JPH08189573A - チューブバルブ - Google Patents

チューブバルブ

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JPH08189573A
JPH08189573A JP10714995A JP10714995A JPH08189573A JP H08189573 A JPH08189573 A JP H08189573A JP 10714995 A JP10714995 A JP 10714995A JP 10714995 A JP10714995 A JP 10714995A JP H08189573 A JPH08189573 A JP H08189573A
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JP
Japan
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tube
side connecting
connecting portion
fixed
movable
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Application number
JP10714995A
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English (en)
Inventor
Tadahisa Shigegaki
忠久 茂垣
Haruki Nakao
春樹 中尾
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Nitto Kohki Co Ltd
Original Assignee
Nitto Kohki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型で低消費電力であると共に、簡単な構成
でありながら確実な開閉動作が得られるチューブバルブ
を、低コストで提供する。 【構成】 チューブ20に形成した固定側連結部20c
をケーシング1に固定した固定桿12に連結し、可動側
連結部20dをソレノイド7とスプリング11とで往復
動する往復動部材9に設けた可動桿13に連結し、チュ
ーブ20の押圧を強制的に解除するように構成する。こ
れにより、チューブ20の肉厚を薄くすることができ、
小型のソレノイド7を用いることができる。従って、チ
ューブバルブを小型、軽量にすることは勿論のこと、低
消費電力で安価な製品を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はチューブバルブに係り、
詳しくは、弾性材料からなるチューブ状の弁体を押圧お
よび押圧解除し確実に弁体を開閉できるようにしたチュ
ーブバルブに関する。
【0002】
【従来の技術】低圧の流体回路の開閉操作に用いるバル
ブには、チューブ状の弁体を用いるもの等がある。これ
は、ゴム等の弾性部材からなるチューブ状の弁体を適宜
部材で押圧して管径を潰すことで流路を閉ざし、また、
弁体であるチューブへの押圧を解くことで流路を開くよ
うな構造が採られている。この種のバルブの弁体となる
チューブは、押圧を解除すると元の形状に戻る自己復元
作用を利用しているので、弾性力を確保するためにある
程度の肉厚が必要とされていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、肉厚の厚
いチューブは弾性力が強くなるために、閉弁のための押
圧には大きい押圧力が必要であり、ソレノイド、モータ
ー等のアクチュエータに大型のものを用いなければなら
なかった。このため、弁体自体は小さいにもかかわら
ず、装置本体としては大型化する傾向にあり、また、大
きな駆動力を得るために消費電力の増加を招き、製品コ
スト、ランニングコスト共に上昇してしまうという課題
を有していた。
【0004】ソレノイド、モーター等のアクチュエータ
の小型化を図り、消費電力を抑えて、装置本体を小型化
するためには、弁体であるチューブの肉厚を薄くするこ
とが考えられる。しかしながら、チューブの肉厚を薄く
することで、チューブを押圧する駆動力は少なくするこ
とができるが、薄いチューブは弾性力の点で問題があ
り、押圧を解除した際の自己復元作用が十分に得られ
ず、弁体が適正に開放しないような事態が発生する可能
性がある。
【0005】さらに、チューブ状の弁体を形成する各種
ゴムや軟質合成樹脂は、密着状態が長時間に及ぶと塑性
