JPH08163198A - 非線形歪補償装置 - Google Patents

非線形歪補償装置

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JPH08163198A
JPH08163198A JP6303926A JP30392694A JPH08163198A JP H08163198 A JPH08163198 A JP H08163198A JP 6303926 A JP6303926 A JP 6303926A JP 30392694 A JP30392694 A JP 30392694A JP H08163198 A JPH08163198 A JP H08163198A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 送信増幅器及び受信増幅器の特性に関わりな
く、送信機において変調された信号が受信機において復
調されるまでに受けた歪を補償する。 【構成】 本歪補償装置は、これまでに直交検波によっ
て検波された入力信号の信号空間上における複数の分信
号点分布に関して、少なくとも1つの該信号点分布の平
均的な位置を計算し、計算した該平均的な位置を平均信
号点位置として提供する平均信号点位置算出手段と、前
記信号空間上において入力信号の信号点の位置に最も近
い前記平均信号点の位置を識別する識別手段とを有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、歪補償装置に関し、特
に、送信機においてデジタル信号を複数の規定の信号点
にマッピングすることによって変調された信号が受信機
において復調されるまでに受けた非線形歪を該送信機或
いは受信機において補償するための該歪補償装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】デジタル多重無線通信システムでは、周
波数の有効利用のためにはPSK(Phase Shift Keyin
g) 変調やQAM(Quadrature Amplitude Modulation;
直交振幅変調) などの線形変調が望ましい。固定無線
では現在256QAMが実用化されており、特に非線形
変調が機器の携帯化に有利なデジタル移動通信でも、4
PSKや16QAMが採用されている。このような線形
変調システムを用いてより良い伝送特性を得るために
は、高出力の送信信号を供給することが必要である。
【0003】しかし、線形変調を使用した一般的な多重
無線装置において送信信号を高くすると、送信線形増幅
器の非線形な領域が使用される。その結果、送信信号に
歪が生じ、そのために伝送特性が劣化する。最大送信出
力は、歪とのトレードオフで決まる。従って、より優れ
た伝送特性を得るためには、高効率、高出力の線形増幅
器が必要となる。
【0004】一方、受信機においては、搬送波対雑音比
(C/N)を向上するためにフロントエンドに大きな利
得のRF増幅器を設置している。しかし、高いレベルの
信号が受信されると、RF増幅器が飽和しそのために受
信信号に歪が加わる。従って、この場合高いレベルを受
信したにも係わらず、減衰器等によって送信レベルを低
くする必要があり、これによって本来得ることができる
はずの高いC/Nが劣化する。従来、高いレベルの信号
を受信した場合、受信信号レベルの減衰によって対処し
ていたのは、高いレベルによってすでにシステムにとっ
て十分な伝送特性が得られていたからである。しかし、
現在は大容量通信のためにさらに良好な伝送特性が求め
られている。
【0005】従来、送信増幅器の非線形特性による歪を
補償する方法としていくつか提案されている。図24に
従来の歪補償機能を有する送信機の一例を示す。該送信
機は、マッピング及び波形生成回路10、直交変調器2
0、送信段30、及びアンテナ40で構成される。本送
信機では、直交変調システムで構成され、そこではベー
スバンドのデジタル信号がIチャネルとQチャネルに分
配され、搬送波信号がそれぞれによって変調され互いに
加算されて変調信号が形成される。この直交変調方式で
は、ベースバンド信号は搬送波信号の位相と振幅で表さ
れた信号空間と呼ばれる直交平面を用いて示される。
【0006】マッピング及び波形生成回路10では、I
チャネルとQチャネルに分配されたベースバンドの信号
を、I軸とQ軸からなる直交信号空間上にマッピングす
るための信号に変換され、かつそれぞれの信号をロール
オフフィルタを通して変調するための波形が生成され
る。直交変調器20では、搬送波信号(Lo)がIチャ
ネル及びQチャネルの信号によってそれぞれ変調され、
互いに加算されて変調信号が形成される。送信段30で
は、変調信号がRF周波数にアップコンバートされかつ
送信増幅器によって増幅され、アンテナ40から送信さ
れる。
【0007】図25に、16QAMの場合のベースバン
ド信号と搬送波との関係を表す信号空間図を示す。例え
ば、16QAMでは、IチャネルとQチャネルの信号を
直交信号空間上に配置された16個の信号点D1〜D1
6(以後「規定の信号点」と称する)の1つにマッピン
グするために、Iチャネル及びQチャネルの信号はそれ
ぞれ4つのレベルを有する信号に変換される。一般的に
は、4つのレベルの間隔を均等にすることによって、1
6個の信号点を信号空間上に均一に配置することができ
る。
【0008】また、受信機側では、これらの信号点は、
信号空間上で信号点の間に引かれたスレッショールド線
(図25では点線で示されている)によって識別され
る。従来のスレッショールド線は、各信号点に関して同
様に影響を与える雑音に意識するため、各信号点の中心
に設定されていた。しかし、信号点のこの均一な配置
は、送信段30における増幅によって、例えば図25の
第1象限の信号点X1 〜X 4 で示されるように歪み、歪
を受けた一部の信号点は他のスレッショールド領域に偏
位する場合がある(信号点X3 )。その結果、信号点X
3 に関しては誤った識別が行われる。この問題点に対処
するため、従来では、予め送信段30の増幅器の歪の逆
の特性をマッピング回路10におけるマッピング方法に
設定した。この手法によって、送信増幅後に規定の信号
点に近い信号配置を得ることができる。
【0009】図26に従来の歪補償機能を有する送信機
のその他の例を示す。この送信機は、マッピング及び波
形生成回路11、直交変調器21、送信段31、及びア
ンテナ41より構成される。各回路の基本的機能は、図
24の送信機の回路と同じである。本送信機では、ロー
ルオフフィルタを通過した波形から送信段31の送信増
幅器の動作点を変更し、送信増幅器のダイナミックレン
ジを広くする。ロールオフフィルタを通過した波形は、
それによって搬送波を変調するため搬送波のレベルを決
定する。例えば、信号空間上の原点付近にある信号はレ
ベルが低く、周囲の信号点にある信号はレベルが高くな
る。これらの信号レベルの変化は、送信するベースバン
ド信号が既知であるため、送信以前に知ることができ
る。従って、このレベルに応じて送信増幅器の動作点を
変化させれば、そのダイナミックレンジを広げることが
可能である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の歪補償装置には次のような問題点がある。図2
4に示した歪補償装置では、送信段30の送信増幅器の
非線形による歪の特性が変わると、マッピング及び波形
生成回路10に予め設定された歪の逆特性では、適切な
歪補償が行えなくなる。送信増幅器の歪の特性が変わる
場合としては、送信増幅器への入力レベルが変化する場
合、送信増幅器を交換する場合、送信増幅器の温度上昇
及び経年変化等が考えられる。これらの変化に歪の逆特
性を適応的に変化させる必要があり、ハードの複雑化に
繋がる。特に、送信増幅器の交換に対応するためには、
RF回路の送信段30とベースバンド回路のマッピング
及び波形生成回路10を一体化して構成する必要があ
り、構成が複雑化する。
【0011】図26に示した歪補償装置では、波形生成
回路をデジタル信号処理で構成する必要があると共に、
かつ送信段31の増幅器としては動作点の制御可能な増
幅器が必要である。従って、装置が複雑化する。さら
に、図24及び図26の歪補償装置では、共に送信側の
歪のみを補償するもので、受信機における受信増幅器で
の歪は補償できない。
【0012】本発明の目的は、前述の従来例の装置にお
ける問題点に鑑み、送信増幅器及び受信増幅器の特性に
関わりなく、送信機において変調された信号が受信機に
おいて復調されるまでに受けた歪を補償するための歪補
償装置を提供する。本発明の他の目的は、デジタル信号
処理で構成でき、1チップIC化が可能な歪補償装置を
提供する。
【0013】本発明の更なる目的は、受信レベルを抑圧
しないで送信出力を上げることによってシステム利得を
向上できる歪補償装置を提供する。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明では、下記の手段を講じたことを特徴とするも
