JPH08194917A - 磁気ヘッド - Google Patents

磁気ヘッド

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JPH08194917A
JPH08194917A JP2453495A JP2453495A JPH08194917A JP H08194917 A JPH08194917 A JP H08194917A JP 2453495 A JP2453495 A JP 2453495A JP 2453495 A JP2453495 A JP 2453495A JP H08194917 A JPH08194917 A JP H08194917A
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magnetic
magnetic head
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JP2453495A
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Inventor
Eikichi Ariga
英吉 有賀
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Nidec Sankyo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 各磁気ヘッドチップの磁気ギャップのデプス
(深さ)長の寸法精度を容易に出すことができ、かつ磁
気感度を向上させる。 【構成】 各一対の磁気コア片1c,1d及び2c,2
d及び3c,3dの突き合わせ面で各磁気ギャップ1
a,2a,3aを形成してなる磁気ヘッドチップ1,
2,3を記録媒体4の摺動方向に並べ、中央の磁気ヘッ
ドチップ2を他の磁気ヘッドチップ1,3の位置に比べ
磁気記録媒体4側に飛び出させている。そして、各磁気
ヘッドチップ1,2,3の磁気ギャップ1a,2a,3
aの各デプスH1,H2,H3を記録媒体4との接線方
向Nに対し直交する方向(=記録媒体4に対し法線方
向)に設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ヘッドチップを記
録媒体の摺動方向に少なくとも三つ並べ、中央の磁気ヘ
ッドチップを他の磁気ヘッドチップの位置に比べ磁気記
録媒体側に飛び出させた磁気ヘッドの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の磁気ヘッドは、例えば図
10に示されるように記録用の磁気ヘッドチップ91,
93が両側に配置され、その間に再生用の磁気ヘッドチ
ップ92が配置される。そして、このような磁気ヘッド
の中央の磁気ヘッドチップ92を構成する左右一対の磁
気コア片92b,92cの摺動面は、磁気ギャップ92
aのデプスを中心に左右対称の曲面形状とされている。
また、両側の磁気ヘッドチップ91,93の磁気ギャッ
プ91a,93aのデプス方向は、それぞれ磁気ギャッ
プ92aのデプスと平行となるように設けられている。
更に、磁気コア片91b,93cには磁路が狭くなる狭
幅部分91d,93dが形成されている。そして、これ
らの磁気ヘッドチップ91,92,93の磁気ギャップ
91a,92a,93a上を記録媒体94が矢示c方向
に摺動し、記録再生がなされる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この磁
気ヘッドは、両側に配置される記録用の磁気ヘッドチッ
プ91,93の磁気ギャップ91a,93aのデプス
(深さ)長H1,H3の寸法精度出しが困難となってい
る。これは、両側の磁気ヘッドチップ91,93におい
ては、磁気ギャップ91a,93aのデプスの方向が記
録媒体94に対し法線方向ではない方向に設けられてお
り、各磁気ヘッドチップ91,93を構成する左右一対
の磁気コア片91b,91c及び93b,93cの摺動
面がデプスを中心とした左右対称の形状にならないため
である。即ち、磁気ヘッドチップ91,93のデプスの
