JPH08169379A - 緩衝装置付き自転車フレーム - Google Patents

緩衝装置付き自転車フレーム

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Publication number
JPH08169379A
JPH08169379A JP34116694A JP34116694A JPH08169379A JP H08169379 A JPH08169379 A JP H08169379A JP 34116694 A JP34116694 A JP 34116694A JP 34116694 A JP34116694 A JP 34116694A JP H08169379 A JPH08169379 A JP H08169379A
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JP
Japan
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shock absorber
piston rod
tube
frame
piston
Prior art date
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Application number
JP34116694A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuaki Shimada
信秋 島田
Kenichi Takai
謙一 高井
Tetsuo Kato
哲雄 加藤
Yoshifusa Tanaka
芳房 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Cycle Co Ltd
Tokico Ltd
Tokico Fukushima KK
Original Assignee
Bridgestone Cycle Co Ltd
Tokico Ltd
Tokico Fukushima KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フレーム構造を複雑化することなくショック
アブソーバの設置スペースを確保し、ショックアブソー
バに対する耐久性や安全性を向上する。 【構成】 ショックアブソーバ25を、後フレームに取
付けられるチューブ26と、チューブ26内に摺動可能
に挿嵌されたピストン32と、下端側がピストン32に
固着され、上端側がチューブ26から突出して前フレー
ムに取付けられたピストンロッド35と、チューブ26
内に位置してピストンロッド35を最縮小位置に向けて
付勢する圧縮コイルばね40と、ピストン32に設けら
れ、ピストンロッド35の縮小時にのみ減衰力を発生す
る減衰力発生機構41とから引張型ショックアブソーバ
として構成し、ショックアブソーバをピストンロッド3
5の突出端側がチューブ26の底部側よりも高い位置と
なるように配置している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走行時の衝撃を緩衝し
て乗り心地を向上するためのショックアブソーバを備え
た緩衝装置付き自転車フレームに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自転車は、骨組構造をなす自転
車フレームと、該自転車フレームの前側に設けられた前
輪と、自転車フレームの後側に設けられた後輪と、チェ
ーン等を介して該後輪を回転駆動するペダル機構と、前
記前輪を回動操作するハンドル等とから大略構成されて
いる。
【0003】また、昨今の自転車では、悪路走行時や段
差乗越え時等の振動や衝撃を緩衝して乗り心地の向上を
図るために、自転車フレームにショックアブソーバを備
えたものがある。この緩衝装置付き自転車フレームは、
前輪が取付けられる前フレームと、後輪が取付けられる
後フレームと、前記前フレームと後フレームとを回動可
能に連結するジョイント部と、前記前フレームと後フレ
ームとの間に伸縮可能に設けられたショックアブソーバ
とから構成されている。そして、この種の緩衝装置付き
自転車フレームとしては、例えば特開平6−48359
号公報や米国特許5,284,354号等によって知ら
れている。
