JP2020055696A - ジオポリマー組成物、並びにそれを用いたモルタル及びコンクリート - Google Patents

ジオポリマー組成物、並びにそれを用いたモルタル及びコンクリート Download PDF

Info

Publication number
JP2020055696A
JP2020055696A JP2017025354A JP2017025354A JP2020055696A JP 2020055696 A JP2020055696 A JP 2020055696A JP 2017025354 A JP2017025354 A JP 2017025354A JP 2017025354 A JP2017025354 A JP 2017025354A JP 2020055696 A JP2020055696 A JP 2020055696A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parts
geopolymer composition
mass
fly ash
expanding material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017025354A
Other languages
English (en)
Inventor
将貴 宇城
Masataka Ushiro
将貴 宇城
盛岡 実
Minoru Morioka
実 盛岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denka Co Ltd
Original Assignee
Denka Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denka Co Ltd filed Critical Denka Co Ltd
Priority to JP2017025354A priority Critical patent/JP2020055696A/ja
Priority to PCT/JP2017/047066 priority patent/WO2018150753A1/ja
Priority to CN201780082859.3A priority patent/CN110167901A/zh
Priority to AU2017399309A priority patent/AU2017399309B2/en
Publication of JP2020055696A publication Critical patent/JP2020055696A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B12/00Cements not provided for in groups C04B7/00 - C04B11/00
    • C04B12/04Alkali metal or ammonium silicate cements ; Alkyl silicate cements; Silica sol cements; Soluble silicate cements
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B22/00Use of inorganic materials as active ingredients for mortars, concrete or artificial stone, e.g. accelerators, shrinkage compensating agents
    • C04B22/06Oxides, Hydroxides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B22/00Use of inorganic materials as active ingredients for mortars, concrete or artificial stone, e.g. accelerators, shrinkage compensating agents
    • C04B22/08Acids or salts thereof
    • C04B22/14Acids or salts thereof containing sulfur in the anion, e.g. sulfides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/24Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing alkyl, ammonium or metal silicates; containing silica sols
    • C04B28/26Silicates of the alkali metals
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P40/00Technologies relating to the processing of minerals
    • Y02P40/10Production of cement, e.g. improving or optimising the production methods; Cement grinding
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/91Use of waste materials as fillers for mortars or concrete

