JPH08197158A - 形鋼穴明け機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 形鋼のサイズが変化してもダイの高さやクラ
ンプ高さの調整をすることなく形鋼のウェブ幅方向に二
つの穴を明けできる形鋼穴明け機を提供する。 【構成】 送材ローラ３３が搬入した形鋼Ｗに対して、
パンチ２１とダイ２９との協働でパンチング加工を行
う。ダイ２９は送材ローラ３３の上端と同じ高さに設け
られているので、Ｃチャンネル材等のウェブＷＷを下側
にして搬入すれば穴明けするウェブＷＷはダイ２９の上
に位置する。パンチ２１を装着したパンチヘッド１３は
細幅部分１９Ａを有するので、この部分がＣチャンネル
ＷのフランジＷＦ間に位置するようにする。パンチヘッ
ド１３に形鋼Ｗの幅方向へパンチ２１を２個設け、これ
に対向してダイ２９が２個設けられているので、形鋼Ｗ
のウェブＷＷの幅方向に２個の穴を同時に明ける。送材
ローラ３３の中央部に溝３７を設けたので、送材用のワ
ーククランパ３９は送材ローラ３３と干渉することがな
い。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は形鋼穴明け機に係り、
さらに詳しくは、形鋼のウェブに穴を明けする形鋼穴明
け機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、Ｃチャンネルやチャンネル等
の形鋼のウェブ幅方向に二列のパンチング加工を行う形
鋼穴明け機１０１としては、図３に示されるようなもの
が一般的である。

【０００３】すなわち、フレーム１０３上側には二つの
シリンダ１０５，１０５が設けられており、このシリン
ダ１０５，１０５には各々パンチ１０７が装着されてい
る。フレーム１０３の下部には基台１０９が設けられて
おり、この基台１０９の上にはＶ字形の穴１１１Ｈを有
したダイホルタ１１１が設けられている。このダイホル
ダ１１１の上端には、前記パンチ１０７に対向するダイ
１１３が各々装着されている。

【０００４】以上のように構成されているので、チャン
ネル等のワークＷの開口部１１５（図４参照）を下向き
にして、ダイ１１３及びダイホルダ１１１を内部に抱え
るようにしてワークＷをセットし、ワークＷの上側面に
穴明け加工を行うのが一般的である。

【０００５】このような形鋼穴明け機１０１でワークＷ
の送材を行う場合には、図４に示されるように、ワーク
Ｗのウェブ１１７の中央をワーククランパ１１９により
クランプするのが一般的である。また、長手方向に二連
パンチを行う加工機の場合でも同様である。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の技術にあっては、Ｃチャンネルやチャンネル
のウェブ１１７を上側にした状態でセットされるので、
Ｃチャンネルやチャンネルのサイズが変わるとその都度
ダイ１１３の高さを調整する必要があり、その分だけ加
工工数を要する。

【０００７】また、図５に示されるように、穴明けを行
う場合にはワークＷのウェブ１１７を上側にして送材ロ
ーラ１２１により送材するため、アングルやフラットバ
ー等の形鋼については送材できないという問題がある。

【０００８】さらに、自動送材の場合には、クランプす
るウェブ１１７の高さに応じてクランプ高さを調整しな
ければならないという面倒がある。

【０００９】この発明の目的は、以上のような従来の技
術に着目してなされたものであり、形鋼のサイズが変化
してもダイの高さやクランプ高さの調整をすることなく
形鋼のウェブに穴明けできる形鋼穴明け機を提供するこ
とにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】請求項１による発明の形
鋼穴明け機は、上記の目的を達成するために、送材ロー
ラにより搬入される形鋼のウェブに対してプレス部から
の打撃力を受けるパンチとダイとの協働により穴明けを
行う形鋼穴明け機であって、前記送材ローラの上端高さ
に相当する高さ位置に設けられたダイと、前記形鋼との
干渉を避けるべく細幅部分を有すると共に前記プレス部
からの打撃によりパンチングを行うパンチヘッドと、こ
のパンチヘッドの下端に装着されたパンチとを備えてな
ることを特徴とするものである。

【００１１】請求項２による発明の形鋼穴明け機は、上
記の目的を達成するために、請求項１記載のパンチヘッ
ドの下端にパンチングを行う形鋼の幅方向へ２個設けら
れたパンチと、このパンチに対向して形鋼の幅方向へ２
個設けられたダイと、を備えてなることを特徴とするも
のである。