【0004】そして、前述したいずれの緩衝装置付き自
転車フレームに適用されるショックアブソーバも、運転
者がサドルに乗車して荷重が作用し、ジョイント部を中
心にして前フレームと後フレームが回動したときにその
ピストンロッドが縮小するように該各フレーム間に取付
けられている。
【0005】また、このショックアブソーバには、ピス
トンロッドを伸長させるように付勢する付勢手段が設け
られ、これにより、該ショックアブソーバは、自転車の
サドルに運転者が乗車し、荷重によって前記ピストンロ
ッドが縮小されるときに、この荷重に抗してピストンロ
ッドを伸長方向に付勢して、各フレームの回動量をバラ
ンスさせ、該各フレームの回動位置を通常走行における
適正状態に維持する圧縮型ショックアブソーバとなって
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術によるものでは、ショックアブソーバを前フレー
ムと後輪との隙間に配設しているから、該ショックアブ
ソーバを設置するためのスペースが小さくなってしま
う。この結果、各フレームを変形させてショックアブソ
ーバの設置スペースを確保しなくてはならずフレームの
構造が複雑化する上に、ショックアブソーバの取付け構
造が複雑となるから、該ショックアブソーバを容易に着
脱することができず、例えば運転者の体重に応じてショ
ックアブソーバを変更するときに、作業工数や作業時間
を要してしまうという問題がある。
【0007】また、ショックアブソーバを前フレームと
後輪との隙間に配設するということは、該ショックアブ
ソーバと後フレームとの連結部位が回動中心になるジョ
イント部に近い位置となるから、ジョイント部から後輪
中心までの距離とジョイント部からショックアブソーバ
の連結部位までの距離との「てこ比」が大きくなり、後
フレームの回動時にショックアブソーバに加わる荷重が
大きくなってしまう。従って、ショックアブソーバに内
蔵された減衰力発生機構の減衰力や付勢手段として用い
られるガスばねのばね特性を大きくしなくてはならず、
ピストンロッドの伸縮時に発熱が生じ易くなり、耐久性
が大幅に低下するという問題がある。
【0008】本発明は、上述した従来技術の問題に鑑み
なされたもので、フレーム構造を複雑化することなくシ
ョックアブソーバの設置スペースを確保し、ショックア
ブソーバに対する耐久性や安全性を向上できるようにし
た緩衝装置付き自転車フレームを提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明による緩衝装置付き自転車フレ
ームは、前輪が取付けられる前フレームと、後輪が取付
けられる後フレームと、前記前フレームと後フレームと
を回動可能に連結するジョイント部と、前記前フレーム
と後フレームとの間に伸縮可能に設けられたショックア
ブソーバとからなる緩衝装置付き自転車フレームにおい
て、前記ショックアブソーバを、一側が閉塞され他側が
キャップにより施蓋された単筒のチューブと、該チュー
ブ内に軸方向に摺動可能に挿嵌されたピストンと、一側
が前記チューブ内で該ピストンに取付けられ、他側が前
記キャップを介してチューブ外に突出したピストンロッ
ドと、前記チューブ内に封入された油液およびガスと、
前記チューブ内で前記キャップ側とピストン−ピストン
ロッド組立体との間に設けられ、該ピストン−ピストン
ロッド組立体に初期荷重を与えた状態で該ピストン−ピ
ストンロッド組立体を最縮小位置に向けて付勢する圧縮
ばねと、前記ピストンに設けられ、前記ピストンロッド
が縮小方向に変位するときにのみ減衰力を発生する片利
きの減衰力発生機構とからなる引張型ショックアブソー
バとして構成し、該引張型ショックアブソーバを前記ジ
ョイント部に荷重が作用したときに引張られるように
前,後フレーム間に取付け、かつ前記ピストンロッドの
突出端側を前記チューブの一側よりも高い位置となるよ
うに配置したことを特徴とする。
【0010】また、請求項2の発明のように、前記ピス
トンロッドが最縮小位置となったときの衝撃を緩衝する
ために、前記チューブのキャップ端面または該ピストン
ロッドの突出端側のいずれか一方に弾性材からなる衝撃
吸収部材を設けるのが好ましい。
【0011】
【作用】請求項1の発明の構成により、運転者がサドル
に乗るとジョイント部に荷重が作用し、前フレームと後
フレームは該ジョイント部を中心として開く方向に変位
