JPH08184372A - 車両用hst制御装置 - Google Patents

車両用hst制御装置

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JPH08184372A
JPH08184372A JP6312406A JP31240694A JPH08184372A JP H08184372 A JPH08184372 A JP H08184372A JP 6312406 A JP6312406 A JP 6312406A JP 31240694 A JP31240694 A JP 31240694A JP H08184372 A JPH08184372 A JP H08184372A
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hst
lever
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operation lever
tooth
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Kenji Kobayashi
堅二 小林
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Maruyama Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゴルフ場用エアレータ等の自走車を前後進さ
せるHST12が制御レバー14の回動位置保持機構を内蔵
していないHST制御装置10において、緊急時には、制
御レバー14の操作用の手動操作レバー16が自動的に中立
位置へ変える。 【構成】 制御レバー14は、手動操作レバー16の揺動操
作により回動して、HST12の出力の回転方向及び回転
速度を変更する。戻し板52及びセクタ62は手動操作レバ
ー16に取付けられ、戻し板52の上側及び下側戻しピン5
4,56は連行ブラケット38の上側及び下側窓58,60へ挿
入される。ブレーキペダル92の踏込みに伴い、ベルクラ
ンク86が、回動して、係止アーム76を持ち上げて、係止
ピン80を歯列72の歯間から抜いて、手動操作レバー16の
揺動位置保持を解除する。また、連行ブラケット38が支
点50の周りを揺動して、上側窓58又は下側窓60の側縁で
上側又は下側戻しピン54,56を連行して、手動操作レバ
ー16を中立位置へ移動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、HST(油圧式動力
装置)を搭載してHSTの出力で走行する車両用HST
制御装置に係り、詳しくは緊急時に迅速に手動操作レバ
ーを中立位置へ切替えることができる車両用HST制御
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】重荷重用HSTでは、サーボ機構がすで
に内蔵されており、別途、制御レバーの揺動位置を保持
する機構を設けることは不要である。これに対して、軽
荷重用HSTでは、サーボ機構が内蔵されていないの
で、別途、制御レバーの揺動位置を保持する機構が必要
になる。
【0003】実公平6−30539号公報は、重荷重用
HSTを搭載する車両におけるHST制御装置を開示
し、そのHST制御装置では、HSTの制御レバーが、
手動操作レバーの揺動を伝達されて、回動するようにな
っており、手動操作レバーが中立位置以外の位置にある
ときに、運転席のブレーキペダルが踏込まれると、カム
ローラが手動操作レバーの基端部において中央の円弧カ
ム溝から端側の直線カム溝へ移行し、その際、直線カム
溝を傾斜位置から水平位置へ変位させて、手動操作レバ
ーを起立状態の中立位置へ戻すようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】実公平6−30539
号公報のHST制御装置は、重荷重用のHSTの制御装
置である。HSTとは別途、制御レバー又は手動操作レ
