JPH08180425A - 制御装置、情報処理装置および光ディスク装置 - Google Patents

制御装置、情報処理装置および光ディスク装置

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JPH08180425A
JPH08180425A JP32206494A JP32206494A JPH08180425A JP H08180425 A JPH08180425 A JP H08180425A JP 32206494 A JP32206494 A JP 32206494A JP 32206494 A JP32206494 A JP 32206494A JP H08180425 A JPH08180425 A JP H08180425A
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JP
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signal
bits
bit string
arithmetic
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JP32206494A
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English (en)
Inventor
Tamane Takahara
珠音 高原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】ディジタル演算の演算精度を十分に生かして制
御系の信頼性を向上させ、装置本来の能力を十分に引き
出すことのできる制御装置を提供する。 【構成】光学ヘッド4 の現在速度と目標速度との差に応
じた制御用信号を演算して16ビットの信号として出力す
る制御信号演算部12と、この制御信号演算部12が出力し
た16ビットの信号を入力して8 ビットの演算を行うD/A
変換器14との間には、ビット処理部17が設けられてい
る。このビット処理部17は、制御信号演算部12からの16
ビットの出力信号のうちの、D/A 変換器14への入力時に
切り捨てられた下位8 ビットのデ−タに応じて、D/A 変
換器14に入力された上位8 ビットのデータの最下位ビッ
トをタイミングパルス毎に切り捨て/切り上げの切り替
え演算を行う。これによりD/A 変換器14の8 ビットの演
算能力を仮想的に向上させ、制御信号演算部12の16ビッ
トの演算精度にほぼ一致させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被制御物体の被制御量
を制御する制御装置、その制御装置を用いた情報処理装
置、および情報処理装置の一種である光ディスク装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】現在、情報記録媒体に対して情報を高密
度に記録再生する情報処理装置が広く実用化されつつあ
る。このような情報処理装置の一例として光ディスク装
置を挙げることができる。
【0003】光ディスク装置では、半導体レーザから出
力されるレーザ光を光ディスク(情報記録媒体)の記録
トラックに照射することにより情報を記録し、また光デ
ィスクに記録されている情報を反射レーザ光を検出する
ことにより再生している。
【0004】このような光ディスク装置では、光ディス
クの記録トラックにレーザ光を焦束させるための対物レ
ンズを搭載した光学ヘッドを用い、この光学ヘッドをリ
ニアモ−タ(アクチュエ−タ)により光ディスクの半径
方向、つまりトラックを横切る方向に移動(シ−ク)す
るように制御している。リニアモータにより光学ヘッド
を移動することによって、レ−ザ光の照射位置が目標の
トラックに移動される。
【0005】このような移動制御においては、光学ヘッ
ドの移動速度は図5に示されるように、目標のトラック
に近づくにしたがって徐々に減速されるような基準速度
に追従するように制御されており、実際にはこの基準速
度に対して図8のような移動速度でシークが行われる。
具体的には、光学ヘッドの移動速度を測定し、光学ヘッ
ドの現在位置と目標位置とのトラック数の差から現時点
における基準速度を求め、この基準速度と光学ヘッドの
速度の差に基づいて光学ヘッドを移動制御するべくリニ
アモータに通電する電流を決定している。
【0006】近年では、このような制御用演算をディジ
タル回路を用いて高速に行う専用素子(DSP :Digital
Signal Processor)が開発されて、広く用いられるよう
になっている。
【0007】このようなDSP は、その出力がディジタル