方向が記録媒体94に対し法線方向であると、左右一対
の磁気コア片91b,91c及び93b,93cの摺動
面はデプスを中心とした左右対称の形状になり、デプス
(深さ)長H1,H3を出すために摺動面を研磨する
時、その研磨量はそのままデプス(深さ)長H1,H3
の減少となる。しかし、デプスの方向が記録媒体94に
対し法線方向でないと、摺動面の研磨方向とデプスの方
向とが一致せず、研磨量がそのままデプスの減少となら
ないため、デプス(深さ)長H1,H3の寸法精度出し
が困難となるのである。尚、H2は中央のチップ92の
デプス長である。
【0004】また、磁気コア片91bの摺動面とその摺
動面に続く面とのなす角度βと、磁気コア片91cの摺
動面とその摺動面に続く面とのなす角度γとが大きく異
なるため、磁気ヘッドチップ91は左右対称の形状にな
らない。このため、両磁気コア片91b,91cの形状
の寸法精度を出しにくく、結果としてこの点からもデプ
ス(深さ)長H1,H3の寸法精度出しが困難となる。
この点は、磁気コア片93b,93cも同様である。
【0005】更に、磁気コア片91b,93cには磁路
が狭くなる狭幅部分91d,93dが形成されるので、
磁気感度が低下する。また、取り扱い時、割れ易くな
る。
【0006】本発明は、各磁気ヘッドチップの磁気ギャ
ップのデプス(深さ)長の寸法精度を容易に出すことが
でき、かつ磁気感度を向上し得る磁気ヘッドを提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明は、一対の磁気コア片の突き合わせ面で磁気
ギャップを形成してなる磁気ヘッドチップを記録媒体の
摺動方向に少なくとも三つ並べ、中央の磁気ヘッドチッ
プを他の磁気ヘッドチップの位置に比べ磁気記録媒体側
に飛び出させた磁気ヘッドにおいて、各磁気ヘッドチッ
プの磁気ギャップのデプスを記録媒体に対し法線方向に
設けている。
【0008】
【作用】したがって、上記のように構成された磁気ヘッ
ドでは、各磁気ヘッドチップの磁気ギャップのデプスを
記録媒体に対し法線方向に設けているので、各磁気ヘッ
ドチップを構成する左右一対の磁気コア片の形状や摺動
面はデプスを中心に左右対称に加工形成される。
【0009】
【実施例】以下、本発明の構成を図面に示す実施例に基
づいて詳細に説明する。
【0010】図1に本発明の磁気ヘッドの原理を示す。
この磁気ヘッドは、再生用の磁気ヘッドチップ2が中央
に配置され、その両側に記録用の磁気ヘッドチップ1,
3が配置される記録再生用の磁気ヘッドである。そし
て、各磁気ヘッドチップ1,2,3は、それぞれ左右一
対の磁気コア片1c,1d、2c,2d、3c,3dで
構成され、各突き合わせ面で各磁気ギャップ1a,2
a,3aが形成されている。
【0011】そして、中央の磁気ヘッドチップ2を構成
する左右一対の磁気コア片2c,2dの摺動面は、磁気
ギャップ2aのデプスを中心に左右対称の曲面形状とさ
れ、かつ磁気コア片2c,2dの形状は略対称とされて
いる。加えて、両側の磁気ヘッドチップ1,3の磁気ギ
ャップ1a,3aのデプス方向Mも、磁気ヘッドチップ
2の磁気ギャップ2aのデプス方向Mと同様、記録媒体
4との接線方向Nに対し直交する方向(=記録媒体4に
対して法線方向)、即ちMとNのなす角度αがすべて9
0度になるように設けられている。このため、磁気ヘッ
ドチップ1,3を構成する左右一対の磁気コア片1c,
1d及び3c,3dの摺動面は、それぞれ磁気ギャップ
1a,3aのデプスを中心に左右対称な曲面形状とされ
ている。しかも、左右一対の磁気コア片1c,1dや3
c,3dには従来のような狭幅部分91d,93dが形
成されず、左右が略同一形状となる。この結果、磁気ヘ
ッドチップ1,2,3の全体形状も互いに略同一とな
る。
【0012】そして、これらの磁気ヘッドチップ1,
2,3の磁気ギャップ1a,2a,3a上を記録媒体4
が矢示c方向に摺動し、記録再生がなされる。
【0013】このような構成のため、磁気ギャップ1
a,2a,3aのデプス(深さ)長H1,H2,H3の
寸法精度出しが容易となる。しかも、従来の磁気コア片