バーの揺動位置を保持する必要のあるHSTの制御装置
の場合には、手動操作レバーの揺動位置保持機構と共
に、緊急時に手動操作レバーを中立位置へ変位させる際
には、手動操作レバーの連行力と共に、手動操作レバー
の揺動位置の保持を解除しなければならず、単に、カム
ローラを円弧溝から直線溝へ導入して、手動操作レバー
に中立位置への連行力のみ作用させる実公平6−305
39号公報のHST制御装置の構造は、制御レバーの揺
動位置保持機構を別途用意しなければならないHST制
御装置には採用し難い。
【0005】請求項1,2の発明の目的は、HSTとは
別途、手動操作レバーの揺動位置保持機構が必要である
車両用HST制御装置において、緊急時に自動的に手動
操作レバーを中立位置へ切替えるようにすることであ
る。請求項3,4の発明の目的は、さらに、安全性を向
上できる車両用HST制御装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明を、実施例に対
応する図面の符号を使用して説明する。請求項1の車両
用HST制御装置(10)は次の(a)〜(h)の構成要素
を有している。 (a)車両を前後進させるHST(12) (b)HST(12)に設けられ回動位置に関係してHST
(12)の出力の回転方向及び回転速度を変化させる制御レ
バー(14) (c)運転者により揺動操作されて制御レバー(14)を回
動させる手動操作レバー(16) (d)歯列(72)を備え手動操作レバー(16)に取付けられ
た歯部材(62) (e)歯列(72)の歯間への嵌入により手動操作レバー(1
6)を揺動方向へ係止し歯部材(62)の所定値以上の揺動力
に対しては歯列(72)の歯間から押出されて歯列(72)に沿
って摺動する係止部材(80) (f)係止部材(80)を歯列(72)へ押圧する押圧部材(84) (g)操作ペダル(92)の踏込みに伴い押圧部材(84)に抗
して係止部材(80)を歯列(72)から離反させる係止解除部
材(86) (h)操作ペダル(92)の踏込みに伴い手動操作レバー(1
6)を制御レバー(14)の中立位置に対応する中立位置へ連
行する連行部材(38)
【0007】請求項2の車両用HST制御装置(10)は次
の(a)〜(i)の構成要素を有している。 (a)車両を前後進させるHST(12) (b)HST(12)に設けられ回動位置に関係してHST
(12)の出力の回転方向及び回転速度を変化させる制御レ
バー(14) (c)運転者により揺動操作されて制御レバー(14)を回
動させる手動操作レバー(16) (d)歯列(72)を備え手動操作レバー(16)に取付けられ
た歯部材(62) (e)歯部材(62)の方へ進退自在に揺動するアーム(76) (f)アーム(76)に取付けられ歯列(72)の歯間への嵌入
により手動操作レバー(16)を揺動方向へ係止し歯部材(6
2)の所定値以上の揺動力に対しては歯列(72)の歯間から
押出されて歯列(72)に沿って摺動する係止部材(80) (g)アーム(76)を歯部材(62)へ押圧する押圧部材(84) (h)操作ペダル(92)の踏込み操作に連動して揺動し手
動操作レバー(16)を制御レバー(14)の中立位置に対応す
る中立位置へ連行する連行部材(38) (i)連行部材(38)の揺動に連動して回動して歯部材(6
2)からの離反方向へアーム(76)を変位させるアーム操作
部材(86)
【0008】請求項3の車両用HST制御装置(10)は、
請求項1又は2の車両用HST制御装置(10)において、
さらに、次の(a)及び(b)の構成要素を有してい
る。 (a)操作ペダル(92)が踏込まれているか否かを検出す
る検出スイッチ(96) (b)HST(12)を駆動する原動機の始動を、検出スイ
ッチ(96)が操作ペダル(92)の踏込みを検出しているとき
のみ、許容する始動制御手段(98)
【0009】請求項4の車両用HST制御装置(10)で
は、請求項3の車両用HST制御装置(10)において、さ
らに、ブレーキペダル(92)が操作ペダル(92)を兼ねてい
