JPH08175855A - 高硫酸塩スラグセメント・早強スラグアッシュセメントおよびこれらの製造方法 - Google Patents

高硫酸塩スラグセメント・早強スラグアッシュセメントおよびこれらの製造方法

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JPH08175855A
JPH08175855A JP32224994A JP32224994A JPH08175855A JP H08175855 A JPH08175855 A JP H08175855A JP 32224994 A JP32224994 A JP 32224994A JP 32224994 A JP32224994 A JP 32224994A JP H08175855 A JPH08175855 A JP H08175855A
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sio
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Yoshitaka Masuda
義高 益田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 急速硬化し、初期,長期硬度が高く、焼成が
不要で安価な高硫酸塩スラグセメント・早強スラグアッ
シュセメントを提供する。 【構成】 SiO2 31.00〜36.00%,Al2O3 12.30〜14.47%,F
e2O3 0.03〜0.26%, CaO 28.30〜42.42%, CaO 28.30〜4
2.42%, MgO 5.20〜5.49%, SO3 0.88〜1.03%, Mn0 0.16
〜0.48%, TiO2 0.46〜0.82% を構成成分として含む高炉
水砕スラグ40〜80%と、火力発電所から排出副産さ
れた石炭灰3〜20%と、石膏4〜35%と,ポートラ
ンドセメントまたはクリンカー2〜40%とを合計10
0%とし、これに外割りで硫酸ナトリウム,硫酸アルミ
ニウムなどの添加剤を少量添加した混合微粉末からな
り、化学成分を高アルミナ,高石灰型としたセメントで
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は高炉水砕スラグと石炭
灰との複合によって化学組成を高アルミナ相に改質し、
また添加する石膏およびアルカリ刺激剤(材)の増減に
よって改良した高硫酸塩スラグセメント、早強スラグア
ッシュセメント、およびこれらの製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】高炉スラグの潜在水硬性および石炭灰の
ポラゾン反応を利用し、石膏とアルカリ刺激剤を伴用
し、あるいは、ポートランドセメントを混合して用いる
高硫酸塩スラグセメント,高炉セメント,フライアッシ
ュセメントがある。従来の高硫酸塩スラグセメントは、
水和熱が小さく、耐硫酸性がすぐれている反面、凝結硬
化に時間を要し、初期強度が小さく、硬化体の表面に劣
化を生ずる欠点があった。そこで、この発明の発明者
は、特公昭60−50738号公報に示すように、有機
添加剤を用いることにより、前記欠点を解消し、実用化
について国内,国外のプロジェクトを推進している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、原料の高炉ス
ラグの変化に伴い、その物性に大きな影響を与える要因
として、次の問題点がある。
【0004】(1)昨今の製鉄の高炉操業のプロセス
は、各事業所の原料事情、操業条件によって変化し、本
邦では、高炉操業のフラックス成分は、アルミナやカル
シウムを従来に比べ低く抑えているため、高炉スラグの
組成が変化し、アルミナ,カルシウムが減少し、反面マ
グネシアが増加し、主要成分が一般にCaO 38〜40
%、Al2O3 12〜14%弱、MgO 5〜5.5%、SiO2
1〜36%程度であり、高硫酸塩スラグセメントの強度
を支配するエトリンガイトの生成に関連を持つスラグ成
分中のAl2O3 、CaO の含有率が理論値を下まわる現状で
ある。なお、この明細書において、%はすべて重量%で
ある。そして、真の硫酸塩反応を起こす高硫酸塩スラグ
セメントの強度発現性や凝結性状からみると目標強度お
よび安定性を達成するのに必要不可欠の成分範囲が存在
する。また、高強度および安定性を得る成分は、3成分
系では、CaO 50%、SiO230%、Al2O3 20%付近に
最高強度を得る領域が存在するとされており、CaOやAl2
O3 の低下は、硬化エネルギーの低下となり、硬化体の
劣化を引き起こし、一定の製品の品質管理に支障をもた
らす原因となる。
【0005】(2)添加するアルカリ刺激剤は、限られ
た配合範囲から僅かに増減することで、強度発現性が著
しく変化し、限られた領域でしか必要な強度が得られな
い。従って、アルカリ刺激剤の添加に伴う強度等高線の
幅はきわめて狭く製造時および貯蔵時の品質管理が困難
である。添加するアルカリ刺激剤として例えばポートラ
ンドセメント、そのクリンカーを用いた場合、最適混合
量は2〜3%であり、この領域を越えずれ量が大きくな
るにしたがって強度発現性が不安定になり、劣化が著し
くなる。
【0006】(3)高硫酸塩スラグセメントの硬化体の
大気中における養生および暴露面では、空気中の炭酸ガ
スが表面から浸透拡散することで、中性化の進行が速や
かであり、表面劣化、および長期材令での曲げ強度の低
下傾向が著しく、炭酸化対策が困難である。
【0007】(4)前記硬化体の凍結融解に対する耐久
性が劣り、その対策としてのエンドレンドエアの導入に
よっても、硬化体が安定する領域までエアの導入を行う
と、比例的に強度の低下を招き、このため凍結,融解し
やすい寒冷地における構造用結合材としての使用には不
利である。
【0008】(5)前記硬化体が有筋である場合には、
鋼材が腐食しやすい傾向があるため、被りを厚くしなけ
ればならない。
【0009】前述した(1)〜(5)は、高硫酸塩スラ
グセメントの本質的な問題点である。そして、従来公知