変形や自己融着を起すことがしばしばあり、押圧を解除
してもチューブが閉径したままとなったり、或は適正な
管径を得ることができず、バルブとしての機能が損なわ
れることがある。特に、チューブの肉厚が薄い場合はこ
のような現象が顕著に現われる。
【0006】本出願人は、このような従来例が有する課
題を解決した発明を提案している(特願平6−3003
32号)。しかしながら、この発明についても、長期間
使用することによって新たな問題点が発生し、次のよう
な改良の必要性を有していた。即ち、押圧解除する場
合、チューブに設けられた固定側連結部と可動側連結部
に対して、チューブを拡径する方向に力が加わるが、こ
の際、固定側連結部と可動側連結部が伸びてしまい、閉
弁したチューブの密着部分にまで力が伝わらず、チュー
ブの弁体が閉じた状態のままになってしまう場合がある
ことが判明した。
【0007】本発明は、このような課題に鑑みて成され
たものであり、小型で低消費電力であると共に、簡単な
構成でありながらさらに確実な開閉動作が得られるチュ
ーブバルブを、低コストで提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、弾性材料からなるチューブを押圧および押圧解除
して流路を開閉するチューブバルブにおいて、このチュ
ーブに固定側連結部と可動側連結部を設け、この固定側
連結部をケーシング内に固定した固定部材に連結し、か
つ、可動側連結部をケーシング内に設けた往復動部材に
連結して、前記チューブを押圧または押圧解除し強制的
に開閉する構成を採用した。
【0009】また、チューブの外側面の対向位置に、前
記チューブと交叉する連結パイプを有する一対の板状突
設片を一体に成形し、この連結パイプの挿通路を、それ
ぞれ上記固定側連結部と可動側連結部とするのが好まし
い。
【0010】また、チューブの長手方向に対して交叉さ
せて、一対の連結パイプをチューブの外側面に一体に成
形し、この連結パイプの挿通路をそれぞれ上記固定側連
結部と可動側連結部としても良い。
【0011】さらに、上記チューブはゴムまたは合成樹
脂材料からなり、また、上記往復動部材はソレノイドで
作動する作動桿とスプリングとで往復動自在にケーシン
グ内に設けられ、且つ、前記往復動部材には上記可動側
連結部に挿入される可動桿が設けられているものであ
る。
【0012】また、上記固定側連結部と可動側連結部
は、ゴムまたは合成樹脂製のチューブの外側面に一体に
形成した突設片の連結孔とし、また、上記往復動部材
は、ソレノイドで作動する作動桿とスプリングとで往復
動自在に設けられ、往復動部材に設けられた可動桿を、
チューブの連結孔に挿入するように構成しても良い。
【0013】
【作用】本発明は上記のように構成したので、往復動部
材が一方側に移動した状態において、チューブは押圧さ
れて閉弁した状態に在る。次いで、往復動部材が他方側
に移動すると、チューブへの押圧が解除され開弁した状
態となる。このチューブは、固定側連結部がケーシング
に固定した固定部材に、また、可動側連結部がケーシン
グ内に設けた往復動部材に各々連結されているので、往
復動部材の移動に伴って押圧状態を強制的に解除するこ
とができる。
【0014】つまり、往復動部材はソレノイドとスプリ
ングによって往復動作をするようにしたので、ソレノイ
ドに電流を流していない状態では、スプリングの弾発力
で往復動部材が一方側に移動した状態にあって、弁体で
あるチューブはケーシングに設けられた固定部材と往復
動部材に設けられた可動桿によって押圧され、このチュ
ーブは閉弁した状態にある。
【0015】そして、ソレノイドに電流を流してこれが
励磁されると、スプリングの弾発力に抗して往復動部材
が他方側(チューブの外径方向)に移動し、この動作と
共に、往復動部材に設けられた可動桿も移動し、チュー
ブは開弁した状態となる。このとき、チューブに形成さ
れた一方の突設片(固定側連結部)は固定部材で固定さ
れているが、他方の突設片(可動側連結部)には可動桿
が連結されているので、弁体であるチューブは、固定側
連結部の固定部材を支点としてチューブの外径方向へ引
っ張られる格好となり、押圧状態は強制的に解除される
ことになる。これにより、弁体であるチューブには自己
復元のための弾性力を特に必要としなくなるので、チュ
ーブの肉厚を薄くすることができ、低電流で励磁する小
型のソレノイドを使用しても、弁体であるチューブは、
確実な開閉動作を得ることができる。
【0016】また、チューブに加えられる押圧は強制的
に解除されるため、弁体であるチューブの塑性変形や自