る。
【0010】
【作用】請求項1の車両用HST制御装置(10)では、制
御レバー(14)は、手動操作レバー(16)の揺動に伴い、回
動して、回動位置を変更し、これにより、HST(12)は
出力の回転方向及び回転速度を変化させ、車両は前進、
後進、停止、及び走行速度を変化する。運転者は手動操
作レバー(16)の揺動操作を介して車両の走行状態を変化
させる。運転者が手動操作レバー(16)に適当に大きな揺
動操作力を掛けると、係止部材(80)は、押圧部材(84)に
抗して歯部材(62)の歯列(72)の歯間から押出されて、歯
列(72)に沿って摺動し、手動操作レバー(16)は揺動自在
になる。手動操作レバー(16)が所望の揺動位置になり、
運転者が手動操作レバー(16)への揺動操作力を解除する
のに伴い、係止部材(80)は、押圧部材(84)の付勢力によ
り歯部材(62)の歯列(72)の歯間へ嵌入し、歯部材(62)を
係止し、手動操作レバー(16)は変更後の揺動位置に拘束
される。こうして、車両は、手動操作レバー(16)の変更
後の揺動位置に対応した進行方向及び走行速度となる。
運転者が操作ペダル(92)を踏込むと、係止解除部材(86)
が係止部材(80)を押圧部材(84)に抗して歯部材(62)から
離反させ、係止部材(80)による歯列(72)の係止は解除さ
れ、手動操作レバー(16)は揺動自在になる。一方、連行
部材(38)は、運転者による操作ペダル(92)の踏込みに伴
い、変位して、手動操作レバー(16)を中立位置へ連行
し、HST(12)の出力は零となる。
【0011】請求項2の車両用HST制御装置(10)で
は、制御レバー(14)は、手動操作レバー(16)の揺動に伴
い、回動して、回動位置を変更し、これにより、HST
(12)は出力の回転方向及び回転速度を変化させ、車両は
前進、後進、停止、及び走行速度を変化する。運転者は
手動操作レバー(16)の揺動操作を介して車両の走行状態
を変化させる。運転者が手動操作レバー(16)に適当に大
きな揺動操作力を掛けると、歯部材(62)の歯列(72)から
係止部材(80)へ押出し力が作用し、アーム(76)は押圧部
材(84)に抗して揺動して、係止部材(80)は、歯部材(62)
の歯列(72)の歯間から押出されて、歯列(72)に沿って摺
動し、手動操作レバー(16)は揺動自在になる。手動操作
レバー(16)が所望の揺動位置になり、運転者が手動操作
レバー(16)への揺動操作力を解除するのに伴い、アーム
(76)は押圧部材(84)の力により揺動し、係止部材(80)
は、歯部材(62)の歯列(72)の歯間へ嵌入し、歯部材(62)
を係止し、手動操作レバー(16)は変更後の揺動位置に拘
束される。こうして、車両は、手動操作レバー(16)の変
更後の揺動位置に対応した進行方向及び走行速度とな
る。運転者が操作ペダル(92)を踏込むと、アーム操作部
材(86)がアーム(76)を押圧部材(84)に抗して揺動させ、
係止部材(80)が歯部材(62)から離反され、係止部材(80)
による歯部材(62)の係止は解除され、手動操作レバー(1
6)は揺動自在になる。一方、連行部材(38)は、運転者に
よる操作ペダル(92)の踏込みに伴い、変位して、手動操
作レバー(16)を中立位置へ連行し、HST(12)の出力は
零となる。
【0012】請求項3の車両用HST制御装置(10)で
は、運転者が操作ペダル(92)を踏込むのに伴い、手動操
作レバー(16)は中立位置へ切替えられる。検出スイッチ
(96)は操作ペダル(92)の踏込みを検出し、始動制御手段
(98)は、手動操作レバー(16)が中立位置にある条件下で
のみ、原動機の始動操作を許容する。
【0013】請求項4の車両用HST制御装置(10)で
は、運転者がブレーキペダル(92)を踏込むのに伴い、車
両のブレーキが作動するとともに、手動操作レバー(16)
は中立位置へ切替えられる。検出スイッチ(96)はブレー
キペダル(92)の踏込みを検出し、始動制御手段(98)は、
