JP2007126294A - 高硫酸塩スラグセメント・早強スラグセメントおよびこれらの製造方法 - Google Patents

高硫酸塩スラグセメント・早強スラグセメントおよびこれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【目的】新種の結合剤を用い、急速硬化し、抗中性化、初期・長期強度高く焼成が不要で安価な高硫酸スラグセメント、早強スラグセメントを提供する。
【構成】石灰石60〜85%と火力発電所から排出された石炭灰10〜30%と珪石2〜5%とフッ化カルシウム1.5〜5%を100%として微粉末となし、造粒して低温焼成した特殊クリンカー、およびこのクリンカーに外割で硫酸アルミニウム、硫酸ナトリウムなどの添加剤を少量、および水溶性高分子ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルローズなどの微量を添加した混合微粉末からなる特殊結合剤5〜40%と高炉水砕スラグ40〜85%と石膏3〜35%とを合計100%とした混合微粉末からなり、高アルミナ、高石灰型とし耐炭酸化に優れたセメントである。
【選択図】なし

Description

発明の詳細な説明
産業上の利用分野
この発明は火力発電所から排出された石炭灰と石灰石と珪石を複合して化学組成を高石灰型となし少量の 融剤を加え微粉砕し、湿状にしてペレット状に造粒となし、低温焼成して鉱物相を珪酸カルシウムCS・アルミンカルシウムを(C17)となし少量の遊離のカルシウムを残存せしめ、その他の鉱物相を含まない特殊クリンカーに改質し、またこのクリンカーにアルカリ金属塩および水溶性高分子を加え微粉末となした特殊結合剤(材)となし、従来・高炉水砕スラグのアルカリ刺激剤・または結合剤(材)たとえばポートランドセメントおよびそのクリンカーが用いられているが、それに替る刺激剤・結合剤(材)として用いることにより初期硬化性状と対中性化の改善と高強度・速硬性の高硫酸スラグセメント・早強スラグセメントの製造方法を提供するものである。
高炉水砕スラグの潜在水硬性およびポゾラン反応を利用し、アルカリ刺激と石膏を利用した硫酸塩刺激を併用した高硫酸塩スラグセメント・高炉セメントがある。従来の高硫酸塩スラグセメントは水和熱が小さく、耐硫酸塩性がすぐれているが凝結硬化に時間を要し、初期強度ののびが小さく、硬化体の表面にレイタンス状またはアブサンデンを生じ表面劣化を生ずる欠点があった。そこで、発明者は、特公昭60−50738号公報に示すように、前記欠点を解消し、実用化について国内、国外プロジェクトを推進している。
発明者が解決しようとする課題
しかし、原料の高炉スラグの変化に伴い、その物性に影響を与える要因として、次の問題点がある。
(1)昨今の製鉄の高炉操業のプロセスは、各事業所の原料事情・操業条件によって変化し、高炉操業のフラックス成分はアルミナやカルシウムが減少し、マグネシアが増加し、主要成分が一般にCaO 38〜40%、Al 12〜14%弱、MgO 5〜5.5%、SiO 31〜36%程度であり、高硫酸塩スラグセメントの強度を支配するカルシウムサルホアルミネート(3CaO・Al・3CaSO・32HO)生成に関連を持つスラグ性分中のAl・CaOの含有率が理論値を下まわる傾向である。なお、この明細書において、%はすべて重量%である。真の硫酸塩反応を起こす高硫酸塩スラグセメントの強度発現性や凝結性状からみると目標強度および安定性を達成するのに必要不可欠のスラグ成分範囲が存在する。また高強度および安定性を得る成分は、3成分で、CaO 50%、SiO 30%、Al 19%付近に最高強度を得る領域が存在するとされており、CaOやAlの低下は、硬化エネルギーの低下となり、硬化体の劣化を引き起こし、一定の製品の品質管理に支障をもたらす原因となる。
(2)添加するアルカリ刺激剤は、限られた配合範囲から僅かに増減することで、強度発現性が著しく変化し、一定の領域でしか必要な強度が得られない。従って、アルカリ刺激剤の添加に伴う強度等高線の幅はきわめて狭く製造時の品質管理が困難である。
添加するアルカリ刺激剤として、例えばポートランドセメント・そのクリンカーを用いた場合、最適添加量は2〜3%であり、この領域を越えてずれが大きくなるに従って強度発現性が不安定になり強度低下が著しくなる。