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

【課題】硬化体とする際に、良好な強度発現性と膨張性を示し、乾燥収縮が小さく、硬化体とした際の美観も良好なジオポリマー組成物を提供する。【解決手段】フライアッシュ及び高炉スラグを含む活性フィラーと、珪酸ナトリウム及び/又は水酸化ナトリウムを含むアルカリ溶液と、セメント鉱物系膨張材と、を含むジオポリマー組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、ジオポリマー組成物、並びにそれを用いたモルタル及びコンクリートに関する。
近年、二酸化炭素(CO)排出による地球温暖化が急速に進行し、社会問題化している。その中で、コンクリートは建設材料の一つとして使用され、その生産量が膨大なものである。コンクリートの主原料であるセメントの世界総生産量は28.4億トンであり(2008年)、セメントの製造においては、石灰石の化学分解と熱エネルギーの使用によって、大量の二酸化炭素が排出されている。日本では1トンのセメントを製造すると、0.725トンの二酸化炭素が発生し、セメント産業の二酸化炭素排出量は全国の総排出量の4%を占める(2008年)。したがって、コンクリートの製造においてセメントの使用量を削減することは、地球温暖化問題の解決及び持続可能な社会の構築に対して、極めて重要な取り組みであるといえる。
そのため、CO排出量の低減と産業廃棄物の有効活用を目的に、ポルトランドセメントに産業廃棄物であるフライアッシュを混合したフライアッシュセメントが、JIS R 5213においてA種(5%を超え10%以下)、B種(10%を超え20%以下)、C種(20%を超え30%以下)と規格され、生産されている。
フライアッシュは、石炭火力発電所等で石炭燃焼の際に副生する石炭灰のうち、集塵器で排ガス中から回収される微細な灰である。フライアッシュは、シリカ(SiO)、アルミナ(Al)を主成分とし、JIS A6201において、粒度やフロー値に基づきI〜IV種に規格化され、セメントの混合材やコンクリートの混和材に利用されている。
しかしながら、混合セメントにおける主原料はポルトランドセメントであり、従来の技術では、強度の観点からフライアッシュセメント中のフライアッシュ混合比率を30%よりも大きくすることは実用的に問題があった。また、フライアッシュはコンクリートの原料としての利用が圧倒的に多い。そこで、セメントを使用せず、フライアッシュの使用量の多いコンクリートを製造する技術が望まれてきた。
かかる状況から、CO排出量の低減と産業廃棄物の有効活用を目的に、ポルトランドセメントを使わずにコンクリートを作製する技術として、ケイ酸の縮重合体をバインダーとして利用し、粉末同士を接合して人工の岩石を製造する技術であるジオポリマー法が注目されている。
ジオポリマー法は、珪酸の縮重合体をバインダーとして利用し、活性フィラーと呼ばれる粉末同士を接合して人工の岩石を造る技術である。一般には、活性フィラー粉末と珪酸アルカリ溶液(水ガラス等)を反応させることによって作製される。
この活性フィラーにフライアッシュを用いたジオポリマーの作製技術がいくつか提案されているが、ジオポリマーは強度発現性が悪く、一般的には蒸気養生を必須とするものであった(例えば、特許文献1参照)。そこで、強度発現性や緻密性を高めるために、高炉スラグとフライアッシュを混合使用する検討例がいくつか報告されている(例えば、特許文献2、特許文献3、非特許文献1、及び非特許文献2参照)。また、フライアッシュ、アルカリ溶液及び骨材を含有するジオポリマー組成物に、カルシウムアルミネート類を有効成分として含有する硬化促進剤が添加されるジオポリマー組成物の硬化促進方法(例えば、特許文献4参照)や、特定の添加剤により流動性や強度発現性を損なうことなく、作業性や美観を改善する方法(例えば、特許文献5参照)が提案されている。また、特許文献6のように多量の高炉スラグに、石灰石微粉末を組み合わせ、刺激剤としてカルシウムイオンを溶出する速度が異なる二種類以上の刺激剤を使用する水硬性組成物が提案されている。
特開平8−301639号公報 特開平8−301638号公報 特開2015−157731号公報 特開2016−33104号公報 特開2016−79046号公報 特開2014−148434号公報
一宮一夫ほか,フライアッシュベースのジオポリマーの配合ならびに高温抵抗性,コンクリート工学年次論文集,Vol.36,No.1,2014 河尻留奈ほか、ジオポリマーの基礎物性と構造利用に関する基礎的研究、コンクリート工学年次論文集,Vol.33,No.1,2011
しかしながら、非特許文献2にあるように縮重合体によって硬化するジオポリマーは、水和反応によって硬化する一般のコンクリートと比較して水の散逸による乾燥収縮が大きく、コンクリートの劣化因子の進入経路となるひび割れが発生しやすいという課題があった。
特許文献3においても、種々のカルシウム化合物を含んだ活性フィラーを用いることで高耐久なジオポリマーが得られると記載されているものの、カルシウム化合物の種類が強度発現性や長さ変化に与える影響については記載されていない。
特許文献4においても、カルシウムアルミネート類を硬化促進剤として添加することでジオポリマーの強度発現性が向上することが示されているものの、長さ変化についての実施結果は記載が無い。
特許文献5においても、特定の脂肪族オキシカルボン酸の塩を含む組成物からなるジオポリマー用添加剤を用いることで、流動性や強度発現性を損なうことなく、作業性や外観に優れた硬化体が得られることを示しているものの、長さ変化に与える影響については記載されていない。
また、特許文献6では、刺激剤として膨張材が挙げられているが、強度発現や中性化抵抗性を改善する効果が示されているものの、乾燥収縮量の低減や美観の改善については示されていない。加えて、フライアッシュのようなポゾラン物質は水硬性組成物中に15質量%以下含有することとなっており、フライアッシュを主成分として大量に使用することはできない。また、刺激剤により高炉スラグの水和を促進する発明であり、縮重合により硬化するジオポリマーとは異なるものである。