ブレーキペダル(92)が踏込まれているときのみ、すなわ
ち車両のブレーキが作動し、かつ手動操作レバー(16)が
中立位置にある条件下でのみ、原動機の始動操作を許容
する。
【0014】
【実施例】以下、この発明を図面の実施例について説明
する。図1はHST制御装置10の主要部の正面図、図2
は図1の手動操作レバー16及びブラケット24の範囲を図
1の左側面方向から見た分解図、図3は図1の手動操作
レバー16及びブラケット24の範囲の平面図である。この
HST制御装置10は例えばスピードスプレーヤ、ゴルフ
場用エアレータ等の比較的軽量の圃場自走車等に装備さ
れる。HST12は、自走車の動力伝達装置に配設され、
原動機としての図示していないエンジンにより駆動され
る。制御レバー14は、HST12に装備され、回動位置に
関係してHST12の斜板の角度を変更し、回動位置に関
係してHST12の出力の回転方向及び回転速度、すなわ
ち、自走車の前進、後進、停止、及び走行速度を変化さ
せる。
【0015】図1〜図3において、手動操作レバー16
は、下側から順番に、下側部分18、板ばね20、及び上側
部分22を備え、ばね20の上下の端部が上側部分22の下端
部及び下側部分18の上端部にそれぞれボルト66,64によ
り結合している。案内溝23(図3)は、手動操作レバー
16の中立位置に対応する部位において左右方向へ屈曲
し、この中立位置から前方(図3において左方)及び後
方(図3において右方)へ段違いに延び、前方への延び
量が後方への延び量より長くなっている。手動操作レバ
ー16は、上側部分22において案内溝23を貫通し、板ばね
20における弾性変形により案内溝23の屈曲部を経由して
案内溝23の前進側及び後進側へ移動自在になっている。
後述するように、手動操作レバー16が案内溝23において
中立位置にあるとき、制御レバー14も中立位置となっ
て、HST12の出力は零となり、手動操作レバー16が案
内溝23において中立位置から前進側及び後進側へ移動さ
れているとき、制御レバー14は中立位置に対してそれぞ
れ前進方向及び後進方向へ回動し、HST12の出力は前
進方向及び後進方向へ回転するようになっている。ま
た、HST12の出力の回転速度は、手動操作レバー16が
案内溝23内において中立位置から離れる程、増大する。
【0016】ブラケット24は、フレーム(図示せず)に
固定され、軸部26を左右水平方向へ突出させている。軸
部26は、ブシュ28、下側部分18の下端部、ブシュ30、及
び座金32を貫通してから、止め輪34を先端部に留められ
る。これにより、手動操作レバー16は、軸部26から成る
支点36の周りに揺動自在となる。連行ブラケット38は、
軸部26に平行に延びる軸部40を一体に備え、軸部40は、
ブシュ42、ブラケット24の上端部、ブシュ44、及び座金
46を貫通してから先端部において止め輪48を留められ、
これにより、連行ブラケット38は軸部40から成る支点50
の周りに揺動自在にブラケット24の上端部に支持され
る。戻し板52は、連行ブラケット38へ向かって左右水平
に突出する上側及び下側戻しピン54,56を上下に備え、
上側及び下側戻しピン54,56は、それぞれ連行ブラケッ
ト38の上側及び下側窓58,60内へ挿入されている。セク
タ62は、下側部分18の上端部と戻し板52との間に挟ま
れ、2本のボルト64は板ばね20側から下側部分18の上端
部、セクタ62、及び戻し板52に挿通されて、それらを相
互に固定する。リンクロッド68は、前端部をボルト70に
より回転自在に下側部分18の中間部へ結合され、後端部
を制御レバー14へ回動自在に結合し、手動操作レバー16
の揺動に伴って、前後方向へ変位して、制御レバー14を
回動させる。この結果、制御レバー14は、手動操作レバ
ー16の揺動位置に対応する回動位置となる。
【0017】セクタ62は、扇形であり、歯列72は、支点
50を中心とするセクタ62の円弧状の上縁に沿って形成さ
れ、中央部に平坦部74を有している。係止アーム76は、
