JPH08190221A - 電子写真用トナー - Google Patents

電子写真用トナー

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Publication number
JPH08190221A
JPH08190221A JP7003532A JP353295A JPH08190221A JP H08190221 A JPH08190221 A JP H08190221A JP 7003532 A JP7003532 A JP 7003532A JP 353295 A JP353295 A JP 353295A JP H08190221 A JPH08190221 A JP H08190221A
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JP
Japan
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toner
abrasive particles
weight
parts
silica
Prior art date
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Pending
Application number
JP7003532A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyobumi Nakatsu
清文 中津
Takahiro Ishihara
隆博 石原
Koichi Tsuyama
浩一 津山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Mita Industrial Co Ltd filed Critical Mita Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 とくにアモルファスシリコン感光体の表面酸
化層を確実に研磨、除去できるとともに、通常のシリカ
系外添剤のみを外添したものと同様に帯電量の制御が容
易であるため、各種の画像不良を生じることなく、良好
な画像を形成できる電子写真用トナーを提供する。 【構成】 トナー粒子に、炭酸カルシウムを含む、モー
ス硬さ3.5以上、体積基準の平均粒径0.1〜10μ
mの研磨剤粒子と、シリカ系外添剤とを外添した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は電子写真用トナーに関
し、より詳細には、アモルファスシリコン感光体を用い
た画像形成装置に好適に使用される、電子写真用トナー
に関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】静電式複
写機やレーザープリンタ、普通紙ファクシミリ装置等に
使用される感光体としては、種々の光導電性材料からな
るものが使用されているが、そのうちアモルファスシリ
コンを用いた感光体は、表面硬度がきわめて高いため、
信頼性の高い長寿命の感光体を形成でき、しかもアモル
ファスシリコン系材料は無公害物質であることから工業
的にもすぐれている。
【0003】しかしアモルファスシリコン感光体は、た
とえば帯電工程時等に発生するオゾンによって表面が酸
化されて表面酸化層が形成され、その表面酸化層が空気
中の水分を吸着することによって、電荷が感光体の面方
向にリークしやすくなり、その結果、形成画像にいわゆ
る画像流れが生じて画質が低下し、とくに形成画像の文
字等が読みにくくなったり、あるいは上記表面酸化層の
形成による、トナーの感光体表面への付着力の低下にと
もなって、画像形成装置の機内においてトナー飛散が発
生するという問題があった。
【0004】そこで、アモルファスシリコン感光体の表
面硬度が、前記のようにきわめて高く、多少の研磨では
大きなダメージを受けないことを利用して、トナー粒子
に、通常のシリカ系外添剤に加えて、研磨剤としてアル
ミナ粒子を外添して、表面酸化層を、とくにクリーニン
グ工程で、上記アルミナ粒子によって研磨して除去する
ことが試みられている。
【0005】しかし上記アルミナ粒子は、その体積固有
抵抗が1015Ω・cmと大きく、自身が帯電性を有する
ために、これをシリカ系外添剤と併用した場合には、ト
ナーの帯電量を制御することが困難になり、却ってトナ
ー飛散等を生じるという問題があった。この発明の目的