91b,93cに見られるような磁路が狭くなる狭幅部
分91d,93dは、磁気ヘッドチップ1,2,3には
発生しないので、磁気感度が低下したり、取り扱い時、
割れ易くなるようなことはない。また、磁気コア片1d
の摺動面とその摺動面に続く面とのなす角度θ1と、磁
気コア片1cの摺動面とその摺動面に続く面とのなす角
度θ2とは同一若しくは略同一となっているので、磁気
コア片1c,1dの形状の寸法精度が出し易い。この点
は、磁気コア片3c,3dも同様である。
【0014】次に、本発明を具体的なヘッドに適用した
実施例を図2から図9に示す。なお、図1の原理図に示
す磁気ヘッドと同一構成及び部材は、同一符号にて示
す。
【0015】この磁気ヘッドは、各二つずつの磁気ギャ
ップを持つ三つの磁気ヘッド組10,20,30から構
成されている記録再生ヘッドである。第一の磁気ヘッド
組10の主要構成は、記録媒体スライダー41と、その
穴部41a,41bに一個ずつ配置される二つの記録用
の磁気ギャップ1a,1bを形成する二つの磁気ヘッド
チップ1,1とからなる。この磁気ギャップ1aは、フ
ェライト等の酸化物磁性材料からなる左右一対の磁気コ
ア片1c,1dの突き合わせ面のどちらか一方にセンダ
スト等の金属磁性膜を被着し、その後、突き合わすこと
により構成される。そして、磁気ループを構成するよう
に、フェライト等の酸化物磁性材料からなる磁気コア片
1eを磁気コア片1c,1dのバック側に接合している
(図示省略)。このようにして磁気ヘッドチップ1を左
右一対の磁気コア片1c,1d及び磁気コア片1eによ
り構成する。また、磁気ギャップ1bを形成する磁気ヘ
ッドチップ1も同様に構成する。
【0016】第二の磁気ヘッド組20の主要構成は、記
録媒体スライダー42と、その穴部42a,42bに一
個ずつ配置される二つの再生用の磁気ギャップ2a,2
bを形成する二つの磁気ヘッドチップ2,2とからな
る。この磁気ギャップ2aは、フェライト等の酸化物磁
性材料からなる左右一対の磁気コア片2c,2dの突き
合わせ面のどちらか一方にセンダスト等の金属磁性膜を
被着し、その後、突き合わすことにより構成される。そ
して、磁路を構成するように、フェライト等の酸化物磁
性材料からなる磁気コア片2eを磁気コア片2c,2d
のバック側に接合している(図5及び図6参照)。この
ようにして磁気ヘッドチップ2を左右一対の磁気コア片
2c,2d及び磁気コア片2eにより構成する。また、
磁気ギャップ2bを形成する磁気ヘッドチップ2も同様
に構成する。
【0017】第三の磁気ヘッド組30の主要構成は、記
録媒体スライダー43と、その穴部43a,43bに一
個ずつ配置される二つの記録用の磁気ギャップ3a,3
bを形成する二つの磁気ヘッドチップ3,3とからな
る。この磁気ギャップ3aは、フェライト等の酸化物磁
性材料からなる左右一対の磁気コア片3c,3dの突き
合わせ面のどちらか一方にセンダスト等の金属磁性膜を
被着し、その後、突き合わすことにより構成される。そ
して、磁気ループを構成するように、フェライト等の酸
化物磁性材料からなる磁気コア片3eを磁気コア片3
c,3dのバック側に接合している(図示省略)。この
ようにして磁気ヘッドチップ3を左右一対の磁気コア片
3c,3d及び磁気コア片3eにより構成する。また、
磁気ギャップ3bを形成する磁気ヘッドチップ3も同様
に構成する。
【0018】両記録媒体スライダー41,42の間に
は、スペース部材51を、また、記録媒体スライダー4
2,43の両者の間には、スペース部材52をそれぞれ
配置する。また、記録媒体スライダー41とケース7と
の間及び記録媒体スライダー43とケース7との間に
は、磁気記録媒体を安定的に走行させるための部材であ
るアウトリガー61,62をそれぞれ配置している。そ
して三つの記録媒体スライダー41,42,43等をケ
ース7に嵌合した状態で、ヘッドプレート8に固定す
る。このように構成した磁気ヘッドを、図示しない磁気
記録再生装置に組み込み、位置決めピン9とヘッドプレ
ート8に開けられた取り付け孔81,81とにより、位
置決め固定する。なお、ヘッドプレート8の下面に見え
る十字小ネジ82,82は、位置決め調整の基準として
