JPH08167510A - 磁性粒子 - Google Patents

磁性粒子

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JPH08167510A
JPH08167510A JP30657094A JP30657094A JPH08167510A JP H08167510 A JPH08167510 A JP H08167510A JP 30657094 A JP30657094 A JP 30657094A JP 30657094 A JP30657094 A JP 30657094A JP H08167510 A JPH08167510 A JP H08167510A
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JP
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magnetic
powder
magnetic particles
resin
weight
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JP30657094A
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Masaya Shiozaki
正弥 塩崎
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Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F1/00Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
    • H01F1/01Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
    • H01F1/03Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
    • H01F1/032Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials
    • H01F1/04Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials metals or alloys
    • H01F1/06Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials metals or alloys in the form of particles, e.g. powder
    • H01F1/08Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials metals or alloys in the form of particles, e.g. powder pressed, sintered, or bound together
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軽量でかつ耐久性にすぐれ、しかも磁気特性
の安定した、バインダー型の磁性粒子を提供する。 【構成】 結着樹脂B中に磁性粉mを分散するととも
に、密度1.2g/cm3 以下の樹脂粉末Pを内包した
磁性粒子Mである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真法を利用し
た画像形成装置において、帯電性のトナーとともに2成
分系の現像剤を構成する磁性キャリヤや、1成分系の現
像剤としての磁性トナー、あるいは磁気ディスプレイの
表示媒体等に使用される磁性粒子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記磁性粒子のうち磁性キャリヤや磁気
ディスプレイの表示媒体としては、フェライト等の磁性
材料の粒子、あるいは当該粒子の表面を樹脂コートした
粒子等が一般的に使用されてきたが、近時、磁性キャリ
ヤにおいては形成画像の高画質化のために、また磁気デ
ィスプレイにおいては表示の自由度の向上のために、結
着樹脂からなる粒子中に磁性粉を分散させた、いわゆる
バインダー型の磁性粒子が使用されるようになってき
た。
【0003】たとえば磁性キャリヤは、画像形成装置の
現像部においてトナーとともに攪拌、混合されて、その
周りにトナーが付着された状態で、磁石を内蔵した現像
スリーブの表面に磁気付着されて磁気ブラシを形成し、
それが感光体の表面に接触されて、静電潜像のトナー像
への顕像化が行われる。しかし当該磁性キャリヤとし
て、密度の大きい磁性材料の粒子を使用した場合には、
その重量故に、磁気ブラシが現像スリーブの回転時に生
じる慣性力によって感光体の表面を傷つけたり、感光体
の表面に静電付着したトナーを掻き取ったり、あるいは
その付着位置をずらしたりして、形成画像の画質を低下
させるおそれがある。
【0004】これに対しバインダー型の磁性粒子は、磁
性材料に比べて密度の小さい結着樹脂からなる粒子中に
磁性粉を分散させた構造を有し、軽量であって慣性力が
