JPH0818408B2 - 金属蒸着フイルム - Google Patents
金属蒸着フイルムInfo
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- JPH0818408B2 JPH0818408B2 JP63293088A JP29308888A JPH0818408B2 JP H0818408 B2 JPH0818408 B2 JP H0818408B2 JP 63293088 A JP63293088 A JP 63293088A JP 29308888 A JP29308888 A JP 29308888A JP H0818408 B2 JPH0818408 B2 JP H0818408B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、アルミニウム等金属蒸着膜との蒸着性、接
着性の改良されたプラスチックフイルムに関するもので
ある。特に金属蒸着において金属光沢がなく接着性及び
耐水性を向上させたフイルムに関するものである。
着性の改良されたプラスチックフイルムに関するもので
ある。特に金属蒸着において金属光沢がなく接着性及び
耐水性を向上させたフイルムに関するものである。
[従来の技術] 従来、金属蒸着易接着性ポリエステルについては多く
の研究がなされている。例えば、特開昭56-16549号、特
開昭59-79732号には、金属との接着性の良いポリマーを
ブレンド、あるいはコーティングしたフイルムについて
記載されている。
の研究がなされている。例えば、特開昭56-16549号、特
開昭59-79732号には、金属との接着性の良いポリマーを
ブレンド、あるいはコーティングしたフイルムについて
記載されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、従来の金属蒸着易接着フイルムでは、
金属との接着力と金属蒸着においての外観の美麗さを問
題として取り上げているものが多く、金属との接着力が
大きく金属の光沢がない、つまり、艶消しタイプについ
ては、ほとんど公知例がない。
金属との接着力と金属蒸着においての外観の美麗さを問
題として取り上げているものが多く、金属との接着力が
大きく金属の光沢がない、つまり、艶消しタイプについ
ては、ほとんど公知例がない。
[課題を解決するための手段] 本発明は、結晶性ポリエステルフイルムA層の少なく
とも片面に低結晶性ポリエステルフイルムB層を積層し
てなる複合フイルムの該ポリエステルフイルムB層のA
層側とは逆面にのみ金属蒸着されてなる金属蒸着フイル
ムにおいて、該ポリエステルフイルムの表面に高さが0.
21〜0.5μmの突起が50〜20000個/mm形成されてなるこ
とを特徴とする金属蒸着フイルムに関するものである。
とも片面に低結晶性ポリエステルフイルムB層を積層し
てなる複合フイルムの該ポリエステルフイルムB層のA
層側とは逆面にのみ金属蒸着されてなる金属蒸着フイル
ムにおいて、該ポリエステルフイルムの表面に高さが0.
21〜0.5μmの突起が50〜20000個/mm形成されてなるこ
とを特徴とする金属蒸着フイルムに関するものである。
本発明におけるポリエステルとはジカルボン酸とジオ
ール成分とから縮合法によって得られるエステル基を含
むポリマーの総称であり、ジカルボン酸としてテレフタ
ル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸
などがあり、ジオールとしてはエチレングリコール、1,
4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキ
サンジメタノール、ポリエチレングリコールなどがあ
る。当然2種類以上のジカルボン酸やジオールからの共
重合体やさらに他のモノマーやポリマーを共重合させた
ものでも良い。
ール成分とから縮合法によって得られるエステル基を含
むポリマーの総称であり、ジカルボン酸としてテレフタ
ル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸
などがあり、ジオールとしてはエチレングリコール、1,
