JPH08181030A - 磁性薄膜の製造方法、及びそれを用いた磁気ヘッド,磁気記録装置 - Google Patents

磁性薄膜の製造方法、及びそれを用いた磁気ヘッド,磁気記録装置

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JPH08181030A
JPH08181030A JP31795294A JP31795294A JPH08181030A JP H08181030 A JPH08181030 A JP H08181030A JP 31795294 A JP31795294 A JP 31795294A JP 31795294 A JP31795294 A JP 31795294A JP H08181030 A JPH08181030 A JP H08181030A
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magnetic
thin film
iron group
film
head
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JP31795294A
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Fumiyoshi Kirino
文良 桐野
Moichi Otomo
茂一 大友
Yoshitsugu Koiso
良嗣 小礒
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F10/00Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure
    • H01F10/08Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers
    • H01F10/10Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition
    • H01F10/12Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition being metals or alloys
    • H01F10/14Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition being metals or alloys containing iron or nickel

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Magnetic Heads (AREA)
  • Thin Magnetic Films (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】高飽和磁束密度を維持しつつ耐食性を向上させ
た鉄族元素を主体とする磁性膜を得る。 【構成】鉄族元素とこれに固溶する元素とからなる金属
間化合物を含む混合物を薄膜のソース源に用いて製膜す
る。 【効果】結晶粒子の微細化による軟磁気特性の向上、及
び、磁性膜の耐食性の向上を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微結晶析出型の磁性膜
に係り、特に、高性能でしかも高信頼性を有する磁性薄
膜の製造方法、及び、その磁性膜を用いて作製した磁気
ヘッド,磁気記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の高度情報化社会の進展に伴い、小
型でしかも高密度な記憶装置へのニーズが高まってい
る。この中で、磁気記録装置は高密度記録,ダウンサイ
ジングヘの研究が急速に進められている。高密度記録を
実現するために、記録した微小磁区が安定に存在するよ
うに高保磁力を有する媒体と、この媒体に記録できる高
性能な磁気ヘッドが必要となる。
【0003】高保磁力媒体を十分に磁化して信号を記録
するには、強い磁界が発生できる高飽和磁束密度を有す
る磁気ヘッド材料が必要となる。現在、提案されている
高飽和磁束密度を有する材料は、Fe−C系やFe−N
系等が知られている。これらの材料は、軟磁気特性を発
現させるために、一定の温度で熱処理を行っている。
【0004】この熱処理温度は、軟磁気特性を発現させ
るために必要な温度と、この材料を用いた磁気ヘッドを
作製する場合、特に、メタル・イン・ギャップ(MI
