JPH08186346A - 配線基板 - Google Patents

配線基板

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JPH08186346A
JPH08186346A JP6327300A JP32730094A JPH08186346A JP H08186346 A JPH08186346 A JP H08186346A JP 6327300 A JP6327300 A JP 6327300A JP 32730094 A JP32730094 A JP 32730094A JP H08186346 A JPH08186346 A JP H08186346A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】配線導体の剥離や配線導体に断線等を招来する
絶縁基体のクラック発生を皆無として、且つ配線導体の
微細化を可能とした配線基板を提供することにある。 【構成】絶縁基体(アルミナを主成分とするものを除
く)の表面および/または内部に配線導体を形成してな
る配線基板であって、配線導体を、40〜95重量%の
Wおよび/またはMoと、5〜60重量%のCuとで形
成した配線基板で、絶縁基体は、ムライト,クリストバ
ライト,フォルステライトの少なくとも一種を主結晶相
とするセラミック焼結体、あるいはガラスセラミック焼
結体であることが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、半導体素子が
搭載される半導体素子収納用パッケージや混成集積回路
装置等に用いられる配線基板に関するもので、例えば、
ガラスセラミック焼結体や、ムライト,クリストバライ
ト,フォルステライトの少なくとも一種を主結晶相とす
るセラミック焼結体からなる絶縁基体の表面および/ま
たは内部に配線導体を形成してなる配線基板に関するも
のである。
【0002】
【従来技術】従来、配線基板、例えば、半導体素子を収
容する半導体素子収納用パッケージに使用される配線基
板は、酸化アルミニウム質焼結体等の電気絶縁性のセラ
ミックスから成り、その上面の略中央部に半導体素子を
収容するための凹部を有する絶縁基体と、前記絶縁基体
の凹部周辺から下面にかけて導出されたタングステン
(W)、モリブデン(Mo),マンガン(Mn)等の高
融点金属粉末から成る配線導体とから構成されている。
【0003】そして、前記絶縁基体の凹部底面に半導体
素子の各電極を凹部周辺に位置する配線導体にボンディ
ングワイヤを介して電気的に接続し、しかる後、前記絶
縁基体の上面に、金属やセラミックス等から成る蓋体を
絶縁基体の凹部を塞ぐようにガラス、樹脂、ロウ材等か
ら成る封止材を介して接合させ、絶縁基体の凹部内に半
導体素子を気密に収容することにより最終製品としての
半導体装置となる。
【0004】尚、半導体素子収納用パッケージに使用さ
れる配線基板は、絶縁基体に設けた配線導体の一部に、
鉄−ニッケル−コバルト合金や鉄−ニッケル合金等から
成る外部リード端子が銀ロウ等のロウ材を介して取着さ
れており、外部リード端子を外部電気回路に接続させる
ことにより半導体素子の各電極は配線導体、ボンディン
グワイヤ及び外部リード端子を介し外部電気回路に電気
的に接続される。
【0005】また配線基板は、例えば、酸化アルミニウ
ム(Al2 3 )、酸化珪素、酸化マグネシウム等の原
料粉末に適当な有機バインダー、可塑剤、溶剤を添加混
合して泥漿状となすとともにこれを従来周知のドクター
ブレード法やカレンダーロール法等のテープ成形技術を
採用して複数のセラミックグリーンシートを得、次に前
記各セラミックグリーンシートにW、Mo等の高融点金
属粉末に適当な有機バインダー、可塑剤、溶剤を添加混
合して得た金属ペーストを所定パターンに印刷塗布し、
最後に前記セラミックグリーンシートを上下に積層圧着
し、還元雰囲気中、約1600℃の温度で焼成すること
によって製作される。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、この
従来の配線基板は以下に述べる欠点を有していた。
【0007】(1)配線導体を形成するW、Mo等はその
電気抵抗が高いことから配線導体を伝わる電気信号の電
圧降下が大きく、そのため配線導体を微細化することが
