JPH08170220A - アミノ化再生セルロースの製造方法 - Google Patents

アミノ化再生セルロースの製造方法

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JPH08170220A
JPH08170220A JP24343195A JP24343195A JPH08170220A JP H08170220 A JPH08170220 A JP H08170220A JP 24343195 A JP24343195 A JP 24343195A JP 24343195 A JP24343195 A JP 24343195A JP H08170220 A JPH08170220 A JP H08170220A
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cellulose
solution
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fibers
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Andreas Schrell
アンドレアス・シュレル
Wilhelm Muehlig
ヴイルヘルム・ミユーリッヒ
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Hoechst AG
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Abstract

(57)【要約】 【課題】少量の塩及びアルカリを用いてアニオン染料で
染色することができる繊維材料が作れ、そして柔らかい
手触りを有する材料を得ることができる変性ビスコース
繊維を提供すること。 【解決手段】セルロースと50,000以上の分子量を有する
タンパク質またはこのようなタンパク質を含む天然物質
との溶液を調製し、そしてこの溶液から繊維を紡糸する
ことからなる、アミノ化再生セルロース繊維の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアミノ化再生セルロ
ースの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ビスコース繊維は、綿繊維と本質的に同
じ染色特性を有する。現在、天然または再生セルロース
繊維の染色は、満足な固着成果が反応性染料で得られる
ようにするために、アルカリ付与剤(alkali-denoting a
gent) 及び電解質を必要とする。それらはまさしく必要
な添加物であるが、これらは生態学的に改善された染色
方法としては受け入れがたい。従って、将来的には、染
料に対する高い親和力を持った、つまり塩及びアルカリ
を用いずとも染色可能な変性体へと付加的な方法段階を
経ずに予め転化された、セルロース基材の再生繊維がま
すます要求されるであろう。このようにして変性された
繊維は、それらの化学的挙動の点で、動物繊維、例えば
羊毛または絹に類似し、そして更に塩またはアルカリを
添加しなくとも中性条件下にアニオン染料で染色でき
る。
【0003】ビスコース繊維の変性方法は既に文献に記
載されている。例えば、米国特許第3 793 419 号が変性
された染色特性を有するビスコース繊維を製造する方法
を開示している。しかし、この方法は極めて複雑で不経
済的である。加えて、繊維のもともとの性質をかなり変
化させてしまうポリアミンアミドが使用される。これ
は、例えば後の染色行程において分散染料を使用するこ
とから明らかである。
【0004】同様に、米国特許第3 305 377 号が "アミ
ノ化繊維" を開示している。その付加物は高濃度のアミ
ノエチル- 及びジエチルアミノエチルセルロースであ
り、染色はもっぱら酸性染料を用いて行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、少量
の塩及びアルカリを用いてアニオン染料で染色すること
ができる繊維材料が作れ、そして柔らかい手触りを有す
る材料を得ることができる変性ビスコース繊維を提供す
ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】タンパク質をビスコース