G)型ヘッドを構成する場合、ヘッド作製工程にガラス
ボンディング工程を含むために、このボンディング温度
により熱処理温度が決定される(軟磁気特性発現温度よ
りボンディング温度の方が高い)ことから、少なくとも
これに耐えるだけの熱安定性の確保が必要となる。特
に、軟磁気特性は析出してくる微結晶粒子サイズに依存
しているため、良好な軟磁気特性を有する磁性膜を得る
には、この結晶粒子サイズを制御しなければならない。
さらに、これらの材料は、Feを主体としているため
に、大気中の酸素や水と反応して水酸化物や酸化物を生
成し、磁気特性、特に、保磁力や飽和磁束密度の変動を
生じるために、磁気ヘッドの性能が低下する場合があっ
た。
【0005】そこで、この材料を用いた磁気ヘッドを実
用化するのに当り、これら磁気特性の変動を抑制するこ
とが課題であった。これらの課題を解決するために、磁
性元素以外に、耐食性を向上させるための元素を添加す
ることが提案されている。その場合、軟磁気特性と耐食
性を両立させることは困難であった。これらの点につい
て検討した従来例として、特開平3−20444号公報をあげ
ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来例では、磁
性膜の組成調整を行い最適化した結果、飽和磁束密度及
び軟磁気特性、特に、保磁力と耐食性とがバランスさせ
ると必ずしも十分な特性を有する磁性膜が得られるとは
限らなかった。例えば、耐食性を確保すると磁気特性、
特に飽和磁束密度及び保磁力が劣化し、本来のFe−C
系やFe−N系の材料が有する性能(例えば、高飽和磁
束密度)が得られず、磁気ヘッドの性能が低下してしま
うので、記録を行った場合にエラーやノイズの原因とな
ったり、高密度記録ができない場合があった。逆に、磁
気特性を確保すると十分な耐食性が確保できず、磁気ヘ
ッドの信頼性が低下する場合があった。
【0007】この課題を解決するために、各種元素を添
加する方法が提案されているが、この場合、添加した元
素が析出してきた鉄族元素結晶相中へ拡散(固溶)して
いなければならない。しかし、磁性膜を構成する元素を
単体にて焼結させたターゲットを用いて作製した磁性膜
は、微結晶析出反応により析出した鉄族元素相中へこれ
らの添加元素が拡散しないために、鉄族元素相の耐食性
が必ずしも十分に確保されておらず、腐食を発生し、記
録媒体へ情報を記録できない場合がある等、必ずしも十
分な信頼性を有していなかった。
【0008】本発明の目的は、高飽和磁束密度を有する
鉄族元素を主体とする磁性膜において、その磁気特性を
維持しつつ耐食性を向上させることにより、高性能でし
かも高信頼性を有する磁性薄膜の製造方法、及び、その
磁性薄膜を用いた高性能でしかも高信頼性を有する磁気
ヘッド、さらには、その磁気ヘッドを用いた磁気記録装
置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を実現するため
に、少なくとも鉄族元素と金属の炭化物,窒化物、或い
は硼素化物の内の少なくとも一種類の化合物を主体と
し、かつ、X線的には回折ピークを有する磁性薄膜が、
鉄族元素の結晶相中にCr,Nb,Ta,Zr,Ru,
Rh,Ti,Pt,Hfの内より選ばれる少なくとも一
種類の元素が固溶した構造を有する磁性膜の作製で、固
溶させる元素と鉄族元素との金属間化合物を含む合金を
ソース源として用いる。これにより、作製した磁性膜の
微結晶析出時に鉄族元素中へ添加した元素を拡散させな
くても、成膜直後にすでに添加した元素と鉄族元素とが
金属間化合物を形成しているので、拡散させる必要がな
い。
【0010】鉄族元素中の拡散係数が大きな元素につい
ては、微結晶析出反応時に結晶析出と同時に添加元素が
鉄族元素中へ拡散するので問題はない。ここで、600
℃における鉄族元素中での拡散係数が1×10-192
s以下の元素については、本発明は特に有効である。主
体となる鉄族元素は、Fe,Coの内より選ばれる少な
くとも一種類の元素が好適である。また、炭化物,窒化
物、或いは硼素化物を形成するための金属元素としてC
r,Nb,Ta,Zr,Ti,Hfの内より選ばれる少
なくとも一種類の元素を用いることが好ましい。鉄族元
素の結晶相中に固溶させる元素として、Cr,Nb,T
a,Zr,Ti,Hfの内より選ばれる少なくとも一種
類の元素が好ましく、結晶化の熱処理後にこれらの元素
は、磁性膜中で金属と化合物の二種類の状態で存在する
ことが好適である。
【0011】ところで、鉄族元素の結晶相中に固溶させ