(3)高硫酸塩スラグセメントの大気中における養生および暴露面では、硬化体の水分が逸散する傾向とCa(OH)不足により、COの浸透拡散による中性化の進行が速やかでレイタンス状またはアブサンデンによる劣化が著しく、この炭酸化対策は困難である。特にこのことは、石灰系アルカリ刺激剤の適性添加における水和機構では水中では高強度を発現するが、大気中ではCa(OH)不足による炭酸化の進行は速やかであり、刺激剤を増やすと炭酸化は抑制するが、液相の不安定を招き強度低下が著しくなる相関関係にあり、なお、未解決のため、汎用のセメントになり得ず、高硫酸塩スラグセメントの発展の阻まれている現実がある。参考文献:魚本健人・小林一輔・高木良二・星野富夫:生産研究 32巻8号(10)36〜39(1980)
(4)前記硬化体の凍結融解に対する耐久性が劣り、その対策としてのエンドレンドエアの導入によって、硬化体が安定する領域までエアの導入を行おうと比例的に強度低下を招き、このため凍結融解しやすい寒冷地における構造用結合材としての使用は不利である。
(5)前記硬化本が有筋である場合には、鋼材が腐食しやすい傾向があるため、被りを厚くしなければならない。
前述した(1)〜(5)は高硫酸塩スラグセメントの本質的な問題点である。そして従来公知の高硫酸塩スラグセメントでは、前述の製造方法に適する不可欠の成分範囲を満たす高炉スラグが安易に得難くなり、これに伴い硬化体も劣化、脆弱化する傾向にある。
この発明は指摘される高炉水砕スラグの適性組成範囲の最高強度発現領域でのAlやCaOの低下や耐中性化については最も改善を必要とする点かち、従来から実用に対する国内外でのプロジェクトの結果、そのデータに基づき、二次的改善の手段として刺激剤、結合剤の改良により、前記(1)〜(5)の問題点を解決した、安価な特殊クリンカーおよび特殊結合剤と初期・長期強度の発現性と安定性を確保する高硫酸塩スラグセメント・早強スラグセメントおよびこれらの製造方法を提供することを目的とするものである。
すなわち、製鉄のプロセスによって排出副産される高炉水砕スラグの化学成分のうち、CaO、Al、SiO、MgOの主要4成分の理論値が不安定であっても、前記水砕スラグを原料として、またセメントの素地として用いる事ができ、すぐれた高硫酸塩スラグセメントおよび早強スラグセメントを得ることを可能にしたもので、特に火力発電所から排出副産される石炭灰と石灰と珪石とを複合することで、化学組成を高石灰型とし、1260℃の低温焼成で不可欠の構成成分に改質した特殊クリンカーを製し、このクリンカーにアルカリ金属塩、水溶性高分子を添加、特殊結合剤となし、従来のアルカリ刺激剤に替る、高炉水砕スラグの刺激剤として、また結合剤(材)として従来のアルカリ刺激剤の限られた配合範囲を拡大し、これらの相乗作用によって生成形態を変化させ、各性状の改善と高強度の発現と、従来困難とされた炭酸化を抑制し、実用性のある汎用の高硫酸塩スラグセメント・早強スラグセメントが焼成を必要とせず、また水砕スラグ、石炭灰が安価に得られることを見いだし、この発明を完成させたものである。
課題を解決するための手段
請求項1の発明に係る特殊クリンカーは、SiO 0.65〜2.86%、Al 0.13〜0.73%、Fe 0.05〜0.73%、CaO 52.30〜55.28%、MgO 0.46〜1.30%を構成成分として含む石灰石60〜85%と強熱減量4.5〜10.0%、Al 20〜35%、CaO 4〜8%、MgO 1〜2%、RO 2〜3.2%を構成成分として含む火力発電所から排出される石炭灰10〜30%とSiO 47.50〜48.40%、Al 0.12〜0.97%、Fe 0.98〜2.48%、CaO 0.10〜0.40%、MgO 0.13〜0.65% TiO 0.07〜1.34%、P 0.20〜2.67%を構成成分として含む珪石2〜5%とフッ化カルシウム1.5〜5%とを合計100%にし、微粉末となし湿状にしてペレット状に造粒、乾燥して、坩塙に入れ電気炉で1260℃に設定、焼成して構成鉱物相をCS、C12、少量の遊離のCaOを残存せしめ、その他の鉱物、CS、CA、CA、CAFを含まない特殊クリンカーである。
請求項2の発明は、請求項1の特殊クリンカーに外割で硫酸アルミニウム・硫酸ナトリウム・炭酸ナトリウム・アルミン酸ナトリウム・クエン酸・クエン酸ナトリウム・水溶性高分子・PVA・PVE・MC・CMC・HEC・PAN・PO等の1種類ないし複数種類を添加した混合微粉末からなる特殊結合剤(材)である。