する。この際、ショックアブソーバは前フレームと後フ
レームとの間に引張られるように設けられているから、
そのピストンロッドが伸長される。そして、該ピストン
ロッドの伸長に伴なってチューブとピストン−ピストン
ロッド組立体との間に設けられた圧縮ばねが圧縮されて
該圧縮ばねの付勢力が強まるから、ジョイント部に作用
する荷重と圧縮ばねの付勢力とがバランスして前フレー
ムと後フレームの変位が停止する。
【0012】また、上述した状態で走行しているとき
に、例えば後輪が障害物を乗越えた場合には、該後輪を
介して後フレームに突き上げるような衝撃が作用する。
このときには、ショックアブソーバの圧縮ばねがこの衝
撃の大きさに応じてスムーズに圧縮し、該後フレームを
上方に回動させることによってこの衝撃を吸収する。
【0013】さらに、衝撃を吸収した後には、圧縮ばね
の付勢力により後フレームが下方に回動される。このと
きには縮小方向で減衰力を発生する減衰力発生機構によ
ってピストンロッドが徐々に縮小され、これに伴なって
後フレームが回動されるから、圧縮ばねの付勢力による
後フレームの急激な変位が防止される。
【0014】一方、ショックアブソーバを圧縮ばねの付
勢力がピストンロッドを縮小させるように引張力として
作用する引張型ショックアブソーバとしているから、圧
縮型ショックアブソーバでは設置できなかった前フレー
ムと後フレームとの間の広い場所へのショックアブソー
バの配設が可能となる。
【0015】さらに、ピストンロッドの突出端側をチュ
ーブの一側よりも高い位置となるように配置しているか
ら、チューブ内でガスが油液の油界より上に保持されて
該ガスと油液とが混合状態になるのが防止され、ガスの
混入によって減衰力発生機構の減衰力が不安定となるの
が防止される。
【0016】また、請求項2の発明の構成により、ピス
トンロッドの最縮小時には、衝撃吸収部材がキャップに
衝接するから、このときの衝撃を該衝撃吸収部材の弾性
力によって吸収することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例による緩衝装置付き自
転車フレームを用いた自転車を図1ないし図5に基づい
て説明する。
【0018】図において、1は自転車の骨組構造をなす
緩衝装置付き自転車フレームを示し、該自転車フレーム
1は、後述する前フレーム2、後フレーム6、ジョイン
ト部12、ショックアブソーバ25から大略構成されて
いる。
【0019】2は自転車フレーム1の前側部分を構成す
る前フレームを示し、該前フレーム2は、図2に示す如
く、前端部に設けられたヘッドパイプ3と、該ヘッドパ
イプ3の後方に離間して位置し、後述する下部立パイプ
7と立パイプを略二分する上部立パイプ4と、前記ヘッ
ドパイプ3と上部立パイプ4とを連結するメインパイプ
5とから略H型形状に形成されている。
【0020】6は自転車フレーム1の後側部分を構成す
る後フレームを示し、該後フレーム6は、上部立パイプ
4の下側に設けられ、立パイプを略二分した下部立パイ
プ7と、該下部立パイプ7の下端部に左右方向に伸長し
て固着されたハンガーパイプ8と、基端側が該ハンガー
パイプ8に固着され、先端側が後述する後輪16を挟む
ように後方に向けて伸長した左右一対のチェーンステー
9と、該各チェーンステー9の先端部に固着された一対
の後爪10と、前記下部立パイプ7の上端と該各後爪1
0とを連結する一対のバックホーク11(それぞれ片方
のみ図示)とから略三角形状に形成されている。
【0021】12は上部立パイプ4の下端と下部立パイ
プ7の上端とに亘って設けられたジョイント部で、該ジ
ョイント部12は、前フレーム2に対して後フレーム6
を矢示A,B方向に回動可能に連結している。
【0022】13は前フレーム2のヘッドパイプ3にフ
ロントフォーク14を介して取付けられた前輪、15は
該前輪13を操作するためにヘッドパイプ3に取付けら
れたハンドルをそれぞれ示している。
【0023】16は後フレーム6の各後爪10に取付け
られた後輪で、該後輪16の中央には小径のスプロケッ
ト17が一体に取付けられている。
【0024】18はハンガーパイプ8に回転可能に取付
けられた大径のスプロケット、19,19は該スプロケ
ット18を回転駆動するための一対のペダル、20は前
記スプロケット18と後輪16のスプロケット17とを