上述したように、強度発現性を改善したジオポリマー技術については、種々の技術が提案されているが、強度発現性とともに、乾燥収縮量の低減や美観の改善(白華の抑制)、膨張性に優れたジオポリマー組成物が示されていないのが現状である。
以上から、本発明は、硬化体とする際に、良好な強度発現性と膨張性を示し、乾燥収縮が小さく、硬化体とした際の美観も良好なジオポリマー組成物を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は下記のとおりである。
[1] フライアッシュ及び高炉スラグを含む活性フィラーと、珪酸ナトリウム及び/又は水酸化ナトリウムを含むアルカリ溶液と、セメント鉱物系膨張材と、を含むジオポリマー組成物。
[2] 前記フライアッシュ及び前記高炉スラグの合計100質量部に対する前記フライアッシュの含有量が70〜90質量部である[1]に記載のジオポリマー組成物。
[3] 前記セメント鉱物系膨張材が、エトリンガイト系膨張材、石灰系膨張材、石灰・エトリンガイト系膨張材である[1]又は[2]に記載のジオポリマー組成物。
[4] 前記セメント鉱物系膨張材が、遊離石灰、アウイン及び無水セッコウを含み、前記遊離石灰が30〜70質量部、前記アウインが5〜30質量部、前記無水セッコウが15〜40質量部である[1]〜[3]のいずれかに記載のジオポリマー組成物。
[5] 前記活性フィラー100質量部に対する前記セメント鉱物系膨張材の含有量が5〜15質量部である[1]〜[4]のいずれかに記載のジオポリマー組成物。
[6] 上記[1]〜[5]のいずれかに記載のジオポリマー組成物と、細骨材とを含むモルタル。
[7] 上記[1]〜[5]のいずれかに記載のジオポリマー組成物と、細骨材と、粗骨材とを含むコンクリート。
本発明によれば、硬化体とする際に、良好な強度発現性と膨張性を示し、乾燥収縮が小さく、硬化体とした際の美観も良好なジオポリマー組成物を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明するが、本発明は当該実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書における「部」や「%」は特に規定しない限り質量基準とする。
[1]ジオポリマー組成物
本発明のジオポリマー組成物に係る実施形態は、フライアッシュ及び高炉スラグを含む活性フィラーと、珪酸ナトリウム及び/又は水酸化ナトリウムを含むアルカリ溶液と、セメント鉱物系膨張材とを含む。
本実施形態のジオポリマー組成物においては、セメント鉱物系膨張材の水和反応により生成する水酸化カルシウムやエトリンガイトのような膨張材に起因する結晶により、強度の向上とともに膨張が起こる。この結果、良好な強度発現、膨張性、乾燥収縮の低減といった効果が得られると考えられ、最終的に、優れた耐久性が得られる。また、本実施形態に係るセメント鉱物系膨張材と活性フィラーとの複合的な効果により、良好な美観(白華の少ない外観)が得られると考えられる。
(活性フィラー)
本実施形態のジオポリマー組成物に含まれる活性フィラーとしては、フライアッシュ及び高炉スラグが用いられる。これら一方が含有されていないと、十分な強度を発現させることができない場合や、十分な作業性が得られない場合がある。
活性フィラーに用いるフライアッシュは、石炭火力発電所等で石炭燃焼の際に副生する石炭灰のうち、集塵器で排ガス中から回収される微細な灰である。シリカ(SiO)、アルミナ(Al)を主成分とし、JIS A 6201において、粒度やフロー値に基づきI〜IV種に規格されている。フライアッシュの規格は特に限定されるものではないが、その粒度が細かく反応性に富むI種、II種が好ましい。
活性フィラーに用いる高炉スラグは、高炉で銑鉄を生成する際に副生し、CaO、SiO、Al、MgOを主成分としたJIS A 6206に準ずるものである。
フライアッシュ及び高炉スラグの合計100質量部に対するフライアッシュの含有量は70〜90質量部であることが好ましく、75〜85部であることがより好ましい。70部以上であることで、流動性を良好に維持でき十分な作業性が得られやすい。また、フライアッシュの有効利用拡大という観点からも好ましい。90部以下であることで、強度発現性や膨張量をより大きくすることができる。
活性フィラーとして、フライアッシュ及び高炉スラグ以外の都市ゴミ焼却灰溶融スラグ、下水汚泥溶融スラグ、もみ殻灰、クリンカアッシ、流動床石炭灰、シリカフュー
ム、メタカオリン、火山灰といったその他の活性フィラーを含有してもよい。これらその他の活性フィラーの合計量は、活性フィラー全量中、30%以下であることが好ましく、15%以下であることがより好ましい。
(セメント鉱物系膨張材)
セメント鉱物系膨張材には、市販品が使用可能であり、エトリンガイト系、エトリンガイト・石灰系、石灰系等が挙げられ、エトリンガイト・石灰系膨張材がより良好な強度発現性と美観、膨張性の観点から好ましい。具体的には、遊離石灰、アウイン及び無水セッコウを主要な構成化合物組成とし、遊離石灰、アウイン及び無水セッコウの合計100部中、遊離石灰が10〜80部(好ましくは30〜70部)、アウインが15〜45部(好ましくは5〜30部)、無水セッコウが10〜50部(好ましくは15〜40)部である熱処理物、及び/又は熱処理物の混合物が好ましい。
活性フィラー100部に対するセメント鉱物系膨張材の配合割合は、5〜15部であることが好ましく、8〜12部であることがより好ましい。5部以上であることで強度発現性や膨張量を大きくすることが可能で、15部以下とすることで膨張が過大となりすぎず、十分な作業性が得られやすい。
(アルカリ溶液)
アルカリ溶液は、活性フィラー、膨張材及び骨材を練り混ぜる溶液である。アルカリ溶液としては、珪酸ナトリウム溶液(水ガラス)、珪酸カリウム溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液等が挙げられる。これら1種または2種以上を用いることができる。特に、珪酸ナトリウム溶液と水酸化ナトリウム水溶液の併用が好ましい。
本実施形態におけるジオポリマー組成物には、上記以外に、本発明の作用効果を損ねない範囲において、各種の混和剤や混和材を添加することができる。例えば、流動化剤、収縮低減剤、防錆剤、防水材、凝結遅延剤、消泡剤、粉塵低減剤、顔料、炭酸カルシウム粉末等が挙げられる。
