JPH08162584A - リードフレームの加工方法 - Google Patents

リードフレームの加工方法

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JPH08162584A
JPH08162584A JP6302092A JP30209294A JPH08162584A JP H08162584 A JPH08162584 A JP H08162584A JP 6302092 A JP6302092 A JP 6302092A JP 30209294 A JP30209294 A JP 30209294A JP H08162584 A JPH08162584 A JP H08162584A
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lead frame
metal plate
terminal
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Nobuhiko Tada
信彦 多田
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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  • Laser Beam Processing (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】多ピンかつ狭ピッチで、しかも半導体チップの
端子との接合性が良好なリードフレームの加工方法を提
供する。 【構成】最初に、無垢の状態の金属板1に多数の貫通穴
2をあける。この貫通穴2をインナーリード202内方
先端の部分を分離する間隙とする。次に、インナーリー
ド202となる部分の外方を分離する間隙3を適宜の方
法によって形成し、間隙3を延長するようにアウターリ
ード203を形成する。さらに、貫通穴2からレーザ切
断によりスリット4a,4bを外方へ形成して行き、間
隙3まで到達させる。このスリット4a,4bの形成の
際には、個々の貫通穴2を検出ユニット140で順次検
出し、その検出信号を制御部130で信号処理し、検出
した情報に基づいたタイミングでレーザ光113Aの照
射タイミングを制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、小型かつ高性能な半導
体装置(LSI)に使用されるリードフレームの加工方
法に係わり、特に、多ピンかつ狭ピッチの微細な加工パ
ターンを有するインナーリードを加工するのに好適なリ
ードフレームの加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体チップの高密度実装化、高
集積化がより一層厳しく要求されてきており、これに対
応するために半導体チップを搭載するリードフレームも
狭ピッチ化、多ピン化することが要求されている。この
ようなリードフレームを得るためには、微細かつ高精度
な加工、例えば板厚が0.3mm以下の金属板に、リー
ドピッチの最小値が板厚の2倍以下でリード間隙の幅の
最小値が板厚以下となるような加工を施すことが要求さ
れるため、従来のプレス加工やエッチング加工によって
リードフレームを得ることは困難である。
【0003】これに対し、レーザ光を利用した加工は、
高密度エネルギー熱源であるレーザビームを被加工材表
面上に集光し、被加工材を局部的かつ瞬時に溶融、溶断
する加工方法であるため、微細かつ高精度な加工が可能
な切断法であり、従来のリードフレーム加工に用いられ
ているプレス加工やエッチング加工では不可能であった
加工も可能である。
【0004】レーザ光を利用したリードフレームの加工
方法としては、例えば、特開平5−251605号公報
に開示されているように、ダイパッドやアウターリード
等をエッチング加工やプレス加工等の従来の加工方法で
形成し、リードの先端部(インナーリードの先端部)を
レーザ加工によって形成する方式が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平5−251
605号公報に記載の従来技術によれば、上記のような
板厚が0.3mm以下の薄い金属板に、リードピッチの
最小値が板厚の2倍以下でリード間隙の幅の最小値が板
厚以下となるような微細かつ高精度な加工を施すことは
可能である。しかし、薄い金属板に微細なスリット状の
溝を形成しながら順次リードを加工していくと、金属板
素材の剛性が著しく低下し、小さな外力によっても変形
してしまう可能性が大きくなる。従って、リードフレー
ム加工中にリードが変形してリードピッチやリード幅の
精度が低下したり、たとえ高精度に加工を終えたとして
もその後の工程において高精度な寸法や形状を維持する
ことができなくなるなどの問題が生じる。
【0006】特に多ピンかつ狭ピッチのリードフレーム
において、その寸法や形状の精度が低下すると、ワイヤ
ボンディングやバンプによる半導体チップの端子との接
合性が低下する。即ち、半導体チップの端子とインナー
リードとの間に位置ずれが生じて正確に接合作業が行え
なくなり、接合欠陥が発生したり誤った端子間が接合さ
れることとなる。さらに、リードが極わずか変形しただ
けでもリード同士が接触して電気的短絡をおこす危険性
がある。その結果、そのようなリードフレームを使用し
た製品としての半導体装置は欠陥品となってしまう。
【0007】本発明の目的は、多ピンかつ狭ピッチで、
しかも半導体チップの端子との接合性が良好なリードフ
レームの加工方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によれば、半導体チップの各端子と接合され
た後に樹脂モールドにて一体封止される多数のインナー
リード及びそのインナーリードの外方に連続して延びる
アウターリードを有し、板厚が0.3mm以下で、リー
ドピッチの最小値が板厚の2倍以下で、リード間隙の幅
の最小値が板厚以下のリードフレームを薄い金属板から
形成するリードフレームの加工方法において、前記イン
ナーリードとなる部分の内方先端を分離する貫通穴を前
記金属板に最初に形成する第1の工程と、前記第1の工
程で形成された貫通穴から外方に向かってレーザ光の照
射によりスリットを形成する第2の工程と、前記インナ
ーリードとなる部分の外方及びアウターリードを分離す
る間隙を前記金属板に形成する第3の工程とを有するこ
とを特徴とするリードフレームの加工方法が提供され
る。
【0009】上記リードフレームの加工方法において、
好ましくは、前記第2の工程でレーザ光によって形成さ
れるスリットの少なくとも一端をわずかに切り残すこと
によって相隣り合うリードを連結する連結部を形成し、
少なくとも樹脂モールドによるリードフレーム及び半導
体チップの一体封止前にその連結部を切断する。
【0010】好ましくは、相隣り合うインナーリードの
内方先端における半導体チップの各端子と接合される端
子接合部をリード長手方向に少なくとも2段階にずらせ
て配列させる。
【0011】また、好ましくは、前記第1の工程におけ
る貫通穴の形成前に、予め金属板の少なくともインナー
リードとなる部分の板厚を元の板厚よりも減肉してお
く。
【0012】また、好ましくは、前記第2の工程のレー
ザ光の照射によるスリットの形成後に、少なくともレー
ザ光によって金属板に形成された熱影響部を表面処理に
より除去する。この場合、表面処理は化学研磨処理であ
ることが好ましい。
【0013】また、上記リードフレームの加工方法にお
いて、好ましくは、第2の工程のレーザ光の照射による
スリットの形成後に、少なくともインナーリード先端に
おける半導体チップの各端子と接合される端子接合部表
面に接合性を改善するための金属膜を被覆する。
【0014】また、好ましくは、少なくともインナーリ
ードとなる部分の表面に補強材を固着する。
【0015】さらに、インナーリードの内方先端におけ
る半導体チップの各端子と接合される端子接合部を除く
部分に耐熱性の絶縁膜を被覆することが好ましい。
【0016】さらに、上記リードフレームの加工方法に
おいて、好ましくは、前記第2の工程のレーザ光の照射
によるスリットの形成の際に、前記第1の工程で形成さ
れた個々の貫通穴を検出手段によって順次検出し、その
検出情報に基づいたタイミングでレーザ光の照射タイミ
ングを制御する。
【0017】
【作用】上記のように構成した本発明においては、イン
ナーリード(以下、適宜リードともいう)となる部分の
内方先端を分離する貫通穴を無垢の状態の金属板に最初
に形成する。この加工は、いかなる加工も施されていな
い無垢の状態の薄い金属板に個々に独立した所定の貫通
穴をあけるだけであるため、インナーリードとなる部分
の内方先端、即ち半導体チップの端子と接合される部分
を寸法精度良く、しかも能率良く容易に加工することが
可能である。また、薄い金属板であっても、貫通穴をあ
けるだけでスリット状に溝を切り刻むことがないため、
金属板の剛性を低下させることがない。但し、この時の
加工はレーザ光を用いたものであっても、エッチング加
工やプレス加工等の他の加工であってもよい。
【0018】上記貫通穴の形成後、貫通穴から外方に向
かってレーザ光の照射によってスリットを形成する。レ
ーザ光の照射を利用すれば、薄い金属板であっても板厚
以下の狭いスリット幅で加工することができる。但し、
順次レーザ光によってスリットを形成していくに従って
熱影響や剛性の低下よる変形の発生が懸念されるが、半
導体チップの端子と接合される部分を分割する貫通穴が
既に上記のように形成されているため、半導体チップの
端子との接合性には支障がない。つまり、各リードが確
実に分離して形成されてさえいれば十分であって、少々
その形状が変形してもほとんど問題とならない。
【0019】また、上記インナーリードとなる部分の外
方及びアウターリードを分離する間隙は適宜の方法によ
って形成する。この時の加工もレーザ光を用いたもので
あっても、エッチング加工やプレス加工等の他の加工で
あってもよいが、インナーリード内方に比べてリードピ
ッチがある程度広いため、一層容易に加工できる。さら
に、この加工は、上記レーザ光によるスリット形成の前
後どちらで行ってもよい。
【0020】このように本発明では、上記のような特殊
な加工工程によって加工を行うことにより、板厚が0.