己融着等の影響を全く受けることがなく、常に適正な開
弁状態が得られる。しかも、本発明のチューブバルブは
構成部品が少なく簡単な構成であるから、製造が容易で
安価に提供することができる。
【0017】
【実施例】以下、図面を用いて、本発明のチューブバル
ブにおける一実施例を説明する。図1乃至3は、本発明
の第一実施例のチューブバルブの構造を示しており、こ
れによれば、ケーシング1内には、流路を開閉する弁体
として薄肉のチューブ20が設けられる。このチューブ
20は、例えばシリコーンゴム等の適度の弾性を有する
軟質樹脂からなり、図4及び図5に示すように、チュー
ブ20の外周面の両側に薄い板状の突設片20a,20
bが、チューブ20の長手方向に沿って一体成形され、
さらに、これら突設片20a,20bの中心を貫くよう
にして、管形状の連結パイプ20e,20fがそれぞれ
一体成形され、それそれ連結パイプ20e,20fは、
チューブの長手方向に対して直交している。そして、本
実施例においては、これら連結パイプ20e,20fの
挿通路が、それぞれ固定側連結部20c,可動側連結部
20dとして用いられる。なお、上記のチューブ20、
突設片20a,20b、連結パイプ20e,20fは、
弾性材料であれば適宜のゴム材、合成樹脂材を実施に応
じて選択できる。
【0018】ここで、図6,図7は、本発明のチューブ
バルブに用いるチューブの他の実施例を示す図であり、
このチューブ21は、チューブ21の長手方向に直交さ
せ、且つ、チューブ21の外周面の両側に、直接、管形
状の連結パイプ21e,21fをそれぞれ一体成形し、
そして、これら連結パイプ21e,21fの挿通路を固
定側連結部21c,可動側連結部21dとしたものであ
る。
【0019】なお、上記連結パイプ20e,20f,2
1e,21fの形状は、固定側連結部20c,21c、
可動側連結部20d,21dに挿入する固定部材である
固定桿12、可動桿13に嵌合するように形成すれば良
いが、最適なのは、チューブ20,21を閉弁するため
に適した形状に、固定桿12,作動桿13及び連結パイ
プ20e,20f,21e,21fを形成することであ
る。例えば、チューブ20,21の密着面積を増やすな
らば断面方形状に形成し、密着面積を集中させるなら
ば、断面逆三角形状や断面楔状に形成すれば良い。ま
た、各々異なる形状に形成しても良い。さらに、図5,
図7等に示すチューブ20,21の内周面20g,21
gに微細な凹凸を設け、長時間の押圧によっても密着し
た部分が離れ易いようにすると良い。
【0020】このチューブ20は、ケーシング1の両側
面に設けられた流入側ニップル3と流出側ニップル4の
各一端3a,4aに接続されることでケーシング1内に
支持され、ケーシング1の両側面より突出する各ニップ
ル3,4の各他端3b,4bに流入側配管5と流出側配管
6を接続している。なお、本実施例では、多系統の流路
の開閉を同時に行えるように、例えば2本のチューブ2
0,20が設けられている。
【0021】本実施例のチューブバルブは、ソレノイド
7の動作によって流路を開閉する構成が採られている。
バルブ本体をなすケーシング1は、ケース本体1aとキ
ャップ1bに2分割され、ケース本体1aには駆動手段
としてソレノイド7が設けられる。このソレノイド7の
中心には、その励磁によって磁着する作動桿8が挿通さ
れる。この作動桿8の先端部には往復動部材9が止めネ
ジ14で固定される。この場合、往復動部材9の固定位
置を変えることで作動桿8の往復動範囲が決まるので、
開弁時におけるチューブ20を流れる流体の流量を変化
させることができる。止めネジ14は六角穴付きのネジ
を用いており、ケーシング1のケース本体1aに形成さ
れた長孔の調整孔1eより止めネジ14を調整して作動
桿8のストロークを決定する。
【0022】また、本実施例で用いたソレノイド7の構
成は、例えば各図に示されるような構造をしており、着
磁性のケース7a内にコイル7bが設けられ、コイル7
bの中心に着磁性のベース7cが設けられる。そして、
後端部に着磁性のアーマチュア10が設けられた作動桿
8が、ソレノイド7(ベース7c)を挿通するように往
復動自在に設けられている。つまり、ソレノイド7が励
磁されると磁気回路(ギャップG1)および補助磁気回
路(ギャップG2)に磁束が生じ、作動桿8に設けられた
アーマチュア10がソレノイド7のベース7cに磁着す
るように構成されている。なお、本実施例では、往復動
部材9はスプリングリターン方式とし、往復動部材9の
適宜位置に形成した鍔部9aとケーシング1のキャップ
