JPH0819210B2 - 硬化性樹脂組成物、該組成物を成形硬化してなる人工大理石およびその製造方法 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、該組成物を成形硬化してなる人工大理石およびその製造方法

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JPH0819210B2
JPH0819210B2 JP1003762A JP376289A JPH0819210B2 JP H0819210 B2 JPH0819210 B2 JP H0819210B2 JP 1003762 A JP1003762 A JP 1003762A JP 376289 A JP376289 A JP 376289A JP H0819210 B2 JPH0819210 B2 JP H0819210B2
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勝彦 坂本
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、洗面台、浴槽等の住宅機器や装飾品等に好
適に用いられる大理石調外観の硬化物を与え且つ優れた
成形性を有する樹脂組成物に関するものである。
(従来の技術) 従来より不飽和ポリエステル樹脂やアクリルシラップ
等のラジカル重合性樹脂に各種の充填剤を混合し成形硬
化することにより、大理石調の外観を有する物品を製造
することが行われている(USP4,544,584、特開昭50−10
7045、特開昭52−129722)。
しかし、これらラジカル重合性樹脂に充填剤を配合し
た組成物は、硬化時にその体積が減少するため、平板状
以外の複雑な形状の三次元構造物を成形した場合に成形
品に割れやクラックが生じ易く、また離型が困難になる
等の問題点を有していた。
一方、硬化時の収縮を低減する方法として、ラジカル
重合性樹脂に熱可塑性樹脂を予め混合した樹脂組成物を
使用し、硬化時に熱可塑性樹脂を相分離あるいは発泡さ
せて低収縮化する手法(USP3,701,748)は既に公知であ
る。しかしながら、この方法で重合性樹脂を低収縮化し
た場合は、得られた硬化物の外観が不透明に白濁し、透
明感を有する大理石調の風合が損なわれ、また耐汚染性
が悪くなるという問題点を有していた。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、このような問題点を解消するものである。
したがって、本発明の目的は、透明感を有する大理石
調外観の物品が得られ且つ複雑な形状の三次元構造物を
成形する際にも硬化時に割れやクラックの生じない成形
性にすぐれた硬化性樹脂組成物を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、例えば洗面ボウルやバス
タブ等の三次元構造物に用いられる透明感を有する美し
い人工大理石およびその製造方法を提供することにあ
る。
(課題を解決するための手段および作用) 本発明者らは、このような問題点を解決するために種
々検討した結果、特定の組成においてラジカル重合によ
る硬化とエポキシ基の開環による硬化とを併用すること
により所期の目的を達成し得ることを見出し、本発明に
至ったものである。
すなわち、本発明は、ラジカル重合性単量体(A)、
熱可塑性樹脂(B)、エポキシ樹脂(C)、多官能カル
ボン酸及び/またはその無水物(D)および無機質充填
剤(E)からなり、熱可塑性樹脂(B)がラジカル重合
性単量体(A)に溶解もしくは分散し且つエポキシ樹脂
(C)あるいは多官能カルボン酸及び/またはその無水
物(D)と反応する官能基を有するものであって、それ
ら成分の配合割合がラジカル重合性単量体(A)100重
量部に対して熱可塑性樹脂(B)5〜75重量部、エポキ
シ樹脂(C)10〜100重量部および無機質充填剤(E)1
00〜1000重量部の範囲で且つエポキシ樹脂(C)1当量
に対して多官能カルボン酸及び/またはその無水物
(D)0.5〜4.0当量(但し酸無水物基は2官能と考え
る。)の範囲である硬化性樹脂組成物および該硬化性樹
脂組成物を成形硬化して得られる人工大理石に関するも
のである。
また、本発明は、該硬化性樹脂組成物を成形硬化して
人工大理石を製造するに際し、該硬化性樹脂組成物にラ
ジカル重合開始剤を混合した後、この混合物を型に注入
して常温又は加温下にラジカル重合反応を進行させて型
内の混合物を少なくとも脱型できる程度まで硬化し、次
いで半硬化した混合物を型より取り出し必要に応じて形
状を保持するための保持具を装着した後、加熱して混合
物中のエポキシ樹脂の硬化反応を進行させて該混合物を
完全硬化することを特徴とする人工大理石の製造方法に
関するものである。
本発明に用いられるラジカル重合性単量体(A)と
は、常温で液状の単官能ラジカル重合性単量体または単
官能ラジカル重合性単量体と多官能(メタ)アクリレー
トとの混合物である。
単官能ラジカル重合性単量体としては、例えば(メ
タ)アクリル酸;メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレー
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル
