JPH0816417A - マルチプロセッサ装置 - Google Patents

マルチプロセッサ装置

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JPH0816417A
JPH0816417A JP17344394A JP17344394A JPH0816417A JP H0816417 A JPH0816417 A JP H0816417A JP 17344394 A JP17344394 A JP 17344394A JP 17344394 A JP17344394 A JP 17344394A JP H0816417 A JPH0816417 A JP H0816417A
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JP
Japan
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cpu
exclusive
access
request flag
cpus
Prior art date
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Application number
JP17344394A
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English (en)
Inventor
Kazuo Yorichika
和夫 頼近
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 処理速度が大きく異なる2つのCPUの内、
高速度のCPUが共有メモリの排他アクセス権を獲得す
る際の無駄な待ち時間をなくすこと。 【構成】 各CPU1,2は、共有メモリ3への排他ア
クセス要求を行う際、排他要求フラグ保持部6,7にそ
れぞれの排他要求フラグF1 ,F2 を設定し、アクセス
調停ワード保持部5に他方のCPUの排他識別子を設定
する。その際、低速度のCPU1は、保持部5の上位バ
イト5a,下位バイト5b共に設定するが、高速度のC
PU2は、下位バイト5bのみ設定する。そして、アク
セス調停ワード保持部5には、後で設定した方の識別子
が残る。CPU2の排他アクセス権獲得の判定は、次の
〜で行う。すなわち、CPU1の排他要求フラグ
1 が未設定であること。でなければ、下位バイト
5bにCPU2の排他識別子が設定されていること。
でもなければ、上位バイト5aにどちらの識別子も設
定されていないこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、処理速度差が大きい2
つのCPU(中央演算処理装置)と、該両CPUからア
クセス可能な共有メモリとを具え、それら2つのCPU
の共有メモリへのアクセス要求が競合した場合に、両C
PU間のアクセス調停を行うマルチプロセッサ装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】画像処理等の大容量データを取り扱う分
野では、複数のCPUを共通バスで接続し、それらのC
PUが共通にアクセスできる共有メモリを具えた密結合
タイプのマルチプロセッサ装置が広く使用されている。
図5は、従来のマルチプロセッサ装置の概要を示すブロ
ック図である。図5において、1,2はCPU、3は共
有メモリ、4は共有メモリ制御部、5はアクセス調停ワ
ード保持部、6,7は排他要求フラグ保持部、8は共有
資源、9は共通カウンタ、10は共通バスである。
【0003】CPU1,2は、共通バス10を介して互
いに接続されており、共有メモリ3上の共有資源8に対
して共通にアクセスする。共有メモリ制御部4は、CP
U1,2からのアクセス要求に応じて、共有メモリ3に
対するデータの読出・書込を制御する。このタイプの装
置においては、共有資源8の内、複数のプロセスが同時
にアクセスしてはならない部分を使って行う処理(以下
「クリティカル処理」という)を行うことがある。その
ようなクリティカル処理を行う場合、一方のCPUがア
クセスする時、他方のCPUからのアクセスを排除する
ための排他制御が必要である。
【0004】ここでまず、共通カウンタ9のインクリメ
