JPH08158387A - 地下構造物の構築法 - Google Patents

地下構造物の構築法

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JPH08158387A
JPH08158387A JP6306041A JP30604194A JPH08158387A JP H08158387 A JPH08158387 A JP H08158387A JP 6306041 A JP6306041 A JP 6306041A JP 30604194 A JP30604194 A JP 30604194A JP H08158387 A JPH08158387 A JP H08158387A
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JP
Japan
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true
annular
floor
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JP6306041A
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English (en)
Inventor
Katsuro Obata
克朗 小畠
Koichiro Kurisu
浩一郎 栗栖
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Obayashi Corp
Original Assignee
Obayashi Corp
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Publication date
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  • Underground Structures, Protecting, Testing And Restoring Foundations (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 構真柱に対する梁の取付け位置調整を簡単に
許容すると共に、構真柱の削孔の小径化を達成できる地
下構造物の構築法を提供する。 【構成】 環状接合部材16の嵌合穴を構真柱12より
大径に形成し、構真柱12の上端部分12aに所要数の
環状接合部材16を積層して遊挿する。地面を一次掘削
して最上方の環状接合部材16を一階床面18の梁取付
け位置に固定し、固定した環状接合部材16の接続部1
6bに梁部材20を接合する。次に、地下一階22部分
を掘削して構真柱12を露出し、残りの環状接合部材1
6を全体的に下降し、地下一階22の床面に対応した環
状接合部材16を剪断力伝達用ピース24を介して構真
柱12に係止し、この環状接合部材16の接続部16b
に梁部材26を接合する。地下二階以下の地下階部分
は、同様にして地下階毎に掘削し、下降した環状接合部
材16を構真柱12に係止して梁部材を接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地面に打込まれる構真
柱を用いて構築される地下構造物の構築法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、多層階ビル等の地下架構部分を構
築するにあたって、構真柱を用いた逆打工法が採用され
ているが、この逆打工法では地中に構真柱を打込み(特
開平5−5312号公報参照)、その後、地面を掘削し
て打込んだ構真柱に上方から順次梁を取付けるようにな
っている。ところで、逆打工法により構真柱を建込む際
には、構真柱の上端部を保持して吊下げ状態で設置する
ようになっているため、構真柱に若干の傾きが発生する
等して、当該構真柱の建込み精度を確保することが困難
であった。そして、このように建込み精度が十分に確保
されていない構真柱に梁を接合した場合、梁の位置ずれ
を生じさせることになってしまう。この結果、予め設定
した梁長に誤差が生じて梁部材の切断作業が必要になる
