JPH08176264A - ポリウレタンおよびその成形物 - Google Patents
ポリウレタンおよびその成形物Info
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- JPH08176264A JPH08176264A JP6324959A JP32495994A JPH08176264A JP H08176264 A JPH08176264 A JP H08176264A JP 6324959 A JP6324959 A JP 6324959A JP 32495994 A JP32495994 A JP 32495994A JP H08176264 A JPH08176264 A JP H08176264A
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- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G18/00—Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates
- C08G18/06—Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen
- C08G18/28—Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen characterised by the compounds used containing active hydrogen
- C08G18/40—High-molecular-weight compounds
- C08G18/42—Polycondensates having carboxylic or carbonic ester groups in the main chain
- C08G18/4236—Polycondensates having carboxylic or carbonic ester groups in the main chain containing only aliphatic groups
- C08G18/4238—Polycondensates having carboxylic or carbonic ester groups in the main chain containing only aliphatic groups derived from dicarboxylic acids and dialcohols
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
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- C08G18/66—Compounds of groups C08G18/42, C08G18/48, or C08G18/52
- C08G18/6633—Compounds of group C08G18/42
- C08G18/6637—Compounds of group C08G18/42 with compounds of group C08G18/32 or polyamines of C08G18/38
- C08G18/664—Compounds of group C08G18/42 with compounds of group C08G18/32 or polyamines of C08G18/38 with compounds of group C08G18/3203
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 式(II):HO−(CH2 )n−OH(式中
nは6〜12の整数)の脂肪族ジオールから主としてな
るジオール成分と3−メチル−1,5−ペンタンジカル
ボン酸から主としてなるジカルボン酸成分とからなる数
平均分子量1000〜8000のポリエステルジオー
ル、有機ジイソシアネート、並びに1,4−ブタンジオ
ールおよび式(I):HO−(CH2 )m−OH(式中
mは5〜10の整数)で示される脂肪族ジオールからな
る鎖伸長剤を、式:0.7≦c/(c+d)≦0.98
および1.00≦b/(a+c+d)≦1.10[式中
aはポリエステルジオールのモル数、bは有機ジイソシ
アネートのモル数、cは1,4−ブタンジオールのモル
数、dは式(I)で示される脂肪族ジオールのモル数]
を満足する割合で反応させて得られるポリウレタン並び
にポリウレタン成形物およびその製造方法。 【効果】 本発明のポリウレタンは成形性に優れ、その
成形物は耐熱性、耐寒性および耐加水分解性に優れ、圧
縮永久歪みが小さく、各種の用途に有効に使用できる。
nは6〜12の整数)の脂肪族ジオールから主としてな
るジオール成分と3−メチル−1,5−ペンタンジカル
ボン酸から主としてなるジカルボン酸成分とからなる数
平均分子量1000〜8000のポリエステルジオー
ル、有機ジイソシアネート、並びに1,4−ブタンジオ
ールおよび式(I):HO−(CH2 )m−OH(式中
mは5〜10の整数)で示される脂肪族ジオールからな
る鎖伸長剤を、式:0.7≦c/(c+d)≦0.98
および1.00≦b/(a+c+d)≦1.10[式中
aはポリエステルジオールのモル数、bは有機ジイソシ
アネートのモル数、cは1,4−ブタンジオールのモル
数、dは式(I)で示される脂肪族ジオールのモル数]
を満足する割合で反応させて得られるポリウレタン並び
にポリウレタン成形物およびその製造方法。 【効果】 本発明のポリウレタンは成形性に優れ、その
成形物は耐熱性、耐寒性および耐加水分解性に優れ、圧
縮永久歪みが小さく、各種の用途に有効に使用できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は成形性、耐熱性、耐寒
性、耐加水分解性の各性能に優れ、しかも圧縮永久歪み
の小さいポリウレタン、ポリウレタン成形物およびその
製造方法に関する。詳細には、本発明は、溶融状態にあ
る時間が長くなっても溶融粘度が急激に増加することが
なく押出成形性などの成形性に優れ、軟化点が高く耐熱
性に優れ、しかも耐寒性、耐加水分解性にも優れてい
て、そのうえ圧縮永久歪みの小さい成形物を与えるポリ
ウレタン、ポリウレタン成形物およびその製造方法に関
する。
性、耐加水分解性の各性能に優れ、しかも圧縮永久歪み
の小さいポリウレタン、ポリウレタン成形物およびその
製造方法に関する。詳細には、本発明は、溶融状態にあ
る時間が長くなっても溶融粘度が急激に増加することが
なく押出成形性などの成形性に優れ、軟化点が高く耐熱
性に優れ、しかも耐寒性、耐加水分解性にも優れてい
て、そのうえ圧縮永久歪みの小さい成形物を与えるポリ
ウレタン、ポリウレタン成形物およびその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性ポリウレタンは、高い弾性を有
していて、耐摩耗性、耐油性などの諸特性にも優れてお
り、しかも通常の熱可塑性樹脂の成形加工法が適用でき
ることから、従来のジエン系ゴムやポリオレフィン、そ
の他の汎用の熱可塑性重合体に替わる重合体素材とし
て、近年広範囲な用途に多量に使用されるようになって
いる。
していて、耐摩耗性、耐油性などの諸特性にも優れてお
り、しかも通常の熱可塑性樹脂の成形加工法が適用でき
ることから、従来のジエン系ゴムやポリオレフィン、そ
の他の汎用の熱可塑性重合体に替わる重合体素材とし
て、近年広範囲な用途に多量に使用されるようになって
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱可塑
性ポリウレタンのうちでも耐熱性の良好なものは、溶融
状態にある時間が長くなると粘度が急激に増加する傾向
にあり、そのため溶融滞留時間の比較的長い押出成形な
どでは成形を円滑に行うことが困難であり、成形上の制
約が多い。また、既存の耐熱性が良好な熱可塑性ポリウ
レタンは、圧縮永久歪みが大きく、かつ十分な耐加水分
解性、耐寒性などを有しておらず、耐熱性、耐寒性、耐
加水分解性の各性能に優れ、しかも圧縮永久歪みが小さ
い熱可塑性ポリウレタンは未だ知られていない。かかる
観点から、溶融状態にある時間が長くても粘度が急激に
増加せず、押出成形などによっても円滑に成形を行うこ
とができて成形性に優れ、圧縮永久歪みが小さく、しか
も耐熱性、耐寒性および耐加水分解性にも優れる熱可塑
性ポリウレタンが求められている。本発明の目的は、溶
融状態にある時間(以下「溶融滞留時間」という)が長
くても粘度が急激に増加せず、押出成形などによっても
成形物を良好な成形性で製造することができ、圧縮永久
歪みが小さく、そのうえ耐熱性、耐寒性および耐加水分
解性にも優れるポリウレタンを提供することにある。さ
らに、本発明の目的は、上記した優れた特性を備えたポ
リウレタンの成形物およびその製造方法を提供すること
にある。
性ポリウレタンのうちでも耐熱性の良好なものは、溶融
状態にある時間が長くなると粘度が急激に増加する傾向
にあり、そのため溶融滞留時間の比較的長い押出成形な
どでは成形を円滑に行うことが困難であり、成形上の制
約が多い。また、既存の耐熱性が良好な熱可塑性ポリウ
レタンは、圧縮永久歪みが大きく、かつ十分な耐加水分
解性、耐寒性などを有しておらず、耐熱性、耐寒性、耐
加水分解性の各性能に優れ、しかも圧縮永久歪みが小さ
い熱可塑性ポリウレタンは未だ知られていない。かかる
観点から、溶融状態にある時間が長くても粘度が急激に
増加せず、押出成形などによっても円滑に成形を行うこ
とができて成形性に優れ、圧縮永久歪みが小さく、しか
も耐熱性、耐寒性および耐加水分解性にも優れる熱可塑
性ポリウレタンが求められている。本発明の目的は、溶
融状態にある時間(以下「溶融滞留時間」という)が長
くても粘度が急激に増加せず、押出成形などによっても
成形物を良好な成形性で製造することができ、圧縮永久
歪みが小さく、そのうえ耐熱性、耐寒性および耐加水分
解性にも優れるポリウレタンを提供することにある。さ
らに、本発明の目的は、上記した優れた特性を備えたポ