酸エステル;スチレン、α−メチルスチレン、p−メチ
ルスチレン等の芳香族ビニル化合物等を挙げることがで
きる。
また、多官能(メタ)アクリレートとは、一分子中に
2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物をい
い、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネ
オペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、グリセ
リントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メ
タ)アクリレート等を挙げることができる。
ラジカル重合性単量体(A)における単官能ラジカル
重合性単量体と多官能(メタ)アクリレートとの混合割
合は、単官能ラジカル重合性単量体100重量部に対し多
官能(メタ)アクリレート0〜400重量部の範囲である
ことが望ましい。多官能(メタ)アクリレートが400重
量部を越える多量とした場合は、得られる樹脂組成物の
硬化時の収縮が大きくなりがちで、硬化物に割れやクラ
ックを生じ易くなり望ましくない。中でも、ラジカル重
合性単量体(A)として、単官能ラジカル重合性単量
体、好ましくは芳香族ビニル化合物を含む単量体100重
量部に多官能(メタ)アクリレートを5〜80重量部の割
合で混合したものを使用すれば、得られる樹脂組成物の
ラジカル重合反応による硬化時の硬度上昇が速く、脱型
に至るまでの時間を短縮することができるので望まし
い。
本発明に用いられる熱可塑性樹脂(B)とは、ラジカ
ル重合性単量体(A)に溶解もしくは分散し且つエポキ
シ樹脂(C)あるいは多官能カルボン酸及び/またはそ
の無水物(D)と反応する官能基を有するものであり、
例えば分子内にエポキシ基、チオエポキシ基、アジリジ
ン基、オキサゾリン基及びN−ヒドロキシアルキルアミ
ド基よりなる群から選ばれる1種または2種以上の官能
基を有する熱可塑性樹脂を挙げることができ、その重量
平均分子量は3,000〜400,000、好ましくは6,000〜200,0
00である。
このような熱可塑性樹脂(B)は、例えば エポキシ基、チオエポキシ基、アジリジン基、オキ
サゾリン基、N−ヒドロキシアルキルアミド基等の反応
性基を分子内に有する重合性単量体を必要によりその他
の重合性単量体と重合する方法、 前記の反応性基を分子内に有する化合物を該化合物
と反応しうる基を有する重合体に反応させて前記反応性
基を該重合体に導入する方法、 エポキシ樹脂(C)あるいは多官能カルボン酸及び
/またはその無水物(D)と反応性のない官能基を分子
内に有する重合体を公知の手法により前記の反応性基を
分子内に有する重合体に変換する方法、 により合成することができ、このような熱可塑性樹脂
(B)を用いると、得られる樹脂組成物を硬化する際に
白濁せず、優れた外観の大理石調硬化物を得ることがで
きる。
熱可塑性樹脂(B)の使用量は、硬化時に発泡あるい
は層分離して外観が不透明に白濁しない範囲で使用する
ことが必要であり、使用する熱可塑性樹脂(B)とラジ
カル重合性単量体(A)との相溶性を考慮して定めら
れ、ラジカル重合体単量体(A)100重量部に対して5
〜75重量部、より好ましくは10〜40重量部の範囲で用い
る。熱可塑性樹脂(B)の使用量が5重量部未満の少量
では、得られる樹脂組成物の硬化時の収縮が大きくなり
がちで、硬化物に割れやクラックを生じ易くなり望まし
くない。逆に75重量部を越える多量とした場合は、硬化
物の外観が不透明に白濁して大理石調の物品が得られ
ず、また硬化物の耐熱性が低下しがちであり望ましくな
い。
本発明に用いられるエポキシ樹脂(C)は、一分子中
に2個以上のエポキシ基を有する分子量140以上の化合
物であり、例えばビスフェノールA系エポキシ樹脂、ビ
スフェノールF系エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ
樹脂、環式脂肪族系エポキシ樹脂等を挙げることがで
き、これらのエポキシ樹脂を単独あるいは2つ以上を混
合して用いることができる。このようなエポキシ樹脂
(C)の中でも、エポキシ当量70〜250で平均分子量140
〜1000の範囲のものを用いると、硬化物の外観を白濁さ
せることなく完全硬化でき、しかも硬化物の耐熱性や耐
水性にすぐれたものが得られるので好ましい。
また、このようなエポキシ樹脂(C)に、n−ブチル
グリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、フェ
ニルグリシジルエーテル、ビニルシクロヘキセンモノエ
ポキサイド等の反応稀釈剤を併用することも可能であ
る。
エポキシ樹脂(C)の使用量は、ラジカル重合性単量
体(A)100重量部に対して10〜100重量部、より好まし
くは30〜70重量部の範囲である。エポキシ樹脂(C)の
使用量が10重量部未満の少量では、得られる樹脂組成物
の硬化時の収縮が大きくなりがちで望ましくない。逆に
100重量部を越える多量とした場合は、樹脂組成物を硬
化時の硬度上昇が遅く、硬化物を脱型するに至るまでの
時間が長くなりがちで望ましくない。
本発明に用いられる多官能カルボン酸及び/またはそ