と共に、PC化した壁を構真柱間で梁下に設置する際
に、この壁を構真柱の柱芯と一致させて取付けることが
困難となる。
【0003】このため、従来では特開平4−28521
2号公報(E02D 29/04)に開示されるように、梁を鉄筋
コンクリート製の梁としてその梁幅を広げ、構真柱を内
蔵する鉄筋コンクリート柱の柱幅と略等しい偏平梁とし
て構成することにより、前記構真柱の建込み誤差を偏平
梁の拡幅部分で吸収するようにしたものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の構真柱を用いた地下階の架構にあっては、上述し
たように構真柱の建込み誤差を吸収するために鉄筋コン
クリート梁を拡幅させるため、鉄筋コンクリート梁に打
設するコンクリート量が著しく増大してしまう。このた
め、コンクリートの打設作業が増加することと相俟って
工費が大幅に嵩み、かつ、梁重量が著しく増大してしま
う。
【0005】また、前記構真柱に梁が接合される部分に
は、これら梁を接続するための取付部分が予め一体に突
出されている。従って、構真柱を打込むための削孔径
は、前記取付部分の最大突出部分を考慮して必然的に拡
径せざるを得ず、この削孔を掘削するためのボーリング
装置の大型化が余儀なくされるという各種課題があっ
た。
【0006】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑み
て、構真柱に対する梁の取付け位置調整を簡単に許容す
ると共に、構真柱の削孔の小径化を達成できる地下構造
物の構築法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の第1の構築法は、地面に打込んだ構真柱の
上端部分に、構真柱に間隙をもって所要数の環状接合部
材を遊挿し、この状態で地下部分を地下階毎に掘削して
構真柱を露出しつつ、それぞれの環状接合部材を各梁高
さ位置まで下降して構真柱に係止した後、係止した環状
接合部材に梁部材を順次結合する。
【0008】また、本発明の第2の構築法は、連続地中
壁内に杭とともに構真柱を打込む構真柱打設工程と、打
設された構真柱の上端部分に、構真柱に間隙をもって所
要数の環状接合部材を積層状態で遊挿する接合部材挿着
工程と、地面を掘削して環状接合部材を全体的に下降
し、最上方の環状接合部材に、一階部分の梁部材を取付
ける一階梁構築工程と、構築された梁下で地下階の一階
高分だけ掘削する掘削工程と、掘削により露出した構真
柱に沿って残りの環状接合部材を全体的に下降し、最上
方の環状接合部材を構真柱に係止する係止工程と、係止
された環状接合部材に掘削された地下階部分の梁部材を
取付ける梁構築工程とを備え、掘削工程,係止工程およ
び梁構築工程を順次繰り返して地下架構を構築する。
【0009】更に、本発明の第3の構築法は、構真柱に
間隙をもって遊挿される、杭径より小径な所要数の環状
接合部材を予め構真柱の各梁接合高さ位置に位置させた
状態で、この構真柱を連続地中壁内に杭とともに打込む
構真柱打設工程と、最上方の環状接合部材に、一階部分
の梁部材を取付ける一階梁構築工程と、構築された梁下
で地下階の一階高分だけ掘削する掘削工程と、掘削によ
り露出した環状接合部材に、掘削された地下階部分の梁
部材を取付ける梁構築工程とを備え、掘削工程および梁
構築工程を繰り返して地下架構を構築する。
【0010】
【作用】以上の構成により本発明の第1の構築法にあっ
ては、構真柱に間隙をもって遊挿される環状接合部材を
介して梁部材を構真柱に取付けるようになっており、こ
れら環状接合部材は掘削によって露出される構真柱に係
止される。従って、環状接合部材と構真柱との間に存在
する間隙によりこれら両者の相対位置の調整が許容され
るため、構真柱と梁部材との結合を簡単に行うことがで
きると共に、構真柱の建込み精度が不十分で正規位置か
ら位置ずれしている場合にも、この構真柱に対する梁部
材の取付け位置を簡単に調整することができる。また、
前記環状接合部材は構真柱と分離して形成されて、構真
柱の打込み後に環状接合部材が遊挿されるため、構真柱
が打込まれる際にはこの構真柱に突出部分が存在しない
状態となる。従って、前記構真柱の削孔径は少なくとも