ボルト77の軸部に嵌合して、ボルト77から成る支点78の
周りに回転自在に支持され、支点78から所定距離の個所
において左右水平方向へ突出する係止ピン80を備える。
係止ピン80は、歯列72の歯間へ上方から嵌入自在であ
り、嵌入時では、セクタ62を揺動方向へ係止する。ステ
ー82は、フレームに固定され、圧縮コイルばね84は、ス
テー82の上壁及び係止アーム76の上面の間に縮設され、
係止アーム76を下方へ付勢する。ベルクランク86は、係
止アーム76の下側に配設され、軸部88を介してステー82
の下端部に回転自在に結合し、係止アーム76の下面に当
接する部位を備える。リレーロッド90は、両端部におい
て連行ブラケット38及びベルクランク86の偏心部分へ回
転自在に結合し、連行ブラケット38の揺動変位に伴って
変位して、ベルクランク86を軸部88の周りに揺動させ
る。
【0018】ブレーキペダル92は、運転席の足元に設け
られ、踏込み時に自走車のブレーキを作動させる。ブレ
ーキペダル92の踏込みは、また、ワイヤ94を介して連行
ブラケット38へ伝達され、連行ブラケット38を揺動させ
る。安全スイッチ96は、ブレーキペダル92が踏込まれて
いるか否かを検出し、始動制御装置98は、安全スイッチ
96からの入力に基づいてHST12の駆動用のエンジンの
始動を制御する。
【0019】HST制御装置10の作用について説明す
る。運転者は、運転席に腰掛けて、手動操作レバー16を
手で揺動操作する。手動操作レバー16に運転者からの揺
動操作力が作用していないときは、係止アーム76は圧縮
コイルばね84の付勢力により支点78の周りに下方へ付勢
され、係止ピン80は、歯列72の歯間に嵌入し、セクタ62
を揺動方向へ係止している。セクタ62は手動操作レバー
16に固定されているので、手動操作レバー16は揺動位置
を保持する。
【0020】運転者が手動操作レバー16に揺動方向の操
作力を掛けると、セクタ62は係止ピン80に対して変位し
ようとし、歯列72から係止ピン80へ上方向の力が作用し
て、係止アーム76は、支点78の周りを上方へ揺動して、
係止ピン80は歯列72の歯間から抜け出る。こうして、歯
列72が係止ピン80を滑りつつ、セクタ62が係止ピン80に
対して変位し、手動操作レバー16は揺動する。運転者が
手動操作レバー16の揺動操作力を解除するのに伴い、係
止ピン80は、圧縮コイルばね84の付勢力により歯列72の
歯間へ再び嵌入し、手動操作レバー16は変更後の揺動位
置に保持される。平坦部74は歯列72の中央部に形成さ
れ、手動操作レバー16の起立位置近辺では、係止ピン80
が、平坦部74に収まって、平坦部74内で連続的に移動自
在とし、平坦部74内での係止ピン80の適宜の移動により
制御レバー14が正しく中立位置になるのを保証する。
【0021】図4は手動操作レバー16が前進側の所定の
揺動位置にあるときの係止ピン80及び歯列72等の位置関
係を詳細に示している。戻し板52の上側及び下側戻しピ
ン54,56は連行ブラケット38の上側及び下側窓58,60内
に位置し、支点36の周りの手動操作レバー16の揺動に伴
って、上側及び下側窓58,60に対して相対変位する。リ
ンクロッド68は、支点36の周りの手動操作レバー16の揺
動に伴い、前後方向へ変位し、制御レバー14を回動させ
る。制御レバー14は、手動操作レバー16の中立位置で
は、中立位置となって、HST12の出力は零となり、手
動操作レバー16が、案内溝23内において中立位置に対し
て前進側及び後進側の揺動位置となっているとき、制御
レバー14も中立位置に対して前進側及び後進側の回動位
置となって、HST12の出力は前進方向及び後進方向へ
回転して、自走車は前進及び後進する。手動操作レバー
16が中立位置から離れた揺動位置になる程、制御レバー
14は中立位置に対して大きく回動し、HST12の回転速
度は増大し、自走車の前進速度又は後進速度は増大す
る。
【0022】運転者がブレーキペダル92を踏込むと、ワ
イヤ94が変位して、連行ブラケット38が支点50の周りを