3mm以下で、リードピッチの最小値が板厚の2倍以下
で、リード間隙の幅の最小値が板厚以下であるような多
ピンかつ狭ピッチのリードフレームを加工する場合であ
っても、最も寸法精度を必要とするインナーリードの寸
法や形状の精度を向上することが可能となる。
【0021】また、レーザ光によって形成されるスリッ
トの少なくとも一端をわずかに切り残し、相隣り合うリ
ードを連結する連結部を形成することにより、相隣り合
うインナーリード間での剛性が維持され、従って、イン
ナーリードのリードピッチの精度が維持される。また、
金属板の取扱いが容易となり、レーザ光によるスリット
形成後の種々の処理を、金属板に変形を与えることなく
行うことが可能となる。上記連結部は、少なくとも樹脂
モールドによるリードフレーム及び半導体チップの一体
封止前に切断され、リードが個々に分離される。
【0022】ところで、インナーリードの内方先端と半
導体チップの各端子とをワイヤボンディングやバンプ等
によって接合する際にはインナーリード側にある程度の
幅(広さ)が必要であるが、多ピンかつ狭ピッチのリー
ドフレームでは板厚よりもインナーリード先端の幅が狭
くなることがあり、そのため多ピンで狭ピッチになれば
なるほどその接合が難しくなる。その上、ワイヤボンデ
ィングの場合には、インナーリードにおける端子接合部
のピッチが狭すぎると、隣接するワイヤ同士が接触した
り、キャピラリーと呼ばれる接合治具の先端が隣接する
ワイヤや隣接する端子接合部と干渉して良好な接合が行
えなくなる。
【0023】これに対し、本発明では、相隣り合うイン
ナーリード内方先端における半導体チップの各端子と接
合される端子接合部をリード長手方向にずらせて配列す
る(以下、このような配列を千鳥配置という)。その結
果、半導体チップの各端子との接合に必要な最小の幅を
確保しながら、一定の寸法の中に多数の端子接合部を並
べることができ、良好な接合性を損なうことなく多ピン
化及び狭ピッチ化が可能となる。特に、ワイヤボンディ
ングの場合に、隣接するワイヤ同士が接触したり、接合
治具の先端が隣接するワイヤや端子接合部と干渉するこ
とがなくなる。
【0024】また、上記最初に形成する貫通穴の形成前
に、予め金属板の少なくともインナーリードとなる部分
の板厚を元の板厚よりも減肉しておくことは、上記で述
べた多ピンかつ狭ピッチのインナーリードの加工に際し
て都合がよい。即ち、レーザ切断を行う場合には板厚が
薄いことにより溶融金属の量が減少してドロスやスパッ
タ等の量が減り、また、プレス加工を行う場合には刃物
に加わる力が軽減され、エッチング加工を行う場合には
サイドエッチの進行に起因して腐食穴が完全に貫通しな
いような事態が避けられ、微細な貫通穴を楽にあけるこ
とが可能となる。特に、プレス加工やエッチング加工な
どの従来から一般的によく利用されている加工方法の場
合、その加工限界を超えて極めて微細な加工を行うこと
ができる。さらに、上述の連結部を設ける場合には、板
厚が薄くなることによる剛性の低下がその連結部によっ
て回避される。
【0025】また、レーザ光照射によってスリットを形
成すると、入熱によってその部分の温度が上昇しその表
面に酸化膜が形成されたり、溶融した溶湯がスパッタや
ドロスとなって金属板表面に付着したりする。これら酸
化膜やスパッタやドロスは半導体チップの各端子との接
合性を損なうものである。本発明では、少なくとも上記
酸化膜やスパッタやドロス等を含む熱影響部を表面処理
により除去することにより、半導体チップの各端子との
接合性が向上する。さらに、この表面処理を化学研磨処
理とすれば、熱影響部の除去が容易になると共に、表面
の汚染物も除去されて良好な表面状態を得ることができ
る。
【0026】また、レーザ光照射によるスリットの形成
後に、少なくともインナーリードにおける半導体チップ
の各端子と接合される端子接合部表面に接合性を改善す
るための金属膜を被覆することにより、接合性が一層向
上する。さらに、この金属膜の被覆は上記表面処理によ
る熱影響部の除去後直ちに行えば、化学的に活性な表面
に被覆を行うことができるため、剥がれにくく確実に金
属膜を被覆することが可能である。
【0027】さらに、少なくともインナーリードとなる
部分の表面に補強材を固着し、リードフレームのうちの
特に剛性の低い部分であるインナーリードの寸法や形状
の精度維持を可能とする。尚、この補強材は、前述の連
結部を切り取る前、即ち個々のリードに分離する前に固
着するのが望ましい。
【0028】また、少なくとも上記インナーリードの半
導体チップの各端子と接合される端子接合部を除く部分
に耐熱性の絶縁膜を被覆することにより、製造工程中に
リード同士が接触したとしても電気的短絡はおこらない
し、ゴミ等の付着による電気的短絡の危険性も回避でき
る。また、耐熱性の材質を用いることにより、樹脂モー
ルドによる一体封止時にもその絶縁膜が劣化することが
なく、確実に絶縁を行うことが可能となる。この耐熱性
の絶縁膜を被覆するのは、上記半導体チップの各端子と
接合される端子接合部を除く部分であるが、アウターリ
ード外方の電子回路基板との端子接合部も除いておくの
が望ましい。
【0029】さらに、本発明では、前述のレーザ光照射
によるスリット形成の際に、最初に形成された個々の貫
通穴を検出手段によって順次検出し、その検出情報に基
づいたタイミングでレーザ光の照射タイミングを制御す
る。これにより、被加工物である金属板表面の情報、即
ち貫通穴の有無に応じて所望の加工位置に確実にレーザ
光が照射され、レーザ光の光軸を金属板に対して移動さ
せながら加工を行うことが可能となる。この場合、個々
の貫通穴は前述のように寸法精度良く形成されているた
め、それを検出してレーザ光照射の基準として利用する
ことにより、正確な加工を行うことが可能となる。
【0030】
【実施例】本発明によるリードフレームの加工方法の一
実施例について、図1から図11を参照しながら説明す
る。但し、本実施例では、QFP型半導体装置用のリー
ドフレームであって、板厚が0.3mm以下、リードピ
ッチの最小値が板厚の2倍以下、リード間隙の幅の最小
値が板厚以下であるような多ピンかつ狭ピッチのリード
フレームを加工する場合について説明する。
【0031】図1は本実施例によって加工されるリード
フレームの一例を示す図である。図1において、リード
フレーム200の中央部分には、半導体チップを搭載す
るダイパッド201が設けられており、このダイパッド
201を囲むようにして多数のインナーリード202
と、これらインナーリード202に連続するアウターリ
ード203が配設されている。これら隣合うインナーリ
ード202とアウターリード203とはダムバー204
により互いに連結状に支持されている。また、ダイパッ
ド204の周辺は腕205以外は切欠き部206が設け
られており、この切欠き部206によりインナーリード
202はダイパッド201と分離され、かつ隣合うイン
ナーリード202はこの切欠き部206によりそれぞれ
分離されている。
【0032】また、インナーリード202は、ダイパッ
ド201の方へ収束するように延びており、相隣り合う
インナーリード202の内方先端における半導体チップ
210(図8参照)との端子接合部202a及び202
bはリード長手方向に2段階にずらせた千鳥配置となっ
ており、電気的接続を行うのに十分な幅となっている。
インナーリード202の内側における相隣合うリード間
隙208は特に狭く、極めて微細な構造となっており、
しかもこの部分の加工はリードフレームの加工において
最も寸法精度や清浄度が厳しい部分である。
【0033】さらに、リードフレーム200の外周部分
には半導体チップの端子とインナーリード202との接
続時の位置決め用に位置決め穴207が設けられてい
る。尚、ダムバー204は、半導体チップのモールド時
にレジンを堰止める役割とインナーリード202及びア
ウターリード203を補強する役割を有し、モールド後
に除去される。
【0034】図2は本実施例のリードフレームの加工方
法を含む半導体装置の製造工程を示すフローチャートで
ある。まず、図2のステップS100において、例えば
鋼、銅合金,42アロイ、コバール等の薄い金属板をレ
ベラーにかけて平に矯正した後、実際の加工に移る。最
初に、ステップS110において、金属板1の中央付近
に図3に示すような多数の貫通穴2を形成する。但し、
図3はインナーリード202となる部分の近傍を拡大し
て示す図であって、紙面左方にアウターリード203が
あり、紙面右方に半導体チップ210(図8参照)が搭
載される。上記貫通穴2は、リードフレームの中で最も
寸法精度が厳しいインナーリード202内方先端の部分
を分離する間隙となる。この時の加工はレーザ光を用い
たものであっても、従来からのエッチング加工やプレス
加工等の加工であってもよい。このうち、プレス加工や
エッチング加工などで極めて微細な加工を行うことは困
難を伴うことが懸念されるが、この工程は、いかなる加
工も施されていない無垢の状態の薄い金属板1に個々に
独立した所定の貫通穴2をあけるだけであるため、ある
程度容易に能率良く加工することができる。従って、イ
ンナーリード202となる部分の内方先端、即ち半導体
チップ210の端子と接合される部分を寸法精度良く加
工することが可能となり、また、始めからスリット状に
溝を切り刻まないため、金属板1の剛性を低下させるこ
とがない。
【0035】次に、ステップS111において、図3に
示すようにインナーリード202となる部分の外方を分
離する間隙3を形成する。また、ステップS110及び
S111の加工を完了した後に、必要に応じてコイニン