信号であることから、その信号をアナログ変換するため
のD/A 変換器(Digital Analogue Converter)を接続する
場合が多い。
【0008】しかしながら、DSP とD/A 変換器とでは、
それぞれのビット数が一致しない場合がしばしばある。
例えばDSP は16ビット演算が一般的になっているのに対
し、D/A 変換器に関しては16ビットのものは未だ高価な
ものが多く、量産機に適用するには8 ビット程度のもの
が主流である。このような場合にDSP とD/A 変換器の互
換をとるには、一般的には下位ビットを四捨五入,切り
捨てあるいは切り上げすることにより、DSP のビット数
をD/A 変換器のビット数に合わせる方法が用いられてい
る。
【0009】この様子を図9に示す。ここでDSP の演算
ビット数は16ビット,D/A 変換器のビット数は8 ビット
である。トラック検出時にDSP で演算された値は同図
(a) に示すように3.6 ,2.8 ,2.1 ,1.3 など精度の高
い値であったとしても、D/A 変換器の精度が低いため、
これらの演算結果の下位ビットは四捨五入されてしま
い、同図(b) に示すように4.0 ,3.0 ,2.0 ,1.0 とな
って扱われてしまう。このため、DSP の本来の演算精度
を十分に生かすことができないという問題があった。
【0010】このような問題は、光ディスク装置への適
用に限って発生する問題ではなく、あらゆる制御装置に
おいて発生し得る問題である。また、上述のようにDSP
を用いた制御装置でなくても、ディジタル値をD/A 変換
する他の手法を用いた装置においても発生し得る問題で
ある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来は
ディジタル演算の精度とD/A 変換の精度とが一致しない
場合が多いために、ディジタル演算の精度が十分に生か
されず、装置本来の能力を引き出すことができないと言
う欠点があった。
【0012】そこで本発明は、例えばディジタル演算の
精度とD/A 変換の精度が一致しない場合に代表されるよ
うに、異なるビット数のデータを扱うような場合におい
ても、演算精度を十分に生かして制御系の信頼性を向上
させ、装置本来の能力を十分に引き出すことのできる制
御装置を提供することを目的とする。また、この制御装
置を用いた情報処理装置、および光ディスク装置を提供
することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、所定ビット数の演算データを出力する第
1の演算手段と、前記第1の演算手段から入力した信号
のビット数を上位ビット列と下位ビット列とに分離し、
この上位ビット列を用いてデータ演算を行うとともに、
上位ビット列による演算データの最下位ビットを、前記
下位ビット列に応じて所定周期毎に切り上げ/切り捨て
の切り替え演算を行う第2の演算手段と、を有する制御
装置とした。
【0014】また、被制御物体の被制御量の現時点にお
ける値を検出して出力する検出手段と、被制御物体の被
制御量の目標値を示す目標値指示手段と、制御用演算を
行うタイミングを示すタイミングパルスを発生するタイ
ミングパルス発生手段と、前記目標値指示手段が示す目
標値と前記検出手段が検出する被制御量の差に応じて、
前記タイミングパルス発生手段が発生するタイミングパ
ルスに同期して制御用信号を演算して所定ビット数の信
号として出力する第1の演算手段と、前記第1の演算手
段が出力した所定ビット数の信号を入力し、この所定ビ
ット数より少ないビット数で演算を行う第2の演算手段
と、前記第2の演算手段の出力信号に応じて被制御物体
を制御する制御手段と、を有する制御装置において、前
記第2の演算手段は、前記第1の演算手段から入力した
信号のビット数を上位ビット列と下位ビット列とに分離
し、この上位ビット列を用いてデータ演算を行うととも
に、上位ビット列による演算データの最下位ビットを、
前記下位ビット列に応じて所定周期毎に切り上げ/切り
捨ての切り替え演算を行う制御装置とした。
【0015】また、情報記録媒体に情報の記録再生を行
う記録再生手段と、この記録再生手段を前記情報記録媒
体上の所定位置へ移動する移動手段と、この移動手段に
より移動される前記記録再生手段の移動速度を検出して
出力する第1の検出手段と、前記移動手段により移動さ
れる前記記録再生手段が記録再生を行うべき前記情報記
録媒体上の記録再生位置を検出する第2の検出手段と、
前記記録再生手段の目標移動位置を指示する指示手段
と、前記第2の検出手段により検出された記録再生位置
と前記指示手段により指示された目標移動位置との距離
の差に対応した基準速度信号を出力する基準速度信号出