の無水物(D)(以下、単にカルボン酸化合物(D)と
いう。)とは、一分子中に2個以上のカルボン酸を有す
る化合物及び/またはその無水物であり、エポキシ樹脂
(C)の硬化剤として作用するものである。このような
カルボン酸化合物(D)としては、例えばマレイン酸、
フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、テトラヒ
ドロフタル酸、アジピン酸等の酸及びその無水物を挙げ
ることができ、またポリ(メタ)アクリル酸等のカルボ
キシル基含有ポリマーを採用することもできる。
このようなカルボン酸化合物(D)の中でも、無水マ
レイン酸や無水フタル酸等のジカルボン酸無水物を用い
ると、エポキシ樹脂の硬化反応が120℃以下でほとんど
進行せず、130〜200℃の温度で速やかに進行するため、
樹脂組成物の半硬化と脱型から完全硬化に至る人工大理
石の製造を円滑に行なうことができる。
カルボン酸化合物(D)の使用量は、エポキシ樹脂
(C)1当量に対して0.5〜4.0当量、好ましくは0.8〜
3.0当量(但し酸無水物基は2官能と考える。)の範囲
である。
カルボン酸化合物(D)の使用量が0.5当量未満の少
量である場合は、最終的に得られる硬化物にクラックや
割れが発生しやすく、また耐熱性等の物性が損なわれが
ちであり、望ましくない。逆に4.0当量を越える多量と
した場合は、硬化物の耐水性や耐候性が低下するので望
ましくない。
なお、使用する熱可塑性樹脂(B)がエポキシ樹脂
(C)と反応する2個以上のカルボキシル基を有してい
るものである場合は、これらのカルボキシル基含有熱可
塑性樹脂の当量もカルボン酸化合物(D)の当量として
合算する必要がある。
また、エポキシ樹脂(C)とカルボン酸化合物(D)
の反応を促進する目的で、少量の三級アミン、ホウ酸エ
ステル、ルイス酸有機金属化合物等の促進剤を添加する
ことも可能である。
本発明に用いられる無機質充填剤(E)は、一般に充
填剤として従来より当業界で用いられている無機質の粉
体であり、例えば炭酸カルシウム、タルク、クレー、シ
リカ、アルミナ、石英、ケイ酸カルシウムや、水酸化ア
ルミニウム・水酸化マグネシウム・水酸化カルシウムな
どの金属酸化物の水和物等を挙げることができる。
これらの無機質充填剤(E)の中でも、金属酸化物の
水和物、特に好ましくは水酸化アルミニウムを用いた場
合は、難燃性で透明性のある美麗な大理石調硬化物が得
られ易く望ましい。
無機質充填剤(E)の使用量は、ラジカル重合性単量
体(A)100重量部に対して100〜1000重量部、好ましく
は200〜700重量部の範囲である。無機質充填剤(E)の
使用量が100重量部未満の少量では、硬化物の耐熱性が
低下し、また大理石調の重厚な質感が得られない。逆に
1000重量部を越える多量とした場合は、樹脂組成物が高
粘性となり成形硬化時の作業性に問題が生じるので望ま
しくない。
本発明の樹脂組成物を得るに際して、これら成分の混
合順序は特に制限なく、例えばラジカル重合性単量体
(A)に熱可塑性樹脂(B)、エポキシ樹脂(C)およ
びカルボン酸化合物(D)を添加して得た混合液に、強
力攪拌下に無機質充填剤(E)を添加して分散させる方
法などがある。
無機質充填剤(E)を分散する際にカップリング剤を
用いると、成形硬化して得られた硬化物の耐水性が向上
するので好ましい。このようなカップリング剤の例とし
ては、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビ
ニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラ
ン、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イ
ソプロピルトリ(ドデシルベンゼンスルフォニル)チタ
ネート等を挙げることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物を成形硬化することによっ
て、透明感を有する人工大理石が得られる。
本発明の樹脂組成物を用いて人工大理石を得るには、
該樹脂組成物にラジカル重合開始剤を混合した後加熱し
てラジカル重合反応および該樹脂組成物中のエポキシ樹
脂の硬化反応を進行させればよい。
前記した樹脂組成物を用いた人工大理石を製造する本
発明の方法を次に具体的に記述する。
まず、必要に応じて型面に離型処理を施す。用いる型
は通常の不飽和ポリエステル樹脂やラジカル重合性シロ
ップ等の注型に用いられる型をそのまま用いることがで
き、FRP製等の樹脂型、木型、アルミニウム製等の金型
など特に制限なく用いることができる。中でも型の温度
をコントロールできるような構成の型が、硬化反応の進
行を制御し、生産性を高める上で望ましい。
次に、前記の樹脂組成物にラジカル重合開始剤と必要
に応じて重合促進剤を添加混合する。使用するラジカル
重合開始剤と重合促進剤の種類と量は、これらを添加し
てから注型が完了するまでのポットライフおよび注型か
ら脱型に至るまでの硬化時間を考慮して決定される。用
いられる重合開始剤と重合促進剤は通常の不飽和ポリエ
ステル樹脂やラジカル重合性シロップ等の硬化に用いら
れるものを使用することができる。
このようなラジカル重合開始剤としては、例えばベン
ゾイルパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイ
ド、メチルエチルケトンパーオキサイド等のパーオキサ
イド類が好適に使用できる。また、重合促進剤としては
有機金属の塩類や有機アミン等を使用することができ
る。
用いられる重合開始剤は十分なポットライフを得るた
めに10時間半減期温度が50℃以上であることが望まし
い。10時間半減期温度が50℃未満の場合はポットライフ
が短く作業性が悪くなる。しかし、ラインミキサー等を
用いて連続的にラジカル重合開始剤を混合しながら注型
する場合は、10時間半減期温度が50℃未満の重合開始剤
を使用することも可能である。
10時間半減期温度が50℃以上のラジカル重合開始剤と
しては、例えばメチルエチルケトンパーオキサイド、メ
チルイソブチルケトンパーオキサイド、ラウロイルパー
オキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパ
ーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチ
ルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−イソブチレ
ートなどを挙げることができる。
ラジカル重合開始剤の使用量は、ラジカル重合性単量
体(A)および熱可塑性樹脂(B)の合計量を100重量
部としたときに、0.1〜10.0重量部、さらに望ましくは
0.2〜5.0重量部の範囲である。重合開始剤の量が0.1重
量部未満の少量では、ラジカル重合反応の進行が遅く、
脱型までに長時間を要するため望ましくない。また、逆
に10.0重量部を越える多量とした場合は、急激にラジカ
ル重合が進行して肉厚の部分にクラックが入ったり、あ
るいは黄色く着色したりし易く望ましくない。
また、重合促進剤を用いず重合開始剤のみを用いてラ
ジカル重合反応を進行せしめた場合は、得られる人工大
理石成形品の着色が少なく、また耐候性や耐熱変色性に
も優れたものが得られるため望ましい。
次に、前記の樹脂組成物にラジカル重合開始剤を混合
して得た混合物を前記の型に注入して常温または加温下
に、好ましくは使用したラジカル重合開始剤の10時間半
減期温度を考慮して40℃以上の温度に型を加熱して、ラ
ジカル重合反応を進行させる。型の加熱は型を加熱炉に
入れるような方法によっても良く、また熱媒体が循環で
きるように構成した型を用いても良い。
ラジカル重合反応により型内の混合物の硬化を行な
い、混合物が硬化して脱型できる程度の硬度に達するま
で型内に混合物を保持する。
半硬化成形品を脱型するまでは、ラジカル重合反応を
優先して進行させエポキシ樹脂(C)およびカルボン酸
化合物(D)の反応はできるだけ進行させずにおくと、
未硬化のエポキシ樹脂(C)がラジカル重合反応の進行
により引き起こされる硬化収縮に伴う内部応力の発生を
緩和する可塑剤的な硬化を発揮して、型内での硬化時に
生じやすいクラックや割れを防ぐことができる。
従って、エポキシ樹脂(C)とカルボン酸化合物
(D)との反応が進行しないように120℃以下の温度に
型を加温してラジカル重合反応を進行させるのが良く、
この温度で効率良く重合反応を進行させるためには使用
する重合開始剤の10時間半減期温度は110℃以下である
ことが望ましい。
次に、ラジカル重合反応が十分に進行して少なくとも
脱型できる程度にまで硬化した段階で脱型する。一般
に、ラジカル重合反応をコントロールして半硬化の状態
で脱型することは非常に難しい。これはラジカル重合速
度が速く、また反応熱により加速度的に反応が進行して
しまうことによるものであるが、本発明によれば、ラジ
カル重合反応が全体にほぼ完結した時点において半硬化
状態を維持しているので、そのコントロールは容易であ
る。
脱型した半硬化成形品は、低分子量のエポキシ樹脂
(C)やカルボン酸化合物(D)を含んでいるため、持
続的な応力に対してはクリープし易い。従って、必要な
場合は変形を防止するための保持具を半硬化成形品に装
着したのち、エポキシ樹脂(C)とカルボン酸化合物
(D)の反応を生起するに充分な温度、好ましくは120
℃を越える温度、特に好ましくは130〜200℃の温度に半
硬化成形品を加熱して、エポキシ樹脂(C)の硬化反応
を進行させ、人工大理石として充分な硬度になるまで完
全硬化する。
このようにして得られた人工大理石は、必要に応じて
切断、研磨等の加工を行って実用に供せられる。
(発明の効果) 本発明の硬化性樹脂組成物は、硬化時の収縮に伴う割
れやクラックの問題を排除することができるので複雑な
三次元構造物でも容易に成形することができる。また、
硬化時に発泡や層分離を起こさないため、透明感のある
大理石調外観を有し、しかも耐汚染性に優れた硬化物を
得ることができる。
したがって、本発明の樹脂組成物によれば、洗面台・
浴槽等の美観の要求される三次元構造物を効率よく製造
することができる。
(実 施 例) 以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
なお例中の部は重量部である。
実施例 1 攪拌機、不活性ガス導入管、還流冷却管及び温度計を
備えたフラスコにポリビニルアルコール0.2部を溶解し
た脱イオン水400部を仕込んだ。そこへ予め調製してお
いたスチレン196部およびイソプロペニルオキサゾリン
