JPH0819340B2 - フエナジン誘導体及びその製造方法 - Google Patents
フエナジン誘導体及びその製造方法Info
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- JPH0819340B2 JPH0819340B2 JP11129086A JP11129086A JPH0819340B2 JP H0819340 B2 JPH0819340 B2 JP H0819340B2 JP 11129086 A JP11129086 A JP 11129086A JP 11129086 A JP11129086 A JP 11129086A JP H0819340 B2 JPH0819340 B2 JP H0819340B2
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- G03G5/02—Charge-receiving layers
- G03G5/04—Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
- G03G5/06—Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being organic
- G03G5/0664—Dyes
- G03G5/0675—Azo dyes
- G03G5/0679—Disazo dyes
- G03G5/0681—Disazo dyes containing hetero rings in the part of the molecule between the azo-groups
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Description
【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明はフエナジン誘導体及びその製造方法に関し、
更に詳しくは電荷発生顔料として有用なアゾ化合物を合
成するための中間体であるフエナジン誘導体及びその製
造方法に関する。
更に詳しくは電荷発生顔料として有用なアゾ化合物を合
成するための中間体であるフエナジン誘導体及びその製
造方法に関する。
従来技術 従来より、ある種のアゾ化合物が電子写真感光体の一
つの形態である積層型感光体の電荷発生層に用いられる
電荷発生顔料として有用であることが知られている。こ
の積層型感光体は周知のように導電性支持体上に光によ
つて電荷担体を発生する能力を有する電荷発生顔料を主
成分とする電荷発生層とその上に電荷発生層で発生した
電荷担体を効率よく注入し、更にこれを搬送する能力を
有する電荷搬送物質を主成分とする電荷搬送層とを設け
た感光体である。従来、このような感光体に使用される
アゾ化合物としては例えば特開昭47−37543号公報、同5
2−55643号公報等に記載されるベンジジン系ビスアゾ化
合物や特開昭52−8832号公報に記載されるスチルベン系
ビスアゾ化合物等が知られている。
つの形態である積層型感光体の電荷発生層に用いられる
電荷発生顔料として有用であることが知られている。こ
の積層型感光体は周知のように導電性支持体上に光によ
つて電荷担体を発生する能力を有する電荷発生顔料を主
成分とする電荷発生層とその上に電荷発生層で発生した
電荷担体を効率よく注入し、更にこれを搬送する能力を
有する電荷搬送物質を主成分とする電荷搬送層とを設け
た感光体である。従来、このような感光体に使用される
アゾ化合物としては例えば特開昭47−37543号公報、同5
2−55643号公報等に記載されるベンジジン系ビスアゾ化
合物や特開昭52−8832号公報に記載されるスチルベン系
ビスアゾ化合物等が知られている。
しかし従来のアゾ化合物を用いた積層型感光体は一般
に感度が低いため、高速複写機用感光体としては不満足
である。一方、近年レーザープリンター用感光体として
特に半導体レーザーの波長域をカバーできるような高感
度感光体の開発が望まれているが、前述の積層型感光体
は同様な理由からこのような目的に応じ得ないのが実状
である。
に感度が低いため、高速複写機用感光体としては不満足
である。一方、近年レーザープリンター用感光体として
特に半導体レーザーの波長域をカバーできるような高感
度感光体の開発が望まれているが、前述の積層型感光体
は同様な理由からこのような目的に応じ得ないのが実状
である。
目的 本発明の目的は高速複写機用としては勿論、レーザー
プリンター用としても実用的な高感度の電子写真感光
体、特に積層型感光体に用いられる電荷発生顔料として
有用なアゾ化合物の中間体であるフエナジン誘導体及び
その製造方法を提供することである。