グ加工等の金属板1のひずみ除去処理を行なっても良
い。その後、ステップS112において金属板1の洗浄
及び乾燥を行う。
【0036】次に、ステップS120において、リード
フレーム外周の枠材部分に位置決め穴207の加工を行
う。そして、ステップS111で形成した間隙3を延長
するようにアウターリード203を形成する(ステップ
S121)。但し、この時の加工、及び前述のステップ
S111の加工も、レーザ光を用いた加工や、従来から
のエッチング加工またはプレス加工等のいずれであって
もよいが、この間隙3やアウターリード203は、イン
ナーリード202の内方に比べてリードピッチがある程
度広いため、一層容易に加工できる。その後、ステップ
S122において金属板1の洗浄及び乾燥を行い、さら
に、ステップS123においてインナーリード202と
なる部分に補強テープ220(図8参照)を貼り付け
る。この補強テープとしては、耐熱性かつ絶縁性のある
有機フィルムが適しており、特に剛性の低い部分の寸法
や形状の精度維持を可能とする。但し、上記間隙3やア
ウターリード203の形成は、次に述べるレーザ切断に
よるスリット形成の後でもよい。
【0037】次に、ステップS130において、図4に
示すように貫通穴2から外方に向かってレーザ光の照射
によりスリット4a及び4bを形成していく(以下、レ
ーザ光照射による切断のことをレーザ切断という)。
【0038】このレーザ切断時における加工現象を簡単
に説明する。図5は、レーザ切断される被加工物(金属
板1)の断面を概念的に示した図である。図5におい
て、レーザ光113A(図9参照)は充分な熱エネルギ
密度を供給できるように集光レンズ116(図9参照)
で集光されており、金属板1表面の照射された部分が溶
融し、これが熱源となってこの溶融が表面から順次深さ
方向に向って進行し、やがて切断される。レーザ光11
3Aは極めて小さく集光できるので微細な加工に好適で
あり、金属板1の板厚よりも狭いスリット4a,4bを
形成することができる。
【0039】上記のようなレーザ光照射によって発生し
た溶融金属はほとんどがアシストガスによって吹き飛ば
され金属板1の裏面から落下するが、一部分の残留した
溶融金属はその裏面に付着し凝固してドロス10とな
り、切断後の側壁でその溶融金属が凝固して再凝固層1
1を形成する。また、飛散した溶融金属が金属板1表面
に付着し凝固しスパッタ12となる。ドロス10は主に
レーザ光が照射された側とは反対側に多く付着し、スパ
ッタ12はレーザ光が照射された側の面に多く付着す
る。さらに、レーザ光照射による入熱によってその部分
の温度が上昇し金属板1表面に酸化膜(図示せず)が形
成される。上記ドロス10やスパッタ12や酸化膜は熱
加工であるレーザ切断に特有のものであって、接合性を
損なうものである。尚、予め金属板1両面にスパッタ防
止膜を形成しておけば、スパッタ12の付着をある程度
回避することができる。
【0040】また、上記レーザ切断の際、ステップS1
10で形成した多数の貫通穴2を、横切る方向、即ち図
中軌跡Kに沿って検出し、その検出結果に基づいてレー
ザ光の照射タイミングを制御し、リードを横切る方向に
レーザ光軸を移動させながら切断を順次実行する。そし
てレーザ光軸を中央周りに周回させることによりできる
放射状の溝を各周回毎に外方へ延長して行き、それによ
ってできるスリット4a及び4bを図6のように間隙3
と連結させる。この時のレーザ切断装置の概略構成及び
そのレーザ切断動作の詳細は図9〜図11で後述する。
【0041】本実施例では、ステップS130のレーザ
切断によって形成されるスリット4a,4bの内方側即
ち貫通穴2側をわずかに切り残し、相隣り合うリードを
連結する連結部5を形成する。これにより、相隣り合う
リード間での剛性が維持され、従って、インナーリード
202のリードピッチの精度が維持される。また、工程
中の金属板1の取扱いが容易となり、スリット4a,4
b形成後の種々の処理を、金属板1に変形を与えること
なく行うことができる。尚、連結部5は必ずしも形成し
なくてもよい。
【0042】ところで、インナーリード202の内方先
端と半導体チップ210の各端子とをワイヤボンディン
グやバンプ等によって接合する際にはインナーリード2
02側にある程度の幅(広さ)が必要である。ワイヤボ
ンディングを例に考えると、良好な接合を実現するため
には、端子接合部202a、202bの幅を十分確保す
ることが必要であり、ワイヤ径が仮に0.02mm〜
0.03mmの時には、端子接合部202a,202b
の幅はワイヤ径の3〜5倍が必要であると言われてい
る。しかし、多ピンかつ狭ピッチのリードフレームでは
板厚よりもインナーリード先端の幅が狭くなることがあ
り、そのため多ピンで狭ピッチになればなるほどその接
合が難しくなる。その上、ワイヤボンディングの場合に
は、インナーリードにおける端子接合部のピッチが狭す
ぎると、隣接するワイヤ同士が接触したり、キャピラリ
ーと呼ばれる接合治具の先端が隣接するワイヤや隣接す
る端子接合部と干渉して良好な接合が行えなくなる。
【0043】これに対し、本実施例では、相隣り合う半
導体チップ210の各端子と接合される端子接合部20
2a及び202bを前述のように千鳥配置とする。これ
により、接合に必要な最小の幅を確保しながら、一定の
寸法の中に多数の端子接合部202a及び202bを並
べることができ、良好な接合性を損なうことなく極限に
まで多ピン化及び狭ピッチ化ができる。さらに、ワイヤ
ボンディングの場合には、隣接するワイヤ同士が接触し
たり、接合治具の先端が隣接するワイヤや端子接合部と
干渉することがなくなる。
【0044】以上のステップS130のレーザ切断が終
了した後、図6に示すように、ダイパッド201周囲の
切欠き部206を打ち抜く(ステップS131)。この
時、貫通穴2の内方側を同時に打ち抜くことにより、貫
通穴2は歯形状の切欠きとなる。ステップS131の後
には、金属板表面のホコリ等の異物や上述のスパッタ1
2のうち落ちやすいものを除去する(ステップS13
2)。
【0045】ステップS132の後、金属板1に表面処
理を施す(ステップS140)。即ち、図7(a)に断
面図で示す金属板1のレーザ切断対象領域にステップS
130で図7(b)のようなレーザ切断を施した後に、
化学研磨液に金属板1を浸漬して化学研磨処理を行うこ
とにより、少なくとも上記酸化膜やドロス10やスパッ
タ12等を含む熱影響部を容易に除去することができ
る。また、レーザ切断後の側壁に形成された再凝固層1
1も同時に除去され、この表面処理後は図7(c)のよ
うに汚染物も除去されてきれいな表面状態となる。これ
により、半導体チップ210の各端子との接合性が向上
する。
【0046】また、上記化学研磨処理の前に、ローラ等
でレジスト剤を金属板1表面に膜を塗布、乾燥しレジス
ト膜を形成しておいてもよい。その場合には、化学研磨
処理時の金属板1の肉やせが抑制される。
【0047】次に、ステップS150において、端子接
合部202a及び202bを除く部分に耐熱性の絶縁膜
221(図8参照)を被覆する。これにより、製造工程
中にリード同士が接触したとしても電気的短絡はおこら
ないし、ゴミ等の付着による電気的短絡の危険性も回避
できる。また、耐熱性の材質を用いることにより、樹脂
モールド230(図8参照)による一体封止時にもその
絶縁膜が劣化することがなく、確実に絶縁を行うことが
できる。また、アウターリード203外方の部分は後に
電子回路基板との端子接合部となるため、少なくともそ
の部分も耐熱性の絶縁膜221を被覆する領域から除外
される。さらに、前述の補強テープ220に耐熱性や絶
縁性をもたせておけば、必ずしも耐熱性の絶縁膜221
を被覆しなくてもよい。
【0048】次に、ステップS160において、端子接
合部202a及び202bの表面に銀メッキを施す。銀
メッキを施すことにより、端子接合部202a及び20
2bの接合性が一層向上する。また、メッキする金属と
しては銀の他、金や錫などでもよい。さらに、この銀メ
ッキ処理は、ステップS140の化学研磨処理後に直ち
に行えば、化学的に活性な表面に被覆を行うことができ
るため、剥がれにくく確実にメッキ膜を被覆することが
可能である。その場合には耐熱性の絶縁膜の被覆は銀メ
ッキ処理の後で行うことになる。上記ステップS160
の後、洗浄及び乾燥を行う(ステップS161)。
【0049】次に、ステップS170において、相隣り
合うリードを連結していた連結部5を切断し、端子接合
部202aと端子接合部202b、従ってインナーリー
ド202を個々に分離する。この時の切断方法はレーザ
切断が適しているが、その他の方法でもよい。その後、
洗浄及び乾燥を行い(ステップS171)、リードフレ
ームの加工が完了する。
【0050】引き続き半導体装置の製造を行う。図8
は、本実施例によるリードフレームを用いた半導体装置
の断面図であって、図8(a)はインナーリードの端子
接合部202aに対応する断面図であり、図8(b)は
インナーリードの端子接合部202bに対応する断面図
である。
【0051】図8(a)及び(b)において、ダイパッ
ド201には半導体チップ210が搭載され、インナー
リード202内方先端の端子接合部202a(または2
02b)がそれぞれ半導体チップ210の各端子(図示
せず)とワイヤ(金線等)210を用いたワイヤボンデ
ィングにより接合されている。また、インナーリード2
02にはステップS123で説明した補強テープ220
が貼り付けられ、さらにインナーリード202の端子接
合部202a(または202b)を除く部分にはステッ