るCr,Nb,Ta,Zr,Ti,Hfの内より選ばれ
る少なくとも一種類の元素が磁性膜中で金属状態で存在
する場合において、鉄族元素中に固溶した状態と固溶し
ないで単体で存在する二種類の状態で存在してもよい。
【0012】さらに具体的な磁性膜の組成は、鉄族元素
を主体とし、これにTa,Zr,Hf,Ti,Nb,R
u,Rh,Ptの内から選ばれる少なくとも一種類の元
素を3at%から20at%の範囲で、C,B、或いはNの
内から選ばれる少なくとも一種類或いは二種類の元素を
1at%から20at%の範囲で含む合金から構成されるこ
とが好ましい。しかし、重要なのは、形成された磁性膜
の組成ではなく、磁性膜の作製に用いるソース源であ
る。
【0013】ところで、先の磁性薄膜を磁気ヘッドコア
或いは磁気ヘッドコアの一部に用いて磁気ヘッドを構成
することが好ましい。特に、形成する磁気ヘッドとし
て、メタル・イン・ギャップ型磁気ヘッドであることが
好適である。そして、この磁気ヘッドを用いて、移動す
る情報記録媒体に磁気的性質を用いて情報を記録する磁
気記録装置を構成することが好適である。そして、記録
する情報が、画像情報或いは/及び音声情報である磁気
記録装置を構成することが最も好ましい。その場合、移
動する情報記録媒体として、テープもしくは円板上に磁
気記録媒体層が形成されたものを用いた磁気記録装置が
好ましい。
【0014】
【作用】鉄族元素とTa,Zr,Hf,Ti,Nb,R
u,Rh,Ptの内から選ばれる少なくとも一種類の元
素との金属間化合物を形成した合金を用いてターゲット
を形成することにより、熱処理により微結晶を析出する
場合に、鉄族元素中へ拡散係数が小さいTa,Zr,H
f,Ti,Nb,Ru,Rh,Ptの内から選ばれる少
なくとも一種類の元素を容易に固溶させることができる
ので、磁性膜の耐食性の向上を図ることができ、高信頼
性を有する磁気ヘッド及び磁気記録装置を得ることがで
きる。
【0015】
【実施例】
(実施例1)本実施例で用いた磁性薄膜には、FeTaCCrR
u 合金膜を用いた例である。磁性膜の成膜にはスパッタ
法を用いて行った。スパッタのターゲットには、FeC
r,FeRu,FeTa,Cの粉体を熱間静圧プレス法
(HIP法)により成型したものを用いた。ターゲット
の組成は(Fe78Ta8C14)1-x(Cr70Ru30)xで、X=0.05,
0.07,0.10の三種類の組成のターゲットを作製し
た。ここで、比較例として、X=0.03及びX=0.1
5の組成のターゲットを作製した。このHIP法により
形成したターゲットを用いると、薄膜化しても得られた
膜の組成はターゲットの組成とほとんど変わらなかっ
た。この合金ターゲットを用いて、表面に凹凸を有する
フェライト基板上に、放電ガスにArをそれぞれ用いて
スパッタを行い、薄膜を形成した。形成した磁性膜の膜
厚は5μmである。スパッタの条件は、放電ガス圧力:
5mTorr,投入RF電力:400Wである。これらのス
パッタ条件は、スパッタ装置等に依存したもので、これ
らの値に限定されるものではない。
【0016】まず、このようにして作製した磁性膜の磁
気特性を表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】X=0.05,0.07、及び0.1 の三種
類であり、比較例として、同一の組成であるがFe,T
a,C,Cr,Ruの各元素の粉体をHIPで成型した
ターゲットを用いて作製した磁性膜の磁気特性も合わせ
て示した。本発明の実施例及び比較例ともに、X=0.
05〜X=0.10と組成が等しければ、いずれの組成
ともにHc≦10e,Bs≧1.4T ,μ≧1000,
λ≦1×10-6であり、磁気ヘッドに好適な軟磁気特性
を有していることがわかる。これに対して、X=0.1
5 とすると保磁力が大きくなり、磁気ヘッド用材料に
向かないことがわかる。このように、ターゲットの構造
にかかわらず、最適組成(X≦0.10)が存在すること
がわかる。ここでは、磁性膜の作製に用いたターゲット
の違いによる磁気特性の違いは見られなかった。しか
し、本発明を用いた場合が、保磁力がやや小さい傾向が
ある。
【0019】次に、この磁性膜の組織及び組成を分析機
能付きの電子顕微鏡により観察,分析した。この結果、
まず、各粒子サイズは、α−Fe相が約9nm〜12n
m程度であり、TaC相が約3nm〜5nmであった。
また、電子線回折により格子間隔を求めると、α−Fe
相がFeTaC磁性膜における値が0.20nm であ
り、添加濃度の増加とともにその値が増大し、X=0.