の高硫酸塩スラグセメントでは、前述の製造方法に適す
る不可欠の成分範囲を満たす高炉スラグが容易に得にく
くなり、これに伴い硬化体も劣化、脆弱化する傾向にあ
る。
【0010】この発明は、従来から実用に対する内,外
国でのプロジェクトの結果、そのデーターに基づき、鋭
意検討を重ね、前記(1)〜(5)の問題点を解決した
安価な高硫酸塩スラグセメント・早強スラグアッシュセ
メントおよびこれらの製造方法を提供することを目的と
するものである。
【0011】すなわち、製鉄のプロセスによって排出副
産される高炉水砕スラグの化学成分のうち、CaO 、Al2O
3 、SiO2、MgO の主要4成分の理論値が不安定であって
も、前記水砕スラグを原料とし、またセメントの素地と
して用いることができ、すぐれた高硫酸塩スラグセメン
トおよび早強スラグアッシュセメントを得ることを可能
にしたもので、とくに潜在水硬性を有する高炉水砕スラ
グと火力発電所から排出副産される石炭灰とを複合する
ことで、化学的組成を高アルミナ型とし、不可欠の構成
成分に改質し、アルカリ刺激剤の配合範囲を拡大し、こ
れらの相乗作用によって生成形態を変化させ、各性状の
改善と高強度の発現とができ、実用性のある高硫酸塩ス
ラグセメントおよび早強スラグアッシュセメントが焼成
を必要とせず、また水砕スラグ、石炭灰が安いことで安
価に得られることを見出し、この発明を完成させたもの
である。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る高
硫酸塩スラグセメント・早強スラグアッシュセメントは
SiO2 31.00〜36.00 %、Al2O3 12.30 〜14.47 %、Fe2O
3 0.03〜0.26%、CaO28.30 〜42.4%、SO3 0.88〜1.03
%、MgO 5.20〜5.49%、MnO 0.16〜0.48%、TiO2 0.46
〜0.82%を構成成分として含み、 CaO/SiO2比が 1.6〜
1.36の高炉水砕スラグ40〜80%と、火力発電所から
排出副産された石炭灰3〜20%と、石膏4〜35%
と、ポートランドセメントまたはクリンカー2〜40%
とを合計100%にし、これらに外割りで硫酸ナトリウ
ム、硫酸アルミニウム、炭酸ナトリウム、アルミン酸ソ
ーダ、クエン酸ナトリウムなどの添加剤の少なくとも1
種類を少量添加した混合微粉末からなるものである。
【0013】請求項2の発明は、請求項1の高硫酸塩ス
ラグセメント・早強スラグアッシュセメントにおいて、
石炭灰は、SiO2 34.18〜55.06 %、Al2O3 17.81 〜30.5
9 %、Fe2O3 4.44〜14.83 %、CaO 0.66〜14.7%、MgO
0.19〜2.75%、SO3 0.35〜10.05 %、R2O 1.66〜4.80%
を構成成分として含み、石膏は、化合水+自由水 0.04
〜0.23%、 SiO2+不溶成分 2.00 〜3.00%、Al2O3
Fe2O3 2.00〜2.30%、CaO 40.00 〜42.00 %、MgO 0.11
〜2.00%、SO350.00 〜55.50 %を構成成分として含むI
I型無水石膏、化合水 20.92〜21.12 %、SiO2+不溶成
分 0.20 〜3.66%、Al2O3 +Fe2O3 0.11〜2.03%、CaO
23.42 〜35.25 %、MgO 0.20〜0.37%、SO3 32.82 〜4
6.59 %を構成成分として含む二水石膏などであり、ポ
ートランドセメントまたはクリンカーは、灼熱減量 0.3
〜0.8 %、不溶成分0.01〜0.10%、SiO2 20.00〜23.00
%、Al2O3 4.90〜6.00%、Fe2O3 2.00〜4.00%、CaO 6
2.00 〜66.00 %、MgO 1.00〜3.00%、SO3 1.00〜2.50
%、Na2O 0.30〜0.50%、 K2O 0.30 〜0.60%を構成成
分として含むものである。
【0014】請求項3の発明に係る高硫酸塩スラグセメ
ント・早強スラグアッシュセメントの製造方法は、SiO2
31.00〜36.00 %、Al2O3 12.30 〜14.47 %、Fe2O3 0.
03〜0.26%、CaO 28.30 〜42.4%、SO3 0.88〜1.03%、
MgO 5.20〜5.49%、MnO 0.16〜0.48%、TiO2 0.46 〜0.
82%を構成成分として含み、CaO/SiO2が1.6 〜1.36の高
炉水砕スラグ40〜80%(好ましくは50〜66%)と、SiO2
34.18〜55.06 %、 Al2O3 17.81〜30.59 %、 Fe2O3
4.44 〜14.83 %、CaO 0.06〜14.7%、MgO 0.19〜2.75
%、SO3 0.35〜10.05 %、R2O 1.66〜4.80%を構成成分
として含む火力発電所から排出副産された石炭灰3〜2
0%(好ましくは4 〜14%)と、化合水+自由水 0.04
〜0.23%、 SiO2+不溶成分 2.00 〜3.00%、Al2O3
Fe2O3 2.00〜2.30%、CaO 40.00 〜42.00 %、MgO 0.11
〜2.00%、SO3 50.00 〜55.50 %を構成成分として含む
II型無水石膏、化合水 20.92〜21.12 %、SiO2+不溶成
分 0.20 〜3.66%、Al2O3 +Fe2O3 0.11〜2.03%、SO3
32.82 〜46.59 %を構成成分として含む二水石膏などの
1種類または複数種類の石膏4〜35%と、灼熱減量
0.3〜0.8 %、不溶成分0.01〜0.10%、SiO2 20.00〜23.
00 %、Al2O 3 4.90〜6.00%、Fe2O3 2.00〜4.00%、CaO
62.00 〜66.00 %、MgO 1.00〜3.00%、SO3 1.00〜2.5
0%、Na2O 0.30 〜0.50%、 K2O 0.30 〜0.60%を構成
成分として含むポートランドセメントまたはクリンカー
2 〜40%(好ましくは5 〜40%)と、を合計100%と
し、これらに外割りで添加剤として、硫酸ナトリウム、
硫酸アルミニウム、炭酸ナトリウム、アルミン酸ソー
ダ、クエン酸ナトリウムのうちの少なくとも1種類を0.