構真柱を挿通できる程度でよく、この削孔の掘削作業を
効率化することができる。
【0011】また、本発明の第2の構築法は、構真柱打
設工程,接合部材挿着工程および一階梁構築工程を施し
た後、掘削工程,係止工程および梁構築工程を順次繰り
返すことにより、目的の地下階部分まで地下架構を簡単
かつ迅速に構築することができる。勿論この場合にあっ
ても、環状接合部材と構真柱との間に存在する間隙によ
り、構真柱と梁部材との結合を簡単に行うことができる
と共に、構真柱に対する梁部材の取付け位置を簡単に調
整することができ、また、環状接合部材が構真柱の打込
み後に遊挿されるため、この構真柱の削孔径を小径化す
ることができる。
【0012】更に、本発明の第3の構築法は、構真柱に
間隙をもって遊挿される、杭径より小径な所要数の環状
接合部材を予め構真柱の各梁接合高さ位置に位置させた
状態で、構真柱打設工程を施工し、次いで一階梁構築工
程を施した後、掘削工程および梁構築工程を繰り返して
目的の地下階部分まで地下架構が構築される。このと
き、前記環状接合部材は予め構真柱の各梁接合高さ位置
に位置されているため、この環状接合部材は掘削工程で
掘り出すようになっている。また、この実施例にあって
も環状接合部材と構真柱との間に間隙が存在するため、
構真柱と梁部材との結合を簡単に行うことができると共
に、構真柱に対する梁部材の取付け位置を簡単に調整す
ることができる。また、環状接合部材は杭径より小径に
形成されているため、構真柱の削孔径は杭径を更に拡径
する必要がなくなる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照して
詳細に説明する。図1から図3は本発明にかかる地下構
造物の構築法の一実施例を示し、図1は地下構造物の構
築途中を示す説明図、図2は構真柱に梁部材を接続する
ための環状接合部材の拡大平面図、図3は環状接合部材
の拡大側面図である。
【0014】即ち、本実施例では地下構造物として多層
階ビルの地下架構10を例にとって示し、この地下架構
10は地下三階構造となっており、この地下三階の更に
地下部分には基礎および地中梁が構築されるようになっ
ている。
【0015】前記地下架構10は鉄骨部材で形成される
構真柱12を用いて逆打工法により構築されるようにな
っており、まず、地下架構10を構築しようとする周囲
に図外の地中連続壁を構築した後、この地中連続壁の領
域内に碁盤の目状に複数の削孔14を形成して、これら
削孔14に図外の杭および構真柱12を打込む(構真柱
打設工程)。そして、打込まれた構真柱12の上端部分
12aそれぞれに、所要数(本実施例では一階分と地下
三階分との4個となる)の環状接合部材16を積層した
状態で遊挿する(接合部材挿着工程)。
【0016】前記環状接合部材16は図2,図3に示す
ように、中央部に前記構真柱12をコアとして構築され
ようとする鉄骨鉄筋コンクリート柱の外側形状に沿った
断面形状、つまり、本実施例では断面円形状に沿って円
形の嵌合穴16aを備えて環状に形成され、この嵌合穴
16aの周縁部には梁部材を接合するための接続部16
bが十字状に突設される。前記嵌合穴16aは前記構真
柱12より大径に形成され、これら構真柱12の外側と
嵌合穴16aの内周との間に間隙が設けられるようにな
っている。
【0017】そして、前記環状接合部材16が構真柱1
2の上端部分12aに遊挿された状態で、一階床面18
を構築するために地面を一次掘削して、積層された環状
接合部材16を全体的に下降し、最上方の環状接合部材
16を一階床面18の梁取付け位置に固定する。そし
て、この一階床面18に対応する環状接合部材16の接
続部16bにH形鋼材を用いた梁部材20を接合(一階
梁構築工程)し、この梁部材20の上側に図外のPC床
版等を敷設した後、コンクリートを打設して一階床面1
8を形成する。尚、一階床面18に代えて作業床となる
構台とすることもできる。
【0018】次に、前記一階床面18の下方で地下一階
22部分を掘削し、この掘削によって地下一階22部分
の構真柱12を露出させる(掘削工程)。そして、残り
3個の環状接合部材16を積層状態で全体的に下降し
て、それらの最上方に位置する地下一階22の床面に対