請求項3の発明に係る高硫酸塩スラグセメント、早強スラグセメントの製造方法は、SiO 31.40〜36.00%、Al 10.00〜17.00%、Fe 0.03〜0.36%、CaO28.30〜42.42%、SO 0.88〜1.03%、MgO 5.20〜10.00% MnO 0.16〜0.48%、TiO 0.46〜1.25%を構成成分として含み、CaO/SiO比1.36の高炉水砕スラグ40〜85%(好ましくは60〜75%)と自由水0.04〜0.23%、SlO+不溶性分2.00〜3.00%、Al+Fe 2.00〜2.30%、CaO 40〜42%、SO 50.00〜55.50%を構成成分として含むII型無水石膏3〜35%(好ましくは5〜10%)と特殊結合剤5〜40%を合計100%にして混合粉砕または粉砕混合し、4000〜5000cm/gの比表面積にするものである。
請求項4の発明は、請求項3で用いたものと同じ高炉水砕スラグ40〜85%(好ましくは60〜75%)と自由水0.04〜0.23%、SiO+不溶性分2.00〜3.00%、Al+Fe 2.00〜2.30%、CaO 40〜42%、SO 50.00〜55.50%を構成成分として含むII型無水石膏4〜35%(好ましくは4〜5%)と化合水20.92〜21.12%、SiO+不溶性分0.20〜3.66%、Al+Fe 0.11〜2.03%、CaO 23.42〜35.25%、MgO 0.20〜0.37%、SO 32.82〜46.59%を構成成分として含むニ水石膏4〜35%(好ましくは5〜7%)の2種類を均等に混合した石膏3〜35%(好ましくは5〜10%)と特殊結合剤5〜40%を合計100%にして混合粉砕または粉砕混合し、4000〜5000cm/gの比表面積にするものである。
請求項5の発明は、請求項3の発明で用いたものと同じ高炉水砕スラグ40〜85%(好ましくは60〜75%)と請求項3に用いたものと同じII型無水石膏3〜35%(好ましくは5〜10%)と請求項1の特殊クリンカー5〜30%(好ましくは10〜20%)を用い合計100%とし、外割で硫酸ナトリウム0.5〜2%(好ましくは0.9%)硫酸アルミニウム0.5〜2%(好ましくは0.5%)炭酸ナトリウム0.5〜2%(好ましくは0.5%)アルミン酸ソーダ0.5〜2%(好ましくは0.5%)クエン酸ナトリウム0.02〜0.1%(好ましくは0.02%)等の中から1種類と請求項2で用いた水溶性高分子PVA0.02〜0.5%(好ましくは0.015%)を混合粉砕または粉砕混合し、4000〜5000cm/gの比表面積にするものである。
作用
請求項1の発明に係るクリンカーは、火力発電所から排出副産された石炭灰と石灰石と珪せきを複合して高石灰型とし、これらにフッ化カルシウムを加え、1260℃にて焼成して、クリンカーの鉱物相を(CS)・(C12)少量の遊離のカルシウム相の特殊クリンカーとなし、高炉水砕スラグの刺激剤として従来の石灰系刺激剤に替り用いることにより従来の刺激剤の狭い配合領域の制約を受けることなく配合領域を拡大し、初期硬化性状の改善と安定した強度発現と硬化体の中性化を抑制する特殊クリンカー。
そして、前記クリンカーに硫酸ナトリウム・硫酸アルミニウム・炭酸ナトリウム・アルミン酸ソーダ・クエン酸・クエン酸ナトリウムのうち1種類または複数種類と水溶性高分子PVA・PVE・MC・CMC・HEC・PAN・PO等の1種類ないし複数種類を添加混合微粉砕とし高炉水砕スラグの刺激剤として、または複合材として用い、これら添加剤が溶媒となり、凝結硬化を促進すると共に炭酸化を抑制し、安定した強度発現と従来のアルカリ刺激剤の配合領域に拘束されることなく広い配合領域で安定した高炉水砕スラグを水和結合する特殊結合剤(材)。
また前記特殊クリンカーおよび特殊結合剤(材)は原料的に安定していると共に経済性にすぐれ、入手しやすく、石炭灰はフライアッシュー、クリンカアッシュー、シンダアッシューを用いることができる。また高炉水砕スラグは化学組成範囲が理論上の可否にかかわらず低品位のスラグにも効果を発揮し、また石膏は天然・化学・排脱石膏にもかかわちず無水・二水・半水石膏を用いることができる。
請求項の発明に係る高硫酸塩スラグセメント、早強スラグセメントが、従来公知の高硫酸塩スラグセメント、高炉セメント、フライアッシュ−セメントに比べて、なぜすぐれた急速硬化、早強性、および耐中性化であるのか、その理由、機構の詳細についてはまだ十分に解明されていないが、発明者は以下の説明によって本発明は拘束されるものではないが次のように考えられる。
すなわち、強度発現性や安定性は塩基度および化学成分が安定した水砕スラグが必須条件であり、不安定なスラグでは強度低下に伴う硬度不足による耐磨耗性の低下や、気乾養生時における水分の逸散により水和が低下、あるいは中断によって加速的な中性化により物性が劣化する欠陥があり、これらを改善するには請求項1、2、の発明の特殊クリンカーおよび特殊結剤(材)を刺激剤、あるいは結合剤として用いることにより、従来の水和機構に伴う必然的な水酸化カルシウム(Ca(OH))の不足によるCOの浸透拡散を抑制しレイタンス状あるいはアブサンデンの発生が起こらず硬化体は安定である。