小さいために、感光体の表面を傷つけたり、感光体の表
面に静電付着したトナーを掻き取ったり、あるいはその
付着位置をずらしたりすることがなく、形成画像の高画
質化が可能である。
【0005】また、上記バインダー型の磁性粒子をいわ
ゆる懸濁重合法、すなわち結着樹脂の元になるラジカル
重合性のビニル単量体中に、磁性粉その他の添加剤を配
合した液状のモノマー相を、水系の分散媒中に液滴状に
分散させつつ加熱して、ビニル単量体を重合させる方法
を利用して製造した場合には、粒度分布が狭くかつ小粒
径で、しかも球状に近い流動性にすぐれたものが得られ
るため、これを磁性キャリヤとして使用すれば、形成画
像のより一層の高画質化が可能となる。
【0006】一方、磁気ディスプレイの表示媒体とし
て、密度の大きい磁性材料の粒子を使用した場合には、
たとえば磁気ディスプレイを下向きにすると粒子が脱落
して正しい表示ができない等、表示できる方向が限られ
てしまい、表示の自由度が低いが、これをより軽量のバ
インダー型の磁性粒子にすれば脱落が防止できるので、
表示の自由度が向上する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のごとくバインダ
ー型の磁性粒子は、軽量ゆえに種々の利点を有している
が、最近では、このバインダー型の磁性粒子に対して
も、より一層の軽量化が求められる傾向にあり、それに
対応すべく、磁性粒子の構造についてさらなる検討がな
されている。
【0008】たとえば特開平5−94047号公報に
は、その表面近傍に磁性粉が最も多く存在し、内部へ行
くほど少なくなるように、磁性粉の分布を調整したバイ
ンダー型の磁性粒子が開示されている。上記磁性粒子
は、一般にバインダー型の磁性粒子の全体の飽和磁化
が、主としてその表面近傍に存在する磁性粉によって決
定され、粒子内部の磁性粉は、上記飽和磁化に殆ど影響
を及ぼさないことを利用したもので、磁性粉を上記のよ
うに分布させることで、磁性粒子全体の飽和磁化を維持
しつつ、磁性粉の総量を減少させて、磁性粒子を軽量化
したものである。
【0009】かかる磁性粒子は、前記懸濁重合法によっ
て磁性粒子を製造する際に使用する磁性粉の、モノマー
相に対する親和性を調整することで製造される。つまり
磁性粉の、モノマー相に対する親和性を若干低めに設定
すると、当該磁性粉は重合過程で、モノマー相の液滴の
表面近傍に集まるため、上記のように磁性粉の分布が調
整された磁性粒子が得られるのである。
【0010】しかし上記の構成では、磁性粉の分布はな
だらかに変化し、粒子内部にも磁性粉が存在するため、
その軽量化の効果には限界があり、磁性粒子の根本的な
軽量化を達成するには未だ不十分である。また磁性粒子
の全体の飽和磁化は、前記のようにその表面近傍に存在
する磁性粉によって決定されるため、磁性粉の分布に僅
かでもずれが生じると飽和磁化が大きく変動してしま
う。このため上記磁性粒子の構成では、磁気特性の安定
したものを量産できないという問題がある。
【0011】特開平3−89253号公報、特開平5−
265258号公報および特開平5−341578号公
報にはそれぞれ、粒子中に空洞を内包させたバインダー
型の磁性粒子が開示されている。上記の構成によれば、
磁性粒子の大幅な軽量化が可能である。また空洞以外の
部分は、結着樹脂中に磁性粉を均一に分散した構造であ
るため、飽和磁化が大きく変動することはなく、磁気特
性の安定したものを量産することができる。
【0012】しかし上記磁性粒子はいずれも、その構造
ゆえに強度的に弱く、とくに空洞の部分に応力が集中し
て、割れや欠落、摩耗等を生じやすいため、耐久性の点
で問題がある。この発明の目的は、軽量でかつ耐久性に
すぐれ、しかも磁気特性の安定した、バインダー型の磁
性粒子を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段および作用】上記課題を解
決するための、この発明の磁性粒子は、結着樹脂中に磁
性粉を分散するとともに、密度1.2g/cm3 以下の
樹脂粉末を内包したことを特徴とするものである。かか
るこの発明の磁性粒子は、上記のように密度の小さい樹
脂粉末を内包させているので、通常のバインダー型の磁
性粒子に比べてさらなる軽量化が可能であるとともに、
上記樹脂粉末は中実状であるため、空洞を内包させたも
のに比べて耐久性にすぐれている。しかも、上記この発
明の磁性粒子の、樹脂粉末以外の部分は、結着樹脂中に
磁性粉を均一に分散した構造であるため、飽和磁化が大
きく変動することはなく、磁気特性の安定したものを量
産することが可能である。
【0014】以下にこの発明を説明する。図1に示すよ
うにこの発明の磁性粒子Mは、磁性粉mを分散した結着
樹脂B中に、さらに密度1.2g/cm3 以下の、軽量
の樹脂粉末Pを内包させることで構成されている。上記
の構成によって軽量化される、この発明の磁性粒子にお
いて、その軽量化の度合いを示す密度は2.2g/cm
3 以下であるのが好ましく、2.0g/cm3 以下であ
るのがさらに好ましい。磁性粒子の密度が上記範囲を超
えた場合には軽量化が不十分であり、たとえば当該磁性
粒子を磁性キャリヤや磁性トナーとして使用する際に
は、形成画像の高画質化の目的を十分に達成できないお
それがある。また磁性粒子を磁気ティスプレイの表示媒