リウレタンの成形物およびその製造方法を提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべく
本発明者らが詳細な検討を重ねた結果、特定のポリエス
テルジオールおよび特定の鎖伸長剤を特に選んで使用
し、しかもそれらのポリエステルジオールおよび鎖伸長
剤を有機ジイソシアネートと特定の割合で反応させる
と、溶融滞留時間が長くなっても溶融粘度が急激に増加
せず押出成形性などに優れ、しかも圧縮永久歪みが小さ
く、そのうえ耐熱性、耐寒性、耐加水分解性などの諸特
性にも優れる、実用価値の極めて高いポリウレタンが得
られることを見出した。さらに、本発明者らは、そのよ
うにして得られたポリウレタンを用いて成形を行った
後、得られた成形物を特定の温度以上で熱処理すると上
記した諸特性が一層向上すること、特に耐熱性が一層良
好になり、かつ圧縮永久歪みが一層小さくなることを見
出だし、それらの知見に基づいて本発明を完成した。
本発明者らが詳細な検討を重ねた結果、特定のポリエス
テルジオールおよび特定の鎖伸長剤を特に選んで使用
し、しかもそれらのポリエステルジオールおよび鎖伸長
剤を有機ジイソシアネートと特定の割合で反応させる
と、溶融滞留時間が長くなっても溶融粘度が急激に増加
せず押出成形性などに優れ、しかも圧縮永久歪みが小さ
く、そのうえ耐熱性、耐寒性、耐加水分解性などの諸特
性にも優れる、実用価値の極めて高いポリウレタンが得
られることを見出した。さらに、本発明者らは、そのよ
うにして得られたポリウレタンを用いて成形を行った
後、得られた成形物を特定の温度以上で熱処理すると上
記した諸特性が一層向上すること、特に耐熱性が一層良
好になり、かつ圧縮永久歪みが一層小さくなることを見
出だし、それらの知見に基づいて本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は、ポリエステルジオー
ル、有機ジイソシアネート、1,4−ブタンジオールお
よび下記の一般式(I):
ル、有機ジイソシアネート、1,4−ブタンジオールお
よび下記の一般式(I):
【0006】
【化3】 HO−(CH2 )m−OH (I)
【0007】(式中、mは5〜10の整数を表す)で示
される脂肪族ジオールを反応させて得られるポリウレタ
ンであって、(i)前記ポリエステルジオールが、下記
の一般式(II)
される脂肪族ジオールを反応させて得られるポリウレタ
ンであって、(i)前記ポリエステルジオールが、下記
の一般式(II)
【0008】
【化4】 HO−(CH2 )n−OH (II)
【0009】(式中、nは6〜12の整数を表す)で示
される脂肪族ジオールから主としてなるジオール成分と
3−メチル−1,5−ペンタンジカルボン酸から主とし
てなるジカルボン酸成分とからなる数平均分子量100
0〜8000のポリエステルジオールであり;かつ(i
i)前記ポリエステルジオール、有機ジイソシアネー
ト、1,4−ブタンジオールおよび一般式(I)で示さ
れる脂肪族ジオールの割合が、下記の数式(A)および
(B):
される脂肪族ジオールから主としてなるジオール成分と
3−メチル−1,5−ペンタンジカルボン酸から主とし
てなるジカルボン酸成分とからなる数平均分子量100
0〜8000のポリエステルジオールであり;かつ(i
i)前記ポリエステルジオール、有機ジイソシアネー
ト、1,4−ブタンジオールおよび一般式(I)で示さ
れる脂肪族ジオールの割合が、下記の数式(A)および
(B):
【0010】
【数3】 0.70≦c/(c+d)≦0.98 (A)
【0011】
【数4】 1.00≦b/(a+c+d)≦1.10 (B)
【0012】[上記式(A)および(B)中、aはポリ
エステルジオールのモル数、bは有機ジイソシアネート
のモル数、cは1,4−ブタンジオールのモル数、dは
一般式(I)で示される脂肪族ジオールのモル数を表
す]を満足する;ことを特徴とするポリウレタンに関す
る。
エステルジオールのモル数、bは有機ジイソシアネート
のモル数、cは1,4−ブタンジオールのモル数、dは
一般式(I)で示される脂肪族ジオールのモル数を表
す]を満足する;ことを特徴とするポリウレタンに関す
る。
【0013】そして、本発明は、上記のポリウレタンか
ら得られた成形物、および上記のポリウレタンを使用し
て成形した後、得られた成形物を60℃以上の温度で熱
処理することを特徴とするポリウレタン成形物の製造方
法に関する。
ら得られた成形物、および上記のポリウレタンを使用し
て成形した後、得られた成形物を60℃以上の温度で熱
処理することを特徴とするポリウレタン成形物の製造方
法に関する。
【0014】上記したように、本発明では、ポリウレタ
ンを構成するポリエステルジオールが、前記一般式(I
I)で示される脂肪族ジオールから主としてなるジオー
ル成分と3−メチル−1,5−ペンタンジカルボン酸か
ら主としてなるジカルボン酸成分との反応により得られ
たポリエステルジオールであることが必要である。
ンを構成するポリエステルジオールが、前記一般式(I
I)で示される脂肪族ジオールから主としてなるジオー
ル成分と3−メチル−1,5−ペンタンジカルボン酸か
ら主としてなるジカルボン酸成分との反応により得られ
たポリエステルジオールであることが必要である。
【0015】その場合に、ポリエステルジオールを構成
する主たるジオール成分である前記一般式(II)で示さ
れる脂肪族ジオールとしては、1,6−ヘキサンジオー
ル、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオー
ル、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジ
オールなどの炭素数が6〜12の直鎖状の脂肪族ジオー
ルを挙げることができ、これらは単独で使用しても2種
以上を併用してもよい。そのうちでも1,6−ヘキサン
ジオール、1,9−ノナンジオールが耐熱性、耐寒性お
よび耐加水分解性に特に優れたポリウレタンを与えるこ
とから好ましい。ジオール成分としては、かかる脂肪族
ジオールのエステル形成性誘導体を用いることもでき
る。炭素数が6より小さい脂肪族ジオールを用いた場合
には、得られるポリウレタンは耐熱性、耐加水分解性が
良好ではなく、また圧縮永久歪みが大きくなり、一方、
炭素数が12より大きい脂肪族ジオールを用いた場合に
は、得られるポリウレタンは耐寒性が良好ではなくな
る。また、ポリエステルジオールを構成するジカルボン
酸成分は、上記したように3−メチル−1,5−ペンタ
ンジカルボン酸から主としてなっていることが必要であ
り、ポリエステルジオールを構成するジカルボン成分の
80モル%以上が3−メチル−1,5−ペンタンジカル
ボン酸からなっているのが好ましい。ジカルボン酸成分
としては、3−メチル−1,5−ペンタンジカルボン酸
のエステル形成性誘導体を用いることもできる。
する主たるジオール成分である前記一般式(II)で示さ
れる脂肪族ジオールとしては、1,6−ヘキサンジオー
ル、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオー
ル、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジ
オールなどの炭素数が6〜12の直鎖状の脂肪族ジオー
ルを挙げることができ、これらは単独で使用しても2種
以上を併用してもよい。そのうちでも1,6−ヘキサン
ジオール、1,9−ノナンジオールが耐熱性、耐寒性お
よび耐加水分解性に特に優れたポリウレタンを与えるこ
とから好ましい。ジオール成分としては、かかる脂肪族
ジオールのエステル形成性誘導体を用いることもでき
る。炭素数が6より小さい脂肪族ジオールを用いた場合
には、得られるポリウレタンは耐熱性、耐加水分解性が
良好ではなく、また圧縮永久歪みが大きくなり、一方、
炭素数が12より大きい脂肪族ジオールを用いた場合に
は、得られるポリウレタンは耐寒性が良好ではなくな
る。また、ポリエステルジオールを構成するジカルボン
酸成分は、上記したように3−メチル−1,5−ペンタ
ンジカルボン酸から主としてなっていることが必要であ
り、ポリエステルジオールを構成するジカルボン成分の
80モル%以上が3−メチル−1,5−ペンタンジカル
ボン酸からなっているのが好ましい。ジカルボン酸成分
としては、3−メチル−1,5−ペンタンジカルボン酸
のエステル形成性誘導体を用いることもできる。
【0016】本発明では、ポリエステルジオールを構成
するジオール成分およびジカルボン酸成分が場合によっ
ては少量(通常全ジオール成分または全ジカルボン酸成
分の20モル%未満)の他のジオール成分および/また
はジカルボン酸成分を含んでいてもよい。他のジオール
成分の例としては、エチレングリコール、1,3−プロ
パンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペン
タンジオール、またはそれらのエステル形成性誘導体な
どを挙げることができ、またジカルボン酸成分の例とし
ては、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、またはそれらのエステル形成性誘導
体などを挙げることができる。
するジオール成分およびジカルボン酸成分が場合によっ
ては少量(通常全ジオール成分または全ジカルボン酸成
分の20モル%未満)の他のジオール成分および/また
はジカルボン酸成分を含んでいてもよい。他のジオール
成分の例としては、エチレングリコール、1,3−プロ
パンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペン
タンジオール、またはそれらのエステル形成性誘導体な
どを挙げることができ、またジカルボン酸成分の例とし
ては、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、またはそれらのエステル形成性誘導
体などを挙げることができる。
【0017】本発明では、ポリウレタンを構成するポリ
エステルジオールは、その数平均分子量が1000〜8
000の範囲内であることが必要である。ポリエステル
ジオールの数平均分子量が1000未満であると、得ら
れるポリウレタンの成形歪み、圧縮永久歪みが大きくな