1bの内面に形成した段部1cにスプリング11を配設
している。
【0023】前記したチューブ20は、固定側連結部2
0cに固定部材である固定桿12を挿入して連結され、
一方、可動側連結部20dには可動桿13を挿入して連
結される。この場合、固定桿12は、ケース本体1aと
キャップ1bでケーシング1内に固定され、可動桿13
は、往復動部材9の途中位置に設けられた保持孔9bに
嵌着される。また、固定桿12は、往復動部材9の途中
位置に形成された長孔9cを挿通するので、往復動部材
9の往復動作が妨げられることがない。また、ケーシン
グ1のキャップ1bには可動桿13の上下端を案内する
ために、可動桿13の径と略同幅のガイド部1d,1d
が形成される。
【0024】なお、固定桿12および可動桿13は適宜
断面形状の棒状部材であり、図示のとおり、チューブ2
0の軸方向と交叉するように設けられることで、チュー
ブ20を押圧可能にしている。しかしながら、固定桿1
2および可動桿13の断面形状は、チューブ20を適切
に押圧することができる形状であれば任意の形状で実施
することができる。また、本実施例では、往復動部材9
と可動桿13は別体としているが、これらは一体に形成
してもよい。
【0025】次に、本実施例の作用を説明する。本発明
は上記のように構成したので、ソレノイド7に電流を流
していない状態では、図1に示されるように、スプリン
グ11の弾発作用により往復動部材9が一方側に移動し
た状態にあり、往復動部材9に設けられた可動桿13に
はチューブ20を押圧する力が作用する。このとき、弁
体であるチューブ20は、ケーシング1に固定された固
定桿12と往復動部材9に設けられた可動桿13によっ
て挾圧され、チューブ20の流路は閉ざされた状態にあ
る。
【0026】次に、ソレノイド7のコイル7bに電流を
流し、これが励磁されると、図3に示すように、磁気回
路(ギャップG1)および補助磁気回路(ギャップG2)
に磁束が生じ、作動桿8に設けられたアーマチュア10
がソレノイド7のベース7cに磁着する。つまり、作動
桿8の磁着に伴って往復動部材9がスプリング11の弾
発力に抗して他方側(チューブ20の外径方向)に移動
する。この動作と共に、往復動部材9に設けられた可動
桿13も移動し、チューブ20は開弁した状態となる。
このとき、チューブ20に形成された固定側連結部20
cは固定部材である固定桿12によってケーシング1に
固定されているが、可動側連結部20dには可動桿13
が連結されているので、弁体であるチューブ20は、固
定側連結部20cに連結された固定桿12部材を支点と
して、チューブ20の外径方向へ引っ張られる格好とな
り、押圧状態は強制的に解除され、チューブ20の流路
が開く。
【0027】そして、ソレノイド7のコイル7bへの電
流を断つと、磁気回路(ギャップG1)および補助磁気
回路(ギャップG2)の磁束が消え、スプリング11の弾
発作用で往復動部材9(作動桿8)は旧位に復帰し、弁
体であるチューブ20は固定桿12と可動桿13によっ
て再び挾圧され、再び、図1及び図2に示すように流路
が閉じた状態となる。
【0028】なお、バルブ本体の開閉の際において、可
動桿13は、その上下端をケーシング1のキャップ1b
に形成したガイド部1d,1dを倣って往復移動するの
で、可動桿13にブレを生じることがなく、バルブ本体
の開閉動作は、スムーズ且つ確実に行われる。
【0029】以上、詳細に説明したように、弁体である
チューブ20,21には自己復元のための弾性力を特に
必要としなくなるので、チューブ20,21を形成する
材料に軟質で肉厚の薄いのものを用いることができる。
しかも、チューブ20,21に加えられる押圧は強制的
に解除されるため、弁体であるチューブ20,21の塑
性変形や自己融着等の影響を全く受けることがなく、常
に適正な開弁状態が得られる。
【0030】また、チューブ20,21の肉厚を薄くす
ることで、ソレノイド7の駆動に必要な電力を低減さ
せ、安価で小型のソレノイド7を使用することができ
る。つまり、チューブ20,21の肉厚が厚いと閉弁の
ために弾発力の強いスプリング11を必要とし、開弁す
るためにはこのスプリング11の弾発力に抗するに必要
な駆動力をソレノイド7で得なければならない。従っ
て、大きな駆動力を得るためには、大電流を必要とす
る。
【0031】しかし、本実施例のようにチューブ20,
21の肉厚を薄くすると、往復動部材9を弾発するスプ
リング11は緩い弾発力でも十分にチューブ20,21
を押圧して閉弁することができ、逆に、開弁時において