は、とくにアモルファスシリコン感光体の表面酸化層を
確実に研磨、除去できるとともに、通常のシリカ系外添
剤のみを外添したものと同様に帯電量の制御が容易であ
るため、各種の画像不良を生じることなく、良好な画像
を形成できる電子写真用トナーを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】上記課題を解
決するため、発明者らは、アルミナ粒子に代わる、研磨
性能にすぐれ、かつ帯電性を有しない研磨剤粒子を求め
て、種々の材料について検討した。その結果、少なくと
も炭酸カルシウムを含む、モース硬さ3.5以上、体積
基準の平均粒径0.1〜10μmの粒子が、上記の要求
を満足するものであることを見出した。そこで上記研磨
剤粒子とシリカ系外添剤の、トナー粒子に対する外添量
の範囲についてさらに検討した結果、この発明を完成す
るに至った。
【0007】すなわちこの発明の電子写真用トナーは、
トナー粒子100重量部に対し、上記研磨剤粒子と、シ
リカ系外添剤とを、合計で0.1〜3重量部の割合で外
添したことを特徴とするものである。なおこの発明の電
子写真用トナーにおいて、研磨剤粒子とシリカ系外添剤
とは、重量比で0.1/10〜3/10の割合で配合さ
れているのが好ましい。
【0008】また上記研磨剤粒子としては、大理石粉が
とくに好適に使用される。以下にこの発明を説明する。
この発明において使用される研磨剤粒子としては、前記
のように少なくとも炭酸カルシウムを含む、モース硬さ
3.5以上、体積基準の平均粒径0.1〜10μmのも
のが使用される。
【0009】上記研磨剤粒子は、その主要成分たる炭酸
カルシウムの体積固有抵抗が1×104 Ω・cmと小さ
く、帯電性を有しないため、シリカ系外添剤と併用した
際に、トナーの帯電量を制御することが容易であり、ト
ナー飛散等を生じるおそれがない。上記研磨剤粒子のモ
ース硬さが3.5以上に限定されるのは、当該研磨剤粒
子のモース硬さが3.5未満では、アモルファスシリコ
ン感光体の表面酸化層を確実に研磨、除去できないから
である。
【0010】なお、研磨剤粒子のモース硬さは、上記範
囲内でもとくに4以上であるのが好ましい。また、研磨
剤粒子のモース硬さの上限についてはとくに限定されな
いが、4.5程度であるのが好ましい。炭酸カルシウム
を含む粒子において、これ以上の硬度を有するものは一
般に知られていない。
【0011】上記研磨剤粒子の、体積基準の平均粒径
が、0.1〜10μmの範囲に限定されるのは、以下の
理由による。つまり研磨剤粒子の平均粒径が上記範囲未
満では、アモルファスシリコン感光体の表面酸化層を確
実に研磨、除去できなくなる。逆に研磨剤粒子の平均粒
径が上記範囲を超えた場合には、トナー表面から離脱し
やすくなり、離脱した研磨剤粒子が、画像形成装置のス
リーブ等を劣化させて、形成画像上に白すじを発生させ
る等の問題を生じる。
【0012】なお研磨剤粒子の、体積基準の平均粒径
は、表面酸化層の研磨、除去効果と、トナー表面からの
離脱の防止効果とを考慮すると、上記範囲内でもとくに
1〜7μm程度であるのが好ましい。また研磨剤粒子と
しては、アモルファスシリコン感光体の表面酸化層を研
磨する効果を考慮すると、形や粒径の揃ったものより
も、不定形でかつ粒径にある程度のばらつきのあるもの
が好ましい。
【0013】かかる研磨剤粒子の好適な例としては、こ
れに限定されないがたとえば、苦灰石、霰石、大理石等
の、炭酸カルシウムを含有する天然鉱物の粉があげら
れ、とくに大理石粉が好適に使用される。なおここでい
う大理石とは、軟質の非晶質石灰岩を含む広義の大理石
ではなく、モース硬さ3.5以上の狭義の大理石、すな
わち石灰岩の変性または火成による再結晶生成物、つま
り結晶質石灰岩を指す。
【0014】研磨剤粒子と併用される、帯電安定化およ
び流動性向上のためのシリカ系外添剤としては、たとえ
ば疎水性シリカ等の、トナー用の外添剤として常用され
ている種々のシリカ系外添剤が使用可能である。シリカ
系外添剤の粒径はとくに限定されないが、BET比表面
積で表して、20〜400m2 /g、好ましくは50〜
200m2 /gであるのが好ましい。
【0015】研磨剤粒子とシリカ系外添剤は、トナー粒
子100重量部に対する外添量が、合計で0.1〜3重
量部に限定される。両外添剤の外添量が上記範囲未満で
は、それぞれの外添剤の外添効果が不十分となって、研
磨剤粒子による、アモルファスシリコン感光体の表面酸