プS150で説明した耐熱性の絶縁膜221が被覆され
ている。そして、ダイパッド201及び半導体チップ2
10を含むインナーリード202より内側の部分が樹脂
モールド230によって一体封止されており、樹脂モー
ルド230より外側のアウターリード203がガルウィ
ング状に折り曲げ成形されている。
【0052】図2のステップS171の後、ステップS
180及びS181でダイパッド201に半導体チップ
210を接着剤等により搭載し、ダイパッド201と半
導体チップ210とを接着する。次に、ステップS19
0で半導体チップ210の所定の端子とインナーリード
202の端子接合部202aとを図8(a)のようにワ
イヤボンディングにより接合し、さらにステップS19
1で半導体チップ210の残りの端子とインナーリード
202の端子接合部202bとを図8(b)のようにワ
イヤボンディングにより接合し、ステップS192でそ
れらの接合状況を検査する。
【0053】次に、ステップS200で、上記のように
接合したインナーリード202と半導体チップ210及
びダイパッド201を樹脂モールド230で一体的に封
止する。尚、前述の連結部5を切断せずにステップS2
00の直前まで残しておいてから切断してもよいが、ス
テップS190,S191でワイヤボンディングを利用
する場合にはワイヤボンディングのためのワイヤが連結
部5の直上にない場合に限られる。なぜならば、ワイヤ
211が連結部5の直上にあると、レーザ切断によって
連結部5と共にワイヤ211まで切断されてしまうから
である。
【0054】次に、ステップS201ではみ出した樹
脂、即ちレジンばりを除去し、ステップS202でアウ
ターリード203にハンダメッキを施す。このハンダメ
ッキは電子回路基板に半導体装置を実装する際のハンダ
付け性を向上するために行う。
【0055】次に、ステップS210でアウターリード
203間に設けておいたダムバー204をレーザ切断す
る。さらに、ダムバーのレーザ切断時に発生したスパッ
タやホコリを除去し(ステップS211)、洗浄及び乾
燥を行う(ステップS212)。さらに、ステップS2
20でアウターリード203の外側の枠材及びリードフ
レーム200のコーナー部分を切断し、ステップS22
1でアウターリード203をガルウィング状に折り曲げ
成形し、ステップS222で半導体チップ210の種々
の電気的特性の確認を行う。
【0056】さらに、製品番号や製造番号等をマーキン
グし(ステップS230)、外観検査を行い(ステップ
S231)、半導体装置が完成する。そして包装後に出
荷される(ステップS240)。
【0057】本実施例のステップS111またはステッ
プS121において、インナーリード202の外方部分
(間隙3に相当)やアウターリード203等の比較的大
きなパターンの部分は、前述のようにレーザ切断によっ
て加工してもよいが、加工能率がよく加工コストの安い
従来のプレス加工やエッチング加工によって形成するこ
とがより望ましい。これは、レーザ切断は比較的加工能
率の点で従来のプレス加工やエッチング加工に劣るから
である。このように、リードフレーム200の加工部分
に応じて、適当な加工方法を適宜選択し組み合せること
により、要求される加工寸法及び加工精度を満たしつつ
加工能率を向上させ、かつ加工コストを低減することが
できる。
【0058】例えば、リードフレーム200の諸元を、 板厚:0.15mm リード本数:344本 アウターリードのピッチ:0.3mm インナーリードのピッチ:0.3mm(但し、隣接する端子
接合部202aのみのピッチ) と仮定し、プレス加工やエッチング加工等の従来の加工
方法によって加工できる最小のリードピッチを0.25
mmとした場合、従来の加工方法によって加工する部分
が全体の5/6程度、レーザ切断で加工する部分が全体
の1/6程度となる。即ち、全体の1/6だけをレーザ
切断すればよいことになり、加工能率の向上を図ること
ができる。
【0059】ここで、ステップS130で使用するレー
ザ切断装置の概略構成及びそのレーザ切断動作の詳細を
図9から図11により説明する。
【0060】図9に示すレーザ切断装置は、パルス状の
レーザ光(以下、パルスレーザ光または単にレーザ光と
いう)を発生させるレーザ発振器110、凸型及び凹型
シリンドリカルレンズ(図示せず)を備えたビーム変換
器111a、像回転プリズム(図示せず)を備えたビー
ム回転器111b、加工ヘッド112、加工ノズル11
3、加工テーブル121、制御部130、及び検出ユニ
ット140を備える。
【0061】加工ヘッド112には、ダイクロイックミ
ラー114、カメラ用ハーフミラー118dが備えら
れ、さらにテレビカメラ118、カメラ用結像レンズ1
18a、カメラ用光源118bが取り付けられ、テレビ
カメラ118にはモニターテレビ118cが接続されて
いる。加工ノズル113内には、集光レンズ116、ア
シストガス供給口117が備えられている。
【0062】また、検出ユニット140は加工ノズル1
13の側方の近接位置に設置されており、加工ノズル1
13はリードフレーム200を含む面(水平面)内で検
出ユニット140に対して相対的に移動可能である。こ
の検出ユニット140には、必要とする波長の光のみを
選択的に透過させるバンドパスフィルタ140a及び検
出用結像レンズ140bが取り付けられている。
【0063】また、図10に示すように、制御部130
は、微分回路131、ホールド回路132、ディレイ回
路133、レーザ用トリガ信号発生回路134、検出位
置設定回路135、ビーム制御部136、テーブル制御
部137、及び制御回路138を備える。また、検出ユ
ニット140は、光電式検出器141、検出信号増幅器
142、比較手段であるコンパレータ143、検出用L
Dレーザ発生器144、検出位置調節器145を備え
る。
【0064】但し、ビーム変換器111a及びビーム回
転器111bはレーザ発振器110からのレーザ光の断
面を楕円形に変換しその断面の長軸方向を光軸回りに回
転させる機能を有し、それらの調整はビーム制御部13
6によって行われる。また、加工ノズル113はその中
心軸が被加工物である金属板1に対して垂直になるよう
に取り付けられている。金属板1は固定治具125上に
載置されると共に押さえ治具126で外方部分が押さえ
られており、さらに加工テーブル121に搭載されてい
る。
【0065】上記のような構成において、レーザ用トリ
ガ信号発生回路134の制御のもとにレーザ発振器11
0よりパルスレーザ光110Aが発せられる。そして、
ビーム変換器111a及びビーム回転器111bを経て
加工ヘッド112に入射したパルスレーザ光111A
は、ダイクロイックミラー114で方向が変えられ、集
光レンズ116で集光されパルスレーザ光113Aとな
って加工ノズル113先端の開口部113aを通過し、
金属板1上に照射される。
【0066】また、レーザ切断中またはレーザ切断の準
備段階においては、加工ノズル113先端の開口部11
3aを通してテレビカメラ118により切断位置近傍の
画像が撮像され、モニターテレビ118cに表示され
る。但し、カメラ用光源118bからの照明光がカメラ
用ハーフミラー118dを介して切断位置近傍に照射さ
れ、反射した光がカメラ用結像レンズ118aを介して
テレビカメラ118に取り込まれる。
【0067】また、検出ユニット140の検出用LDレ
ーザ発生器144から発せられた検出光144Aは加工
ノズル113の側方の近接位置より金属板1に照射さ
れ、金属板1表面の検出位置で反射し、検出光141A
となって検出ユニット140の光電式検出器141に入
射する。但し、検出光141Aは光電式検出器141に
入射する直前にバンドパスフィルタ140aで不必要な
波長部分が除かれ、検出用結像レンズ140bで集光さ
れる。検出光として上記のような検出用レーザ光を用い
ることにより、上記検出信号(図11参照)の立ち上が
り(応答)がシャープになり、高い分解能で高精度な検
出が行える。
【0068】また、金属板1上の検出位置の調節は、光
電式検出器141及び検出用LDレーザ発生器144を
検出位置調節器145で調節することにより行う。さら
に、検出位置調節器145は制御部130の検出位置設
定回路135によって制御される。上記光電式検出器1
41と検出用LDレーザ発生器144の実際の設置状況
は図1では詳細に示していないが、例えば検出用LDレ
ーザ発生器144の周りに同心円状に光電式検出器14
1を設置することができ、これによってコンパクトにで
きる。
【0069】以上のようなレーザ切断装置を用いて、貫
通穴2から外方に向かってスリット4a及び4bを形成
していく動作を説明する。制御部130の制御回路13
8には外部より加工対象とするリードフレーム(金属板
1)のデータ、例えばリードフレームのリード本数やリ
ードピッチや形成すべきリード間のスリット幅及び長
さ、レーザ光軸113Cの移動軌跡、パルスレーザ光の
発振条件やエネルギ条件等が入力される。また、微分回
路131、ホールド回路132、ディレイ回路133、
レーザ用トリガ信号発生回路134、検出位置設定回路
135、ビーム制御部136、及びテーブル制御部13
7は制御回路130によって制御される。
【0070】そして、金属板1を加工テーブル121に
よって移動させ、図8に示すように、光電式検出器14
1による検出位置を各貫通穴2を横切るように(軌跡
K)一定速度v0で相対的に移動させる。
【0071】光電式検出器141では入射した検出光1
41Aの変化が金属板1表面の情報、即ち材料の有無
(配列状態)の情報を含んだ電気的な検出信号に変換さ