プリンター用としても実用的な高感度の電子写真感光
体、特に積層型感光体に用いられる電荷発生顔料として
有用なアゾ化合物の中間体であるフエナジン誘導体及び
その製造方法を提供することである。
構成 本発明は次の2つであつて、その1つは一般式I (但しRは同一でも異なつてもよく、水素原子、ハロゲ
ン原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換
のアルコキシ基、置換又は無置換のアリール基、置換又
は無置換のアロイル基、シアノ基、置換又は無置換のア
ミノ基、或いはカルボキシル基又はそのエステルを表わ
し、またnは1〜4の整数を表わす。) で示されるフエナジン誘導体であり、他の1つは一般式
II (但し、R,nは一般式Iに同じ) で示されるフエナジン誘導体を還元することを特徴とす
る前記一般式Iで示されるフエナジン誘導体の製造方法
である。
ン原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換
のアルコキシ基、置換又は無置換のアリール基、置換又
は無置換のアロイル基、シアノ基、置換又は無置換のア
ミノ基、或いはカルボキシル基又はそのエステルを表わ
し、またnは1〜4の整数を表わす。) で示されるフエナジン誘導体であり、他の1つは一般式
II (但し、R,nは一般式Iに同じ) で示されるフエナジン誘導体を還元することを特徴とす
る前記一般式Iで示されるフエナジン誘導体の製造方法
である。
一般式Iで示されるフエナジン誘導体の具体例は以下
の通りであるが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
の通りであるが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
本発明の一般式Iで示されるフエナジン誘導体は一般
式IIで示されるフエナジン誘導体を通常の金属(鉄、亜
鉛、錫等)〜酸(塩酸、硫酸等の無機酸;酢酸、蟻酸等
の有機酸;又はそれらの混合物等)系還元剤で還元する
か、或いはラネーニツケル、パラジウム炭素等の触媒の
存在下に接触還元することにより容易に製造できる。な
お一般式IIのフエナジン誘導体は2,7−ジニトロ−9,10
−フエナントレンキノンとオルトフエニレンジアミン又
はその誘導体とを高級アルコール類、芳香族炭化水素
類、N、N−ジメチルホルムアミド、ジオキサン等の有
機溶媒中、必要あればピペリジン、ピロリジン等の有機
塩基触媒の存在下に50〜200℃の温度で反応させること
により得られる。
式IIで示されるフエナジン誘導体を通常の金属(鉄、亜
鉛、錫等)〜酸(塩酸、硫酸等の無機酸;酢酸、蟻酸等
の有機酸;又はそれらの混合物等)系還元剤で還元する
か、或いはラネーニツケル、パラジウム炭素等の触媒の
存在下に接触還元することにより容易に製造できる。な
お一般式IIのフエナジン誘導体は2,7−ジニトロ−9,10
−フエナントレンキノンとオルトフエニレンジアミン又
はその誘導体とを高級アルコール類、芳香族炭化水素
類、N、N−ジメチルホルムアミド、ジオキサン等の有
機溶媒中、必要あればピペリジン、ピロリジン等の有機
塩基触媒の存在下に50〜200℃の温度で反応させること
により得られる。
以上のようにして得られる一般式Iのフエナジン誘導
体は常法によりそのアミノ基をジアゾ化してジアゾニウ
ム塩化合物とした後、通常のカツプラーとカツプリング
反応させて形成される例えば下記一般式III又はIVで示
されるビスアゾ又はトリスアゾ化合物を得るための有用
な中間体である。
体は常法によりそのアミノ基をジアゾ化してジアゾニウ
ム塩化合物とした後、通常のカツプラーとカツプリング
反応させて形成される例えば下記一般式III又はIVで示
されるビスアゾ又はトリスアゾ化合物を得るための有用
な中間体である。
〔(但しR′は一般式IのRと同様な原子又は基を表わ
し、nは一般式Iのnに同じ、ArはArHで示されるカツ
プラー(例えばフエノール類、ナフトール類、アミノナ
フトール類等の、水酸基及び/又はアミノ基を有する芳
香族炭化水素化合物;水酸基及び/又はアミノ基を有す
る複素環式化合物;脂肪族又は芳香族のエノール性ケト
ン基を有する化合物、即ち活性メチレン基を有する化合
物等)の残基を表わす。〕 以下に本発明を実施例及び応用例によつて説明する
が、本発明はこれらの例によつて限定されるものではな
い。
し、nは一般式Iのnに同じ、ArはArHで示されるカツ
プラー(例えばフエノール類、ナフトール類、アミノナ
フトール類等の、水酸基及び/又はアミノ基を有する芳
香族炭化水素化合物;水酸基及び/又はアミノ基を有す
る複素環式化合物;脂肪族又は芳香族のエノール性ケト