り、また耐熱性等の性能が低下する。一方、数平均分子
量が8000を越えると、得られるポリウレタンの成形
性、引張強度および透明性が低下する。ここで、本明細
書でいうポリエステルジオールの数平均分子量は、いず
れもJIS K 1577に準拠して測定した水酸基価
に基づいて算出した数平均分子量である。
エステルジオールは、その数平均分子量が1000〜8
000の範囲内であることが必要である。ポリエステル
ジオールの数平均分子量が1000未満であると、得ら
れるポリウレタンの成形歪み、圧縮永久歪みが大きくな
り、また耐熱性等の性能が低下する。一方、数平均分子
量が8000を越えると、得られるポリウレタンの成形
性、引張強度および透明性が低下する。ここで、本明細
書でいうポリエステルジオールの数平均分子量は、いず
れもJIS K 1577に準拠して測定した水酸基価
に基づいて算出した数平均分子量である。
【0018】ポリエステルジオールの製造法は特に制限
されず、上記したジオール成分およびジカルボン酸成分
を用いて、従来既知のエステル交換反応、直接エステル
化反応などによって重縮合させて製造することができ
る。その場合に、ポリエステルジオールを製造するため
の重縮合反応をチタン系触媒、スズ系触媒などの重縮合
触媒、特にチタン系触媒の存在下に行うのが望ましい。
ただし、チタン系触媒を使用した場合には、重縮合反応
の終了後に、ポリエステルジオールに含まれるチタン系
触媒を失活させておくことが好ましい。チタン系触媒の
失活処理を行わない場合は、得られるポリウレタンの耐
加水分解性が低下し、耐熱性も劣ったものとなり、圧縮
永久歪みが大きくなる傾向にある。
されず、上記したジオール成分およびジカルボン酸成分
を用いて、従来既知のエステル交換反応、直接エステル
化反応などによって重縮合させて製造することができ
る。その場合に、ポリエステルジオールを製造するため
の重縮合反応をチタン系触媒、スズ系触媒などの重縮合
触媒、特にチタン系触媒の存在下に行うのが望ましい。
ただし、チタン系触媒を使用した場合には、重縮合反応
の終了後に、ポリエステルジオールに含まれるチタン系
触媒を失活させておくことが好ましい。チタン系触媒の
失活処理を行わない場合は、得られるポリウレタンの耐
加水分解性が低下し、耐熱性も劣ったものとなり、圧縮
永久歪みが大きくなる傾向にある。
【0019】チタン系重縮合触媒としては、ポリエステ
ルジオール系の重合体を製造する際に従来から使用され
ているチタン系触媒のいずれもが使用できる。特に制限
されないが、好ましいチタン系重縮合触媒の例として
は、チタン酸、テトラアルコキシチタン化合物、チタン
アシレート化合物、チタンキレート化合物などを挙げる
ことができる。より具体的には、テトライソプロピルチ
タネート、テトラ−n−ブチルチタネート、テトラ−2
−エチルヘキシルチタネート、テトラステアリルチタネ
ート等のテトラアルコキシチタン化合物、ポリヒドロキ
シチタンステアレート、ポリイソプロポキシチタンステ
アレート等のチタンアシレート化合物、チタンアセチル
アセトネート、トリエタノールアミンチタネート、チタ
ンアンモニウムラクテート、チタンエチルラクテート、
チタンオクチレングリコレート等のチタンキレート化合
物などを挙げることができる。その場合のチタン系重縮
合触媒の使用量は特に制限されないが、一般に、ポリエ
ステルジオールを形成するためのジオール成分およびジ
カルボン酸成分の合計重量に対して、約0.1〜50p
pmであるのが好ましく、約1〜30ppmであるのが
より好ましい。
ルジオール系の重合体を製造する際に従来から使用され
ているチタン系触媒のいずれもが使用できる。特に制限
されないが、好ましいチタン系重縮合触媒の例として
は、チタン酸、テトラアルコキシチタン化合物、チタン
アシレート化合物、チタンキレート化合物などを挙げる
ことができる。より具体的には、テトライソプロピルチ
タネート、テトラ−n−ブチルチタネート、テトラ−2
−エチルヘキシルチタネート、テトラステアリルチタネ
ート等のテトラアルコキシチタン化合物、ポリヒドロキ
シチタンステアレート、ポリイソプロポキシチタンステ
アレート等のチタンアシレート化合物、チタンアセチル
アセトネート、トリエタノールアミンチタネート、チタ
ンアンモニウムラクテート、チタンエチルラクテート、
チタンオクチレングリコレート等のチタンキレート化合
物などを挙げることができる。その場合のチタン系重縮
合触媒の使用量は特に制限されないが、一般に、ポリエ
ステルジオールを形成するためのジオール成分およびジ
カルボン酸成分の合計重量に対して、約0.1〜50p
pmであるのが好ましく、約1〜30ppmであるのが
より好ましい。
【0020】また、ポリエステルジオール中に含まれる
チタン系重縮合触媒の失活方法としては、例えば重縮合
反応により得られたポリエステルジオールを加熱下に水
と接触させて失活させる方法、ポリエステルジオールを
リン酸、リン酸エステル、亜リン酸、亜リン酸エステル
等のリン化合物で処理する方法を挙げることができ、そ
れらのうちでも加熱下に水と接触させる前者の方法が好
ましい。水と接触させてチタン系重縮合触媒を失活させ
る場合は、重縮合反応により得られたポリエステルジオ
ールに水を1重量%以上添加し、70〜150℃、好ま
しくは90〜130℃の温度で1〜3時間加熱するとよ
い。チタン系重縮合触媒の失活処理は常圧下で行って
も、また加圧下で行ってもよい。チタン系重縮合触媒を
失活させた後に系を減圧にすると、失活に使用した水分
を除去することができ、望ましい。
チタン系重縮合触媒の失活方法としては、例えば重縮合
反応により得られたポリエステルジオールを加熱下に水
と接触させて失活させる方法、ポリエステルジオールを
リン酸、リン酸エステル、亜リン酸、亜リン酸エステル
等のリン化合物で処理する方法を挙げることができ、そ
れらのうちでも加熱下に水と接触させる前者の方法が好
ましい。水と接触させてチタン系重縮合触媒を失活させ
る場合は、重縮合反応により得られたポリエステルジオ
ールに水を1重量%以上添加し、70〜150℃、好ま
しくは90〜130℃の温度で1〜3時間加熱するとよ
い。チタン系重縮合触媒の失活処理は常圧下で行って
も、また加圧下で行ってもよい。チタン系重縮合触媒を
失活させた後に系を減圧にすると、失活に使用した水分
を除去することができ、望ましい。
【0021】そして、本発明ではポリウレタンの製造に
用いる有機ジイソシアネートとして、ポリウレタンの製
造に従来用いられている有機ジイソシアネートのいずれ
もが使用でき、その種類は特に制限されず、芳香族ジイ
ソシアネート、脂環式ジイソシアネート、脂肪族ジイソ
シアネートのうちの1種または2種以上を使用すること
ができる。そのうちでも、p−フェニレンジイソシアネ
ート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、
トルイレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイ
ソシアネート等の芳香族ジイソシアネートが好ましく、
特に4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートが好
ましい。
用いる有機ジイソシアネートとして、ポリウレタンの製
造に従来用いられている有機ジイソシアネートのいずれ
もが使用でき、その種類は特に制限されず、芳香族ジイ
ソシアネート、脂環式ジイソシアネート、脂肪族ジイソ
シアネートのうちの1種または2種以上を使用すること
ができる。そのうちでも、p−フェニレンジイソシアネ
ート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、
トルイレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイ
ソシアネート等の芳香族ジイソシアネートが好ましく、
特に4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートが好
ましい。
【0022】また、本発明では、鎖伸長剤として、1,
4−ブタンジオールと上記の一般式(I)で示される脂
肪族ジオールを使用することが必要であり、しかもその
際に1,4−ブタンジオールのモル数cと該脂肪族ジオ
ールのモル数dとの比が、上記した数式(A)を満足す
る割合になっていることが重要である。上記した数式
(A)の範囲から外れて、c/(c+d)の値が0.7
0よりも小さいと、得られるポリウレタンの耐熱性が低
下し、かつ圧縮永久歪みが大きくなる。一方、c/(c
+d)の値が0.98よりも大きい場合には、得られる
ポリウレタンは溶融滞留時間が長くなると溶融粘度が急
激に増加して溶融押出しができなくなり、ペレットの製
造や成形物の製造が困難になる。c/(c+d)の値が
0.80〜0.95の範囲内であるのが、得られるポリ
ウレタンの押出成形性および耐熱性が一層良好になり、
かつ圧縮永久歪みが一層小さくなるので好ましい。
4−ブタンジオールと上記の一般式(I)で示される脂
肪族ジオールを使用することが必要であり、しかもその
際に1,4−ブタンジオールのモル数cと該脂肪族ジオ
ールのモル数dとの比が、上記した数式(A)を満足す
る割合になっていることが重要である。上記した数式
(A)の範囲から外れて、c/(c+d)の値が0.7
0よりも小さいと、得られるポリウレタンの耐熱性が低
下し、かつ圧縮永久歪みが大きくなる。一方、c/(c
+d)の値が0.98よりも大きい場合には、得られる
ポリウレタンは溶融滞留時間が長くなると溶融粘度が急
激に増加して溶融押出しができなくなり、ペレットの製
造や成形物の製造が困難になる。c/(c+d)の値が
0.80〜0.95の範囲内であるのが、得られるポリ
ウレタンの押出成形性および耐熱性が一層良好になり、
かつ圧縮永久歪みが一層小さくなるので好ましい。
【0023】鎖伸長剤として用いる一般式(I)で示さ
れる脂肪族ジオールとしては、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオ
ール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオ
ール等を挙げることができ、これらは単独で使用しても
2種以上を併用してもよい。これらの脂肪族ジオールの
うちでも1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジ
オールが好ましく、1,9−ノナンジオールがより好ま
しい。
れる脂肪族ジオールとしては、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオ
ール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオ
ール等を挙げることができ、これらは単独で使用しても
2種以上を併用してもよい。これらの脂肪族ジオールの
うちでも1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジ
オールが好ましく、1,9−ノナンジオールがより好ま
しい。
【0024】そして、上記したポリエステルジオール、
有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤を反応させること
によって本発明のポリウレタンが製造されるが、ポリウ
レタンの製造に当っては、ポリエステルジオールのモル
数をa、有機ジイソシアネートのモル数をb、1,4−
ブタンジオールのモル数をc、および一般式(I)で示
される脂肪族ジオールのモル数をdとしたときに、上記
した数式(B)を満足するようにしてポリエステルジオ
ール、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤を用いて反
応させることが必要である。b/(a+c+d)の値が
上記した数式(B)の範囲から外れて1.00よりも小
さいと、得られるポリウレタンは成形後に熱処理を施し
てもその分子量が十分に増加せず、成形品の耐熱性が低
下し、しかも圧縮永久歪みが大きくなる。一方、b/
(a+c+d)の値が上記した数式(B)の範囲から外
れて1.10よりも大きいと、得られるポリウレタンは
溶融滞留時間が長くなった場合に急激にその溶融粘度が
増加して押出成形などの成形が行い難くなり、成形性が
不十分となる。b/(a+c+d)の値が1.00〜
1.08の範囲内になるようにして各成分を反応させる
と、得られるポリウレタンの成形性および耐熱性がより
良好になり、かつ圧縮永久歪みがより小さくなるので、
好ましい。
有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤を反応させること
によって本発明のポリウレタンが製造されるが、ポリウ
レタンの製造に当っては、ポリエステルジオールのモル
数をa、有機ジイソシアネートのモル数をb、1,4−
ブタンジオールのモル数をc、および一般式(I)で示
される脂肪族ジオールのモル数をdとしたときに、上記
した数式(B)を満足するようにしてポリエステルジオ
ール、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤を用いて反
応させることが必要である。b/(a+c+d)の値が
上記した数式(B)の範囲から外れて1.00よりも小
さいと、得られるポリウレタンは成形後に熱処理を施し
てもその分子量が十分に増加せず、成形品の耐熱性が低
下し、しかも圧縮永久歪みが大きくなる。一方、b/
(a+c+d)の値が上記した数式(B)の範囲から外
れて1.10よりも大きいと、得られるポリウレタンは
溶融滞留時間が長くなった場合に急激にその溶融粘度が
増加して押出成形などの成形が行い難くなり、成形性が
不十分となる。b/(a+c+d)の値が1.00〜
1.08の範囲内になるようにして各成分を反応させる
と、得られるポリウレタンの成形性および耐熱性がより
良好になり、かつ圧縮永久歪みがより小さくなるので、
好ましい。
【0025】なお、本発明においては、ポリウレタンの
原料化合物として、上記したポリエステルジオール、有
機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤と共に、少量であれ
ば、上記のポリエステルジオール以外の高分子ジオール
および/または1,4−ブタンジオールおよび一般式
(I)で示される脂肪族ジオール以外の鎖伸長剤を、必
要に応じて用いてもよい。
原料化合物として、上記したポリエステルジオール、有
機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤と共に、少量であれ
ば、上記のポリエステルジオール以外の高分子ジオール
および/または1,4−ブタンジオールおよび一般式
(I)で示される脂肪族ジオール以外の鎖伸長剤を、必
要に応じて用いてもよい。
【0026】さらに、本発明では、上記したポリエステ
ルジオール、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤を用
いてポリウレタンを製造するに際して、ウレタン化反応
に対して触媒活性を有するスズ系ウレタン化触媒を使用
することが望ましい。スズ系ウレタン化触媒の使用量
は、スズ原子換算で、得られるポリウレタン[すなわ
ち、ポリウレタンの製造に用いるポリエステルジオー
ル、有機ジイソシアネート、鎖伸長剤などの反応性原料
化合物の全重量]に対して0.5〜15ppmであるの
が好ましい。生成するポリウレタン中にスズ系ウレタン
化触媒がスズ原子換算で0.5ppm以上含まれている
と、成形後もポリウレタンの分子量が十分に高い水準に
維持され、その物性、特に耐加水分解性、耐熱性、耐寒
性などが良好に保たれる。しかしながら、ポリウレタン
中におけるスズ系ウレタン化触媒の含有量がスズ原子換
算で15ppmを越えると、耐加水分解性、熱安定性な
どの性能が低下するため好ましくない。適量のスズ系ウ
レタン化触媒を含有するとポリウレタンの物性が良好に
保たれる理由は明確ではないが、スズ系ウレタン化触媒
が、解離したウレタン結合の再結合、過剰のイソシアネ
ート基と水との間の反応促進などによってポリウレタン
の分子量を高い水準に維持するのではないかと推定され
る。
ルジオール、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤を用
いてポリウレタンを製造するに際して、ウレタン化反応
に対して触媒活性を有するスズ系ウレタン化触媒を使用
することが望ましい。スズ系ウレタン化触媒の使用量
は、スズ原子換算で、得られるポリウレタン[すなわ
ち、ポリウレタンの製造に用いるポリエステルジオー
ル、有機ジイソシアネート、鎖伸長剤などの反応性原料
化合物の全重量]に対して0.5〜15ppmであるの
が好ましい。生成するポリウレタン中にスズ系ウレタン
化触媒がスズ原子換算で0.5ppm以上含まれている
と、成形後もポリウレタンの分子量が十分に高い水準に
維持され、その物性、特に耐加水分解性、耐熱性、耐寒
性などが良好に保たれる。しかしながら、ポリウレタン
中におけるスズ系ウレタン化触媒の含有量がスズ原子換
算で15ppmを越えると、耐加水分解性、熱安定性な
どの性能が低下するため好ましくない。適量のスズ系ウ
レタン化触媒を含有するとポリウレタンの物性が良好に
保たれる理由は明確ではないが、スズ系ウレタン化触媒
が、解離したウレタン結合の再結合、過剰のイソシアネ
ート基と水との間の反応促進などによってポリウレタン
の分子量を高い水準に維持するのではないかと推定され
る。
【0027】上記のスズ系ウレタン化触媒としては、例
えば、オクチル酸スズ、モノメチルスズメルカプト酢酸
塩、モノブチルスズトリアセテート、モノブチルスズモ
ノオクチレート、モノブチルスズモノアセテート、モノ
ブチルスズマレイン酸塩、モノブチルスズマレイン酸ベ
ンジルエステル塩、モノオクチルスズマレイン酸塩、モ
ノオクチルスズチオジプロピオン酸塩、モノオクチルス
ズトリス(イソオクチルチオグリコール酸エステル)、
モノフェニルスズトリアセテート、ジメチルスズマレイ
ン酸エステル塩、ジメチルスズビス(エチレングリコー
ルモノチオグリコレート)、ジメチルスズビス(メルカ
プト酢酸)塩、ジメチルスズビス(3−メルカプトプロ
ピオン酸)塩、ジメチルスズビス(イソオクチルメルカ
プトアセテート)、ジブチルスズジアセテート、ジブチ
ルスズジオクトエート、ジブチルスズジステアレート、
ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレイン酸
塩、ジブチルスズマレイン酸塩ポリマー、ジブチルスズ
マレイン酸エステル塩、ジブチルスズビス(メルカプト
酢酸)、ジブチルスズビス(メルカプト酢酸アルキルエ
ステル)塩、ジブチルスズビス(3−メルカプトプロピ
オン酸アルコキシブチルエステル)塩、ジブチルスズビ
ス(オクチルチオグリコールエステル)塩、ジブチルス
ズビス(3−メルカプトプロピオン酸)塩、ジオクチル
スズマレイン酸塩、ジオクチルスズマレイン酸エステル
塩、ジオクチルスズマレイン酸塩ポリマー、ジオクチル
スズジラウレート、ジオクチルスズビス(イソオクチル
メルカプトアセテート)、ジオクチルスズビス(イソオ
クチルチオゴリコール酸エステル)、ジオクチルスズビ
ス(3−メルカプトプロピオン酸)塩等のスズのアシレ
ート化合物、メルカプトカルボン酸塩などを挙げること
ができ、これらは単独で使用しても2種以上を併用して
もよい。上記したスズ系ウレタン化触媒のうちでも、ジ
ブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレート等
のジアルキルスズジアシレート、ジブチルスズビス(3
−メルカプトプロピオン酸エトキシブチルエステル)塩
等のジアルキルスズビスメルカプトカルボン酸エステル
塩などが好ましい。
えば、オクチル酸スズ、モノメチルスズメルカプト酢酸
塩、モノブチルスズトリアセテート、モノブチルスズモ
ノオクチレート、モノブチルスズモノアセテート、モノ
ブチルスズマレイン酸塩、モノブチルスズマレイン酸ベ
ンジルエステル塩、モノオクチルスズマレイン酸塩、モ
ノオクチルスズチオジプロピオン酸塩、モノオクチルス
ズトリス(イソオクチルチオグリコール酸エステル)、
モノフェニルスズトリアセテート、ジメチルスズマレイ