力手段と、制御用演算を行うタイミングを示すタイミン
グパルスを発生するタイミングパルス発生手段と、前記
基準速度信号出力手段が出力する基準速度信号と前記第
1の検出手段により検出される前記記録再生手段の移動
速度とから、前記タイミングパルス発生手段が発生する
タイミングパルスに同期して制御用信号を演算して所定
ビット数の信号として出力する第1の演算手段と、前記
第1の演算手段が出力した所定ビット数の信号を入力
し、この所定ビット数より少ないビット数で演算を行う
第2の演算手段と、前記第2の演算手段の出力信号に応
じて前記移動手段を駆動する駆動装置と、を有する情報
処理装置において、前記第2の演算手段は、前記第1の
演算手段から入力した信号のビット数を上位ビット列と
下位ビット列とに分離し、この上位ビット列を用いてデ
ータ演算を行うとともに、上位ビット列による演算デー
タの最下位ビットを、前記下位ビット列に応じて所定周
期毎に切り上げ/切り捨ての切り替え演算を行う情報処
理装置とした。
【0016】また、光ディスク上に光を集光し照射する
対物レンズと、この対物レンズを前記光ディスクの半径
方向へ移動する光学ヘッドと、この光学ヘッドにより移
動される前記対物レンズの移動速度を検出して出力する
第1の検出手段と、前記光学ヘッドにより移動される前
記対物レンズが照射する光の照射位置を検出する第2の
検出手段と、前記対物レンズの目標移動位置を指示する
指示手段と、前記第2の検出手段により検出された光の
照射位置と前記指示手段により指示された目標移動位置
との距離の差に対応した基準速度信号を出力する基準速
度信号出力手段と、制御用演算を行うタイミングを示す
タイミングパルスを発生するタイミングパルス発生手段
と、前記基準速度信号出力手段が出力する基準速度信号
と前記第1の検出手段により検出される前記対物レンズ
の移動速度とから、前記タイミングパルス発生手段が発
生するタイミングパルスに同期して制御用信号を演算し
て所定ビット数の信号として出力する第1の演算手段
と、前記第1の演算手段が出力した所定ビット数の信号
を入力し、この所定ビット数より少ないビット数で演算
を行う第2の演算手段と、前記第2の演算手段の出力信
号に応じて前記光学ヘッドを駆動する駆動装置と、を有
する光ディスク装置において、前記第2の演算手段は、
前記第1の演算手段から入力した信号のビット数を上位
ビット列と下位ビット列とに分離し、この上位ビット列
を用いてデータ演算を行うとともに、上位ビット列によ
る演算データの最下位ビットを、前記下位ビット列に応
じて所定周期毎に切り上げ/切り捨ての切り替え演算を
行う光ディスク装置とした。なお、前記検出手段の動作
周波数は、タイミングパルスの周波数よりも低く設定さ
れていることが好ましい。
【0017】
【作用】以上のように構成された本発明によれば、第1
の演算手段の出力する信号のビット数が第2の演算手段
のビット数より多い場合において、第2の演算手段は、
第1の演算手段から入力した信号のビット数を上位ビッ
ト列と下位ビット列とに分離し、この上位ビット列を用
いてデータ演算を行うとともに、上位ビット列による演
算データの最下位ビットを、下位ビット列に応じて所定
周期毎に切り上げ/切り捨ての切り替え演算を行うよう
にしている。そのため、第2の演算手段の出力デ−タの
ビット数を仮想的に向上させ、第1の演算手段の出力す
る信号のビット数の精度にほぼ一致させることができ
る。
【0018】したがって、例えばディジタル演算の精度
とD/A 変換の精度が一致しない場合に代表されるよう
に、異なるビット数のデータを扱うような場合において
も、演算精度を十分に生かして制御系の信頼性を向上さ
せ、装置本来の能力を十分に引き出すことができるよう
になる。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は本発明に係る制御装置を利用した情報処理
装置、特に光ディスク装置に適用した場合を示した装置
構成図である。この装置構成は、光ディスクのシーク動
作に用いられる速度制御系のブロック図の一例を示すも
のである。
【0020】光ディスク(情報記録媒体)1 の表面に
は、スパイラル状あるいは同心円状に記録トラック
(溝)が形成されており、この光ディスク1 はスピンド
ルモ−タ2により一定速度での回転駆動が行われる。ま
た、光ディスク1 に対する情報の記録再生は、光ディス
ク1 の下部に配置された光学ヘッド4 を介して行われ
る。
【0021】なお、光ディスク1 は穴空きによりピット
を形成する記録膜が用いられているものが一般的である
が、相変化を利用している記録層や多相記録膜を備えた
ディスクを用いることもできる。また、光磁気ディスク