ント動作を例にして、クリティカル処理について説明す
る。図8は、クリティカル処理を説明するための図であ
る。共有メモリ3上の共通カウンタ9をインクリメント
させる場合、通常は、次のような手順で処理が行われ
る。 (1)共通カウンタ9の値をレジスタにロードする(Loa
d Acc,Counter)。 (2)レジスタの値に“1”を加える(Add Acc,#1)。 (3)レジスタに保持されているインクリメント後の値
を、共通カウンタ9にリストアする(Store Acc,Counte
r) 。
【0005】そのような(1)〜(3)の手順を2つの
プロセスA,Bが同時に実行した場合、本来なら、シス
テムとして2回のインクリメント動作を行って、“2”
インクリメントされた値“N+2”となるはずのもの
が、“N+1”が共通カウンタ9に2回書き込まれ、そ
の結果は“N+1”となり、誤った値になってしまう。
そこで、排他制御を行って、一方が“1”インクリメン
トした後、他方が更に“1”インクリメントするように
する必要が生じる。
【0006】従来、このようなクリティカル処理を行う
場合は、専用のハードウェア機構の助けを借りて排他制
御を実現するか、各プロセスがある一定の処理手順を踏
むことにより排他制御を実現するかしている。スピンロ
ック方式は、後者の方式の内で広く用いられている手法
である。それは、各CPU1,2が、アクセス調停ワー
ド保持部5,排他要求フラグ保持部6,7を使って、所
定の条件が揃うまでループ処理を行って同期をとる点に
特徴がある。以下、その手順を説明する。
【0007】図6は、従来のマルチプロセッサ装置の処
理手順を示すフローチャートである。図6(イ)は、C
PU1が実行するプロセスAの処理を示し、図6(ロ)
は、CPU2が実行するプロセスBの処理を示す。 ステップA1…共有メモリ3上に用意された排他要求フ
ラグ保持部6の排他要求フラグF1 をONに設定する。 ステップA2…共有メモリ3上に用意されたアクセス調
停ワード保持部5のアクセス調停ワードに、どちらのC
PUに先にアクセス権を与えるかを決定するため、排他
識別子として、他方のCPU2の番号“02H”
(“H”は、16進表示であることを意味する、以下同
じ)を設定する。
【0008】今、プロセスAが、排他識別子として、他
方のCPU2の番号“02H”を設定し、プロセスBも
同様に排他識別子として、他方のCPU1の番号“01
H”を設定したとすると、プロセスAの方が先着ならば
プロセスBが書き込んだ“01H”が保持される。ま
た、プロセスBの方が先着ならばプロセスAが書き込ん
だ“02H”が保持される。その結果、アクセス調停ワ
ード保持部5には、アクセス権を確保しているCPUの
識別子が保持されることになる。
【0009】ステップA3…CPU2のために用意され
ている排他要求フラグ保持部7の排他要求フラグF2
ONになっているか否かを調べることにより、プロセス
Bが既に排他要求のためのステップB1を実行したか否
かを判別する。 ステップA4…排他要求フラグF2 がONになっている
とき、プロセスBが既に排他アクセス権を獲得済である
か、または排他アクセス権を要求中であるということに
なる。そこで、アクセス調停ワード保持部5に設定され
た排他識別子が、自分の番号“01H”になっているか
否かを判別する。その結果、“01H”になっていれ
ば、自分がアクセス権を獲得したと判断する。 ステップA5…クリティカル処理を実行する。 ステップA6…排他要求フラグ保持部6の排他要求フラ
グF1 をOFFにする。
【0010】以上、CPU1が実行するプロセスAを中
心に説明したが、CPU2が実行するプロセスBもそれ
と同様に処理される。また、排他制御を行うに当たり、
排他要求フラグの他にアクセス調停ワードを用いている
が、その理由は、排他要求フラグだけ用いると、CPU
1,2が同時に排他要求フラグを設定した時、互いに他
方にアクセス権があると判断して、ロックされてしまう
からである。従来のマルチプロセッサ装置においては、
そのようにして排他制御が実現されていた。
【0011】なお、このようなマルチプロセッサ装置に
関連する従来の文献としては、例えば、特開平4−34
3143号公報,特開平5−12041号公報,特開昭
64−76266号公報等がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
