JPH0819079B2 - アクリル/メタクリル酸混成エステル - Google Patents

アクリル/メタクリル酸混成エステル

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JPH0819079B2
JPH0819079B2 JP61252079A JP25207986A JPH0819079B2 JP H0819079 B2 JPH0819079 B2 JP H0819079B2 JP 61252079 A JP61252079 A JP 61252079A JP 25207986 A JP25207986 A JP 25207986A JP H0819079 B2 JPH0819079 B2 JP H0819079B2
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宣男 中林
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、分子中にアクリロイル基とメタクリロイル
基とを併せて有しかつウレタン結合をも有するアクリル
/メタクリル酸混成エステルに関するもので、同エステ
ルは熱硬化性及び光硬化性等のラジカル重合性を具備し
ており、同エステルを重合性成分とする組成物は、コー
ティング、ポッティング及び接着その他の多くの分野に
おいて常用されるものであり、特に光硬化型歯科用樹脂
組成物として賞用され得るものである。
〔従来の技術〕
環境汚染の防止、作業の合理化と生産性の向上のた
め、アクリル酸エステルやメタクリル酸エステルを主成
分とする無溶剤型の熱硬化又は光硬化型樹脂組成物が近
年注目されている。
しかしながら、分子中にアクリロイル基又はメタクリ
ロイル基のいずれかだけを有するエステルを成分とする
硬化性樹脂組成物は、硬化速度は良好であるが、硬化物
の耐水耐湿性と耐熱性に劣るとか、耐水性と耐熱性は良
好であるが、硬化速度が遅く、場合によっては低重合率
や低重合度の硬化物となるため、強度や硬度が不足する
という問題点がある。
そうして、これらの問題点は光硬化型樹脂組成物にお
いて顕著となっている。
一方歯科用材料のうち、コンポジットレジン、歯冠用
硬質レジン、歯科用接着剤などは、口腔内で使用される
ものである。それ故、常時、繰り返しの高荷重を受けな
がら、湿潤条体に暴露され、しばしば高温と低温の食物
や飲物に接触する。
従来のこれら歯科用材料は、レドックス系開始剤で硬
化するラジカル硬化型樹脂組成物であったが、最近は光
硬化型樹脂組成物が普及しつつある。ところが、従来か
ら使用されてきたメタクリル酸エステル系の組成物で
は、その光硬化物の強度や硬度が不足するものである。
〔発明の目的〕
本発明は重合性エステルの創製を目的とし、該エステ
ルを組成物の成分として使用した場合、速硬化性にして
耐水性及び強度や硬度に優れた硬化物を形成し得る光硬
化型樹脂組成物となり得る重合性エステルの提供を目的
とする。本発明は、特に光硬化型歯科用材料の成分とし
て適用した場合に、速硬化性でその光硬化物の耐水性及
び強度と硬度が本質的に優れ、しかもそれらが熱硬化物
と遜色のない歯科用樹脂組成物、特に光硬化型歯科用樹
脂組成物となり得る重合性エステルを提供することを目
的とする。
〔発明の構成〕
本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意研究した結
果、次の一般式で示されるアクリル/メタクリル酸混成
エステルを創製し、該エステルが硬化性に優れており、
その硬化物は耐水性、耐湿性がよい上その強度と硬度が
従来のアクリル酸エステルやメタクリル酸エステルの光
硬化物に比較して、著しく優れていることを見出した。
ここで、上式におけるR1とR2は、炭素数2〜6個好ま
しくは炭素数2〜4個の飽和脂肪族炭化水素基、例えば
エチレン、プロピレン、ブチレン、ヘキシレン等の各基
であり、これらの基は直鎖状及び分枝状のいずれでもあ
り得る。又R1とR2は互に同じでも異なっていてもよく、
更にその水素原子が、塩素原子、ブトキシ基、フェルニ
オキシ基又はナフチルオキシ基で置換されていてもよ
い。R3は−O−CO−NH又はNH−CO−O−である。
すなわち本発明に係るエステルは、アクリロイル基と
メタクリロイル基を分子内に一つづつ持ち、ウレタン結
合を有する化合物である。このエステルは一分子内に、
二つのアクリロイル基又はメタクリロイル基を有する成
分を含まないアクリル/メタクリル酸混成エステルであ
り、アクリル/メタクリル酸混成エステルでそれ故に、
ラジカル開始剤による常温又は熱硬化性、或いは光硬化
性に優れ、光硬化特に、可視光による硬化物の強度と硬
度が非常に優れたものとなる。分子内に二つのアクリロ
イル基のみを有するエステル、或いは分子内に二つのメ
タクリロイル基のみを有するエステルの単独、又は両者
の等量混合物に比較して、本発明のアクリル/メタクリ
ル酸混成エステルの硬化特性が良好な理由はさだかでな
い。一つの分子内に重合性が異なるアクリロイル基とメ
タクリロイル基が正しく結合しているため、このような
優れた機能を発揮するものと推測する。
本発明によるアクリル/メタクリル酸混成エステル
は、次の通り、NCO基を有するアクリル又はメタクリル
酸エステルとOH基を有するメタクリル又はアクリル酸エ
ステルとのウレタン化反応で容易に合成できる。
合成原料である(2)と(3)又は(4)と(5)の
割合は等モル前後とし、トルエン、ベンゼン、トリクロ
ロエチレンなどの溶剤中で、或いは無溶剤で、常温ない
し100℃の反応温度で反応させる。
反応触媒としては三級アミン、アルキル錫化合物等が
有効であり、その使用量は原料化合物に対して0.01〜1
重量%程度で足りる。反応終了後は、反応液に水洗乾
燥、溶媒蒸留などの操作を加えて、本発明のエステル
(1)を純度よく高収率で得ることができる。
本発明化合物製造時の原料である化合物(2)、
(5)の代表側としては、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒロドキシ−3−クロロプロピル(メタ)アク
リレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、3
−フェニルオキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、3−ナフチルオキシ−2−ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、3−ブトキシ−2−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、3−アリルオキシ
−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等があ
る。
もう一方の原料である化合物(3)、(4)の代表例
としては、2−(メタ)アクリロキシエチルイソシアネ
ート、4−(メタ)アクリロキシブチルイソシアネート
等がある。
本発明化合物は、原料化合物(2)又は(5)として
アクリレートを用いるときは原料化合物(3)又は
(4)としてメタクリレートを用いることにより製造さ
れる。
本発明のエステルに過酸化物又はレドックス系重合開
始剤を配合してラジカル重合性組成物を構成させ、接着
剤その他の各種分野で利用することができる。
又本発明のエステルは、光硬化型樹脂組成物、特に、
光硬化型歯科用樹脂組成物のモノマーとして有効であり
その硬化性及び硬化物の硬さと強度に優れたものがあ
る。
本発明のエステルには、従来からある(メタ)アクリ
ル酸エステル、特に、トリメチルロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジル
エーテルのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA
のエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート
等を混合して使用するとよい。
本発明のエステルを、光硬化型樹脂組成物に使用する
場合の光重合開始剤としては、α−ジケトン類等が有効
で、たとえば、ビアセチル、カンファーキノン、ベンジ
ル、2,3−ペンタジオン、β−ナフトキノン、アセナフ
テンキノン、ベンゾフェノン、ベンゾインエチルエーテ
ル、ベンゾイル−1−ヒドロキシシクロヘキサン、3,
3′,4,4′−テトラ−(t−ブチルペルオキシカルボニ
ル)ベンゾフェノン等があり、それらの配合量は組成物
中の重合性成分に対して0.1〜5重量%が適切である。
前記光硬化型樹脂組成物には、必要に応じて充填材を
配合することができる。配合に適した充填材はたとえ
ば、シリカ、ソーダガラス、アルミナ、硼珪酸ガラスな
どで、球状、繊維、ホイスカーなどの形状のものが、通
常の光硬化型樹脂組成物に配合されている程度の量使用
される。
前記光硬化型樹脂組成物は、紫外線や波長400〜700mm
の可視光線の照射で容易に硬化する。可視光線照射には
キセノン灯、ハロゲン灯、蛍光灯、タングステン灯、メ
タルハライド灯、可視レーザー灯などがあり、これらの
照射は常法に従って行なえばよい。
〔実施例〕
実施例1 2−ヒドロキシエチルアクリレート44.9部(重量部、以
下同じ)、重合防止剤としてハイドロキノンモノメチル
エーテル0.05部、触媒としてジブチル錫ジラウレート0.
02部をフラスコに仕込み、60℃で攪拌しながら、メタク
リロイルオキシエチルイソシアネート60部をゆっくり
(10分間)滴下しながら反応させ、更に、2時間60℃で
反応させた。反応の完了は仕込み原料が消失したことを
赤外吸収スペクトル(IR)で確認して確かめた。
この反応液にトルエン100部を加えてから、水100部で
洗滌し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下にトルエン
に蒸留して、淡黄色の液体として、エステルA98部を得
た。その粘度は約50cps(20℃)でIRは図1に示すとお
りであり、このエステルAは次頁の化学式で示されるも
のであった。
実施例2 3−フェニルオキシ−2−ヒドロキシプロピルアクリ
レート85.9部、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.07
部、ジブチル錫ジラウレート0.03部をフラスコに仕込
み、60℃で攪拌しながら、メタクリロキシエチルイソシ
アネート60部をゆっくり滴下しつつ反応させ、更に、2
時間60℃で反応させた。反応の完結はIRで確認した。反
応液にトルエン100部を加え、水100部でよく洗滌した。
硫酸マグネシウムで乾燥後トルエンを減圧蒸留して、淡
黄色の液体としてエステルBを142部得た。その粘度は
約250cps(20℃)でIRは図2に示すとおりであり、この
エステルBは下記の化学式で示されるものであった。
〔発明の効果〕 本発明のアクリル/メタクリル酸混成エステルは、分
子内にそれぞれ1個のアクリロイル基とメタクリロイ基
及びウレタン結合を有するエステルであり、この重合性
エステルを成分とする光硬化型樹脂組成物は、容易かつ
速やかに光硬化し、従来からのメタクリル系加熱硬化型
樹脂組成物に比較すると極めて短い時間で、硬さや強度
等が同等の硬化物を形成し、又硬化物の諸物性は従来の
アクリル系樹脂組成物による硬化物よりも優れており、
これらの組成物はコーティング材、ポッティング材、接
着剤等として、又特に歯科材料として常用されるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
図1は、実施例1のエステルAについての赤外吸収スペ
クトル図であり、図2は、実施例2のエステルBについ
ての赤外吸収スペクトル図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の一般式で示されるアクリル/メタクリ
    ル酸混成エステル。 (上式中R1及びR2は、塩素原子、ブトキシ基、フェニル
    オキシ基及びナフチルオキシ基から選ばれる原子又は基
    によって置換されていても良い炭素数2〜6個の飽和脂
    肪族炭化水素基であり、又R3は2価の基−O−CO−NH−
    又は−NH−CO−O−である。)
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