のである。請求項1記載の発明装置では、送信機におい
てデジタル信号を複数の規定の信号点にマッピングする
ことによって変調された信号が受信機において復調され
るまでに受けた歪を該受信機において補償するための歪
補償装置であって、これまでに直交検波によって検波さ
れた入力信号の信号空間上における複数の分信号点分布
に関して、少なくとも1つの該信号点分布の平均的な位
置を計算し、計算した該平均的な位置を平均信号点位置
として提供する平均信号点位置算出手段と、前記信号空
間上において入力信号の信号点の位置に最も近い前記平
均信号点の位置を識別する識別手段とを有することを特
徴とする。
【0015】請求項2記載の発明装置では、前記平均信
号点位置算出手段は、前記信号空間上の所定の領域にお
ける複数の信号点から、入力信号が供給される場合に所
定の数の信号点の移動平均を計算し、前記平均信号点位
置として出力する移動平均手段を含むことを特徴とす
る。請求項3記載の発明装置では、前記平均信号点位置
算出手段は、前記信号空間上の所定の領域において、前
記入力信号の信号点の位置と前回の平均信号点の位置と
の差に応じて、入力信号が供給される場合に前記前回の
平均信号点位置を、前記平均信号点位置に収束するよう
にシフトする平均化手段を含むことを特徴とする。
【0016】請求項4記載の発明装置では、前記平均信
号点位置算出手段は、入力信号の信号空間上の信号点を
該信号空間を細分化して得られた複数の要素のうち該信
号点が所属する1つの要素に量子化する量子化手段と、
前記量子化手段によって量子化された信号点の前記各要
素に対する分布を算出する分布算出手段と、前記分布算
出手段で算出した分布を調査し、信号空間上の所定の領
域内で信号点が最も多く分布した前記要素を該領域にお
ける前記平均信号点位置として算出する比較手段とを有
することを特徴とする。
【0017】請求項5記載の発明装置では、前記信号空
間上の所定の領域は、前記規定の信号点の中間に引かれ
たスレッショールドによって分割された領域であること
を特徴とする。請求項6記載の発明装置では、送信機に
おいてデジタル信号を複数の規定の信号点にマッピング
することによって変調された信号が受信機において復調
されるまでに受けた歪を該受信機において補償するため
の歪補償装置であって、これまでに直交検波によって検
波された入力信号の信号空間上における複数の分信号点
分布に関して、少なくとも1つの該信号点分布の平均的
な位置を計算し、計算した該平均的な位置を平均信号点
位置として提供する平均信号点位置算出手段と、前記平
均信号点位置と隣接する平均信号点位置との間にかつそ
の間の距離に応じて決定される位置に信号を識別するた
めのスレッショールド線を検波軸に平行に設け、該スレ
ッショールド線によって入力信号の信号点を識別する識
別手段とを有することを特徴とする。
【0018】請求項7記載の発明装置では、前記所定の
位置は、前記平均信号点位置と前記隣接する平均信号点
位置の中間であることを特徴とする。請求項8記載の発
明装置では、送信機においてデジタル信号を複数の規定
の信号点にマッピングすることによって変調された信号
が受信機において復調されるまでに受けた歪を該受信機
において補償するための歪補償装置であって、これまで
に直交検波によって検波された入力信号の信号空間上に
おける複数の分信号点分布に関して、少なくとも1つの
該信号点分布の平均的な位置を計算し、計算した該平均
的な位置を平均信号点位置として提供する平均信号点位
置算出手段と、前記規定の信号点位置から前記平均信号
点位置との距離の差に応じた距離だけ、入力信号の信号
点を、前記規定の信号点位置から前記平均信号点位置へ
の方向と逆の方向へシフトして、シフトした信号点を通
常のスレッショールド線によって識別する識別手段とを
有することを特徴とする。
【0019】請求項9記載の発明装置では、前記規定の
信号点位置から前記平均信号点位置との距離の差に応じ
た距離は、該距離の差の1/2であることを特徴とす
る。請求項10記載の発明装置では、送信機においてデ
ジタル信号を複数の規定の信号点にマッピングすること
によって変調された信号が受信機において復調されるま
でに受けた歪を該受信機において補償するための歪補償
装置であって、補正された入力信号の信号点の位置と該
信号点に対応する前記規定の信号点の位置との位置的な
関係に対応する誤差信号を生成する誤差信号生成手段
と、前記誤差信号生成手段からの前記誤差信号を入力信
号が供給される毎に積算して平均誤差信号を算出する平
均誤差信号算出手段と、入力信号から前記平均誤差信号
を減算して前記補正された入力信号として出力する補正
手段と、前記補正手段からの前記補正された入力信号を
識別する識別手段とで構成されることを特徴とする。
【0020】請求項11記載の発明装置では、前記誤差
信号生成手段は、信号空間の同相軸或いは直交軸上にお
いて、前記補正された入力信号の信号点の座標と前記規
定信号点の座標との大小を示す信号を前記誤差信号とし
て出力することを特徴とする。請求項12記載の発明装
置では、送信機においてデジタル信号を複数の規定の信
号点にマッピングすることによって変調された信号が受
信機において復調されるまでに受けた歪を該受信機にお
いて補償するための歪補償装置であって、 直交検波に
よって検波された入力信号を表すベクトルVを用いて、
歪が補償された信号を表すベクトルSを、 S=V−α1 V−α2 2 −α3 3 ・・・なる式(α
n は所定の係数) によって算出し、歪補償信号Sとして供給する歪補償信
号算出手段を有することを特徴とする。
【0021】請求項13記載の発明装置では、前記歪補
償信号算出手段は、信号空間上の同相軸及び直交軸にお
ける計算において、同相軸の情報を直交軸における計算
に使用し、直交軸の情報を同相軸における計算に使用す
ることを特徴とする。請求項14記載の発明装置では、
前記歪補償信号算出手段における所定の係数αn は、前
記歪補償信号Sと前記規定信号点との座標値の大小の比
較に基づく誤差信号と前記ベクトルVの自乗との相関結
果が小さくなるように選択されることを特徴とする。
【0022】請求項15記載の発明装置では、送信機に
おいてデジタル信号を複数の規定の信号点にマッピング
することによって変調された信号が受信機において復調
されるまでに受けた歪を該受信機において補償するため
の歪補償装置であって、直交検波によって検波された入
力信号を信号空間上で識別するために区分けされた識別
領域のうち少なくとも外側の規定の信号点に関する識別
領域を他の識別領域より広くするように構成する識別手
段を有することを特徴とする。
【0023】請求項16記載の発明装置では、前記識別
手段における前記識別領域は、少なくとも内部の信号点
に関する識別領域の一部が円形であることを特徴とす
る。請求項17記載の発明装置では、前記識別手段は、
受信機の受信信号のレベルに応じて複数の識別領域のタ
イプのうち1つのタイプが設定されることを特徴とす
る。
【0024】請求項18記載の発明装置では、前記識別
手段は、所定のレベルよりも受信レベルが高い場合に、
拡大された識別領域を有する識別領域のタイプが設定さ
れることを特徴とする。請求項19記載の発明装置で
は、送信機においてデジタル信号を複数の規定の信号点
にマッピングすることによって変調された信号が受信機
において復調されるまでに受ける歪を該送信機において
補償するための歪補償装置であって、前記受信機が受信
する前記信号の受信レベルに応じて、前記マッピングに
対して信号空間上において少なくとも1つの信号点位置
を変更するマッピング手段を有することを特徴とする。
【0025】請求項20記載の発明装置では、前記マッ
ピング手段は、前記受信レベルが所定値よりも高い場合
に信号空間上において前記少なくとも1つの信号点位置
を外側へ移動するように変更を行うことを特徴とする。
請求項21記載の発明装置では、前記受信レベルは、前
記受信機に置かれた受信レベル検出手段から他の通信回
線を介して前記変調手段へ供給されることを特徴とす
る。
【0026】
【作用】請求項1乃至5のうちいずれか1項記載の歪補
償装置においては、受信機に設置された平均信号点位置
算出手段によって算出した複数の平均信号点の中から、
受信信号を直交検波して得られた信号点に最も近い平均
信号点を識別する。従って、増幅器の非線形歪によって
信号点が偏位した場合、通常のスレッショールドによる
誤った識別は低減できる。
【0027】請求項6又は請求項7記載の歪補償装置に
おいては、受信機に設置された平均信号点位置算出手段
によって算出した平均信号点とその隣接の平均信号点と
の間にその間の距離に応じた位置に新たなスレッショー
ルドを設け、該スレッショールドによって信号点の識別
を行う。従って、増幅器の非線形歪によって信号点が偏
位した場合、従来のスレッショールドによる誤った識別
は低減できる。
【0028】請求項8又は請求項9記載の歪補償装置に
おいては、受信機に設置された平均信号点位置算出手段
によって算出した平均信号点位置と規定の信号点位置と