本実施形態におけるジオポリマー組成物は、例えば、活性フィラー、アルカリ溶液、及びセメント系膨張材、必要に応じて各種添加剤を同時若しくは順次所定量配合し、適宜、混練装置によって混練することによって作製できる。混練装置は特に限定されるものではなく、例えば、コンクリートを混練するために使用される強制二軸ミキサ等が挙げられる。
また、モルタルやコンクリートを作製する際に、原料の一部として本実施形態におけるジオポリマー組成物が存在する場合もある。
[2]モルタル及びコンクリート
本発明のモルタルに係る実施形態は、本発明のジオポリマー組成物と、細骨材とを含む。また、本発明のコンクリートに係る実施形態は、本発明のジオポリマー組成物と、細骨材と、粗骨材とを含む。各種骨材としては、通常のモルタル、コンクリートに一般的に使用されるものであれば特に制限されるものではない。例えば、川砂利、山砂利、海砂利、砕石、火山礫軽量骨材等の天然骨材、スラグ骨材、人工軽量骨材、重量骨材等の人工骨材が挙げられる。
モルタル作製の際の細骨材の配合量は、ジオポリマー組成物100部に対して、50〜500部であることが好ましく、100〜300部であることがより好ましい。
コンクリート作製の際の細骨材及び粗骨材の配合量は、ジオポリマー組成物100部に対して、200〜1000部であることが好ましく、300〜600部であることがより好ましい。
本実施形態のモルタル又はコンクリートの硬化体は、その硬化の際に、本発明のジオポリマー組成物に起因する各種特性が発揮され、かつ、硬化後の外観としては、表面に白華がほとんど発生しない良好な美観を有する。
以下、実施例、比較例を挙げてさらに詳細に内容を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(原材料)
(1)フライアッシュ:フライアッシュII種(JIS A 6201に準拠)
(2)高炉スラグ:高炉スラグ微粉末6000(JIS A 6206に準拠)
(2)珪酸ナトリウム溶液:珪酸ナトリウム溶液1号、試薬(関東化学(株)社製)
(3)水酸化ナトリウム水溶液:48%水酸化ナトリウム水溶液、試薬(関東化学(株)
社製)
(4)骨材:細骨材(JIS砂)
(5)水:水道水
(6)CaO原料:炭酸カルシウム(石灰石微粉末)、100メッシュ、市販品
(7)Al原料:ボーキサイト、90μm篩通過率100%、市販品
(8)CaSO原料:二水石膏、市販品
(膨張材A〜G)
上記(原材料)に記載のCaO原料、Al原料、及びCaSO原料を、熱処理後の鉱物が下記表1に示す所定の組成となるように混合した。この混合物を、電気炉を用いて1350℃で0.5時間熱処理し、得られた熱処理物をボールミルでブレーン比表面積3,500cm/gに粉砕し、膨張材A〜Gを調製した。
なお、ブレーン比表面積は、JIS R 5201「セメント物理試験方法」に準拠して、ブレーン空気透過装置を使用して測定した値である。
(ジオポリマーモルタルの作製)
活性フィラーと膨張材からなる粉末(組成及び比率は実験例1〜3参照):600質量部、水で2倍に希釈した珪酸ナトリウム溶液:100質量部、水酸化ナトリウム水溶液:100質量部、水:100質量部、細骨材:1350質量部を配合したものを、20℃の室内で調製して、材齢1日まで封緘養生を行い脱型した。
(測定方法)
(1)圧縮強度:JIS R 5201に準じて4×4×16cmの試験体を作製し、所定の材例まで水中養生を行い、圧縮強度を測定した。
(2)長さ変化率、乾燥収縮率:JIS A 6202 付属書1 膨張材のモルタルによる膨張性試験方法に準じ材齢養生7日までの水中(20℃)養生における長さ変化率を測定し、材齢7日を基長として、7日から28日までの気中(20℃、60RH%)養生における乾燥収縮率を測定した。
なお、長さ変化率及び乾燥収縮率における「−」は収縮を表し、符合のないものは膨張を表す。
また、長さ変化率が同一条件において大きいほど、所定の膨張量を得るための膨張材添加量が少なくなるため経済的であり、好ましい。さらに、乾燥収縮はひび割れ発生の原因となるため、収縮量は小さいことが好ましい。
(3)外観(美観):脱型後、材齢7日まで温度20℃、湿度60%にて気中養生を行い、乾燥した供試体表面を観察し、以下の基準にて評価した。
◎;供試体表面に白華が全く観察されない。
○;供試体表面に白華がわずかに観察される(表面積の約2%未満)。
×;供試体表面に白華が目立って観察される(表面積の2%以上)。
(実験例1)
表2に示す配合の活性フィラー100部に対して膨張材Dを10部とし、(ジオポリマーモルタルの作製)に準拠してモルタルを調製し、圧縮強度と長さ変化率を測定した。また、比較として、高炉スラグ若しくはフライアッシュを使用せず、又は、膨張材を使用せずに調製したモルタルについても評価を行った。
表2より、フライアッシュ及び高炉スラグからなる活性フィラー、膨張材、アルカリ溶液からなる本発明に含まれるジオポリマー組成物を用いることで、強度発現性や美観に優れ、膨張性を有し、乾燥収縮が低減された、ジオポリマー組成物を用いたモルタルが得られることがわかる。
(実験例2)
活性フィラー100部中のフライアッシュを80部とした。活性フィラー100部に対して表3に示す膨張材を10部として、(ジオポリマーモルタルの作製)に準拠してモルタルを調製し、圧縮強度と長さ変化率を測定した。
表3より、所定の鉱物組成を持つ膨張材を用いることで、より強度発現性や美観に優れ、膨張性を有し、乾燥収縮が低減されたモルタルが得られることがわかる。
(実験例3)
活性フィラー100部中のフライアッシュを80部とした。活性フィラー100部に対して膨張材Dを表4に示す割合として、(ジオポリマーモルタルの作製)に準拠してモルタルを調製し、圧縮強度と長さ変化率を測定した。
表4より、活性フィラーに対する膨張材の使用量を所定の割合とすることで、強度発現性や美観に優れ、膨張性を有し、乾燥収縮が低減されたジオポリマー組成物を用いたモルタルが得られることがわかる。
本発明によれば、強度発現性や美観に優れ、膨張性を有するだけでなく、乾燥収縮の小さいジオポリマー組成物を用いたモルタル、コンクリートを提供することができ、土木、建築分野において、好適に使用できる。