ン基を有する化合物、即ち活性メチレン基を有する化合
物等)の残基を表わす。〕 以下に本発明を実施例及び応用例によつて説明する
が、本発明はこれらの例によつて限定されるものではな
い。
実施例1(化合物No.1の製造) 2,7−ジニトロ−9,10−フエナントレンキノン3.60g
(0.0121モル)及びオルトフエニレンジアミン1.96g
(0.0181モル)にピペリジン1滴及びオルトジクロルベ
ンゼン200mlを加え、10分間加熱還流した。放冷後、析
出した結晶を濾取し、メタノール100mlで洗浄乾燥して
4.36gの黄色結晶を得た。これを約400mlのオルトジクロ
ルベンゼンで再結晶して化合物No.1の前駆体であるジニ
トロ化合物の精製品3.44g(収率76.8%)を黄色針状結
晶として得た。融点300℃以上。
(0.0121モル)及びオルトフエニレンジアミン1.96g
(0.0181モル)にピペリジン1滴及びオルトジクロルベ
ンゼン200mlを加え、10分間加熱還流した。放冷後、析
出した結晶を濾取し、メタノール100mlで洗浄乾燥して
4.36gの黄色結晶を得た。これを約400mlのオルトジクロ
ルベンゼンで再結晶して化合物No.1の前駆体であるジニ
トロ化合物の精製品3.44g(収率76.8%)を黄色針状結
晶として得た。融点300℃以上。
元素分析結果: 計算値 実測値 C% 64.86 65.00 H% 2.72 2.74 N% 15.13 15.04 次にこのジニトロ化合物2.65g(7.16×10-3モル)を3
5%塩酸水溶液70mlに分散し、SnCl2・2H2O12.2g(0.502
9モル)を添加した後、約80℃で1時間攪拌し、反応さ
せた。放冷後、得られた沈澱を濾取し、この沈澱物に水
約250mlを加え、更に水酸化ナトリウムを強アルカリ性
になるまで加え、充分攪拌した後、沈澱物を再び濾取
し、水洗した後、乾燥して2.22gの粗ジアミノ化合物を
ほゞ定量滴に得た。これを更にオルトジクロルベンゼン
約100ml及びニトロベンゼン約100mlからなる混合溶媒で
再結晶し、化合物No.1の精製品1.9g(収率86.4%)を黒
紫色針状結晶として得た。融点300℃以上。
5%塩酸水溶液70mlに分散し、SnCl2・2H2O12.2g(0.502
9モル)を添加した後、約80℃で1時間攪拌し、反応さ
せた。放冷後、得られた沈澱を濾取し、この沈澱物に水
約250mlを加え、更に水酸化ナトリウムを強アルカリ性
になるまで加え、充分攪拌した後、沈澱物を再び濾取
し、水洗した後、乾燥して2.22gの粗ジアミノ化合物を
ほゞ定量滴に得た。これを更にオルトジクロルベンゼン
約100ml及びニトロベンゼン約100mlからなる混合溶媒で
再結晶し、化合物No.1の精製品1.9g(収率86.4%)を黒
紫色針状結晶として得た。融点300℃以上。
元素分析結果: 計算値 実測値 C% 77.40 76.95 H% 4.55 4.48 N% 18.05 17.74 このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を第
1図に示した。
1図に示した。
実施例2(化合物No.2の製造) 2,7−ジニトロ−9,10−フエナントレンキノン5.96g
(0.02モル)及び4−メチルオルトフエニレンジアミン
2.99g(0.022モル)にピペリジン1滴及びオルトジクロ
ルベンゼン100mlを加え、30分間加熱還流した。放冷
後、析出した結晶を濾取し、アセトンで洗浄した後、減
圧下に120℃で乾燥して化合物No.2の前駆体であるジニ
トロ化合物7.19g(収率93.5%)を黄色結晶として得
た。融点300℃以上。
(0.02モル)及び4−メチルオルトフエニレンジアミン
2.99g(0.022モル)にピペリジン1滴及びオルトジクロ
ルベンゼン100mlを加え、30分間加熱還流した。放冷
後、析出した結晶を濾取し、アセトンで洗浄した後、減
圧下に120℃で乾燥して化合物No.2の前駆体であるジニ
トロ化合物7.19g(収率93.5%)を黄色結晶として得
た。融点300℃以上。
元素分析結果: 計算値 実測値 C% 65.62 65.83 H% 3.15 2.89 N% 14.58 14.31 次にこのジニトロ化合物5.77g(0.015モル)を35%塩
酸水溶液150mlに分散し、SnCl2・2H2O24.7g(1.018モ
ル)を添加した後、約80℃で30分間攪拌し、反応させ
た。放冷後、得られた沈澱を濾取し、この沈澱物に水約
550mlを加え、更に水酸化ナトリウムを強アルカリ性と
なるまで加え、充分攪拌した後、沈澱物を再び濾取して
水洗した後、乾燥して4.87gの粗ジアミノ化合物をほゞ
定量的に得た。これを更にニトロベンゼン約250mlで再