ン酸エステル塩、ジメチルスズビス(エチレングリコー
ルモノチオグリコレート)、ジメチルスズビス(メルカ
プト酢酸)塩、ジメチルスズビス(3−メルカプトプロ
ピオン酸)塩、ジメチルスズビス(イソオクチルメルカ
プトアセテート)、ジブチルスズジアセテート、ジブチ
ルスズジオクトエート、ジブチルスズジステアレート、
ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレイン酸
塩、ジブチルスズマレイン酸塩ポリマー、ジブチルスズ
マレイン酸エステル塩、ジブチルスズビス(メルカプト
酢酸)、ジブチルスズビス(メルカプト酢酸アルキルエ
ステル)塩、ジブチルスズビス(3−メルカプトプロピ
オン酸アルコキシブチルエステル)塩、ジブチルスズビ
ス(オクチルチオグリコールエステル)塩、ジブチルス
ズビス(3−メルカプトプロピオン酸)塩、ジオクチル
スズマレイン酸塩、ジオクチルスズマレイン酸エステル
塩、ジオクチルスズマレイン酸塩ポリマー、ジオクチル
スズジラウレート、ジオクチルスズビス(イソオクチル
メルカプトアセテート)、ジオクチルスズビス(イソオ
クチルチオゴリコール酸エステル)、ジオクチルスズビ
ス(3−メルカプトプロピオン酸)塩等のスズのアシレ
ート化合物、メルカプトカルボン酸塩などを挙げること
ができ、これらは単独で使用しても2種以上を併用して
もよい。上記したスズ系ウレタン化触媒のうちでも、ジ
ブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレート等
のジアルキルスズジアシレート、ジブチルスズビス(3
−メルカプトプロピオン酸エトキシブチルエステル)塩
等のジアルキルスズビスメルカプトカルボン酸エステル
塩などが好ましい。
【0028】スズ系ウレタン化触媒は、ポリウレタンの
製造時に、ポリエステルジオール、有機ジイソシアネー
トおよび鎖伸長剤などと同時に添加しても、またはこれ
らのポリウレタン用原料のうちの1者または2者以上に
予め混合しておいてもよい。ポリエステルジオール中に
予め混合しておくのが、スズ系ウレタン化触媒を均一に
混合・分散させることができ、望ましい。
製造時に、ポリエステルジオール、有機ジイソシアネー
トおよび鎖伸長剤などと同時に添加しても、またはこれ
らのポリウレタン用原料のうちの1者または2者以上に
予め混合しておいてもよい。ポリエステルジオール中に
予め混合しておくのが、スズ系ウレタン化触媒を均一に
混合・分散させることができ、望ましい。
【0029】本発明のポリウレタンを得るための反応方
法は特に制限されず、上記したポリエステルジオール、
有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤を使用して、公知
のウレタン化反応技術を利用して、プレポリマー法およ
びワンショット法のいずれで製造してもよい。そのうち
でも、実質的に溶剤の不存在下に溶融重合することが好
ましく、特に多軸スクリュー型押出機を用いる連続溶融
重合が好ましい。使用するポリエステルジオールの内
容、有機ジイソシアネートの種類、鎖伸長剤の内容等に
応じて変わり得るが、多軸スクリュー型押出機を用いて
本発明のポリウレタンを製造するに際しては、一般にそ
れらの原料化合物を同時またはほぼ同時に押出機に連続
的に供給して190〜280℃、好ましくは210〜2
60℃で連続溶融重合させてポリウレタンを製造した
後、押出し、切断して、ペレットやチップなどの形状の
ポリウレタンを製造するとよい。
法は特に制限されず、上記したポリエステルジオール、
有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤を使用して、公知
のウレタン化反応技術を利用して、プレポリマー法およ
びワンショット法のいずれで製造してもよい。そのうち
でも、実質的に溶剤の不存在下に溶融重合することが好
ましく、特に多軸スクリュー型押出機を用いる連続溶融
重合が好ましい。使用するポリエステルジオールの内
容、有機ジイソシアネートの種類、鎖伸長剤の内容等に
応じて変わり得るが、多軸スクリュー型押出機を用いて
本発明のポリウレタンを製造するに際しては、一般にそ
れらの原料化合物を同時またはほぼ同時に押出機に連続
的に供給して190〜280℃、好ましくは210〜2
60℃で連続溶融重合させてポリウレタンを製造した
後、押出し、切断して、ペレットやチップなどの形状の
ポリウレタンを製造するとよい。
【0030】また、ポリウレタンの重合過程または重合
後に、必要に応じて着色剤、滑剤、結晶核剤、難燃剤、
紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐候性改良剤、加水分解防
止剤、粘着性付与剤、防黴剤などの添加剤の1種または
2種以上を適宜加えてもよい。
後に、必要に応じて着色剤、滑剤、結晶核剤、難燃剤、
紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐候性改良剤、加水分解防
止剤、粘着性付与剤、防黴剤などの添加剤の1種または
2種以上を適宜加えてもよい。
【0031】さらに、限定されるものではないが、本発
明のポリウレタンは硬度(JIS−A硬度)が55〜9
7の範囲にあることが、成形性、耐熱性、低圧縮永久歪
み性などの性能が一層良好となることから好ましい。
明のポリウレタンは硬度(JIS−A硬度)が55〜9
7の範囲にあることが、成形性、耐熱性、低圧縮永久歪
み性などの性能が一層良好となることから好ましい。
【0032】また、本発明のポリウレタンは、対数粘度
(η inh)が0.5〜2.1dl/gの範囲内にあるこ
とが好ましい。ポリウレタンの対数粘度をこの範囲内と
することにより、耐熱性、耐加水分解性、押出成形性な
どの成形性が一層良好となり、圧縮永久歪みが小さくな
る。なお、ここでいう対数粘度とは、ポリウレタン試料
を0.5g/dlとなるように0.05Mのn−ブチル
アミンのN,N−ジメチルホルムアミド溶液に溶解し、
24時間後に30℃でウッベローデ型粘度計により溶液
粘度を測定し、次式により求めたときの値をいう。
(η inh)が0.5〜2.1dl/gの範囲内にあるこ
とが好ましい。ポリウレタンの対数粘度をこの範囲内と
することにより、耐熱性、耐加水分解性、押出成形性な
どの成形性が一層良好となり、圧縮永久歪みが小さくな
る。なお、ここでいう対数粘度とは、ポリウレタン試料
を0.5g/dlとなるように0.05Mのn−ブチル
アミンのN,N−ジメチルホルムアミド溶液に溶解し、
24時間後に30℃でウッベローデ型粘度計により溶液
粘度を測定し、次式により求めたときの値をいう。
【0033】
【数5】η rel=t/t0 η inh=ln(η rel)/c
【0034】[上記式中、tは溶液の流下時間(秒)、
t0 は溶媒の流下時間(秒)、η relは比粘度、cはポ
リウレタンの濃度(g/dl)をそれぞれ表す]
t0 は溶媒の流下時間(秒)、η relは比粘度、cはポ
リウレタンの濃度(g/dl)をそれぞれ表す]
【0035】本発明のポリウレタンは溶融滞留時間が長
くても溶融粘度の急激な増加がなく、例えば180℃以
上の温度で1時間以上に亘って溶融滞留させても溶融粘
度の増加が少ないことから、押出成形、射出成形、ブロ
ー成形、カレンダー成形などの種々の成形法によって種
々の成形物を円滑に製造することができる。そして、こ
れらの成形法により得られる成形物は、耐熱性、耐寒性
および耐加水分解性に優れ、しかも圧縮永久歪みが小さ
く、極めて優れた特性を有しているので、例えばフィル
ム、シート、チューブ、ベルト、ホース、各種ロール、
スクリーン、キャスター、ギヤ、パッキング材、自動車
部品、スクィージ、紙送りロール、複写用クリーニング
ブレード、スノープラウ、チェーン、ライニング、ソリ
ッドタイヤ、防振材、制振材、靴底、スポーツ靴、マー
キング材、バインダー、接着剤、皮革、弾性繊維、機械
部品等の広範囲な用途に有効に使用することができる。
くても溶融粘度の急激な増加がなく、例えば180℃以
上の温度で1時間以上に亘って溶融滞留させても溶融粘
度の増加が少ないことから、押出成形、射出成形、ブロ
ー成形、カレンダー成形などの種々の成形法によって種
々の成形物を円滑に製造することができる。そして、こ
れらの成形法により得られる成形物は、耐熱性、耐寒性
および耐加水分解性に優れ、しかも圧縮永久歪みが小さ
く、極めて優れた特性を有しているので、例えばフィル
ム、シート、チューブ、ベルト、ホース、各種ロール、
スクリーン、キャスター、ギヤ、パッキング材、自動車
部品、スクィージ、紙送りロール、複写用クリーニング
ブレード、スノープラウ、チェーン、ライニング、ソリ
ッドタイヤ、防振材、制振材、靴底、スポーツ靴、マー
キング材、バインダー、接着剤、皮革、弾性繊維、機械
部品等の広範囲な用途に有効に使用することができる。
【0036】そして、本発明のポリウレタンからなる成
形物は、成形したものをそのまま直接使用してもよい
が、成形後に成形物を60℃以上の温度、特に80〜1
10℃の範囲の温度で熱処理(アニーリング)すると、
成形物の耐熱性、耐熱強度および耐熱強度保持率を一層
向上させ、しかも圧縮永久歪みを一層小さくすることが
できるので望ましい。その場合に、熱処理時間はポリウ
レタンの内容、成形物の大きさ、厚み、形状などに応じ
て適宜選択できるが、一般に約4〜20時間程度行うの
が好ましい。
形物は、成形したものをそのまま直接使用してもよい
が、成形後に成形物を60℃以上の温度、特に80〜1
10℃の範囲の温度で熱処理(アニーリング)すると、
成形物の耐熱性、耐熱強度および耐熱強度保持率を一層
向上させ、しかも圧縮永久歪みを一層小さくすることが
できるので望ましい。その場合に、熱処理時間はポリウ
レタンの内容、成形物の大きさ、厚み、形状などに応じ
て適宜選択できるが、一般に約4〜20時間程度行うの
が好ましい。
【0037】
【実施例】以下に本発明を実施例などにより具体的に説
明するが、本発明はそれにより限定されない。以下の例
において、ポリウレタンの対数粘度、押出成形性、ポリ
ウレタンからなる成形物の硬度、耐熱性(ビカット軟化
温度)、圧縮永久歪み、耐加水分解性および耐寒性は、
下記の方法により測定または評価した。