体として使用する場合には、表示の自由度を向上する効
果が不十分になるおそれがある。
【0015】磁性粒子の粒径はとくに限定されないが、
当該磁性粒子を磁性キャリヤとして使用する場合には、
形成画像の高画質化のために、その中心粒径(D50)が
40〜90μmであるのが好ましい。磁性粒子の中心粒
径が上記範囲未満では、磁性キャリヤがトナーとともに
感光体に付着するおそれがあり、逆に上記範囲を超えた
場合には、形成画像を高画質化する効果が不十分になる
おそれがある。
【0016】また、上記磁性粒子を磁性トナーとして使
用する場合には、形成画像の高画質化のために、その中
心粒径(D50)が5〜10μmであるのが好ましい。磁
性粒子の中心粒径が上記範囲未満では、十分な画像濃度
が得られないおそれがあり、逆に上記範囲を超えた場合
には、形成画像を高画質化する効果が不十分になるおそ
れがある。
【0017】さらに、上記磁性粒子を磁気ディスプレイ
の表示媒体として使用する場合には、表示品質等を考慮
すると、その中心粒径(D50)が50〜500μmであ
るのが好ましい。磁性粒子の飽和磁化は、当該磁性粒子
の用途に応じて、適宜、好ましい範囲が設定される。た
とえば磁性粒子を磁性キャリヤとして使用する場合は、
使用する画像形成装置の条件設定にもよるが、50〜7
0emu/g程度であるのが好ましい。また、磁性粒子
を磁性トナーとして使用する場合は、30〜50emu
/g程度であるのが好ましい。さらに、磁性粒子を磁気
ティスプレイの表示媒体として使用する場合には、50
〜80emu/g程度であるのが好ましい。
【0018】上記この発明の磁性粒子においては、図に
みるように樹脂粉末Pが、当該磁性粒子Mの表面に露出
していないことが好ましい。樹脂粉末が磁性粒子の表面
に露出した場合には、磁性粒子全体の飽和磁化が上記範
囲を下回るおそれがある。また、当該樹脂粉末を構成す
る樹脂の種類等にもよるが、磁性粒子の耐久性が低下し
たり、あるいは耐環境安定性が低下したりするおそれが
ある。
【0019】かかるこの発明の磁性粒子は、種々の方法
で製造することができるが、とくに前述した懸濁重合法
を利用して製造するのが好ましい。より詳しくは、結着
樹脂の元になるラジカル重合性のビニル単量体中に、樹
脂粉末と、磁性粉その他の添加剤とを配合した液状のモ
ノマー相を、水系の分散媒中に液滴状に分散させつつ加
熱して、ビニル単量体を重合させることで、この発明の
磁性粒子が製造される。上記懸濁重合法によれば、前記
のごとく粒度分布が狭くかつ小粒径で、しかも球状に近
い流動性にすぐれた磁性粒子が得られる。
【0020】上記懸濁重合法に使用される、結着樹脂の
元になるラジカル重合性のビニル単量体としては、これ
に限定されないが、たとえばモノビニル芳香族単量体、
アクリル系単量体、ビニルエステル系単量体、ビニルエ
ーテル系単量体、ジオレフィン系単量体、モノオレフィ
ン系単量体、ハロゲン化オレフィン系単量体等があげら
れる。
【0021】上記のうちモノビニル芳香族単量体として
は、一般式(1) :
【0022】
【化1】
【0023】(式中、R1 は水素原子、低級アルキル基
またはハロゲン原子、R2 は水素原子、低級アルキル
基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アミノ基、ニトロ
基、ビニル基、スルホ基、ナトリウムスルホナト基、カ
リウムスルホナト基またはカルボキシル基を表す。)で
表されるモノビニル芳香族炭化水素、例えばスチレン、
α−メチルスチレン、ビニルトルエン、α−クロロスチ
レン、o,m,p−クロロスチレン、p−エチルスチレ
ン、スチレンスルホン酸ナトリウムなどがあげられる。
【0024】アクリル系単量体としては、下記一般式
(2) :
【0025】
【化2】
【0026】(式中、R3 は水素原子または低級アルキ
ル基、R4 は水素原子、炭素数12までの炭化水素基、
ヒドロキシアルキル基、ビニルエステル基またはアミノ
アルキル基を表す。)で表されるアクリル系単量体、例
えばアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−
エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル
酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ヘキシ
ル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、β−ヒドロキ
シアクリル酸エチル、γ−ヒドロキシアクリル酸ブチ
ル、δ−ヒドロキシアクリル酸ブチル、β−ヒドロキシ
メタクリル酸エチル、γ−アミノアクリル酸プロピル、
γ−N,N−ジエチルアミノアクリル酸プロピル、エチ
レングリコールジメタクリル酸エステル、テトラエチレ
ングリコールジメタクリル酸エステルなどがあげられ
る。
【0027】ビニルエステル系単量体としては、下記一
般式(3) :
【0028】
【化3】
【0029】(式中、R5 は水素原子または低級アルキ
ル基を表す。)で表されるビニルエステル系単量体があ
げられ、例えばギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニルなどがあげられる。ビニルエーテル系単量体とし