液またはアルカリ化する前のセルロースへの添加物とし
て使用することによって、驚くべき程、アニオン染料と
の親和性が著しく高く、そして従来のビスコース繊維と
は所望の他の性質がかなり異なる(例えば柔軟な手触
り)ビスコース繊維を製造できることがわかった。
【0007】それ故、本発明は、セルロースと50,000以
上の分子量を有するタンパク質またはこのようなタンパ
ク質を含む天然物質との溶液を調製し、そしてこの溶液
から繊維を紡糸することからなる、アミノ化再生セルロ
ース繊維の製造方法を提供する。一つの好ましい実施態
様においては、a)セルロース及び50,000以上の分子量を
有するタンパク質またはこのようなタンパク質を含む天
然物質を混合し、そしてこの混合物をアルカリ化しそし
て生じたアルカリ化混合物を二硫化炭素と反応させる
か、あるいはb)50,000以上の分子量を有するタンパク質
またはこのようなタンパク質を含む天然物質を水酸化ナ
トリウム溶液中に溶解し、そしてこれをファイバーグレ
ードビスコース(fiber grade viscose) に添加し、そし
てa)またはb)で得られたビスコース液を酸性紡糸浴に移
し繊維に紡糸する。
【0008】二硫化炭素との反応は15〜30℃の温度にお
いて有利に行われる。次いで酸性紡糸浴に紡糸すること
によって本発明のアミノ化セルロース繊維が得られる。
また、当業者に良く知られた、溶液からセルロース繊
維を製造するための他の慣用の方法、例えばキュプロ方
法(cupro process) 、リオセル方法(lyocell process)
または低置換度のセルロースエーテルを介する方法によ
って本発明の繊維を製造することもできる。これらの方
法は、セルロース及びタンパク質を適当な有機溶媒、例
えばN-メチルモルホリンN-オキシド/ 水中に溶解させ、
これらを互いに反応させそしてこの溶液から直接繊維を
紡糸することを含む。
【0009】酸性紡糸浴中に紡糸することによって、少
量の電解質しか含まないかまたは全く電解質を含まずか
つ少量のアルカリしか含まないかまたはアルカリを含ま
ない染浴(捺染のり及びインクジェット用染液も含む)
を用いて本発明に従い染色できる繊維が得られる。本発
明の目的のためには、少量の電解質しか含まない染浴と
は15g/L 未満の電解質含量の染浴であり、そして少量の
アルカリしか含まない染浴とは8.5 以下のpHを有する染
浴である。
【0010】本発明の目的のために使用されるタンパク
質及びタンパク質含有天然物質は自然発生のものであ
り、例えばケラチン、コラーゲン含有天然物質及びアル
ブミンである。好ましいケラチンの例は、哺乳動物の体
毛、ひづめ、角、かぎづめ及び爪、鳥の羽毛、昆虫の吐
出する糸、べっこう及び魚の鱗である。好ましいコラー
ゲン含有天然物質の例は、哺乳動物の皮、なめし革、軟
骨、結合組織、腱、筋肉、特にゼラチン、グルチン及び
骨膠である。適当なアルブミンは特に卵アルブミンまた
は卵そのものである。
【0011】本発明方法に使用されるタンパク質含有天
然物質は、他の共存する成分も含んでいてもよく、この
場合は、例えば獣肉、乾肉粉、魚肉、乾魚肉粉またはそ
れらの加工製品を使用することもできる。タンパク質は
溶解段階の過程で変性される。しかし、上記の動物性タ
ンパク質の他に、50,000以上の分子量を有する合成タン
パク質を使用することもできる。
【0012】本発明の染色方法において使用される変性
繊維材料は、あらゆる加工状態、例えば糸、ステープ
ル、スラブ及び反物(織物)であることができる。本発
明の再生セルロースのアミノ化はおそらくセルロースと
アルカリ化または溶解されたタンパク質との間の化学反
応は含まないが、その代わり、ファンデルワールス作用
の結果、この二つの成分が繊維中で互いに強く接着する
ためタンパク質が洗い落とされることはない。
【0013】このアミノ化繊維材料は、水溶性繊維染料
で繊維材料を染色及びプリントする公知の方法に類似し
て、この目的のためには慣用の温度範囲及び慣用の量の
染料を用いて、本発明に従い染色されるが、但し、染
浴、パジング浴、捺染のりまたはインクジェット用配合
物は、繊維反応性染料を固着させるために慣用のアルカ
リ性化合物の定量的な添加を必要とせず、また同様に慣
用の電解質塩の添加も必要としない。本発明の変性ビス
コースの染色は、染料の性質に依存して、4と8.5 の間