の差に応じて、入力信号の信号点位置が平均信号点位置
のシフト方向と逆方向にシフトされ、通常のスレッショ
ールドによって識別される。シフト動作によって、入力
信号に加えられた歪が補償される。
【0029】請求項10又は請求項11記載の歪補償装
置においては、受信機において入力信号の信号点と対応
する規定信号点との差の平均値で、入力信号の信号点位
置を規定信号点位置の方向へ補正し、通常のスレッショ
ールドによって識別する。補正操作によって、入力信号
に加えられた歪が補償される。請求項12乃至14のう
ちいずれか1項記載の歪補償装置においては、受信機に
おいて、入力信号の信号点から該信号点から所定の式に
よって算出した歪成分を減算し、通常のスレッショール
ドによって識別する。従って、上記計算によって、入力
信号に加えられた歪が補償される。
【0030】請求項15乃至18のうちいずれか1項記
載の歪補償装置においては、受信機において、外側の信
号点の識別領域を他の識別領域より広くし、入力信号の
信号点をその新たなタイプの識別領域で識別する。特
に、受信機の受信レベルが高い場合に、このタイプの識
別領域を選択する。従って、増幅器の非線形歪によって
信号点が偏位した場合、従来のタイプの識別領域による
誤った識別は低減できる。また、受信レベルを抑圧しな
いで送信出力を上げることができるので、従ってシステ
ム利得を向上できる。
【0031】請求項19乃至21のうちいずれか1項記
載の歪補償装置においては、送信機の変調手段におい
て、受信機の受信レベルに応じて、信号点をより外側の
方向へマッピングする。この方法によって、高い受信信
号レベルによって非線形歪が受信信号に加えられる場
合、受信側で歪によって受信信号点の位置が変動して
も、誤った識別が行われる可能性が少なくなる。従っ
て、受信レベルを抑圧しないで送信出力を上げることが
できるので、従ってシステム利得を向上できる。
【0032】以上の歪補償装置は、送信増幅器及び受信
増幅器の特性に依存しないで構成されるので、送信機に
おいて変調された信号が受信機において復調されるまで
に受けた歪が補償される。
【0033】
【実施例】始めに、図1を参照して本発明に係わる歪補
償装置を含むデジタル多重無線通信システムの構成につ
いて説明する。図1は、本発明に係わる歪補償装置を含
むデジタル多重無線通信システムの1つの構成例を示す
図である。送信機側は、変調器50、送信段55、及び
アンテナ60で構成されている。なお、図24及び図2
6で示したマッピング及び波形生成回路は省略されてい
る。また、受信機側は、アンテナ65、受信段70、復
調器75、歪補償回路100、及び等化器80で構成さ
れている。
【0034】送信機において、デジタルベースバンド信
号は直交変調するためにIチャネル信号とQチャネル信
号に分配される。そして、マッピング用Iチャネル信号
及びQチャネル信号に変換された後、変調器50へ入力
されそこで搬送波を変調する。変調された信号は、送信
段55でRF信号にアップコンバートされかつ送信増幅
器で増幅される。出力レベルが高い場合、この送信段5
5において歪が加わる恐れがある。送信段55からの増
幅された信号は、アンテナ60から送信され、アンテナ
65を介して受信段70によって受信される。
【0035】受信段70では、受信信号は、非常に大き
な利得によって増幅され、続いて中間周波数(IF)信
号にダウンコンバートされる。送信機からの送信信号
は、空間伝搬によって大きく減衰されるため、受信側で
はアナログ処理及びデジタル処理が行える十分なレベル
に増幅する必要がある。また、受信機では、トップアン
プの利得を高くすることによって、システム全体の雑音
比をトップアンプの雑音指数で支配されるように構成す
ることができる。この大きい受信増幅器の利得のため
に、高いレベルの信号を受信した場合、受信増幅器が飽
和し非線形特性によって歪が発生する恐れがある。さら
に、受信段70に含まれるミキサによっても歪は生じ
る。従って、送信出力が高い場合、受信信号は送信段5
5による歪と受信段70による歪の両方の影響を受ける
場合がある。
【0036】ダウンコンバートされたIF信号は、復調
器75によって復調される。復調器75では、IF信号
の搬送波に同期した搬送波が再生され、この再生搬送波
によって同期検波が行われる。ただし、ここではまだ信
号の識別は行われない。復号器75からは検波された信
号としてIチャネル信号及びQチャネル信号が出力され
る。これらのIチャネル信号及びQチャネル信号は、共
に歪補償回路100へ入力される。この歪補償回路10
0では、伝送信号が送信段55及び受信段70において
受けた歪が補償され、適切なスレッショールドで識別さ
れた識別信号が得られる。
【0037】さらに識別されたIチャネル信号及びQチ
ャネル信号は、トランスバーサルフィルタで構成された
等化器80に入力される。等化器80によって等化され
たIチャネル信号及びQチャネル信号は、ベースバンド
処理回路(図示せず)へ送られる。なお、歪補償装置1
00は、等化器80の後に接続することも可能である。
この場合は、Iチャネル信号及びQチャネル信号を等化
した後に、歪補償によって定められた適切なスレッショ
ールドによって識別が行われる。どちらに設置するか
は、変調方式、受信機の構成等によって決定される。
【0038】本システムから理解できるように、本歪補
償回路100は、送信段55で発生した歪を補償するだ
けでなく、受信段70で発生した歪も補償できる。ま
た、復調器75で復調した後に、ベースバンドにおいて
補償の処理が行われるため、1チップIC化が容易であ
る。さらに、送信段55及び受信段70の歪の特性に関
わりなく歪補償が行える。この効果は、以下歪補償回路
の実施例の説明の中でさらに詳細に示す。
【0039】以下に、図面を用いて、本発明の実施例に
ついて説明を行う。以下では、例として16QAMに関
する構成について説明するが、64QAMやQPSK等
の他の変調方式についても適用は可能であることに注意
されたい。次に、図2及び図3を用いて、本発明に係わ
る歪補償回路の第1の実施例について説明する。図2
は、本発明に係わる歪補償回路の第1の実施例の構成の
ブロック図であり、図3は、第1の実施例の動作原理を
説明するための信号空間図である。図2の歪補償回路1
00は、平均信号点位置算出回路110、及び識別回路
120とよりなる。さらに識別回路120は、16QA
MのIチャネルとQチャネルのために16組の減算器1
211 〜12116と比較器122で構成される。
【0040】図1で示される復調器75からのI及びQ
チャネル信号は、平均信号点位置算出回路110及び識
別回路120に入力される。平均信号点位置算出回路1
10では、I及びQチャネル信号は、数シンボルに渡り
保持され、Iチャネル及びQチャネルでそれぞれ平均化
される。なお、復調器75からのI及びQチャネル信号
は、信号空間上の信号点の座標を表す。これは、例え
ば、検波後のI及びQチャネルの信号をアナログ/デジ
タル変換して得ることができる。
【0041】図3においては、例えば第1象限におい
て、平均信号点は、A1、A2、A3、A4と表され
る。ただし、歪がない時の理想的な信号点は、規定信号
点D1、D2、D3、D4で示されている。図2の平均
信号点位置算出回路110からは、平均信号点A1〜A
16が出力され、それぞれ減算回路1211 〜12116
で、現在入力されたI、Qチャネルの信号との差が求め
られる。それらの差は比較回路122で比較され、その
差が最も小さい平均信号点(A1からA16のうちの1
つ)に対応する規定の信号点(D1からD16のうちの
1つ)が識別され、I及びQチャネル信号に変換されて
識別結果として出力される。即ち、入力された信号点に
最も近い平均信号点位置に対応する規定信号点を識別結
果として得ることができる。
【0042】例えば、変調において信号点D2にマッピ
ングされた信号Xが歪によって他の信号点D1の領域へ
遷移した場合を想定する。この場合、従来のスレッショ
ールドで信号Xを識別すると、信号Xは信号点D1に識
別されエラービットとなる。しかし、本歪補償回路を使
用すると、信号Xはより近い平均信号点A2に識別され
正しい識別が行われる。比較器122は、この平均信号
点A2に対応する信号点D2をI、Qチャネル信号の形
式で出力する。このとき、比較器122が、平均信号点
を出力することも可能であるが、その場合は、後に続く
ベースバンド処理回路において、識別データとして容易
に規定の信号点に変換できる。このようにして、本回路
は歪の影響を補償することができる。
【0043】次に、平均信号点位置算出回路110の実
施例について説明する。図4に、平均信号点位置算出回
路110の構成の一例を示す。この平均信号点位置算出
回路110は、分配回路130及び移動平均回路140
1 〜14016よりなる。16QAMの場合、16個の移
動平均回路が必要である。また、図5は、図4の平均信
号点位置算出回路110の動作原理を説明する図であ
る。
【0044】図4において、図1に示す復調器75から