(問題点)しかしながら、前記した従来の技術には、C
PU1とCPU2とで処理速度が大きく異なっている場
合に、処理速度の速いCPU側で無駄な時間が消費さ
れ、相対的な処理効率が低下するという問題点があっ
た。
【0013】(問題点の説明)図7は、従来のマルチプ
ロセッサ装置における各CPUの処理の時間的関係を示
す図である。なお、図7中のA1〜A6及びB1〜B6
は、図6における各ステップに対応している。CPU1
は、処理速度が遅いため、各ステップA1〜A6間の時
間間隔(以下、「命令実行サイクル」という)が長くな
っている。一方、CPU2は、処理速度がCPU1より
格段に速いため、命令実行サイクルが短くなっている。
【0014】ステップA1とB1は、ほぼ同時に実行さ
れており、CPU2の次のステップB2,B3は、所定
の命令実行サイクルで実行されているが、ステップB4
では、CPU1のステップA2が実行されるまで排他識
別子が“02H”に変わらないため、次のステップB5
に移れない。そこで、ステップA2が実行されるまでの
間CPU2はスピンロック状態となり、無駄に時間を消
費することになる。また、アクセス権確定後も、今度は
CPU1がアクセス権待ちのスピンロック状態となり、
システム全体の処理効率が低下してしまう。本発明は、
そのような問題点を解決することを課題とするものであ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明のマルチプロセッサ装置では、処理速度が異
なる2つのCPUと、前記両CPUからアクセス可能な
共有メモリと、前記各CPUから前記共有メモリへの排
他アクセス要求があったことを示す排他要求フラグを、
各CPUに対応させて保持する排他要求フラグ保持手段
と、順次上書きしながら上位ビット側と下位ビット側の
それぞれに排他識別子を保持するアクセス調停ワード保
持手段と、前記2つのCPUの内の低速度CPUが前記
共有メモリへの排他アクセス要求を行う際、前記排他要
求フラグ保持手段に該CPUの排他要求フラグを設定
し、前記アクセス調停ワード保持手段の上位ビット側と
下位ビット側とに前記2つのCPUの内の高速度CPU
の排他識別子を書き込んだ後、前記高速度CPUの排他
要求フラグが未設定であるか、前記アクセス調停ワード
保持手段の下位ビット側に前記低速度CPUの排他識別
子が保持されているかのいずれかの場合に、排他アクセ
ス権を獲得する低速度CPU用アクセス権獲得手段と、
前記高速度CPUが前記共有メモリへの排他アクセス要
求を行う際、前記排他要求フラグ保持手段に該CPUの
排他要求フラグを設定し、前記アクセス調停ワード保持
手段の下位ビット側に前記低速度CPUの排他識別子を
書き込んだ後、前記低速度CPUの排他要求フラグが未
設定であるか、前記アクセス調停ワード保持手段の下位
ビット側に前記高速度CPUの排他識別子が保持されて
いるか、または、前記アクセス調停ワード保持手段の上
位ビット側にいずれの排他識別子も設定されていないか
のいずれかの場合に、排他アクセス権を獲得する高速度
CPU用アクセス権獲得手段とを具えることとした。
【0016】
【作 用】低速度CPU用アクセス権獲得手段は、低
速度CPUが排他アクセス要求を行う際、排他要求フラ
グ保持手段に該CPUの排他要求フラグを設定し、アク
セス調停ワード保持手段の上位ビット側と下位ビット側
とにもう一方のCPUである高速度CPUの排他識別子
を設定する。その後、高速度CPUの排他要求フラグと
アクセス調停ワード保持手段の下位ビット側を調べて、
高速度CPUの排他要求フラグが未設定であれば、排他
アクセス権を獲得する。また、高速度CPUの排他要求
フラグが設定済の場合は、前記アクセス調停ワード保持
手段の下位ビット側に低速度CPUの排他識別子が設定
されていれば、排他アクセス権を獲得する。
【0017】一方、高速度CPU用アクセス権獲得手段
は、高速度CPUが排他アクセス要求を行う際、前記排
他要求フラグ保持手段に該CPUの排他要求フラグを設
定し、アクセス調停ワード保持手段の下位ビット側にも
う一方のCPUである低速度CPUの排他識別子を設定
する。その後、低速度CPUの排他要求フラグとアクセ
ス調停ワード保持手段の内容を調べて、低速度CPUの