10の場合が0.25nmであった。このことは、添加
した(Cr,Ru)がα−Fe相中に固溶していると考え
られる。そこで、次に、形成されたFe相を分析したと
ころ、Fe−Cr及びFe−Ruの合金を形成してい
た。これに対して、比較例では、各粒子サイズは、α−
Fe相が約9nm〜18nm程度であり、TaC相が約
4nm〜8nmであった。また、電子線回折により格子
間隔を求めると、α−Fe相がFeTaC 磁性膜における値
が0.20nm であり、添加濃度が増加してもその値は
変化しなかった。このことは、添加した金属元素がα−
Fe相へ固溶していないことを示している。
【0020】磁性膜を0.5 規定塩化ナトリウム水溶液
中に500時間浸漬し、磁性膜表面に発生する腐食の発
生を目視観察することにより評価した。その結果を表1
の右に“耐食性”としてまとめて示す。
【0021】この表から、本発明を用いて作製した磁性
膜は、その組成がX=0.05, 0.07,0.10の
いずれの場合とも、目視観察から腐食の発生はまったく
見られなかった。また、500時間浸漬した後、磁気特
性を測定した結果、成膜直後の値となんら違いは見られ
なかった。これに対して、同一組成でも各元素単体をH
IPして作製したターゲットを用いると、150時間か
ら400時間で腐食が発生しており、耐食性的に劣って
いることがわかる。
【0022】また、X=0.03 の場合は、本発明のタ
ーゲットを用いても40時間で腐食が発生しており、信
頼性に問題があることがわかる。また、X=0.05,
0.07,0.10 の組成の磁性膜を80℃で95%RH環
境中へこの磁性膜を2000時間以上放置したが、腐食
の発生や磁気特性の変化は見られず、成膜直後となんら
違いはなかった。これに対して、本発明を用いないで、
磁性膜の構成元素を単体でHIP法により作製したター
ゲットを用いて作製した磁性膜では、いずれも200時
間の浸漬により腐食が発生した。
【0023】図1はこの磁性膜を用いて作製したMIG
(メタルインギャップ)型ヘッドの構造を示す。磁気ヘッ
ドの作製はこの軟磁性薄膜1を単結晶のフェライト基板
2上に形成した。ここで、用いた磁性膜の組成は、(Fe
78Ta8C14)1-x(Cr70Ru30)x で、X=0.10 である。ギ
ャップ部3は、先のフェライト基板2上に形成した軟磁
性薄膜1上に、SiO2 を200nmの膜厚に形成した
後にCrを10nmの膜厚に形成した。これを窒素気流
中にて600℃で1時間熱処理し、同一形状のヘッド基
板を低融点ガラス4によりボンディングした。
【0024】ここで、熱処理温度は、このガラスボンデ
ィング工程における温度に支配されるもので、この温度
に限定されるものではない。基板と磁性膜の間に両者の
接着性の向上のための接合層を設けても良い。
【0025】この磁気ヘッドを用いて、VTR装置を作
製し、テープを走行させ画像情報を記録した。ハイビジ
ョンのディジタル情報を記録したところ、S/Nは40
dB以上が得られた。ここで、相対速度は36m/s、
データレートは46.1Mbps、トラック間は40μmで
ある。
【0026】このヘッドの耐食性を0.5 規定塩化ナト
リウム水溶液中への浸漬試験法、及び、高温高湿度環境
(60℃,相対湿度:95%)中での結露試験法により
評価した。まず、MIG型ヘッドチップを0.5 規定塩
化ナトリウム水溶液中へ500時間浸漬させた。その後、
このヘッドを再び装置にセットして記録再生特性を測定
した。その結果、浸漬前となんら記録再生特性に違いは
見られなかった。また、高温高湿度環境(60℃,相対
湿度:95%)中での結露試験法による評価は、先のM
IGヘッドをペルチェ素子上に固定して10℃に保ち、
全体を60℃,相対湿度:95%環境中へ放置した。そ