のI、Qチャネル信号が分配回路130に入力される。
このI、Qチャネル信号は、復調器75によって同期検
波された信号であり、続いてD/A変換器等によってデ
ジタル化されたものと考えることができる。従って、
I、Qチャネル信号は、それぞれ数ビットのデジタルデ
ータと考えられる。
【0045】図5に示すように、分配回路130では、
I、Qチャネル信号は、始めに従来のスレッショールド
によって分割された領域(R1〜R16)に分配され
る。例えば、入力信号点Yは、領域R2に分配される。
この場合、入力信号点Xは領域R1に分配されるが、こ
の分配は平均信号点の算出には大きな影響はないと考え
られる。この分配回路130は、スレッショールドと、
I軸/Q軸と比較する回路によって容易に構成できる。
例えば、入力信号のIチャネル信号が、TH1よりも大
きく、入力信号のQチャネル信号が0より大きくかつT
H2より小さければ、領域R2に属すると判断される。
特に、入力信号のIチャネル及びQチャネルがデジタル
信号で表されていれば、その上位4ビットを調べること
により容易にどの領域に属するかを判断できる。この判
断回路は、当業者にとって極めて容易な論理回路で構成
できる。
【0046】分配されたI、Qチャネル信号は、それぞ
れ対応する移動平均回路に供給される。例えば、図5に
おける入力信号点Yは、移動平均回路1402 へ供給さ
れる。各移動平均回路140は、n−1個の縦続接続さ
れたフリップフロップ(FF)1411 〜141
n-1 と、各FFの出力を加算するための加算器142
と、加算器142の出力をn分割するための1/n分割
器143からなる。各移動平均回路140では、入力信
号が信号が入力される毎にシフトされる。n個の信号が
入力されたとき、n個の信号が各FFにおいて保持され
る。このとき、加算器142及び分割器143によって
n個の信号の平均値が求められる。さらに、次の新たな
信号が入力されたとき、この新たな信号を含むn個の信
号の平均値が求められる。このようにして、I、Qチャ
ネル信号の移動平均を各領域(R1〜R16)について
求めることができる。
【0047】上記の説明では、分配回路130における
分配動作は、従来のスレッショールドに基づく領域に従
って行われた。しかし、平均信号点位置が求められた後
では、新たなスレッショールドをその平均信号点位置に
基づいて定めらことが可能でる。従って、それ以後は、
分配回路130における分配動作は、この新たなスレッ
ショールドに基づく領域に従って行うことができる。こ
れにより、より正確な平均信号点位置の算出が可能とな
る。
【0048】図6は、移動平均回路140のその他の構
成例である。本移動平均回路140は、n段シフトレジ
スタ144、減算器145、1/n分割器146、加算
器147、及びフリップフロップ148より構成され
る。移動平均S(tm )は、一般的に ただし、A(t)は信号点の位置を表すデータ、で表さ
れ、S(tm )−S(tm-1 )の計算より、 S(tm )=S(tm-1 )+(A(tm )−A(tm-n ))/n (2) が導かれる。式(2)の第2項は、図6において、n段
シフトレジスタ144と減算器145、及び1/n分割
器146で構成されている。第1項は、加算器147及
びフリップフロップ148より構成されている。図7
は、図2に示す平均信号点位置算出回路110の構成の
その他の例を示す。この平均信号点位置算出回路110
は、分配回路130及び平均化回路150 1 〜15016
よりなる。分配回路130は、図4に示す分配回路13
0と同じである。16QAMの場合、16個の平均化回
路150が必要である。各平均化回路150は、Iチャ
ネル及びQチャネルの信号がそれぞれについて独立に計
算されるように構成されている。また、図8は、図7の
平均信号点位置算出回路110の動作原理を説明する図
である。
【0049】図1に示す復調器75からのI、Qチャネ
ル信号は、図4の分配回路130の動作と同様に、分配
回路130において従来のスレッショールドに基づく領
域に分配される。分配されたI、Qチャネル信号は、そ
の領域に対応する平均化回路150に供給される。それ
ぞれの平均化回路150は、減算器151、乗算器15
1、及びフリップフロップ153で構成される。この構
成は、平均信号点S(tm )が、 S(tm )=S(tm-1 )+(A(tm )−S(tm-1 ))×α (3) ただし、A(tm )は時刻tm における入力信号、によ
って求められることを示している。即ち、入力信号A
(tm )と現在までの平均信号点S(tm-1 )との差に
係数を乗算し、その結果を平均信号点S(tm- 1 )に加
算する。例えば、図8に示すように、規定の信号点D1
の領域に入力信号Zが入力された場合、入力信号点Zと
それまでの平均信号点A1’との差が求められ、αによ
って決まるその差の一部だけ平均信号点A1’がA1”
へ移動される。この操作を繰り返すことによって、S
(tm )は平均信号点A1に収束する。これらは、ベク
トルの計算であるが、実際はIチャネル及びQチャネル
でそれぞれ計算することができる。なお、係数αは、収
束の時定数に相当し、大きいαでは大きい変動で早い収
束が期待でき、小さいαでは小さい変動で遅い収束が期
待される。また、S(tm-1 )の初期値は、限定されな
いが、一般的には規定の信号点に設定される。
【0050】図9は、図2に示す平均信号点位置算出回
路110の構成のその他の例を示す。この平均信号点位
置算出回路110は、量子化回路160、分配回路17
0、インクリメント機能付きメモリ1801 〜18
16、及び比較回路1901 〜19016よりなる。ま
た、図10は、図9の平均信号点位置算出回路110の
動作原理を説明する図である。
【0051】図1の復調器75からのI、Qチャネル信
号は、量子化回路160において図10に示すように信
号空間が細分化された複数の要素に量子化される。I、
Qチャネル信号がすでにA/D変換器等によって細かく
量子化されている場合は、これらの信号はこの量子化回
路160において粗い量子化に変換される。量子化回路
160における量子化のビット数は、16QAMの場合
は、例えば4ビットから8ビットが考えられる。これら
の値より粗いと、平均信号点と規定の信号点との区別が
難しくなり、一方、これらの値より細かい値によってよ
り優れた区別は望めない。図10では、複数の入力信号
点が同じ要素に量子化されている様子が示されている。
【0052】各要素に量子化されたI、Qチャネル信号
は、分配回路170によって所定の領域に対応するメモ
リ180に供給される。本回路では、スレッショールド
で分割された領域毎にメモリ180が設定されている。
分配回路170では、量子化回路160の出力データの
上位4ビットによって、その出力データを16個のメモ
リのうち対応する1つへ分配される。量子化回路160
の出力データが、メモリ180のアドレスへ供給された
とき、メモリ180は、そのアドレスに相当するデータ
を読み出し、1を加えて再度格納する。この機能によっ
て、アクセスされたアドレスのデータが1ずつインクリ
メントされ、要素毎の信号点の分布が求められる。信号
点の分布が得られた後、比較回路190はメモリから分
布を抽出し、最も数の多い要素の位置を平均信号点とし
て出力する。
【0053】次に、図11及び図12を用いて、本発明
に係わる歪補償回路の第2の実施例について説明する。
図11は、本発明に係わる歪補償回路の第2の実施例の
構成のブロック図であり、図12は、第2の実施例の動
作原理を説明するための信号空間図である。図11の歪
補償回路200は、平均信号点位置算出回路210、及
び識別回路220とよりなる。平均信号点位置算出回路
210は、図2の平均信号点位置算出回路110と同じ
である。従って、平均信号点位置算出回路210から、
平均信号点A1〜A16が出力される。これらの平均信
号点A1〜A16は、図1の復調器75からのI、Qチ
ャネル信号と共に、識別回路220へ供給される。
【0054】識別回路220では、まず、平均信号点と
それに対応する規定の信号点との差が計算される。次に
その差の半分だけ、スレッショールドをシフトする。図
12において例えば、規格の信号点D4に対して、平均
信号点A4が得られた場合、その差Lの半分のL/2だ
け、スレッショールドTH2がQ軸のマイナス方法へシ
フトされる。このとき、平均信号点A4が、I軸の正の
方向のみに動いた場合、スレッショールドTH1が同じ
方向へシフトされる。平均信号点A4がI及びQ軸以外
の方向へ動いた場合は、スレッショールドTH1及びT
H2がシフトされる。
【0055】実際には、増幅器の歪によって、複数の平
均信号点が規格の信号点から移動すると考えられる。し
かし、歪の影響を最も受ける信号点は、端の信号点(例
えば、A4)と推定される。従って、たとえスレッショ
ールドをこの端の信号点のみに従って制御しても、歪補
償の効果は得られると考えられる。識別回路220は、
メモリ221及び判定回路222で構成できる。メモリ
