JPH08155994A - 積層体の製造方法 - Google Patents

積層体の製造方法

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JPH08155994A
JPH08155994A JP6307945A JP30794594A JPH08155994A JP H08155994 A JPH08155994 A JP H08155994A JP 6307945 A JP6307945 A JP 6307945A JP 30794594 A JP30794594 A JP 30794594A JP H08155994 A JPH08155994 A JP H08155994A
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JP
Japan
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resin
base material
porous layer
molten resin
skin
Prior art date
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Pending
Application number
JP6307945A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsunori Ishidoya
勝則 石戸谷
Hiroyuki Kato
浩之 加藤
Kotaro Eto
浩太郎 江藤
Hironobu Iwasaki
広信 岩崎
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Araco Co Ltd
Original Assignee
Araco Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基材となる溶融樹脂が表皮材裏面全面に速や
かに行き渡って均一な厚みの基材を形成することのでき
るドアトリムなどの積層体の製造方法を提供すること。 【構成】 ポリプロピレン樹脂が塗布あるいは含浸され
た不織布12cを備えた表皮材12を形成する。この表
皮材12を両成形型20,21間に配設し、下型20の
成形面に注入装置23から基材11となる溶融ポリプロ
ピレン樹脂を供給する。両成形型20,21を重合する
ことによって表皮材12の裏面全面に溶融ポリプロピレ
ン樹脂を押し広げ、その溶融ポリプロピレン樹脂を不織
布12cに含浸させた状態で冷却硬化させる。こうして
基材11の表側表面が表皮材12で全面的に被覆された
ドアトリムが製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のドアトリム、車
両用内装材、屋内用内装材等に使用される積層体の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】上記した用途に使用される積層体とし
て、所定形状に形成された樹脂系材料からなる基材に樹
脂層を被覆したものや、同基材に発泡層を介して樹脂層
を被覆したものが知られている。この種の積層体の具体
例としては、樹脂製の基材を、適宜発泡層を設けた表皮
シートで全面的に被覆したドアトリムなどがある。この
ようなドアトリムを製造するにはまず、あらかじめシー
ト状に形成された表皮層とこの表皮層に貼着された発泡
ウレタン等からなるパッド層とからなる表皮材を一対の
成形型の間に配設する。続いてその表皮材の裏側に基材
となる溶融樹脂を供給してから両成形型を重合させるこ
とによりこの溶融樹脂を押し広げる。するとパッド層の
裏面側に溶融樹脂が含浸した状態で硬化し、樹脂製の基
材と表皮材とが積層一体化された目的とするドアトリム
を製造することができる。ここで従来では、基材成形用
の樹脂としてポリプロピレン樹脂(融点200度)を用
い、この樹脂が表皮材の裏面とアンカー効果でしっかり
と結合できるように、表皮材裏面に目の粗いポリエステ
ル製のニットや不織布(融点220度のもの)が裏基布
として施されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記従来のド
アトリムの製造方法においては、表皮材の裏面に多孔層
を設けてこの多孔層に基材となる溶融樹脂を含浸・硬化
させているため、溶融樹脂が多孔層の表面に均一に行き
渡らなくてはならない。しかしながら、多孔層と溶融樹
脂との濡れ性が悪いような場合にはうまく表皮材の裏面
全面に溶融樹脂が行き渡ることができず、硬化後の基材
の厚みが不均一になるといった問題点が生じていた。特
に表皮材の裏面に多孔度の高い裏基布を施した場合に
は、溶融樹脂の流動は更に阻害されて、上述のような問
題点が顕著になる場合があった。
【0004】そこでこの問題点に対処するために、溶融
樹脂をあらかじめ全面に供給したり、溶融樹脂として流
動性の高いタイプのもの(型の温度に対して融点が低い