れて出力され、検出信号増幅器142に送られる。この
ように、レーザ光軸113Cの直前の位置のリードの配
列状態を検出し、すぐにパルスレーザ光を照射して加工
を行うため、検出時から加工時までの間に外部からの擾
乱要素が入りにくく、微細な加工に適している。
【0072】また、アシストガス供給口117より供給
されたアシストガス117Aは加工ノズル113の開口
部113aより噴射される。このアシストガス117A
は、本実施例に限らず溶断加工であるレーザ加工を行う
際に、一般的に用いられるものであり、溶融物の大部分
を吹き飛ばして良好な加工を行うためのものである。
【0073】光電式検出器141から出力された検出信
号は検出信号増幅器142に送られ、増幅される。検出
信号増幅器142で増幅された光電式検出器141から
の検出信号S1の変化は図11に示すように金属板1の
材料がある部分(以下、簡単のためリード部という)1
aで高い出力となり、貫通穴2で低い出力となる。その
後この信号S1は、コンパレータ143に入力され、コ
ンパレータ143によって所定の敷居値E0で二値化さ
れ(S2)、制御部130の微分回路131に入力され
る。この微分回路131では、コンパレータ143から
の信号S2の立ち上がり及び立ち下がりに対応する信号
3が作成され、その信号S3はホールド回路132に入
力される。ここで、図11のt1は貫通穴2の幅Wを速
度v0で移動する時間であり、 t1=W/v0 である。
【0074】ホールド回路132では微分回路131か
らの信号S3に対応してホールド信号S4が作成される。
このホールド回路132では、信号S3が正のパルス出
力(貫通穴2の始まりに対応する)を発した時刻T0
パルスを立ち上げ、制御回路138から指定された所定
時間t2の間その値が保持されたのちパルスを立ち下げ
る。ここで制御回路138から指定される所定時間t2
としては、t1よりも大きく、かつリードピッチpの間
をv0で移動する時間p/v0よりも短くなるように、つ
まり、 t1<t2<(p/v0) となるように設定される。このホールド信号S4は、信
号S3の正のパルス出力(貫通穴2の始まりに対応する
信号)以外の信号を除外するためのものである。
【0075】上記ホールド信号S4はディレイ回路13
3に入力され、ホールド信号S4の立ち上がりの時刻T0
から遅延時間t3だけ経過した時刻T1にパルスを発生さ
せてレーザ用トリガ信号S5を作成する。即ち、ディレ
イ回路133では微分回路131からの信号S3の正の
パルスに遅延時間t3を与えて出力することになる。
(この遅延時間t3については後述する。)上記レーザ
用トリガ信号S5はレーザ用トリガ信号発生回路134
に入力され、それをもとにレーザ発振器110からパル
スレーザ光110Aが発振する。この時のパルスレーザ
光110Aのパルス幅t4は、それ以外のパルスレーザ
光のエネルギその他の諸条件とともに制御回路138よ
り指定される。以上の信号処理により、金属板1の所定
の位置にパルスレーザ光113Aが照射されるようにす
ることができる。
【0076】このように、パルスレーザ光を発振させな
がら加工テーブル121によってレーザ光軸113Cを
一定速度v0で相対的に移動させると、そのパルスレー
ザ光の発振時刻によってその照射位置が一義的に決定さ
れ、順次スリット4a及び4bが形成され、確実かつ高
速に加工が行える。
【0077】また、前述のビーム変換器111a及びビ
ーム回転器111bを適宜操作することにより、パルス
レーザ光113Aの照射位置におけるスポットの長軸方
向を形成すべきスリット4a及び4bの長手方向と一致
させる。これにより、一回のパルスレーザ光113Aの
照射による加工長さをかせぐことができ、加工時間を短
縮することができる。尚、加工時間がある程度長くても
よい場合には、ビーム変換器111aやビーム回転器1
11bを用いずにほぼ円形断面のレーザ光をそのまま利
用してもよい。
【0078】本実施例では、前もって検出ユニット14
0の位置と加工ノズル113の位置、即ち貫通穴2の検
出位置とレーザ光軸113Cとを適宜ずらせておく。そ
の位置関係は、図3及び図4の貫通穴2の始まりを検出
してから所定の遅延時間t3後にスリット4aの内方先
端にレーザ光軸13Cが来るように選定する。そして、
上記のように多数の貫通穴2を横切る方向に、即ち軌跡
Kに沿って検出し、その検出結果に基づいてリードを横
切る方向にレーザ光軸113Cを移動させて切断を順次
実行する。QFP型半導体装置用のリードフレームの場
合、レーザ光軸113Cを中央周りに1周させて切断を
行うことになるが、1周分の切断が完了した時には、形
成すべきスリット4aの全長うちパルスレーザ光113
Aのスポットの長軸長さ分の溝が放射状に形成されるこ
とになる。
【0079】その後、スリット4bの内方先端に合わせ
てレーザ光軸113Cをずらせてからスリット4aの場
合と同様にスリット4bに対する1周の切断を行う。こ
の段階では、形成すべきスリット4bの全長うちパルス
レーザ光113Aのスポットの長軸寸法分の溝が放射状
に形成されることになる。
【0080】さらに、スリット4aに合わせてレーザ光
軸113Cを外方へずらせ、貫通穴2を検出しながら4
aに対する2周目の切断を行う。その時、4aに対する
1周目で切断された各々の溝を延長するようにする。さ
らに、その後、スリット4bに合わせてレーザ光軸11
3Cを外方へずらせ、貫通穴2を検出しながら4bに対
する2周目の切断を行う。その時には、4bに対する1
周目で切断された溝を延長するようにする。
【0081】上記のように、リードを横切る方向に検出
位置及びレーザ光軸113Cを移動させつつ、4aに対
する周回動作と、4bに対する周回動作を交互に繰り返
して放射状の各々の溝を順次外方へ延長して行き、図6
のように間隙3に到達するまでスリット4a及び4bを
形成する。
【0082】ここで、QFP型半導体装置用のリードフ
レームの場合、リードの延びる方向は図1のように中央
から周辺部に向かって放射状となり、そのため隣接する
スリット4a及び4b間の距離も外方へ向かうに従って
大きくする必要があるが、その距離の変化は、遅延時間
3の大きさを変化させることにより対応させることが
できる。即ち、その距離の変化に対応する位置ずれ量を
各リード毎に決めておくか、または適宜の関数テーブル
等に記憶させておき、その位置ずれ量から遅延時間t3
を算出してディレイ回路133で与える。
【0083】例えば、貫通穴2の始まりの位置(図11
中、点Aで示す)から所定の距離Lだけ加工進行方向に
離れた位置(図11中、点Bで示す)にパルスレーザ光
113Aが照射されるようにするためのディレイ回路1
33で与える遅延時間t3について説明する。
【0084】各回路での応答のための遅れやパルスレー
ザ光発振までの遅れを総合した遅延時間をδtとする
と、レーザ光軸113Cが貫通穴2の始まりから点Bま
で移動する時間tSは、 tS=L/v0 … (1) となる。また、レーザ光軸113Cが貫通穴2に入って
からパルスレーザ光が照射されるまでの時間tBは、デ
ィレイ回路133で与えられる遅延時間t3を用いて、 tT=δt+t3 … (2) と表される。
【0085】パルスレーザ光が点Bの位置に照射される
べき条件は、 tS=tT … (3) であるから、式(1)〜(3)より遅延時間t3は、 t3=L/v0−δt … (4) となり、式(4)の通りに遅延時間t3を設定すればパ
ルスレーザ光113Aが概ね所定の位置に照射されるこ
とになる。
【0086】上記のようにしてスリット4a,4bを形
成する場合、個々の貫通穴2は前述のように寸法精度良
く形成されているため、それを検出してレーザ光113
A照射の基準として利用することにより、正確な加工を
行うことが可能となる。また、貫通穴2から外方に向っ
て周回させながらレーザ切断を進めるので、レーザ光照
射時の入熱が1箇所に集中することがなく、さらにその
入熱による熱変形の影響が内方、即ち端子接合部202
a,202bの方には及ばない。
【0087】また、スリット4a,4bを形成していく
に従って剛性が低下し変形し易くなるが、半導体チップ
210の端子と接合される部分は既に貫通穴2によって
形成されているため、半導体チップ210の端子との接
合性には支障がない。さらに、リードを横切る方向に検
出位置及びレーザ光軸113Cを移動させつつ、周回動
作を繰り返して順次外方へスリット4a,4bを延長し
て行くので、熱変形による寸法誤差が発生したとして
も、その誤差が小さい間に補正され、誤差が累積される
ことを回避できる。
【0088】尚、上記のように貫通穴2を検出しリード
を横切る方向にレーザ光軸113Cを移動させつつ、周
回動作を繰り返して順次外方へスリット4a,4bを延
長して行くのではなく、各スリット4a,4bを1本ず
つ貫通穴2から間隙3まで順次形成して行ってもよい。
【0089】また、リードの延びる方向が放射状である
ことに起因するスリット4a及び4b間の距離の変化に
対しては、上記のように遅延時間t3の大きさを適宜変
化させることで対応させるのではなく、貫通穴2の検出
位置とレーザ光軸113Cとの相対位置を適宜機械的に
ずらせることだけで対応させることもできる。つまり、
時間的ずれを利用するのではなく、機械的(メカ的)ず
れを利用することもできる。
【0090】ところで、最近、多ピンかつ狭ピッチであ
るが加工コストが高く、構造が複雑で、しかも加工が難
しい複合構造のリードフレーム等が盛んに開発されてい
る。例えば、特開平4−352337号公報に記載のも
のは、内側がTABで外側が従来のリードフレームとい