もスプリング11の弾発力に抗するに必要な駆動力にさ
ほど大きいものを必要としない。つまり、ソレノイド7
の励磁を小電流で行えるようになる。
【0032】また、長時間チューブ20,21を押圧し
ていると、チューブ20,21が密着してしまい、流路
を開く際、通常よりも大きな負荷が固定側連結部20
c,21cと作動側連結部20d,21dとに加わるこ
とがあるが、固定側連結部20c,21cと作動側連結
部20d,21dを連結パイプ20e,21e,20
f,21fの挿通路で構成しているので、固定桿12と
固定側連結部20c,21c、作動桿13と作動側連結
部20d,21dの接触面積は広く、管形状の連結パイ
プは管径方向への変形に対する抗力が強いため、確実に
固定桿12と作動管13の力をチューブ20,21に伝
え、チューブ20,21の流路を開くことができる。従
って、チューブ20,21の肉厚を薄くしてもチューブ
バルブの開閉が可能になる。
【0033】従って、本実施例のチューブバルブは、小
型のソレノイド7を用いることができるので、バルブ本
体を小型、軽量にすることができ、各種小型機器への組
み込みが可能となる。しかも、本実施例は部品点数が少
なく簡単な構成であるから、製造が容易で安価に提供す
ることができる。
【0034】本発明のチューブバルブにおける他の実施
例について詳述する。なお、以下、第一実施例と同じ構
成要素については、同一の符号を用いる。図8,図9,
図10に、本発明の第二実施例のチューブバルブの構造
を示す。これによれば、ケーシング1内には、流路を開
閉する弁体として薄肉のチューブ2が設けられる。この
チューブ2は、例えばシリコーンゴム等の適度の弾性を
有する軟質樹脂からなり、その形状は図11及び図12
に示されるように、チューブ2の外側面に2片の突設片
2a,2bが一体に形成され、各突設片2a,2bには連
結孔2c,2dが形成される。本実施例において、これ
ら連結孔2c,2dは、固定側連結部2cおよび可動側
連結部2dとして用いられる。
【0035】なお、上記のチューブ2は、弾性材料であ
れば適宜のゴム材、合成樹脂材を実施に応じて選択でき
る。また、突設片をフック状、紐状、その他任意の形状
としてもよい。さらに、図12等に示すチューブ2の内
周面2gに微細な凹凸を設け、長時間の押圧によっても
密着した部分が離れ易いようにすると良い。
【0036】このチューブ2は、ケーシング1の両側面
に設けられた流入側ニップル3と流出側ニップル4の各
一端3a,4aに接続されることでケーシング1内に支
持され、ケーシング1の両側面より突出する各ニップル
3,4の各他端3b,4bに流入側配管5と流出側配管6
を接続している。なお、本実施例では、多系統の流路の
開閉を同時に行えるように、例えば2本のチューブ2,
2が設けられている。
【0037】本実施例のチューブバルブは、ソレノイド
7の動作によって流路を開閉する構成が採られている。
バルブ本体をなすケーシング1は、ケース本体1aとキ
ャップ1bに2分割され、ケース本体1aには駆動手段
としてソレノイド7が設けられる。このソレノイド7の
中心には、その励磁によって磁着する作動桿8が挿通さ
れる。この作動桿8の先端部には往復動部材9が止めネ
ジ14で固定される。この場合、往復動部材9の固定位
置を変えることで作動桿8の往復動範囲が決まるので、
開弁時におけるチューブ2を流れる流体の流量を変化さ
せることができる。止めネジ14は六角穴付きのネジを
用いており、ケーシング1のケース本体1aに形成され
た長孔の調整孔1eより止めネジ14を調整して作動桿
8のストロークを決定する。
【0038】また、本実施例で用いたソレノイド7の構
成は、例えば各図に示されるような構造をしており、着
磁性のケース7a内にコイル7bが設けられ、コイル7
bの中心に着磁性のベース7cが設けられる。そして、
後端部に着磁性のアーマチュア10が設けられた作動桿
8が、ソレノイド7(ベース7c)を挿通するように往
復動自在に設けられている。つまり、ソレノイド7が励
磁されると磁気回路(ギャップG1)および補助磁気回
路(ギャップG2)に磁束が生じ、作動桿8に設けられた
アーマチュア10がソレノイド7のベース7cに磁着す
るように構成されている。なお、本実施例では、往復動
部材9はスプリングリターン方式とし、往復動部材9の
適宜位置に形成した鍔部9aとケーシング1のキャップ
1bの内面に形成した段部1cにスプリング11を配設
している。
【0039】前記したチューブ2は、固定側連結部2c
に固定部材である固定桿12を挿入して連結され、一