4部からなる重合性単量体にベンゾイルパーオキサイド
16部を溶解した混合物を仕込み、高速で攪拌して均一な
懸濁液とした。次いで窒素ガスを吹き込みながら80℃に
加熱し、この温度で5時間攪拌を続けて重合反応を行っ
た後冷却して重合体懸濁液を得た。この重合体懸濁液を
過、洗浄したのち乾燥して反応性基としてオキサゾリ
ン基を有する重合体(重合体(1)と称す)を得た。こ
の重合体(1)の数平均分子量および重量平均分子量を
GPC測定により求めたところ、Mn=5,800およびMw=12,0
00であった。
重合体(1)25部をスチレン40部およびトリメチロー
ルプロパントリアクリレート10部の混合液に溶解せしめ
た後、ビスフェノールA系エポキシ樹脂(チバガイギー
社製、アラルダイトGY−250、エポキシ当量185)21部お
よび無水マレイン酸4部を添加して均一に混合し、その
後水酸化アルミニウム(昭和電工(株)製、ハイジライ
トH−320)200部を添加混合して、本発明の樹脂組成物
(1)を得た。
この樹脂組成物(1)にラジカル重合開始剤(化薬ヌ
ーリー社製、カヤエステル0、10時間半減期温度74℃)
1部を添加混合した。
一方、離型処理を施した間口750mm、奥行550mm、深さ
130mmの洗面ボウルを成形するのに用いるFRP型を予め60
℃に加温しておいた。
この型内に前記した樹脂組成物(1)にラジカル重合
開始剤を混合して得た混合液を注入し、該型を65℃に調
温した空気浴中に60分間保持してラジカル重合反応を進
行せしめたところ、充分脱型できる程度に硬化した。こ
の時点で成形された洗面ボウルを脱型し、成形品の周辺
部を保持具で支持したのち、160℃の空気浴に4時間置
き、エポキシ樹脂の硬化反応を行ったところ、半透明の
大理石調外観を有する洗面ボウルの成形品が得られ、割
れやクラック等は発生しなかった。
得られた成形品の型寸法に対する線収縮率は0.4%で
あり、6mm厚さにおける全光線透過率は25%であった。
また、成形品の熱変形温度をASTMD−648の方法に準じて
測定したところ、98℃であった。
実施例2 実施例1で用いたのと同じフラスコにポリビニルアル
コール0.2部を溶解した脱イオン水400部を仕込んだ。そ
こへ予め調製しておいたスチレン194.9部およびグリシ
ジルメタクリレート5.1部からなる重合性単量体にベン
ゾイルパーオキサイド16部を溶解した混合物を仕込み、
高速で攪拌して均一な懸濁液とした。次いで窒素ガスを
吹き込みながら80℃に加熱し、この温度で5時間攪拌を
続けて重合反応を行った後冷却して重合体懸濁液を得
た。この重合体懸濁液を過、洗浄したのち乾燥して反
応性基としてエポキシ基を平均して1分子中に1個有す
る重合体(重合体(2)と称す)を得た。この重合体
(2)の分子量はGPC測定によりMn=5,500およびMw=1
1,000であった。
重合体(2)10部をスチレン40部およびトリメチロー
ルプロパントリアクリレート10部の混合液に溶解せしめ
た後、ビスフェノールA系エポキシ樹脂(チバガイギー
社製、アラルダイトGY−250、エポキシ当量185)25部お
よび無水マレイン酸15部を添加して均一に混合し、その
後水酸化アルミニウム(昭和電工(株)製、ハイジライ
トH−341)250部を添加混合して、本発明の樹脂組成物
(2)を得た。
この樹脂組成物(2)を用いて実施例1と同様にして
成形硬化したところ、半透明の大理石調外観を有する洗
面ボウルの成形品が得られた。
この成形品に割れやクラックは認められず、線収縮率
は0.3%であり、6mm厚さでの全光線透過率は24%であっ
た。また、成形品の熱変形温度は160℃であった。
実施例 3 実施例1で用いたのと同じフラスコにポリビニルアル
コール0.2部を溶解した脱イオン水400部を仕込んだ。そ
こへ予め調製しておいたメチルメタクリレート100部、
ブチルアクリレート94.3部および2,3−エピチオプロピ
ルメタクリレート5.7部からなる重合性単量体にベンゾ
イルパーオキサイド16部を溶解した混合物を仕込み、高
速で攪拌して均一な懸濁液とした。次いで窒素ガスを吹
き込みながら80℃に加熱し、この温度で5時間攪拌を続
けて重合反応を行った後冷却して重合体懸濁液を得た。
この重合体懸濁液を過、洗浄した後乾燥して反応性基
としてチオエポキシ基を平均して1分子中に1個有する
重合体(重合体(3)と称す)を得た。この重合体
(3)の分子量はGPC測定によりMn=5,800およびMw=1
2,000であった。
重合体(3)10部をスチレン45部およびトリメチロー
ルプロパントリアクリレート10部の混合液に溶解せしめ
た後、ビスフェノールA系エポキシ樹脂(チバガイギー
社製、アラルダイトGY−250、エポキシ当量185)23部お
よび無水マレイン酸12部を添加して均一に混合し、その
後水酸化アルミニウム(昭和電工(株)製、ハイジライ
トH−320)250部を添加混合して、本発明の樹脂組成物
(3)を得た。
この樹脂組成物(3)を用いて実施例1と同様にして
成形硬化したところ、半透明の大理石調外観を有する洗
面ボウルの成形品が得られた。
この成形品に割れやクラックは認められず、線収縮率
は0.3%であり、6mm厚さでの全光線透過率は30%であっ
た。また、成形品の熱変形温度は142℃であった。