5 〜1.0 %添加し、混合粉砕または粉砕混合し、 4000c
m2/g 〜 6000cm2/gの比表面積にするものである。
【0015】請求項4の発明は、請求項3の高硫酸塩ス
ラグセメントの製造方法において、石膏としてII型無水
石膏4〜18%(好ましくは7〜15%)を用い、外割
りで硫酸アルミニウム 0.5 〜5%、またはこれと硫酸
ナトリウム 0.5〜5%、炭酸ナトリウム 0.5〜5%、ア
ルミン酸ソーダ 0.5〜5%、クエン酸ナトリウム 0.5〜
5%のうちの1種類を添加するものである。
【0016】請求項5の発明は、請求項3の早強スラグ
アッシュセメントの製造方法において、石膏として二水
石膏4〜35%(好ましくは6〜10%)を用い、外割
りで硫酸ナトリウム 0.5 〜5%を添加するものであ
る。
【0017】
【作用】請求項1の発明に係る高硫酸塩スラグセメント
・早強スラグアッシュセメントは、製鉄プロセスによっ
て排出副産された高炉スラグの水砕物、すなわち、高炉
水砕スラグを主体とし、これに火力発電所から排出副産
された石炭灰を複合させ、これらに石膏およびアルカリ
刺激剤(材)としてポートランドセメントと好ましい添
加剤として硫酸ナトリウム,硫酸アルミニウム,炭酸ナ
トリウム,アルミ酸ソーダ,クエン酸ナトリウムのうち
の少なくとも1種類を用い、これらの添加剤が溶媒とな
り、また凝結硬化を促進する。
【0018】そして、前記石炭灰は、活性度の強い可溶
性アルミナを含有し、安定していると共に、経済性にす
ぐれ、入手しやすく、フライアッシュ,クリンカーアッ
シュ,シンダアッシュを用いることができる。また高炉
水砕スラグは、塩基度が1.4以上であれば、化学的組成
範囲が理論上の可否にかかわらず使用でき、石膏は、天
然,化学,排脱石膏に拘束されずに、無水,二水,半水
石膏を用いることができる。
【0019】請求項1の発明に係る高硫酸塩スラグセメ
ント・早強スラグアッシュセメントが、従来公知の高硫
酸塩スラグセメント、高炉セメント、ファイアッシュセ
メントに比べて、なぜすぐれた急速硬化、早強性、およ
び耐中性化であるのか、その理由、機構の詳細について
はまだ充分に解明されていないが、次のように考えられ
る。
【0020】すなわち、強度発現性や安定性は塩基度お
よび化学成分が安定した水砕スラグが必要条件であり、
不安定なスラグでは強度低下に伴う硬度不足による耐摩
耗性の低下や、気乾養生時における速やかな中性化によ
り物性が劣化する欠陥があり、これらを改善するには請
求項1の発明で素地として用いる高炉水砕スラグや石炭
灰は潜在水硬性とポゾラン反応とを支配するガラス相
が、水砕スラグで高石灰型アルミン酸シリケートガラス
70%以上である。なお、前記ガラス相に固溶されるAl
2O3 は、平均的に分散しているので、局所的でトポタッ
クな反応が起こらず安定である。
【0021】前記水砕スラグの可溶性アルミナおよびシ
リカの総量は49%前後であり、可溶性カルシウムは4
5%前後であり、石炭灰の可溶性アルミナおよびシリカ
の総量は60%前後である。これらに、石膏とポートラ
ンドセメントと、添加剤として硫酸ナトリウム、硫酸ア
ルミニウム、炭酸ナトリウム、アルミン酸ソーダ、クエ
ン酸ナトリウムなどのうちの1種類または複数種類を混
合し適量の水を加え、混練水和させると、水和初期に、
硫酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、炭酸ナトリウムな
どの前記添加剤の解離によって生ずる弱酸性で吸着性の
強い水酸化アルミニウムAl(OH3) や強アルカリ性のNaOH
の溶媒作用によって無水石膏の溶解を促進し、半水石膏
は二水石膏を加えた場合も同様に、カルシウムアルミネ
ートの急激な水和を阻止し、凝結を正常にする。
【0022】そして、クリンカーまたは石膏の溶解に伴
う硫酸塩およびアルカリにより、水砕スラグの潜在水硬
性を刺激し、また水砕スラグ,石炭灰のアルミナに作用
し、これらを加水分解させてCa(OH)2 を生成させ、液相
中へのAl2O3 、SiO2、CaO および珪酸カルシウム水和物
C-S-H やC4AH13を生成し、アルミン酸カルシウム水和
物、C3A やC12A7 、 C3A・H6、 3(CA)・CaSO4 の水和生
成物の析出が盛んとなり、液相濃度が増大し、過飽和と
なって急速に反応し、初期強度を司どる C3A−CaSO4
H2O 系の高硫酸塩型3CaO・Al2O3 ・3CaSO4・32H2O エト
リンガイトの速やかな生成に加え、NaOHの水和促進作用
によって2CaO・SiO2・H2O 、3CaO・SiO2・H2O の珪酸カ
ルシウム水和物の生成を促進させ、それぞれ単独または
錯綜して水和凝結硬化に寄与する。
【0023】前述のように、水和初期にマッシブなエト
リンガイトおよび−硫酸塩型、3CaO・Al2O3 ・CaSO4
12H2O の複合生成を促し、同時に珪酸カルシウム水和物
の生成を次々に進め、C-S-H ゲルはマッシブなエトリン
ガイトの柱状晶の間隙および微細孔を満たし、早期から
水和物と未水和物とが一体となって緻密な水和組織を形
成する。
【0024】このため、初期強度を発現し、水和の進行
に伴って石膏が消費され、時間の経過によってエトリン
ガイトは安定な C3A・CaSO4 ・12H2O に転位反応し、そ
の後もC-S-H ゲルは水和物の間隙や毛細管空隙に生成を
続け、さらに組織が緻密化し、長期的には石炭灰,水砕
スラグ,クリンカーの水和によって放出される余剰の酸
性成分である外1や外2が毛細管細孔内まで相互に拡散
して行く段階で、不溶性の化合物を造るポゾラン反応を
起こし、C-S-H やC4AH13が沈積し、毛細管を満たして安
定した化学抵抗性のある硬化体を得ることができる。
【0025】
【外1】
【外2】
【0026】前述した一連の水和反応は、セメント素地
の化学組成を高アルミナ型とし、混合する石膏量を高
め、硫酸アルミニウムまたはカルボン酸のアルカリ金属
塩としてのクエン酸その他の添加剤の加水分解に伴う凝
結作用と溶媒作用とによる溶質の急速分解による液相の
飽和が迅速にされ、水和が促進されることで、時間オー
ダーの凝結硬化が可能になる。
【0027】さらに、前述の過程において、従来公知の
高硫酸塩スラグセメントでは、アルカリ刺激剤の過剰添
加による強度低下は、液相の高石灰条件でのアルミン酸
硫酸カルシウム系水和物の微晶が未反応粒子の表面に沈
積し、緻密な生成物層を形成し、水の浸透を妨げるた
め、水和が中断して、物質の移動を妨げ、反応が遅れて
強度発現ができない現象が生じるのに対し、請求項1の
発明では、水和初期にマッシブなエトリンガイトの生成
を促進する組成に改質することによって、アルミン酸硫