排他要求フラグが未設定であれば、排他アクセス権を獲
得する。また、低速度CPUの排他要求フラグが設定済
の場合は、前記アクセス調停ワード保持手段の下位ビッ
ト側に高速度CPUの排他識別子が設定されていれば、
排他アクセス権を獲得する。さらに、低速度CPUの排
他要求フラグが設定済で、かつ、前記アクセス調停ワー
ド保持手段の下位ビット側に低速度CPUの排他識別子
が設定されているが、上位ビット側にはいずれの排他識
別子も設定されていなければ、排他アクセス権を獲得す
る。
【0018】そのようにして、2つのCPUの処理速度
が大きく異なっている場合で、2つのCPUの共有メモ
リへの排他アクセス要求が競合する場合でも、高速度C
PUは、低速度CPUが排他識別子の設定を行うのを待
つことなく、アクセス権を獲得する。そのため、高速度
CPUがスピンロック状態となって無駄な時間が消費さ
れることはなくなり、処理効率の低下を防止する。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1は、本発明の概要を示すブロック図で
ある。符号は、図5のもに対応し、アクセス調停ワード
保持部5中の5aは上位バイト保持部、5bは下位バイ
ト保持部である。アクセス調停ワード保持部5は、一方
のCPUがワード単位でアクセスし、他方のCPUがバ
イト単位でアクセスするというように、異なるビット幅
(ワード/バイト,ダブルワード/ワード等)でのアク
セスが可能なようになっている。すなわち、ワード単位
でアクセスする際には、上位バイト保持部5aと下位バ
イト保持部5bを同時にアクセスし、バイト単位でアク
セスする際には、下位バイト保持部5bのみをアクセス
する。その際、各CPU1,2においては、処理速度の
遅いCPU1は、ワード単位でアクセスし、処理速度の
速いCPU2は、バイト単位でアクセスするというよう
に、アクセス調停ワード保持部5をアクセスする際のア
クセスのビット幅を変更するようにしている。
【0020】また、共有メモリ3へのワードアクセスと
バイトアクセスが競合した場合、共有メモリ制御部4
は、ワードアクセスの間にバイトアクセスが割り込むこ
とがなく、また、バイトアクセスの場合には他方のバイ
トに影響を与えないという性質を持っている。本発明
は、そのような性質を利用している。
【0021】図2は、本発明の原理を説明するための図
である。図2(a)は、上位バイト保持部5a,下位バ
イト保持部5bに共に初期値“00H”を設定した状態
を示している。そして、図2(b),(c)は、CPU
1がCPU2の排他識別子“02H”を上位バイト保持
部5aと下位バイト保持部5bに書き込んだ後、CPU
2がCPU1の排他識別子“01H”を下位バイト保持
部5bに書き込んだ状態を示している。また,図2
(d),(e)は、CPU2がCPU1の排他識別子
“01H”を下位バイト保持部5bに書き込んだ後、C
PU1がCPU2の排他識別子“02H”を上位バイト
保持部5aと下位バイト保持部5bに書き込んだ状態を
示している。
【0022】このように、CPU1,CPU2の順にア
クセス調停ワード保持部5への書き込みが行われた場合
は、アクセス調停ワード保持部5の最終状態は、図2
(c)となり、下位バイト保持部5bには、先にアクセ
スを行ったCPU1の排他識別子“01H”が保持され
る。また、CPU2,CPU1の順にアクセス調停ワー
ド保持部5への書き込みが行われた場合は、アクセス調
停ワード保持部5の最終状態は、図2(e)となり、上
位バイト保持部5a,下位バイト保持部5b共に、先に
アクセスを行ったCPU2の排他識別子“02H”が保
持される。そのため、最終状態になれば、下位バイト保
持部5bに何が保持されているかで、アクセス権の確定
が可能になる。
【0023】しかし、最終状態になるのを待っていて
は、従来のものと同様に、高速度CPUが無駄な時間を
消費することになってしまう。そこで、過渡状態に注目
すると、図2(d)の状態では、上位バイト保持部5a
の内容を調べることにより、図2(e)への移行途中で
あることが分かる。そのことを利用すると、最終状態の
図2(e)になるのを待たなくても、CPU2がCPU
1より先にアクセスしたことが分かり、CPU1がアク
セス調停ワード保持部5への書込処理を実行する前にア