221によって、平均信号点の値から新たなスレッショ
ールドが提供される。判定回路222では、復調器75
からのI、Qチャネル信号が新たに設定されたスレッシ
ョールドによって識別され、対応する規定信号点が識別
回路220の出力として供給される。また、判定回路2
22の機能をメモリ221の内部に含ませることによっ
て、識別回路220をメモリのみで構成することも可能
である。
【0056】次に、図13及び図14を用いて、本発明
に係わる歪補償回路の第3の実施例について説明する。
図13は、本発明に係わる歪補償回路の第3の実施例の
構成のブロック図であり、図14は、第3の実施例の動
作原理を説明するための信号空間図である。図13の歪
補償回路300は、平均信号点位置算出回路310、平
均信号点選択回路320、差分算出回路330、乗算回
路340、減算回路350及び識別回路360とよりな
る。平均信号点位置算出回路310は、図2の平均信号
点位置算出回路110と同じである。従って、平均信号
点位置算出回路310から、平均信号点A1〜A16が
出力される。
【0057】平均信号点選択回路320では、復調器7
5からのI、Qチャネル信号に基づいて1つの平均信号
点が選択される。この選択は、I、Qチャネル信号の位
置を従来のスレッショールドによって判定することによ
って行われる。判定された領域に属する平均信号点が選
択される。差分算出回路330では、選択された平均信
号点と対応する規定の信号点との差分が抽出される。こ
の差分は、乗算回路340で係数1/2で乗算され、続
いて入力信号からこの差分が減算回路350によって減
算される。減算回路350の出力は、識別回路360に
よって従来のスレッショールドによって識別される。
【0058】図14において、例えば、入力信号点Zが
本歪補償回路300に入力されると、まず平均信号点選
択回路320によって、既に計算された平均信号点から
平均信号点A4を選択する。差分算出回路330におい
て、差分L=平均信号点A4−規定の信号点D4が求め
られる。減算回路350によって、歪補償された入力信
号点Z’が、入力信号点Z−L/2によって算出され
る。即ち、本来領域R3で検出されるべき信号点Zが歪
によって領域R4に移動しても、上記の回路によって歪
による変動が補償できる。以上の計算は、各信号点をベ
クトルと見なして行われる。実際の回路では、そのベク
トルの計算はI、Qチャネルそれぞれについて実行され
る。
【0059】次に、図15及び図16を用いて、本発明
に係わる歪補償回路の第4の実施例について説明する。
図15は、本発明に係わる歪補償回路の第4の実施例の
構成のブロック図であり、図16は、第4の実施例の動
作原理を説明するための信号空間図である。図15の歪
補償回路400は、第1の選択回路410、平均誤差信
号算出回路4201 〜42016、第2の選択回路43
0、減算器441からなる補正回路440、誤差信号生
成回路450、及び識別回路460から構成される。
【0060】図1の復調器75からのI、Qチャネル信
号は、補正回路440において第2の選択回路からの平
均誤差信号が減算されることによって補正される。この
平均誤差信号は、誤差信号生成回路450及び平均誤差
信号算出回路420によって生成される。誤差信号生成
回路450では、補正されたI、Qチャネル信号の座標
値と対応する規定信号点の座標値との大小を比較し、対
応する誤差信号を生成する。例えば、図16において、
補正された信号Xは、識別領域R3に存在するため規定
信号点D3と比較される。Iチャネルに関しては、信号
XのI座標の方が大きく、Qチャネルに関しては、信号
XのQ座標の方が小さい。この場合、信号Xの誤差信号
を(+1、−1)と表す。また、信号Yに対する誤差信
号は(+1、+1)となる。誤差信号は、(h、i)×
P (係数Pは整数)として設定することもできる。係
数Pは、平均化動作の時定数に相当する。
【0061】この誤差信号は、第1の選択回路410に
よって識別領域R3に関する平均誤差算出回路4203
へ供給され、そこで前回の平均誤差信号に加算される。
この加算された平均誤差信号は、次の誤差信号が入力さ
れる場合の出力データとなる。各平均誤差算出回路42
0では、この動作を繰り返しによって求めるべき平均誤
差信号に収束する。この平均誤差信号は、平均信号点と
規定信号点との差に相当する。即ち、補正回路によっ
て、平均信号点が規定信号点に一致するように各入力信
号は補正される。図16において、入力信号Zが本回路
に供給された場合、平均信号点A3の規定信号点D3へ
の遷移と同じように、入力信号点Zは補正回路440に
よって移動させられる。
【0062】本歪補償装置では、平均信号点が規定信号
点へ重なるように、入力信号点が補正されるので、補正
された信号は、入力信号に加えられた非線形歪成分が取
り除かれた信号と見なされる。次に、図17を用いて、
本発明に係わる歪補償回路の第5の実施例について説明
する。図17は、本発明に係わる歪補償回路の第5の実
施例の構成のブロック図である。図17の歪補償回路5
00は、V2 変換器5101 、V3 変換器5102 、乗
算器5201 、5202 、5203 、減算器530、係
数算出回路540、及び識別回路550から構成され
る。
【0063】歪補償回路500の入力信号は、図1に示
す復調器75からのI、Qチャネル信号である。この
I、Qチャネル信号は、ベクトルVとしても表すことが
できる。V2 変換器5101 及びV3 変換器510
2 は、それぞれベクトルVの自乗値及び3乗値を生成す
る回路である。これらの変換器は、自乗及び3乗機能を
格納したROMによって容易に構成できる。乗算器52
1 、5202 、5203 では、V、V2 、V3 が、そ
れぞれ係数α1 、α2 、α3 と乗算される。減算器53
0では、乗算器5201 、5202 、5203 からの出
力が、入力ベクトルVから減算される。減算器530の
出力は、識別回路550へ供給され、そこで規定のスレ
ッショールドによって識別される。
【0064】本歪補償装置の原理について以下に説明す
る。歪を受ける前の信号のベクトルをV’で記した場
合、歪量Dは、一般に以下の式で表される。 D=α1 V’+α2 V’2 +α3 V’3 ・・・(αは係
数)。 従って、歪を受けた入力信号からこの歪量Dを減算すれ
ば、入力信号の歪が補償できる。しかし、歪を受ける前
の信号のベクトルV’を求めることは困難であるため、
一般的にはベクトルV’は歪を受けた後の信号ベクトル
Vで近似される。これは、トランスバーサルフィルタな
どで古くから使用されている慣用的な手法である。従っ
て、歪が補償された信号Sは、V−Dより以下のように
示される。
【0065】S=V−α1 V−α2 2 −α3 3 ・・
・(αn は所定の係数)。 図17の回路では、この式が構成されている。また、係
数αは、係数算出回路540において、ベクトルVの自
乗と図15において説明した誤差信号Eとの相関が計算
され、その相関結果が小さくなるように設定される。
【0066】なお、図17の歪補償装置に加えて、α4
4 、α5 5 などさらに高次の歪に関する計算を加え
ることが可能であり、その場合補償精度が向上できる。
また、以上のベクトルVの計算は、Iチャネル、及びQ
チャネルそれぞれについて独立に計算することができ
る。しかし、増幅器の非線形歪は、位相の回転を伴うた
め、Iチャネルの歪とQチャネルの歪は互いに影響し合
う。この課題に対処するために第6の実施例が提供され
る。
【0067】図18は、本発明に係わる歪補償装置の第
6の実施例の構成を説明する図である。ただし、図18
におけるラベルHDは、図17における高次歪算出部H
Dと同じである。従って、図18の歪補償装置は、図1
7の歪補償装置に加えて、Iチャネル部で算出したIチ
ャネル信号の高次歪が、Qチャネル部の減算器630 2
に加えられ、さらにQチャネル部で算出したQチャネル
信号の高次歪が、Iチャネル部の減算器6301 に加え
られている。
【0068】本構成によって、図17に示す歪補償装置
よりも高精度な歪補償が実現できる。次に、図19及び
図20を用いて、本発明に係わる歪補償回路の第7の実
施例について説明する。図19は、本発明に係わる歪補
償回路の第7の実施例の構成のブロック図であり、図2
0は、第7の実施例の動作を説明するための信号空間図
である。図19の歪補償回路700は、識別回路710
のみで構成できる。
【0069】送信機において、一般的に信号空間上のよ
り外側の信号点は増幅器の飽和領域に近い動作点で動作
するため、増幅器の非線形による歪は、より外側の信号
点に強く影響する。従って、受信機において、外側の信
号点程、信号空間上での信号点の位置が非線形歪によっ
て散在する。そこで、図19の歪補償回路700の識別
回路710では、図1の復調器75からの入力信号を識
別するためのスレッショールドが、図20のように設定
されている。即ち、規定の信号点D1、D2、D3、D
5、D6、D7、D9、D10、D11、D13、D1