酸カルシウム水和物の微晶の生成を阻止し、同時にC-S-
H 水和物の複合生成が得られるため、速硬性で初期強度
が高い硬体化が得られる。
【0028】またポートランドセメントまたはクリンカ
ーの水和によって、多量のCa(OH)2の長期間に及ぶアル
カリ性の持続によって、CO2 の浸透拡散による中性化を
抑制して、脆弱質部分の発生を防ぎ、安定した高硫酸塩
スラグセメントの硬化体を得ることができる。そして、
早強スラグアッシュセメントについても、前記水砕スラ
グと石炭灰との複合によって、SiO2,Al2O3 ,CaO ,Mg
O の4成分系の安定と、化学組成を高アルミナ相にする
ことによって石膏の混合量を増加させ、硫酸ナトリウム
などの前記添加剤を用いて速硬性にすることができる。
【0029】従来公知の高炉セメントやフライアッシュ
セントが、珪酸カルシウム水和物の生成反応を主体とし
ているのに対し、請求項1の発明に係る早強スラグアッ
シュセメントは、珪酸カルシウム水和物の生成反応と、
水和初期のエトリンガイトやモノサルフェトの複合生成
とが併存する科学組成に改質され、石膏の混合量を高硫
酸塩スラグセメントより少なく、高炉セメントより多く
配合したものである。なお、前記早強スラグアッシュセ
メントの硬化作用の説明は、前述した高硫酸塩セメント
の説明を準用する。
【0030】請求項2の発明は、石炭灰、石膏およびポ
ートランドセメントまたはクリンカーの構成成分をそれ
ぞれ請求項2の発明によって特定の範囲にしたことで、
請求項1の発明より安定した高硫酸塩スラグセメントと
早強スラグアッシュセメントとになる。そして、前記石
炭灰は、メチレンブルー比色法およびJISに適合させ
たものを用いることが好ましい。また、前記無水石膏は
4〜18%,二水石膏は4〜35%用いるが、これらの
石膏を加える量は、セメント素地の配合量および硫酸ナ
トリウムなどの前記アルカリ刺激剤の添加量との相関関
係によって変化させる必要がある。
【0031】請求項3の発明に係る高硫酸塩スラグセメ
ント・早強スラグアッシュセメントの製造方法は、請求
項1の発明と同じ高炉水砕スラグ40〜80%と、請求
項2の発明と同じ、石炭灰3〜20%,石膏4〜35
%,ポートランドセメントまたはクリンカー2〜40%
とを合計100%とし、これらに外割りで、添加剤とし
て硫酸ナトリウム,硫酸アルミニウム,炭酸ナトリウ
ム,アルミン酸ソーダ,クエン酸ナトリウムのうち1種
類また複数種類を1種類につき0.5〜5%添加し、混合
粉砕または粉砕混合し、4000cm2/g 〜6000cm2/
g の比表面積にしたので、安定した品質のよいセメント
を得ることができる。
【0032】前記石膏のうち、II型無水石膏は水に不
溶、二水,半水石膏は水に可溶であるが、硫酸アルミニ
ウムの添加によってII型無水石膏の溶解を促進し、二
水,半水石膏を用いた場合と同様に溶解作用を向上で
き、また硫酸ナトリウムの添加によって二水石膏の凝結
硬化を促進する。
【0033】そして、請求項4の発明のように、II型無
水石膏に、外割りで硫酸アルミニウム単独、または硫酸
アルミニウムと硫酸ナトリウム,炭酸ナトリウム,アル
ミン酸ソーダのうちの1種類とを添加することで、後述
する実施例1〜5に示すものなど、とくに好ましい高硫
酸塩スラグセメントを得ることができる。
【0034】また、請求項5の発明のように、二水石膏
に外割りで硫酸ナトリウムを添加することで、後述する
実施例6〜8に示すものなど、とくに好ましい早強スラ
グアッシュセメントを得ることができる。
【0035】
【実施例】以下、この発明の実施例1〜8について説明
する。実施例1〜5は高硫酸塩スラグセメントおよびこ
れの製造方法であり、実施例6〜8は早強スラグアッシ
ュセメントおよびこれの製造方法である。
【0036】
【実施例1】 SiO2 31.00 〜 36.00% Fe2O3 0.03 〜 0.26% MgO 5.20 〜 5.49% MnO 0.16 〜 0.48% Al2O3 12.30 〜 14.47% CaO 28.30 〜 42.42% SO3 0.88 〜 1.03% TiO2 0.46 〜 0.82% を構成成分として含み、CaO/SiO2比が1.6 〜1.36の高炉
水砕スラグ66%。
【0037】 SiO2 34.18 〜 55.06% Fe2O3 4.44 〜 14.83% MgO 0.19 〜 2.75% R2O 1.66 〜 4.80% Al2O3 17.81 〜 30.59% CaO 0.66 〜 14.70% SO3 0.35 〜 10.05% を構成成分として含む、火力発電所から排出副産された
石炭灰14%。なお、この石炭灰は、メチレンブルー比
色法およびJIS規格に適合させたものである。
【0038】 化合水+自由水 0.04 〜 0.23% Al2O3 +Fe2O3 2.00 〜 2.30% MgO 0.11 〜 2.00% SiO2 +不溶成分 2.00 〜 3.00% CaO 40.00 〜 42.00% SO3 50.00 〜 55.50% を構成成分として含む、II型無水石膏15%。
【0039】 灼熱減量 0.33〜 0.80% SiO2 20.00〜23.00% Fe2O3 2.00〜 4.00% MgO 1.00〜 3.00% Na2O 0.30〜 0.50% 不溶成分 0.01〜 0.10% Al2O3 4.90〜 6.00% CaO 62.00〜66.00% SO3 1.00〜 2.50% K2O 0.30〜 0.60% を構成成分として含むポートランドセメント5%を原料と
し、これらに加えて外割りで、 硫酸アルミニウム Al2(SO4) 0.5 〜5%(好ましくは 2〜4%) 硫酸ナトリウム Na2SO4 0.5 〜5%(好ましくは 0.5〜3%) を添加混合し、前記石炭灰はポゾラン活性度を増大させ
るために他の原料と分離して粉砕し、全部の原料を試験
用ボールミルによって微粉砕し、ブレーン比表面積55
00cm2/g の高硫酸塩スラグセメントを製造した。
【0040】実施例1の高硫酸塩スラグセメントの化学
成分は、 灼熱減量 0.17% 不溶成分 0.10% SiO2 28.05% Al2O3 14.21%(可溶成分 12.38%) Fe2O3 1.20% CaO 40.89% MgO 3.74% SO3 10.56% MnO 0.12% TiO2 0.37% R2O 0.56% であった。
【0041】前記高硫酸塩スラグセメントをW/C比4
0%で加水混練し、JIS R5201に準じたモルタ
ルとし、4cm x 4cm x 16cmの型枠に注型し、室温±30
℃,湿度80%以上の条件で供試体を作成し、湿気箱の
温度20℃±3℃,湿度80%以上で養生し、24時間
後に脱型し、さらに水中養生を水温20℃±2℃に調節