方、可動側連結部2dには可動桿13を挿入して連結さ
れる。この場合、固定桿12は、ケース本体1aとキャ
ップ1bでケーシング1内に固定され、可動桿13は、
往復動部材9の途中位置に設けられた保持孔9bに嵌着
される。また、固定桿12は、往復動部材9の途中位置
に形成された長孔9cを挿通するので、往復動部材9の
往復動作が妨げられることがない。また、ケーシング1
のキャップ1bには可動桿13の上下端を案内するため
に、可動桿13の径と略同幅のガイド部1d,1dが形
成される。
【0040】なお、固定桿12および可動桿13は適宜
断面形状の棒状部材であり、図示のとおり、チューブ2
の軸方向と交叉するように設けられることで、チューブ
2を押圧可能にしている。しかしながら、固定桿12お
よび可動桿13の断面形状は、チューブ2を適切に押圧
することができる形状であれば任意の形状で実施するこ
とができる。また、本実施例では、往復動部材9と可動
桿13は別体としているが、これらは一体に形成しても
よい。
【0041】次に、本実施例の作用を説明する。本発明
は上記のように構成したので、ソレノイド7に電流を流
していない状態では、図8,図9に示されるように、ス
プリング11の弾発作用により往復動部材9が一方側に
移動した状態にあり、往復動部材9に設けられた可動桿
13にはチューブ2を押圧する力が作用する。このと
き、弁体であるチューブ2は、ケーシング1に固定され
た固定桿12と往復動部材9に設けられた可動桿13に
よって挾圧され、閉弁した状態となる。
【0042】そして、ソレノイド7のコイル7bに電流
を流してこれが励磁されると、図10に示されるよう
に、磁気回路(ギャップG1)および補助磁気回路(ギャ
ップG2)に磁束が生じ、作動桿8に設けられたアーマ
チュア10がソレノイド7のベース7cに磁着する。つ
まり、作動桿8の磁着に伴って往復動部材9がスプリン
グ11の弾発力に抗して他方側(チューブ2の外径方
向)に移動する。この動作と共に、往復動部材9に設け
られた可動桿13も移動し、チューブ2は開弁した状態
となる。このとき、チューブ2に形成された固定側連結
部2cは固定部材である固定桿12によってケーシング
1に固定されているが、可動側連結部2dには可動桿1
3が連結されているので、弁体であるチューブ2は、固
定側連結部2cに連結された固定桿12部材を支点とし
てチューブ2の外径方向へ引っ張られる格好となり、押
圧状態は強制的に解除されることになる。
【0043】ソレノイド7のコイル7bへの電流を断つ
と、磁気回路(ギャップG1)および補助磁気回路(ギャ
ップG2)の磁束が消え、スプリング11の弾発作用で
往復動部材9(作動桿8)は旧位に復帰し、弁体である
チューブ2は固定桿12と可動桿13によって再び挾圧
され、閉弁した状態となる。なお、バルブ本体の開閉の
際において、可動桿13は、その上下端をケーシング1
のキャップ1bに形成したガイド部1d,1dを倣って
往復移動するので、可動桿13にブレを生じることがな
く、バルブ本体の開閉動作はスムーズ且つ確実に行われ
る。
【0044】このように、弁体であるチューブ2には自
己復元のための弾性力を特に必要としなくなるので、チ
ューブ2を形成する材料に軟質で肉厚の薄いのものを用
いることができる。しかも、チューブ2に加えられる押
圧は強制的に解除されるため、弁体であるチューブ2の
塑性変形や自己融着等の影響を全く受けることがなく、
常に適正な開弁状態が得られる。
【0045】また、チューブ2の肉厚を薄くすること
で、ソレノイド7の駆動に必要な電力を低減させ、安価
で小型のソレノイド7を使用することができる。つま
り、チューブ2の肉厚が厚いと閉弁のために弾発力の強
いスプリング11を必要とし、開弁するためにはこのス
プリング11の弾発力に抗するに必要な駆動力をソレノ
イド7で得なければならない。従って、大きな駆動力を
得るためには、大電流を必要とする。
【0046】しかし、本実施例のようにチューブ2の肉
厚を薄くすると、往復動部材9を弾発するスプリング1
1は緩い弾発力でも十分にチューブ2を押圧して閉弁す
ることができ、逆に、開弁時においてもスプリング11
の弾発力に抗するに必要な駆動力にさほど大きいものを
必要としない。つまり、ソレノイド7の励磁を小電流で
行えるようになる。
【0047】従って、本実施例のチューブバルブは、小
型のソレノイド7を用いることができるので、バルブ本
体を小型、軽量にすることができ、各種小型機器への組
み込みが可能となる。しかも、本実施例は部品点数が少