う複合溝造型のリードフレームであり、TABとリード
フレームの端子接合部におけるリードピッチは0.3m
mである。しかし、本発明のリードフレームの加工方法
では、上記のような複合構造のリードフレームとほぼ同
等の多ピン化及び狭ピッチ化を低コストで、しかも容易
な方法により実現しうる。
【0091】以上のような本実施例によれば、最初に、
無垢の状態の金属板1に独立した貫通穴2をあけるの
で、インナーリード202となる部分の内方先端、即ち
半導体チップ210の端子と接合される端子接合部20
2a,202bを寸法精度良く、しかも能率良く容易に
加工することができ、しかも金属板1の剛性を低下させ
ることがない。
【0092】また、貫通穴2からレーザ切断によりスリ
ット4a,4bを形成するので、板厚以下の狭いスリッ
ト幅で加工することができる。また、端子接合部202
a,202bを分離する貫通穴2を形成してからレーザ
切断するので、その熱影響等が端子接合部202a,2
02bに及ばず、接合性には支障がない。
【0093】従って、板厚が0.3mm以下、リードピ
ッチの最小値が板厚の2倍以下、リード間隙の幅の最小
値が板厚以下であるような多ピンかつ狭ピッチのリード
フレームを加工する場合であっても、最も寸法精度を必
要とするインナーリードの寸法や形状の精度を向上する
ことができ、半導体チップの端子との接合性を良好にす
ることができる。
【0094】また、レーザ切断によるスリット4a,4
bの形成時に連結部5を形成するので、相隣り合うリー
ド間での剛性が維持され、リードピッチの精度が維持さ
れる。しかも、金属板1の取扱いが容易となると共に、
金属板1に変形を与えることなく種々の処理を行うこと
ができる。
【0095】また、相隣り合う端子接合部202a及び
202bをリード長手方向に2段階にずらせた千鳥配置
とするので、良好な接合性を損なうことなく極限にまで
多ピン化及び狭ピッチ化ができる。
【0096】また、酸化膜やドロス10やスパッタ12
を含む熱影響部を化学研磨処理により除去するので、半
導体チップ210の各端子との接合性が向上し、表面の
汚染物も除去されて良好な表面状態を得ることができ
る。
【0097】また、端子接合部202a及び202bの
表面に銀メッキを施すので、その部分の接合性が一層向
上し、この銀メッキ処理を化学研磨処理後の化学的に活
性な表面に対して行えば、剥がれにくく確実なメッキ膜
を被覆することができる。
【0098】さらに、インナーリード202となる部分
に補強テープ220を貼り付けるので、剛性の低い部分
の寸法や形状の精度維持が可能となる。
【0099】また、端子接合部202a及び202bを
除く部分に耐熱性の絶縁膜221を被覆するので、リー
ド同士の接触や異物の付着によっても電気的短絡がおこ
らず、樹脂モールド230による一体封止時にも劣化す
ることなく確実に絶縁を行うことができる。
【0100】さらに、レーザ切断によるスリット4a,
4bの形成の際に、個々の貫通穴2を順次検出し、その
検出情報に基づいたタイミングでレーザ光113Aの照
射タイミングを制御するので、レーザ光軸113Cを金
属板1に対して移動させながら貫通穴2の有無に応じて
所望の加工位置を確実に切断することができる。
【0101】また、寸法精度良く形成された個々の貫通
穴2を基準とするので、正確な加工を行うことができ
る。その上、貫通穴2から外方に向って周回させながら
レーザ切断を進めるので、入熱が1箇所に集中すること
がなく、熱変形の影響が端子接合部202a,202b
の方には及ばない。
【0102】次に、本発明によるリードフレームの加工
方法の他の実施例について、図12から図16を参照し
ながら説明する。
【0103】図12は本実施例のリードフレームの加工
方法を含む半導体装置の製造工程を示すフローチャート
である。まず、図12のステップS300において、例
えば鋼、銅合金,42アロイ、コバール等の薄い金属板
をレベラーにかけて平に矯正した後、実際の加工に移
る。最初に、ステップS310において、図13に示す
ように金属板51の中央に多数の貫通穴52を形成し、
さらに図2または図8で示したダイパッド程度の大きな
四角形の貫通穴50を形成する。この時、貫通穴50が
貫通穴52の内方側にかかるようにすることにより、貫
通穴52が歯形状の切欠き部となる(以下、貫通穴52
のことを切欠き部52ともいう)。また、貫通穴50を
形成することにより、本実施例によって加工されるリー
ドフレームにはダイパッドが存在しないことになる。但
し、図13はインナーリード402となる部分の近傍を
拡大して示す図であり、図3に相当する図である。
【0104】上記切欠き部52は、リードフレームの中
で最も寸法精度が厳しいインナーリード402(図16
参照)内方先端の部分を分離する間隙となる。上記貫通
穴52の加工も、図3の貫通穴2と同様に金属板51に
個々に独立してあけるだけであるため、インナーリード
402となる部分の内方先端、即ち半導体チップ410
(図16参照)の端子と接合される部分を寸法精度良
く、しかも能率良く容易に加工することができる。ま
た、始めからスリット状に溝を切り刻まないため、金属
板51の剛性を低下させることがない。
【0105】次のステップS311からステップS32
2までは、図2のステップS111からステップS12
2までと同様である。また、ステップS311では、図
3の間隙3に相当する間隙53が形成される。
【0106】次に、ステップS330において、図2の
ステップS130と同様の方法で切欠き部52から外方
に向かってレーザ切断によりスリット54a及び54b
を形成していく。このスリット54a及び54bの形成
は間隙53近傍に到達するまで行う。図14はスリット
54a及び54bの形成途中の状況を示す図であり、図
15はスリット54a及び54bの形成が完了した状態
を示す図である。
【0107】本実施例でも、スリット54a,54bの
端部を切り残して、相隣り合うリードを連結する連結部
55を形成するが、図6とは異なり、連結部55をスリ
ット54a,54bの外方側即ち間隙53側に設ける。
この連結部55によっても、相隣り合うリード間での剛
性が維持され、従ってリードピッチの精度が維持され、
また工程中の金属板51の取扱いが容易となる。
【0108】また、図6と同様に、相隣り合う半導体チ
ップ410の各端子と接合される端子接合部402a及
び402bをリード長手方向に2段階にずらせた千鳥配
置とする。これにより、接合に必要な最小の幅を確保し
ながら、一定の寸法の中に多数の端子接合部402a及
び402bを並べることができ、良好な接合性を損なう
ことなく極限にまで多ピン化及び狭ピッチ化ができる。
【0109】ステップS330の後、ホコリ等の異物や
スパッタを除去し(ステップS331)、図2のステッ
プS140と同様の表面処理を施し(ステップS34
0)、図2のステップS160と同様の銀メッキ処理を
施し(ステップS350)、洗浄及び乾燥を行う(ステ
ップS351)。
【0110】次に、ステップS360において、金属板
51のインナーリード402となる部分に支持板415
(図16参照)を固着する。そして、ステップS361
において、連結部55を切断し、端子接合部402aと
端子接合部402b、従ってインナーリード402を個
々に分離する。この時の切断方法もレーザ切断が適して
いる。上記ステップS361の後、洗浄及び乾燥を行う
(ステップS362)。これで本実施例によるリードフ
レームの加工が完了する。
【0111】引き続き半導体装置の製造を行う。図16
は、本実施例によるリードフレームを用いた半導体装置
の断面図であって、図16(a)はインナーリードの端
子接合部402aに対応する断面図であり、図16
(b)はインナーリードの端子接合部402bに対応す
る断面図である。
【0112】図16(a)及び(b)において、リード
フレーム400には、ダイパッドが存在せず、そのイン
ナーリード402の下面には接着剤415aを介して支
持板415が固着されており、支持板415には半導体
チップ410が搭載され、インナーリード402内方先
端の端子接合部402a(または402b)がそれぞれ
半導体チップ410の各端子(図示せず)とワイヤ(金
線等)411を用いたワイヤボンディングにより接合さ
れている。そして、支持板415及び半導体チップ41
0を含むインナーリード402より内側の部分が樹脂モ
ールド430によって一体封止されており、樹脂モール
ド430より外側のアウターリード403がガルウィン
グ状に折り曲げ成形されている。
【0113】支持板415の材質としては、耐熱性かつ
絶縁性のあるセラミックや有機樹脂などの基板が適して
いるが、表面に絶縁膜を被覆した金属板であっても良
い。このように、リードフレーム400のうちの特に剛
性の低い部分であるインナーリード402に支持板41
5を固着することにより、インナーリード402の剛性
が支持板415によって強化され、従って変形すること
が防止され、その寸法や形状の精度が維持される。
【0114】また、支持板415には予め貫通溝415
Aを設けておくが、ステップS360の金属板51への
固着時にその貫通溝415AがステップS330で切り
残しておいた連結部55の位置に丁度来るようにしてお
く。このようにすると、ステップS361の連結部55
の切断にレーザ切断を利用する場合、上記支持板415
に設けた貫通溝415Aの位置に連結部55があること
により、レーザ切断によって除去する金属部分が最小と
なってドロスの量が減少し、しかもその時発生するドロ
スは貫通溝415Aの中に収容される。これにより、そ