ては、下記一般式(4) :
【0030】
【化4】
【0031】(式中、R6 は炭素数12までの1価の炭
化水素基を表す。)で表されるビニルエーテル系単量体
があげられ、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチ
ルエーテル、ビニル−n−ブチルエーテル、ビニルフェ
ニルエーテル、ビニルシクロヘキシルエーテルなどがあ
げられる。ジオレフィン系単量体としては、下記一般式
(5) :
【0032】
【化5】
【0033】(式中、R7 ,R8 およびR9 は同一また
は異なって、水素原子、低級アルキル基またはハロゲン
原子を表す。)で表されるジオレフィン系単量体があげ
られ、例えばブタジエン、イソプレン、クロロプレンな
どがあげられる。モノオレフィン系単量体としては、下
記一般式(6) :
【0034】
【化6】
【0035】(式中、R10,R11は同一または異なっ
て、水素原子または低級アルキル基を表す。)で表され
るモノオレフィン系単量体があげられ、例えばエチレ
ン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、4−メチ
ルペンテン−1などがあげられる。さらにハロゲン化オ
レフィン系単量体としては、例えば塩化ビニル、塩化ビ
ニリデンなどがあげられる。
【0036】これらは単独で使用できる他、2種以上を
併用することもできる。たとえば、最も一般的なスチレ
ン−アクリル系の結着樹脂を含む磁性粒子を製造する場
合には、ビニル単量体としてスチレンとアクリル系単量
体とを併用すればよい。また上記結着樹脂は、磁性粒子
の耐久性、耐熱性等を向上するとともに、樹脂粉末や磁
性粉を、結着樹脂とより一層強固に一体化するために、
架橋されていてもよい。結着樹脂を架橋するには、上記
ビニル単量体を、多官能のビニル単量体と共重合させれ
ばよい。
【0037】多官能のビニル単量体としては、たとえば
ジビニルベンゼン等のジビニル化合物、ジアリルフタレ
ート、ジアリルイソフタレート、ジアリルアジペート、
ジアリルグリコレート、ジアリルマレエート、ジアリル
セバケート等のジアリル化合物、トリアリルホスフェー
ト、トリアリルアコニテート、トリアリルシアヌレー
ト、トリメリット酸アリルエステル、ピロメリット酸ア
リルエステル等のトリアリル化合物、1,6−ヘキサン
ジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジア
クリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエ
チレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコ
ールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアク
リレート、ブチレングリコールジアクリレート、ペンタ
エリスリトールジアクリレート、1,4−ブタンジオー
ルジアクリレート等のジアクリレート化合物、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリアクリレート等のトリアクリレート化合物、1,
6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチル
グリコールジメタクリレート、エチレングリコールジメ
タクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレー
ト、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプ
ロピレングリコールジメタクリレート、ブチレングリコ
ールジメタクリレート等のジメタクリレート化合物、ト
リメチロールプロパントリメタクリレート等のトリメタ
クリレート化合物、ジペンタエリスリトールヘキサアク
リレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレー
ト、N,N,N′,N′−テトラキス(β−ヒドロキシ
エチル)エチレンジアミンのアクリル酸エステル等のポ
リ(メタ)アクリレート化合物、アリルアクリレート、
アリルメタクリレート等のアリル−アクリル系化合物、
N,N′−メチレンビスアクリルアミド、N,N′−メ
チレンビスメタクリルアミド等のアクリルアミド化合
物、ポリウレタンアクリレート、エポキシアクリレー
ト、ポリエーテルアクリレート、ポリエステルアクリレ
ート等のプレポリマー、などがあげられる。
【0038】多官能のビニル単量体の配合量は、ビニル
単量体の総量100重量部中の、2重量部以上であるの
が好ましい。多官能のビニル単量体の配合量が上記範囲
未満では、架橋度が低すぎて、耐久性、耐熱性向上の効
果が十分に得られないおそれがある。なお、この発明の
磁性粒子を磁性トナーとして使用する場合、多官能のビ
ニル単量体の配合量は、上記範囲内でもとくに10重量
部以下であるのが好ましい。
【0039】多官能のビニル単量体の配合量が上記範囲
を超えた場合には、磁性トナーの、紙への定着性が低下
するおそれがある。また、この発明の磁性粒子を磁性キ
ャリヤや磁気ディスプレイの表示媒体として使用する場