応した環状接合部材16を、剪断力伝達用ピース24を
介して構真柱12に係止する(係止工程)。このように
係止された環状接合部材16の接続部16bに、地下一
階の床面を形成する梁部材26を接合する(梁工構築工
程)。
【0019】そして、前記地下一階の床面の梁部材26
を接合した後、同様にして地下二階以深の地下階部分を
構築して行く。即ち、前記梁部材26を接合した後、地
下二階28部分を掘削して構真柱12を露出させ(掘削
工程)、残り2個の環状接合部材16を全体的に下降
し、上方に位置する環状接合部材16を地下二階の床面
に対応する位置に剪断力伝達用ピース24を介して構真
柱12に係止する(係止工程)。そして、係止された環
状接合部材16の接続部16bに地下二階の床面を形成
する図外の梁部材を接合する(梁構築工程)。その後、
図示省略した地下三階部分を更に掘削して(掘削工
程)、露出した構真柱12に残りの環状接合部材16を
剪断力伝達用ピース24を介して係止し(係止工程)、
この環状接合部材16に地下三階の床面を構成する梁部
材を接合する(梁構築工程)。そして、前記地下三階の
床面の梁部材を接合した後、更に地下部分を同様に掘削
して基礎および地中梁が構築される。
【0020】ところで、前記地下階部分の床面を構成す
る梁部材26,…は、一階床面18を構成する梁部材2
0と同様にH形鋼材が用いられる。従って、前記環状接
合部材16の接続部16bは、梁部材として用いられる
H形鋼材と同じ形状をしており、上,下フランジ16
c,16dとウエブ16eとを備え、それぞれには梁部
材を接続するためのボルト挿通穴16fが形成されてい
る。尚、ボルト挿通穴16fを形成することなく、梁部
材と前記接続部16bとを溶接固定することも可能であ
る。また、前記梁部材20,26,…は大梁として構成
され、これら大梁間に小梁30が適宜接続されるように
なっている。
【0021】そして、前記地下階の各床面を構成する梁
部材26,…の接合が完了した後、地下三階部分,地下
二階部分,そして地下一階部分へと下層階から順次上層
階へと向かって、床面のコンクリート打設および構真柱
12をコアとした鉄骨鉄筋コンクリート柱の構築が行な
われる。
【0022】以上の構成により本実施例の地下構造物の
構築法にあっては、各地下階(地下一階,地下二階,地
下三階)の床面を構成する梁部材26,…は、構真柱1
2に間隙をもって遊挿される環状接合部材16を介して
この構真柱12に接続されるようになっている。このた
め、前記環状接合部材16は間隙部分によって構真柱1
2に対する相対位置の調整が許容されるため、構真柱1
2と梁部材26,…との結合作業を簡単に行うことがで
きると共に、構真柱12の建込み精度が不十分で正規位
置から位置ずれしている場合にも、この構真柱12に対
する梁部材26,…の取付け位置を簡単に調整すること
ができる。従って、環状接合部材16に結合される各梁
部材26,…を予め設定した梁長に切断した状態で正確
に取付けることが可能となり、梁部材26,…を現場で
切断するという複雑な作業をなくすことができる。この
ため、PC化した壁を構真柱12間で梁下に設置する際
に、このPC壁を構真柱12の柱芯と一致させて簡単に
取付けることができる。
【0023】また、本実施例では前記環状接合部材16
が構真柱12と分離して形成されて、この構真柱12を
地中に打込んだ後に環状接合部材16を構真柱12に遊
挿するようになっているため、構真柱12は横方向への
突出部分が存在しない状態で打込むことができる。従っ
て、前記構真柱12の削孔14の径は、少なくともこの
構真柱12を挿通できる程度でよく、この削孔14を小
径化してその掘削作業を効率化できる。
【0024】また、本実施例における一階および地下階
の梁部材20,26、並びに小梁30は、構真柱12へ
の接合で直ちに地中連続壁に作用する土水圧を支持する
ことができ、従って仮設の切梁を不要とすることができ
る。また構真柱12と環状接合部材16とを別々に製作
するようにしたので、構真柱12に梁接合部分を一体的
に特設する場合と比較すると、構真柱12を加工する必
要性がほとんどなく、構真柱12、環状接合部材16い
ずれも製作が容易である。