連結するチェーンをそれぞれ示し、前記各ペダル19に
よって前記スプロケット18を回転駆動することによ
り、前記チェーン20、スプロケット17を介して後輪
16を回転駆動するようになっている。
【0025】また、21は運転者が乗車するために上部
立パイプ4に接続パイプ22を介して取付けられたサド
ルを示している。
【0026】23はメインパイプ5の略中央部に下向き
に伸長するように固着された取付ブラケット、24は下
部立パイプ7の略中央部に前方に伸長するように固着さ
れた取付ブラケットをそれぞれ示し、該取付ブラケット
23,24はショックアブソーバ25を支持するもので
ある。
【0027】25は前フレーム2、後フレーム6および
ジョイント部12と共に自転車フレーム1を構成するシ
ョックアブソーバを示し、該ショックアブソーバ25
は、前記前フレーム2のメインパイプ5と後フレーム6
の下部立パイプ7とに亘って設けられ、図3に示す如
く、後述するチューブ26、バンパキャップ29、ピス
トン32、ピストンロッド35、圧縮コイルばね40、
減衰力発生機構41、バンプラバー50等から大略構成
されている。
【0028】26はショックアブソーバの外殻をなす単
筒のチューブを示し、該チューブ26の下端側はボトム
キャップ27によって閉塞され、上端側には後述するバ
ンプラバー50、ロッドガイド31を固定するためのか
しめ部26A,26Bが形成されている。また、該チュ
ーブ26内には油液LとガスGが封入され、該ガスG
は、ピストンロッド35が該チューブ26内に進入、退
出するときの体積変動を吸収できる程度、例えば全体の
1/4程度封入されている。
【0029】28はボトムキャップ27の外面側中央に
固着された取付アイで、該取付アイ28は、チューブ2
6を後フレーム6の下部立パイプ7に設けられた取付ブ
ラケット24に連結するものである。
【0030】29はチューブ26の上端側にかしめ部2
6Aを介して挿着されたバンパキャップで、該バンパキ
ャップ29は段付円筒状に形成され、その内周側にはピ
ストンロッド35の外周面に気液密に摺接し、チューブ
26内の油液LやガスGの漏洩を防止するシール部材3
0が取付けられている。そして、該バンパキャップ29
はチューブ26の上端側を施蓋すると共に、バンプラバ
ー50と衝接するものである。
【0031】31はバンパキャップ29の下側に位置し
てチューブ26内に挿嵌されたロッドガイドで、該ロッ
ドガイド31はピストンロッド35の伸縮動作を支持す
るものである。また、該ロッドガイド31は、圧縮コイ
ルばね40の上端側を支持するばね受部材を兼ねてお
り、該圧縮コイルばね40の付勢力がバンパキャップ2
9に作用しないようにチューブ26のかしめ部26Bに
よって上方への移動が規制されている。
【0032】32はチューブ26内に摺動可能に挿嵌さ
れたピストンを示し、該ピストン32はチューブ26内
を上下の室C,Dに画成している。また、該ピストン3
2には、内周側に位置する油通路33,33と外周側に
位置する他の油通路34,34とがそれぞれ軸方向に貫
通して穿設されている。
【0033】35は下端側がチューブ26内に進入して
ピストン32等に固着され、上端側がロッドガイド3
1、バンパキャップ29を介してチューブ26の外部に
突出したピストンロッドを示し、該ピストンロッド35
の下端側は、段部35Aを介して小径部35Bとなり、
該小径部35Bの先端部はピストン32等を固定するた
めのナット36が螺合するねじ部35Cとなっている。
【0034】37はピストンロッド35の上端部に固着
された取付アイ、38は該取付アイ37と共にピストン
ロッド35の上端部に固着された円板状のアッパーワッ
シャをそれぞれ示し、前記取付アイ37は、ピストンロ
ッド35を前フレーム2のメインパイプ5に設けられた
取付ブラケット23に連結するものである。
【0035】39は段部35Aに当接するようにピスト
ンロッド35の小径部35B外周側に取付けられたばね
受部材で、該ばね受部材39は、圧縮コイルばね40の
下端部を支持するものである。
【0036】40はピストンロッド35の外周側に位置
してロッドガイド31とばね受部材39との間に配設さ
れた付勢手段としての圧縮コイルばねで、該圧縮コイル
ばね40は、前記ピストンロッド35を最縮小位置に向
けて付勢するものである。また、該圧縮コイルばね40
は、ピストンロッド35が最縮小位置となった状態でも