4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキ
サンジメタノール、ポリエチレングリコールなどがあ
る。当然2種類以上のジカルボン酸やジオールからの共
重合体やさらに他のモノマーやポリマーを共重合させた
ものでも良い。
結晶性ポリエステルとは、後述する結晶化パラメータ
ΔTcgが80℃未満であり。例えばポリエチレンテレフタ
レート(以後PETと称する)などであるが、ポリエステ
ルA中に、エチレンテレフタレートの構成成分が85モル
%以上、より好ましくは90モル%以上含有して良い。エ
チレンテレフタレート構成成分以外のポリエステル構成
成分を含有せしめる方法は、たとえばPETに他のジカル
ボン酸またはジオールを共重合する方法、あるいはPET
に他の共重合ポリエステルを溶融混合する方法のいずれ
でも良く、好ましくは後者の溶融混合する方法でポリエ
ステルAとなすことが好ましい。
ΔTcgが80℃未満であり。例えばポリエチレンテレフタ
レート(以後PETと称する)などであるが、ポリエステ
ルA中に、エチレンテレフタレートの構成成分が85モル
%以上、より好ましくは90モル%以上含有して良い。エ
チレンテレフタレート構成成分以外のポリエステル構成
成分を含有せしめる方法は、たとえばPETに他のジカル
ボン酸またはジオールを共重合する方法、あるいはPET
に他の共重合ポリエステルを溶融混合する方法のいずれ
でも良く、好ましくは後者の溶融混合する方法でポリエ
ステルAとなすことが好ましい。
本発明の低結晶性ポリエステルとは、ΔTcgが80℃を
越えるものであり、例えば前記ポリエステルAより前記
共重合成分の含有率が高く、好ましくは結晶融解熱が2
〜6cal/gの低結晶ポリエステルである。ポリエステルB
の例としては、イソフタル酸を10モル%以上含有する共
重合体、あるいは共重合体の混合体が挙げられる。
越えるものであり、例えば前記ポリエステルAより前記
共重合成分の含有率が高く、好ましくは結晶融解熱が2
〜6cal/gの低結晶ポリエステルである。ポリエステルB
の例としては、イソフタル酸を10モル%以上含有する共
重合体、あるいは共重合体の混合体が挙げられる。
これらのポリエステルA及び/またはBには用途に応じ
て、各種安定剤、紫外線吸収剤、滑材、顔料、酸化防止
剤、帯電防止剤などが含有されていても良い。特にフイ
ルムの滑性を付与するにあたり、ポリエステル中に平均
粒径が0.1〜2.0μm、好ましくは0.5〜1.5μmの無機粒
子を0.01〜0.5重量%含有させているのがこのましく、
無機粒子がこの範囲未満では、蒸着工程などの加工が難
しくなる。また、この範囲を越えると、ガスバリア性が
低下するので好ましくない。無機粒子としては、特に限
定されないが、例えば、サイロイド、タルク、シリカ、
架橋型シリコン粒子などが挙げられる。
て、各種安定剤、紫外線吸収剤、滑材、顔料、酸化防止
剤、帯電防止剤などが含有されていても良い。特にフイ
ルムの滑性を付与するにあたり、ポリエステル中に平均
粒径が0.1〜2.0μm、好ましくは0.5〜1.5μmの無機粒
子を0.01〜0.5重量%含有させているのがこのましく、
無機粒子がこの範囲未満では、蒸着工程などの加工が難
しくなる。また、この範囲を越えると、ガスバリア性が
低下するので好ましくない。無機粒子としては、特に限
定されないが、例えば、サイロイド、タルク、シリカ、
架橋型シリコン粒子などが挙げられる。
本発明の金属蒸着した複合フイルムの、ポリエステル
B層の金属蒸着側表面は、高さ0.21〜0.5μm、好まし
くは0.21〜0.3μmの突起が形成し、しかもその個数が5
00〜20000個/mm、好ましくは700〜15000個/mm、より好
ましくは1000〜10000個/mmであるものである。ポリエス
テルAとポリエステルBの複合フイルムでは、滑性を付
与するのに必要な添加剤を本発明の範囲で添加され、そ
の表面粗さは、Raが0.01〜0.05とするのが好ましい。さ
らに、この複合フイルムは、蒸着機で金属を真空蒸着す
る過程で本発明の突起が形成されるのが好ましい。突起
高さが0.21μm未満であったり、また、突起数が500個/
mm未満であると金属との接着力は強いが蒸着面に金属光
沢が発現し好ましくない。また、突起高さが0.5μmを