化層を研磨し、除去する効果が得られないため、画像流
れが発生するとともに、シリカ系外添剤による帯電の安
定化効果が得られず、トナー飛散が発生する。また、シ
リカ系外添剤による流動性向上の効果が得られず、トナ
ーが二次凝集を生じるという問題もある。
【0016】また両外添剤の外添量が上記範囲を超えた
場合には、とくにシリカ系外添剤の過剰による過帯電に
よって、やはりトナー飛散が発生する。なお上記両外添
剤の、トナー粒子100重量部に対する合計の外添量
は、上記範囲内でもとくに、0.5〜1.5重量部であ
るのが好ましい。上記研磨剤粒子とシリカ系外添剤と
は、前述したように、重量比で0.1/10〜3/10
の割合で配合されているのが好ましい。
【0017】両外添剤の割合が、上記範囲よりも研磨剤
粒子が少ない方向に外れた場合には、当該研磨剤粒子に
よる、アモルファスシリコン感光体の表面酸化層を研磨
し、除去する効果が得られず、画像流れが発生するおそ
れがある。また相対的にシリカ系外添剤の割合が多くな
るので、当該シリカ系外添剤の過剰による過帯電によっ
て、トナー飛散が発生するおそれもある。
【0018】また、上記両外添剤の割合が、上記範囲よ
りもシリカ系外添剤が少ない方向に外れた場合には、当
該シリカ系外添剤による帯電の安定化効果が得られず、
トナー飛散が発生するおそれがある。また、上記シリカ
系外添剤による流動性向上の効果が得られず、トナーが
二次凝集するおそれもある。上記両外添剤が外添される
トナー粒子としては、従来より乾式現像法で使用されて
いる公知のトナーがいずれも使用可能である。かかるト
ナーは、通常、定着用樹脂中に着色剤などの添加剤を分
散させて製造される。
【0019】定着用樹脂としては、たとえばスチレン系
重合体、アクリル系重合体、スチレン−アクリル系重合
体、塩素化ポリスチレン、ホリプロピレン、アイオノマ
ー等のオレフィン系重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエス
テル、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ジア
リルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、ポ
リビニルブチラール樹脂、フェノール樹脂、ロジン変性
フェノール樹脂、キシレン樹脂、ロジン変性マレイン酸
樹脂、ロジンエステルなどがあげられる。このうち、粉
砕および分子量分布の制御の容易さから、アクリル系重
合体またはスチレン−アクリル系重合体が好ましく、特
にスチレン−アクリル系重合体が好ましい。
【0020】定着用樹脂中に分散される着色剤として
は、たとえばカーボンブラック、アニリンブルー、カル
コオイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブル
ー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレ
ンブルークロライド、フタロシアニンブルー、マラカイ
トグリーン、ローズベンガル等があげられる。着色剤の
添加量は、定着用樹脂100重量部に対して1〜30重
量部、好ましくは2〜20重量部である。
【0021】着色剤以外の代表的な添加剤としては、電
荷制御剤、オフセット防止剤があげられる。電荷制御剤
は、トナーの摩擦帯電性を制御するために配合されるも
ので、トナーの帯電極性に応じて、正電荷制御用または
負電荷制御用のいずれかの電荷制御剤が使用される。
【0022】正電荷制御用の電荷制御剤としては、塩基
性窒素原子を有する有機化合物、たとえばニグロシンベ
ース(CI5045)、塩基性染料、アミノピリン、ピリミジ
ン化合物、多核ポリアミノ化合物、アミノシラン類等
や、上記各化合物で表面処理された充填剤等があげられ
る。負電荷制御用の電荷制御剤としては、たとえばオイ
ルブラック(CI26150 )、ボントロンS、スピロンブラ
ック等の油溶性染料;スチレン−スチレンスルホン酸共
重合体等の電荷制御性樹脂;カルボキシ基を含有する化
合物(たとえばアルキルサリチル酸金属キレート等)、
金属錯塩染料、脂肪酸金属石鹸、樹脂酸石鹸、ナフテン
酸金属塩等があげられる。
【0023】電荷制御剤は、重合性単量体100重量部
に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜8重
量部の割合で使用される。オフセット防止剤は、トナー