結晶し、化合物No.2の精製品3.94g(収率80.9%)を黒
紫色針状結晶として得た。融点300℃以上。
酸水溶液150mlに分散し、SnCl2・2H2O24.7g(1.018モ
ル)を添加した後、約80℃で30分間攪拌し、反応させ
た。放冷後、得られた沈澱を濾取し、この沈澱物に水約
550mlを加え、更に水酸化ナトリウムを強アルカリ性と
なるまで加え、充分攪拌した後、沈澱物を再び濾取して
水洗した後、乾燥して4.87gの粗ジアミノ化合物をほゞ
定量的に得た。これを更にニトロベンゼン約250mlで再
結晶し、化合物No.2の精製品3.94g(収率80.9%)を黒
紫色針状結晶として得た。融点300℃以上。
元素分析結果: 計算値 実測値 C% 77.76 77.61 H% 4.97 4.89 N% 17.27 17.07 このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を第
2図に示した。
2図に示した。
実施例3(化合物No.3の製造) 2,7−ジニトロ−9,10−フエナントレンキノン5.96g
(0.02モル)及び4,5−ジメチルオルトフエニレンジア
ミン3.00g(0.022モル)にピペリジン1滴及びオルトジ
クロルベンゼン100mlを加え、30分間加熱還流した。放
冷後、析出した結晶を濾取し、アセトンで洗浄した後、
減圧下に120℃で乾燥して化合物No.3の前駆体であるジ
ニトロ化合物7.78g(収率97.6%)を黄色結晶として得
た。融点300℃以上。
(0.02モル)及び4,5−ジメチルオルトフエニレンジア
ミン3.00g(0.022モル)にピペリジン1滴及びオルトジ
クロルベンゼン100mlを加え、30分間加熱還流した。放
冷後、析出した結晶を濾取し、アセトンで洗浄した後、
減圧下に120℃で乾燥して化合物No.3の前駆体であるジ
ニトロ化合物7.78g(収率97.6%)を黄色結晶として得
た。融点300℃以上。
元素分析結果: 計算値 実測値 C% 66.33 66.36 H% 3.54 3.44 N% 14.07 13.81 次にこのジニトロ化合物5.98g(0.015モル)を35%塩
酸水溶液150mlに分散し、SnCl2・2H2O24.7g(1.018モ
ル)を添加した後、約80℃で30分間攪拌し、反応させ
た。放冷後、得られた沈澱を濾取し、この沈澱物に水約
550mlを加え、更に水酸化ナトリウムを強アルカリ性と
なるまで加え、充分攪拌した後、沈澱物を再び濾取して
水洗した後、乾燥して5.08gの粗ジアミノ化合物をほゞ
定量的に得た。これを更にニトロベンゼン約250mlで再
結晶し、化合物No.3の精製品3.49g(収率68.7%)を赤
色リン片状結晶として得た。融点300℃以上。
酸水溶液150mlに分散し、SnCl2・2H2O24.7g(1.018モ
ル)を添加した後、約80℃で30分間攪拌し、反応させ
た。放冷後、得られた沈澱を濾取し、この沈澱物に水約
550mlを加え、更に水酸化ナトリウムを強アルカリ性と
なるまで加え、充分攪拌した後、沈澱物を再び濾取して
水洗した後、乾燥して5.08gの粗ジアミノ化合物をほゞ
定量的に得た。これを更にニトロベンゼン約250mlで再
結晶し、化合物No.3の精製品3.49g(収率68.7%)を赤
色リン片状結晶として得た。融点300℃以上。
元素分析結果: 計算値 実測値 C% 78.08 77.85 H% 5.36 5.11 N% 16.56 16.34 このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を第
3図に示した。
3図に示した。
実施例4(化合物No.4の製造) 2,7−ジニトロ−9,10−フエナントレンキノン5.96g
(0.02モル)及び4−クロルオルトフエニレンジアミン
3.14g(0.022モル)にピペリジン1滴及びオルトジクロ
ルベンゼン100mlを加え、30分間加熱還流した。放冷
後、析出した結晶を濾取し、アセトンで洗浄した後、減
圧下に120℃で乾燥して化合物No.4の前駆体であるジニ
トロ化合物7.54g(収率93.1%)を黄色結晶として得
た。融点300℃以上。
(0.02モル)及び4−クロルオルトフエニレンジアミン
3.14g(0.022モル)にピペリジン1滴及びオルトジクロ
ルベンゼン100mlを加え、30分間加熱還流した。放冷
後、析出した結晶を濾取し、アセトンで洗浄した後、減
圧下に120℃で乾燥して化合物No.4の前駆体であるジニ
トロ化合物7.54g(収率93.1%)を黄色結晶として得
た。融点300℃以上。
元素分析結果: 計算値 実測値 C% 59.34 59.33 H% 2.24 2.03 N% 13.84 13.66 次にこのジニトロ化合物6.07g(0.015モル)を35%塩