4、D15に対するスレッショールドを円形とし、外側
の信号点D4、D8、D12、D16に対するスレッシ
ョールドを広げている。図20に示すように、例えば、
規定信号点D4にマッピングされた信号Xが、歪によっ
て規定信号点D1の従来のスレッショールドの領域に偏
位されても、広げられたスレッショールドによって、信
号Xは正しく規定信号点D4として識別される。本歪補
償装置によって、歪に対する耐力が向上できる。
【0070】識別回路710は、ROMで簡単に構成で
きる。この場合、例えば、ROMのデータには、図1に
示す復調器75における量子化で表される全ての信号点
に対する識別したデータが設定される。即ち、図1の復
調器75のI、Qチャネル信号がROMのアドレスに供
給され、そのデータが識別結果として出力される。この
方法によって、信号空間上の全ての信号点に対して、様
々な形のスレッショールド領域を設定することができ
る。従って、図20における外側の信号点に対するスレ
ッショールドをさらに広げた第2のスレッショールド
(点線で示す)の設定も可能である。この第2のスレッ
ショールドにより、外側の信号点の歪に対する耐力は向
上するが、内側の信号点の雑音に対する耐力が減少す
る。従って、高い受信レベルによって雑音が少ない場合
は、第2のスレッショールドがより好ましい。
【0071】図21は、本発明に係わる歪補償回路の第
8の実施例を含めた歪補償システムの構成図である。こ
の歪補償システムは、受信段840、復調器830、及
び歪補償回路800から構成される。受信段840は、
自動利得制御器(AGC)を有し、受信レベルをデジタ
ル信号で歪補償回路800へ供給できる。復調器830
は、図1の復調器75と同じである。歪補償回路800
は、複数の識別回路8101 、8102 、8103 とそ
れらの出力を選択する選択回路820から構成される。
【0072】識別回路810は、図19で示した識別回
路710と同じであるが、3つの識別回路に設定されて
いるスレッショールドは異なる。例えば、識別回路81
1のスレッショールドは、図20の点線で示されたス
レッショールドであり、識別回路8102 は、図20の
実線で示されたスレッショールドであり、識別回路81
3 は、従来のスレッショールドである。このように、
3つのタイプの識別領域が、3つのタイプのスレッショ
ールドによって設定される。
【0073】以下に歪補償装置800の動作について説
明する。受信段840からの受信レベルが非常に高いレ
ベルの場合、選択回路820は、受信段840からの受
信レベル信号に基づいて、非常に大きな歪を補償できる
識別回路8101 の出力を選択する。受信レベルがやや
高い場合、選択回路820は、受信レベル信号に基づい
て、やや大きな歪を補償できる識別回路8102 の出力
を選択する。一方、受信レベルが低い場合、選択回路8
20は、受信レベル信号に基づいて雑音に強い識別回路
8103 の出力を選択する。このように、受信レベルに
応じて、即ち、歪と雑音の発生状況に応じて、スレッシ
ョールドを選択することによって、適切な識別領域によ
って歪補償が向上できる。
【0074】図21の歪補償装置の例では、3つのスレ
ッショールド(3つのタイプの識別領域)を選択する装
置が示されたが、2つ或いは4つ以上のスレッショール
ドを選択する装置も利用可能である。また、識別回路の
選択のための受信レベルの基準は、増幅器のバックオフ
量によって決めることができる。例えば、バックオフ5
dBの点より高いレベルでは識別回路8101 を選択
し、バックオフ10dBから5dBの間のレベルでは、
識別回路8102 を選択し、バックオフ10dBの点よ
り低いレベルでは識別回路8103 を選択する。また、
複数の識別回路を1つのROMで構成した場合に、選択
回路820の代わりに、1或いは2ビットのアドレスに
よってメモリ領域を選択する方法が適用できる。
【0075】上記においては、受信機において受信レベ
ルに応じて識別するためのスレッショールドを変更する
システムについて示した。このことは、受信レベルに応
じて、送信機における変調器のマッピングを変更するこ
とと等価である。次に、図22及び図23を用いて、本
発明に係わる歪補償回路の第9の実施例について説明す
る。図22は、本発明に係わる歪補償回路の第9の実施
例を含む歪補償システムの構成図であり、図23は、第
9の実施例の動作を説明するための信号空間図である。
本歪補償システムは、変調器910、送信段940、受
信段950、復調器970から構成される。
【0076】ベースバンド信号から分離されたIチャネ
ル及びQチャネルの信号は、それぞれ可変マッピング回
路911へ供給され、そこで信号空間上の16個の点の
1つにマッピングされる。各マッピングされた信号は、
D/A変換器912、913、及びロールオフフィルタ
914、915を介して直交変調器916で直交変調さ
れる。直交変調された信号は、フィルタ917を通して
送信段940へ供給され、そこで増幅され送信される。
送信された信号は、受信段950で受信され、その受信
信号は、復調器970の直交検波器971で直交検波さ
れ、その検波信号はロールオフフィルタ972、97
3、及びA/D変換器974、975を介して等化器9
76へ供給される。直交検波器971は、同期検波器を
使用することができる。等化器976の出力であるI、
Qチャネル信号は、後に接続される識別回路で識別され
る。
【0077】送信段940は、送信増幅器941、ミキ
サ942を含み、また、受信段950は、受信増幅器9
51、ミキサ952を含んでいる。信号レベルが高い場
合、これらの増幅器やミキサの非線形特性によって伝送
信号に歪が生じる。受信段950は、さらにAGC回路
953を有し、それによって受信信号レベルを表すデジ
タル信号を変調器910の可変マッピング回路に供給で
きる。この供給は、下り回線のオーダーワイヤー信号を
使用することができる。
【0078】可変マッピング回路911は、外部からの
信号によってマッピングのタイプを選択することができ
る。例えば、この場合、図23に示すような3種類のマ
ッピングタイプが設定されている。マッピングタイプ1
は、外側の信号点D2、D3、D4、D6、D7、D
8、D10、D11、D12、D14、D15、D16
の位置を外側の方向へシフトしている。これは、非常に
高い信号レベルによる大きな歪が生じた場合に、歪によ
る信号点の変動に対して強くするのに効果的である。マ
ッピングタイプ2は、外側の信号点D4、D8、D1
2、D16の位置を外側の方向へシフトしている。これ
は、やや高い信号レベルによる歪が生じた場合に、効果
的である。マッピングタイプ3は、従来の規定の信号点
の位置へのマッピングを示している。
【0079】この可変マッピング回路911は、全てR
OMで構成することがきる。このROMでは、3つのマ
ッピングタイプのデータはメモリの3つの領域に格納さ
れ、2ビットのアドレスビットでこれらのメモリ領域を
選択することができる。以下に本歪補償システムの動作
について説明する。受信段950からの受信信号レベル
を2ビットのレベル信号で表せれば、このレベル信号を
直接可変マッピング回路911へ供給できる。可変マッ
ピング回路911では、受信段950からの受信信号レ
ベルが非常に高いレベルを示すときは、可変マッピング
回路911のマッピングタイプ1が選択され、やや高い
受信レベルの場合はマッピングタイプ2が選択され、受
信レベルが低い場合はマッピングタイプ3が選択され
る。この場合、可変マッピング回路911におけるマッ
ピングタイプの変更の際、送信段30は平均送信電力が
一定になるように制御される。これは、マッピングタイ
プの変更によって平均送信電力が増加し、非線形歪をさ
らに増加することを防ぐためである。
【0080】以上の操作によって、高い信号レベルによ
って非線形歪が受信信号に加えられる場合、歪を受けや
すい外側の信号点が予め外側の方向へシフトされるの
で、受信側で歪によって受信信号点の位置が変動して
も、誤った識別が行われる可能性が少なくなる。一方、
低い信号レベルによって歪よりも雑音の影響が強くなる
場合、マッピングは信号点の均等な配置を形成するため
に行われるので、雑音によって生じる各信号点の均等な
ボケは受信側で適切に識別されることができる。受信レ
ベルが低い場合にマッピングタイプ3を選択する他の理
由は、外側の信号点の外側へのシフトを行うと、内側の
信号点のC/Nが外側の信号点のそれに比べて低くなり
過ぎるからである。
【0081】従って、本装置によって、受信機の受信信
号レベルが高い場合でも、増幅器の非線形歪に対する耐
力が向上できる。即ち、この利点によって、システムの
送信出力を増加した場合、従来のように受信レベルを減
衰器で抑圧する必要がなくなり、これはシステム利得の
向上に繋がる。図22の歪補償装置の例では、3つのマ
ッピングタイプから1つを選択する装置が示されたが、
2つ或いは4つ以上のマッピングタイプから選択する装
置も適用可能である。また、マッピングタイプの選択の
ための受信レベルの基準は、図21の歪補償装置での説