初期荷重を与えられるように、取付時に予め軸方向に圧
縮した状態で取付けられている。
【0037】41はピストン32とばね受部材39との
間に設けられた減衰力発生機構を示し、該減衰力発生機
構41は、図4に示す如く、各油通路33の上端側開口
を開閉するディスクバルブ42と、該ディスクバルブ4
2の上面側に設けられた2枚のスペーサ43,43と、
該各スペーサ43とばね受部材39との間に配設され、
前記ディスクバルブ42の弁開度を規制するリテーナ4
4とから構成され、前記ディスクバルブ42は、円板状
に形成された複数枚のディスクプレートを重ね合わせる
ことにより形成されている。そして、該減衰力発生機構
41は、ピストンロッド35の縮小時に室Dから各油通
路33を介して室Cに流入する油液Lにディスクバルブ
42で抵抗力を与えて減衰力を発生するものである。
【0038】45はピストン32の下面側に設けられた
チェック弁機構を示し、該チェック弁機構45は、各油
通路34の下端側開口を開閉する薄肉円板状のバルブプ
レート46と、該バルブプレート46の下面側に設けら
れた2枚のスペーサ47,47と、該各スペーサ47の
下面側に設けられ、図5に示す如く径方向外向きに伸長
した複数本の脚部48A,48A,…を介して前記バル
ブプレート46を閉弁方向に弱く付勢するばね部材48
と、該ばね部材48とナット36との間に配設され、前
記バルブプレート46の弁開度を規制するリテーナ49
とから構成され、前記バルブプレート46には、室Dか
ら各油通路33内に油液Lが流入するのを許す油孔46
A,46Aが形成されている。そして、該チェック弁機
構45は、ピストンロッド35の伸長時に室Cから各油
通路34を介して室Dに油液Lが流入するのをバルブプ
レート46を開弁させて許し、一方、ピストンロッド3
5の縮小時には前記各油通路34をバルブプレート46
で閉塞するようになっている。
【0039】ここで、ピストンロッド35には、その小
径部35Bに段部35Aに当接するようにばね受部材3
9が取付けられ、次に該小径部35Bにリテーナ44、
各スペーサ43、ディスクバルブ42、ピストン32、
バルブプレート46、スペーサ47、ばね部材48、リ
テーナ49を順次組付けた後、ねじ部35Cにナット3
6を螺着することにより、これらの部材を該ピストンロ
ッド35の下端側に固定している。
【0040】50は、図3で示したように、ピストンロ
ッド35の上端側に位置してアッパーワッシャ38に当
接して設けられた衝撃吸収部材としてのバンプラバー
で、該バンプラバー50は、弾性を有するゴム材料等に
よって形成されている。これにより、該バンプラバー5
0は、ピストンロッド35が最縮小位置となるときにバ
ンパキャップ29に弾性的に当接し、このときの衝撃を
緩衝するようになっている。
【0041】かくして、このように構成されたショック
アブソーバ25は、図2に示したように、チューブ26
側の取付アイ28がボルト51を介して後フレーム6側
の取付ブラケット24に取付けられ、ピストンロッド3
5側の取付アイ37がボルト51を介して前記チューブ
26側の取付アイ28よりも高い位置となる前フレーム
2側の取付ブラケット23に取付けられている。
【0042】そして、ショックアブソーバ25は、後フ
レーム6を矢示A方向に突き上げるような外力が作用す
ると、この外力の大きさに応じて圧縮コイルばね40を
圧縮させてピストンロッド35を伸長させ、前記後フレ
ーム6を矢示A方向に回動させる。このときには室C内
の油液Lがチェック弁機構45のバルブプレート46を
開弁させつつ各油通路34から室D側に抵抗なく流通す
るから、ピストンロッド35が外力に応じて素早く伸長
する。
【0043】次に、外力によって伸長したピストンロッ
ド35は、外力が減少することにより圧縮コイルばね4
0の付勢力によって縮小される。このときには室D内の
油液Lが減衰力発生機構41のディスクバルブ42を開
弁させつつ各油通路33から室C側に流通し、該ディス
クバルブ42により流動抵抗が与えられて減衰力を発生
するから、ピストンロッド35は最縮小位置に向けて緩
やかに縮小する。従って、ショックアブソーバ25は、
後フレーム6を外力の減少に応じて矢示B方向に徐々に
回動するようになっている。
【0044】本実施例による自転車は上述の如き構成を
有するもので、次に各部の動作について説明する。