使うもので、具体的には磁気ヘッドを組み立てる際、カ
メラでその映像を取り込み、その映像を位置決め調整の
ために用いている。
【0019】そして、中央の磁気ヘッドチップ2,2の
両側に配置する磁気ヘッドチップ1,1,3,3の磁気
ギャップ1a,1b,3a,3bのデプス方向Mを、磁
気ヘッドチップ2,2の磁気ギャップ2a,2bのデプ
ス方向Mと同様、記録媒体4との接線方向Nに対し直交
する方向(=記録媒体4に対して法線方向)、即ちMと
Nのなす角度αがすべて90度になるように設けてい
る。この結果、磁気ヘッドチップ1,1,3,3を構成
する左右一対の磁気コア片1c,1d、1c,1d及び
3c,3d、3c,3dの摺動面は、それぞれ磁気ギャ
ップ1a,1b,3a,3bのデプスを中心に左右対称
の曲面形状とされている。しかも、図1に示すθ1,θ
2に相当する角度を図1と同様に同一若しくは略同一と
し、左右一対の磁気コア片1c,1d及び3c,3dを
それぞれ略同一形状としている。この結果、磁気ヘッド
チップ1,2,3の形状は互いに略同一となっている。
【0020】図4から図8に、この第二の実施例におけ
る三つの磁気ヘッド組10,20,30のうち、第二の
磁気ヘッド組20の詳細構成を示す。なお、他の磁気ヘ
ッド組10,30は第二の磁気ヘッド組20と同様な構
成となっているので、説明は省略する。
【0021】第二の磁気ヘッド組20の記録媒体スライ
ダー42は、フェライト等の酸化物磁性材料からなる長
方体形状のスライダー第一部材42wと、同じくフェラ
イト等の酸化物磁性材料からなる長方体形状のスライダ
ー第二部材42yとから構成されている。この両部材4
2w,42yは、磁気インダクタンスの上昇を抑えるた
めに共に600〜800℃の高温大気中でアニール処理
され、磁気特性が劣化させられているが、必ずしも磁気
特性を劣化させる必要はない。そして、スライダー第二
部材42yには、穴部42a,42bを形成するための
切欠き42e,42fと、記録媒体と摺動する凸状のス
ライダー凸部42dとが設けられている。
【0022】この穴部42a,42bを形成する仕切面
として、穴部42a,42bの中心から遠ざかるに従い
徐々に記録媒体スライダー42の厚みを厚くする各二つ
のテーパー面42g,42gがスライダー第二部材42
yに設けられている。即ち、記録媒体スライダー42の
磁気ギャップ2a側では、記録媒体スライダー42と磁
気コア片2c,2dとは接近しているが、磁気ギャップ
2aとは反対の側では、テーパー面42g,42gの存
在により、記録媒体スライダー42と磁気コア片2c,
2dとの間隔は徐々に広がっている。このように磁気ギ
ャップ2a側の面では、磁気コア片2c,2dと記録媒
体スライダー42とはかなり近づくが、磁気ギャップ2
a側とは反対の面では、両者は遠ざかる。このように構
成すると、インダクタンスが小さく、かつフィードスル
ーも少ない磁気ヘッドを得ることができる。
【0023】そして、穴部42aには磁気ギャップ2a
を形成する一対の磁気コア片2c,2dが入れられ、穴
部42bには磁気ギャップ2bを形成する一対の磁気コ
ア片2c,2dが入れられている。各磁気コア片2c,
2dは、スライダー第一、第二部材42w,42yと同
材質の磁性材料からなり、それぞれに図示しないコイル
が巻回されている。そして、磁気コア片2c,2d,2
eとコイルで磁気ヘッドチップ2を構成し、各磁気ヘッ
ドチップ2,2は、ガラス等の非磁性材12を介して、
スライダー第一部材42w及びスライダー第二部材42
yに溶着支持されている。
【0024】この溶着支持は、図7に示されるように、
記録媒体スライダー42の穴部42a,42bに入れら
れた二つの磁気ヘッドチップ2,2を治具11でその状
態に保持し、溶融した非磁性材12により、ボンディン
グすることによりなされる。即ち、溶融した非磁性材1
2を記録媒体スライダー42と磁気ヘッドチップ2,2
の間の隙間に入れ、冷却固化することにより両者が溶着
される。この溶着は、まず固形の非磁性材12をテーパ
ー面42g,42gと磁気ヘッドチップ2の間に落とし