【0025】尚、本実施例では構真柱12をコアとして
構築される鉄骨鉄筋コンクリート柱の断面が円形状とな
る関係上、前記環状接合部材16の嵌合穴16aが円形
状となった場合を開示したが、これに限ることなく前記
鉄骨鉄筋コンクリート柱の断面形状が角形である場合
は、図4に示すように嵌合穴16aが角形となった環状
接合部材16を用い、かつ、柱断面が方形状である場合
は図5に示すように嵌合穴16aを方形状にすればよ
い。また、梁部材を接合する接続部16bは図6に示す
ように、各フランジ16c,16d間を埋めるように補
強板16gを一体に取付けて、梁部材の接合部分の強度
を向上することもできる。
【0026】図7は他の実施例を示し、前記実施例と同
一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して
述べる。即ち、前記実施例では環状接合部材16を構真
柱12の打込み後に遊挿して、剪断力伝達用ピース24
を介して所定位置に係止するようになっているが、これ
に限ることなく図7に示すように杭40,構真柱12の
打込み時に環状接合部材16をこの構真柱12の各梁接
合高さ位置に予め遊挿するか、若しくは吊り下げて位置
させておき、掘削する毎に環状接合部材16を掘り出し
て、これに梁部材を接合することができる。この場合、
前記実施例に示したように構真柱12を鉄骨鉄筋コンク
リート柱として構成した場合には、環状接合部材16を
吊り下げるワイヤ等の吊り材42を打設するコンクリー
ト内に埋設して、その取り外し作業を省略することがで
きる。また、この実施例では剪断力伝達用ピース24を
構真柱12に先付けすることができる。本実施例にあっ
ても上記実施例と同様な作用効果を確保できるととも
に、さらに、環状接合部材16が構真柱12の各梁接合
高さ位置に予め遊挿されていることから、構真柱12周
りの掘削に際して環状接合部材16がその邪魔とならな
い。
【0027】また、前記実施例では地下三階の地下架構
10の構築法を例にとって示したが、これに限ることな
く地下一階または地下二階の地下架構に本発明を適用で
きるのは勿論のこと、地下掘削,環状接合部材16の係
止および梁部材の接合を繰り返すことにより、地下四階
以上の地下架構を構築する場合にも本発明の構築法が適
用できることはいうまでもない。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
示す地下構造物の構築法にあっては、構真柱に間隙をも
って遊挿される環状接合部材を介して梁部材が構真柱に
取付けられるため、環状接合部材と構真柱との間に存在
する間隙によりこれら両者の相対位置の調整を許容する
ことができる。このため、構真柱と梁部材との結合を簡
単に行うことができると共に、構真柱の建込み精度が不
十分で正規位置から位置ずれしている場合にも、この構
真柱に対する梁部材の取付け位置を簡単に調整すること
ができる。また、前記環状接合部材は構真柱と分離して
形成され、構真柱の打込み後に環状接合部材の遊挿が可
能であるため、構真柱の打込み時にこの構真柱に突出部
分が存在しない状態として、構真柱の削孔径の小径化を
達成し、延いては、この削孔の掘削作業を効率化でき
る。
【0029】また、本発明の請求項2に示す地下構造物
の構築法にあっては、構真柱打設工程,接合部材挿着工
程および一階梁構築工程を施した後、掘削工程,係止工
程および梁構築工程を順次繰り返すようにしたので、目
的の地下階部分まで地下架構を簡単かつ迅速に構築する
ことができる。また、この場合にあっても環状接合部材
と構真柱との間に存在する間隙により、構真柱と梁部材
との結合を簡単に行うことができると共に、構真柱に対
する梁部材の取付け位置を簡単に調整することができ、
また、環状接合部材が構真柱の打込み後に遊挿されるた
め、この構真柱の削孔径を小径化することができる。
【0030】更に、本発明の請求項3に示す地下構造物
の構築法は、構真柱に間隙をもって遊挿される環状接合
部材を杭径より小径として、所要数の環状接合部材を予
め構真柱の各梁接合高さ位置に位置させた状態で、構真
柱打設工程を施工し、次いで一階梁構築工程を施した
後、掘削工程および梁構築工程を繰り返して目的の地下
