓦無しパネル22は屋根瓦5の幅D以下の幅
wしか有していないので、当該パネル22を境として屋
根パネル6における屋根瓦5の設置パターンが変わるこ
とになる。
【0043】しかして、このような瓦無しパネル22で
あっても、屋根面4Aの一側に偏らせて配置した場合に
は、例えば図8に示すように瓦無しパネル22の右側に
図4(C)タイプの基本パネル6Aばかりを5枚並べる
ことができる。これに対して、瓦無しパネル22を屋根
面4Aの中央に配置した場合は、図9に示すように図4
(A)タイプと(C)タイプの基本パネル6Aを瓦無し
パネル22の左右に3枚ずつ並べることになり、異なる
設置パターンの基本パネル6Aをそれぞれ同じ数だけ作
成する必要が生じる。
【0044】なお、同じ幅のものを連続して配列する基
本パネル6Aとしては、W1 =1830mmのものの
他、屋根瓦5の幅Dの整数倍(例えば、図6に示すW3
=1220mmのもの)の幅に設定されていれば足りる
が、基本パネル6Aの幅が小さ過ぎると予め設置すべき
屋根瓦5の量が少なくなって現場作業が増加し、かつ、
基本パネル6Aの幅が大き過ぎると重量が過大になって
吊り上げ作業がし難くなるため、屋根瓦5の幅Dが61
0mmである本実施例の場合は基本パネル6AはW1 =
1830mm程度に設定するのが好ましい。
【0045】なお、本発明は上記した実施例に限定され
るものではなく、例えば、本発明は切妻屋根や半切妻屋
根等の寄せ棟屋根1以外の形式や、谷部を有する複雑な
形状の屋根にも採用することができる。また、本発明
は、溝なしの屋根瓦や平板状以外の屋根瓦にも採用する
ことができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
作成するのに手間がかかる屋根瓦5と同幅程度の屋根パ
ネル6を作成する必要がなくなるので、屋根施工全体と
しての作業手間を従来より低減することができる(請求
項1)。また、請求項2に記載の発明によれば、瓦無し
パネル22の幅wが変化しても屋根パネル6における屋
根瓦5の設置パターンを設計し直す必要がなくなるの
で、設計コストを低減できるとともに、いつもと同じよ
うに規格化されたジョイントパターンJ1 〜J4 で接合
作業を行えば足りるので、屋根パネル6の接合作業を簡
略化することができる。
【0047】更に、請求項3に記載の発明によれば、同
じ屋根瓦5の設置パターンとされた基本パネル6Aのみ
を一つの屋根面4Aにおいて可及的に多く使用できるよ
うになり、ひいては屋根パネル6の加工手間を低減する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】建物の屋根の展開図である。
【図2】屋根パネルと瓦無しパネルの斜視図である。
【図3】屋根瓦及び接合ピースの平面図である。
【図4】幅W1 の屋根パネル(基本パネル)における屋
根瓦の設置パターンを示す平面図である。
【図5】幅W2 の 屋根パネル(調整パネル)における
屋根瓦の設置パターンを示す平面図である。
【図6】幅W3 の 屋根パネル(調整パネル)における
屋根瓦の設置パターンを示す平面図である。
【図7】幅W4 の 屋根パネル(調整パネル)における
屋根瓦の設置パターンを示す平面図である。
【図8】屋根パネルと瓦無しパネルの配列方法を示す屋
根面の平面図である。
【図9】同配列方法を示す屋根面の平面図である。
【図10】瓦無しパネルの取付構造を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 屋根 4A 屋根面 4B 屋根面 4C 屋根面 5 屋根瓦 6 屋根パネル 6A 基本パネル 6B 調整パネル 10 接合部 11 接合ピース 21 採光窓(機能役物) 22 瓦無しパネル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 崇 大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号 株式会社クボタ内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 幅方向端部に屋根瓦(5)を葺かない接
    合部(10)を残すようにして奇数列と偶数列との間で
    幅方向ピッチをずらして前記屋根瓦(5)を葺くことに
    より屋根パネル(6)を予め作成しておき、この屋根パ
    ネル(6)をその接合部(10)において互いに接合し
    て屋根面(4A)を面一に形成し、前記屋根瓦(5)を
    適当な幅方向長さに切断してなる接合ピース(11)を
    前記接合部(10)に差し込んで互いに接合される前記
    屋根パネル(6)間の葺き上げ模様が連続させるように
    した建物の屋根の施工方法において、 前記屋根瓦(5)の幅(D)以下の幅(w)を有しかつ
    同屋根瓦(5)が葺かれていない瓦無しパネル(22)
    を前記屋根面(4A)の幅方向における任意の位置に配
    置し、その後、前記各屋根パネル(6)の接合部(1
    0)に接合ピース(11)を差し込む工程において、当
    該瓦無しパネル(22)の上面に前記屋根瓦(5)及び
    接合ピース(11)又はこれらのいずれか一方を葺くこ
    とを特徴とする建物の屋根の施工方法。
  2. 【請求項2】 屋根パネル(6)に予め葺かれる屋根瓦
    (5)の設置パターン(A〜D)を幅方向で一定長さ
    (δ)ごとにずれる数種類に設定しておき、瓦無しパネ
    ル(22)の幅(w)をその一定長さ(δ)の倍数とな
    るように設定することを特徴とする請求項1に記載の建
    物の屋根の施工方法。
  3. 【請求項3】 瓦無しパネル(22)を屋根面(4A)
    の幅方向中途でかつ同方向一端側に偏った位置に配置す
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の建物の屋根
    の施工方法。
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