明と同様に、増幅器のバックオフ量によって決めること
ができる。受信レベルを表す受信レベル信号を生成する
場合、この場合、A/D変換器を使用しているが、2つ
のマッピングタイプの場合は簡易化のためコンパレータ
を使用することもできる。
【0082】以上に述べた幾つかの歪補償装置は、それ
らを組み合わせることによっても使用可能であり、その
場合、更なる特性の向上が期待できる。また、これらの
歪補償装置は、受信機或いは送信機に設置されて使用さ
れるため、この歪補償装置を含む受信機或いは送信機も
本願発明の歪補償装置として動作し、かつ同様の効果を
得ることが可能であり、本願発明の技術的範囲に含まれ
る。
【0083】また、以上に述べた歪補償装置では、それ
ぞれの装置は、加算器、減算器、フリップフロップ、メ
モリなどのディスクリートな回路によって構成できるこ
とが示されているが、その他の構成手段として、上記全
ての装置は、デジタル信号処理プロセッサ(DSP)に
よって容易に構成することが可能である。また、この場
合のDSPのためのプログラムは、上記の装置において
説明した動作から当業者によって容易に求められる。
【0084】さらに、以上に述べた歪補償装置では、各
歪補償装置における歪補償動作は、信号空間上の全ての
領域の信号点に対して行う必要はなく、その一部の領域
の信号点に対して行うことが可能である。特に、信号が
増幅器による非線形歪の影響を受ける場合、その影響が
より強い信号空間上の外側の領域の信号点についてのみ
本発明を適用することによっても、歪補償の効果は期待
できる。
【0085】一方、本発明に係わる歪補償装置は、増幅
器の特性に依存しないので、増幅器以外の歪の要素、例
えば、ミキサの歪、局部発振器信号の歪、フィルタの歪
等に対しても歪補償の効果が期待できる。さらに、本装
置は、固定通信、衛星通信、移動通信など種々の通信
に、さらにQPSK、64QAMなどの種々の多値線形
変調に適用可能である。
【0086】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば以下に
示す効果を有する。請求項1乃至21のうちいずれか1
項記載の歪補償装置は、送信増幅器及び受信増幅器の特
性に関わりなく、送信機において変調された信号が受信
機において復調されるまでに受けた歪を補償できる。ま
た、各々の歪補償装置は、ベースバンド帯で動作できる
ので、デジタル信号処理で構成でき、1チップIC化が
可能である。
【0087】特に、請求項8乃至11のうちいずれか1
項記載の歪補償装置は、小さな回路規模で構成できるた
め、小型化が可能な共にその装置の製作及び設置が容易
である。また、請求項13記載の歪補償装置は、Iチャ
ネル及びQチャネルの相互作用を考慮しているため、よ
り優れた歪補償を可能にする。
【0088】さらに、請求項15乃至21のうちいずれ
か1項記載の歪補償装置は、高い受信信号レベルによっ
て非線形歪が受信信号に加えられる場合、受信側で歪に
よって受信信号点の位置が変動しても、誤った識別が行
われる可能性が少なくなる。従って、受信レベルを抑圧
しないで送信出力を上げることができるので、従ってシ
ステム利得を一層向上できる。さらにこれらの歪補償装
置は、メモリのみで構成可能であるため、大幅な装置の
小型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる歪補償装置を含むデジタル多重
無線通信システムの1つの構成例を示す図である。
【図2】本発明に係わる歪補償回路の第1の実施例の構
成のブロック図である。
【図3】第1の実施例の動作原理を説明するための信号
空間図である。
【図4】第1の実施例の平均信号点位置算出回路の構成
の一例を示す図である。
【図5】図4に示す平均信号点位置算出回路の動作原理
を説明するための信号空間図である。
【図6】図4に示す平均信号点位置算出回路の移動平均
回路の構成のその他の例を示す図である。
【図7】第1の実施例の平均信号点位置算出回路の構成
のその他の例を示す図である。
【図8】図7に示す平均信号点位置算出回路の動作原理
を説明するための信号空間図である。
【図9】第1の実施例の平均信号点位置算出回路の構成
のその他の例を示す図である。
【図10】図9に示す平均信号点位置算出回路の動作原
理を説明するための信号空間図である。
【図11】本発明に係わる歪補償回路の第2の実施例の
構成のブロック図である。
【図12】第2の実施例の動作原理を説明するための信
号空間図である。
【図13】本発明に係わる歪補償回路の第3の実施例の
構成のブロック図である。
【図14】第3の実施例の動作原理を説明するための信
号空間図である。
【図15】本発明に係わる歪補償回路の第4の実施例の
構成のブロック図である。
【図16】第4の実施例の動作原理を説明するための信
号空間図である。
【図17】本発明に係わる歪補償回路の第5の実施例の
構成のブロック図である。
【図18】本発明に係わる歪補償回路の第6の実施例の
構成のブロック図である。
【図19】本発明に係わる歪補償回路の第7の実施例の
構成のブロック図である。
【図20】第7の実施例の動作原理を説明するための信
号空間図である。
【図21】本発明に係わる歪補償回路の第8の実施例を
含む歪補償システムの構成図である。
【図22】本発明に係わる歪補償回路の第9の実施例を
含む歪補償システムの構成図である。
【図23】第9の実施例の動作原理を説明するための信
号空間図である。
【図24】従来の歪補償機能を有する送信機の一例を示
すブロック図である。
【図25】増幅器の非線形歪の信号点に対する影響を説
明するための信号空間図である。
【図26】従来の歪補償機能を有する送信機のその他の
例を示すブロック図である。
【符号の説明】
10、11 マッピング及び波形生成回路10 20、21 直交変調器 30、31 送信段 40、41 アンテナ 50 変調器 55 送信段 60、65 アンテナ 70 受信段 75 復調器 80 等化器 100 歪補償回路 110 平均信号点位置算出回路 120 識別回路 1211 〜12116 減算器 122 比較器 130 分配回路 1401 〜14016 移動平均回路 1411 〜141n フリップフロップ 142 加算器 143 1/n分割器 144 シフトレジスタ 145 減算器 146 1/n分割器 147 加算器 148 フリップフロップ 1501 〜15016 平均化回路 151 減算器 152 乗算器 153 フリップフロップ 154 加算器 160 量子化回路 170 分配回路 1801 〜18016 メモリ 1901 〜19016 比較回路 200 歪補償回路 210 平均信号点位置算出回路 220 識別回路 221 メモリ 222 判定回路 300 歪補償回路 310 平均信号点位置算出回路 320 平均信号点選択回路 330 差分算出回路 340 乗算回路 350 減算回路 360 識別回路 400 歪補償回路 410 第1の選択回路 4201 〜42016 積算回路 4221 〜42216 加算器 4221 〜42216 フリップフロップ 430 第2の選択回路 440 補正回路 441 減算回路 450 誤差信号生成回路 460 識別回路 500 歪補償回路 5101 2 変換器 5102 3 変換器 5201 、5202 、5103 乗算回路 530 減算回路 540 係数算出回路 550 識別回路 570、5701 、5702 高次歪算出部 600 歪補償回路 6201 、6202 乗算器 6301 、6302 減算器 6401 、6402 係数算出回路 6501 、6502 識別回路 700 歪補償回路 710 識別回路 800 歪補償回路 8101 、8102 、8103 識別回路 820 選択回路 830 復調器 840 受信段 900 歪補償回路 910 変調器 911 可変マッピング回路 912、913 D/A変換器 914、915 ロールオフフィルタ 916 直交変調器 917 フィルタ 940 送信段 941 送信増幅器 942 送信ミキサ 950 受信段 951 受信増幅器 952 受信ミキサ 953 AGC回路954 A/D変換器 970 復調器 971 同期検波器 972、973 ロールオフフィルタ 974、975 A/D変換器 976 トランスバーサル型等化器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04L 27/22 9297−5K H04L 27/22 Z

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信機においてデジタル信号を複数の規
    定の信号点にマッピングすることによって変調された信
    号が受信機において復調されるまでに受けた歪を該受信
    機において補償するための歪補償装置であって、 これまでに直交検波によって検波された入力信号の信号
    空間上における複数の分信号点分布に関して、少なくと
    も1つの該信号点分布の平均的な位置を計算し、計算し