などを用いてもよい。
【0022】光学ヘッド4 は、光ディスク1 にレーザ光
を焦束するための対物レンズ3 を備えており、この対物
レンズ3 は図示しないワイヤあるいは板バネその他の手
段によって弾性支持されている。
【0023】そして光学ヘッド4 は、図示しないトラッ
キング駆動コイルへの通電制御によって光ディスク1 の
半径方向(トラッキング方向)に移動可能であり、また
対物レンズ3 は、図示しないフォーカシング駆動コイル
への通電制御によってその光軸方向(フォーカシング方
向)に移動可能である。
【0024】対物レンズ3 に導かれるレーザ光は、半導
体レーザ,コリメータレンズ,ハーフプリズム等からな
り光学ヘッド4 内に搭載される図示しない光学系から照
射される。対物レンズ3 によって光ディスク1 に焦束さ
れたレーザ光の反射光は、再び光学系を介し、光検出器
5 に導かれる。そして光検出器5 の出力は信号増幅部6
に送られて処理され、制御に必要な各種信号を生成す
る。
【0025】以下、上述の信号処理の方法について図2
を用いて説明する。光検出器5 は、4つの光検出セル5
a,5b,5c,5d の集合体により構成されており、また信号
増幅器6 は増幅器6a,6b,6c,6d および加減算器6e,6f,6
g,6h,6i,6j,6k,6l から構成されている。
【0026】光検出器5 を構成する光検出セル5aの出力
信号は増幅器6aを介して加算器6e,6g の一端に供給さ
れ、また光検出セル5bの出力信号は増幅器6bを介して加
算器6f,6h の一端に供給され、また光検出セル5cの出力
信号は増幅器6cを介して加算器6f,6g の他端に供給さ
れ、また光検出セル5dの出力信号は増幅器6dを介して加
算器6e,6h の他端に供給されている。
【0027】また、光検出セル5a,5b,5c,5d からの出力
信号は、それぞれ増幅器6a,6b,6c,6d を介して高速加算
器6iに供給される。この高速加算器6iは、光ディスク1
から得られた再生用信号を出力する。
【0028】加算器6eの出力信号は差動増幅器6jの反転
入力端に供給され、また加算器6fの出力信号は非反転入
力端に供給される。これにより差動増幅器6jは、後述す
る信号整形部7 および図示しないトラッキング制御回路
に対し、加算器6e,6f の差に応じてトラッキングエラー
信号を供給する。
【0029】また、加算器6e,6f からの出力信号は加算
器6kに供給される。これにより、加算器6kは信号整形部
7 および図示しないフォーカシング制御回路,トラッキ
ング制御回路に対し、和信号を供給するようになってい
る。
【0030】さらに、加算器6gの出力信号は差動増幅器
6lの反転入力端に供給され、また加算器6hの出力信号は
非反転入力端に供給される。これにより差動増幅器6l
は、図示しないフォーカシング制御回路に対し、加算器
6g,6h の差に応じてフォーカス点に関する信号を供給す
る。このフォーカシング制御回路からは、フォーカス駆
動コイルに供給される信号が出力され、レーザ光が光デ
ィスク1 上で常時焦束しジャストフォーカスとなるよう
に制御される。これをフォーカス制御という。
【0031】また、このトラッキング制御回路は、トラ
ッキングエラー信号と和信号とからトラッキング制御信
号を生成する。さらに、トラッキング制御信号に応じて
トラッキング駆動コイルおよびリニアモータに電流を供
給し、レーザ光が光ディスク1 のトラック上に照射され
るようにトラッキング動作を制御する。これをトラッキ
ング制御または位置制御という。
【0032】このようにフォーカシング制御およびトラ
ッキング制御を行った状態での、光検出器5 の各光検出
セル5a,5b,5c,5d の出力の総和、つまり高速加算器6iか
らの出力信号(再生用信号)は、光ディスク1 のトラッ
ク上に形成されたピット(記録情報)からの反射率の変
化が反映されている。この出力信号は、図示しない信号
処理回路に供給され、記録情報,アドレス情報(トラッ
ク番号やセクタ番号等)が再生される。
【0033】そして、この信号処理回路で再生された再
生情報は、図1中に示したコントローラ16を介して外部
のパーソナルコンピュータなどに送られる。また、コン
トローラ16は、記録するべき情報を外部のパーソナルコ
ンピュータなどから受け取り、光ディスク1 に記録す
る。
【0034】次に、図3を用いてシーク動作について説
明する。信号整形部7 は、図3に示すようにAGC (Auto
Gain Control )回路71,トラック検出パルス信号抽出
回路72,パルス補正回路73,和信号整形回路74,方向検
知回路75によって構成されている。
【0035】AGC 回路71は、トラッキングエラー信号と