にオフセット防止効果を付与するために配合される。オ
フセット防止剤としては、脂肪族系炭化水素、脂肪族金
属塩類、高級脂肪酸類、脂肪酸エステル類もしくはその
部分ケン化物、シリコーンオイル、各種ワックス等があ
げられる。中でも、重量平均分子量が1000〜100
00程度の脂肪族系炭化水素が好ましい。具体的には、
低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、パラ
フィンワックス、炭素原子数4以上のオレフィン単位か
らなる低分子量のオレフィン重合体、シリコーンオイル
等の1種または2種以上の組み合わせが適当である。
【0024】オフセット防止剤は、重合性単量体100
重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.5
〜8重量部の割合で使用される。磁性体粉末を添加する
と、1成分系現像剤としての磁性トナーが得られる。磁
性体は、磁場によってその方向に強く磁化される物質で
あって、化学的に安定なものが望ましく、粒径は1μm
以下、とくに0.01〜1μm程度の微粉末であるのが
よい。代表的な磁性体としては、コバルト、鉄、ニッケ
ル、アルミニウム、銅、マグネシウム、スズ、亜鉛、ア
ンチモン、ベリリウム、ビスマス、カルシウム、セレ
ン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属、
またはその化合物(酸化物等)、合金、あるいは混合物
等があげられる。
【0025】磁性体粉末の配合量は、重合性単量体10
0重量部に対して20〜300重量部、好ましくは50
〜150重量部の割合で使用するのがよい。その他、安
定剤等の種々の添加剤を、適宜の割合で配合してもよ
い。上記トナー粒子を、前述した2種の外添剤で処理す
るには、必要量のトナー粒子および外添剤を全て混合機
に投入して一度に表面処理を行えばよい。
【0026】なおこの発明においては、上記2種の外添
剤の他に、従来の電子写真用トナーにおいて、流動化剤
や帯電調整剤として使用されている酸化チタンやアルミ
ナ等の微小粒子(粒径がシリカ系外添剤と同程度のも
の)を、外添剤として併用することもできる。かくして
得られるこの発明の電子写真用トナーは、一成分現像剤
および二成分現像剤のいずれにも好適に使用される。
【0027】一成分現像剤として使用する場合には、磁
性体を含有するまたは含有しないこの発明の電子写真用
トナーをそのまま使用すればよい。一方、二成分現像剤
を得るには、この発明の電子写真用トナーをキャリヤと
混合すればよい。キャリヤとしては、たとえばガラスビ
ーズや、酸化または未酸化の鉄粉、フェライト、コバル
トなどの磁性体粒子、あるいはその表面を合成樹脂(ア
クリル系、フッ素系、シリコーン系、ポリエステル系な
どの樹脂)で被覆したもの等が使用される。かかるキャ
リヤは、一般に50〜2000μmの粒径を有してい
る。二成分現像剤を用いる場合には、トナー濃度は2〜
15重量%であるのが好ましい。
【0028】
【実施例】
《大理石粉の特性評価》 〈トナー粒子の製造〉下記の各成分を溶融、混練し、粉
砕した後、分級して、平均粒径10μmのトナー粒子を
製造した。
【0029】 (成 分) (重量部) ・定着用樹脂 スチレン−アクリル系樹脂 100 ・着色剤 カーボンブラック 7 ・離型剤 低分子量ポリプロピレン 3 ・電荷制御剤 含クロム錯体 1 〈サンプルトナーの調製〉上記トナー粒子の製造で得た
トナー粒子をサンプルトナー1とするとともに、このト
ナー粒子100重量部と、研磨剤粒子である、体積基準
の平均粒径D50が6.6μm、25%通過径D25が8.
3μmで、かつ75%通過径D75が4.7μmである大
理石粉(モース硬さ4)1重量部とをヘンシェルミキサ
ーにて攪拌、混合したものをサンプルトナー2、トナー
粒子100重量部と、シリカ系外添剤である疎水性シリ
カ(日本エアロジル(株)製の商品名R972)1重量
部とを、同じくヘンシェルミキサーにて攪拌、混合した
ものをサンプルトナー3とした。 〈帯電立ち上がり特性試験〉上記各サンプルトナーを、
それぞれフェライトキャリヤと混合して、トナー濃度3
%の2成分現像剤を作製し、これを、ポリプロピレン製
の容器(ポリ容器、内容量3ml)内に入れ、作業環境で
1日放置して調湿した。
【0030】つぎにこのポリ容器1個をミニボトル(内
容量300ml)中に入れ、ミニボトルを回転数100r.