酸水溶液150mlに分散し、SnCl2・2H2O24.7g(1.018モ
ル)を添加した後、約80℃で30分間攪拌し、反応させ
た。放冷後、得られた沈澱を濾取し、この沈澱物に水約
550mlを加え、更に水酸化ナトリウムを強アルカリ性と
なるまで加え、充分攪拌した後、沈澱物を再び濾取して
水洗した後、乾燥して5.17gの粗ジアミノ化合物をほゞ
定量的に得た。これを更にニトロベンゼン約600ml及び
N,N−ジメチルホルムアミド約100mlからなる混合溶媒で
再結晶し、化合物No.4の精製品4.31g(収率83.4%)を
黒紫色針状結晶として得た。融点300℃以上。
酸水溶液150mlに分散し、SnCl2・2H2O24.7g(1.018モ
ル)を添加した後、約80℃で30分間攪拌し、反応させ
た。放冷後、得られた沈澱を濾取し、この沈澱物に水約
550mlを加え、更に水酸化ナトリウムを強アルカリ性と
なるまで加え、充分攪拌した後、沈澱物を再び濾取して
水洗した後、乾燥して5.17gの粗ジアミノ化合物をほゞ
定量的に得た。これを更にニトロベンゼン約600ml及び
N,N−ジメチルホルムアミド約100mlからなる混合溶媒で
再結晶し、化合物No.4の精製品4.31g(収率83.4%)を
黒紫色針状結晶として得た。融点300℃以上。
元素分析結果: 計算値 実測値 C% 69.67 69.85 H% 3.80 3.70 N% 16.25 16.07 このものの赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を第
4図に示した。
4図に示した。
応用例 実施例1で得られた化合物No.1のジアミノ体に、希塩
酸中、亜硝酸ナトリウムを作用させてジアゾ化した後、
硼弗化水素酸を作用させて硼弗化水素酸塩として単離し
た。次にこのジアゾニウム塩化合物とカツプラーとして
2−ヒドロキシ−3−(2−クロルフエニル)カルバモ
イルベンゾ〔a〕カルバゾールとをカツプリング反応さ
せて下記構造式で示されるビスアゾ化合物を合成した。
酸中、亜硝酸ナトリウムを作用させてジアゾ化した後、
硼弗化水素酸を作用させて硼弗化水素酸塩として単離し
た。次にこのジアゾニウム塩化合物とカツプラーとして
2−ヒドロキシ−3−(2−クロルフエニル)カルバモ
イルベンゾ〔a〕カルバゾールとをカツプリング反応さ
せて下記構造式で示されるビスアゾ化合物を合成した。
次にこのビスアゾ化合物76重量部、ポリエステル樹脂
(東洋紡績社製バイロン200)のテトラヒドロフラン溶
液(固形分濃度2%)1260重量部、およびテトラヒドロ
フラン3700重量部をボールミル中で粉砕混合し、得られ
た分散液をアルミニウム蒸着したポリエステルベース
(導電性支持体)のアルミ面上にドクターブレードを用
いて塗布し、自然乾燥して、厚さ約1μmの電荷発生層
を形成した。
(東洋紡績社製バイロン200)のテトラヒドロフラン溶
液(固形分濃度2%)1260重量部、およびテトラヒドロ
フラン3700重量部をボールミル中で粉砕混合し、得られ
た分散液をアルミニウム蒸着したポリエステルベース
(導電性支持体)のアルミ面上にドクターブレードを用
いて塗布し、自然乾燥して、厚さ約1μmの電荷発生層
を形成した。
この電荷発生層上に、電荷搬送物質として9−エチル
カルバゾール−3−アルデヒド−1−メチル−1−フエ
ニルヒドラゾン2重量部、ポリカーボネート樹脂(帝人
社製パンライトK−1300)2重量部およびテトラヒドロ
フラン16重量部を混合溶解した溶液をドクターブレード
を用いて塗布し、80℃で2分間、ついで105℃で5分間
乾燥して厚さ約20μmの電荷搬送層を形成することによ
り積層型電子写真感光体を作成した。
カルバゾール−3−アルデヒド−1−メチル−1−フエ
ニルヒドラゾン2重量部、ポリカーボネート樹脂(帝人
社製パンライトK−1300)2重量部およびテトラヒドロ
フラン16重量部を混合溶解した溶液をドクターブレード
を用いて塗布し、80℃で2分間、ついで105℃で5分間
乾燥して厚さ約20μmの電荷搬送層を形成することによ
り積層型電子写真感光体を作成した。
次にこの感光体について、静電複写紙試験装置
((株)川口電機製作所製、SP 428型)を用いて、−6
KVのコロナ放電を20秒間行なつて負に帯電せしめた後、
20秒間暗所に放置し、その時の表面電位Vpo(V)を測
定し、次いで、タングステンランプによつてその表面が
照度4.5ルツクスになるようにして光を照射しその表面
電位がVpoの1/2になるまでの時間(秒)を求め、露光量
E1/2(ルツクス・秒)を算出した。その結果、Vpoは−1
096ボルト、E1/2は1.1ルツクス・秒で、この感光体は高
感度であることが判る。
((株)川口電機製作所製、SP 428型)を用いて、−6