クセス権の確定が可能になる。なお、もう一方の過渡状
態である図2(b)の状態では、図2(c)への移行途
中なのか、最終状態の図2(e)なのか分からないが、
CPU1はCPU2より処理速度が遅いので、最終状態
の図2(c)の状態になるのを待っていても、無駄な時
間を消費することにはならない。
【0024】図3は、本発明の処理手順を示すフローチ
ャートである。図3(イ)は、低速度のCPU1が実行
するプロセスAの処理を示し、図3(ロ)は、高速度の
CPU2が実行するプロセスBの処理を示している。 ステップA1…共有メモリ3上に用意された排他要求フ
ラグ保持部6の排他要求フラグF1 をONに設定する。 ステップA2…アクセス調停ワード保持部5の上位バイ
ト保持部5aと下位バイト保持部5bの両方に、排他識
別子として、もう一方のCPUであるCPU2の番号
“02H”を設定する。
【0025】ステップA3…CPU2のために用意され
ている排他要求フラグ保持部7の排他要求フラグF2
ONになっているか否かを調べることにより、プロセス
Bが既に排他要求のためのステップB1を実行したか否
かを判別する。 ステップA4…排他要求フラグF2 がONになっていれ
ば、プロセスBが既に排他アクセス権を獲得済である
か、または排他アクセス権を要求中であるということに
なる。そこで、アクセス調停ワード保持部5の下位バイ
ト保持部5bに設定された排他識別子が、自分の番号
“01H”になっているか否かを判別する。その結果、
“01H”になっていれば、自分がアクセス権を獲得し
たと判断する。 ステップA5…クリティカル処理を実行する。 ステップA6…排他要求フラグ保持部6の排他要求フラ
グF1 をOFFにする。その結果、両方の排他要求フラ
グがOFFになり、いずれのアクセス要求もない状態に
なったら、アクセス調停ワード保持部5の上位バイト保
持部5a,下位バイト保持部5bの設定も初期値“00
H”に戻す。
【0026】一方、CPU2上のプロセスBの処理は、
図3(ロ)のようになり、ステップB1,B3,B4,
B6,B7は、それぞれ、図3(イ)のステップA1,
A3,A4,A5,A6と同様である。しかし、ステッ
プB2では、アクセス調停ワード保持部5の下位バイト
保持部5bのみにもう一方のCPUであるCPU1の番
号“01H”を設定する。また、ステップB4で自分の
番号“02H”になっていなかったとき、ステップB5
で、上位バイト保持部5aを調べて、その内容が“00
H”であるか否かを判別し、“00H”であれば、その
時点で排他アクセス権を獲得する。
【0027】図4は、本発明における各CPUの処理の
時間的関係を示す図である。なお、図4中のA1〜A6
及びB1〜B7は、図3における各ステップに対応して
いる。図7の場合と同様、CPU1は、処理速度が遅く
命令実行サイクルが長くなっている。一方、CPU2
は、処理速度がCPU1より格段に速く、命令実行サイ
クルが短くなっている。
【0028】ステップA1とB1は、ほぼ同時に実行さ
れており、CPU2の次のステップB2,B3,B4は
所定の命令実行サイクルで実行される。その際、ステッ
プB4で排他識別子がまだ自分の番号“02H”に変わ
っていなくても、次のステップB5で上位バイト保持部
5aの内容を調べることにより、CPU1のステップA
2が実行される前でも、それを待つことなくアクセス権
を獲得することができる。その結果、CPU2によるク
リティカル処理は早く終了し、CPU1のスピンロック
状態も短くすることができる。特に、CPU2によるア
クセス権返却(ステップB7)が、CPU1がステップ
A3を実行するまでに終了した場合は、CPU1のスピ
ンロック状態をなくすことができる。
【0029】なお、上記実施例では、CPU1,2及び
共有メモリ3が共通バス10で接続されたものに本発明
を適用した場合で説明したが、各CPU1,2がそれぞ
れ専用バスを持ち、バス間のインターフェース回路に共
通に共有メモリを設けたものに本発明を適用しても、同
様な効果が得られる。また、アクセス調停ワード保持部
5や排他要求フラグ保持部6,7は、必ずしも共有メモ
リ3上の領域に設ける必要はなく、ハードウェアレジス
タ等を用いることもできる。
【0030】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明のマルチプロセ