和信号とを用いて、光ディスク1 のトラックに形成され
たピット,ごみ,汚れ,傷等によって生じたノイズ信号
を、トラッキングエラー信号から除去した信号を出力す
るものである。AGC 回路71からの出力信号は、トラック
検出パルス信号抽出回路72に出力される。
【0036】トラック検出パルス信号抽出回路72は、AG
C 回路71からの信号を二値化するとともに、光学ヘッド
4 の移動速度が遅い状態において、光ディスク1 上の溝
(グルーブ)が途切れた部分やごみ等の部分によりAGC
回路71からのトラック検出信号がゼロレベルとなってし
まった際に、溝1本を横切る毎に確実に1パルスを出力
するように構成された回路である。トラック検出パルス
信号抽出回路72は、パルス補正回路73に出力される。
【0037】パルス補正回路73は、光学ヘッド4 の移動
速度が早い状態において、光ディスク1 上の溝(グルー
ブ)が途切れた部分に光学ヘッド4 からのレーザ光のス
ポットが入り込んでしまってトラック検出パルス信号抽
出回路72からのトラック検出パルスが出なくなってしま
った際に、溝1本を横切る毎に確実に1パルスを出力す
るように補正を施す回路である。パルス補正回路73の出
力は、トラックカウントパルスとして出力される。
【0038】和信号整形回路74は、和信号を二値化して
トラッククロスパルスとして出力する回路である。方向
検知回路75は、図示しないCPU (CENTRAL PROCESSING U
NIT )から供給されるアクセス方向信号、およびパルス
補正回路73から供給されるトラックカウントパルスと、
和信号整形回路74から供給されるトラッククロスパルス
との位相関係から、レーザ光の移動方向を判別するもの
である。このようにして判別された信号は移動方向信号
として出力される。なお、制御系の構成によっては光学
ヘッド4 の移動中に溝検出パルスが検出できない場合も
あり、このような場合には移動方向を検出しないことも
ある。
【0039】そして、このようにして得られたトラック
カウントパルス,アクセス方向信号,移動方向信号は、
図1中に示した速度検出部8 および位置検出部9 に供給
される。
【0040】速度検出部8 は、トラックカウントパルス
の時間間隔をクロックにより計数し、その逆数を取るこ
とによって、レーザ光がトラックを横切る速度を検出
し、光学ヘッド4 の現在の移動速度として出力する。こ
の信号はここでは16ビットの分解能で出力されるものと
する。
【0041】位置検出部9 は、パルス補正回路73が出力
するトラックカウントパルスを計数し、移動方向信号の
極性に応じて加減算しすることにより、シーク開始以降
の通過トラックの総数を算出し、位置信号として出力す
る。
【0042】なお、ここでは移動方向信号を用いてい
る。そのため、光学ヘッド4 が低速で移動している場合
において、光ディスク1 の偏心などによって光学ヘッド
4 の光ディスク1 に対する移動方向が反対になった場合
であっても、方向検知回路75からの移動方向信号により
アップ/ダウンを切換えることにより、トラックカウン
トパルスが正確に計数され、位置信号が出力される。
【0043】シーク目標位置指示部10は、シーク開始前
にコントローラ16からシーク目標位置信号を受け取り、
これをラッチしてシーク終了まで維持する。シーク目標
位置信号は、トラック数などで示される。
【0044】目標速度指示部11は、位置検出部9 から出
力された現在位置と、シーク目標位置指示部10から出力
された目標位置とから、シークすべき残りトラック数を
算出してこれに見合った現在の目標速度を決定する。目
標速度指示部11には例えば図5に示すように、目標のト
ラックに近づくにしたがって徐々に減速されるような特
性を持った基準速度を、図6に示すように残りトラック
数に対応させて記憶しておく。具体的には図7に示すよ
うに、残りトラック数をアドレス値としてそのアドレス
に残りトラック数に対応した基準速度を記憶しておき、
残りトラック数が変わる度に基準速度を読み出して目標
速度として出力する。これらの目標速度は16ビットの分
解能で記憶され、読み出されるものとする。また、図5
および図6に点線で示したように、様々なシーク距離に
応じて、基準速度テーブルの一部を用いて速度制御を行
う。
【0045】タイミングパルス発生部13は、制御用信号
を演算するタイミングを与えるものである。制御信号演
算部(第1の演算手段)12は、タイミングパルス発生部
13が発生するタイミングパルスに同期して、目標速度指
示部11から出力される16ビットの分解能を持つ現在の目
標速度と、速度検出部8 から出力される16ビットの現在
速度との差から、制御用信号を演算し、またコントロー