Claims (7)

  1. フライアッシュ及び高炉スラグを含む活性フィラーと、
    珪酸ナトリウム及び/又は水酸化ナトリウムを含むアルカリ溶液と、
    セメント鉱物系膨張材と、を含むジオポリマー組成物。
  2. 前記フライアッシュ及び前記高炉スラグの合計100質量部に対する前記フライアッシュの含有量が70〜90質量部である請求項1に記載のジオポリマー組成物。
  3. 前記セメント鉱物系膨張材が、エトリンガイト系膨張材、石灰系膨張材、石灰・エトリンガイト系膨張材である請求項1又は2に記載のジオポリマー組成物。
  4. 前記セメント鉱物系膨張材が、遊離石灰、アウイン及び無水セッコウを含み、前記遊離石灰が30〜70質量部、前記アウインが5〜30質量部、前記無水セッコウが15〜40質量部である請求項1〜3のいずれか1項に記載のジオポリマー組成物。
  5. 前記活性フィラー100質量部に対する前記セメント鉱物系膨張材の含有量が5〜15質量部である請求項1〜4のいずれか1項に記載のジオポリマー組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のジオポリマー組成物と、細骨材とを含むモルタル。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のジオポリマー組成物と、細骨材と、粗骨材とを含むコンクリート。
JP2017025354A 2017-02-14 2017-02-14 ジオポリマー組成物、並びにそれを用いたモルタル及びコンクリート Pending JP2020055696A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017025354A JP2020055696A (ja) 2017-02-14 2017-02-14 ジオポリマー組成物、並びにそれを用いたモルタル及びコンクリート
PCT/JP2017/047066 WO2018150753A1 (ja) 2017-02-14 2017-12-27 ジオポリマー組成物、並びにそれを用いたモルタル及びコンクリート
CN201780082859.3A CN110167901A (zh) 2017-02-14 2017-12-27 土工聚合物组合物以及使用其的砂浆及混凝土
AU2017399309A AU2017399309B2 (en) 2017-02-14 2017-12-27 Geopolymer composition, and mortar and concrete using same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017025354A JP2020055696A (ja) 2017-02-14 2017-02-14 ジオポリマー組成物、並びにそれを用いたモルタル及びコンクリート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020055696A true JP2020055696A (ja) 2020-04-09