p.m.で回転させた。そして所定回数、回転させた後に、
ポリ容器中の試料の全量を用いて、20℃、65%RH
の常温、常湿条件下、および35℃、85%RHの高
温、高湿条件下で、ブローオフ法によって、立ち上がり
帯電量(μC/g)を測定した。常温、常湿条件下での
測定結果を表1に、高温、高湿条件下での測定結果を表
2に、それぞれ示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】上記両表の結果より、研磨剤粒子としての
大理石粉は、シリカ系外添剤のように帯電性を有しない
ことが判った。 〈流動性試験1〉各サンプルトナーの見かけ密度(g/
cc)を、JIS K 5901に所載の測定方法に則
って測定して、流動性を評価した。流動性は、見かけ密
度が大きい程、トナーの流動性が高いことを示す。 〈流動性試験2〉各サンプルトナーの流動性を、図1に
示す装置を用いて測定した。
【0034】この装置は、サンプルトナーを収容するホ
ッパ1と、このホッパ1の底部開口11に配置されたト
ナー補給ローラ2と、これらの下方に設けられた受皿3
とを有している。また、トナー補給ローラ2は、表面に
凹凸を設けた直径20mmφの金属製の円筒体であり、
回転することで、サンプルトナーをホッパ1から受皿3
に落下させるように構成されている。そして、所定量の
サンプルトナーをホッパ1に収容し、トナー補給ローラ
2を一定速度で回転させて、一定時間の間に受皿3に落
下するトナー量を求め、それによってトナーの流動性を
評価するものである。
【0035】今回の測定では、トナー補給ローラの回転
速度を毎分3回転に設定し、5分間に受皿3に落下する
トナーの量を測定した。結果は、受皿3に落下したトナ
ーの量が多い程、トナーの流動性が高いことを示す。以
上の結果を表3に示す。
【0036】
【表3】
【0037】表3の結果より、研磨剤粒子としての大理
石粉は、シリカ系外添剤のようにトナーに流動性を付与
する効果のないことがわかった。つぎにこの発明を、実
施例、比較例に基づいて説明する。 実施例1,2、比較例1,2 研磨剤粒子である前記大理石粉(体積基準の平均粒径D
50が6.6μm)1重量部と、シリカ系外添剤である疎
水性シリカ(前出のR972)10重量部とを混合した
後、この混合物を、前記トナー粒子の製造で得たトナー
粒子100重量部に対し、下記に示す配合量(重量部)
で配合して、ヘンシェルミキサーにて攪拌、混合して電
子写真用トナーを製造した。 ・実施例1:1重量部 ・実施例2:3重量部 ・比較例1:0.01重量部 ・比較例2:5重量部 実施例3,4 研磨剤粒子として、体積基準の平均粒径D50が0.1μ
mの大理石粉を使用し、この大理石粉0.1重量部と、
シリカ系外添剤である疎水性シリカ(前出のR972)
10重量部とを混合した後、この混合物を、前記トナー
粒子の製造で得たトナー粒子100重量部に対し、下記
に示す配合量(重量部)で配合して、ヘンシェルミキサ
ーにて攪拌、混合して電子写真用トナーを製造した。 ・実施例3:0.1重量部 ・実施例4:3重量部 実施例5,6 研磨剤粒子として、体積基準の平均粒径D50が0.1μ
mの大理石粉を使用し、この大理石粉3重量部と、シリ
カ系外添剤である疎水性シリカ(前出のR972)10
重量部とを混合した後、この混合物を、前記トナー粒子
の製造で得たトナー粒子100重量部に対し、下記に示
す配合量(重量部)で配合して、ヘンシェルミキサーに
て攪拌、混合して電子写真用トナーを製造した。 ・実施例5:0.1重量部 ・実施例6:3重量部 実施例7,8 研磨剤粒子として、体積基準の平均粒径D50が10μm
の大理石粉を使用し、この大理石粉0.1重量部と、シ
リカ系外添剤である疎水性シリカ(前出のR972)1
0重量部とを混合した後、この混合物を、前記トナー粒
子の製造で得たトナー粒子100重量部に対し、下記に
示す配合量(重量部)で配合して、ヘンシェルミキサー
にて攪拌、混合して電子写真用トナーを製造した。 ・実施例7:0.1重量部 ・実施例8:3重量部 実施例9,10 研磨剤粒子として、体積基準の平均粒径D50が10μm
の大理石粉を使用し、この大理石粉3重量部と、シリカ
系外添剤である疎水性シリカ(前出のR972)10重