して行った。
【0042】供給体は、凝結時間が始発49分,終結1
時40分であり、供試体の強度試験結果は次の通りであ
った。 パッドを作成し、直ちに湿気箱で24時間養生したもの
をガラス板が付いたまま煮沸容器内の水中に沈めて加熱
し、90分間沸騰させた後徐冷却したところ、ひび割れ
や反りは認められなかった。
【0043】実施例2 実施例1に用いたものと同じ、水砕スラグ63%,石炭
灰13%,II型無水石膏15%,およびポートランドセ
メント10%を原料とし、これらに外割りで、硫酸アル
ミニウム0.5〜5%(好ましくは2〜4%),炭酸ナト
リウム0.5〜5%(好ましくは1〜2%)を添加混合
し、実施例1と同じボールミルで微粉砕してブレーン比
表面積4600cm2/g の高硫酸塩スラグセメントを製造
した。実施例2の高硫酸塩スラグセメントの化学成分
は、 灼熱減量 0.20% 不溶成分 0.10% SiO2 29.35% Al2O3 12.44%(可溶成分 11.66%) Fe2O3 1.31% CaO 42.47% MgO 3.89% SO3 9.10% MnO 0.13% TiO2 0.38% R2O 0.59% であった。
【0044】実施例2によって得たセメントを、W/C
比42%で加水混練しJIS R5201に準じ実施例
1と同形同大の供試体を作成し、所定の湿空養生および
水中養生を実施例1と同様に行った。
【0045】供試体は凝結時間が始発41分、終結1時
間38分であり、その強度試験結果は次の通りであっ
た。
【0046】実施例3 実施例1に用いたものと同じ、水砕スラグ65%,石炭
灰10%,II型無水石膏10%,およびポルトランドセ
メント15%を原料とし、これらに外割りで、硫酸アル
ミニウム0.5〜5%(好ましくは2〜4%),アルミン
酸ソーダ0.5〜5%(好ましくは2〜3%)を添加混合
し、実施例1と同じボールミルで微粉砕してブレーン比
表面積5000cm2/g の高硫酸塩スラグセメントを製造
した。
【0047】実施例3の高硫酸塩スラグセメントの化学
成分は、 灼熱減量 0.10% 不溶成分 0.10% SiO2 29.56% Al2O3 12.09%(可溶成分 11.45%) Fe2O3 1.27% CaO 44.99% MgO 3.97% SO3 6.88% MnO 0.13% TiO2 0.39% R2O 0.53% であった。
【0048】実施例3によって得たセメントを、W/C
比46%で加水混練し、JIS R5201に準じ、実
施例1と同形同大の供試体を作成し、所定の湿空養生お
よび水中養生を実施例1と同様に行った。
【0049】供試体は、凝結時間が始発1時間05分,
終結2時間05分であり、その強度試験結果は次の通り
であった。
【0050】実施例4 実施例1に用いたものと同じ、水砕スラグ60%,石炭
灰10%,II型無水石膏10%,およびポートランドセ
メント20%を原料とし、これらに外割りで、硫酸アル
ミニウム0.5〜5%(好ましくは1〜2%)を添加混合
し、実施例1と同じボールミルで微粉砕してブレーン比
表面積4550cm2/g の高硫酸塩スラグセメントを製造
した。
【0051】実施例4の高硫酸塩スラグセメントの化学
成分は、 灼熱減量 0.17% 不溶成分 0.03% SiO2 29.53% Al2O3 11.67%(可溶分11.08%) Fe2O3 1.74% CaO 46.62% MgO 4.00% SO3 5.20% MnO 0.12% TiO2 0.35% R2O 0.64% であった。
【0052】実施例4によって得たセメントを、W/C
比50%で加水混練し、JIS R5201に準じ、実
施例1と同形同大の供試体を作成し、所定の湿空養生お
よび水中養生を行った。
【0053】供試体は凝結時間が始発1時間20分,終
結2時間30分であり、その強度試験結果は次の通りで
あった。
【0054】実施例5 実施例1に用いたものと同じ、水砕スラグ58%,石炭
灰10%,II型無水石膏7%,およびポートランドセメ
ント25%を原料とし、これらに外割りで硫酸アルミニ
ウム0.5〜5%(好ましくは1〜2%)を添加混合し、
実施例1と同じボールミルで微粉砕してブレーン比表面
積4900cm2/g の高硫酸塩スラグセメントを製造し
た。
【0055】実施例5の高硫酸スラグセメントの化学成
分は、 灼熱減量 0.17% 不溶成分 0.03% SiO2 29.53% Al2O3 11.67%(可溶分11.08%) Fe2O3 1.74% CaO 46.42% MgO 4.00% SO3 5.29% MnO 0.12% TiO2 0.35% R2O 0.64% であった。
【0056】実施例5によって得たセメントを、W/C
比50%で加水混練し、JIS R5201に準じ、実
施例1と同形同大の供試体を作成し、所定の湿空養生お
よび水中養生を行った。
【0057】供試体は凝結時間が始発59分,終結1時
間40分であり、その強度試験結果は次の通りであっ
た。
【0058】実施例6 実施例1に用いたものと同じ、水砕スラグ60%,石炭
灰10%,およびポートランドセメント20%に後記二
水石膏10%を加えて原料とし、これらに外割りで硫酸
ナトリウム0.5〜5%(好ましくは1〜2%)を添加混
合し、実施例1と同様にボールミルで微粉砕してブレー
ン比表面積4800cm2/g の早強スラグアッシュセメン
トを製造した。
【0059】前記二水石膏の構成成分は、 化合水 20.92〜21.12% SiO2+ 不溶成分 0.20〜 3.66% Al2O3+Fe2O3 0.11〜 2.03% CaO 23.42〜35.35% MgO 0.20〜 0.37% SO3 32.82〜46.59% である。
【0060】実施例6の早強スラグアッシュセメントの
化学成分は、 灼熱減量 2.15% 不溶成分 0.02% SiO2 29.12% Al2O3 11.61%(可溶分11.07%) Fe2O3 1.43% CaO 44.83% MgO 3.73% SO3 5.80% MnO 0.12% TiO2 0.36% R2O 0.59% であった。
【0061】実施例6によって得たセメントをW/C比
50%で加水混練し、JIS R5201に準じ、実施
例1と同形同大の供試体を作成し、所定の湿空養生およ
び水中養生を行った。
【0062】供試体は凝結時間が始発1時間08分,終
結2時間00分であり、その強度試験結果は次の通りで
あった。
【0063】実施例7 実施例1に用いたものと同じ、水砕スラグ60%,石炭
灰4%,およびポートランドセメント30%に実施例6
に用いたものと同じ二水石膏6%を加えて原料とし、こ
れらに外割りで硫酸ナトリウム0.5〜5%(好ましくは
1〜2%)を添加混合し、実施例1と同様にボールミル