【0045】まず、サドル21に運転者が乗車すると、
運転者の体重に応じた外力が自転車フレーム1に作用
し、前輪13、後輪16の接地部を支点としてジョイン
ト部12を押し下げるように前フレーム2が矢示B方向
に、後フレーム6が矢示A方向に回動する。このときに
は、ショックアブソーバ25の圧縮コイルばね40の付
勢力と運転者の体重がバランスした時点で各フレーム
2,6の回動が停止する(実際には各フレーム2,6が
僅かに回動する程度である)。
【0046】次に、各ペダル19を踏込んでスプロケッ
ト18を回転駆動し、チェーン20、スプロケット17
を介して後輪16を回転駆動することによって自転車を
走行させる。
【0047】そして、この走行時に後輪16で障害物、
例えば段差を乗越えた場合には、該後輪16に突き上げ
るような外力が作用するものの、ショックアブソーバ2
5の圧縮コイルばね40の付勢力に抗して後フレーム6
を矢示A方向に回動させつつ、該圧縮コイルばね40で
この外力(衝撃)を緩衝することができる。この際、シ
ョックアブソーバ25では減衰力が発生しないので、衝
撃をスムーズに吸収することができる。
【0048】また、矢示A方向に回動された後フレーム
6が圧縮コイルばね40の付勢力で矢示B方向に戻され
るときには、ショックアブソーバ25に設けられたピス
トンロッド35の縮小方向で減衰力を発生する減衰力発
生機構41によって緩やかにピストンロッド35を縮小
させて後フレーム6を徐々に回動させることができ、該
後フレーム6の戻し時において、共振による不快な振動
の継続や運転者の重心位置が急激に変位するのを防止す
ることができる。
【0049】さらに、ピストンロッド35の最縮小時に
は、バンプラバー50がバンパキャップ29に衝接し
て、このときの衝撃をバンプラバーの弾性力によって吸
収するようになっている。
【0050】一方、ショックアブソーバ25を圧縮コイ
ルばね40の付勢力がピストンロッド35を縮小させる
ように引張力として作用する引張型ショックアブソーバ
として構成しているから、該ショックアブソーバ25を
メインパイプ5と下部立パイプ7との間の広い設置スペ
ースに配設することができる。
【0051】また、ショックアブソーバ25を自転車フ
レーム1に取付けるときに、ピストンロッド35側の取
付アイ37がチューブ26側の取付アイ28よりも高い
位置となるように取付けているから、チューブ26内に
封入されたガスGを油液Lの油界よりも上に保持するこ
とができ、油液LとガスGが混合状態となるのを防止で
きる。
【0052】さらに、ショックアブソーバ25は取付ア
イ28,37と取付ブラケット24,23とを2本のボ
ルト51,51によって自転車フレーム1に取付けるよ
うになっており、容易に着脱することができる。
【0053】かくして、本実施例によれば、ショックア
ブソーバ25を圧縮コイルばね40の付勢力がピストン
ロッド35を縮小させるように引張力として作用する引
張型ショックアブソーバとして構成することにより、該
ショックアブソーバ25をメインパイプ5と下部立パイ
プ7との間の広い設置スペースに配設することができる
から、従来技術のようにフレームを変形させることな
く、自転車フレーム1の構造を簡略化することができ、
組立作業性の向上や誤組付けの発生を防止することがで
きる。
【0054】また、本実施例では、取付アイ28,37
と取付ブラケット24,23とを2本のボルト51,5
1によって連結することにより、ショックアブソーバ2
5を自転車フレーム1に取付けるようにしているから、
該ショックアブソーバ25を容易に着脱することがで
き、運転者の体重に応じて容易に他のショックアブソー
バに交換したり、メンテナンス時の着脱作業を容易に行
なうことができる。
【0055】さらに、ショックアブソーバ25を引張型
とすることにより、該ショックアブソーバ25をメイン
パイプ5の中間部と下部立パイプ7の中間部との間に配
設することができるから、ジョイント部12からショッ
クアブソーバ25の取付ブラケット24までの距離を大
きくして「てこ比」を小さくすることができ、ショック
アブソーバ25の負荷を軽減して該ショックアブソーバ
の寿命を延ばし、信頼性を大幅に向上することができ
る。
【0056】また、引張型ショックアブソーバ25の減
衰力発生機構41をピストンロッド35が縮小方向に変