の後の接合作業等において、加工治具や拘束治具や固定
治具などと突出したドロスが接触することがなく、変形
や加工誤差や寸法誤差の発生が避けられ、さらにドロス
の不規則な剥落などに起因する電気的短絡が生じること
が避けられる。
【0115】図12のステップS362の後、ステップ
S370及びS371で支持板415に半導体チップ4
10を接着剤等により搭載し、支持板415と半導体チ
ップ410とを接着する。即ち、本実施例ではダイパッ
ドではなく支持板415に直接半導体チップ410が搭
載されることとなる。
【0116】次のステップS380からステップS43
0までは、図2のステップS190からステップS24
0までと同様であり、半導体装置が完成した後、包装さ
れ出荷される。
【0117】尚、半導体チップ410の端子と端子接合
部402a,402bの接合方法としては、図12及び
図16のようにワイヤボンディングが一般的であるが、
端子接合部を半導体チップの端子直上まで伸延させてお
き、金バンプ等によって接合する方法を用いてもよい。
【0118】以上のような本実施例は、連結部55の位
置が前述の実施例と異なるが、実質的には同様の効果が
得られる。また、インナーリード402に支持板415
を固着するので、その剛性が強化され、従って変形が防
止され、その寸法や形状の精度が維持される。さらに、
支持板415に設けた貫通溝415Aの位置に連結部5
5を位置させるので、レーザ切断を利用して連結部55
を切断する際にドロスの量が減少し、そのドロスが貫通
溝415Aの中に収容されて治具類と突出したドロスの
接触に起因する変形や誤差の発生が避けられ、さらにド
ロスの不規則な剥落などに起因する電気的短絡が回避さ
れる。
【0119】次に、本発明によるリードフレームの加工
方法のさらに他の実施例について、図17及び図18に
より説明する。本実施例のリードフレームの加工方法
は、図1から図11で説明した実施例とほぼ同様である
が、図17に示すように、素材としての金属板71の少
なくともインナーリードとなる部分の板厚を元の板厚よ
りも減肉し、薄肉部71Aを形成しておく。但し、図1
7はレーザ切断によるスリット74a,74bの形成が
完了した状態を示す図6に相当する図である。
【0120】この薄肉部71Aは、エッチング加工を利
用してハーフエッチングにより形成したり、またはコイ
ニング加工を利用して機械的に形成するなど、種々の方
法を採用することができる。
【0121】そして、それ以後の工程、つまり貫通穴7
2の形成、間隙73の形成、アウターリードの形成、補
強テープ620(図18参照)の貼り付け、スリット7
4a,74bの形成、表面処理、耐熱性の絶縁膜621
(図18参照)の被覆、連結部75の切断等は図1から
図11で説明した実施例と同様に行う。また、相隣り合
う半導体チップの各端子と接合される端子接合部602
a及び602bをリード長手方向に2段階にずらせた千
鳥配置とする。
【0122】図18は本実施例によるリードフレームを
用いた半導体装置の断面図であり、上記インナーリード
の端子接合部602aに対応する図である(端子接合部
602bに対応する図は省略する)。リードフレーム6
00において、インナーリード602の内方はその板厚
を元の板厚よりも減肉してあり、薄肉部71Aとなって
いる。ダイパッド601には半導体チップ610が搭載
され、インナーリード602内方先端の端子接合部60
2a(602bも同じ)がそれぞれ半導体チップ610
の各端子(図示せず)とワイヤ605によって接合され
ている。また、インナーリード602には補強テープ6
20が貼り付けられ、剛性が補われており、さらにイン
ナーリード602の端子接合部602aを除く部分(6
02bについても同じ)には耐熱性の絶縁膜621が被
覆されている。そして、ダイパッド601及び半導体チ
ップ610を含むインナーリード602より内側の部分
が樹脂モールド630によって一体封止されており、樹
脂モールド630より外側のアウターリード603がガ
ルウィング状に折り曲げ成形されている。
【0123】本実施例のように貫通穴72の形成前に予
め金属板71を減肉しておくことにより次のような作用
効果が得られる。まず、レーザ切断を行う場合には、板
厚が薄いことにより溶融金属の量が減少してドロスやス
パッタ等の量が減る。また、プレス加工を行う場合に
は、板厚が薄いことにより刃物に加わる力が軽減され、
刃物の破損等による不具合が回避される。さらに、エッ
チング加工を行う場合には、サイドエッチの進行に起因
して腐食穴が完全に貫通しないような事態が避けられ、
微細な貫通穴を楽にあけることができる。特に、プレス
加工やエッチング加工などの従来から一般的によく利用
されている加工方法の場合、従来の加工限界を超えて極
めて微細な加工を行うことができる。
【0124】さらに、連結部75を設けることにより、
またインナーリード602となる部分に補強テープ62
0を貼り付けることにより、金属板71の板厚が薄くな
ることに起因する剛性の低下が回避される。
【0125】従って、本実施例によれば、図1から図1
1で説明した実施例と同様の効果が得られるだけでな
く、多ピンかつ狭ピッチのインナーリードの加工を一層
高精度に、かつ容易に行うことができると共に、プレス
加工やエッチング加工によっても従来の加工限界を超え
る極めて微細な加工が行える。
【0126】
【発明の効果】本発明によれば、最初に、無垢の状態の
金属板に貫通穴を形成するので、半導体チップの端子と
接合される部分を寸法精度良く、能率良く容易に加工す
ることができ、しかも金属板の剛性を低下させることが
ない。また、貫通穴からレーザ切断によりスリットを形
成するので、板厚以下の狭いスリット幅で加工すること
ができ、さらに貫通穴を形成してからレーザ切断するの
で、その熱影響等が接合性を損なうことがない。従っ
て、板厚が0.3mm以下、リードピッチの最小値が板
厚の2倍以下、リード間隙の幅の最小値が板厚以下であ
るような多ピンかつ狭ピッチのリードフレームを加工す
る場合であっても、最も寸法精度を必要とするインナー
リードの寸法や形状の精度を向上することができ、半導
体チップの端子との接合性を良好にすることができる。
【0127】また、レーザ切断によるスリットの形成時
に連結部を形成するので、相隣り合うリード間での剛性
が維持され、リードピッチの精度が維持されると共に、
金属板の取扱いが容易になり、変形を与えることなく種
々の処理が行える。
【0128】また、相隣り合うインナーリード内方先端
における半導体チップの各端子と接合される端子接合部
をリード長手方向にずらせた千鳥配置とするので、良好
な接合性を損なうことなく極限にまで多ピン化及び狭ピ
ッチ化ができる。
【0129】また、予め金属板の少なくともインナーリ
ードとなる部分の板厚を元の板厚よりも減肉しておくの
で、多ピンかつ狭ピッチのインナーリードの加工を一層
高精度に、かつ容易に行うことができると共に、プレス
加工やエッチング加工によっても従来の加工限界を超え
る極めて微細な加工が行える。
【0130】また、熱影響部を表面処理により除去する
ので、半導体チップの各端子との接合性が向上する。さ
らに、化学研磨処理を施すので表面の汚染物も除去され
て良好な表面状態を得ることができる。
【0131】また、少なくともインナーリードにおける
半導体チップの各端子と接合される端子接合部表面に接
合性を改善する金属膜を被覆するので、接合性が一層向
上する。
【0132】また、少なくともインナーリードとなる部
分の表面に補強材を固着するので、剛性の低い部分の寸
法や形状の精度維持が可能となる。
【0133】また、少なくとも上記インナーリードの半
導体チップの各端子と接合される端子接合部を除く部分
に耐熱性の絶縁膜を被覆するので、リード同士の接触や
異物の付着によっても電気的短絡がおこらず、樹脂モー
ルドによる一体封止時にも劣化することなく確実に絶縁
を行うことができる。
【0134】さらに、レーザ切断の際に、個々の貫通穴
を順次検出し、その検出情報に基づいたタイミングでレ
ーザ光の照射タイミングを制御するので、レーザ光軸を
金属板に対して移動させながら貫通穴の有無に応じて所
望の加工位置を確実に切断することができる。また、寸
法精度良く形成された個々の貫通穴を基準とするので、
正確な加工を行うことができる。その上、貫通穴から外
方に向って周回させながらレーザ切断を進めるので、入
熱が1箇所に集中することがなく、熱変形の影響が内方
には及ばない。
【0135】このように、本発明によれば、レーザ切断
すべき部分を限定したにもかかわらず、加工すべき全領
域をレーザ切断による以上に多ピン化及び狭ピッチ化を
達成できる。
【0136】従って、本発明によれば、小形かつ高性能
の半導体装置を実現することができ、そのような半導体
装置を容易かつ安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるリードフレームの加工
方法によって加工されるリードフレームの一例を示す図
である。
【図2】図1のリードフレームの加工方法を含む半導体
装置の製造工程を示すフローチャートである。
【図3】金属板の中央付近に多数の貫通穴を形成し、イ
ンナーリードとなる部分の外方に間隙を形成した状態を
示す図である。
【図4】最初に形成した貫通穴から外方に向かってレー
ザ切断によりスリット形成していく途中の状況を示す図
である。
【図5】レーザ切断時における加工現象を説明する図で
ある。
【図6】レーザ切断によるスリットの形成が完了し、ダ
イパッド周囲の切欠き部を打ち抜いた状態を示す図であ