で微粉砕してブレーン比表面積4600cm2/g の早強ス
ラグアッシュセメントを製造した。
【0064】実施例7の早強スラグアッシュセメントの
化学成分は、 灼熱減量 1.54% 不溶成分 0.03% SiO2 28.49% Al2O3 10.46%(可溶分10.00%) Fe2O3 1.37% CaO 49.33% MgO 3.70% SO3 3.93% MnO 0.12% TiO2 0.36% R2O 0.45% であった。
【0065】実施例7によって得たセメントをW/C比
50%で加水混練し、JIS R5201に準じ、実施
例1と同形同大の供試体を作成し、所定の湿空養生およ
び水中養生を行った。
【0066】供試体は凝結時間が始発1時間08分,終
結2時間15分であり、その強度試験結果は次の通りで
あった。
【0067】実施例8 実施例1に用いたものと同じ、水砕スラグ50%,石炭
灰4%,およびポートランドセメント40%に実施例6
に用いたものと同じ二水石膏6%を加えて原料とし、こ
れらに外割りで硫酸ナトリウム0.5〜5%(好ましくは
1〜2%)を添加混合し、実施例1と同様にボールミル
で微粉砕してブレーン比表面積4480cm2/g の早強ス
ラグアッシュセメントを製造した。
【0068】実施例8の早強スラグアッシュセメントの
化学成分は、 灼熱減量 1.06% 不溶成分 0.04% SiO2 18.64% Al2O3 9.68%(可溶分 9.22%) Fe2O3 1.67% CaO 60.18% TiO 0.30% R2O 0.56% であった。
【0069】実施例8によって得たセメントをW/C比
50%で加水混練し、JIS R5201に準じ、実施
例1と同形同大の供試体を作成し、所定の湿空養生およ
び水中養生を行った。
【0070】供試体は凝結時間が始発1時間10分,終
結1時間50分であり、その強度試験結果は次の通りで
あった。
【0071】なお、この発明は、前述の実施例に限られ
ることなく、請求項1〜5の記載を逸脱しない範囲で、
例えば石膏として半水石膏を用いたり、添加剤としてク
エン酸ナトリウムを用いたりすることができるなど、適
宜変更できる。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明
は、製鉄のプロセスによって排出副産される高炉水砕ス
ラグと、火力発電所から排出副産される石炭灰と、石膏
と、ポルトランドセメントまたはクリンカーとに、外割
りで硫酸アルミニウムなどの添加剤を添加した混合微粉
末からなり、化学成分を高アルミナ,高石灰型とし、前
記添加剤の溶媒作用、石炭灰の微粉化によるガラス質比
表面積の増大に伴うシリカ,アルミナの溶解度を大きく
し、その微粒子が混練後に集塊状態になっているセメン
トのフロック構造に進入してセメント粒子を分散させ、
水和物が析出できるスペースを増大し、セメントの水和
を促進できるので、次の効果が得られる。
【0073】すなわち、従来公知の高硫酸塩スラグセメ
ント,高炉セメントおよびフライアッシュセメントに比
べ、急速硬化し、初期強度および長期強度が高く、炭酸
化を抑制し、化学的に安定な高硫酸塩スラグセメント・
早強スラグアッシュセントを得ることができる。そし
て、前記水砕スラグ,石炭灰は制約をほとんど受けるこ
となく、任意にしかも容易に収集,運搬でき、さらに製
造工程に焼成を必要としない、省資源、省エネルギー型
のセメントとして広く使用でき、安価である。
【0074】そして、請求項2の発明は、石炭灰,石
膏,ポートランドセメントまたはクリンカーの構成成分
を特定範囲にしたので、より安定した高硫酸塩スラグセ
メント・早強スラグアッシュセメントを得ることができ
る。
【0075】請求項3の発明は、請求項2のものと同様
な水砕スラグ,石炭灰,石膏,ポートランドセメントま
たはクリンカーに、外割りで、硫酸アルミニウム、硫酸
ナトリウムなどの添加剤を加え、これらを混合粉砕また
は粉砕混合し、4000cm2/g 〜6000cm2/g の比表
面積とすることで、安定した品質のよいセメントを得る
ことができる。
【0076】請求項4,5の発明は、石膏および添加剤
を特定することで、とくに好ましい高硫酸塩スラグセメ
ント・早強スラグアッシュセメントを得ることができ
る。
【0077】なお、この明細書において、R2O はNa2O・
K2O,C-S-H はCaO ・ SiO2 ・ H2O,C4AH13は 4CaO ・ Al2O3
・13H2O, C3Aは 3CaO ・ Al2O3,C12A7 は12CaO ・ 7Al2O
3, C3A ・ H6は3CaO・ 6H2O , 3(CA)・ CaSO4は 3(Ca0・
Al2O3)・ CaSO4 である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年12月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】前記水砕スラグの可溶性アルミナおよびシ
リカの総量は49%前後であり、可溶性カルシウムは4
5%前後であり、石炭灰の可溶性アルミナおよびシリカ
の総量は60%前後である。これらに、石膏とポートラ
ンドセメントと、添加剤として硫酸ナトリウム、硫酸ア
ルミニウム、炭酸ナトリウム、アルミン酸ソーダ、クエ
ン酸ナトリウムなどのうちの1種類または複数種類を混
合し適量の水を加え、混練水和させると、水和初期に、
硫酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、炭酸ナトリウムな
どの前記添加剤の解離によって生ずる弱酸性で吸着性の
強い水酸化アルミニウムAl(OH3) や強アルカリ性のNaOH
の溶媒作用によって無水石膏の溶解を促進し、半水石膏
二水石膏を加えた場合同様に、カルシウムアルミネ
ートの急激な水和を阻止し、凝結を正常にする。
【手続補正書】
【提出日】平成7年1月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
【請求項3】 SiO2 31.00〜36.00 %、Al2O3 12.30 〜
14.47 %、Fe2O3 0.03〜0.26%、CaO 28.30〜42.42%、
MgO 5.20〜5.49%、 SO3 0.88 〜1.03%、MnO 0.16〜0.48
%、TiO2 0.46 〜0.82%を構成成分として含み、CaO /
SiO2が1.6 〜1.36の高炉水砕スラグ40〜80%(好ましく
は、50〜66%)と、 SiO2 34.18〜55.06 %、 Al2O3 17.81〜30.59 %、 Fe2
O3 4.44 〜14.83 %、CaO 0.06〜14.7%、MgO 0.19〜2.