実施例 4 実施例1で用いたのと同じフラスコにポリビニルアル
コール0.2部を溶解した脱イオン水400部を仕込んだ。そ
こへ予め調製しておいたスチレン189.8部およびグリシ
ジルメタクリレート10.2部からなる重合性単量体にベン
ゾイルパーオキサイド16部を溶解した混合物を仕込み、
高速で攪拌して均一な懸濁液とした。次いで窒素ガスを
吹き込みながら80℃に加熱し、この温度で5時間攪拌を
続けて重合反応を行った後冷却して重合体懸濁液を得
た。この重合体懸濁液を過、洗浄した後乾燥して反応
性基としてエポキシ基を平均して1分子中に2個有する
重合体(重合体(4)と称す)を得た。この重合体
(4)の分子量はGPC測定によりMn=5,500およびMw=1
0,000であった。
重合体(4)5部をスチレン50部およびトリメチロー
ルプロパントリメタクリレート10部の混合液に溶解せし
めた後、ビスフェノールA系エポキシ樹脂(チガバイギ
ー社製、アラルダイトGY−250、エポキシ当量185)23部
および無水マレイン酸12部を添加して均一に混合し、そ
の後水酸化アルミニウム(昭和電工(株)製、ハイジラ
イトH−341)250部を添加混合して、本発明の樹脂組成
物(4)を得た。
この樹脂組成物(4)を用いて実施例1と同様にして
成形硬化したところ、半透明の大理石調外観を有する洗
面ボウルの成形品が得られた。
この成形品に割れやクラックは認められず、線収縮率
は0.3%であり、6mm厚さでの全光線透過率は32%であっ
た。また、成形品の熱変形温度は130℃であった。
実施例 5 実施例1で用いたのと同じフラスコにトルエン200部
及びメチルイソブチルケトン200部を仕込み、窒素ガス
を吹き込みながら80℃に加熱した。そこへ予め用意して
おいたスチレン190部及び2−(1−アジリジニル)エ
チルメタクリレート10部からなる重合性単量体にベンゾ
イルパーオキサイド4部を溶解した混合物を2時間に亘
って滴下ロートより滴下し、更に5時間攪拌を続けて重
合反応を行った後冷却して重合体溶液を得た。この重合
体溶液100部にメタノール2000部を加えて再沈した後乾
燥して反応性基としてアジリジン基を有する重合体(重
合体(5)と称す)を得た。この重合体(5)の分子量
はGPC測定によりMn=3,000およびMw=8,000であった。
重合体(5)3部をスチレン30部、メチルメタクリレ
ート20部およびトリメチロールプロパントリアクリレー
ト5部の混合液に溶解せしめた後、ビスフェノールA系
エポキシ樹脂(チバガイギー社製、アラルダイトGY−25
0、エポキシ当量185)23部および無水フタル酸12部を添
加して均一に混合し、その後水酸化アルミニウム(昭和
電工(株)製、ハイジライトH−341)200部を添加混合
して、本発明の樹脂組成物(5)を得た。
この樹脂組成物(5)を用いて実施例1と同様にして
成形硬化したところ、半透明の大理石調外観を有する洗
面ボウルの成形品が得られた。
この成形品に割れやクラックは認められず、線収縮率
は0.4%であり、6mm厚さでの全光線透過率は25%であっ
た。また、成形品の熱変形温度は115℃であった。
実施例 6 実施例1で用いたのと同じフラスコにシクロヘキサン
460部、レオドールSP−S10(花王(株)製)2部を仕込
み窒素ガスを吹き込みながら75℃まで昇温した。そこへ
予め用意しておいたアクリルアミド60部、N−ビニルピ
ロリドン15.2部およびN−ヒドロキシエチルメタクリル
アミド1.6部からなる重合性単量体に脱イオン水140部、
過硫酸アンモニウム2部を加えた混合物を1.5時間に亘
って滴下ロートより滴下し、更に0.5時間攪拌を続けて
重合反応を行なった。冷却後シクロヘキサンを除去し、
ポリマーを80〜100℃で減圧下に乾燥し、反応性基とし
てN−ヒドロキシアルキルアミド基を有する重合体(重
合体(6)と称す)を得た。この重合体(6)の分子量
はGPC測定によりMn=12,000およびMw=34,000であっ
た。
実施例5における重合体(5)の代わりに重合体
(6)を用いる以外は実施例5と同様にして本発明の樹
脂組成物(6)を得た。
この樹脂組成物(6)を用いて実施例1と同様にして
成形硬化したところ、半透明の大理石調外観を有する洗
面ボウルの成形品が得られた。
この成形品に割れやクラックは認められず、線収縮率
は0.4%であり、6mm厚さでの全光線透過率は28%であっ
た。また、成形品の熱変形温度は115℃であった。
実施例 7 実施例2で得られた重合体(2)10部をスチレン27
部、メチルメタクリレート18部およびトリメチロールプ
ロパントリアクリレート10部の混合液に溶解せしめた
後、ビスフェノールA系エポキシ樹脂(チバガイギー社
製、アラルダイトGY−250、エポキシ当量185)23部およ
び無水マレイン酸12部を添加して均一に混合し、その後
水酸化アルミニウム(昭和電工(株)製、ハイジライト
H−320)250部を添加混合して、本発明の樹脂組成物
(7)を得た。
この樹脂組成物(7)を用いて実施例1と同様にして
成形硬化したところ、半透明の大理石調外観を有する洗
面ボウルの成形品が得られた。
この成形品に割れやクラックは認められず、線収縮率
は0.3%であり、6mm厚さでの全光線透過率は30%であっ
た。また、成形品の熱変形温度は166℃であった。
実施例 8 実施例1で用いたのと同じフラスコにポリビニルアル