る。
【図7】金属板に表面処理を施す状況を説明する図6の
VII−VII方向の断面図であって、(a)はレーザ切断前
の金属板の断面図、(b)はレーザ切断を施した後の断
面図、(c)は表面処理後の状態を示す断面図である。
【図8】図1のリードフレームを用いた半導体装置の断
面図であって、(a)はインナーリードの端子接合部2
02aに対応する図、(b)はインナーリードの端子接
合部202bに対応する図である。
【図9】図4のレーザ切断に使用されるレーザ切断装置
の概略構成を示す図である。
【図10】図9のレーザ切断装置における制御部及び検
出ユニットの構成を示す図である。
【図11】図9及び図10のレーザ切断装置を用いた貫
通穴の検出からパルスレーザ光の発振までの信号処理を
示すタイムチャートである。
【図12】本発明の他の実施例によるリードフレームの
加工方法を含んだ半導体装置の製造工程を示すフローチ
ャートである。
【図13】金属板の中央付近に多数の貫通穴を形成し、
インナーリードとなる部分の外方に間隙を形成した状態
を示す図である。
【図14】貫通穴から外方に向かってレーザ切断により
スリット形成していく途中の状況を示す図である。
【図15】レーザ切断によるスリットの形成が完了した
状態を示す図である。
【図16】図12の製造工程による半導体装置の断面図
であって、(a)はインナーリードの端子接合部402
aに対応する図、(b)はインナーリードの端子接合部
402bに対応する図である。
【図17】本発明のさらに他の実施例によるリードフレ
ームの加工方法を説明する図であって、レーザ切断によ
るスリットの形成が完了した状態を示す図である。
【図18】図17の実施例によるリードフレームを用い
た半導体装置の断面図である。
【符号の説明】
1 金属板 2 貫通穴 3 間隙 4a,4b スリット 5 連結部 10 ドロス 11 再凝固層 12 スパッタ 50 貫通穴 51 金属板 52 貫通穴(切欠き) 53 間隙 54a,54b スリット 55 連結部 71 金属板 71A 薄肉部 72 貫通穴(切欠き) 73 間隙 74a,74b スリット 75 連結部 110 レーザ発振器 110A パルスレーザ光 111a ビーム変換器 111b ビーム回転器 111A パルスレーザ光 112 加工ヘッド 113 加工ノズル 113a (加工ノズル113の)開口部 113A パルスレーザ光 113C レーザ光軸 114 ベンディングミラー 116 集光レンズ 117 アシストガス供給口 117A アシストガス 118 テレビカメラ 118b カメラ用光源 118c モニターテレビ 118d カメラ用ハーフミラー 121 加工テーブル 130 制御部 131 微分回路 132 ホールド回路 133 ディレイ回路 134 レーザ用トリガ信号発生回路 135 検出位置設定回路 136 ビーム制御部 137 テーブル制御部 138 制御回路 140 検出ユニット 140a バンドパスフィルタ 140b 検出用結像レンズ 141 光電式検出器 142 検出信号増幅器 143 コンパレータ 144 検出用LDレーザ発生器 145 検出位置調節器 200 リードフレーム 201 ダイパッド 202 インナーリード 202a,202b 端子接合部 203 アウターリード 206 切欠き部 208 (相隣合うリード間の)間隙 210 半導体チップ 211 ワイヤ(金線等) 220 補強テープ 221 耐熱性の絶縁膜 230 樹脂モールド 400 リードフレーム 402 インナーリード 402a,402b 端子接合部 403 アウターリード 410 半導体チップ 411 ワイヤ(金線等) 415 支持板 415A (支持板の)貫通溝 430 樹脂モールド 600 リードフレーム 601 ダイパッド 602 インナーリード 602a,602b 端子接合部 603 アウターリード 610 半導体チップ 611 ワイヤ(金線等) 620 補強テープ 621 耐熱性の絶縁膜 630 樹脂モールド t3 遅延時間 K 光電式検出器による検出位置の軌跡 v0 軌跡K上の検出位置の移動速度

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体チップの各端子と接合された後に
    樹脂モールドにて一体封止される多数のインナーリード
    及びそのインナーリードの外方に連続して延びるアウタ
    ーリードを有し、板厚が0.3mm以下で、リードピッ
    チの最小値が板厚の2倍以下で、リード間隙の幅の最小
    値が板厚以下のリードフレームを薄い金属板から形成す
    るリードフレームの加工方法において、 前記インナーリードとなる部分の内方先端を分離する貫
    通穴を前記金属板に最初に形成する第1の工程と、 前記第1の工程で形成された貫通穴から外方に向かって
    レーザ光の照射によりスリットを形成する第2の工程
    と、 前記インナーリードとなる部分の外方及びアウターリー
    ドを分離する間隙を前記金属板に形成する第3の工程と
    を有することを特徴とするリードフレームの加工方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のリードフレームの加工方
    法において、前記第2の工程でレーザ光によって形成さ
    れるスリットの少なくとも一端をわずかに切り残すこと
    によって相隣り合うリードを連結する連結部を形成し、
    少なくとも前記樹脂モールドによる前記リードフレーム
    及び前記半導体チップの一体封止前に前記連結部を切断
    することを特徴とするリードフレームの加工方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のリードフレーム
    の加工方法において、相隣り合う前記インナーリードの
    内方先端における前記半導体チップの各端子と接合され
    る端子接合部をリード長手方向に少なくとも2段階にず
    らせて配列させることを特徴とするリードフレームの加
    工方法。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のうちいずれか1項記載
    のリードフレームの加工方法において、前記第1の工程
    における貫通穴の形成前に、予め前記金属板の少なくと
    も前記インナーリードとなる部分の板厚を元の板厚より
    も減肉しておくことを特徴とするリードフレームの加工
    方法。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のうちいずれか1項記載
    のリードフレームの加工方法において、前記第2の工程
    のレーザ光の照射によるスリットの形成後に、少なくと
    もレーザ光によって前記金属板に形成された熱影響部を
    表面処理により除去することを特徴とするリードフレー
    ムの加工方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のリードフレームの加工方
    法において、前記表面処理は化学研磨処理であることを
    特徴とするリードフレームの加工方法。
  7. 【請求項7】 請求項1から5のうちいずれか1項記載
    のリードフレームの加工方法において、前記第2の工程
    のレーザ光の照射によるスリットの形成後に、少なくと
    もインナーリード先端における半導体チップの各端子と
    接合される端子接合部表面に接合性を改善するための金
    属膜を被覆することを特徴とするリードフレームの加工
    方法。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のうちいずれか1項記載
    のリードフレームの加工方法において、少なくとも前記
    インナーリードとなる部分の表面に補強材を固着するこ
    とを特徴とするリードフレームの加工方法。
  9. 【請求項9】 請求項1から7のうちいずれか1項記載
    のリードフレームの加工方法において、少なくとも前記
    インナーリードの内方先端における前記半導体チップの
    各端子と接合される端子接合部を除く部分に耐熱性の絶
    縁膜を被覆することを特徴とするリードフレームの加工
    方法。
  10. 【請求項10】 請求項1から9のうちいずれか1項記
    載のリードフレームの加工方法において、前記第2の工
    程のレーザ光の照射によるスリットの形成の際に、前記
    第1の工程で形成された個々の貫通穴を検出手段によっ
    て順次検出し、その検出情報に基づいたタイミングで前
    記レーザ光の照射タイミングを制御することを特徴とす
    るリードフレームの加工方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100546696B1 (ko) * 2000-10-11 2006-01-26 앰코 테크놀로지 코리아 주식회사 반도체패키지 제조 공정용 리드프레임의 형성 방법
JP2009220165A (ja) * 2008-03-18 2009-10-01 Yokohama Rubber Co Ltd:The 板金加工方法
JP2009245606A (ja) * 2008-03-28 2009-10-22 Furukawa Electric Co Ltd:The 接続端子

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