込み安定した状態で置いた後、溶融し、記録媒体スライ
ダー42と磁気ヘッドチップ2,2の間の隙間にその溶
融した非磁性材12を入れることにより行う。このよう
に、テーパー面42gの存在により固形の非磁性材12
が安定的に保持されるため、溶融前の非磁性材12がこ
ろがりどこかへ行ってしまうことはない。
【0025】なお、記録媒体スライダー42に非磁性材
12を介して溶着支持された二つの磁気ヘッドチップ
2,2の回りには、それらを囲むように、シールドケー
ス2hが設けられており、そして、このシールドケース
2h内の空間に樹脂材を注入し、二つの磁気ヘッドチッ
プ2,2を封止している。なお、外部と磁気ヘッドチッ
プ2,2のコイル等とを電気的に接続するための複数の
端子を有する端子部2gが磁気ギャップ2a,2bとは
反対側に突き出ている。
【0026】次に、このように構成された第二の磁気ヘ
ッド組20の磁気ギャップ2aの周辺構造について、図
8に基づき説明する。スライダー第一部材42wとスラ
イダー第二部材42yの切り欠き42eとで形成された
穴部42aには、先に説明したように、一対の磁気コア
片2c,2dが入れられ、その隙間には非磁性材12が
充填されている。そして、スライダー第二部材42yの
スライダー凸部42dの高さHは、磁気コア片2c,2
dのコア凸部2c1,2d1と同じ高さ面となるように設定
されている。また、スライダー凸部42dと磁気コア片
2c,2dのコア凸部2c1,2d1の間に充填されている
非磁性材12の高さも、両凸部と同じ高さHになるよう
に形成されている。一方、スライダー凸部42dの幅W
2 は、コア凸部2c1,2d1の各長さを足した幅W1 より
狭くなっている。
【0027】ここで、非磁性材12の両凸部と同じ高さ
に設定されている非磁性凸部12a,12bは、台形状
に形成されている。即ち、スライダー凸部42dの近傍
は、幅W2 とされ、コア凸部2c1,2d1に近づくに従い
幅広とされ、コア凸部2c1,2d1に接する部分は、幅W
1 となり最も広くなっている。
【0028】このようにして、スライダー凸部42dと
コア凸部2c1,2d1と非磁性凸部12a,12bが、記
録媒体摺動面を構成する形となっている。なお、非磁性
材12の摩耗特性は、スライダー凸部42dやコア凸部
2c1,2d1と略等しくなるように設定されている。
【0029】そして、これらの磁気ヘッドチップ1,
1,2,2,3,3の磁気ギャップ1a,1b,2a,
2b,3a,3b上を記録媒体4が矢示c方向に摺動
し、記録再生がなされる。
【0030】このような構成、即ち、磁気ヘッドチップ
1,1,3,3の磁気ギャップ1a,1b,3a,3b
のデプス方向Mを、磁気ヘッドチップ2,2の磁気ギャ
ップ2a,2bのデプス方向Mと同様な方向(=記録媒
体4に対して法線方向)となるように設け、左右一対の
磁気コア片1c,1d及び3c,3dの摺動面や形状を
それぞれ磁気ギャップ1a,1b,3a,3bのデプス
を中心に左右対称の曲面形状や略同一形状としているの
で、磁気ギャップ1a,1b,2a,2b,3a,3b
のデプス(深さ)長の寸法精度出しが容易となる。しか
も、従来の磁気コア片91b,93cに見られるような
磁路が狭くなる狭幅部分91d,93dは、磁気ヘッド
チップ1,1,2,2,3,3には発生しない。
【0031】しかも、この実施例では、図9に示すよう
な摩耗状況となり、記録媒体4と磁気ギャップ1a,
…,3bとのスペーシングロスを小さくし、記録媒体4
とのタッチの良い磁気ヘッドとなる。即ち、磁気記録再
生装置に組み込まれた磁気ヘッドの記録媒体摺動面の当
初(t=0)の高さは、図9に示されるように、どの場
所でもHとなっている。しかし、磁気記録再生装置が作
動し、記録媒体4が記録媒体摺動面上を矢示C方向に摺
動すると、摩耗が生じ始める。その際、記録媒体摺動面
を構成するコア凸部2c1,2d1における、記録媒体4の
単位面積当たりの圧力は、他の記録媒体摺動面であるス
ライダー凸部42dより小さくなる。これは、コア凸部
2c1,2d1の各長さを足した幅W1 が、スライダー凸部
42dの幅W2 より大きいためである。このため、スラ
