JPH08156172A - 化粧材およびその製造方法 - Google Patents

化粧材およびその製造方法

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JPH08156172A
JPH08156172A JP32162294A JP32162294A JPH08156172A JP H08156172 A JPH08156172 A JP H08156172A JP 32162294 A JP32162294 A JP 32162294A JP 32162294 A JP32162294 A JP 32162294A JP H08156172 A JPH08156172 A JP H08156172A
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JP
Japan
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natural
plate
decorative
shaped member
decorative material
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JP32162294A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Nakatani
啓 中谷
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Toppan Cosmo Inc
Original Assignee
Toppan Cosmo Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 天然素材の使用を出来るだけ抑え、且つ高級
感のある一枚物の天然素材と同様のデザイン効果を実現
できる安価な化粧材およびその製造方法を提供する。 【構成】 本発明は、低廉な単一の素材又は異種材料に
より構成された複合材料からなる板状部材1の周囲に、
木、石等の天然素材2〜5を枠付けした基材6の両面に
印刷シート8、9を貼り合わせ、周囲を所望の形状に切
削してなる化粧材10である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば家具、ドア
ー、システムキッチン、間仕切り等の面材や、学童デス
ク、テーブル等の天板などに用いて好適な化粧材および
その製造方法に関するものであり、詳しくは社会通念上
価値の高い一枚物の天然素材と同様なデザイン効果を実
現することを可能とする安価な化粧材およびその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】地球規模での環境保護が盛んに叫ばれて
いる昨今、木材等の天然素材の使用を出来るだけ減らす
ことが要求されている。したがって、この観点から、天
然素材の使用は出来るだけ抑え、且つ高級感のある一枚
物の天然素材と同様のデザイン効果を実現できる安価な
化粧材の工夫が試みられている。
【0003】たとえば、図4に示すように、低廉な素材
で出来た板状部材21の表面に木目柄等の印刷を施した
印刷シート22を貼り合わせたものの周囲にあとから天
然木の集成材23を接合し、周囲の天然木の集成材23
を所望の形状に切削してなるものが知られている。この
ような化粧材によれば、天然素材が使用されているのは
周囲のみであり、化粧材の多くの部分は低廉な素材で出
来ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図4を
見れば明らかなように、上記従来構成によると、印刷シ
ートを貼り合わせた板状部材と天然部材との接合面(図
中、Aで示した箇所)が肉眼で見ても外観上明らかであ
り、商品価値が著しく低下するという問題がある。
【0005】また、上記印刷シートの代わりに、天然木
の突き板を使用することも出来るが、天然素材を使用す
るので省資源の面で好ましくないこと、表面の仕上げ塗
装の際に予め導管部の目止めが必要で作業工程が多くな
ること、表面に天然素材を使用するので同じ模様、色、
柄等を持ったものを量産できないこと、通常一枚の大き
な突き板はとれないため何枚かの突き板を横に並べて貼
り合わせる必要があり、しかも柄をうまく合わせながら
貼り合わせる必要があるため作業が面倒で時間がかかり
作業性が非常に悪いこと、天然木の突き板を使用するこ
とと前述の如く製造の作業性や量産性が低いことから安
価な生産が困難であること、等の問題がある。
【0006】本発明は上記従来の問題に鑑み為されたも