ラ16の示すシーク方向からその方向を決定してディジタ
ル信号として出力する。このとき、後段のD/A 変換器14
の分解能は8 ビットであるため、16ビットで得られた演
算結果に何らかの処理を施す必要がある。そのため、信
号処理演算部12の出力はビット処理部17に導かれるよう
に構成されている。
【0046】ビット処理部(第2の演算手段)17は、信
号処理演算部12からの16ビットの信号を取り込み、この
16ビットの信号のビット数を上位8 ビット(上位ビット
列)と下位8 ビット(下位ビット列)とに分離する。そ
して、上位8 ビットをデータ演算に利用するとともに、
その上位8 ビットによる演算データの最下位ビットを、
速度検出部8 からの下位8 ビットの信号に応じて切り捨
て/切り上げ状態に切り替え、これによって8 ビットの
信号として出力する。
【0047】D/A 変換器14は、ビット処理部17が出力し
た8 ビットのディジタル信号を入力し、アナログ信号に
変換する。パワーアンプ15はD/A 変換された制御信号を
電流増幅して光学ヘッド4 を駆動する。これによってレ
ーザ光は図8のように目標速度に向かって減速するよう
に制御される。また、パワーアンプ15には図示しないト
ラッキング制御回路からもトラッキング用信号が入力さ
れており、コントローラ16からの信号によりシーク用信
号とトラッキング用信号とを切り替えて増幅し出力す
る。
【0048】コントローラ16は、目標位置指示部10に対
するシーク目標位置信号やシーク方向の指示、あるいは
光学ヘッド4 に対するトラッキング制御のon/offやシー
ク制御のon/offなどの切り替えの指示を行う。さらに、
トラッキング動作,シーク動作,イニシャライズなどの
動作モードの指示を行う。また、bus を通して外部のパ
ーソナルコンピュータなどと情報のやり取りを行う。
【0049】シーク動作が進み、レーザ光が目標トラッ
クに到達したことをコントローラ16が検知すると、コン
トローラ16はトラッキング制御に係る動作指令を出し、
装置は目標トラックにおいてトラッキング動作に移る。
【0050】このように構成されるシーク制御系では、
シーク速度が大きい時にはトラックを横切る頻度が多く
なるためトラックカウントパルスが頻繁に出力される
が、減速するにしたがってトラックを横切る頻度が減少
してくるためトラックカウントパルスの間隔は広くなっ
ていく。したがってシーク速度が遅くなると、速度検出
の時間間隔が徐々に大きくなってゆき、その間は同一の
速度が検出され続ける。そして、残りトラック数も同じ
値が続くために目標速度指示部11からの目標速度も変化
せず、トラッキング駆動コイルには次のトラックカウン
トパルスが発生するまで同一の電流が供給され続ける。
【0051】一方、タイミングパルス発生部13からのタ
イミングパルスの周波数は、高速シーク時にも十分耐え
得る程度の演算速度を実現するために、最大シーク速度
時に発生するトラックカウントパルスの周波数よりも高
く設定されている。したがって、シーク速度が遅くなる
とタイミングパルス数個から数十個の間、制御信号演算
部12から同じ値の制御用信号が出力され続けることにな
る。
【0052】そこで本発明では図4に示すように、シー
ク速度が遅く、制御信号演算部12から連続して同じ値が
出力される場合に、制御信号演算部12で切り捨てられた
下位8 ビットの情報に応じて、出力データの最下位ビッ
トを切り捨て/切り上げ状態に切り替えて出力するビッ
ト処理部17を設けて対応している。ビット処理部17を設
けた場合、D/A 変換器14,パワーアンプ15を通して光学
ヘッド4 から見たときには、これらの動作帯域がタイミ
ングパルスの周波数よりも十分に狭いため、見かけ上の
分解能を向上させることが可能となる。
【0053】図4(b) には、切り捨てられた8 ビットの
情報に応じて、D/A 変換されたデータの最下位ビット
を、4タイミングパルスを1データとして切り替えた状
態を示してある。このような切り替え制御がビット処理
部17内で行われる。これにより、図9(b) のように4.0
,3.0 ,2.0 ,1.0 として扱われてしまっていた従来
方法とは異なり、3.5 ,2.75,2.0 ,1.25というように
2 ビット分だけ分解能の高い値を容易に得ることができ
るようになる。もちろん、状況に応じて8 タイミングパ
ルスや16タイミングパルスを1データとして切り替えれ
ば、さらに分解能の高い値を出力させることもできる。
【0054】このように本発明によれば、D/A 変換器の
出力データのビット数を仮想的に向上させ、制御信号演
算部の出力する信号のビット数の精度にほぼ一致させる
ことができる。