回動する。一方、支点50の周りの連行ブラケット38の回
動に伴い、リレーロッド90が変位し、ベルクランク86が
軸部88の周りを回動する。係止アーム76は、ベルクラン
ク86の回動に伴って、圧縮コイルばね84の付勢力に抗し
て、ベルクランク86により持ち上げられ、係止ピン80は
歯列72の歯間から押出され、手動操作レバー16は揺動許
容状態になる。
【0023】図5はブレーキペダル92の踏込みに伴う連
行ブラケット38による上側戻しピン54の連行状態を示し
ている。連行ブラケット38は、ブレーキペダル92の踏込
みに伴って揺動するが、手動操作レバー16が前進位置に
あるときは、連行ブラケット38の揺動に伴い、下側戻し
ピン56と下側窓60の左側縁との間には所定の間隙が残さ
れつつ、上側窓58の左側縁が上側戻しピン54に当接し
(図5において実線の上側及び下側戻しピン54,56が対
応している。)、上側戻しピン54を後方へ連行し、手動
操作レバー16は中立位置となる。また、手動操作レバー
16が後進位置にあるときは、連行ブラケット38の揺動に
伴い、上側戻しピン54と上側窓58の右側縁との間には所
定の間隙が残されつつ、下側窓60の右側縁が下側戻しピ
ン56に当接し(図5において二点鎖線の上側及び下側戻
しピン54,56が対応している。)、下側戻しピン56を前
方へ連行し、手動操作レバー16は中立位置となる。ブレ
ーキペダル92の踏込みが解除されると、連行ブラケット
38は、ワイヤ94により傾動状態から再び図1の中立位置
へ戻される。
【0024】一方、安全スイッチ96はブレーキペダル92
の踏込みを検出する。始動制御装置98は、安全スイッチ
96からの入力に基づいて、ブレーキペダル92が踏込まれ
ているときのみ、すなわち、手動操作レバー16が必ず中
立位置となっており、さらに、ブレーキペダル92の踏込
みにより自走車のブレーキが作動している期間のみ、H
ST12の駆動用エンジンの始動を許容する。
【0025】実施例では、ブレーキペダル92がワイヤ94
を介して連行ブラケット38を操作するようになっている
が、ブレーキペダル92とは別個に、連行ブラケット38の
操作専用の操作ペダルをブレーキペダル92に並設し、ワ
イヤ94を介して操作ペダルと連行ブラケット38を連結し
て、操作ペダルの踏み込みより連行ブラケット38を操作
するようにしてもよい。
【0026】
【発明の効果】請求項1,2の発明では、HSTの外部
に手動操作レバーの揺動位置保持機構を装備する必要の
ある車両用HST制御装置において、運転者が操作ペダ
ルを踏込むのに伴い、手動操作レバーを自動的に中立位
置へ切替えることができ、緊急時にHSTを迅速かつ確
実に中立位置とすることができる。
【0027】請求項3の発明では、操作ペダルが踏込ま
れて、手動操作レバーが自動的に中立位置となって、H
STが中立位置となっているときのみ、HSTを駆動す
る原動機の始動が許容されるので、原動機の始動時の安
全性を向上できる。
【0028】請求項4の発明では、ブレーキペダルが踏
込まれて、車両のブレーキが作動し、かつ手動操作レバ
ーが自動的に中立位置となって、HSTが中立位置とな
っているときのみ、HSTを駆動する原動機の始動が許
容されるので、原動機の始動時の安全性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】HST制御装置の主要部の正面図である。
【図2】図1の手動操作レバー及びブラケットの範囲を
図1の左側面方向から見た分解図である。
【図3】図1の手動操作レバー及びブラケットの範囲の
平面図である。
【図4】手動操作レバーが前進側の所定の揺動位置にあ
るときの係止ピン及び歯列等の位置関係を詳細に示す図
である。
【図5】ブレーキペダルの踏込みに伴う連行ブラケット
による上側戻しピンの連行状態を示す図である。
【符号の説明】