ので、その目的とするところは、天然素材の使用を出来
るだけ抑え、且つ高級感のある一枚物の天然素材と同様
のデザイン効果を実現できる安価な化粧材およびその製
造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の化粧材は、低廉な単一の素材又は異種材料
により構成された複合材料からなる板状部材と該板状部
材の周囲の端面に接合された木、石等の天然素材とから
なる基材の前記板状部材と天然素材との接合部が該基材
の少なくとも一方の面に貼り合わせた印刷シートで被覆
されてなることを特徴としている。
【0008】また、本発明の化粧材は、低廉な単一の素
材又は異種材料により構成された複合材料からなる板状
部材の周囲のうち少なくとも最終的に化粧材が露出して
目に触れる側の端面に、木、石等の天然素材を枠付けし
てなる基材の少なくとも一方の面に印刷シートを貼り合
わせてなることを特徴としている。
【0009】また、本発明の化粧材は、周囲を所望の形
状に切削してなることを特徴としている。
【0010】また、本発明の化粧材の製造方法は、低廉
な単一の素材又は異種材料により構成された複合材料か
らなる板状部材の周囲のうち少なくとも最終的に化粧材
が露出して目に触れる側の端面に、木、石等の天然素材
を枠付けした基材を作製し、次いで該基材の少なくとも
一方の面に印刷シートを貼り合わせることを特徴として
いる。
【0011】また、本発明の化粧材の製造方法は、しか
る後、周囲を所望の形状に切削することを特徴としてい
る。
【0012】
【作用】本発明の化粧材は、基本的には、低廉な単一の
素材又は異種材料により構成された複合材料からなる板
状部材の周囲に、木、石等の天然素材を枠付けしてなる
基材の少なくとも一方の面に厚みの薄い印刷シートを貼
り合わせてなるため、周囲を所望の形状に切削した場合
に、板状部材と周囲の天然部材との接合面は表面に貼り
合わせた印刷シートで覆われ隠蔽されているので、外観
上は、低廉な素材の周囲にのみ天然素材を枠付けしてい
ることは全く判らず、平面と切削面とが何等異なる階層
の生じる事なく酷似した美麗な外観を得る事が出来、全
体が天然素材で出来ているのと同様な高級感のあるデザ
イン効果を実現できる。
【0013】そして、化粧材の多くの部分は低廉な素材
で出来ており、天然素材が使用されているのは周囲のみ
であるため、安価であり、天然素材の使用を出来るだけ
抑えるというエコロジーの要求にも適合する。また、化
粧材の表面の意匠は印刷シートを用いたことにより、同
じ模様、色、柄等を持ったものを量産することが容易
で、基材への貼り合わせも突き板の場合のような柄合わ
せが不要であり、表面の仕上げ塗装も容易であることか
ら、作業性が良好で全体の生産性が高められ、生産のコ
ストダウンが図れる。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0015】図1は本発明の化粧材の一実施例の製造工
程を説明するための斜視図、図2は本発明の化粧材の一
実施例の一部断面図、図3は他の実施例を示す一部断面
図である。
【0016】先ず、図1(a)に示すように、板状部材
1の周囲の一方の対向する端面にそれぞれ天然素材から
なる部材2、3を接合し、テノーナー又はサイザー等で
両側を正寸に切断した後(同図(b)参照)、今度は、
板状部材1の周囲のもう一方の対向する端面にそれぞれ
天然素材からなる部材4、5を接合し(同図(c)参
照)、上記テノーナー等で先ほどとは直行する方向の両
側を正寸に切断することにより(同図(d)参照)、板
状部材1の周囲に天然素材からなる部材を枠付けした基
材6が出来上がる。なお、上記の2度目の切断工程は工
程簡略のため省く場合がある。
【0017】ここで、上記板状部材1は、低廉な素材で
出来ており、たとえば、パーティクルボード、MDF、
石膏ボード、発泡スチロール等が挙げられる。これは単
一の素材からなるものでも、あるいは、フラッシュ構造
のように異種材料により構成された複合材料からなるも
のでも構わない。また、板状部材1の全体がある単一の
若しくは複合の素材で出来ていなくても、外観的には板
状部材1に類する形態を為しているもの、例えば図3に
示すような、表と裏には比較的剛性のある薄いボード1
1を使用し、真ん中の部分は空洞あるいは何か別の材質
のものを充填させておく様な構造であっても良い。もち
ろん、板状部材1は出来上がる化粧材の多くの部分を占
めるものであるから、製品である化粧材として必要な剛
性や強度を有するものでなければならないことは言うま
でもない。また、当然のことながら、板状部材1は最終
製品の化粧材に応じた大きさと厚さを有するものであ