前記水砕スラグは石灰型アルミノシリケートガラスからなり、アルカリ溶液中では主要成分、アルミナ、カルシウム、シリカ、マグネシアの溶出反応が断続し硬化する、これらに石膏と特殊クリンカーまたは特殊結合剤と添加剤としてのアルカリ金属塩、硫酸ナトリウム、硫酸アルミニウム等の水和により生ずる吸着性の強い水酸化アルミニウムAl(OH)やNaOHの溶媒作用によってII型無水石膏の溶解と反応を促進し、アルミン酸カルシウムの瞬結な水和を阻止し、凝結を正常ならしむる。
そして、特殊結合剤または特殊クリンカーの溶解に伴う多量の水酸化カルシウムを生成、石膏の溶解と共にスラグの潜在水硬性を刺激し、液相中へAl・CaO・SiOの溶出により、液相の飽和度を高め分子間の衝突を大ならしめ、またアルカリ金属塩の解離により生成するNaOHはCa(OH)と相乗作用でCSの水和を促進して、AHF・CAH10・CAH・CAH10などのアルミン酸カルシウム水和物を生成、同時に水和したCaSOと反応してアルミン酸・硫酸カルシウム水和物(CA・CaSO・H12)モノサルフェートを生成し、さらに(CA・CSO・H32)カルシウムサルホアルミネート水和物エトリンガイトに転移し始める。そして、水和ペースト中のCaSO濃度の一定の存在においてこの反応は持続、また、水酸化アルミニウムAl(OH)やCAH13を生成、Al(OH)水和物は石膏の存在下でエトリンガイトを生成、それぞれ単独でまた錯綜して一体となって硬化を司る。
またスラグ粒子の表面を覆う緻密な不透水性のシリカゲルの皮膜をCa(OH)石膏との反応により多孔質構造となし水の浸入を容易ならしめ、次々に水和反応を起こし、液相中へAl・CaO・SiO・MgOが溶出、濃度を高めC−S−Hはエトリンガイトの針状晶の空隙および細孔を満たし、早期から水和物、未水和物が一体となって緻密な組織を形成し、初期強度を発現し、時間の経過と石膏の消費によってモノサルフェート水和物、3CaO・Al・CaSO・12HOを生成する。また特殊クリンカー・特殊結合剤の水和時に放出されるCa(OH)はスラグの水和時に放出される余剰の酸性成分であるAl 2−やSl 2−が相互に拡散して行く段階で不溶性の化合物をつくるポゾラン反応を起こし、そこで、C−S−HやCAH13が沈積して、硬化ペーストの毛細管細孔の閉塞が起こり塩類の移動を抑え、半透膜作用が付与されることによって硬化体の化学抵抗が増大すると考えられる。
また、多段階の水和反応の過程で特殊クリンカーまたは特殊結合剤の解離によって水和初期にCa(OH)とCOと反応、硬化体の表面層に不溶性のCaCOの保護皮膜を構成し、表面劣化を防ぎ、時間オーダの律速段階において硬化体の中性化を抑制して高強度、耐化学性のある高硫酸塩スラグセメント・早強スラグセメントが得られる。
この一連の水和反応は添加物の加水分解により、刺激作用と溶媒作用による溶質の分解に伴う水和物が生成、硬化が促進されて速硬性や早強性がもたらされる。従来の石灰系刺激剤の作用では、2〜3%の添加量では、Ca(OH)が減少し、COの侵入を容易ならしめるのに対し、特殊クリンカーや特殊結合剤の解離において多量のCa(OH)を生成、長期間に及ぶアルカリ性の持続によってCOの侵入拡散による中性化を防ぎ、かつ特殊クリンカーおよび結合剤の添加量の多少に拘らず、液相成分は水和組織の生成に適した状態に保たれ広い配合領域で安定な高硫酸塩スラグセメント・早強スラグセメントの硬化体を得ることができる。そして早強スラグセメントについても、その硬化作用の説明は、前述した高硫酸塩スラグセメントの説明を準用する。
そして、早強スラグセメントについても前記水砕スラグと特殊クリンカーまたはや特殊結合剤と石膏の複合によって、SiO・Al・CaO・MgOの4成分の安定と珪酸カルシウム水和物の生成反応と水和初期のエトリンガイトの生成が併存する化学組成に改質され、石膏の配合量を高硫酸塩スラグセメントより少なくし、高炉セメントの範囲に配合したものである。なお、早強スラグセメントの硬化作用の説明は、前述した高硫酸塩スラグセメントの説明を準用する。
請求項1の発明は、石炭灰、石灰石、珪石およびフッ化カルシウムを複合して焼成、特殊クリンカーを製造するものである。アルミナ源としては、ボーキサイト、ダイアスポアー、カオリン、硬質粘土、高炉スラグ等を用いることができる。石膏は、天然、化学石膏、無水、二水、半水石膏を用いることができる。