越えたり、また、突起数が20000個/mmを越えると金属蒸
着面に割れが発生しガスバリア性が劣るため好ましくな
い。また、ここで言う突起とは、金属蒸着膜とポリエス
テルB層との界面で形成している突起であり、その形状
は限定されるものではないが、好ましくは長径と短径の
異なる棒状突起が好ましく、また、棒状突起が長手方向
に配列しているのが好ましい。上記範囲の高さの棒状突
起が上記範囲の個数で、フイルム長手方向に配列するの
が好ましい。またここで言う金属蒸着の金属とは、金、
銀、アルミニウム亜鉛、錫などの金属、酸化インジウ
ム、酸化ケイ基などの金属さんか物などが挙げられる
が、特にアルミニウムが好ましい。
B層の金属蒸着側表面は、高さ0.21〜0.5μm、好まし
くは0.21〜0.3μmの突起が形成し、しかもその個数が5
00〜20000個/mm、好ましくは700〜15000個/mm、より好
ましくは1000〜10000個/mmであるものである。ポリエス
テルAとポリエステルBの複合フイルムでは、滑性を付
与するのに必要な添加剤を本発明の範囲で添加され、そ
の表面粗さは、Raが0.01〜0.05とするのが好ましい。さ
らに、この複合フイルムは、蒸着機で金属を真空蒸着す
る過程で本発明の突起が形成されるのが好ましい。突起
高さが0.21μm未満であったり、また、突起数が500個/
mm未満であると金属との接着力は強いが蒸着面に金属光
沢が発現し好ましくない。また、突起高さが0.5μmを
越えたり、また、突起数が20000個/mmを越えると金属蒸
着面に割れが発生しガスバリア性が劣るため好ましくな
い。また、ここで言う突起とは、金属蒸着膜とポリエス
テルB層との界面で形成している突起であり、その形状
は限定されるものではないが、好ましくは長径と短径の
異なる棒状突起が好ましく、また、棒状突起が長手方向
に配列しているのが好ましい。上記範囲の高さの棒状突
起が上記範囲の個数で、フイルム長手方向に配列するの
が好ましい。またここで言う金属蒸着の金属とは、金、
銀、アルミニウム亜鉛、錫などの金属、酸化インジウ
ム、酸化ケイ基などの金属さんか物などが挙げられる
が、特にアルミニウムが好ましい。
本発明の複合ポリエステルフイルムは、次のような工
程で製造されるが一例でありこれに制約されることはな
い。ポリエステルAとポリエステルBとを別々の押出機
に供給し、融解させ、その溶融体をパイプ内あるいは口
金内で合流させて押出して未延伸フイルムを得る。該未
延伸フイルムは縦および横方向に延伸されるが、,その
温度はポリエステルAの二次転移点以上、ポリエステル
Bの融点以下であり、通常80〜150℃である。延伸倍率
は縦、横方向それぞれに2.5〜5.0倍であり、この二軸延
伸は逐次延伸でも同時二軸延伸でも良い。この延伸され
たポリエステルフイルムは熱処理工程に移される。熱処
理温度はポリエステルBの結晶融解開始温度〜結晶融解
終了温度の範囲で行われる。熱処理されたフイルムは、
ポリエステルBの結晶化温度の範囲、通常は130〜190℃
の温度の範囲に冷却され、1〜10秒間保持された後、5
〜50℃/秒の冷却速度で冷却される。このようにして得
られた複合ポリエステルフイルムは、通常の真空蒸着装
置を用いポリエステルB層表面に金属を蒸着し、蒸着フ
イルムとする。また該フイルムを使用する場合、たとえ
ばヒートシール性を付与する場合、該フイルムにヒート
シール性のあるフイルム、例えばCPPなどと接着剤によ
りドライラミネートして使用するのが好ましい。
程で製造されるが一例でありこれに制約されることはな
い。ポリエステルAとポリエステルBとを別々の押出機
に供給し、融解させ、その溶融体をパイプ内あるいは口
金内で合流させて押出して未延伸フイルムを得る。該未
延伸フイルムは縦および横方向に延伸されるが、,その
温度はポリエステルAの二次転移点以上、ポリエステル
Bの融点以下であり、通常80〜150℃である。延伸倍率
は縦、横方向それぞれに2.5〜5.0倍であり、この二軸延
伸は逐次延伸でも同時二軸延伸でも良い。この延伸され
たポリエステルフイルムは熱処理工程に移される。熱処
理温度はポリエステルBの結晶融解開始温度〜結晶融解
終了温度の範囲で行われる。熱処理されたフイルムは、
ポリエステルBの結晶化温度の範囲、通常は130〜190℃