    た該平均的な位置を平均信号点位置として提供する平均
    信号点位置算出手段と、 前記信号空間上において入力信号の信号点の位置に最も
    近い前記平均信号点の位置を識別する識別手段とを有す
    ることを特徴とする歪補償装置。
  2. 【請求項2】 前記平均信号点位置算出手段は、前記信
    号空間上の所定の領域における複数の信号点から、入力
    信号が供給された場合に所定の数の信号点の移動平均を
    計算し、前記平均信号点位置として出力する移動平均手
    段を含むことを特徴とする請求項1記載の歪補償装置。
  3. 【請求項3】 前記平均信号点位置算出手段は、前記信
    号空間上の所定の領域において、前記入力信号の信号点
    の位置と前回の平均信号点の位置との差に応じて、入力
    信号が供給された場合に前記前回の平均信号点位置を、
    前記平均信号点位置に収束するようにシフトする平均化
    手段を含むことを特徴とする請求項1記載の歪補償装
    置。
  4. 【請求項4】 前記平均信号点位置算出手段は、 入力信号の信号空間上の信号点を該信号空間を細分化し
    て得られた複数の要素のうち該信号点が所属する1つの
    要素に量子化する量子化手段と、 前記量子化手段によって量子化された信号点の前記各要
    素に対する分布を算出する分布算出手段と、 前記分布算出手段で算出した分布を調査し、信号空間上
    の所定の領域内で信号点が最も多く分布した前記要素を
    該領域における前記平均信号点位置として算出する比較
    手段とを有することを特徴とする請求項2記載の歪補償
    装置。
  5. 【請求項5】 前記信号空間上の所定の領域は、前記規
    定の信号点の中間に引かれたスレッショールドによって
    分割された領域であることを特徴とする請求項2乃至4
    のうちいずれか1項記載の歪補償装置。
  6. 【請求項6】 送信機においてデジタル信号を複数の規
    定の信号点にマッピングすることによって変調された信
    号が受信機において復調されるまでに受けた歪を該受信
    機において補償するための歪補償装置であって、 これまでに直交検波によって検波された入力信号の信号
    空間上における複数の分信号点分布に関して、少なくと
    も1つの該信号点分布の平均的な位置を計算し、計算し
    た該平均的な位置を平均信号点位置として提供する平均
    信号点位置算出手段と、 前記平均信号点位置と隣接する平均信号点位置との間に
    かつその間の距離に応じて決定される位置に信号を識別
    するためのスレッショールド線を検波軸に平行に設け、
    該スレッショールド線によって入力信号の信号点を識別
    する識別手段とを有することを特徴とする歪補償装置。
  7. 【請求項7】 前記所定の位置は、前記平均信号点位置
    と前記隣接する平均信号点位置の中間であることを特徴
    とする請求項6記載の歪補償装置。
  8. 【請求項8】 送信機においてデジタル信号を複数の規
    定の信号点にマッピングすることによって変調された信
    号が受信機において復調されるまでに受けた歪を該受信
    機において補償するための歪補償装置であって、 これまでに直交検波によって検波された入力信号の信号
    空間上における複数の分信号点分布に関して、少なくと
    も1つの該信号点分布の平均的な位置を計算し、計算し
    た該平均的な位置を平均信号点位置として提供する平均
    信号点位置算出手段と、 前記規定の信号点位置から前記平均信号点位置との距離
    の差に応じた距離だけ、入力信号の信号点を、前記規定
    の信号点位置から前記平均信号点位置への方向と逆の方
    向へシフトして、シフトした信号点を通常のスレッショ
    ールド線によって識別する識別手段とを有することを特
    徴とする歪補償装置。
  9. 【請求項9】 前記規定の信号点位置から前記平均信号
    点位置との距離の差に応じた距離は、該距離の差の1/
    2であることを特徴とする請求項8記載の歪補償装置。
  10. 【請求項10】 送信機においてデジタル信号を複数の
    規定の信号点にマッピングすることによって変調された
    信号が受信機において復調されるまでに受けた歪を該受
    信機において補償するための歪補償装置であって、 補正された入力信号の信号点の位置と該信号点に対応す
    る前記規定の信号点の位置との位置的な関係に対応する
    誤差信号を生成する誤差信号生成手段と、 前記誤差信号生成手段からの前記誤差信号を入力信号が
    供給される毎に積算して平均誤差信号を算出する平均誤
    差信号算出手段と、 入力信号から前記平均誤差信号を減算して前記補正され
    た入力信号として出力する補正手段と、 前記補正手段からの前記補正された入力信号を識別する
    識別手段とで構成されることを特徴とする歪補償装置。
  11. 【請求項11】 前記誤差信号生成手段は、信号空間の
    同相軸或いは直交軸上において、前記補正された入力信
    号の信号点の座標と前記規定信号点の座標との大小を示
    す信号を前記誤差信号として出力することを特徴とする
    請求項10記載の歪補償装置。
  12. 【請求項12】 送信機においてデジタル信号を複数の
    規定の信号点にマッピングすることによって変調された
    信号が受信機において復調されるまでに受けた歪を該受
    信機において補償するための歪補償装置であって、 直交検波によって検波された入力信号を表すベクトルV
    を用いて、歪が補償された信号を表すベクトルSを、 S=V−α1 V−α2 2 −α3 3 ・・・なる式(α
    n は所定の係数) によって算出し、歪補償信号Sとして供給する歪補償信
    号算出手段を有することを特徴とする歪補償装置。
  13. 【請求項13】 前記歪補償信号算出手段は、信号空間
    上の同相軸及び直交軸における計算において、同相軸の
    情報を直交軸における計算に使用し、直交軸の情報を同
    相軸における計算に使用することを特徴とする請求項1
    2記載の歪補償装置。
  14. 【請求項14】 前記歪補償信号算出手段における所定
    の係数αn は、前記歪補償信号Sと前記規定信号点との
    座標値の大小の比較に基づく誤差信号と前記ベクトルV
    の自乗との相関結果が小さくなるように選択されること
    を特徴とする請求項12又は13記載の歪補償装置。
  15. 【請求項15】 送信機においてデジタル信号を複数の
    規定の信号点にマッピングすることによって変調された
    信号が受信機において復調されるまでに受けた歪を該受
    信機において補償するための歪補償装置であって、 直交検波によって検波された入力信号を信号空間上で識
    別するために区分けされた識別領域のうち少なくとも外
    側の規定の信号点に関する識別領域を他の識別領域より
    広くするように構成する識別手段を有することを特徴と
    する歪補償装置。
  16. 【請求項16】 前記識別手段における前記識別領域
    は、少なくとも内部の信号点に関する識別領域の一部が
    円形であることを特徴とする請求項15記載の歪補償装
    置。
  17. 【請求項17】 前記識別手段は、受信機の受信信号の
    レベルに応じて複数の識別領域のタイプのうち1つのタ
    イプが設定されることを特徴とする請求項15記載の歪
    補償装置。
  18. 【請求項18】 前記識別手段は、所定のレベルよりも
    受信レベルが高い場合に、拡大された識別領域を有する
    識別領域のタイプが設定されることを特徴とする請求項
    17記載の歪補償装置。
  19. 【請求項19】 送信機においてデジタル信号を複数の
    規定の信号点にマッピングすることによって変調された
    信号が受信機において復調されるまでに受ける歪を該送
    信機において補償するための歪補償装置であって、 前記受信機が受信する前記信号の受信レベルに応じて、
    前記マッピングに対して信号空間上において少なくとも
    1つの信号点位置を変更するマッピング手段を有するこ
    とを特徴とする歪補償装置。
  20. 【請求項20】 前記マッピング手段は、前記受信レベ
    ルが所定値よりも高い場合に信号空間上において前記少
    なくとも1つの信号点位置を外側へ移動するように変更
    を行うことを特徴とする請求項19記載の歪補償装置。
  21. 【請求項21】 前記受信レベルは、前記受信機に置か
    れた受信レベル検出手段から他の通信回線を介して前記
    変調手段へ供給されることを特徴とする請求項19又は
    20記載の歪補償装置。
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