請求項2の説明に係る特殊結合剤の製造方法は請求項1の発明と同じクリンカーに外割で硫酸ナトリウム・硫酸アルミニウム・炭酸ナトリウム・アルミン酸ソーダ・クエン酸・クエン酸ナトリウム・水溶性高分子・PVA・PVE・CMC・MC・HEL・PAN・POの1種類または複数種類を添加し混合粉砕または粉砕混合して4000〜5000cm/gの比表面積にした微粉末である。
前記石膏のうち、II型無水石膏は水に不溶、二水、半水石膏は可溶であるが硫酸アルミニウムの添加によってII型無水石膏の溶解を促進し、二水、半水石膏を用いた場合と同様に水和反応を起こす。またアルカリ金属塩の添加によって生成するNaOHはCa(OH)と共存することにおいてその相乗作用によってCSの水和を促進する。
そして、請求項3−4の発明のようにII型無水石膏と二水石膏を等量混合して用いることで安定な高硫酸塩スラグセメントを得ることができる。
また請求項5のように特殊クリンカーと高炉水砕スラグと無水石膏と混合したものに外割で請求項記載のアルカリ金属塩およびカルボン酸塩のうちの1種類または複数種類を添加することで後述する実施例1〜5に示すものなど、好ましい高硫酸塩スラグセメントを得ることができる。
カルボン酸塩のクエン酸およびクエン酸ナトリウムは凝結調節剤として必要に応じて用いるもので、その添加量は外割で0.02〜0.06%で効果を得ることができる。また強度発現性に影響は与えない。
以下、この発明の実施例1〜6について説明する。
実施例1〜2は特殊クリンカーおよび特殊結合剤の製造方法であり、実施例3〜5は高硫酸塩スラグセメントおよびこれらの製造方法である。実施例6は国外において行った高硫酸塩スラグセメントおよびこれらの製造方法である。
強熱減量 41.19〜 43.13%
SiO 0.65〜 2.86%
Al 0.13〜 0.73%
Fe 0.05〜 0.73%
CaO 52.30〜 55.28%
MgO 0.46〜 1.30%
を構成成分として含む石灰石77%。
強熱減量 0.20〜 2.67%
SiO 47.50〜 48.40%
AlO 0.12〜 0.99%
Fe 0.98〜 2.48%
CaO 0.10〜 0.40%
MgO 0.13〜 0.65%
TiO 0.07〜 1.34%
O 0.20〜 2.67%
を構成成分として含む珪石3%。
強熱減量 7.00%
SiO 55.20%
Al 24.50%
Fe 5.74%
CaO 5.94%
MgO 1.80%
O 2.98%
を構成成分として含む石炭灰(兵庫県高砂火力発電所産)20%。
フッ化カルシウムCaF1.5〜5%(好ましくは2〜2.5%)を原料とし混合微粉砕し、湿状にしてペレット状に造粒、乾燥後、坩堝に入れてシリコニット電気炉にて1260℃、2時間焼成して炉外に取り出し、冷風を吹き付け急冷して特殊クリンカーを製した。ダスチング現象はみられなかった。
実施例1の特殊クリンカーの化学成分および鉱物相は次のごとくであった。
化学分析(蛍光X線分析によった。)
SiO 15.90 %
AlO 5.18 %
CaO 72.50 %
MgO 1.07 %
TiO 0.565 %
SO 0.131 %
0.234 %
Fe 3.08 %
NaO 0.235 %
O 0.037 %
F 1.06 %
であった。
鉱物相(X線回析分析によった)
S 非常に多かった 約77.43%
12 多かった 約21.00%
遊離CaO 少量であった 約 1.43%
であった。
A、CA、CS、CAFの鉱物は検出されなかった。
X線回析の結果を図1に示した。
実施例1の特殊クリンカーに外割で、
硫酸ナトリウム NaSO 0.8〜3.00% 好ましくは0.7〜1.2%
硫酸アルミニウム Al(SO)0.8〜3.00% 好ましくは0.5〜1.0%
水溶性高分子 PVA 0.03〜0.18% 好ましくは0.05〜0.08%
を添加し、全部の原料を試験用ボールミルによって微粉砕してブレーン比表面積4200cm/gの特殊結合剤を製した。
SiO 31.60 %
AlO 14.30 %
CaO 42.50 %
MgO 6.60 %
Fe 0.30 %
SO 2.00 %
Cl 0.001 %
を構成成分として含み、塩基度1.98・ガラス化率98%高炉水砕スラグ70%と
化合水+自由水 0.04〜 0.23%
Al+Fe 2.00〜 2.30%
MgO 0.11〜 2.00%
SiO +不溶性分 2.00〜 3.00%