Family

ID=63169748

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017025354A Pending JP2020055696A (ja) 2017-02-14 2017-02-14 ジオポリマー組成物、並びにそれを用いたモルタル及びコンクリート

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP2020055696A (ja)
CN (1) CN110167901A (ja)
AU (1) AU2017399309B2 (ja)
WO (1) WO2018150753A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023100915A1 (ja) * 2021-12-02 2023-06-08 株式会社トクヤマ 粉末状水硬性組成物

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110510966B (zh) * 2019-09-29 2021-12-31 中国建筑第五工程局有限公司 高强度的渣土免烧制品及其制备方法
CN113773028B (zh) * 2021-08-17 2022-11-25 湖南大学 地聚物混凝土及其制备方法
CN114573293A (zh) * 2022-03-05 2022-06-03 山东恒建新材料技术有限公司 公路基层混合料及低碳施工方法
JP7427210B2 (ja) * 2022-06-16 2024-02-05 株式会社鴻池組 地盤改良材及びその製造方法
CN115215597B (zh) * 2022-08-25 2023-07-04 同济大学 一种盾构渣浆碱激发再生砂浆及其制备方法和应用
CN116217191B (zh) * 2023-03-22 2024-09-20 西京学院 一种寒区沙漠沙复合碱激发抗冻砂浆及其制备、施工方法
CN118324377A (zh) * 2024-06-17 2024-07-12 中国科学院生态环境研究中心 一种含聚油泥的处理方法及清洗剂