の温度の範囲に冷却され、1〜10秒間保持された後、5
〜50℃/秒の冷却速度で冷却される。このようにして得
られた複合ポリエステルフイルムは、通常の真空蒸着装
置を用いポリエステルB層表面に金属を蒸着し、蒸着フ
イルムとする。また該フイルムを使用する場合、たとえ
ばヒートシール性を付与する場合、該フイルムにヒート
シール性のあるフイルム、例えばCPPなどと接着剤によ
りドライラミネートして使用するのが好ましい。
このようにして得られた金属蒸着複合フイルムの厚み
は好ましくは10〜50μmであり、ポリエステルB層の厚
みは好ましくは0.41〜3.0、より好ましくは0.41〜2.0、
さらに好ましくは0.41〜1.0μmである。ポリエステル
B層の厚みが0.41μm未満では金属との接着力は強いが
蒸着面に金属光沢が発現し好ましくない。また3.0μm
を越えると金属蒸着面に割れが発生しガスバリア性が劣
るため好ましくない。また本発明の金属蒸着フイルム
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の
フイルムと積層して使用するのが好ましい。
は好ましくは10〜50μmであり、ポリエステルB層の厚
みは好ましくは0.41〜3.0、より好ましくは0.41〜2.0、
さらに好ましくは0.41〜1.0μmである。ポリエステル
B層の厚みが0.41μm未満では金属との接着力は強いが
蒸着面に金属光沢が発現し好ましくない。また3.0μm
を越えると金属蒸着面に割れが発生しガスバリア性が劣
るため好ましくない。また本発明の金属蒸着フイルム
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の
フイルムと積層して使用するのが好ましい。
[発明の効果] 本発明の金属蒸着フイルムは金属蒸着層の接着力が強
固で、しかも金属蒸着の金属光沢がないという結果を有
する。
固で、しかも金属蒸着の金属光沢がないという結果を有
する。
本発明品は、金属との接着力が強固なためスナック食
品分野はもちろん、ボイル用途にも使用できる。
品分野はもちろん、ボイル用途にも使用できる。
[特性の測定方法及び効果の評価方法] 本発明の測定方法、並びに効果の評価方法は次の通り
である。
である。
(1) 粒子の平均粒径 粒子をエチレングリコール中または水スラリーとして
分散させ、遠心沈降式粒度分布測定装置(堀場製作所製
CAPA500)を用いて、体積平均半径D1(μm)を測定し
た。
分散させ、遠心沈降式粒度分布測定装置(堀場製作所製
CAPA500)を用いて、体積平均半径D1(μm)を測定し
た。
(2) 突起高さ 2検出器方式の走査型電子顕微鏡(エリオニクス
(株)製ESM-3200)と断面測定装置(エリオニクス
(株)製PMS−1)で、蒸着フイルムの平滑面の高さを
0とし、しかも、フイルム長手方向と45°の方向に走査
したときの高さ測定値を、256階調のグレー値として画
像処理装置(カールツァイス(株)製IBAS2000)に送
り、このグレー値をもとに画像処理装置上に蒸着フイル
ムの突起画像を再構築する。
(株)製ESM-3200)と断面測定装置(エリオニクス
(株)製PMS−1)で、蒸着フイルムの平滑面の高さを
0とし、しかも、フイルム長手方向と45°の方向に走査
したときの高さ測定値を、256階調のグレー値として画
像処理装置(カールツァイス(株)製IBAS2000)に送
り、このグレー値をもとに画像処理装置上に蒸着フイル
ムの突起画像を再構築する。
次に、この表面突起画像で2値化された突起部分のグ
レー値の最高値を突起高さ(nm)に換算し、表面突起の
平均高さ(nm)は、この測定を該フイルム面10mm2につ
いて求めて平均した。また突起数は1mmに換算したもの
である。
レー値の最高値を突起高さ(nm)に換算し、表面突起の
平均高さ(nm)は、この測定を該フイルム面10mm2につ
いて求めて平均した。また突起数は1mmに換算したもの
である。
(3) 平均表面粗さ(Ra) JIS−B−0601にしたがって、触針式表面粗さ計を用
いて測定した。なお、カットオフは0.08mm、測定長は4m
mとした。
いて測定した。なお、カットオフは0.08mm、測定長は4m
mとした。