の結果、ヘッド全体に、結露が生じた。この状態で20
00時間以上この環境中へ放置したが、腐食の発生や記
録や再生信号の劣化は見られなかった。
【0027】以上の実施例では、VTR用の磁気ヘッド
を例に説明してきたが、本発明の効果は磁気ディスクや
ヘリカルスキャンを用いた磁気テープ装置等に対しても
適用でき、装置等に左右されるものではない。
【0028】また、以上は、FeTaCCrRu 合金膜を磁性膜
に用いた場合であるが、本発明の効果は、この材料系或
いは組成に限ることなく、添加する元素として、Cr,
Ru以外に、Fe−Ta−C−Nb−Cr,Fe−Ta
−C−Rh−Cr,Fe−Ta−C−Zr−Cr,Fe
−Nb−C−Cr,Fe−Nb−C−Ru,Fe−Nb
−C−Rh,Fe−Zr−C−Cr,Fe−Zr−C−
Ru,Fe−Zr−C−Rh,Fe−Ta−N−Nb−
Cr,Fe−Ta−N−Rh−Cr,Fe−Ta−N−
Zr−Cr,Fe−Nb−N−Cr,Fe−Nb−N−
Ru,Fe−Nb−N−Rh,Fe−Zr−N−Cr,
Fe−Zr−N−Ru,Fe−Zr−N−Rh,Fe−
Ta−B−Nb−Cr,Fe−Ta−B−Rh−Cr,
Fe−Ta−B−Zr−Cr,Fe−Nb−B−Cr,
Fe−Nb−B−Ru,Fe−Nb−B−Rh,Fe−
Zr−B−Cr,Fe−Zr−B−Ru,Fe−Zr−
B−Rh,Fe−Ta−Si−Nb−Cr,Fe−Ta
−Si−Rh−Cr,Fe−Ta−Si−Zr−Cr,
Fe−Nb−Si−Cr,Fe−Nb−Si−Ru,F
e−Nb−Si−Rh,Fe−Zr−Si−Cr,Fe
−Zr−Si−Ru,Fe−Zr−Si−Rh,Fe−
Hf−C−Cr,Fe−Hf−N−Cr,Fe−Hf−
B−Cr,Fe−Hf−Si−Cr,Fe−Hf−C−
Ru,Fe−Hf−N−Ru,Fe−Hf−B−Ru,
Fe−Hf−Si−Ru系においても同様の効果が得ら
れた。
【0029】ここで重要なのは、元素系ではなく製膜に
用いるソース源の構造であり、Feに他の金属元素を固
溶させた構造とすることにより、薄膜にしてもFe相中
へ結晶化熱処理温度におけるFe相中での拡散係数が小
さな金属元素でも容易に固溶した状態が形成できる。そ
の結果、磁性膜の耐食性を向上させることができる。F
e相中へこれら元素を固溶させることにより、軟磁気特
性を発現させるための熱処理時に、結晶粒子の微細化及
び結晶配向性を制御できる。この効果は、鉄族元素とし
てFe以外にCoを用いた場合も同様である。本発明を
用いた結果、良好な軟磁気特性が得られるとともに、磁
性膜の耐食性を大きく向上させることができる。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、鉄族元素中へ合金を形
成する金属元素を固溶させた金属間化合物を含む元素か
らなる粉体を薄膜形成のためのソース源として用いて薄
膜を作製することにより、作製した薄膜を結晶化させる
ための熱処理を行うと10-192/s 台の小さな拡散
係数を有する金属元素でも結果として鉄族元素中へ固溶
させることができ、磁性膜の耐食性を大きく向上させる
ことができる。さらに、鉄族元素中に金属が固溶してい
るので、熱処理により結晶配向性を制御でき、結晶粒子
の微細化による軟磁気特性の向上、及び、磁性膜の耐食
性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】メタル・イン・ギャップ(MIG)型磁気ヘッ
ドの構造を示す説明図。
【符号の説明】
1…軟磁性薄膜、2…フェライト基板、3…ギャップ
部、4…低融点ガラス。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄族元素と金属の炭化物,窒化物、或いは