なく簡単な構成であるから、製造が容易で安価に提供す
ることができる。
【0048】
【発明の効果】以上の説明で明らかなとおり本発明のチ
ューブバルブによれば、以下に挙げるような優れた効果
を奏することができる。即ち、弁体をなすチューブに固
定側連結部と可動側連結部を成形し、固定側連結部をケ
ーシングに固定した固定部材に連結し、可動側連結部を
ケーシング内に設けた往復動部材に連結したので、チュ
ーブの押圧は強制的に解除されるため、チューブバルブ
の開閉動作を確実に行うことができる。
【0049】これにより、チューブの肉厚を薄くするこ
とができるために小型の駆動手段を用いることができる
ようになるので、チューブバルブ本体を小型、軽量にす
ることは勿論のこと、低消費電力で安価な製品を提供す
ることができる。従って、従来のチューブバルブに比し
てその適用範囲を拡げることができ、例えば、薬液混合
装置やスプレー装置の内蔵機構等に好適に用いることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例を示す平面断面図である。
【図2】図1の側面断面図である。
【図3】上記実施例のチューブバルブの開弁状態を示す
平面断面図である。
【図4】上記実施例に用いたチューブを示す斜視図であ
る。
【図5】図4に示したチューブの縦断面図である。
【図6】本発明におけるチューブの他の実施例を示す斜
視図である。
【図7】図6に示したチューブの縦断面図である。
【図8】本発明の第二実施例を示す平面断面図である。
【図9】図8の側面断面図である。
【図10】上記実施例のチューブバルブの開弁状態を示
す平面断面図である。
【図11】上記実施例に用いたチューブを示す断面図で
ある。
【図12】図11に示したチューブの縦断面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 チューブ 2a 突設片 2b 突設片 2c 固定側連結部(連結孔) 2d 可動側連結部(連結孔) 7 ソレノイド 8 作動桿 9 往復動部材 11 スプリング 12 固定桿(固定部材) 13 可動桿 20 チューブ 20a 突設片 20b 突設片 20c 固定側連結部 20d 可動側連結部 21 チューブ 21a 突設片 21b 突設片 21c 固定側連結部 21d 可動側連結部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性材料からなるチューブを押圧および
    押圧解除して流路を開閉するチューブバルブにおいて、
    このチューブに固定側連結部と可動側連結部を設け、こ
    の固定側連結部をケーシング内に固定した固定部材に連
    結し、かつ、可動側連結部をケーシング内に設けた往復
    動部材に連結して、前記チューブを押圧または押圧解除
    するように構成したことを特徴とするチューブバルブ。
  2. 【請求項2】 上記チューブの外側面の対向位置に、前
    記チューブと交叉する連結パイプを有する一対の板状突
    設片を一体に成形し、この連結パイプの挿通路を、それ
    ぞれ上記固定側連結部と可動側連結部とした請求項1記
    載のチューブバルブ。
  3. 【請求項3】 上記チューブの長手方向に対して交叉さ
    せて、一対の連結パイプをチューブの外側面に一体に成
    形し、この連結パイプの挿通路をそれぞれ上記固定側連
    結部と可動側連結部とした請求項1記載のチューブバル
    ブ。
  4. 【請求項4】 上記チューブは、ゴムまたは合成樹脂材
    料からなる請求項1乃至3何れか1項に記載のチューブ
    バルブ。
  5. 【請求項5】 上記往復動部材はソレノイドで作動する
    作動桿とスプリングとで往復動自在にケーシング内に設
    けられ、且つ、前記往復動部材には上記可動側連結部に
    挿入される可動桿が設けられた請求項1乃至4何れか1
    項記載のチューブバルブ。
  6. 【請求項6】 上記固定側連結部と可動側連結部は、ゴ
    ムまたは合成樹脂製のチューブの外側面に一体に成形し
    た突設片の連結孔である請求項1記載のチューブバル
    ブ。
  7. 【請求項7】 上記往復動部材は、ソレノイドで作動す
    る作動桿とスプリングで往復動自在に設けられ、往復動
    部材に設けられた可動桿をチューブの連結孔に挿入した
    請求項6記載のチューブバルブ。
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