【0055】なお、本発明は光ディスク装置に限らず、
光磁気ディスクや磁気ディスクなどを扱う他の情報処理
装置にも適用可能であることは言うまでもない。もちろ
ん、速度制御以外の目的に利用することも可能である。
【0056】また、本発明は情報処理装置に限らず、演
算ビット数の精度が異なる装置どうしの互換を必要とす
る場合において有効となり、上位ビットの演算精度に合
わせた高精度の制御方法を実現することが可能となる。
【0057】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の構成によれ
ば、例えばディジタル演算の精度とD/A 変換の精度が一
致しない場合に代表されるように、異なるビット数のデ
ータを扱うような場合においても、演算精度を十分に生
かして制御系の信頼性を向上させ、装置本来の能力を十
分に引き出すことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る制御装置を利用した情報処理装
置、特に光ディスク装置に適用した場合を示した装置構
成図。
【図2】光ディスク装置の信号増幅部を示す図。
【図3】光ディスク装置の信号整形部を示す図。
【図4】本発明によるD/A 変換時のビット処理動作を説
明する図。
【図5】基準速度の設計値の一例を横軸に時間をとって
示す図。
【図6】基準速度の設計値の一例を横軸に残りトラック
数をとって示す図。
【図7】基準速度テーブルの一例を示す図。
【図8】基準速度と実際の光学ヘッドの速度を、横軸に
時間をとって比較して示す図。
【図9】従来のD/A 変換時のビット処理動作を説明する
図。
【符号の説明】
1 … 光ディスク 2 … スピンドルモータ 3 … 対物レンズ(記録再生手段) 4 … 光学ヘッド(移動手段) 5 … 光検出器 6 … 信号増幅器 7 … 信号整形部 8 … 速度検出部 9 … 位置検出部 10 … シーク目標位置指示部 11 … 目標速度指示部 12 … 制御信号演算部(第1の演算手段) 13 … タイミングパルス発生部 14 … D/A 変換器 15 … パワーアンプ 16 … コントローラ 17 … ビット処理部(第2の演算手段)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定ビット数の演算データを出力する第1
    の演算手段と、 前記第1の演算手段から入力した信号のビット数を上位
    ビット列と下位ビット列とに分離し、この上位ビット列
    を用いてデータ演算を行うとともに、上位ビット列によ
    る演算データの最下位ビットを、前記下位ビット列に応
    じて所定周期毎に切り上げ/切り捨ての切り替え演算を
    行う第2の演算手段と、 を有することを特徴とする制御装置。
  2. 【請求項2】被制御物体の被制御量の現時点における値
    を検出して出力する検出手段と、 被制御物体の被制御量の目標値を示す目標値指示手段
    と、 制御用演算を行うタイミングを示すタイミングパルスを
    発生するタイミングパルス発生手段と、 前記目標値指示手段が示す目標値と前記検出手段が検出
    する被制御量の差に応じて、前記タイミングパルス発生
    手段が発生するタイミングパルスに同期して制御用信号
    を演算して所定ビット数の信号として出力する第1の演
    算手段と、 前記第1の演算手段が出力した所定ビット数の信号を入
    力し、この所定ビット数より少ないビット数で演算を行
    う第2の演算手段と、 前記第2の演算手段の出力信号に応じて被制御物体を制
    御する制御手段と、を有する制御装置において、 前記第2の演算手段は、前記第1の演算手段から入力し
    た信号のビット数を上位ビット列と下位ビット列とに分
    離し、この上位ビット列を用いてデータ演算を行うとと
    もに、上位ビット列による演算データの最下位ビット
    を、前記下位ビット列に応じて所定周期毎に切り上げ/
    切り捨ての切り替え演算を行うことを特徴とする制御装
    置。
  3. 【請求項3】前記検出手段の動作周波数は、タイミング
    パルスの周波数よりも低く設定されていることを特徴と
    する請求項2記載の制御装置。
  4. 【請求項4】情報記録媒体に情報の記録再生を行う記録
    再生手段と、 この記録再生手段を前記情報記録媒体上の所定位置へ移
    動する移動手段と、 この移動手段により移動される前記記録再生手段の移動
    速度を検出して出力する第1の検出手段と、 前記移動手段により移動される前記記録再生手段が記録
    再生を行うべき前記情報記録媒体上の記録再生位置を検