    硼素化物の内の少なくとも一種類の化合物を含み、X線
    的には回折ピークを有する磁性薄膜が、鉄族元素の結晶
    相中にCr,Nb,Ta,Zr,Ru,Rh,Ti,P
    t,Hfの内より選ばれる少なくとも一種類の元素が固
    溶した構造を有する磁性膜の作製方法において、固溶さ
    せる元素と鉄族元素との金属間化合物を含む合金をソー
    ス源として用いて作製したことを特徴とする磁性薄膜の
    製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の製造方法で作製した前記
    磁性膜の鉄族元素が、Fe,Coの内より選ばれる少な
    くとも一種類の元素を用いた磁性薄膜。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の製造方法で作製した前記
    磁性膜で、炭化物,窒化物、或いは硼素化物を形成する
    ための金属元素としてCr,Nb,Ta,Zr,Ti,
    Hfの内より選ばれる少なくとも一種類の元素を用いた
    磁性薄膜。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の製造方法で作製した前記
    磁性膜で、鉄族元素の結晶相中に固溶させるCr,N
    b,Ta,Zr,Ti,Hfの内より選ばれる少なくと
    も一種類の元素が磁性膜中で金属と化合物の二種類の状
    態で存在する磁性薄膜。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の製造方法で作製した前記
    磁性膜で、鉄族元素の結晶相中に固溶させるCr,N
    b,Ta,Zr,Ti,Hfの内より選ばれる少なくと
    も一種類の元素が磁性膜中で金属状態で存在する場合
    に、鉄族元素中に固溶した状態と単体で存在する二種類
    の状態で存在している磁性薄膜。
  6. 【請求項6】請求項1,2,3,4または5において、
    鉄族元素を主体とし、これにTa,Zr,Hf,Ti,
    Nb,Ru,Rh,Ptの内から選ばれる少なくとも一
    種類の元素を3at%から20at%の範囲で、C,B、或
    いはNの内から選ばれる少なくとも一種類或いは二種類
    の元素を1at%から20at%の範囲で含む合金から構成
    される磁性薄膜。
  7. 【請求項7】請求項1,2,3,4,5または6に記載
    の前記磁性薄膜を磁気ヘッドコア或いは前記磁気ヘッド
    コアの一部に用いて磁気ヘッドを構成した磁性薄膜及び
    それを用いた磁気ヘッド。
  8. 【請求項8】請求項1,2,3,4,5,6または7に
    記載の前記軟磁性薄膜を用いた磁気ヘッドがメタル・イ
    ン・ギャップ型である磁気ヘッド。
  9. 【請求項9】請求項7または8に記載の前記磁気ヘッド
    を用いて、移動する情報記録媒体に磁気的性質を用いて
    情報を記録した磁気記録装置。
  10. 【請求項10】請求項9に記載の記録する情報が、画像
    情報および/または音声情報である磁気記録装置。
  11. 【請求項11】請求項9に記載の前記移動する情報記録
    媒体として、テープもしくは円板上に磁気記録媒体層が
    形成されたものを用いた磁気記録装置。
JP31795294A 1994-12-21 1994-12-21 磁性薄膜の製造方法、及びそれを用いた磁気ヘッド,磁気記録装置 Pending JPH08181030A (ja)

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