(4) Alの接着力 ポリエステルB層側の表面にAlを250〜700A連続蒸着
した後、50μmのCPPと接着剤によりドライラミネート
し、40℃×48Hrの条件でエージングした試料を15mm幅に
サンプリングし、テンシロンにより、200mm/分の速度
で、フイルムとAlとの接着力を評価した。
した後、50μmのCPPと接着剤によりドライラミネート
し、40℃×48Hrの条件でエージングした試料を15mm幅に
サンプリングし、テンシロンにより、200mm/分の速度
で、フイルムとAlとの接着力を評価した。
○ 300g/15mm以上 △ 100〜300g/15mm × 100g/15mm以下 (5) 蒸着膜外観(光沢度) 日本電色工業社製光沢度計(VG-107)を使用して測定
した。10回の測定の平均値をもって値とした。
した。10回の測定の平均値をもって値とした。
○ 600%以上 △ 400〜600% × 400以下 (6) ポリエステルB層の厚み 複合フイルムをポリエステルB層が上になるように、
ガラス支持体のうえに、しわのない状態で貼付し、ポリ
エステルB層を、N−メチル−2−ピロリドン溶剤によ
り溶かし、これを触針式表面粗さ計にかけて、ポリエス
テル(A+B)層とポリエステルB層のないポリエステ
ルA層との境目の段差を測定した。20回の測定の平均値
を値とした。
ガラス支持体のうえに、しわのない状態で貼付し、ポリ
エステルB層を、N−メチル−2−ピロリドン溶剤によ
り溶かし、これを触針式表面粗さ計にかけて、ポリエス
テル(A+B)層とポリエステルB層のないポリエステ
ルA層との境目の段差を測定した。20回の測定の平均値
を値とした。
(7) 結晶化パラメータΔTcg パーキンエルマー社製のDSC(示差走査熱量計)II型
を用いて測定した。DSCの測定条件は次の通りである。
すなわち、試料10mgをDSC装置にセットし、300℃の温度
で5分間溶融した後、液体窒素中に急冷する。この急冷
試料を10℃/分で昇温し、ガラス転移点Tgを検知する。
さらに昇温を続け、ガラス状態からの結晶化発熱ピーク
温度をもって冷結晶化温度Tccとした。ここでTccとTgの
差(Tcc-Tg)を結晶化パラメータΔTcgと定義する。
を用いて測定した。DSCの測定条件は次の通りである。
すなわち、試料10mgをDSC装置にセットし、300℃の温度
で5分間溶融した後、液体窒素中に急冷する。この急冷
試料を10℃/分で昇温し、ガラス転移点Tgを検知する。
さらに昇温を続け、ガラス状態からの結晶化発熱ピーク
温度をもって冷結晶化温度Tccとした。ここでTccとTgの
差(Tcc-Tg)を結晶化パラメータΔTcgと定義する。
(8) ガスバリア性(水蒸気透過率) 水蒸気透過率測定装置(ハネウエル(株)製W825型)
を用いて40℃、100%RHの条件にて測定した。
を用いて40℃、100%RHの条件にて測定した。
○:1g/m2・24hr未満 ×:1g/m2・24hr以上 [実施例] 本発明を実施例に基づき説明する。
実施例1 ポリエステルAとしてPET(平均粒径1.2μmのシリカ
粒子を0.04重量%含有)および、ポリエステルBとし
て、ポリエチレンテレフタレート・イソフタレート(PE
T/I)=84/16(結晶融点220℃、平均粒径1.2μmのシリ
カ粒子を0.1重量%含有)を別々の押出機で溶融させ、
この溶融体をパイプ内で合流させたのち押出しで片側に
PET/I層を積層した未延伸フイルムを得た。なお、上記
において、ポリマ重合工程においてエステル交換反応終
了後に、エチレングリコールに分散させた上記粒子を重
合系内に添加し、ポリマ中に上記のような適度な平均粒
径を有する粒子を上記のように適量含有させる。上記未
延伸フイルムをまず縦方向に90℃で3.3倍延伸し、次い
で横方向に100℃で3.4倍に延伸した後、220℃×4秒間
熱処理した後、冷却工程において、170℃×3秒間保持
した後、1m/分の微風ゾーンにおいて、5秒間でフイル
ム表面を30℃まで冷却(約30℃/秒の冷却速度)した。
フイルムの総厚みは12μm、PET/I層1.0μmのフイルム
を得た。得られた複合フイルムは、PET/I層側にAlを500
A蒸着をし、表面の特性を評価した。
粒子を0.04重量%含有)および、ポリエステルBとし