のpHにおいて行う。市販の繊維染料を使用する場合は、
通常、染液を基準として、0.01〜0.5 重量% の塩含量を
存在させる。しかし、本発明のセルロース繊維のアミノ
化を行わない場合には、この塩含量は首尾良い染色方法
には少なすぎ、おそらくこれの50〜1000倍の量が必要で
ある。
【0014】アルカリ化または溶解されたタンパク質
は、乳化剤を用いることなくビスコース紡糸液に有利に
導入される。このタンパク質は、沈殿及び成形する前
に、紡糸液のセルロース含量を基準として、1〜20重量
% 、好ましくは1〜12重量% の量で添加する。ビスコー
スの成形は、慣用の方法、例えば紡糸口金開口部、その
後の凝固浴そして場合によっては後処理浴を用いて行わ
れる。
【0015】上記記載の方法によって得られる繊維は、
織地及び編地に加工することができ、次いで非常に広い
範囲の方法、例えば吸尽方法、パジング方法及び現代主
流のプリント方法(インクジェット方法も含む)で塩ま
たはアルカリを用いずとも染色できる。また、本発明
は、付加的な電解質塩を含まない染浴で、直接染料及び
酸性染料の場合は4と6の間のpHにおいて、また反応性
染料の場合は6と8.5 の間のpHにおいて、本発明に従い
アミノ化された再生セルロース繊維材料を用いて染色処
理を行うことからなる、アニオン染料でセルロース繊維
材料を染色及びプリントする方法を提供する。
【0016】適当な染色方法は、例えば様々な吸尽方
法、例えばジッガー上またはリールベック(reel beck)
上での染色あるいは長浴または短浴からの染色、ジェッ
ト染色機による染色、低温パッド- バッチ方法(cold pa
d-batch process)による染色またはパッド- 過熱スチー
ム固着法による染色を包含する。適当なプリント方法
は、インクジェット印刷及び転写を含む慣用のプリント
技術を包含する。
【0017】該変性セルロースを染色するために使用さ
れる染料は、一般的にアニオン性である。いわゆる酸性
染料または直接染料の他には、例えばセルロースのヒド
ロキシル基、または例えば羊毛及び絹、合成ポリマー
(例えばポリアミド)または本発明に従いアミノ化され
たセルロースのアミノ及びチオール基と反応して共有結
合を形成することができる繊維反応性繊維染料が特に適
当である。繊維染料中の適当な繊維反応性成分は、特に
スルファトエチルスルホニル、ビニルスルホニル、クロ
ロトリアジニル及びフルオルトリアジニル並びにそれら
の組み合わせを包含する。
【0018】本発明に従って変性されたセルロース繊維
を染色またはプリントするために適した反応性染料は、
好ましくは一つまたはそれ以上のスルホ及び/ またはカ
ルボキシ基を有しそして繊維反応性基を含む、全ての水
溶性、好ましくはアニオン性の染料を包含する。これら
は、ナフトール染料の部類、直接染料の部類、バット染
料の部類及び酸性染料の部類、銅錯体、コバルト錯体及
びクロム錯体アゾ染料、銅及びニッケルフタロシアニン
染料、アントラキノン、銅ホルマザン、アゾメチン、ニ
トロアリール、ジオキサジン、トリフェンジオキサジ
ン、フェナジン及びスチルベン染料に属する。これらの
染料は、文献、例えばヨーロッパ特許出願公開第0 513
656 号明細書に数多く記載されており、当業者にはよく
知られた染料である。
【0019】本発明に従い変性されたセルロース繊維を
染色またはプリントするために適した酸性または直接染
料は、例えばC.I.アシッドブラック27(C.I. No.26 31
0)、C.I.アシッドブラック35(C.I.No.26 320) 、C.I.ア
シッドブルー113(C.I.No.26 360)、C.I.ダイレクトオレ
ンジ49(C.I.No.29 050) 、C.I.ダイレクトオレンジ69
(C.I.No.29 055) 、C.I.ダイレクトイエロー34(C.I.No.
29 060) 、C.I.ダイレクトレッド79(C.I.No.29 065) 、
C.I.ダイレクトイエロー67(C.I.No.29 080) 、C.I.ダイ
レクトブラウン126(C.I.No.29085) 、C.I.ダイレクトレ
ッド84(C.I.No.35 760) 、C.I.ダイレクトレッド80(C.
I.No.35 780) 、C.I.ダイレクトレッド194(C.I.No.35 7
85)、C.I.ダイレクトレッド81(C.I.No.28 160) 、C.I.