イダー凸部42dは、摩耗が激しく、コア凸部2c1,2
d1は、摩耗が少ない状況となり、図9に示されるよう
に、次第にコア凸部2c1,2d1が出っ張る形となる(t
=ta)。なお、非磁性凸部12a,12bは、スライ
ダー凸部42dとコア凸部2c1,2d1をつなぐ形で摩耗
される。なお、この非磁性凸部12a,12bを両凸部
42d,2c1,2d1より摩耗率が大きい材料にしたとし
ても、若干窪みの程度が大きくなるが、つなぐ形での摩
耗は同様になされる。これは、非磁性凸部12a,12
bの幅がある程度広く形成されているからである。この
ようにして、次第にコア凸部2c1,2d1が出っ張る。こ
の出っ張りは、ある一定以上になると、記録媒体4との
摩擦が他の部分より大きくなり、削られる。この結果、
一定の高さを持った出っ張りがギャップ1a,1b,2
a,2b,3a,3b及びその近傍に生じる。図9に、
一定時間経過後(t=tx)の記録媒体摺動面の高さの
状況を示す。このようにして、記録媒体4と磁気ギャッ
プ1a,1b,2a,2b,3a,3bとのスペーシン
グロスが小さく、記録媒体4との良好なタッチとなる磁
気記録再生装置が構築される。
【0032】なお、上述の実施例は、本発明の好適な実
施例の一例ではあるが、これに限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実
施可能である。例えば、上述の実施例は、記録媒体側が
動く磁気記録再生装置の例であるが、本発明の磁気ヘッ
ドは、磁気ヘッドが駆動するシステムにも利用出来る。
また、記録媒体としては、通常の磁気テープの他、通帳
やクレジットカード等の磁気媒体が利用できる。
【0033】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
では、各磁気ヘッドチップの磁気ギャップのデプスを記
録媒体に対し法線方向に設けているので、各磁気ヘッド
チップを構成する左右一対の磁気コア片の摺動面や形状
はデプスを中心に左右対称に加工形成される。この結
果、各磁気ヘッドチップの磁気ギャップのデプス(深
さ)長の寸法精度を容易に出すことができる。また、各
磁気コア片には磁路が狭くなる狭幅部分が形成されない
ので、磁気感度が低下したり、取り扱い時、割れ易くな
ることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気ヘッドの構成図である。
【図2】本発明の第二の実施例の磁気ヘッドを正面から
見た全体構成図である。
【図3】図2の磁気ヘッドを下方から見た全体構成図で
ある。
【図4】図2の磁気ヘッドを構成する三つの磁気ヘッド
組10,20,30のうち、第二の磁気ヘッド組20の
正面図である。
【図5】図4の矢示IVから見た第二の磁気ヘッド組20
の側面図である。
【図6】図4の矢示Vから見た第二の磁気ヘッド組20
の側面図である。
【図7】記録媒体スライダーと磁気ヘッドチップの溶着
方法の説明図である。
【図8】第二の実施例の磁気ヘッドの磁気ギャップ周辺
の詳細分解構成図である。
【図9】図2に示す磁気ヘッドの記録媒体摺動面の摩耗
状況を示すグラフである。
【図10】従来の磁気ヘッドの構成図である。
【符号の説明】
1,2,3 磁気ヘッドチップ 1a,1b,2a,2b,3a,3b 磁気ギャップ 1c,1d,2c,2d,3c,3d 磁気コア片 4 記録媒体 H1,H2,H3 デプス長 M デプス方向 N 記録媒体との接線方向

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の磁気コア片の突き合わせ面で磁気ギ
    ャップを形成してなる磁気ヘッドチップを記録媒体の摺
    動方向に少なくとも三つ並べ、中央の磁気ヘッドチップ
    を他の磁気ヘッドチップの位置に比べ磁気記録媒体側に
    飛び出させた磁気ヘッドにおいて、前記各磁気ヘッドチ
    ップの磁気ギャップのデプスを前記記録媒体に対し法線
    方向に設けたことを特徴とする磁気ヘッド。
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