75%、SO3 0.35〜10.05 %、R2O 1.66〜4.80%を構成成
分として含む火力発電所から排出副産された石炭灰3〜
20%(好ましくは、4 〜14%)と、 化合水+自由水 0.04 〜0.23%、 SiO2+不溶成分 2.0
0 〜3.00%、Al2O3 +Fe2O3 2.00〜2.30%、CaO 40.00
〜42.00 %、MgO 0.11〜2.00%、SO3 50.00 〜55.50 %
を構成成分として含むII型無水石膏、化合水 20.92〜2
1.12 %、SiO2+不溶成分 0.20 〜3.66%、Al2O3 +Fe2
O3 0.11〜2.03%、SO3 32.82 〜46.59 %を構成成分と
して含む二水石膏などの1種類または複数種類の石膏4
〜35%と、 灼熱減量 0.3〜0.8 %、不溶成分0.01〜0.10%、SiO2 2
0.00〜23.00 %、Al2O 3 4.90〜6.00%、Fe2O3 2.00〜4.
00%、CaO 62.00 〜66.00 %、MgO 1.00〜3.00%、SO3
1.00〜2.50%、Na2O 0.30 〜0.50%、 K2O 0.30 〜0.60
%を構成成分として含むポートランドセメントまたはク
リンカー2 〜40%(好ましくは5 〜40%)とを合計10
0%とし、 これらに外割りで添加剤として硫酸ナトリウム、硫酸ア
ルミニウム、炭酸ナトリウム、アルミン酸ソーダ、クエ
ン酸ナトリウムのうちの少なくとも1種類を0.5 〜1.0
%添加し、混合粉砕または粉砕混合し、 4000cm2/g 〜
6000cm2/g の比表面積にすることを特徴とした高硫酸
塩スラグセメント・早強スラグアッシュセメントの製造
方法。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年1月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る高
硫酸塩スラグセメント・早強スラグアッシュセメントは
SiO2 31.00〜36.00 %、Al2O3 12.30 〜14.47 %、Fe2O
3 0.03〜0.26%、CaO28.30 〜42.42%、SO3 0.88〜1.03
%、MgO 5.20〜5.49%、MnO 0.16〜0.48%、TiO2 0.46
〜0.82%を構成成分として含み、 CaO/SiO2比が 1.6〜
1.36の高炉水砕スラグ40〜80%と、火力発電所から
排出副産された石炭灰3〜20%と、石膏4〜35%
と、ポートランドセメントまたはクリンカー2〜40%
とを合計100%にし、これらに外割りで硫酸ナトリウ
ム、硫酸アルミニウム、炭酸ナトリウム、アルミン酸ソ
ーダ、クエン酸ナトリウムなどの添加剤の少なくとも1
種類を少量添加した混合微粉末からなるものである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】請求項3の発明に係る高硫酸塩スラグセメ
ント・早強スラグアッシュセメントの製造方法は、SiO2
31.00〜36.00 %、Al2O3 12.30 〜14.47 %、Fe2O3 0.
03〜0.26%、CaO 28.30〜42.42%、SO3 0.88〜1.03%、
MgO 5.20〜5.49%、MnO 0.16〜0.48%、TiO2 0.46 〜0.
82%を構成成分として含み、CaO/SiO2が1.6 〜1.36の高
炉水砕スラグ40〜80%(好ましくは50〜66%)と、SiO2
34.18〜55.06 %、 Al2O3 17.81〜30.59 %、 Fe2O3
4.44 〜14.83 %、CaO 0.06〜14.7%、MgO 0.19〜2.75
%、SO3 0.35〜10.05 %、R2O 1.66〜4.80%を構成成分
として含む火力発電所から排出副産された石炭灰3〜2
0%(好ましくは4 〜14%)と、化合水+自由水 0.04
〜0.23%、 SiO2+不溶成分 2.00 〜3.00%、Al2O3
Fe2O3 2.00〜2.30%、CaO 40.00 〜42.00 %、MgO 0.11
〜2.00%、SO3 50.00 〜55.50 %を構成成分として含む
II型無水石膏、化合水 20.92〜21.12 %、SiO2+不溶成
分 0.20 〜3.66%、Al2O3 +Fe2O3 0.11〜2.03%、SO3
32.82 〜46.59 %を構成成分として含む二水石膏などの
1種類または複数種類の石膏4〜35%と、灼熱減量
0.3〜0.8 %、不溶成分0.01〜0.10%、SiO2 20.00〜23.
00 %、Al2O 3 4.90〜6.00%、Fe2O3 2.00〜4.00%、CaO
62.00 〜66.00 %、MgO 1.00〜3.00%、SO3 1.00〜2.5
0%、Na2O 0.30 〜0.50%、 K2O 0.30 〜0.60%を構成
成分として含むポートランドセメントまたはクリンカー
2 〜40%(好ましくは5 〜40%)と、を合計100%と
し、これらに外割りで添加剤として、硫酸ナトリウム、
硫酸アルミニウム、炭酸ナトリウム、アルミン酸ソー
ダ、クエン酸ナトリウムのうちの少なくとも1種類を0.