合には、その機械的強度等を考慮すると、多官能のビニ
ル単量体の配合量は、上記範囲内でもとくに、3〜50
重量部であるのが好ましい。
【0040】上記ビニル単量体を含むモノマー相中に配
合されて、重合後の磁性粒子中に内包される樹脂粉末と
しては、前記のように密度1.2g/cm3 以下で、か
つビニル単量体や水系の分散媒に溶解しない、種々の樹
脂製の粉末が使用できる。この発明において、樹脂粉末
を構成する樹脂が、ビニル単量体や水系の分散媒に溶解
しないものに限定されるのは、これらの媒体に溶解する
樹脂粉末を使用したのでは、結着樹脂B中に樹脂粉末P
を内包した、図1に示す構造の磁性粒子Mを、懸濁重合
法によって製造できないからである。
【0041】また、樹脂粉末の密度が上記範囲に限定さ
れるのは、これより密度の高い樹脂粉末を使用しても、
磁性粒子を軽量化する効果が得られないからである。な
おバインダー型の磁性キャリヤにおいては従来、その帯
電性や表面硬度等を改善するために、メラミン樹脂、ユ
リア樹脂、グアナミン樹脂等のアミノ樹脂の粉末を分散
させる場合がある。
【0042】しかし、これらアミノ樹脂の密度は1.4
〜2.1g/cm3 程度あって、この発明で使用する樹
脂粉末に比べて重いため、当該アミノ樹脂の粉末を分散
させた従来の磁性粒子は、軽量化されないだけでなく、
却って重量が増加する場合もある。また、上記アミノ樹
脂は一般に、ビニル単量体に対する親和性が低いので、
重合過程でモノマー相の液滴の表面に移動する。そし
て、この発明における樹脂粉末のように磁性粒子中に内
包されずに、磁性粒子の表面付近に、その一部を露出さ
せた状態で存在し、この状態ではじめて、帯電性改善等
の効果を発揮するものである。
【0043】よって上記アミノ樹脂粉末を使用した磁性
粒子は、この発明の磁性粒子とは、その構成も作用効果
も、全く相違している。この発明の磁性粒子において樹
脂粉末を構成する、密度1.2g/cm3 以下で、かつ
ビニル単量体や水系の分散媒に溶解しない樹脂として
は、これに限定されないが、たとえば架橋されたスチレ
ン系樹脂、架橋されたスチレン−(メタ)アクリル系樹
脂等の架橋樹脂や、あるいはポリプロピレン、ポリエチ
レン等のオレフィン系樹脂、ふっ素樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂等があげられる。上記のうち架橋樹脂は、前述
したジビニルベンゼン等の多官能のビニル単量体を共重
合させて得られる。
【0044】なお図1に示すように、樹脂粉末Pを、磁
性粒子Mの表面に露出しないように内包させるには、当
該樹脂粉末Pを構成する樹脂として、モノマー相との親
和性にすぐれたものを、上記例示の樹脂の中から、適宜
選択して使用すればよい。より具体的には、使用するモ
ノマー相中の液状成分(その主体はビニル単量体であ
る)の接触角が63°以下の樹脂が、当該モノマー相と
の親和性にすぐれたものとして、好適に採用される。
【0045】モノマー相中の液状成分の接触角が63°
を超える、モノマー相との親和性の低い樹脂からなる粉
末は、重合過程で、モノマー相の液滴の表面に露出して
しまうため、前述したアミノ樹脂の粉末と同様に磁性粒
子中に内包されない。なお上記樹脂に対する、モノマー
相中の液状成分の接触角は、上記範囲内でもとくに60
°以下であるのが好ましい。
【0046】上記樹脂からなる樹脂粉末の粒径は、この
発明ではとくに限定されないが、その中心粒径(D50
が、前記磁性粒子の中心粒径の1/3以下であるのが好
ましい。樹脂粉末の中心粒径が上記範囲を超えた場合に
は、磁性粒子を、流動性のよいきれいな球形に形成でき
ないおそれがある。また、上記のような粒径の大きな樹
脂粉末は、モノマー相の液滴中に入り込める個数が少な
くなる結果、個々の樹脂粉末の重量のばらつきによっ
て、製造される磁性粒子の重量のばらつきが大きくなる
おそれもある。
【0047】なお樹脂粉末の中心粒径は、上記範囲内で
もとくに3μm以上であるのが好ましい。樹脂粉末の中
心粒径が3μm未満では凝集しやすくなって、モノマー
相中に均一に分散するのが容易でなくなり、磁性粒子を
きれいな球形に形成できなくなったり、樹脂粉末が磁性
粒子の表面に露出したり、あるいは磁性粒子が、樹脂粉
末の凝集した部分から割れやすくなったりするおそれが
ある。
【0048】樹脂粉末の配合量は、当該樹脂粉末や磁性
粒子の密度等に合わせて、適宜設定される。上記樹脂粉
末は、種々の方法にて製造することができるが、とく
に、前述した好適な粒径の範囲に入る小粒径のものを効
率的に製造するには、乳化重合法や分散重合法が採用さ
れる。とくに後者の、単量体は溶解するがその重合体は
溶解しない分散媒中で、攪拌下、単量体を重合させる分
散重合法にて製造された樹脂粉末は、その粒度分布がほ
ぼ単分散であるとともに、乳化重合法にて製造されたも
ののように、その表面に乳化剤に起因す極性基を有さ
ず、耐環境安定性にすぐれるため、この発明により好適
に採用される。
【0049】上記樹脂粉末とともにモノマー相中に配合
されて、重合後の磁性粒子中に分散される磁性粉として
は、強磁性を示す金属やその合金、各種のフェライト、
あるいは強磁性を示す元素を含有しないが、適当に熱処
理することによって強磁性を示す合金等、現在知られて