【００１２】また、請求項３による発明の形鋼穴明け機
は、請求項１，２における送材ローラの中央部に形鋼を
クランプするワーククランパとの干渉をさけるべく溝が
設けられてなることを特徴とするものである。

【００１３】

【作用】請求項１による形鋼穴明け機では、送材ローラ
により搬入された形鋼であるワークに対して、パンチと
ダイとの協働でパンチング加工を行う。この際、ダイは
送材ローラの上端高さと同じ高さ位置に設けられている
ので、例えば、Ｃチャンネル材のウェブを下側にして送
材ローラにより搬入すれば穴明けするウェブはダイの上
に位置する。また、パンチを下端に装着したパンチヘッ
ドは細幅部分を有するので、この細幅部分が前記Ｃチャ
ンネルのフランジ間に位置するようにし、プレス部がパ
ンチヘッドに打撃を加えてパンチング加工を行うもので
ある。

【００１４】請求項２による形鋼穴明け機では、請求項
１記載のパンチヘッドの下端に穴明けする形鋼の幅方向
へパンチを２個設け、このパンチに対向して形鋼の幅方
向へダイが２個設けられているので、プレス部がパンチ
ヘッドを打撃することにより形鋼のウェブの幅方向に２
個の穴を同時に明けるものである。

【００１５】また、請求項３よる形鋼穴明け機では、請
求項１，２における送材ローラの中央部に溝を設けたの
で、送材用のワーククランパは送材ローラと干渉するこ
となく形鋼をクランプして送材するものである。

【００１６】

【実施例】以下、この発明の好適な一実施例を図面に基
づいて説明する。

【００１７】図１にはこの発明に係る形鋼穴明け機１の
パンチングユニット３が示されている。このパンチング
ユニット３は、Ｃ字形状をしたパンチホルダ５がボルト
７によりフレーム９に取付けられており、パンチホルダ
５の上前端に設けられたパンチガイド部１１にはパンチ
ヘッド１３が上下動自在に取付けられている。このパン
チガイド部１１の内側には、ガイド溝１５が上下方向に
設けられている。

【００１８】このパンチヘッド１３の下端にはボルト１
７によりパンチサポート１９が取付けられている。この
パンチサポート１９におけるパンチヘッド１３との取付
け部分１９Ａは幅が狭くなっており、Ｃチャンネルのフ
ランジＷＦと干渉しないようになっている。パンチサポ
ート１９の下面には、一対のパンチ２１，２１がボルト
２３により装着されている。また、パンチヘッド１３に
はインデックス用ピン２５が取付けられており、前記ガ
イド溝１５に沿って上下動することによりパンチヘッド
１３の回転を防止している。

【００１９】一方、パンチホルダ５の下部前側にはダイ
ホルダ２７が取付けられており、ダイホルダ２７には前
述のパンチ２１に対向する一対のダイ２９，２９が取付
けられている。ダイホルダ２７におけるダイ２９，２９
の下側には、パンチング加工により打ち抜かれたスクラ
ップが落下する空洞３１，３１が各々設けられている。

【００２０】また、図２に示されるように、ワークＷ搬
送用の送材ローラ３３の中央部分には溝３５が設けられ
ている。この送材ローラ３３の上端の高さはダイ２９の
高さと一致して設けられている。

【００２１】次に、パンチング加工の動作について説明
する。送材ローラ３３上に開口部３７を上にしてワーク
Ｗを載せてワークＷの搬入を行う。送材ローラ３３の高
さはダイ２９の高さと一致しているので、ワークＷはダ
イ２９の上にセットされる。従って、一対のパンチ２
１，２１はワークＷの内部に位置し、ダイ２９，２９は
ワークＷのウェブＷＷの下側に位置する状態となる。こ
の状態で図示しないプレス部によりパンチヘッド１３を
打撃して、ワークＷのウェブＷＷに一対の穴を明ける。

【００２２】このような形鋼穴明け機によれば、ワーク
ＷのウェブＷＷ面が送材ローラ３３上を移動することに
なるので、ダイ２９の高さ調整を行う必要がなくなり、
作業工数の低減化を図ることができる。