5 〜1.0 %添加し、混合粉砕または粉砕混合し、 4000c
m2/g 〜 6000cm2/gの比表面積にするものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】すなわち、強度発現性や安定性は塩基度お
よび化学成分が安定した水砕スラグが必要条件であり、
不安定なスラグでは強度低下に伴う硬度不足による耐摩
耗性の低下や、気乾養生時における速やかな中性化によ
り物性が劣化する欠陥があり、これらを改善するには請
求項1の発明で素地として用いる高炉水砕スラグや石炭
灰は、潜在水硬性とポゾラン反応とを支配するガラス相
が、水砕スラグで高石灰型アルミン酸シリケートガラス
90%、石炭灰はアルミン酸シリケートガラス70%
上である。なお、前記ガラス相に固溶されるAl2O3 は、
平均的に分散しているので、局所的でトポタックな反応
が起こらず安定である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】従来公知の高炉セメントやフライアッシュ
セントが、珪酸カルシウム水和物の生成反応を主体とし
ているのに対し、請求項1の発明に係る早強スラグアッ
シュセメントは、珪酸カルシウム水和物の生成反応と、
水和初期のエトリンガイトやモノサルフェトの複合生成
とが併存する化学組成に改質され、石膏の混合量を高硫
酸塩スラグセメントより少なく、高炉セメントより多く
配合したものである。なお、前記早強スラグアッシュセ
メントの硬化作用の説明は、前述した高硫酸塩セメント
の説明を準用する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0068
【補正方法】変更
【補正内容】
【0068】実施例8の早強スラグアッシュセメントの
化学成分は、 灼熱減量 1.06% 不溶成分 0.04% SiO2 18.64% Al2O3 9.68%(可溶分 9.22%) Fe2O3 1.67%MgO 3.30% SO3 4.09% MnO 0.10% CaO 60.18% TiO 0.30% R2O 0.56% であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 22/14 A 24/06 Z (71)出願人 594209290 三浦 隆子 兵庫県姫路市網干区興浜1363 (71)出願人 594209304 大村 真範 兵庫県姫路市網干区新在家590 (72)発明者 益田 義高 兵庫県神崎郡香寺町香呂54

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SiO2 31.00〜36.00 %、Al2O3 12.30 〜
    14.47 %、Fe2O3 0.03〜0.26%、CaO 28.30〜42.4%、S
    O3 0.88 〜1.03%、MgO 5.20〜5.49%、MnO0.16〜0.48
    %、TiO2 0.46 〜0.82%を構成成分として含み、 CaO/
    SiO2比が 1.6〜1.36の高炉水砕スラグ40〜80%と、
    火力発電所から排出副産された石炭灰3〜20%と、石
    膏4〜35%と、ポートランドセメントまたはクリンカ
    ー2〜40%とを合計100%にし、これらに外割りで
    硫酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、炭酸ナトリウム、
    アルミン酸ソーダ、クエン酸ナトリウムなどの添加剤の
    少なくとも1種類を少量添加した混合微粉末からなるこ
    とを特徴とした高硫酸塩スラグセメント・早強スラグア
    ッシュセメント。
  2. 【請求項2】 石炭灰は、SiO2 34.18〜55.06 %、Al2O
    3 17.81 〜30.59 %、Fe2O3 4.44〜14.83 %、CaO 0.66
    〜14.7%、MgO 0.19〜2.75%、SO3 0.35〜10.05 %、R2
    O 1.66〜4.80%を構成成分として含み、 石膏は、化合水+自由水 0.04 〜0.23%、 SiO2+不溶
    成分 2.00 〜3.00%、Al2O3 +Fe2O3 2.00〜2.30%、Ca
    O 40.00 〜42.00 %、MgO 0.11〜2.00%、SO350.00 〜5
    5.50 %を構成成分として含むII型無水石膏、化合水 2
    0.92〜21.12 %、SiO2+不溶成分 0.20 〜3.66%、Al2O
    3 +Fe2O3 0.11〜2.03%、CaO 23.42 〜35.25 %、MgO
    0.20〜0.37%、SO3 32.82 〜46.59 %を構成成分として
    含む二水石膏などであり、 ポートランドセメントまたはクリンカーは、灼熱減量
    0.3〜0.8 %、不溶成分0.01〜0.10%、SiO2 20.00〜23.
    00 %、Al2O3 4.90〜6.00%、Fe2O3 2.00〜4.00%、CaO
    62.00 〜66.00 %、MgO 1.00〜3.00%、SO3 1.00〜2.5
    0%、Na2O 0.30〜0.50%、 K2O 0.30 〜0.60%を構成成
    分として含むことを特徴とした請求項1に記載の高硫酸
    塩スラグセメント・早強スラグアッシュセメント。
  3. 【請求項3】 SiO2 31.00〜36.00 %、Al2O3 12.30 〜
    14.47 %、Fe2O3 0.03〜0.26%、CaO 28.30 〜42.4%、
    SO30.88 〜1.03%、MnO 0.16〜0.48%、TiO20.46 〜0.8
    2%を構成成分として含み、CaO /SiO2が1.6 〜1.36の
    高炉水砕スラグ40〜80%(好ましくは、50〜66%)と、 SiO2 34.18〜55.06 %、 Al2O3 17.81〜30.59 %、 Fe2
    O3 4.44 〜14.83 %、CaO 0.06〜14.7%、MgO 0.19〜2.
    75%、SO3 0.35〜10.05 %、R2O 1.66〜4.80%を構成成
    分として含む火力発電所から排出副産された石炭灰3〜
    20%(好ましくは、4 〜14%)と、 化合水+自由水 0.04 〜0.23%、 SiO2+不溶成分 2.0
    0 〜3.00%、Al2O3 +Fe2O3 2.00〜2.30%、CaO 40.00
    〜42.00 %、MgO 0.11〜2.00%、SO3 50.00 〜55.50 %
    を構成成分として含むII型無水石膏、化合水 20.92〜2
    1.12 %、SiO2+不溶成分 0.20 〜3.66%、Al2O3 +Fe2
    O3 0.11〜2.03%、SO3 32.82 〜46.59 %を構成成分と
    して含む二水石膏などの1種類または複数種類の石膏4
    〜35%と、 灼熱減量 0.3〜0.8 %、不溶成分0.01〜0.10%、SiO2 2
    0.00〜23.00 %、Al2O 3 4.90〜6.00%、Fe2O3 2.00〜4.
    00%、CaO 62.00 〜66.00 %、MgO 1.00〜3.00%、SO3
    1.00〜2.50%、Na2O 0.30 〜0.50%、 K2O 0.30 〜0.60
    %を構成成分として含むポートランドセメントまたはク
    リンカー2 〜40%(好ましくは5 〜40%)とを合計10
    0%とし、 これらに外割りで添加剤として硫酸ナトリウム、硫酸ア
    ルミニウム、炭酸ナトリウム、アルミン酸ソーダ、クエ
    ン酸ナトリウムのうちの少なくとも1種類を0.5 〜1.0
    %添加し、混合粉砕または粉砕混合し、 4000cm2/g 〜
    6000cm2/g の比表面積にすることを特徴とした高硫酸
    塩スラグセメント・早強スラグアッシュセメントの製造
    方法。
  4. 【請求項4】 石膏としてII型無水石膏4〜18%(好
    ましくは7〜15%)を用い、外割りで硫酸アルミニウ
    ム 0.5 〜5%、またはこれと硫酸ナトリウム 0.5〜5
    %、炭酸ナトリウム 0.5〜5%、アルミン酸ソーダ 0.5
    〜5%、クエン酸ナトリウム 0.5〜5%のうちの1種類
    を添加することを特徴とした請求項3に記載の高硫酸塩
    スラグセメントの製造方法。
  5. 【請求項5】 石膏として二水石膏4〜35%(好まし
    くは6〜10%)を用い、外割りで硫酸ナトリウム 0.
    5 〜5%を添加することを特徴とした請求項3に記載の
    早強スラグアッシュセメントの製造方法。
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