て、ポリエチレンテレフタレート・イソフタレート(PE
T/I)=84/16(結晶融点220℃、平均粒径1.2μmのシリ
カ粒子を0.1重量%含有)を別々の押出機で溶融させ、
この溶融体をパイプ内で合流させたのち押出しで片側に
PET/I層を積層した未延伸フイルムを得た。なお、上記
において、ポリマ重合工程においてエステル交換反応終
了後に、エチレングリコールに分散させた上記粒子を重
合系内に添加し、ポリマ中に上記のような適度な平均粒
径を有する粒子を上記のように適量含有させる。上記未
延伸フイルムをまず縦方向に90℃で3.3倍延伸し、次い
で横方向に100℃で3.4倍に延伸した後、220℃×4秒間
熱処理した後、冷却工程において、170℃×3秒間保持
した後、1m/分の微風ゾーンにおいて、5秒間でフイル
ム表面を30℃まで冷却(約30℃/秒の冷却速度)した。
フイルムの総厚みは12μm、PET/I層1.0μmのフイルム
を得た。得られた複合フイルムは、PET/I層側にAlを500
A蒸着をし、表面の特性を評価した。
このように、適度な平均粒径を有する粒子を適量ポリ
マ中に分散させ、上記のような延伸、熱処理を施すこと
により、本発明における特定のB層の表面突起を形成す
ることができる。
マ中に分散させ、上記のような延伸、熱処理を施すこと
により、本発明における特定のB層の表面突起を形成す
ることができる。
このフイルムは、Alとの接着力が強固であり、しかも
金属蒸着の金属光沢がないものであった。
金属蒸着の金属光沢がないものであった。
比較例1 ポリエステルAとしてPETおよび、ポリエステルBと
して、ポリエチレンテレフタレート・イソフタレート
(PET/I)=95/5(結晶融点240℃)を別々の押出機で溶
融させ、実施例1と同様にして二軸延伸フイルムを得
た。フイルムの総厚みは12μm、ポリエステルB層の厚
みは0.5μmである。得られたフイルムはAlとの接着力
が弱いものであった。
して、ポリエチレンテレフタレート・イソフタレート
(PET/I)=95/5(結晶融点240℃)を別々の押出機で溶
融させ、実施例1と同様にして二軸延伸フイルムを得
た。フイルムの総厚みは12μm、ポリエステルB層の厚
みは0.5μmである。得られたフイルムはAlとの接着力
が弱いものであった。
比較例2 ポリエステルAとしてPET(平均粒径1.2μmのシリカ
粒子を0.04重量%含有)および、ポリエステルBとし
て、PET/I=84/16(結晶融点220℃、平均粒径2.0μmの
シリカ粒子を1.0重量%含有)を別々の押出機で溶融さ
せ、実施例1と同様にして二軸延伸フイルムを得た。フ
イルム厚みは12μm、ポリエステルB層の厚みは5.0μ
mである。得られたフイルムはAlとの接着力は強く、金
属蒸着の金属光沢がないものであったが、金属蒸着フイ
ルムのガスバリア性がないものであった。
粒子を0.04重量%含有)および、ポリエステルBとし
て、PET/I=84/16(結晶融点220℃、平均粒径2.0μmの
シリカ粒子を1.0重量%含有)を別々の押出機で溶融さ
せ、実施例1と同様にして二軸延伸フイルムを得た。フ
イルム厚みは12μm、ポリエステルB層の厚みは5.0μ
mである。得られたフイルムはAlとの接着力は強く、金
属蒸着の金属光沢がないものであったが、金属蒸着フイ
ルムのガスバリア性がないものであった。
比較例3 ポリエステルAとしてPET(平均粒径1.2μmのシリカ
粒子を0.04重量%含有)および、ポリエステルBとして
PET(平均粒径4.0μmのシリカ粒子を2.5重量%含有)
を別々の押出機で溶融させ、実施例1と同様にして二軸
延伸フイルムを得た。フイルム厚みは12μm、ポリエス
テルB層の厚みは1.0μmである。得られたフイルムはA
lとの接着力が弱いものであった。
粒子を0.04重量%含有)および、ポリエステルBとして
PET(平均粒径4.0μmのシリカ粒子を2.5重量%含有)
を別々の押出機で溶融させ、実施例1と同様にして二軸
延伸フイルムを得た。フイルム厚みは12μm、ポリエス
テルB層の厚みは1.0μmである。得られたフイルムはA