困難であり、配線基板の小型高密度化が困難であった。
【0008】(2)絶縁基体を構成するAl2 3 質焼結
体及び配線導体を形成するタングステン、モリブデン
等、高融点金属粉末の室温〜800℃の熱膨張係数がそ
れぞれ7.0〜8.5×10-6/℃、4.5〜6.0×
10-6/℃であり、両者相違することから、タングステ
ン,モリブデン等の高融点金属粉末から成る金属ペース
トを所定パターンに印刷塗布したセラミックグリーンシ
ートを焼成し、配線基板となす際、絶縁基体と配線導体
との間に両者の熱膨張係数の相違に起因する熱応力が発
生し、これが配線基板内に残留してしまい、配線基板に
外力や熱衝撃力が印加されると該外力や熱衝撃力が前記
残留応力と相俊って極めて大きなものとなり、絶縁基体
にクラックを発生させて配線導体に断線を招来させた
り、配線導体を絶縁基体より剥離させたりするという欠
点を有していた。
【0009】(3)アルミナよりも低温焼成可能な焼結
体、例えば、1000〜1600℃で焼成されるガラス
セラミック焼結体や、ムライト,クリストバライト,フ
ォルステライトのうち少なくとも一種を主結晶相とする
セラミック焼結体からなる絶縁基体は、熱膨張係数が5
〜12×10-6/℃の範囲を有するため、W,Moのそ
れに近づけることはできるが、一体焼成する際の温度が
低いため、W,Mo等の高融点金属が焼結せず緻密化し
ないため、気密性が低下するという理由から、W,Mo
等の高融点金属粉末から成る金属ペーストを用いること
ができず、このような1000〜1600℃で焼成され
る絶縁基体に適用できる低温焼結の配線導体が求められ
ていた。
【0010】(4)Al2 3 は比誘電率が10程度と高
く、このため、Al2 3 質焼結体の比誘電率が高くな
り、信号伝播速度が遅くなるという問題があった。
【0011】
【発明の目的】本発明は上記欠点に鑑み案出されたもの
で、1000〜1600℃で絶縁基体と配線導体とを同
時焼成することができるとともに、配線導体の剥離や配
線導体に断線等を招来する絶縁基体のクラックの発生を
皆無とし、且つ配線導体の微細化を可能とした配線基板
を提供することにある。
【0012】
【問題点を解決するための手段】本発明は、絶縁基体
(アルミナを主成分とするものを除く)の表面および/
または内部に配線導体を形成してなる配線基板であっ
て、前記配線導体を、40〜95重量%のWおよび/ま
たはMoと、5〜60重量%のCuとで形成した配線基
板であり、絶縁基体は、ムライト,クリストバライト,
フォルステライトの少なくとも一種を主結晶相とするセ
ラミック焼結体、あるいはガラスセラミック焼結体であ
ることが望ましい。
【0013】また、配線導体は、Wおよび/またはMo
と、Cuとからなる主成分100重量部に対して、絶縁
基体構成成分を30重量部以下添加含有してなることが
望ましい。絶縁基体構成成分としては、Al2 3 ,S
iO2 ,ムライト,コージェライト,フォルステライト
等のセラミックフィラーや、CaO,MgO等のアルカ
リ土類金属酸化物またはこれらの水酸化物,塩類、Ta
2 5 ,Nb2 5 等の周期律表第5a族元素の酸化
物,化合物等がある。
【0014】
【作用】本発明の配線基板によれば、配線導体をWおよ
び/またはMoを40〜95重量%と、Cuを5〜60
重量%とから形成したので、配線導体の熱膨張係数を
5.0〜12.0×10-6/℃とすることができ、例え
ば、ムライト,クリストバライト,フォルステライトの
少なくとも一種を主結晶相とする焼結体や、例えば、L
2 O−Al2 3 −珪酸塩系ガラスと、Li2 O−2
SiO2 を主成分とし、あるいはこれに石英またはクリ
ストバライトを含むガラスセラミックの室温〜800℃
の熱膨張係数に近似させることができ、これによって配
線基板を製作する際、配線導体と絶縁基板との間に両者
の熱膨張係数の相違に起因する熱応力が発生せず、これ
が配線基板の内部に残留することは殆どなく、その結
果、配線基板に外力や熱衝撃力が印加されても絶縁基体
にクラックが発生することは皆無で、配線導体に断線等
を招来するのを有効に防止することができ、同時に配線
導体を絶縁基体に強固に取着できる。
【0015】また、本発明の配線基板によれば配線導体
をWおよび/またはMoを40〜95重量%と、Cuを