明するが、本発明はそれにより限定されない。以下の例
において、ポリウレタンの対数粘度、押出成形性、ポリ
ウレタンからなる成形物の硬度、耐熱性(ビカット軟化
温度)、圧縮永久歪み、耐加水分解性および耐寒性は、
下記の方法により測定または評価した。
【0038】[対数粘度]溶融重合により製造したポリ
ウレタンペレットまたはこれからなる射出成形物を用い
て、上記した方法によりポリウレタンの対数粘度を求め
た。
ウレタンペレットまたはこれからなる射出成形物を用い
て、上記した方法によりポリウレタンの対数粘度を求め
た。
【0039】[押出成形性]高化式フローテスターを用
いて、荷重50kgf、ノズル寸法1φ×10mm、温
度205℃の条件下で、ポリウレタンのペレットを20
5℃で6分間および205℃で60分間、それぞれ溶融
滞留状態においた後にその溶融粘度をそれぞれ独立して
測定し、次式から溶融粘度増加率を求め、その値を押出
成形性の指標とした。
いて、荷重50kgf、ノズル寸法1φ×10mm、温
度205℃の条件下で、ポリウレタンのペレットを20
5℃で6分間および205℃で60分間、それぞれ溶融
滞留状態においた後にその溶融粘度をそれぞれ独立して
測定し、次式から溶融粘度増加率を求め、その値を押出
成形性の指標とした。
【0040】
【数6】 溶融粘度増加率(%)=100(η−η0 )/η0
【0041】[上記式中、η0 は205℃で6分間溶融
滞留させた後の溶融粘度(ポイズ)を表し、ηは205
℃で60分間溶融滞留させた後の溶融粘度(ポイズ)を
表す]
滞留させた後の溶融粘度(ポイズ)を表し、ηは205
℃で60分間溶融滞留させた後の溶融粘度(ポイズ)を
表す]
【0042】[硬度]日精樹脂工業株式会社製の小型射
出成形試験機を用いて、溶融温度200℃、射出ノズル
圧力60kgf/cm2 、金型温度30℃の条件下に射
出成形を行って得られた厚さ6mmの試験片を用いて、
ショアーA硬度計で測定した。
出成形試験機を用いて、溶融温度200℃、射出ノズル
圧力60kgf/cm2 、金型温度30℃の条件下に射
出成形を行って得られた厚さ6mmの試験片を用いて、
ショアーA硬度計で測定した。
【0043】[耐熱性(ビカット軟化温度)]上記と同
様にして射出成形を行って得られた厚さ4mmの試験片
を用いて、JIS K−7206に準じて測定荷重1k
gfの条件下にビカット軟化温度を測定した。そして、
測定により得られたビカット軟化温度の値を耐熱性の指
標として、ポリウレタン(ポリウレタン成形物)の耐熱
性を評価した。
様にして射出成形を行って得られた厚さ4mmの試験片
を用いて、JIS K−7206に準じて測定荷重1k
gfの条件下にビカット軟化温度を測定した。そして、
測定により得られたビカット軟化温度の値を耐熱性の指
標として、ポリウレタン(ポリウレタン成形物)の耐熱
性を評価した。
【0044】[圧縮永久歪み]上記と同様にして射出成
形を行って得られた厚さ20mmの試験片を用いて、J
IS K−6301に準拠した方法(熱処理条件:70
℃で22時間)で測定を行った。
形を行って得られた厚さ20mmの試験片を用いて、J
IS K−6301に準拠した方法(熱処理条件:70
℃で22時間)で測定を行った。
【0045】[耐加水分解性]上記と同様にして射出成
形を行って得られた厚さ2mmの円板からダンベル状試
験片を作製し、これを70℃、95%RHの相対湿度下
に3週間放置し、その前後での試験片の破断強度を測定
し、その放置前の強度に対する放置後の強度の保持率を
求めて耐加水分解性の指標とした。
形を行って得られた厚さ2mmの円板からダンベル状試
験片を作製し、これを70℃、95%RHの相対湿度下
に3週間放置し、その前後での試験片の破断強度を測定
し、その放置前の強度に対する放置後の強度の保持率を
求めて耐加水分解性の指標とした。
【0046】[耐寒性]上記と同様にして射出成形を行
って得られた厚さ2mmの円板から試験片を作製し、こ
の試験片の動的粘弾性を周波数11Hzで測定し、動的
損失弾性率(E”)がピークとなる温度(Tα)を求
め、これを耐寒性の指標とした。
って得られた厚さ2mmの円板から試験片を作製し、こ
の試験片の動的粘弾性を周波数11Hzで測定し、動的
損失弾性率(E”)がピークとなる温度(Tα)を求
め、これを耐寒性の指標とした。
【0047】また、下記の参考例、実施例および比較例
で用いた化合物に関する略号とその化合物内容は、次の
表1に示すとおりである。
で用いた化合物に関する略号とその化合物内容は、次の
表1に示すとおりである。
【0048】
【表1】
【0049】[参考例1](PNPの製造) NDの6552gおよびMpcの4964gを反応器に
仕込み、常圧下に200℃で生成する水を系外に留去し
ながらエステル化反応を行った。反応物の酸価が30以
下になった時点でテトライソプロピルチタネートを90
mg加えて、200〜100mmHgに減圧しながら反
応を続けた。酸価が1.0になった時点で真空ポンプに
より徐々に真空度を上げて反応を完結させた。その結
果、数平均分子量2000のPNP(以下、これをPN
P−Aという)を9980g得た。
仕込み、常圧下に200℃で生成する水を系外に留去し
ながらエステル化反応を行った。反応物の酸価が30以
下になった時点でテトライソプロピルチタネートを90
mg加えて、200〜100mmHgに減圧しながら反
応を続けた。酸価が1.0になった時点で真空ポンプに
より徐々に真空度を上げて反応を完結させた。その結
果、数平均分子量2000のPNP(以下、これをPN
P−Aという)を9980g得た。
【0050】[参考例2](チタン系触媒を失活させた
PNPの製造) 参考例1で得られたPNP−Aの5000gを100℃
に加熱し、これに水150g(3重量%)を加えて攪拌
しながら2時間加熱することによりチタン系触媒を失活
させた。得られた混合物から減圧下で水を留去すること
により、チタン系触媒を失活させたPNP(以下、これ
をPNP−Bという)を得た。
PNPの製造) 参考例1で得られたPNP−Aの5000gを100℃
に加熱し、これに水150g(3重量%)を加えて攪拌
しながら2時間加熱することによりチタン系触媒を失活
させた。得られた混合物から減圧下で水を留去すること
により、チタン系触媒を失活させたPNP(以下、これ
をPNP−Bという)を得た。
【0051】[参考例3](スズ系ウレタン化触媒を添
加したPNPの製造) 参考例2で得られたPNP−Bの5000gを100℃
に加熱し、これにスズ系ウレタン化触媒としてジブチル
スズジアセテートを10ppm(スズ原子換算で3.4
ppm)加えて1時間攪拌した。これにより、チタン系
触媒を失活させた後にスズ系ウレタン化触媒を添加した
PNP(以下、これをPNP−Cという)を得た。
加したPNPの製造) 参考例2で得られたPNP−Bの5000gを100℃
に加熱し、これにスズ系ウレタン化触媒としてジブチル
スズジアセテートを10ppm(スズ原子換算で3.4
ppm)加えて1時間攪拌した。これにより、チタン系
触媒を失活させた後にスズ系ウレタン化触媒を添加した
PNP(以下、これをPNP−Cという)を得た。
【0052】[参考例4](スズ系ウレタン化触媒を添
加したPNPの製造) NDの5796gおよびMpcの4599gを反応器に
仕込み、参考例1と同様にしてエステル化反応および重
縮合反応を行うことにより、数平均分子量3000のP
NPを8960g得た。これを用いて参考例2と同様に
してチタン系触媒を失活させ、減圧下で水を留去した
後、参考例3と同様にしてスズ系ウレタン化触媒を加え
た。これにより、チタン系触媒を失活させた後にスズ系
ウレタン化触媒を添加したPNP(以下、これをPNP
−Dという)を得た。
加したPNPの製造) NDの5796gおよびMpcの4599gを反応器に
仕込み、参考例1と同様にしてエステル化反応および重
縮合反応を行うことにより、数平均分子量3000のP
NPを8960g得た。これを用いて参考例2と同様に
してチタン系触媒を失活させ、減圧下で水を留去した
後、参考例3と同様にしてスズ系ウレタン化触媒を加え
た。これにより、チタン系触媒を失活させた後にスズ系
ウレタン化触媒を添加したPNP(以下、これをPNP
−Dという)を得た。
【0053】[参考例5](スズ系ウレタン化触媒を添
加したPNPの製造) NDの6336gおよびMpcの5227gを反応器に
仕込み、参考例1と同様にしてエステル化反応および重
縮合反応を行うことにより、数平均分子量5000のP
NPを9890g得た。これを用いて参考例2と同様に
してチタン系触媒を失活させ、減圧下で水を留去した
後、参考例3と同様にしてスズ系ウレタン化触媒を加え
た。これにより、チタン系触媒を失活させた後にスズ系
ウレタン化触媒を添加したPNP(以下、これをPNP
−Eという)を得た。
加したPNPの製造) NDの6336gおよびMpcの5227gを反応器に
仕込み、参考例1と同様にしてエステル化反応および重
縮合反応を行うことにより、数平均分子量5000のP
NPを9890g得た。これを用いて参考例2と同様に
してチタン系触媒を失活させ、減圧下で水を留去した
後、参考例3と同様にしてスズ系ウレタン化触媒を加え
た。これにより、チタン系触媒を失活させた後にスズ系
ウレタン化触媒を添加したPNP(以下、これをPNP
−Eという)を得た。
【0054】[参考例6](スズ系ウレタン化触媒を添
加したPNPの製造) NDの7584gおよびMpcの3679gを反応器に
仕込み、参考例1と同様にしてエステル化反応および重
縮合反応を行うことにより、数平均分子量500のPN
Pを9870g得た。これを用いて参考例2と同様にし
てチタン系触媒を失活させ、減圧下で水を留去した後、
参考例3と同様にしてスズ系ウレタン化触媒を加えた。
これにより、チタン系触媒を失活させた後にスズ系ウレ
タン化触媒を添加したPNP(以下、これをPNP−F
という)を得た。
加したPNPの製造) NDの7584gおよびMpcの3679gを反応器に
仕込み、参考例1と同様にしてエステル化反応および重
縮合反応を行うことにより、数平均分子量500のPN
Pを9870g得た。これを用いて参考例2と同様にし
てチタン系触媒を失活させ、減圧下で水を留去した後、