いるあらゆる種類の磁性材料の粉末を使用することがで
きる。
【0050】強磁性を示す金属としては、鉄、コバル
ト、ニッケル等があげられ、上記のようにこれらの金属
を含有する合金を使用することもできる。フェライトと
しては、たとえば四三酸化鉄(Fe3 4 )、三二酸化
鉄(γ−Fe2 3 )、酸化鉄亜鉛(ZnFe2
4 )、酸化鉄イットリウム(Y3 Fe5 12)、酸化
鉄カドミウム(CdFe24 )、酸化鉄ガドリニウム
(Gd3 Fe5 4 )、酸化鉄銅(CuFe24 )、
酸化鉄鉛(PbFe1219)、酸化鉄ネオジム(NdF
eO3 )、酸化鉄バリウム(BaFe1219)、酸化鉄
マグネシウム(MgFe 2 4 )、酸化鉄マンガン(M
nFe2 4 )、酸化鉄ランタン(LaFeO3)等が
あげられる。また熱処理によって強磁性を示す合金とし
ては、たとえばマンガン−銅−アルミニウムや、マンガ
ン−銅−錫などの、マンガンと銅を含有するホイスラー
合金等があげられる。これらは単独で使用される他、2
種以上を併用することもできる。
【0051】磁性粉の粒径についてはとくに限定され
ず、通常の磁性粒子に使用されるのと同程度、すなわち
0.01〜5μm程度が好ましい。磁性粉の粒径が上記
範囲未満では、飽和磁化の低下を招いたり、モノマー相
の粘度が増大して、微小でかつ均一な粒径の磁性粒子が
得られなくなるおそれがある。また磁性粉の粒径が上記
範囲を超えると、均質な磁気特性の磁性粒子が得られな
くなるおそれがある。
【0052】磁性粉の配合量は、磁性粒子の用途によっ
て異なるが、磁性キャリヤの場合には、前述した飽和磁
化を得るために、ビニル単量体の総量100重量部に対
して、100〜250重量部であるのが好ましく、15
0〜200重量部であるのがさらに好ましい。また磁性
トナーの場合には、ビニル単量体の総量100重量部に
対して、2〜20重量部であるのが好ましく、5〜10
重量部であるのがさらに好ましい。さらに磁気ディスプ
レイの表示媒体の場合には、ビニル単量体の総量100
重量部に対して、100〜300重量部であるのが好ま
しく、150〜250重量部であるのがさらに好まし
い。
【0053】磁性粉は、モノマー相への分散性、分散安
定性を向上させるとともに、結着樹脂に対する親和性を
向上させるために、チタネートカップリング剤、シラン
カップリング剤、アルミニウムカップリング剤等のカッ
プリング剤で処理して表面を疎水化するのが好ましい。
上記ビニル単量体、樹脂粉末および磁性粉を含むモノマ
ー相にはさらに、ビニル単量体を重合させるための重合
開始剤が配合される。
【0054】重合開始剤としては、水系の分散媒に不溶
で、かつビニル単量体と相溶性のあるものが好ましく、
たとえばアゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾ
ビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′
−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)、2,2′−アゾビス−(2−シクロプロピ
ルプロピオニトリル)、2,2′−アゾビス−(2−メ
チルプロピオニトリル)、2,2′−アゾビス−(2−
メチルブチロニトリル)、1,1′−アゾビス−(シク
ロヘキサン−1−カルボニトリル)、2−フェニルアゾ
−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、ジ
メチル−2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオネー
ト)等のアゾ化合物;クメンヒドロペルオキシド、t−
ブチルヒドロペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジ
−t−ブチルペルオキシド、過酸化ベンゾイル、過酸化
ラウロイル等の過酸化物が使用できるほか、紫外線や可
視光線の照射による重合を行う場合には、従来公知の光
重合開始剤を使用することもできる。これらは単独で使
用される他、2種以上を併用することもできる。
【0055】重合開始剤の配合量は、ビニル単量体の総
量100重量部に対して0.001〜10重量部、好ま
しくは0.01〜6重量部の範囲である。なおγ線、加
速電子線等を用いて重合を開始させることも可能であ
り、この場合には重合開始剤を使用しなくてもよい。ま
た、紫外線と各種光増感剤とを組合せて重合を開始して
もよい。
【0056】また必要に応じて、以上の各成分の他に、
種々の添加剤、たとえば電荷制御剤やオフセット防止剤
(離型剤)等を配合することもできる。電荷制御剤は、
磁性粒子を2成分系現像剤のキャリヤや、1成分系現像
剤としての磁性トナーに使用する場合に配合されるもの
で、帯電極性に応じて、正電荷制御用または負電荷制御
用のいずれかの電荷制御剤が使用される。
【0057】正電荷制御用の電荷制御剤としては、塩基
性窒素原子を有する有機化合物、例えば塩基性染料、ア
ミノピリン、ピリミジン化合物、多核ポリアミノ化合
物、アミノシラン類等や、上記各化合物で表面処理され
た充填剤等があげられる。負電荷制御用の電荷制御剤と
しては、ニグロシンベース(CI5045)、オイルブラック