KVのコロナ放電を20秒間行なつて負に帯電せしめた後、
20秒間暗所に放置し、その時の表面電位Vpo(V)を測
定し、次いで、タングステンランプによつてその表面が
照度4.5ルツクスになるようにして光を照射しその表面
電位がVpoの1/2になるまでの時間(秒)を求め、露光量
E1/2(ルツクス・秒)を算出した。その結果、Vpoは−1
096ボルト、E1/2は1.1ルツクス・秒で、この感光体は高
感度であることが判る。
効果 以上の如く本発明のフエナジン誘導体は高速複写機
用、レーザープリンター用等として実用的な高感度の電
子写真感光体に、特に積層型感光体において有機光導電
体として用いられるアゾ化合物の中間体として有用であ
り、しかも容易に製造できるという利点も持つている。
用、レーザープリンター用等として実用的な高感度の電
子写真感光体に、特に積層型感光体において有機光導電
体として用いられるアゾ化合物の中間体として有用であ
り、しかも容易に製造できるという利点も持つている。
第1〜4図は夫々実施例1〜4で得られた化合物No.1〜
4の本発明フエナジン誘導体の赤外線吸収スペクトルで
ある。
4の本発明フエナジン誘導体の赤外線吸収スペクトルで
ある。
Claims (2)
- 【請求項1】一般式I (但しRは同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲ
ン原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換
のアルコキシ基、置換又は無置換のアリール基、置換又
は無置換のアロイル基、シアノ基、置換又は無置換のア
ミノ基、或いはカルボキシル基又はそのエステルを表わ
し、またnは1〜4の整数を表わす。) で示されるフェナジン誘導体。 - 【請求項2】一般式II (但しRは同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲ
ン原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換
のアルコキシ基、置換又は無置換のアリール基、置換又
は無置換のアロイル基、シアノ基、置換又は無置換のア
ミノ基、或いはカルボキシル基又はそのエステルを表わ
し、またnは1〜4の整数を表わす。) で示されるフェナジン誘導体を還元することを特徴とす
る一般式I (但しR,nは一般式IIに同じ) で示されるフェナジン誘導体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11129086A JPH0819340B2 (ja) | 1986-05-15 | 1986-05-15 | フエナジン誘導体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11129086A JPH0819340B2 (ja) | 1986-05-15 | 1986-05-15 | フエナジン誘導体及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62267366A JPS62267366A (ja) | 1987-11-20 |
JPH0819340B2 true JPH0819340B2 (ja) | 1996-02-28 |
Family
ID=14557470
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11129086A Expired - Lifetime JPH0819340B2 (ja) | 1986-05-15 | 1986-05-15 | フエナジン誘導体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0819340B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4566585B2 (ja) * | 2003-03-19 | 2010-10-20 | 株式会社リコー | アゾ化合物及びその製造方法、並びに、感光層用材料 |
JP5130521B2 (ja) * | 2007-02-08 | 2013-01-30 | 国立大学法人高知大学 | 複素多環系フェナジン化合物 |
-
1986
- 1986-05-15 JP JP11129086A patent/JPH0819340B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62267366A (ja) | 1987-11-20 |
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