参考例3と同様にしてスズ系ウレタン化触媒を加えた。
これにより、チタン系触媒を失活させた後にスズ系ウレ
タン化触媒を添加したPNP(以下、これをPNP−F
という)を得た。
【0055】[参考例7](スズ系ウレタン化触媒を添
加したPNPの製造) NDの6288gおよびMpcの5314gを反応器に
仕込み、参考例1と同様にしてエステル化反応および重
縮合反応を行うことにより、数平均分子量10000の
PNPを9810g得た。これを用いて参考例2と同様
にしてチタン系触媒を失活させ、減圧下で水を留去した
後、参考例3と同様にしてスズ系ウレタン化触媒を加え
た。これにより、チタン系触媒を失活させた後にスズ系
ウレタン化触媒を添加したPNP(以下、これをPNP
−Gという)を得た。
加したPNPの製造) NDの6288gおよびMpcの5314gを反応器に
仕込み、参考例1と同様にしてエステル化反応および重
縮合反応を行うことにより、数平均分子量10000の
PNPを9810g得た。これを用いて参考例2と同様
にしてチタン系触媒を失活させ、減圧下で水を留去した
後、参考例3と同様にしてスズ系ウレタン化触媒を加え
た。これにより、チタン系触媒を失活させた後にスズ系
ウレタン化触媒を添加したPNP(以下、これをPNP
−Gという)を得た。
【0056】[参考例8](スズ系ウレタン化触媒を添
加したPHPの製造) HDの5062gおよびMpcの5519gを反応器に
仕込み、参考例1と同様にしてエステル化反応および重
縮合反応を行うことにより、数平均分子量3000のP
HPを8970g得た。これを用いて参考例2と同様に
してチタン系触媒を失活させ、減圧下で水を留去した
後、参考例3と同様にしてスズ系ウレタン化触媒を加え
た。これによりチタン系触媒を失活させた後にスズ系ウ
レタン化触媒を添加したPHP(以下、これをPHP−
Aという)を得た。
加したPHPの製造) HDの5062gおよびMpcの5519gを反応器に
仕込み、参考例1と同様にしてエステル化反応および重
縮合反応を行うことにより、数平均分子量3000のP
HPを8970g得た。これを用いて参考例2と同様に
してチタン系触媒を失活させ、減圧下で水を留去した
後、参考例3と同様にしてスズ系ウレタン化触媒を加え
た。これによりチタン系触媒を失活させた後にスズ系ウ
レタン化触媒を添加したPHP(以下、これをPHP−
Aという)を得た。
【0057】[参考例9](スズ系ウレタン化触媒を添
加したPBPの製造) BDの4423gおよびMpcの6395gを反応器に
仕込み、参考例1と同様にしてエステル化反応および重
縮合反応を行うことにより、数平均分子量3000のP
BPを8910g得た。これを用いて参考例2と同様に
してチタン系触媒を失活させ、減圧下で水を留去した
後、参考例3と同様にしてスズ系ウレタン化触媒を加え
た。これにより、チタン系触媒を失活させた後にスズ系
ウレタン化触媒を添加したPBP(以下、これをPBP
−Aという)を得た。
加したPBPの製造) BDの4423gおよびMpcの6395gを反応器に
仕込み、参考例1と同様にしてエステル化反応および重
縮合反応を行うことにより、数平均分子量3000のP
BPを8910g得た。これを用いて参考例2と同様に
してチタン系触媒を失活させ、減圧下で水を留去した
後、参考例3と同様にしてスズ系ウレタン化触媒を加え
た。これにより、チタン系触媒を失活させた後にスズ系
ウレタン化触媒を添加したPBP(以下、これをPBP
−Aという)を得た。
【0058】[参考例10](スズ系ウレタン化触媒を
添加したPNAの製造) NDの5796gおよびAdの4599gを反応器に仕
込み、参考例1と同様にしてエステル化反応および重縮
合反応を行うことにより、数平均分子量3000のPN
Aを8870g得た。これを用いて参考例2と同様にし
てチタン系触媒を失活させ、減圧下で水を留去した後、
参考例3と同様にしてスズ系ウレタン化触媒を加えた。
これにより、チタン系触媒を失活した後にスズ系ウレタ
ン化触媒を添加したPNA(以下、これをPNA−Aと
いう)を得た。
添加したPNAの製造) NDの5796gおよびAdの4599gを反応器に仕
込み、参考例1と同様にしてエステル化反応および重縮
合反応を行うことにより、数平均分子量3000のPN
Aを8870g得た。これを用いて参考例2と同様にし
てチタン系触媒を失活させ、減圧下で水を留去した後、
参考例3と同様にしてスズ系ウレタン化触媒を加えた。
これにより、チタン系触媒を失活した後にスズ系ウレタ
ン化触媒を添加したPNA(以下、これをPNA−Aと
いう)を得た。
【0059】[参考例11](スズ系ウレタン化触媒を
添加したPNpAの製造) NpGの4750gおよびAdの5913gを反応器に
仕込み、参考例1と同様にしてエステル化反応および重
縮合反応を行うことにより、数平均分子量3000のP
NpAを8970g得た。これを用いて参考例2と同様
にしてチタン系触媒を失活させ、減圧下で水を留去した
後、参考例3と同様にしてスズ系ウレタン化触媒を加え
た。これにより、チタン系触媒を失活させた後にスズ系
ウレタン化触媒を添加したPNpA(以下、これをPN
pA−Aという)を得た。
添加したPNpAの製造) NpGの4750gおよびAdの5913gを反応器に
仕込み、参考例1と同様にしてエステル化反応および重
縮合反応を行うことにより、数平均分子量3000のP
NpAを8970g得た。これを用いて参考例2と同様
にしてチタン系触媒を失活させ、減圧下で水を留去した
後、参考例3と同様にしてスズ系ウレタン化触媒を加え
た。これにより、チタン系触媒を失活させた後にスズ系
ウレタン化触媒を添加したPNpA(以下、これをPN
pA−Aという)を得た。
【0060】上記の参考例1〜11で得られたポリエス
テルジオールの内容を下記の表2にまとめた。
テルジオールの内容を下記の表2にまとめた。
【0061】
【表2】
【0062】[実施例1]参考例3で得られたPNP−
C、鎖伸長剤[BD:ND=4:1]および50℃に加
熱溶融したMDIを、下記の表3に示すように、[PN
P−C]:[MDI]:[BD:ND]=[1.0]:
[3.23]:[1.76:0.44](モル比)で、
かつこれらの総送量が200g/分となるように、定量
ポンプから同軸方向に回転する二軸スクリュー型押出機
(30φ、L/D=36)に連続的に仕込み、260℃
の温度で連続溶融重合を行った。生成したポリウレタン
の溶融物をストランド状で水中に連続的に押出し、次い
でペレタイザーで切断してペレットに成形した。このペ
レットを50℃で5時間除湿乾燥した後、その押出成形
性を上記した方法で測定した。また除湿乾燥後のペレッ
トを用いて、物性の測定または評価用のそれぞれの試験
片を上記の方法で射出成形により作製した。それぞれの
試験片を用いて、対数粘度、硬度、ビカット軟化温度、
圧縮永久歪み、耐加水分解性および耐寒性を上記した方
法で測定または評価した。その結果を下記の表4に示
す。
C、鎖伸長剤[BD:ND=4:1]および50℃に加
熱溶融したMDIを、下記の表3に示すように、[PN
P−C]:[MDI]:[BD:ND]=[1.0]:
[3.23]:[1.76:0.44](モル比)で、
かつこれらの総送量が200g/分となるように、定量
ポンプから同軸方向に回転する二軸スクリュー型押出機
(30φ、L/D=36)に連続的に仕込み、260℃
の温度で連続溶融重合を行った。生成したポリウレタン
の溶融物をストランド状で水中に連続的に押出し、次い
でペレタイザーで切断してペレットに成形した。このペ
レットを50℃で5時間除湿乾燥した後、その押出成形
性を上記した方法で測定した。また除湿乾燥後のペレッ
トを用いて、物性の測定または評価用のそれぞれの試験
片を上記の方法で射出成形により作製した。それぞれの
試験片を用いて、対数粘度、硬度、ビカット軟化温度、
圧縮永久歪み、耐加水分解性および耐寒性を上記した方
法で測定または評価した。その結果を下記の表4に示
す。
【0063】[実施例2]ポリエステルジオールとして
参考例4で得られたPNP−Dを使用した以外は実施例
1と同様にして、PNP−D、鎖伸長剤(BDとND)
およびMDIを下記の表3に示すモル比で連続溶融重合
した後、押出し、切断してポリウレタンのペレットを製
造し、このペレットを実施例1と同様にして除湿乾燥し
た。除湿乾燥したペレットを用いて、物性の測定または
評価用のそれぞれの試験片を上記した方法で射出成形に
より作製した。それぞれの試験片を用いて、対数粘度、
硬度、ビカット軟化温度、圧縮永久歪み、耐加水分解性
および耐寒性を上記した方法で測定または評価した。そ
の結果を下記の表4に示す。
参考例4で得られたPNP−Dを使用した以外は実施例
1と同様にして、PNP−D、鎖伸長剤(BDとND)
およびMDIを下記の表3に示すモル比で連続溶融重合
した後、押出し、切断してポリウレタンのペレットを製
造し、このペレットを実施例1と同様にして除湿乾燥し
た。除湿乾燥したペレットを用いて、物性の測定または
評価用のそれぞれの試験片を上記した方法で射出成形に
より作製した。それぞれの試験片を用いて、対数粘度、
硬度、ビカット軟化温度、圧縮永久歪み、耐加水分解性
および耐寒性を上記した方法で測定または評価した。そ
の結果を下記の表4に示す。
【0064】[実施例3〜8]下記の表3に示すポリエ
ステルジオールを、表3に示す鎖伸長剤およびMDI
と、表3に示すモル比で反応させた以外は実施例1と同
様にして、連続溶融重合、ポリウレタンペレットの製
造、除湿乾燥、射出成形による各試験片の作製を行い、
実施例1と同様にして物性の測定または評価を行った。
その結果を下記の表4に示す。
ステルジオールを、表3に示す鎖伸長剤およびMDI
と、表3に示すモル比で反応させた以外は実施例1と同
様にして、連続溶融重合、ポリウレタンペレットの製
造、除湿乾燥、射出成形による各試験片の作製を行い、
実施例1と同様にして物性の測定または評価を行った。
その結果を下記の表4に示す。
【0065】[比較例1]ポリエステルジオールとして
参考例4で得られたPNP−Dを使用し、かつ表3に示
す鎖伸長剤およびMDIと、表3に示すモル比で反応さ
せた以外は実施例1と同様にして、連続溶融重合、ポリ