量部とを混合した後、この混合物を、前記トナー粒子の
製造で得たトナー粒子100重量部に対し、下記に示す
配合量(重量部)で配合して、ヘンシェルミキサーにて
攪拌、混合して電子写真用トナーを製造した。 ・実施例9:0.1重量部 ・実施例10:3重量部 比較例3 従来の研磨剤粒子であるアルミナ粒子(粒径0.2μ
m)11重量部と、シリカ系外添剤である疎水性シリカ
(前出のR972)10重量部とを混合した後、この混
合物1重量部を、前記トナー粒子の製造で得たトナー粒
子100重量部とともに、ヘンシェルミキサーにて攪
拌、混合して電子写真用トナーを製造した。 比較例4 シリカ系外添剤である疎水性シリカ(前出のR972)
1重量部と、前記トナー粒子の製造で得たトナー粒子1
00重量部とを、ヘンシェルミキサーにて攪拌、混合し
て電子写真用トナーを製造した。
【0038】上記各実施例、比較例の電子写真用トナー
について、以下の各試験を行って、その特性を評価し
た。 帯電性試験 実施例、比較例の電子写真用トナーを、それぞれフェラ
イトキャリヤと混合して、トナー濃度3%の2成分現像
剤を作製し、その帯電量(μC/g)を、20℃、65
%RHの常温、常湿条件下、10℃、45%RHの低
温、低湿条件下、および35℃、85%RHの高温、高
湿条件下で、それぞれブローオフ法により測定した。結
果を表4に示す。
【0039】
【表4】
【0040】画像濃度測定 実施例、比較例の電子写真用トナーを、それぞれフェラ
イトキャリヤと混合して、トナー濃度3%の2成分現像
剤を作製し、これを、アモルファスシリコン感光体が搭
載された静電式複写機(三田工業(株)製の型番DC−
2556)に使用して、20℃、65%RHの常温、常
湿条件下、10℃、45%RHの低温、低湿条件下、お
よび35℃、85%RHの高温、高湿条件下で、それぞ
れ黒べた原稿を複写した。そして、複写画像の画像濃度
を、反射濃度計(東京電色社製のTC−6D)によって
測定した。結果を表5に示す。
【0041】
【表5】
【0042】画像流れ性試験 実施例、比較例の電子写真用トナーを、それぞれフェラ
イトキャリヤと混合して、トナー濃度3%の2成分現像
剤を作製し、これを、前記と同じ静電式複写機に使用し
て、文字原稿の10万枚の連続複写を行った。そして、
10万枚目の複写画像を目視にて観察して、画像流れの
見られなかったものを良好(○)、画像流れが見られた
ものを不良(×)として評価した。 トナー飛散観察 上記10万枚の連続複写後の、複写機内の状態を目視に
て観察した。そして、トナー飛散が見られなかった場合
を良好(○)、実用上差し支えのない程度の、僅かなト
ナー飛散が見られた場合を可(△)、多量のトナー飛散
が見られた場合を不良(×)として評価した。
【0043】以上の結果を表6に示す。
【0044】
【表6】
【0045】
【発明の効果】以上、詳述したようにこの発明の電子写
真用トナーは、トナー粒子に、炭酸カルシウムを含む特
定の研磨剤粒子と、シリカ系外添剤とを外添したものゆ
え、とくにアモルファスシリコン感光体の表面酸化層を
確実に研磨、除去できるとともに、通常のシリカ系外添
剤のみを外添したものと同様に帯電量の制御が容易であ
り、各種の画像不良を生じることなく、良好な画像を形
成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トナーの流動性を評価する装置の概略を説明す
る斜視図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トナー粒子100重量部に対し、少なくと
    も炭酸カルシウムを含む、モース硬さ3.5以上、体積
    基準の平均粒径0.1〜10μmの研磨剤粒子と、シリ
    カ系外添剤とを、合計で0.1〜3重量部の割合で外添
    したことを特徴とする電子写真用トナー。
  2. 【請求項2】研磨剤粒子とシリカ系外添剤との割合が、
    重量比で0.1/10〜3/10の範囲内である請求項
    1記載の電子写真用トナー。
  3. 【請求項3】研磨剤粒子が大理石粉である請求項1記載
    の電子写真用トナー。
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