CaO 40.00〜42.00%
SO 50.00〜55.50%
を構成成分として含むII型無水石膏10%と
SiO 15.90%
Al 5.18%
CaO 72.50%
MgO 1.07%
TiO 0.565%
SO 0.131%
0.234%
F 1.060%
を構成成分として含む特殊結合剤20%をいずれも分離粉砕して、全部の原料を試験用ボールミルにて混合し、比表面積4200cm/gの高硫酸塩スラグセメントを製した。
実施例3の高硫酸塩スラグセメントの化学成分は、
CaO 46.82%
SiO 22.78%
Al 10.44%
MgO 5.84%
Fe 0.50%
SO 11.61%
TiO 1.22%
MnO 0.33%
NaO 0.18%
O 0.25%
0.05%
であった。(蛍光X線分析による)
前記高硫酸塩スラグセメントをW/C比50%で加水混練し、JIS R5201に準じたモルタルとし、4×4×16cmの型枠に注型し、室温20±3℃、湿度80%以上の条件で供試体を作成し、湿気箱の温度20±3℃、湿度80%以上で養生し、24時間後脱型し、さらに水中養生を水温20±2℃にして行った。
供試体の数はNo.2〜No.5および実施例5の各材令とも供試体の数は6個(通常は3個)の圧縮強度試験を行った。以下に実施例3のNo.2〜No.5の試験結果を示す。
No.2の圧縮強度試験結果は次の如くであった。
圧縮強度(kg/cm
供試体 材令3日 材令7日 材令28日
1 263 361 510
2 276 361 507
3 263 354 483
4 264 359 483
5 254 361 483
6 266 353 516
平均値 264 359 497
No.3の圧縮強度試験結果は次の如くであった。
圧縮強度(kg/cm
供試体 材令3日 材令7日 材令28日
1 263 356 505
2 267 356 481
3 277 366 494
4 267 352 475
5 354 351 500
6 260 363 491
平均値 265 357 491
No.4の圧縮強度試験結果は次の如くであった。
圧縮強度(kg/cm
供試体 材令3日 材令7日 材令28日
1 265 361 510
2 276 361 507
3 262 354 483
4 264 359 483
5 264 351 500
6 260 363 491
平均値 265 357 491
No.5の圧縮強度試験結果は次の如くであった。
圧縮強度(kg/cm
供試体 材令3日 材令7日 材令28日
1 263 364 505
2 263 382 494
3 271 382 530
4 274 372 525
5 269 368 480
6 274 373 514
平均値 269 373 508
その他の結果
フロー値
フロー値最大径(平均) 最大値の直角径(平均) 平均フロー値
158.85 156.52 157.69
安定性(No.2〜No.5) (良)
凝結試験
添加水温:20℃
室温 :20℃
湿度 :94%
測定No.2〜5 平均
水量 143.3cc
標準軟度停止位置 6.5mm
始発時間 78.5分
終結時間 126.5分
実施例3に用いたものと同じ水砕スラグ70%、同じくII型無水石膏10%、実施例1の特殊クリンカー20%とこれらに外割で硫酸ナトリウム1%、硫酸アルミニウム0.5%、PVA0.05%を添加混合し、実施例3と同じボールミルで微粉砕し、ブレーン比表面積4200cm/gの高硫酸塩スラグセメントを製した。
実施例4によって得られたセメントをW/C比50%で加水混練し、JIS R5201に準じ実施例3と同じ供試体を作成し、所定の湿空養生および水中養生を実施例3と同様に行った。
供試体は、凝結時間が始発30分、終結1時間50分であり、その強度試験結果は次の通りである。
圧縮強度(kg/cm
供試体 材令3日 材令7日 材令28日
1 214 369 518
2 206 356 526
3 204 370 547
4 250 370 371
5 203 365 336
6 199 365 398
平均値 204 365 449
安定試験およびその他は、実施例3に準用する。
SiO 4.78 %
AlO 16.48 %
Fe 0.99 %
CaO 37.93 %
MgO 9.79 %
SO 0.25 %
比表面積 4200cm/g
ガラス量 95 %
Figure 2007126294
した、
SiO 4.78 %
AlO 0.81 %
Fe 0.39 %
MgO 1.20 %
SO 52.02 %