    出する第2の検出手段と、 前記記録再生手段の目標移動位置を指示する指示手段
    と、 前記第2の検出手段により検出された記録再生位置と前
    記指示手段により指示された目標移動位置との距離の差
    に対応した基準速度信号を出力する基準速度信号出力手
    段と、 制御用演算を行うタイミングを示すタイミングパルスを
    発生するタイミングパルス発生手段と、 前記基準速度信号出力手段が出力する基準速度信号と前
    記第1の検出手段により検出される前記記録再生手段の
    移動速度とから、前記タイミングパルス発生手段が発生
    するタイミングパルスに同期して制御用信号を演算して
    所定ビット数の信号として出力する第1の演算手段と、 前記第1の演算手段が出力した所定ビット数の信号を入
    力し、この所定ビット数より少ないビット数で演算を行
    う第2の演算手段と、 前記第2の演算手段の出力信号に応じて前記移動手段を
    駆動する駆動装置と、を有する情報処理装置において、 前記第2の演算手段は、前記第1の演算手段から入力し
    た信号のビット数を上位ビット列と下位ビット列とに分
    離し、この上位ビット列を用いてデータ演算を行うとと
    もに、上位ビット列による演算データの最下位ビット
    を、前記下位ビット列に応じて所定周期毎に切り上げ/
    切り捨ての切り替え演算を行うことを特徴とする情報処
    理装置。
  5. 【請求項5】光ディスク上に光を集光し照射する対物レ
    ンズと、 この対物レンズを前記光ディスクの半径方向へ移動する
    光学ヘッドと、 この光学ヘッドにより移動される前記対物レンズの移動
    速度を検出して出力する第1の検出手段と、 前記光学ヘッドにより移動される前記対物レンズが照射
    する光の照射位置を検出する第2の検出手段と、 前記対物レンズの目標移動位置を指示する指示手段と、 前記第2の検出手段により検出された光の照射位置と前
    記指示手段により指示された目標移動位置との距離の差
    に対応した基準速度信号を出力する基準速度信号出力手
    段と、 制御用演算を行うタイミングを示すタイミングパルスを
    発生するタイミングパルス発生手段と、 前記基準速度信号出力手段が出力する基準速度信号と前
    記第1の検出手段により検出される前記対物レンズの移
    動速度とから、前記タイミングパルス発生手段が発生す
    るタイミングパルスに同期して制御用信号を演算して所
    定ビット数の信号として出力する第1の演算手段と、 前記第1の演算手段が出力した所定ビット数の信号を入
    力し、この所定ビット数より少ないビット数で演算を行
    う第2の演算手段と、 前記第2の演算手段の出力信号に応じて前記光学ヘッド
    を駆動する駆動装置と、を有する光ディスク装置におい
    て、 前記第2の演算手段は、前記第1の演算手段から入力し
    た信号のビット数を上位ビット列と下位ビット列とに分
    離し、この上位ビット列を用いてデータ演算を行うとと
    もに、上位ビット列による演算データの最下位ビット
    を、前記下位ビット列に応じて所定周期毎に切り上げ/
    切り捨ての切り替え演算を行うことを特徴とする光ディ
    スク装置。
  6. 【請求項6】前記検出手段の動作周波数は、タイミング
    パルスの周波数よりも低く設定されていることを特徴と
    する請求項5記載の光ディスク装置。
  7. 【請求項7】前記第2の検出手段は、前記対物レンズが
    照射する光の照射位置をトラック数として出力し、 前記指示手段は、目標移動位置をトラック数として出力
    し、 前記基準速度信号出力手段は、前記第2の検出手段によ
    り検出された光の照射位置と前記指示手段により指示さ
    れた目標移動位置とのトラック数の差に対応した基準速
    度信号を出力することを特徴とする請求項5記載の光デ
    ィスク装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6922381B2 (en) 2001-11-30 2005-07-26 Teac Corporation Optical disk apparatus

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US6922381B2 (en) 2001-11-30 2005-07-26 Teac Corporation Optical disk apparatus

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