階部分まで地下架構を構築するようになっている。従っ
て、前記環状接合部材は予め構真柱の各梁接合高さ位置
に位置されているため、環状接合部材を掘削工程で掘り
出して梁部材を簡単に取付けることができる。勿論、こ
の場合にあっても環状接合部材と構真柱との間に間隙が
存在するため、構真柱と梁部材との結合を簡単に行うこ
とができると共に、構真柱に対する梁部材の取付け位置
を簡単に調整することができる。また、環状接合部材は
杭径より小径に形成されているため、構真柱の削孔径は
杭径を更に拡径する必要がなくなるという各種優れた効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の地下構造物の構築法による構築途中の
一実施例を示す説明図である。
【図2】本発明に用いられる環状接合部材の一実施例を
示す拡大平面図である。
【図3】本発明に用いられる環状接合部材の一実施例を
示す拡大側面図である。
【図4】本発明に用いられる環状接合部材の他の実施例
を示す拡大平面図である。
【図5】本発明に用いられる環状接合部材の他の実施例
を示す拡大平面図である。
【図6】本発明に用いられる環状接合部材の他の実施例
を示す拡大平面図である。
【図7】本発明の地下構造物の構築法による構築途中の
他の実施例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 地下架構(地下構造物) 12 構真柱 12a 構真柱の上端部分 14 削孔 16 環状接合部材 20 梁部材 24 剪断力伝達用ピース

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地面に打込んだ構真柱の上端部分に、構
    真柱に間隙をもって所要数の環状接合部材を遊挿し、こ
    の状態で地下部分を地下階毎に掘削して構真柱を露出し
    つつ、それぞれの環状接合部材を各梁高さ位置まで下降
    して構真柱に係止した後、係止した環状接合部材に梁部
    材を順次結合することを特徴とする地下構造物の構築
    法。
  2. 【請求項2】 連続地中壁内に杭とともに構真柱を打込
    む構真柱打設工程と、打設された構真柱の上端部分に、
    構真柱に間隙をもって所要数の環状接合部材を積層状態
    で遊挿する接合部材挿着工程と、地面を掘削して環状接
    合部材を全体的に下降し、最上方の環状接合部材に、一
    階部分の梁部材を取付ける一階梁構築工程と、構築され
    た梁下で地下階の一階高分だけ掘削する掘削工程と、掘
    削により露出した構真柱に沿って残りの環状接合部材を
    全体的に下降し、最上方の環状接合部材を構真柱に係止
    する係止工程と、係止された環状接合部材に掘削された
    地下階部分の梁部材を取付ける梁構築工程とを備え、掘
    削工程,係止工程および梁構築工程を順次繰り返して地
    下架構を構築することを特徴とする地下構造物の構築
    法。
  3. 【請求項3】 構真柱に間隙をもって遊挿される、杭径
    より小径な所要数の環状接合部材を予め構真柱の各梁接
    合高さ位置に位置させた状態で、この構真柱を連続地中
    壁内に杭とともに打込む構真柱打設工程と、最上方の環
    状接合部材に、一階部分の梁部材を取付ける一階梁構築
    工程と、構築された梁下で地下階の一階高分だけ掘削す
    る掘削工程と、掘削により露出した環状接合部材に、掘
    削された地下階部分の梁部材を取付ける梁構築工程とを
    備え、掘削工程および梁構築工程を繰り返して地下架構
    を構築することを特徴とする地下構造物の構築法。
JP6306041A 1994-12-09 1994-12-09 地下構造物の構築法 Pending JPH08158387A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015108262A (ja) * 2013-12-05 2015-06-11 株式会社竹中工務店 反力受部材及び構真柱の天端の位置調整工法

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