を構成成分として含む、比表面積3570cm/gの無水石膏10%と実施例1の特殊クリンカー20%、硫酸ナトリウム1%、硫酸アルミニウム0.5%を試験用ボールミルで均一に混合して高硫酸塩スラグセメントを製した。
実施例5によって得られたセメントをW/C比40%で加水混練し、JIS R5201に準じ実施例3と同形、同大の供試体、4×4×16cmを作成し、所定の湿空養生および水中養生を行った。
供試体は、凝結時間が始発27分、終結61分で、試験結果は次の如くである。
曲げ強さ(kg/cm
材令 3日 86.7
7日 −
28日 108.0
圧縮強度(kg/cm
材令 3日 384.0
7日 −
28日 700.0
安定試験(良)
ヒビ割れ、反りは認められなかった。
なおこの発明は、前述の実施例に限られることなく、請求項1〜5の記載を逸脱しない範囲で、例えば、石膏としては半水石膏を用いたり、添加剤としてのクエン酸ナトリウムは、凝結調整剤として用いることおよび仕上がりセメントにする場合、所定の水砕スラグと石膏と請求項1の特殊クリンカーと所定のアルカリ金属塩および水溶性高分子を同時に混合してセメントにすることができるなど適宜変更ができる。
発明の効果
以上説明したように、請求項1の発明は火力発電所より排出される石炭灰と石灰石と珪石とフッ化カルシウムの混合微粉末からなり、化学成分を高石灰型とし、比較的低温の1260℃にて焼成、鉱物組成をCAとC12と、少量の遊離カルシウムを残存せしめ、請求項1の特殊クリンカーを得て、またこのクリンカーに前記添加剤、アルカリ金属塩および水溶性高分子を加え、請求項2の特殊結合剤となし、その溶媒作用と同時にC12から溶出のCa2+はCSの水和によって多量のCa(OH)の水和物を生成して、硬化体の炭酸化を抑制し、同時に水和したCaSOと反応して、エトリンガイトおよびC−S−Hを生成し、初期強度を高め、また断続するアルカリ刺激によって水砕スラグの水和を断続し、水和ペースト中のCaSOの一定濃度でのこの反応は持続する。また珪酸カルシウム水和物C−S−Hは硬化ペーストの微細空隙を満たし、硬化本をさらに強固なものとし、アルミン酸カルシウムの水和を引き継ぎ、以後の強度を増進するポゾラン反応によって長期強度と化学抵抗性のある請求項3〜5の安定したセメントができるので次の効果が得られる。
すなわち、従来公知の高硫酸塩スラグセメント、高炉セメント、フライアッシューセメントに比べ、急速硬化し、初期強度および長期強度が高く炭酸化を抑制し、化学的に安定な高硫酸塩スラグセメント、早強スラグセメントを得ることができる。そうして、前記水砕スラグ、石炭灰、石灰石、珪石はほとんど制約を受けることなく、任意にしかも容易に収集、運搬ができ、さらに請求項1の焼成工程は1260℃と比較的低温にしてクリンカーが得られ、省資源、省エネルギー型のセメントとして広く使用でき、安価である。
高炉水砕スラグの現行の刺激剤として、また結合剤として用いられるのはポートランドセメントおよびそのクリンカーであり、請求項1および2はこれに替る新しい刺激剤および結合剤として、配合範囲を拡大し、特に硬化体の中性化を抑制し安定したセメントを得ることができる。またその製造工程は経済的に有利であり、今後高硫酸塩スラグセメントを汎用セメントとしての使用も期待できる。
請求項3、4、5のセメントは製造工程に焼成をともなわず、環境にやさしく、CO削減に寄与できる。
なお、この明細書において、
OはNaO+K
C−S−HはCaO・SiO・H
AH13は4CaO・Al・13H
Sは3CaO・SiO
Aは3CaO・Al
CAはCaO・Al
12は12CaO・7All2O3
Al(OH)はAl・3H
AHFはAl・2HO・F
CAH10はCaO・Al2・10H
AHは2CaO・Al・8H
A・CaSO・H12は3CaO・Al・CaSO・12H
A・CaSO・H32は3CaO・Al・CaSO・32H
Ca2+は Caプラスイオン
Al 2−はAl マイナスイオン
SiO 2−はSiO マイナスイオン
PVAはポリビニルアルコール
CMCはカルボキシメチルセルローズ
HECはヒドロキシエチルセルローズ
PVEはポリビニールメチルエーテル
PAMはポリアクリル酸ソーダ
POはポリエチレンオキサイド
MCはメチルセルローズ
Figure 2007126294

Claims (5)