10 HST制御装置(車両用HST制御装置) 12 HST 14 制御レバー 16 手動操作レバー 38 連行ブラケット(連行部材) 62 セクタ(歯部材) 72 歯列 76 係止アーム(アーム) 80 係止ピン(係止部材) 84 圧縮コイルばね(押圧部材) 86 ベルクランク(係止解除部材、アーム操作部
材) 92 ブレーキペダル(操作ペダル) 96 安全スイッチ(検出スイッチ) 98 始動制御装置(始動制御手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)車両を前後進させるHST(12)、
    (b)前記HST(12)に設けられ回動位置に関係して前
    記HST(12)の出力の回転方向及び回転速度を変化させ
    る制御レバー(14)、(c)運転者により揺動操作されて
    前記制御レバー(14)を回動させる手動操作レバー(16)、
    (d)歯列(72)を備え前記手動操作レバー(16)に取付け
    られた歯部材(62)、(e)前記歯列(72)の歯間への嵌入
    により前記手動操作レバー(16)を揺動方向へ係止し前記
    歯部材(62)の所定値以上の揺動力に対しては前記歯列(7
    2)の歯間から押出されて前記歯列(72)に沿って摺動する
    係止部材(80)、(f)前記係止部材(80)を前記歯列(72)
    へ押圧する押圧部材(84)、(g)操作ペダル(92)の踏込
    みに伴い前記押圧部材(84)に抗して前記係止部材(80)を
    前記歯列(72)から離反させる係止解除部材(86)、及び
    (h)前記操作ペダル(92)の踏込みに伴い前記手動操作
    レバー(16)を前記制御レバー(14)の中立位置に対応する
    中立位置へ連行する連行部材(38)、を有していることを
    特徴とする車両用HST制御装置。
  2. 【請求項2】 (a)車両を前後進させるHST(12)、
    (b)前記HST(12)に設けられ回動位置に関係して前
    記HST(12)の出力の回転方向及び回転速度を変化させ
    る制御レバー(14)、(c)運転者により揺動操作されて
    前記制御レバー(14)を回動させる手動操作レバー(16)、
    (d)歯列(72)を備え前記手動操作レバー(16)に取付け
    られた歯部材(62)、(e)前記歯部材(62)の方へ進退自
    在に揺動するアーム(76)、(f)前記アーム(76)に取付
    けられ前記歯列(72)の歯間への嵌入により前記手動操作
    レバー(16)を揺動方向へ係止し前記歯部材(62)の所定値
    以上の揺動力に対しては前記歯列(72)の歯間から押出さ
    れて前記歯列(72)に沿って摺動する係止部材(80)、
    (g)前記アーム(76)を前記歯部材(62)へ押圧する押圧
    部材(84)、(h)操作ペダル(92)の踏込み操作に連動し
    て揺動し前記手動操作レバー(16)を前記制御レバー(14)
    の中立位置に対応する中立位置へ連行する連行部材(3
    8)、及び(i)前記連行部材(38)の揺動に連動して回動
    して前記歯部材(62)からの離反方向へ前記アーム(76)を
    変位させるアーム操作部材(86)、を有していることを特
    徴とする車両用HST制御装置。
  3. 【請求項3】 (a)前記操作ペダル(92)が踏込まれて
    いるか否かを検出する検出スイッチ(96)、及び(b)前
    記HST(12)を駆動する原動機の始動を、前記検出スイ
    ッチ(96)が前記操作ペダル(92)の踏込みを検出している
    ときのみ、許容する始動制御手段(98)、を有しているこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の車両用HST制御
    装置。
  4. 【請求項4】 ブレーキペダル(92)は前記操作ペダル(9
    2)を兼ねていることを特徴とする請求項3記載の車両用
    HST制御装置。
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