コール0.2部を溶解した脱イオン水400部を仕込んだ。そ
こへ予め調製しておいたスチレン196部およびイソプロ
ペニルオキサゾリン4部からなる重合性単量体にベンゾ
イルパーオキサイド1部を溶解した混合物を仕込み、高
速で攪拌して均一な懸濁液とした。次いで窒素ガスを吹
き込みながら80℃に加熱し、この温度で5時間攪拌を続
けて重合反応を行った後冷却して重合体懸濁液を得た。
この重合体懸濁液を過、洗浄したのち乾燥して反応性
基としてオキサゾリン基を有する重合体(重合体(7)
と称す)を得た。この重合体(7)の分子量はGPC測定
によりMn=58,000およびMw=150,000であった。
実施例1における重合体(1)の代わりに重合体
(7)を用いる以外は実施例1と同様にして本発明の樹
脂組成物(8)を得た。
この樹脂組成物(8)を用いて実施例1と同様にして
成形硬化したところ、半透明の大理石調外観を有する洗
面ボウルの成形品が得られた。
この成形品に割れやクラックは認められず、線収縮率
は0.4%であり、6mm厚さでの全光線透過率は25%であっ
た。また、成形品の熱変形温度は98℃であった。
実施例 9 実施例1で用いたのと同じフラスコにトルエン200部
及びメチルイソブチルケトン200部を仕込み、窒素ガス
を吹き込みながら80℃に加熱した。そこへ予め用意して
おいたスチレン190部および2−(1−アジリジニル)
エチルメタクリレート10部からなる重合性単量体にベン
ゾイルパーオキサイド1部を溶解した混合物を2時間に
亘って滴下ロートより滴下し、更に5時間攪拌を続けて
重合反応を行った後冷却して重合体溶液を得た。この重
合体溶液100部にメタノール2000部を加えて再沈した後
乾燥して反応性基としてアジリジン基を有する重合体
(重合体(8)と称す)を得た。この重合体(8)の分
子量はGPC測定によりMn=30,000およびMw=85,000であ
った。
実施例5における重合体(5)の代わりに重合体
(8)を用いる以外は実施例5と同様にして本発明の樹
脂組成物(9)を得た。
この樹脂組成物(9)を用いて実施例5と同様にして
成形硬化したところ、半透明の大理石調外観を有する洗
面ボウルの成形品が得られた。
この成形品に割れやクラックは認められず、線収縮率
は0.4%であり、6mm厚さでの全光線透過率は25%であっ
た。また、成形品の熱変形温度は115℃であった。
比較例 1 実施例1において、エポキシ樹脂および無水マレイン
酸を配合しない組成で、比較用の樹脂組成物(1)を得
た。
得られた比較用樹脂組成物(1)を用いて、実施例1
と同様にして成形硬化したところ、得られた半球状硬化
物の表面には多数の割れやクラックが発生しており、表
面白化のため不透明な白色硬化物しか得られなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本山 厚司 大阪府吹田市西御旅町5番8号 日本触媒 化学工業株式会社吹田製造所内 (56)参考文献 特開 昭50−107045(JP,A) 特開 昭52−129722(JP,A) 特開 昭51−34999(JP,A) 特開 昭63−168428(JP,A) 特公 平6−2804(JP,B2) 米国特許4544584(US,A)

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ラジカル重合性単量体(A)、熱可塑性樹
    脂(B)、エポキシ樹脂(C)、多官能カルボン酸及び
    /またはその無水物(D)および無機質充填剤(E)か
    らなり、熱可塑性樹脂(B)がラジカル重合性単量体
    (A)に溶解もしくは分散し且つエポキシ樹脂(C)あ
    るいは多官能カルボン酸及び/またはその無水物(D)
    と反応する官能基を有するものであって、それら成分の
    配合割合がラジカル重合性単量体(A)100重量部に対
    して熱可塑性樹脂(B)5〜75重量部、エポキシ樹脂
    (C)10〜100重量部および無機質充填剤(E)100〜10
    00重量部の範囲で且つエポキシ樹脂(C)1当量に対し
    て多官能カルボン酸及び/またはその無水物(D)0.5
    〜4.0当量(但し酸無水物基は2官能と考える。)の範
    囲である硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】熱可塑性樹脂(B)が分子内にエポキシ
    基、チオエポキシ基、アジリジン基、オキサゾリン基及
    びN−ヒドロキシアルキルアミド基よりなる群から選ば
    れる1種または2種以上の官能基を有する請求項1記載
    の硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】ラジカル重合性単量体(A)が多官能(メ
    タ)アクリレートおよび芳香族ビニル化合物を必須成分
    として含んでなるものである請求項1記載の硬化性樹脂
    組成物。
  4. 【請求項4】無機質充填剤(E)は金属酸化物の水和物
    である請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】無機質充填剤(E)が水酸化アルミニウム