5〜60重量%とで形成したことから、配線導体の電気
抵抗を従来品の40〜90%という低くすることがで
き、その結果、配線導体を伝わる電気信号の伝播強度を
劣化させずに配線導体の微細化が可能で、配線基板の小
型高密度化を達成することができる。
【0016】さらに、ムライトおよび/またはクリスト
バライトを主結晶相とする焼結体、フォルステライトを
主結晶相とする焼結体、特定のフィラーを含有するガラ
スセラミック焼結体を絶縁基体材料として用いることに
より、比誘電率を低く抑えることができ、また、Wおよ
び/またはMoとCuからなる配線材料を用いることに
より、アルミナよりも低温焼成可能な(1000〜16
00℃、特には1100〜1500℃)絶縁基体と同時
焼成することが可能となる。
【0017】また、本発明の配線基板によれば、配線導
体は、Wおよび/またはMoと、Cuとからなる主成分
100重量部に対して、絶縁基体構成成分を30重量部
以下(0は含まず)添加含有することにより、配線導体
を絶縁基体により強固に取着させることができ、これに
より配線基板に外力や熱衝撃力が印加されても配線導体
が絶縁基体より剥離することは皆無となる。例えば、ム
ライトおよび/またはクリストバライトを主結晶相とす
る焼結体を絶縁基体として用いる場合には、配線導体中
に、アルミナ,ムライト,シリカ等を添加することによ
り上記効果が得られる。
【0018】尚、配線導体中には、Wおよび/またはM
oを40〜95重量%、Cuを5〜60重量%という組
成を満足する限り、基体の成分であるアルミナ,ムライ
ト,シリカ等以外の成分、例えば,Y2 3 等の希土類
酸化物や化合物、Mg,Ca,Sr,Ba等のアルカリ
土類金属の酸化物,水酸化物,炭酸塩,硝酸塩等の塩,
塩化物等のハロゲン化物,ホウ化物、Cr,Mn等の酸
化物,水酸化物,塩,塩化物等のハロゲン化物,窒化
物,炭化物,ホウ化物からなる顔料、ホウ素,亜鉛,ア
ルカリ金属の酸化物等、その他の成分を含んでも良い。
ホウ素,亜鉛,アルカリ金属の酸化物等は焼成温度を低
下させるのに有効である。
【0019】
【実施例】
実施例1 次に本発明を添付図面に基づき詳細に説明する。図1は
本発明の配線基板の一実施例を示し、1は絶縁基体、2
は絶縁基体1内に形成された配線導体である。絶縁基体
1内に配線導体2を形成したものが配線基板Aとなる。
【0020】前記絶縁基体1はその上面中央部に半導体
素子3を収容するための空所を形成する凹部1aが設け
てあり、該凹部1aの底面には半導体素子3がガラス,
樹脂,ロウ材等の接着剤を介して接着固定されている。
【0021】絶縁基体1は、ムライトを主結晶相、ある
いはクリストバライトを主結晶相、もしくはムライト結
晶相とクリストバライト結晶相の混合体を主結晶相、も
しくは、フォルステライト結晶相を主結晶相とするセラ
ミック焼結体から構成されている。この絶縁基体1は、
例えばムライトと、Al2 3 、SiO2 、MgO、C
aO等の原料粉末に適当な有機バインダー、可塑剤、溶
剤を添加混合して泥漿状となすとともに、該泥漿物を従
来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等を
採用することによってセラミックグリーンシート(セラ
ミック生シート)と成し、しかる後、前記セラミックグ
リーンシートに適当な打ち抜き加工を施すとともにこれ
を複数枚積層し、約1500℃の温度で焼成することに
よって製作される。
【0022】また、前記絶縁基体1内には、配線導体2
が一体的に形成されており、該配線導体2の凹部1a周
辺部には半導体素子3の各電極がボンディングワイヤ4
を介して電気的に接続され、また絶縁基体1の下面に導
出された配線導体には、外部電気回路と接続される外部
リード端子5が電気的に接続されている。
【0023】絶縁基体1内に形成された配線導体2は、
Wおよび/またはMoを40〜95重量%と、Cuを5
〜60重量%とで形成されており、該配線導体2は外部
電気回路に接続される外部リード端子5に半導体素子3
の各電極を電気的に導通させる作用を為す。
【0024】Wおよび/またはMoを40〜95重量%
と、Cu5〜60重量%とで成る配線導体2は、所定量
のW、Mo、Cu等の粉末に適当な有機バインダー、可
塑剤、溶剤を添加混合して得た金属ペーストを絶縁基体