位するときにのみ減衰力を発生する片利きのものとした
ので、後輪16を突き上げるような外力が作用したとき
には、この外力(衝撃)を圧縮コイルばね40のみによ
りスムーズに吸収することができると共に、戻り時には
減衰力発生機構41の減衰力の作用により徐々に後フレ
ーム6を回動復帰させて共振の発生や運転者の重心位置
が急激に変化するのを防止でき、乗り心地を向上するこ
とができる。
【0057】また、ピストンロッド35の突出端側をチ
ューブ26のボトムキャップ27側よりも高い位置とな
るように自転車フレーム1に取付けることにより、チュ
ーブ26内に封入された油液LとガスGが混合状態とな
るのを防止することができるから、ガスGの混入によっ
て減衰力発生機構41の減衰力が不安定となるのを防止
でき、減衰力を安定させて信頼性を向上することができ
る。
【0058】さらにまた、本実施例では、チューブ26
内に圧縮コイルばね40を内蔵するようにしているか
ら、圧縮コイルばねをチューブの外側に巻回したものに
比較して小型化することができる。
【0059】なお、前記実施例では、前フレーム2をヘ
ッドパイプ3と上部立パイプ4と該ヘッドパイプ3と上
部立パイプ4とを接続するメインパイプ5とから構成し
たが、例えばヘッドパイプと上部立パイプとを上下に離
間した2本のパイプで接続することにより、剛性を高め
たスポーツタイプのフレーム構造としてもよい。
【0060】また、前記実施例では、衝撃吸収部材とし
てゴム材料からなるバンプラバー50を用いた場合を例
示したが、衝撃吸収部材として圧縮コイルばね等を用い
てもよく、ピストンロッド35の最縮小位置での衝撃を
吸収できるものであればこれに限るものではない。
【0061】さらに、バンプラバー50をピストンロッ
ド35の突出端側に配設したが、該バンプラバー50を
バンパキャップ29に固着して設けてもよい。
【0062】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1の発明によ
れば、ショックアブソーバを圧縮ばねの付勢力がピスト
ンロッドを縮小させるように引張力として作用する引張
型ショックアブソーバとすることにより、該ショックア
ブソーバを前フレームと後フレームとの間の広い場所に
配設することができるから、従来技術のようにフレーム
を変形させることなく、自転車フレームの構造を簡略化
した状態でショックアブソーバを取付けることができ、
組立作業性を向上することができる。
【0063】また、ショックアブソーバを広い場所に取
付けることにより、該ショックアブソーバの取付構造を
簡略化することができるから、ショックアブソーバの着
脱作業を容易に行なうことができ、ショックアブソーバ
の交換時の作業性を向上することができる。しかも、シ
ョックアブソーバを引張型とすることにより、該ショッ
クアブソーバを後フレームに対して「てこ比」を小さく
した状態で取付けることが可能となり、ショックアブソ
ーバの負荷を軽減して寿命を延ばし、信頼性を向上する
ことができる。
【0064】さらに、ショックアブソーバに設けた減衰
力発生機構をピストンロッドが縮小方向に変位するとき
にのみ減衰力を発生する片利きのものとしたので、例え
ば、後輪を突き上げるような外力が作用したときには、
この外力(衝撃)を圧縮ばねのみによりスムーズに吸収
することができると共に、戻り時には減衰力発生機構の
減衰力の作用により徐々に後フレームを回動復帰させて
共振の発生や運転者の重心位置が急激に変化するのを防
止でき、乗り心地を向上することができる。
【0065】また、ピストンロッドの突出端側をチュー
ブの一側よりも高い位置で前フレームに取付けることに
より、チューブ内でガスを油液の油界より上に保持する
ことができるから、ガスと油液とが混合状態になるのを
防止して減衰力発生機構の減衰力が不安定になるのを防
止でき、減衰力を常時安定させて信頼性を向上すること
ができる。
【0066】さらにまた、ショックアブソーバを単筒の
チューブで構成し、かつチューブ内に圧縮ばねを内蔵す
るようにしているから、ショックアブソーバの小型化を
図ることができる。
【0067】また、請求項2の発明によれば、ピストン
ロッドの最縮小時に衝撃吸収部材をキャップに衝接させ
ることにより、このときの衝撃を該衝撃吸収部材の弾性
力で吸収することができるから、この衝撃が運転者に伝