(CI26150 )、ボントロンS、スピロンブラック等の油
溶性染料;スチレン−スチレンスルホン酸共重合体等の
電荷制御性樹脂;カルボキシ基を含有する化合物(例え
ばアルキルサリチル酸金属キレート等)、金属錯塩染
料、脂肪酸金属石鹸、樹脂酸石鹸、ナフテン酸金属塩等
があげられる。
【0058】電荷制御剤は、ビニル単量体の総量100
重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.5
〜8重量部の割合で使用される。オフセット防止剤は磁
性粒子の凝集を防止するためのもので、脂肪族系炭化水
素、脂肪族金属塩類、高級脂肪酸類、脂肪酸エステル類
もしくはその部分ケン化物、シリコーンオイル、各種ワ
ックス等があげられる。中でも、重量平均分子量が10
00〜10000程度の脂肪族系炭化水素が好ましい。
具体的には、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエ
チレン、パラフィンワックス、炭素原子数4以上のオレ
フィン単位からなる低分子量のオレフィン重合体、シリ
コーンオイル等の1種または2種以上の組み合わせが適
当である。
【0059】オフセット防止剤は、ビニル単量体の総量
100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは
0.5〜8重量部の割合で使用される。この発明の磁性
粒子を磁性トナーとして使用する場合には、さらに着色
剤を配合することもできる。着色剤としては、カーボン
ブラック、アニリンブルー、カルコオイルブルー、クロ
ムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレ
ッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロライド、
フタロシアニンブルー、マラカイトグリーン、ローズベ
ンガル等、従来公知の種々の着色剤を使用することがで
きる。着色剤は、ビニル単量体の総量100重量部に対
して1〜15重量部、好ましくは5〜10重量部の割合
で使用される。
【0060】上記各成分からなるモノマー相が分散され
る水系の分散媒としては、ビニル単量体等の原料成分お
よび重合後の磁性粒子を全く溶解しないか、あるいは殆
ど溶解せず、しかも不活性な、たとえば水または水系の
溶媒などがあげられる。良好な分散状態を得るため、上
記分散媒には懸濁安定剤を配合するのが好ましい。
【0061】懸濁安定剤としては従来公知の種々の懸濁
安定剤が使用できるが、目的とする磁性粒子の粒径が、
磁性キャリヤの場合50〜100μm、磁性トナーの場
合5〜10μm、磁気ディスプレイの表示媒体の場合5
0〜500μmであることを考慮すると、懸濁分散能力
にすぐれている必要があり、また製造後の磁性粒子の特
性に影響を与えないためには、磁性粒子から除去しやす
いものである必要がある。上記の要件を満たす好適な懸
濁安定剤としては、たとえばリン酸三カルシウム等のリ
ン酸カルシウム塩と、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウムとの組み合わせ等があげられる。
【0062】上記分散媒中に、前記の各成分を含有する
モノマー相を加え、たとえば102〜108 ダイン/c
m程度の剪断力で攪拌すると、モノマー相が分散媒中に
懸濁して球状に造粒される。この状態で、−30〜90
℃、特に30〜80℃の温度で0.1〜50時間程度の
重合を行うと、ビニル単量体が重合して球状の磁性粒子
が得られる。このとき、酸素による重合の停止反応を抑
制するために反応系内を不活性ガスで置換することが好
ましい。
【0063】
【実施例】以下にこの発明を、実施例、比較例に基づい
て説明する。 実施例1 乾燥した窒素雰囲気下で、樹脂粉末としての、スチレン
(St)−ジビニルベンゼン(DVB)共重合体粉末
(重量比St:DVB=9:1、密度1.05g/cm
3 、中心粒径10μm)60重量部と、下記に示す各成
分とを混合してペースト状のモノマー相を作製した。な
お上記樹脂粉末に対する、下記ビニル単量体混合物(ス
チレン:ブチルメタクリレート:ジビニルベンゼン=2
8:8:4)の接触角は60°であった。
【0064】 成 分 重量部 ・ビニル単量体: スチレン 28 ブチルメタクリレート 8 ジビニルベンゼン 4 ・磁性粉: 四三酸化鉄粉(チタン工業社製の品番BL−200、中心粒径0.5μm) 40 ・重合開始剤: 2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル) 2.4 ・チタネートカップリング剤(味の素社製の品番KR−TTS) 0.2 つぎに、水系分散媒としての蒸留水600重量部に、懸
濁安定剤としての第3リン酸カルシウム30重量部およ
びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5重量部
を溶解した後、上記モノマー相を加え、TKホモミキサ
ー高粘度用〔特殊機化工業社製〕を用いて回転数750
0r.p.m.で15分間攪拌して懸濁させて、モノマ
ー相を液滴化した。
【0065】つぎに、この懸濁液をセパラブルフラスコ
中に移し替え、窒素雰囲気下、回転数300r.p.