1となるセラミックグリーンシートに予め従来周知のス
クリーン印刷法等により所定パターンに印刷塗布してお
くことにより、絶縁基体1との同時焼成によって所定位
置に一体的に形成される。
【0025】この場合、Wおよび/またはMoを40〜
95重量%と、Cuを5〜60重量%とから成る配線導
体2は、その室温〜800℃の熱膨張係数が5.0〜1
2.0×10-6/℃であり、絶縁基体1を構成するムラ
イトおよび/またはクリストバライトを主結晶相とする
焼結体や、フォルステライトを主結晶相とする焼結体の
熱膨張係数(4.5〜12.0×10-6/℃)に近似す
ることから、配線導体2と絶縁基体1との間に両者の熱
膨張係数の相違に起因する熱応力が発生することがな
く、またこれが配線基板Aの内部に残留することは殆ど
なく、その結果、配線基板Aに外力や熱衝撃力が印加さ
れても絶縁基体1にクラックが発生し、配線導体2に断
線等を招来することはなく、また同時に配線導体2が絶
縁基体1より剥離することもない。
【0026】また上記のような構成の配線導体2は、電
気抵抗であるシート抵抗値が4〜9(mΩ/SQ)であ
り、従来のWやMo等から成る配線導体のシート抵抗値
に対して90%以下という低い値であることから、配線
導体2を伝わる電気信号の電圧降下を小さなものとなす
ことができ、同時に配線導体2の微細化が可能で、配線
基板Aの小型高密化を達成することもできる。
【0027】尚、Wおよび/またはMoを40〜95重
量%と、Cuを5〜60重量%とから成る配線導体2
は、銅の融点が1085℃とセラミックグリーンシート
を焼成する際の温度(1500℃)より低いものの、該
銅は高融点のタングステンやモリブデン粉末の粉末間に
閉じ込められていることからセラミックグリーンシート
を焼成する際に外部に融点飛散することなく、その結
果、セラミックグリーンシートを焼成して得た絶縁基体
1には、Wおよび/またはMoと、Cuとから成る配線
導体2が一体的に形成されることになる。
【0028】また配線導体2は、Wおよび/またはMo
が95.0重量%を越え、且つ銅が5.0重量%未満と
なると、配線導体2の電気抵抗が高くなり、配線導体2
を伝わる電気信号の伝播速度が小さくなり、配線を微細
化することが困難となり、また、Wおよび/またはMo
が40重量%未満となり、且つCuが60重量%を越え
ると、熱膨張係数が絶縁基体1の熱膨張係数に対して大
きく相違し、配線導体2を絶縁基体1に強固に一体的に
取着させることが困難となる。本発明における配線導体
2は、Wおよび/またはMoを70〜95重量%と、C
uを5〜30重量%からなることが望ましく、特には、
Wを80〜90重量%と、Cuを10〜20重量%から
なることが望ましい。
【0029】さらに、前記配線導体2は、Wおよび/ま
たはMoを40〜95重量%と、Cuを5〜60重量%
とから主成分100重量部に対して、Al2 3 ,Si
2,ムライト等の上記した絶縁基体構成成分を30重
量部以下(0を含まず)含有させると、配線導体2を絶
縁基体1により強固に一体的に取着させることができ
る。
【0030】配線導体2は、絶縁基体1の凹部1a内に
収容する半導体素子3を外部電気回路に接続する作用を
為し、外部リード端子5を外部電気回路に接続すること
により凹部1a内に収容される半導体素子3が配線導体
2、ボンディングワイヤ4及び外部リード端子5を介し
外部電気回路に電気的に接続されることとなる。
【0031】外部リード端子5は鉄−ニッケル−コバル
ト合金や鉄−ニッケル合金等の金属から成り、鉄−ニッ
ケル−コバルト合金等のインゴット(塊)を圧延加工法
や打ち抜き加工法等、従来周知の金属加工法を採用する
ことによって所定の形状に形成されている。
【0032】かくして、上述の半導体素子収納用パッケ
ージによれば、絶縁基体1の凹部1aの底面に半導体素
子3をガラス、樹脂、ロウ材等の接着剤を介して接着固
定し、半導体素子3の各電極をボンディングワイヤ4を
介して配線導体2に電気的に接続し、しかる後、絶縁基
体1の上面に蓋体6を絶縁導体1の凹部1aを塞ぐよう
にガラス、樹脂、ロウ材等から成る封止材を介して接合
させ、絶縁基体1の凹部1a内に半導体素子3を気密に
収容することによって最終製品としての半導体装置とな
る。
【0033】尚、本発明は上述の実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種