ダイレクトレッド32(C.I.No.35 790) 、C.I.ダイレクト
ブルー162(C.I.No.35 770)、C.I.ダイレクトブルー159
(C.I.No.35 775)、C.I.ダイレクトブラック162:1 及び
C.I.ダイレクトバイオレット9(C.I.No.27 885)である。
【0020】
【実施例】特に断りがない限り以下の実施例に記載され
る部及び百分率はそれぞれ重量部及び重量% である。 実施例1 8.9%のセルロース含量、5% のアルカリ含量及び30℃に
おける落球ボール粘度測定による38秒の粘度を有する工
場慣用のファイバーグレードビスコースを、以下のよう
に羊毛のアルカリ性溶液と混合する。
【0021】羊毛6部を、水酸化ナトリウム10部及び水
90部を含む溶液中に溶解する。この溶液59部を、セルロ
ース89部を含む工場慣用ファイバーグレードビスコース
1000部と混合する。脱蔵(devolatilization)した後、こ
の紡糸液を工場慣用のビスコース紡糸方法によって、硫
酸、硫酸ナトリウム及び硫酸亜鉛を含む浴中に紡糸して
繊維を成形し、これを酸性浴中で延伸し、切断し、洗浄
し、仕上げ処理し (スピンフィニッシュ) そして乾燥す
る。
【0022】これらの乾燥ビスコース繊維10部を次いで
染色機中で水100 部と混合する。温度を60℃に上昇させ
そしてドイツ特許出願公開第1 943 904 号から公知の以
下の式で表される50% 濃度- 電解質(主にナトリウム)
含有粉末染料を合計で0.1 部を、30分間にわたって配量
供給する。
【0023】
【化1】 次に5分間の循環の後、残った無色の浴を排出し、そし
てこの材料を慣用的に洗浄しそして乾燥する。その結
果、非常に良好な耐久性を持った強くかつ濃厚な赤色の
染色が得られる。 実施例2 実施例1に記載される変性したビスコース繊維10部を染
色機に移し、そして乾燥繊維の重量を基準として、ドイ
ツ特許出願公開第24 12 964 号から公知の以下の式で表
させる反応性染料0.1 部 を溶液中に含む水性浴を用い
て10:1の浴比において処理する。
【0024】
【化2】 この繊維混合物を60℃において30分間染色する。こうし
て得られた染色を更に慣用の方法ですすぎそして石鹸で
洗うことによって処理する。その結果、通常的な非常に
良好な耐久性を持った濃厚な青色の染色が得られる。 実施例3 実施例1の通りに調製したファイバーグレードビスコー
スを、脱蔵した後に、工場慣用のビスコース紡糸方法に
よって、硫酸、硫酸ナトリウム及び硫酸亜鉛を含む浴中
に紡糸して繊維を形成し、これを酸性浴中で延伸し、切
断し、洗浄し、仕上げ処理(スピンフィニッシュ)しそ
して乾燥する。これを織りあげて、パッド- 染色方法で
直接加工することができるビスコース繊維生地を作る。
この生地を染色するために、溶液中にヨーロッパ特許出
願公開第0 158 233 号の実施例1に記載される式
【0025】
【化3】 で表される染料20部及び市販の非イオン性湿潤剤3部を
容量1000部当たり含む水性染浴を、生地の重量を基準と
して液含浸量80% になるようにパジング機を用いて25℃
でこの生地に適用する。この染浴でパジングされた生地
を巻き取りローラーに巻き付け、プラスチックフィルム
で包装し、40〜50℃で4時間放置し、次いで市販の界面
活性剤を含んでいてもよい冷水及び温水で洗浄し、そし
て必要に応じて再び冷水ですすぎそして乾燥する。その
結果、多方面にわたる良好な堅牢性、特に良好な耐摩擦
堅牢性及び耐光堅牢性を有する強いレベルの黄色の染色
が得られる。 実施例4 セルロース含量9% 、アルカリ含量5.5%及び30℃におけ
る落球ボール粘度測定による40秒の粘度を有する工場慣
用のファイバーグレードビスコースに、市販のゼラチン
アルカリ性溶液を以下のように混ぜいれる。
【0026】ゼラチン6部を、水酸化ナトリウム10部及
び水90部を含む溶液中に溶解する。この溶液59部を、セ
ルロース89部含む工場慣用のファイバーグレードビスコ
ース1000部と混合する。これを脱蔵し、紡糸し、延伸
し、切断し、洗浄しそして乾燥すると、慣用の吸尽方法
によって染色できる繊維が得られる。これを染色するた
めに、ヨーロッパ特許出願公開第00 61 152 号の実施例