ウレタンペレットの製造、除湿乾燥、射出成形による各
試験片の作製を行い、実施例1と同様にして物性の測定
または評価を行った。その結果を下記の表4に示す。
参考例4で得られたPNP−Dを使用し、かつ表3に示
す鎖伸長剤およびMDIと、表3に示すモル比で反応さ
せた以外は実施例1と同様にして、連続溶融重合、ポリ
ウレタンペレットの製造、除湿乾燥、射出成形による各
試験片の作製を行い、実施例1と同様にして物性の測定
または評価を行った。その結果を下記の表4に示す。
【0066】[比較例2〜9]下記の表3に示すポリエ
ステルジオールを、表3に示す鎖伸長剤およびMDI
と、表3に示すモル比で反応させた以外は実施例1と同
様にして、連続溶融重合、ポリウレタンペレットの製
造、除湿乾燥、射出成形による各試験片の作製を行い、
実施例1と同様にして物性の測定または評価を行った。
その結果を下記の表4に示す。
ステルジオールを、表3に示す鎖伸長剤およびMDI
と、表3に示すモル比で反応させた以外は実施例1と同
様にして、連続溶融重合、ポリウレタンペレットの製
造、除湿乾燥、射出成形による各試験片の作製を行い、
実施例1と同様にして物性の測定または評価を行った。
その結果を下記の表4に示す。
【0067】[比較例10]ポリエステルジオールとし
て参考例4で得られたPNP−Dを使用し、かつ表3に
示す鎖伸長剤およびMDIと、表3に示すモル比で実施
例1と同様にして反応させたところ、重合が円滑に進行
せず、重合度が不十分なポリウレタンを得たにとどま
り、ペレット化まで至らなかった。
て参考例4で得られたPNP−Dを使用し、かつ表3に
示す鎖伸長剤およびMDIと、表3に示すモル比で実施
例1と同様にして反応させたところ、重合が円滑に進行
せず、重合度が不十分なポリウレタンを得たにとどま
り、ペレット化まで至らなかった。
【0068】[比較例11]ポリエステルジオールとし
て参考例7で得られたPNP−Gを使用し、かつ表3に
示す鎖伸長剤およびMDIと、表3に示すモル比で反応
させた以外は実施例1と同様にして、連続溶融重合、ポ
リウレタンペレットの製造、除湿乾燥を行った。さら
に、射出成形を行ったところ成形性が極めて悪く、物性
評価用の試験片を得ることができなかった。
て参考例7で得られたPNP−Gを使用し、かつ表3に
示す鎖伸長剤およびMDIと、表3に示すモル比で反応
させた以外は実施例1と同様にして、連続溶融重合、ポ
リウレタンペレットの製造、除湿乾燥を行った。さら
に、射出成形を行ったところ成形性が極めて悪く、物性
評価用の試験片を得ることができなかった。
【0069】
【表3】
【0070】
【表4】
【0071】上記の表3および表4の結果から、本発明
のポリウレタンは、溶融滞留時間が長くなっても粘度が
急激に増加せず押出成形性などの成形性に優れており、
しかも実施例1〜8で得られたポリウレタンの成形物
は、硬度、耐寒性および耐加水分解性に優れ、ビカット
軟化温度が高く耐熱性にも優れており、そのうえ圧縮永
久歪みが小さいことがわかる。
のポリウレタンは、溶融滞留時間が長くなっても粘度が
急激に増加せず押出成形性などの成形性に優れており、
しかも実施例1〜8で得られたポリウレタンの成形物
は、硬度、耐寒性および耐加水分解性に優れ、ビカット
軟化温度が高く耐熱性にも優れており、そのうえ圧縮永
久歪みが小さいことがわかる。
【0072】これに対して、ポリエステルジオールのジ
オール成分、ポリエステルジオールの分子量、鎖伸長剤
のND共重合量またはポリウレタン原料化合物の相対使
用量において本発明と相違する比較例1〜11の場合に
は、得られたポリウレタンは、押出成形性、耐寒性、耐
加水分解性、耐熱性(ビカット軟化温度)、圧縮永久歪
みのいずれか一つ、または二つ以上の性能において、実
施例1〜8のポリウレタンに比べて大幅に劣っている
か、またはポリウレタンのペレットもしくは試験片が得
られないことがわかる。
オール成分、ポリエステルジオールの分子量、鎖伸長剤
のND共重合量またはポリウレタン原料化合物の相対使
用量において本発明と相違する比較例1〜11の場合に
は、得られたポリウレタンは、押出成形性、耐寒性、耐
加水分解性、耐熱性(ビカット軟化温度)、圧縮永久歪
みのいずれか一つ、または二つ以上の性能において、実
施例1〜8のポリウレタンに比べて大幅に劣っている
か、またはポリウレタンのペレットもしくは試験片が得
られないことがわかる。
【0073】
【発明の効果】本発明により、押出成形性などの成形
性、耐熱性、耐寒性および耐加水分解性の全ての性能に
優れ、しかも圧縮永久歪みの小さい、極めて良好な諸特
性を備えるポリウレタンが提供され、このポリウレタン
からはその熱可塑性を利用して、押出成形、射出成形、
ブロー成形、カレンダー成形などの種々の成形法によっ
て各種の成形物を円滑に成形性よく製造することができ
る。そして、成形後にさらに特定の温度条件下に熱処理
して得られる本発明のポリウレタンの成形物は、耐熱性
などの特性に一層優れ、しかも圧縮永久歪みがより小さ
く、一層向上した特性を備えている。
性、耐熱性、耐寒性および耐加水分解性の全ての性能に
優れ、しかも圧縮永久歪みの小さい、極めて良好な諸特
性を備えるポリウレタンが提供され、このポリウレタン
からはその熱可塑性を利用して、押出成形、射出成形、
ブロー成形、カレンダー成形などの種々の成形法によっ
て各種の成形物を円滑に成形性よく製造することができ
る。そして、成形後にさらに特定の温度条件下に熱処理
して得られる本発明のポリウレタンの成形物は、耐熱性
などの特性に一層優れ、しかも圧縮永久歪みがより小さ
く、一層向上した特性を備えている。
Claims (6)
- 【請求項1】 ポリエステルジオール、有機ジイソシア
ネート、1,4−ブタンジオールおよび下記の一般式
(I): 【化1】 HO−(CH2 )m−OH (I) (式中、mは5〜10の整数を表す)で示される脂肪族
ジオールを反応させて得られるポリウレタンであって、
(i)前記ポリエステルジオールが、下記の一般式(I
I) 【化2】 HO−(CH2 )n−OH (II) (式中、nは6〜12の整数を表す)で示される脂肪族
ジオールから主としてなるジオール成分と3−メチル−
1,5−ペンタンジカルボン酸から主としてなるジカル
ボン酸成分とからなる数平均分子量1000〜8000
のポリエステルジオールであり;かつ(ii)前記ポリエ
ステルジオール、有機ジイソシアネート、1,4−ブタ
ンジオールおよび一般式(I)で示される脂肪族ジオー
ルの割合が、下記の数式(A)および(B): 【数1】 0.70≦c/(c+d)≦0.98 (A) 【数2】 1.00≦b/(a+c+d)≦1.10 (B) [上記式(A)および(B)中、aはポリエステルジオ
ールのモル数、bは有機ジイソシアネートのモル数、c
は1,4−ブタンジオールのモル数、dは一般式(I)
で示される脂肪族ジオールのモル数を表す]を満足す
る;ことを特徴とするポリウレタン。 - 【請求項2】 一般式(I)で示される脂肪族ジオール
が1,9−ノナンジオールである請求項1に記載のポリ
ウレタン。 - 【請求項3】 ポリエステルジオールがスズ系ウレタン
化触媒をスズ原子換算で0.1〜15ppmの範囲内の
割合で含有するポリエステルジオールである請求項1に
記載のポリウレタン。 - 【請求項4】 ポリエステルジオールが、ジオール成分
およびジカルボン酸成分をチタン系エステル化触媒の存
在下に重縮合させた後、該チタン系エステル化触媒を失
活させて得られたポリエステルジオールである請求項1
〜3のいずれか1項に記載のポリウレタン。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項のポリウレ
タンから得られた成形物。 - 【請求項6】 請求項1〜4のいずれか1項のポリウレ
タンを使用して成形した後、得られた成形物を60℃以
上の温度で熱処理することを特徴とするポリウレタン成
形物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6324959A JPH08176264A (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | ポリウレタンおよびその成形物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6324959A JPH08176264A (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | ポリウレタンおよびその成形物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08176264A true JPH08176264A (ja) | 1996-07-09 |
Family
ID=18171544
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6324959A Pending JPH08176264A (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | ポリウレタンおよびその成形物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08176264A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012206490A (ja) * | 2011-03-30 | 2012-10-25 | Shin Etsu Polymer Co Ltd | 離型用フィルム |
-
1994
- 1994-12-27 JP JP6324959A patent/JPH08176264A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012206490A (ja) * | 2011-03-30 | 2012-10-25 | Shin Etsu Polymer Co Ltd | 離型用フィルム |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040316 |