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000327398A (ja) * 1999-05-20 2000-11-28 Toagosei Co Ltd 硬化性組成物
JP4386503B2 (ja) * 1999-08-25 2009-12-16 電気化学工業株式会社 セメント混和材及びセメント組成物
JP4679534B2 (ja) * 2007-02-16 2011-04-27 電気化学工業株式会社 膨張材、セメント組成物、及びそれを用いたセメントコンクリート
JP5757562B2 (ja) * 2011-03-31 2015-07-29 西松建設株式会社 合成セグメントおよびシールドトンネル
CN105645813B (zh) * 2016-01-22 2018-08-10 河南城建学院 一种桥梁桥面加固水泥添加剂及其制备方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023100915A1 (ja) * 2021-12-02 2023-06-08 株式会社トクヤマ 粉末状水硬性組成物

Also Published As

Publication number Publication date
AU2017399309A1 (en) 2019-07-25
CN110167901A (zh) 2019-08-23
AU2017399309B2 (en) 2023-02-23
WO2018150753A1 (ja) 2018-08-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101709240B1 (ko) 바텀애시 및 포졸란 반응의 혼화재를 이용한 내 황산염 저항성을 가진 친환경 시멘트 단면복구 모르타르 조성물
JP2020055696A (ja) ジオポリマー組成物、並びにそれを用いたモルタル及びコンクリート
JP5091519B2 (ja) ジオポリマー組成物及びその製造方法
JP5818579B2 (ja) 中性化抑制型早強セメント組成物
JP6137850B2 (ja) 水硬性組成物
JP6511203B1 (ja) コンクリート組成物、及びその製造方法
JP7218083B2 (ja) セメント組成物の製造方法
KR20080102114A (ko) 산업부산물을 이용한 혼합시멘트 조성물 및 그 제조방법
KR20130018500A (ko) 석탄재를 이용한 모르타르 또는 콘크리트 조성물 및 그의 용도
KR20140053620A (ko) 비소성 무기결합재를 활용한 바닥용 모르타르 조성물
TWI624445B (zh) 水泥組成物
WO2022229432A1 (en) Binder composition comprising pozzolanic material and fine filler
JP2007186360A (ja) セメント組成物
KR101345203B1 (ko) 탄닌을 이용한 저알칼리 비시멘트 콘크리트 조성물 및 이를 포함하는 블록
JP2016023105A (ja) 高炉セメントコンクリート用のコンクリート結合材
JP2007131477A (ja) フライアッシュセメント組成物及びそれを用いたコンクリート成形品
JP2024501295A (ja) 三成分系水硬性結合材組成物
KR101111635B1 (ko) 탄닌을 이용한 저알칼리 콘크리트 조성물 및 이를 포함하는 블록
JP2020152610A (ja) 膨張混和材、セメント組成物、及び、コンクリート
WO2017089899A1 (en) Chemically activated cement using industrial waste
KR101111634B1 (ko) 녹차를 이용한 저알칼리 콘크리트 조성물 및 이를 포함하는 블록
KR101345200B1 (ko) 녹차를 이용한 저알칼리 비시멘트 콘크리트 조성물 및 이를 포함하는 블록
Hicks Utilization of Coal Combustion By-Products and Green Materials for Production of Hydraulic Cement
EP4330208A1 (en) Binder composition comprising fine filler and fine ground granulated blast furnace slag
JP2023531125A (ja) アルカリ金属塩ならびに炭酸カルシウムおよび/または炭酸マグネシウムを含む、高炉スラグ微粉末を活性化するための活性化システム、ならびにそれを含む、モルタルまたはコンクリート組成物の調製のための結合材