4に記載される式
【0027】
【化4】 で表される反応性染料を市販の形及び状態で、乾燥繊維
を基準として、1.5%有する水性浴200 部を含む染色機中
でこの前処理したビスコース繊維20部を処理する。この
繊維をこの浴中で60℃で30分間染色する。こうして得ら
れた染色を、更に慣用の方法ですすぎそして石鹸で洗浄
する。これによって、反応性染料に通常の良好な堅牢性
を持った鮮やかなオレンジ色の染色が得られる。 実施例5 セルロース含量8.8%、アルカリ含量5% 及び30℃におけ
る落球ボール粘度測定による41秒の粘度を有する工場慣
用のファイバーグレードビスコースに、馬毛のアルカリ
性溶液を混ぜ入れる。この目的のためには、馬毛8部
を、水酸化ナトリウム11部及び水100 部を含む溶液中に
溶解する。この溶液65部を、セルロース89部を含む工場
慣用のファイバーグレードビスコース1000部と混合す
る。ファイバーグレードビスコースに慣用の方法段階に
よって更に処理することによって、塩を用いずに8のpH
において吸尽方法により反応的に染色できる変性ビスコ
ースの繊維が得られる。この繊維を染色するために、ビ
スコース繊維30部を巻き取りパッケージとし、そしてこ
の糸を、ドイツ特許出願公開第28 40 380 号の実施例1
に記載される式
【0028】
【化5】 で表される、電解質(主に塩化ナトリウム)含有染料
を、繊維の最初の重量を基準として0.6 部含む浴450 部
(繊維の重量を基準とした値)を含む糸染色機中で処理
する。pHをジカルボン酸ナトリウムを用いて8に調節す
る。温度を60℃に上昇させ、そしてこの浴を中から外へ
そして外から中でかわるがわるポンプ輸送する。この温
度において60分間経過後、浴を排出し、そして得られた
染色を慣用の条件に従ってすすぎそして洗浄する。これ
によって、反応性染料に一般的な良好な堅牢性を有する
一定のレベルの黄色の繊維が得られる。 実施例6 セルロース含量8.9%、アルカリ含量5% 及び30℃におけ
る落球ボール粘度測定による38秒の粘度を有する工場慣
用のファイバーグレードビスコースに、粉砕した角のチ
ップのアルカリ溶液を以下のように混ぜ入れる。
【0029】粉砕角チップ7部を、水酸化ナトリウム11
部及び水100 部を含む溶液に溶解させる。この溶液55部
を、セルロース90部を含む工場慣用のファイバーグレー
ドビスコース紡糸液1000部と混合する。脱蔵、紡糸、延
伸、切断、洗浄及び乾燥することによって、慣用の吸尽
方法によって4.5 のpHにおいて染色できる繊維が得られ
る。
【0030】この繊維を染色するために、乾燥繊維の重
量を基準として、以下の式で表される直接染料(C.I. ダ
イレクトブルー108, C.I.51320) を2% 含む水性浴200
部を備えた染色機中で、上記の前処理したビスコース繊
維20部を処理する。
【0031】
【化6】 最初に、この浴のpHを酢酸を用いて4.5 に調節する。繊
維を、この浴中で80℃で30分間染色する。こうして得ら
れた染色を、慣用の方法ですすぎそして石鹸で洗浄する
ことによって更に処理する。その結果、慣用の直接染色
方法よりもかなり優れた堅牢性を有する濃厚な青色の染
色が得られる。これは、特に洗濯堅牢性が優れている。 実施例7 セルロース含量9% 、アルカリ含量6% 及び30℃におけ
る落球ボール粘度測定による42秒の粘度を有する工場慣
用のファイバーグレードビスコースに、豚皮のアルカリ
性溶液を以下のように混ぜ入れる。
【0032】豚皮6部を、水酸化ナトリウム10部及び水
90部を含む溶液中に溶解する。この溶液55部を、セルロ
ース90部を含む工場慣用のファイバーグレードビスコー
ス1000部と混合する。これから繊維を作りそして織りあ
げることによって、パジング染色法により直接処理でき
るビスコース繊維生地が得られる。この生地を染色する
ために、溶液中に式
【0033】
【化7】 で表される直接染料(C.I. ダイレクトブルー199)20部及
び市販の非イオン性湿潤剤3部を、容量1000部当たりに
含む水性染浴を、生地の重量を基準として80% の液含浸
量になるようにパジング機を用いて25℃において生地に
適用する。最初にこの染浴のpHを酢酸を用いて5に調節