m.で攪拌しつつ80℃に加熱して、5時間重合反応さ
せた。そして、重合粒子をろ別して希酸洗浄、水洗浄、
乾燥を行って、磁性粒子を得た。 比較例1 乾燥した窒素雰囲気下で、下記に示す各成分を混合して
作製したペースト状のモノマー相を使用したこと以外
は、実施例1と同様にして磁性粒子を得た。
【0066】 成 分 重量部 ・ビニル単量体: スチレン 70 ブチルメタクリレート 20 ジビニルベンゼン 10 ・磁性粉: 四三酸化鉄粉(チタン工業社製の品番BL−200、中心粒径0.5μm) 40 ・重合開始剤: 2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル) 2.4 ・チタネートカップリング剤(味の素社製の品番KR−TTS) 0.2 比較例2 樹脂粉末として、スチレン(St)−スチレンスルホン
酸ナトリウム(SSS)−ジビニルベンゼン(DVB)
共重合体粉末(重量比St:SSS:DVB=9:1:
1、密度1.10g/cm3 、中心粒径10μm)60
重量部を使用したこと以外は、実施例1と同様にしてモ
ノマー相を作製し、磁性粒子を得た。なお上記樹脂粉末
に対する、ビニル単量体混合物(スチレン:ブチルメタ
クリレート:ジビニルベンゼン=28:8:4)の接触
角は68°であった。 比較例3 樹脂粉末として、ベンゾグアナミン樹脂(日本触媒化学
工業(株)製)の粉砕粉末(密度2.0g/cm3 、中
心粒径3.2μm)60重量部を使用したこと以外は、
実施例1と同様にしてモノマー相を作製し、磁性粒子を
得た。なお上記樹脂粉末に対する、ビニル単量体混合物
(スチレン:ブチルメタクリレート:ジビニルベンゼン
=28:8:4)の接触角は66°であった。
【0067】上記実施例、比較例の磁性粒子の密度(g
/cm3 )と飽和磁化(emu/g)とを、常法にて測
定するとともに、下記の実機試験を行って、その特性を
評価した。 実機試験 実施例、比較例の磁性粒子を磁性キャリヤとして、トナ
ー(三田工業(株)製の静電式複写機DC−2585
用)と混合して、トナー濃度8重量%の2成分系現像剤
を製造した。
【0068】そしてこの現像剤を、上記静電式複写機に
使用して、40000枚の連続画像形成を行った。そし
て1枚目、5000枚目、10000枚目、20000
枚目、30000枚目、および40000枚目の画像を
形成した段階で、形成画像と装置内部とを目視にて観察
して、画像不良の有無と、装置内部でのトナーの異常の
有無とを記録した。そして、画像不良およびトナーの異
常がともにない場合は表中に○を記し、画像不良または
トナーの異常が観察された場合は表中に×を記すととも
に、欄外に不良または異常の詳細を記した。また、画像
不良またはトナーの異常が僅かながら観察されたが、実
用上、差し支えない場合は△を記した。
【0069】以上の結果を表1に示す。
【0070】
【表1】
【0071】*1:画像へのキャリヤ飛び発生。 *2:画像形成装置の現像スリーブからの、現像剤の落
下が発生。
【0072】
【発明の効果】以上、詳述したようにこの発明の磁性粒
子は、密度の小さい樹脂粉末を内包させているので、通
常のバインダー型の磁性粒子に比べてさらなる軽量化が
可能であるとともに、上記樹脂粉末は中実状であるた
め、空洞を内包させたものに比べて耐久性にすぐれてい
る。しかも、上記この発明の磁性粒子の、樹脂粉末以外
の部分は、結着樹脂中に磁性粉を均一に分散した構造で
あるため、飽和磁化が大きく変動することはなく、磁気
特性の安定したものを量産することが可能である。
【0073】よってこの発明の磁性粒子は、軽量でかつ
耐久性にすぐれ、しかも磁気特性の安定したものであっ
て、電子写真法を利用した画像形成装置に使用される磁
性キャリヤや磁性トナーとして使用した場合には、形成
画像の高画質化を可能とし、また磁気ディスプレイの表
示媒体として使用した場合には、表示の自由度を向上で
きるという、特有の作用効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の磁性粒子の一例の、内部構造を示
す、模式的な断面図である。
【符号の説明】
M 磁性粒子 B 結着樹脂 m 磁性粉 P 樹脂粉末
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 9/107 9/113 G03G 9/10 361

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結着樹脂中に磁性粉を分散するとともに、
    密度1.2g/cm3 以下の樹脂粉末を内包したことを
    特徴とする磁性粒子。
JP30657094A 1994-12-09 1994-12-09 磁性粒子 Pending JPH08167510A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010256520A (ja) * 2009-04-23 2010-11-11 Canon Inc トナー及び該トナーの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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