ッサ装置によれば、2つのCPUの処理速度が大きく異
なっている場合で、2つのCPUの共有メモリへの排他
アクセス要求が競合する場合でも、高速度CPUは、低
速度CPUが排他識別子の設定を行うのを待つことな
く、排他アクセス権を獲得することができる。そのた
め、高速度CPUがスピンロック状態となって無駄な時
間が消費されることはなくなり、処理効率の低下を防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の概要を示すブロック図
【図2】 本発明の原理を説明するための図
【図3】 本発明の処理手順を示すフローチャート
【図4】 本発明における各CPUの処理の時間的関係
を示す図
【図5】 従来のマルチプロセッサ装置の概要を示すブ
ロック図
【図6】 従来のマルチプロセッサ装置の処理手順を示
すフローチャート
【図7】 従来のマルチプロセッサ装置における各CP
Uの処理の時間的関係を示す図
【図8】 クリティカル処理を説明するための図
【符号の説明】
1,2…CPU、3…共有メモリ、4…共有メモリ制御
部、5…アクセス調停ワード保持部、5a…上位バイト
保持部、5b…下位バイト保持部、6,7…排他要求フ
ラグ保持部、8…共有資源、9…共通カウンタ、10…
共通バス

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理速度が異なる2つのCPU(中央演
    算処理装置)と、前記両CPUからアクセス可能な共有
    メモリと、前記各CPUから前記共有メモリへの排他ア
    クセス要求があったことを示す排他要求フラグを、各C
    PUに対応させて保持する排他要求フラグ保持手段と、
    前記各CPUによって書き込まれた排他識別子を、順次
    上書きしながら上位ビット側と下位ビット側のそれぞれ
    に保持するアクセス調停ワード保持手段と、前記2つの
    CPUの内の低速度CPUが前記共有メモリへの排他ア
    クセス要求を行う際、前記排他要求フラグ保持手段に該
    CPUの排他要求フラグを設定し、前記アクセス調停ワ
    ード保持手段の上位ビット側と下位ビット側とに前記2
    つのCPUの内の高速度CPUの排他識別子を書き込ん
    だ後、前記高速度CPUの排他要求フラグが未設定であ
    るか、前記アクセス調停ワード保持手段の下位ビット側
    に前記低速度CPUの排他識別子が保持されているかの
    いずれかの場合に、排他アクセス権を獲得する低速度C
    PU用アクセス権獲得手段と、前記高速度CPUが前記
    共有メモリへの排他アクセス要求を行う際、前記排他要
    求フラグ保持手段に該CPUの排他要求フラグを設定
    し、前記アクセス調停ワード保持手段の下位ビット側に
    前記低速度CPUの排他識別子を書き込んだ後、前記低
    速度CPUの排他要求フラグが未設定であるか、前記ア
    クセス調停ワード保持手段の下位ビット側に前記高速度
    CPUの排他識別子が保持されているか、または、前記
    アクセス調停ワード保持手段の上位ビット側にいずれの
    排他識別子も設定されていないかのいずれかの場合に、
    排他アクセス権を獲得する高速度CPU用アクセス権獲
    得手段とを具えたことを特徴とするマルチプロセッサ装
    置。
JP17344394A 1994-06-30 1994-06-30 マルチプロセッサ装置 Pending JPH0816417A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006018669A (ja) * 2004-07-02 2006-01-19 Ricoh Co Ltd メモリ排他制御装置、画像処理装置、及び画像形成装置

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JP2006018669A (ja) * 2004-07-02 2006-01-19 Ricoh Co Ltd メモリ排他制御装置、画像処理装置、及び画像形成装置
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