する。次いで、この染浴でパジングされた生地を2時間
スチームする。こうして得られた染色を更に、慣用の方
法ですすぎそして石鹸で洗浄することによって処理す
る。その結果、多方面にわたる非常に良好な堅牢性を有
する強度のトルコ石色の染色が得られる。 更なる実施例 実施例4、5、6または7の手順に従いそして変性ビス
コース繊維を以下に記載される染料を用いて実施例6の
手順に従い染色する。同様の結果が得られる。 C.I.アシッドブラック27
【0034】
【化8】 C.I.アシッドブルー113
【0035】
【化9】 C.I.ダイレクトオレンジ49
【0036】
【化10】 C.I.ダイレクトレッド79
【0037】
【化11】 C.I.ダイレクトレッド84
【0038】
【化12】 C.I.ダイレクトレッド80
【0039】
【化13】 C.I.ダイレクトレッド194
【0040】
【化14】 C.I.ダイレクトレッド32
【0041】
【化15】 C.I.ダイレクトレッド81
【0042】
【化16】 C.I.ダイレクトバイオレット9
【0043】
【化17】
【0044】
【化18】

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロースと50,000以上の分子量を有す
    るタンパク質またはこのようなタンパク質を含む天然物
    質との溶液を調製し、そしてこの溶液から繊維を紡糸す
    ることからなる、アミノ化再生セルロース繊維の製造方
    法。
  2. 【請求項2】a) セルロースと50,000以上の分子量を有
    するタンパク質またはこのようなタンパク質を含む天然
    物質とを混合し、そしてこの混合物をアルカリ化しそし
    て生じたアルカリ化混合物を二硫化炭素と反応させる
    か、あるいは b) 50,000以上の分子量を有するタンパク質またはこの
    ようなタンパク質を含む天然物質を水酸化ナトリウム溶
    液中に溶解しそしてこれをファイバーグレードビスコー
    スに添加し、そしてa)またはb)で得られたビスコース液
    を酸性紡糸浴中に導入して繊維に紡糸する請求項1の方
    法。
  3. 【請求項3】 セルロースと上記のタンパク質を適当な
    有機溶媒中に溶解しそして繊維をこの溶液から直接紡糸
    する請求項1の方法。
  4. 【請求項4】 タンパク質が、ケラチン、コラーゲン含
    有天然物質またはアルブミンである請求項1〜3のいず
    れか一つの方法。
  5. 【請求項5】 使用するタンパク質が、哺乳動物の体
    毛、皮、ひづめ、角、かぎつめ及び爪、鳥の羽毛、魚の
    鱗、昆虫が吐出する糸またはゼラチンからなる請求項1
    〜4のいずれか一つの方法。
  6. 【請求項6】 タンパク質を、ビスコース液中のセルロ
    ース含量を基準として、1〜20重量% 、好ましくは1〜
    12重量% の量で使用する請求項1〜5のいずれか一つの
    方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか一つの方法にお
    いて製造されたアミノ化再生セルロース繊維からなる繊
    維材料。
  8. 【請求項8】 追加的な電解質塩を含まない染浴を用い
    て、直接染料及び酸性染料の場合は4と6の間のpHにお
    いて、また反応性染料の場合は6と8.5 の間のpHにおい
    て、請求項7に記載される繊維材料を染色することから
    なる、セルロース繊維材料をアニオン染料で染色及びプ
    リントする方法。
  9. 【請求項9】 染浴中の電解質含量が15g/L 以下である
    請求項8の方法。
  10. 【請求項10】 染料が反応性染料である請求項8また
    は9の方法。
  11. 【請求項11】 染料が酸性染料または直接染料である
    請求項8または9の方法。
JP24343195A 1994-09-23 1995-09-21 アミノ化再生セルロースの製造方法 Withdrawn JPH08170220A (ja)

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