わるのを防止でき、乗り心地を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例による緩衝装置付き自転車フレームを
用いた自転車を示す外観図である。
【図2】図1中の緩衝装置付き自転車フレームを拡大し
て示す外観図である。
【図3】図1中のショックアブソーバを拡大して示す縦
断面図である。
【図4】図3中のピストン、減衰力発生機構、チェック
弁機構等を示す要部拡大縦断面図である。
【図5】図4中のばね部材を示す平面図である。
【符号の説明】
1 緩衝装置付き自転車フレーム 2 前フレーム 6 後フレーム 12 ジョイント部 13 前輪 16 後輪 25 ショックアブソーバ 26 チューブ 27 ボトムキャップ 29 バンパキャップ(キャップ) 32 ピストン 33 油通路 34 油通路 35 ピストンロッド 40 圧縮コイルばね(圧縮ばね) 41 減衰力発生機構 45 チェック弁機構 50 バンプラバー(衝撃吸収部材) L 油液 G ガス
フロントページの続き (72)発明者 島田 信秋 埼玉県上尾市中妻3−1−1 ブリヂスト ンサイクル株式会社内 (72)発明者 高井 謙一 埼玉県上尾市中妻3−1−1 ブリヂスト ンサイクル株式会社内 (72)発明者 加藤 哲雄 神奈川県綾瀬市小園1116番地 トキコ株式 会社相模工場内 (72)発明者 田中 芳房 神奈川県綾瀬市小園284−3

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前輪が取付けられる前フレームと、後輪
    が取付けられる後フレームと、前記前フレームと後フレ
    ームとを回動可能に連結するジョイント部と、前記前フ
    レームと後フレームとの間に伸縮可能に設けられたショ
    ックアブソーバとからなる緩衝装置付き自転車フレーム
    において、前記ショックアブソーバを、一側が閉塞され
    他側がキャップにより施蓋された単筒のチューブと、該
    チューブ内に軸方向に摺動可能に挿嵌されたピストン
    と、一側が前記チューブ内で該ピストンに取付けられ、
    他側が前記キャップを介してチューブ外に突出したピス
    トンロッドと、前記チューブ内に封入された油液および
    ガスと、前記チューブ内で前記キャップ側とピストン−
    ピストンロッド組立体との間に設けられ、該ピストン−
    ピストンロッド組立体に初期荷重を与えた状態で該ピス
    トン−ピストンロッド組立体を最縮小位置に向けて付勢
    する圧縮ばねと、前記ピストンに設けられ、前記ピスト
    ンロッドが縮小方向に変位するときにのみ減衰力を発生
    する片利きの減衰力発生機構とからなる引張型ショック
    アブソーバとして構成し、該引張型ショックアブソーバ
    を前記ジョイント部に荷重が作用したときに引張られる
    ように前,後フレーム間に取付け、かつ前記ピストンロ
    ッドの突出端側を前記チューブの一側よりも高い位置と
    なるように配置したことを特徴とする緩衝装置付き自転
    車フレーム。
  2. 【請求項2】 前記ピストンロッドが最縮小位置となっ
    たときの衝撃を緩衝するために、前記チューブのキャッ
    プ端面または該ピストンロッドの突出端側のいずれか一
    方に弾性材からなる衝撃吸収部材を設けてなる請求項1
    に記載の緩衝装置付き自転車フレーム。
JP34116694A 1994-12-20 1994-12-20 緩衝装置付き自転車フレーム Pending JPH08169379A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100316046B1 (ko) * 1999-04-14 2001-12-12 최영수 자전거의 충격 완화장치
KR20020094174A (ko) * 2001-06-12 2002-12-18 주식회사 만도 차고조절용 쇽업소버

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KR100316046B1 (ko) * 1999-04-14 2001-12-12 최영수 자전거의 충격 완화장치
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