々の変更は可能であり、例えば、上述の実施例では本発
明の配線基板を半導体素子を収容する半導体素子収納用
パッケージに適用した場合の例で説明したが、これを混
成集積回路装置に使用される配線基板に適用しても良
い。
【0034】本発明者等は、本発明の効果を確認すべく
実験を行った。先ず、Wおよび/またはMoと、Cuの
粉末を、表1に示す割合で混合し、これに公知のバイン
ダー、溶剤、可塑剤、消泡剤、分散剤等を所定量添加混
合し、ペースト化したものを、焼結体の表面に長さ30
mm幅3mm厚さ20μmで塗布し、表1に示す温度で
焼付け、メタライズ金属層を焼結体に被着接合させ、シ
ート抵抗を測定した。
【0035】
【表1】
【0036】この表1から、本発明に用いられる配線導
体の熱膨張率は5〜12×10-6/℃であり、シート抵
抗が4〜9.1mΩ/SQであり、本発明に用いられる
配線導体は、ムライト,クリストバライト,フォルステ
ライトの少なくとも一種を主結晶相とするセラミック焼
結体、あるいはガラスセラミック焼結体の熱膨張係数と
ほぼ一致することが判る。
【0037】尚、本発明の配線基板は、図2および図3
に示すような基板に適用することができる。図2および
図3における符号9はヒートスプレッダーである。
【0038】
【発明の効果】本発明の配線基板によれば、配線導体
を、Wおよび/またはMoを40〜95重量%と、Cu
を5〜60重量%とで形成したことから、配線導体の熱
膨張係数を5〜12×10-6/℃とすることができ、例
えば、絶縁基体を構成するムライト,クリストバライ
ト,フォルステライトの少なくとも一種を主結晶相とす
るセラミック焼結体、あるいはガラスセラミック焼結体
の熱膨張係数に近似させることができ、これにより配線
基板を製作する際、熱膨張係数の相違に起因する熱応力
の発生を防止し、これが配線基板の内部に残留すること
は殆どなく、その結果、配線基板に外力や熱衝撃力が印
加されても絶縁基体にクラックが発生することは皆無
で、配線導体に断線等が生じることがなく、同時に配線
導体を絶縁基体に強固に付着できる。
【0039】また、本発明の配線基板によれば、配線導
体の電気抵抗を従来品の60〜90%という低くでき、
その結果、配線導体を伝わる電気信号の伝播速度を劣化
させずに、配線導体の微細化が可能で、配線基板の小型
高密度化を達成することができる。
【0040】さらに、ムライトおよび/またはクリスト
バライトを主結晶相とする焼結体や特定のフィラーを含
有するガラスセラミック焼結体を絶縁基体材料として用
いることにより、比誘電率を低く抑えることができ、ま
た、Wおよび/またはMoとCuからなる電極材料を用
いることにより、アルミナよりも低温焼成可能な絶縁基
体に最適な電極材料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線基板を半導体素子収納用パッケー
ジに適用した場合の一実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の配線基板を半導体素子収納用パッケー
ジに適用した場合の他の実施例を示す断面図である。
【図3】本発明の配線基板を半導体素子収納用パッケー
ジに適用した場合のさらに他の実施例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1・・・絶縁基体 2・・・配線導体 3・・・半導体素子 A・・・配線基板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁基体(アルミナを主成分とするものを
    除く)の表面および/または内部に配線導体を形成して
    なる配線基板であって、前記配線導体を、40〜95重
    量%のWおよび/またはMoと、5〜60重量%のCu
    とで形成したことを特徴とする配線基板。
  2. 【請求項2】絶縁基体は、ムライト,クリストバライ
    ト,フォルステライトの少なくとも一種を主結晶相とす
    るセラミック焼結体、あるいはガラスセラミック焼結体
    であることを特徴とする請求項1記載の配線基板。
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