    である請求項4記載の硬化性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】エポキシ樹脂(C)のエポキシ当量が70〜
    250の範囲である請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】多官能カルボン酸及び/またはその無水物
    (D)がジカルボン酸無水物である請求項1記載の硬化
    性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】ラジカル重合性単量体(A)、熱可塑性樹
    脂(B)、エポキシ樹脂(C)、多官能カルボン酸及び
    /またはその無水物(D)および無機質充填剤(E)か
    らなり、熱可塑性樹脂(B)がラジカル重合性単量体
    (A)に溶解もしくは分散し且つエポキシ樹脂(C)あ
    るいは多官能カルボン酸及び/またはその無水物(D)
    と反応する官能基を有するものであって、それら成分の
    配合割合がラジカル重合性単量体(A)100重量部に対
    して熱可塑性樹脂(B)5〜75重量部、エポキシ樹脂
    (C)10〜100重量部および無機質充填剤(E)100〜10
    00重量部の範囲で且つエポキシ樹脂(C)1当量に対し
    て多官能カルボン酸及び/またはその無水物(D)0.5
    〜4.0当量(但し酸無水物基は2官能と考える。)の範
    囲である硬化性樹脂組成物を成形硬化してなる人工大理
    石。
  9. 【請求項9】熱可塑性樹脂(B)が分子内にエポキシ
    基、チオエポキシ基、アジリジン基、オキサゾリン基及
    びN−ヒドロキシアルキルアミド基よりなる群から選ば
    れる1種または2種以上の官能基を有する請求項8記載
    の人工大理石。
  10. 【請求項10】ラジカル重合性単量体(A)が多官能
    (メタ)アクリレートおよび芳香族ビニル化合物を必須
    成分として含んでなるものである請求項8記載の人工大
    理石。
  11. 【請求項11】無機質充填剤(E)は金属酸化物の水和
    物である請求項8記載の人工大理石。
  12. 【請求項12】無機質充填剤(E)が水酸化アルミニウ
    ムである請求項11記載の人工大理石。
  13. 【請求項13】エポキシ樹脂(C)のエポキシ当量が70
    〜250の範囲である請求項8記載の人工大理石。
  14. 【請求項14】多官能カルボン酸及び/またはその無水
    物(D)がジカルボン酸無水物である請求項8記載の人
    工大理石。
  15. 【請求項15】ラジカル重合性単量体(A)、熱可塑性
    樹脂(B)、エポキシ樹脂(C)、多官能カルボン酸及
    び/またはその無水物(D)および無機質充填剤(E)
    からなり、熱可塑性樹脂(B)がラジカル重合性単量体
    (A)に溶解もしくは分散し且つエポキシ樹脂(C)あ
    るいは多官能カルボン酸及び/またはその無水物(D)
    と反応する官能基を有するものであって、それら成分の
    配合割合がラジカル重合性単量体(A)100重量部に対
    して熱可塑性樹脂(B)5〜75重量部、エポキシ樹脂
    (C)10〜100重量部および無機質充填剤(E)100〜10
    00重量部の範囲で且つエポキシ樹脂(C)1当量に対し
    て多官能カルボン酸及び/またはその無水物(D)0.5
    〜4.0当量(但し酸無水物基は2官能と考える。)の範
    囲である硬化性樹脂組成物を成形硬化して人工大理石を
    製造するに際し、該硬化性樹脂組成物にラジカル重合開
    始剤を混合した後、この混合物を型に注入して常温又は
    加温下にラジカル重合反応を進行させて型内の混合物を
    少なくとも脱型できる程度まで硬化し、次いで半硬化し
    た混合物を型より取り出し必要に応じて形状を保持する
    ための保持具を装着した後、加熱して混合物中のエポキ
    シ樹脂の硬化反応を進行させて該混合物を完全硬化する
    ことを特徴とする人工大理石の製造方法。
  16. 【請求項16】ラジカル重合開始剤として10時間半減期
    温度が50〜110℃の過酸化物触媒を用いてラジカル重合
    反応を40〜120℃の温度で進行させ且つエポキシ樹脂の
    硬化反応を120℃を越える温度で進行させる請求項15記
    載の人工大理石の製造方法。
  17. 【請求項17】型が、複雑な形状を有する三次元構造物
    である洗面ボウルを成形するためのものである請求項15
    記載の人工大理石の製造方法。
  18. 【請求項18】型が、複雑な形状を有する三次元構造物
    であるバスタブを成形するためのものである請求項15記
    載の人工大理石の製造方法。
  19. 【請求項19】ラジカル重合性単量体(A)が多官能
    (メタ)アクリレートおよび芳香族ビニル化合物を必須
    成分として含んでなるものである請求項15記載の人工大
    理石の製造方法。
  20. 【請求項20】無機質充填剤(E)は金属酸化物の水和
    物である請求項15記載の人工大理石の製造方法。
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