る。
【0018】また、上記天然素材からなる部材2〜5
は、例えばゴム、楢等の天然木の一枚板或いは集成材を
枠付けするのに適当な大きさに切断したものである。ま
た、石目柄の化粧材を作製する場合には適当な天然の石
を枠付けに必要な大きさに切断したものを用いる。
【0019】上記板状部材1の周囲に上記天然素材から
なる部材2〜5を接合する方法としては、接着剤を用い
て高周波接着機又はエアーシリンダーを用いた冷圧枠付
け機等により接着、プレスする方法が一般的である。使
用する接着剤は、接合する材質に応じて最適なものを適
宜選択して用いることが望ましい。
【0020】なお、図1に示す実施例では、板状部材1
の四方の周囲にそれぞれ天然素材からなる部材を接合し
ているが、これに限られるわけではなく、たとえば周囲
のうち少なくとも最終的に化粧材が露出して目に触れる
側の端面にのみ天然素材からなる部材を接合するように
しても勿論構わない。つまり、化粧材を使用する箇所に
よっては他の部材との接合等により化粧材の端面の一部
が目に触れない場合があるので、このような場合には、
上記板状部材1の三方又は二方或いは一方の端面にのみ
天然素材からなる部材を接合するようにしてもよい。
【0021】このようにして出来上がった上記基材6
は、図1(e)に示すように、板状部材1とその周囲の
枠材との接合部の凹凸を平滑にするため、ワイドベルト
サンダーやプレーナー等の研削機7を用いて適当なムラ
取りを行う。
【0022】次に、同図(f)に示すように、ムラ取り
を終えた基材6の少なくとも一方の面又は両面にそれぞ
れ印刷シート8、9を貼り合わせ、端部の耳落としをし
て、同図(g)に示す化粧材10が出来上がる。
【0023】ここで、使用する印刷シート8、9は、一
般に建材用化粧シートに用いられるチタン紙、薄葉紙、
或いはポリ塩化ビニルフィルムなどの樹脂フィルム等の
表面にグラビア印刷等にて所望の木目柄や石目柄を印刷
したもの又はその上に樹脂コートしたもので、適当な接
着剤を用いて基材6に貼り合わせる。印刷シートの構成
は本発明において特に限定されるものではなく、多層フ
ィルム構成としたり、表面に保護層を設けたり、或いは
エンボス模様を施したりすることなどは勿論任意であ
る。また、基材6の表面に貼り合わせる印刷シート8の
柄は、出来るだけ板状部材1の周囲に接合した天然素材
の柄と同じものであることが望ましい。たとえば、天然
素材として天然木の集成材を使用した場合には、印刷シ
ート8も集成材柄であることが望ましい。要するに、印
刷シートの印刷柄と天然素材の柄とが外観上不自然でな
い程度に一致していることが望ましい。なお、基材6の
裏面側の印刷シート9の柄は表面側の印刷シート8の柄
とは必ずしも一致しなくてもよい場合もあり、また裏面
側の印刷シート9は柄がなくてもよい場合もある。さら
に、化粧材を使用する位置によっては化粧材の裏面側の
意匠が格別問題にはならず、単なる塗装だけでも済むよ
うな場合には、基材6の裏面側の印刷シート9はなくて
もよい。
【0024】次に、こうして出来上がった化粧材10
は、最終製品として仕上げるため、図1(h)に示すよ
うに、NCルーター等の切削機により周囲を所望の形状
に切削し、面取りを行う。さらに、意匠性を上げるた
め、化粧材の表面には仕上げ塗装を行ってもよい。
【0025】本発明の化粧材は、このように、低廉な素
材からなる板状部材の周囲に木、石等の天然素材を接合
して枠付けした基材の表面に木目柄或いは石目柄の印刷
シートを貼り合わせてなるものであるが、図2に示した
断面図を見れば明かなように、周囲を所望の形状に切削
した場合に、板状部材と周囲の天然部材との接合面は表
面に貼り合わせた印刷シートで覆われ隠蔽されているた
め、低廉な素材の周囲にのみ天然素材を枠付けしている
ことは外観上は全く判らないので、全体が天然素材で出
来ているのと同様な高級感のあるデザイン効果を実現で
きることになる。また、上記印刷シートは一般に極く厚
みの薄いものであるため、たとえば出来上がった化粧材
を周面方向から見ても肉眼では印刷シートを貼り合わせ
てあることはほとんど判らない。すなわち、外観上、平
面と切削面とに何等異なる階層の生じる事なく平面と切
削面とが酷似した美麗な外観を得る事が出来る。
【0026】以下に本発明の化粧材の一実施例を具体的
に示す。
【0027】大きさが955m/m×612.5m/m
で、厚さが30m/mのパーティクルボードの一方の対
向する周面にゴム天然木の集成材を変性酢酸ビニル系接
着剤を用いて冷圧枠付け機により接合し、両側をテノー
ナーで正寸に切断した後、今度は、パーティクルボード
のもう一方の対向する周面に上記と同じようにしてゴム