【００２３】また、ワークＷのウェブ面が下側に位置す
るため、Ｃチャンネルやチャンネル部材のみならず、ア
ングルやフラットバー等の形鋼もパンチング加工を行う
ことが可能になる。

【００２４】さらに、図２に示されるように、送材ロー
ラ３５の中央部分に溝３５を設けてあるので、ワークＷ
のウェブＷＷをクランプするワーククランパ３９が送材
ローラ３３と干渉することを防止できるので、ワークＷ
の自動送材が可能になる。

【００２５】なお、この発明は、前述した実施例に限定
されることなく、適宜な変更を行なうことにより、その
他の態様で実施し得るものである。例えば、上記実施例
としてワークＷの幅方向に２個の穴を明ける二連パンチ
を使用した場合について説明したが、１個の穴明けをす
る場合や長手方向に複数個の穴明けをする場合にも同様
に適用することができる。

【００２６】

【発明の効果】請求項１の発明による形鋼穴明け機は以
上説明したようなものであり、送材ローラにより搬入さ
れた形鋼のウェブに対して、パンチとダイとの協働でパ
ンチング加工を行う際に、ダイは送材ローラの上端高さ
と同じ高さ位置に設けられているので、例えば、Ｃチャ
ンネル材のウェブを下側にして送材ローラにより搬入す
れば、ダイの高さを調整することなく穴明けするウェブ
をダイの上にセットすることができる。また、ウェブ面
を下側にして送材ローラに載せるため、Ｃチャンネルや
チャンネル等に限らず、アングルやフラットバーでも同
様にパンチング加工ができる。さらに、パンチを下端に
装着したパンチヘッドは細幅部分を有するので、この細
幅部分が前記Ｃチャンネルのフランジ間に位置するよう
にしてプレス部がパンチヘッドに打撃を加えれば、前記
Ｃチャンネルに抵触することなくパンチング加工をする
ことができる。

【００２７】請求項２によるこの発明の形鋼穴明け機で
は、請求項１記載のパンチヘッドの下端に穴明けする形
鋼の幅方向へパンチを２個設け、このパンチに対向して
形鋼の幅方向へダイが２個設けられているので、プレス
部がパンチヘッドを打撃することにより形鋼のウェブの
幅方向に２個の穴を同時に明けることができる。

【００２８】また、請求項３によるこの発明の形鋼穴明
け機によれば、請求項１，２における送材ローラの中央
部に溝を設けたので、送材用のワーククランパは送材ロ
ーラと干渉することなく形鋼をクランプして送材するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に係る形鋼穴明け機のパンチングユニ
ットの一実施例を示す断面図である。

【図２】送材ローラによりＣチャンネルを送材する状態
を示す説明図である。

【図３】従来における二連の形鋼穴明け機を示す全体図
である。

【図４】従来におけるＣチャンネルの送材の状態を示す
説明図である。

【図５】従来におけるアングルの送材の状態を示す説明
図である。

【符号の説明】 １ 形鋼穴明け機 １９Ａ 細幅部分 ２１ パンチ ２９ ダイ ３５ 送材ローラ ３７ 溝 ３９ ワーククランパ Ｗ 形鋼

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 送材ローラにより搬入される形鋼のウェ
   ブに対してプレス部からの打撃力を受けるパンチとダイ
   との協働により穴明けを行う形鋼穴明け機であって、前
   記送材ローラの上端高さに相当する高さ位置に設けられ
   たダイと、前記形鋼との干渉を避けるべく細幅部分を有
   すると共に前記プレス部からの打撃によりパンチングを
   行うパンチヘッドと、このパンチヘッドの下端に装着さ
   れたパンチとを備えてなることを特徴とする形鋼穴明け
   機。
2. 【請求項２】 前記パンチヘッドの下端にパンチングを
   行う形鋼の幅方向へ２個設けられたパンチと、このパン
   チに対向して形鋼の幅方向へ２個設けられたダイと、を
   備えてなることを特徴とする請求項１記載の形鋼穴明け
   機。
3. 【請求項３】 前記送材ローラの中央部に形鋼をクラン
   プするクランパとの干渉をさけるべく溝が設けられてな
   ることを特徴とする請求項１，２記載の形鋼穴明け機。