lとの接着力が弱いものであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−225345(JP,A) 特開 昭59−230746(JP,A) 特開 昭61−135728(JP,A) 特開 昭60−63151(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】結晶性ポリエステルフイルムA層の少なく
とも片面に低結晶性ポリエステルフイルムB層を積層し
てなる複合フイルムの該ポリエステルフイルムB層のA
層側とは逆面にのみ金属蒸着されてなる金属蒸着フイル
ムにおいて、該ポリエステルフイルムB層の該金属蒸着
面側の表面に高さが0.21〜0.5μmの突起が500〜20000
個/mm形成されてなることを特徴とする金属蒸着フイル
ム。 - 【請求項2】ポリエステルフイルムB層に平均粒径0.1
〜2.0μmの無機粒子を0.01〜0.5wt%含有し、かつポリ
エステルフイルムB層の厚みが0.41〜3.0μmであるこ
とを特徴とする請求項1記載の金属蒸着フイルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63293088A JPH0818408B2 (ja) | 1988-11-18 | 1988-11-18 | 金属蒸着フイルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63293088A JPH0818408B2 (ja) | 1988-11-18 | 1988-11-18 | 金属蒸着フイルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02137923A JPH02137923A (ja) | 1990-05-28 |
JPH0818408B2 true JPH0818408B2 (ja) | 1996-02-28 |
Family
ID=17790279
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63293088A Expired - Fee Related JPH0818408B2 (ja) | 1988-11-18 | 1988-11-18 | 金属蒸着フイルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0818408B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4693087B2 (ja) * | 2004-02-12 | 2011-06-01 | 三菱樹脂株式会社 | 二軸延伸ポリエステルフィルム |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59230746A (ja) * | 1983-06-14 | 1984-12-25 | 東洋紡績株式会社 | 包装用フイルム |
JPS6063151A (ja) * | 1983-09-16 | 1985-04-11 | 東レ株式会社 | 金属薄膜蒸着用ポリエステルフイルム |
JPS61135728A (ja) * | 1984-12-07 | 1986-06-23 | Diafoil Co Ltd | ポリエステルフイルム |
JPS6253815A (ja) * | 1985-09-02 | 1987-03-09 | Teijin Ltd | 金属薄膜磁気記録媒体用ポリエステルフイルム |
FR2594381B1 (fr) * | 1986-02-14 | 1988-06-17 | Rhone Poulenc Films | Films composites polyester transparents utilisables notamment pour l'obtention de films metallises a haute brillance |
-
1988
- 1988-11-18 JP JP63293088A patent/JPH0818408B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02137923A (ja) | 1990-05-28 |
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