天然木の集成材を接合し、場合に応じて再びテノーナー
で残りのもう一方の両側を正寸に切断して、パーティク
ルボードの周囲にゴム天然木の集成材を接合した基材を
作製した。
【0028】次に、ワイドベルトサンダーを用いて上記
基材の接合部の凹凸を平滑にして基材両面のムラ取りを
行った後、予め作製しておいた、坪量23〜30g/m
2の紙にグラビア印刷にて上記集成材の柄と同様の木目
柄を印刷し、その上に樹脂コートした再塗装用コート紙
を上記基材の表面に酢酸ビニル系接着剤を用いてホット
プレス(温度80〜90℃)により貼り合わせ、化粧材
を作製した。
【0029】次いで、上記化粧材の周囲をNCルーター
を用いて所定の形状に切削した後、化粧材の表面にウレ
タン系塗料及びUV塗料で仕上げ塗装を行った。
【0030】こうして得られた化粧材は、全体がゴム天
然木の集成材で出来ているのと同様な高級感のある意匠
性を有するものであった。
【0031】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、化粧材は、基本的には、低廉な単一の素材又は異
種材料により構成された複合材料からなる板状部材の周
囲に、木、石等の天然素材を枠付けしてなる基材の少な
くとも一方の面に印刷シートを貼り合わせてなるため、
周囲を所望の形状に切削した場合に、板状部材と周囲の
天然部材との接合面は表面に貼り合わせた印刷シートで
覆われ隠蔽されているので、低廉な素材の周囲にのみ天
然素材を枠付けしていることは外観上は全く判らず、平
面と切削面とが何等異なる階層の生じる事なく酷似した
美麗な外観を得る事が出来、全体が天然素材で出来てい
るのと同様な高級感のあるデザイン効果を実現できると
いう優れた効果を奏する。
【0032】そして、本発明によれば、化粧材の多くの
部分は低廉な素材で出来ており、天然素材が使用されて
いるのは周囲のみであるため、安価であり、天然素材の
使用を出来るだけ抑えるというエコロジーの要求にも適
合した化粧材が得られ、しかも化粧材の表面の意匠は印
刷シートを用いたことにより、同じ模様、色、柄等を持
ったものを量産することができ、基材への貼り合わせや
表面の仕上げ塗装も容易であることから作業性が良好で
あり、全体の生産性を高めて生産のコストダウンを図る
ことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧材の製造工程を示す斜視図であ
る。
【図2】本発明の化粧材の一実施例の一部断面図であ
る。
【図3】本発明の化粧材の他の実施例の一部断面図であ
る。
【図4】従来の化粧材の一部断面図である。
【符号の説明】
1 板状部材 2、3、4、5 天然素材からなる部材 6 基材 7 研削機 8、9 印刷シート 10 化粧材 11 薄いボード 21 板状部材 22 印刷シート 23 天然木の集成材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低廉な単一の素材又は異種材料により構
    成された複合材料からなる板状部材と該板状部材の周囲
    の端面に接合された木、石等の天然素材とからなる基材
    の前記板状部材と天然素材との接合部が該基材の少なく
    とも一方の面に貼り合わせた印刷シートで被覆されてな
    ることを特徴とする化粧材。
  2. 【請求項2】 低廉な単一の素材又は異種材料により構
    成された複合材料からなる板状部材の周囲のうち少なく
    とも最終的に化粧材が露出して目に触れる側の端面に、
    木、石等の天然素材を枠付けしてなる基材の少なくとも
    一方の面に印刷シートを貼り合わせてなることを特徴と
    する化粧材。
  3. 【請求項3】 周囲を所望の形状に切削してなることを
    特徴とする請求項2記載の化粧材。
  4. 【請求項4】 低廉な単一の素材又は異種材料により構
    成された複合材料からなる板状部材の周囲のうち少なく
    とも最終的に化粧材が露出して目に触れる側の端面に、
    木、石等の天然素材を枠付けした基材を作製し、次いで
    該基材の少なくとも一方の面に印刷シートを貼り合わせ
    ることを特徴とする化粧材の製造方法。
  5. 【請求項5】 しかる後、周囲を所望の形状に切削する
    ことを特徴とする請求項4記載の化粧材の製造方法。
JP32162294A 1994-11-30 1994-11-30 化粧材およびその製造方法 Pending JPH08156172A (ja)

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