  1. SiO 0.65〜2.86%、Al 0.13〜0.73%、Fe 0.05〜0.73%、CaO 52.30〜55.28%、MgO 0.46〜1.30%を構成成分として含む石灰石60〜85%と強熱減量4.5〜10.0%、Al 20〜35%、CaO 4〜8%、MgO 1〜3%、RO 2〜32%を構成成分として含む火力発電所から排出副産される石炭灰10〜30%とSiO 47.50〜48.40%、Al 0.12〜0.97%、Fe 0.98〜2.48%、CaO 0.10〜0.40%、MgO 0.13〜0.65%、TiO 0.07〜1.34%、P 0.20〜2.67%を構成成分として含む珪石2〜5%とフッ化カルシウム1.5〜5%とを計100%として石灰飽和度を高め、粉砕して微粉末となし、ペレット状に造粒して、1260℃の低温で焼成して、鉱物相を珪酸カルシウム(CS)とアルミン酸カルシウムを(CA)、(CA)でなく(C12)に改質して、少量の遊離のカルシウムを残存せしめ、その他の鉱物を含まない組成の特殊クリンカー。
  2. 請求項1の特殊クリンカーに外割で硫酸ナトリウム・硫酸アルミニウム・炭酸ナトリウム・アルミン酸ナトリウム・クエン酸・クエン酸ナトリウム・水溶性高分子・PVA・PVE・CM・CMC・PAN・PO等の1種類ないし複数種類を添加した混合微粉末からなる特殊結合剤(材)。
  3. SiO 31.40〜36.00%、Al 10.00〜17.00%、Fe 0.03〜0.36%、CaO 28.30〜42.42%、SO 0.88〜1.03%、MgO 5.20〜10.00%、MnO 0.16〜0.48%、TiO 0.46〜1.25%を構成成分として含み、CaO/SiO比1.6〜1.36の高炉水砕スラグ40〜85%と自由水0.04〜0.23%、SiO+不溶性分2.00〜3.00%Al+Fe 2.00〜2.30%、CaO 40.00〜42.00%、SO 50.00〜55.50%を構成成分として含むII無水石膏3〜35%と特殊結合剤5〜40%を合計100%にし混合微粉末からなることを特徴とした高硫酸塩スラグセメント・早強スラグセメント。
  4. 請求項3で用いたものと同じ高炉水砕スラグ40〜85%と自由水0.14〜0.23%、SiO+不溶性分2.00〜3.00%、Al+Fe 2.00〜2.30%、CaO 40.00〜42.00%、SO 50.00〜55.50%を構成成分として含むII型無水石膏3〜35%と化合水20.92〜21.12%、SiO+不溶性分0.20〜3.66%、Al+Fe 0.11〜2.03%、CaO 23.42〜35.25%、MgO 0.20〜0.37%、SO 32.82〜46.59%を構成成分として含む2水石膏4〜35%などであり、SiO 13.00〜18.00%、Al 4.00〜7.32%、CaO 70.00〜75.00%、MgO 0.59〜2.50%、TiO 0.30〜0.90%、SO 0.12〜0.21%、P 0.18〜0.55%、KO 0.01%〜0.07%、F1.0〜3.0%を構成成分として含む特殊結合剤5〜40%とを合計100%とした混合微粉末からなることを特徴とした高硫酸塩スラグセメント・早強スラグセメント。
  5. SiO 31.40〜36.00%、Al 10.00〜17.00%、Fe 0.30〜0.36%、CaO 28.30〜42.42%、SO 0.88〜1.03%、MgO 5.20〜10.00%、MnO 0.16〜0.48%、TiO 0.46〜1.25%、CaO/SiO比が1.6〜1.36を構成成分として含む高炉水砕スラグ40〜85%(好ましくは70%)と化合水+自由水0.04〜0.23%、CaO40〜42%、SO 50.00〜55.50%を構成成分として含むII型無水石膏4〜35%とSiO 13.00〜18.00%、Al 4.00〜7.30%、CaO 70.00〜75.00%、MgO 0.59〜2.50%、TiO 0.30〜0.90%、SO 0.10〜0.20%、P 0.18〜0.55%、Fe 2.00〜5.60%、NaO 0.20〜0.50%、KO 0.01%〜0.06%、F1.0〜3.0%を構成成分として含む特殊クリンカー5〜30%(好ましくは20%)を合計100として外割で硫酸ナトリウム・硫酸アルミニウム・炭酸ナトリウム・アルミン酸ナトリウム・クエン酸・クエン酸ナトリウムのうち1種類または複数種類を0.5〜1.0%および水溶性高分子として、HEC・PVA・PVE・PO等のうち1種を0.02%〜0.5%を添加混合した微粉末、4000〜5000cm/gのブレーン比表面積にすることを特徴とした高硫酸塩スラグセメント・早強スラグセメントの製造方法。
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