もの)を選択したりすることが行われてきたが、作業効
率などを考慮すると必ずしも好ましい手段とはいえな
い。というのは、溶融樹脂を成形型の内部を通る供給経
路から成形型の型面に供給する場合では、溶融樹脂を全
面に供給させるためには型面の供給口を多数に増やさな
くてはならず、型の構造が複雑になるし、また、融点が
型の温度よりも低い溶融樹脂を用いて全面供給を図る手
法では、溶融樹脂が冷却・硬化するのに時間がかかって
しまうからである。
【0005】
【発明の目的】そこで本発明は上記課題を解決するため
になされたもので、基材となる溶融樹脂が表皮材裏面全
面に速やかに行き渡って均一な厚みの基材を形成するこ
とのできる、ドアトリムなどの積層体の製造方法を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めになされた本発明の積層体の製造方法は、基材の裏側
表面の形状に合わせた成形面を設けた基材側成形型と表
皮材の表面の形状に合わせた成形面を設けた表皮材側成
形型との間に裏面に多孔層が備えられたシート状表皮材
を配設し、基材側成形型と表皮材との間に基材となる溶
融樹脂系材料を供給した後、両成形型間で表皮材と溶融
樹脂系材料をプレスしてその溶融樹脂系材料を前記多孔
層に含浸・硬化させることにより基材と表皮材とを積層
一体化する積層体の製造方法において、前記溶融樹脂系
材料を前記多孔層に含浸させる前にその溶融樹脂系材料
に対する濡れ性が多孔層を構成する材料よりもよい樹脂
を前記多孔層に含浸あるいは塗布することを特徴とす
る。
【0007】ここで表皮材に設けられた多孔層が、ニッ
トあるいは不織布からなっていてもよい。また表皮材を
パッド層を備えて構成し、多孔層をそのパッド層の裏側
表面を含む層としてもよい。
【0008】
【発明の作用・効果】このように構成された本発明の積
層体の製造方法では、表皮材の多孔層に基材となる溶融
樹脂系材料を含浸させる前に、その溶融樹脂系材料に対
する濡れ性が多孔層を構成する材料よりもよい樹脂をそ
の多孔層に含浸あるいは塗布することによって、多孔層
の表面がその樹脂で覆われる。したがってその後供給さ
れた溶融樹脂系材料は多孔層と親和性が高いため、両成
形型を重合させた場合に速やかに多孔層全体に含浸され
てその状態で硬化し、即ちアンカー効果で表皮材と基材
とが積層一体化する。
【0009】ここで多孔層がニットや不織布で構成され
ていると、溶融樹脂系材料とのアンカー効果による結合
が確実で、剥離などが起こることのない積層体を製造す
ることができる。また、表皮材が柔軟性を持つようにパ
ッド層が積層されている場合には、濡れ性のよい樹脂を
含浸あるいは塗布する多孔層を、そのパッド層の全体と
してもよいし、あるいはまた、そのパッド層の裏側表面
を含む一部としてもよい。
【0010】
【実施例】本発明の積層体の製造方法の実施例として車
両用のドアトリムの製造方法を採用し、以下にその製造
方法を図面を用いて説明する。この実施例の製造方法に
よって製造されるドアトリムは、図1及び図2に示すよ
うな自動車用のドアトリム10であって、その製造は図
3に示されているように、ドアトリムの裏側表面の形状
に合わせた成形面が形成された下型20(本発明の基材
側成形型に相当する。)と、ドアトリムの表側表面の形
状に合わせた成形面が形成された上型21(本発明の表
皮材側成形型に相当する。)と、基材11となる溶融樹
脂を供給する注入装置23とを用いて、次に説明するよ
うに行われる。
【0011】まず表皮材12を、ポリプロピレン樹脂か
らなる樹脂表皮12aの裏面にウレタンパッド12bを
接着し、そのウレタンパッド12bにポリエステル繊維
製(融点220℃)の不織布12c(本発明の多孔層に
相当する。)を融着することによって三層構造のシート
状に形成する。次にこの不織布12cにポリプロピレン
樹脂(本発明の基材となる溶融樹脂系材料に対する濡れ
性が多孔層を構成する材料よりもよい樹脂に相当す
る。)を塗布あるいは含浸することにより不織布12c
の繊維表面にポリプロピレン樹脂からなる被膜を形成す
る。
【0012】このように形成された不織布12cの繊維
表面の濡れ性が改善された表皮材12を下型20と上型
21との間に配設し、下型20の成形面に注入装置23
から樹脂供給経路24を経て基材11となる溶融ポリプ
ロピレン樹脂(融点200℃)を供給する。続いて両成
形型20,21を重合することによって表皮材12の裏
面全面に溶融ポリプロピレン樹脂が押し広げられ、その
溶融ポリプロピレン樹脂は不織布12cに含浸してその
まま冷却硬化する。このときポリプロピレン樹脂からな
る樹脂表皮12aは、基材11となる溶融ポリプロピレ
ン樹脂の熱で溶融することがないようにウレタンパッド
12bによって断熱される。こうして基材11の表側表
面が表皮材12で全面的に被覆されたドアトリムが製造
される。
【0013】上述のような製造方法によれば、基材11
となる溶融ポリプロピレン樹脂に対する濡れ性が不織布
12cを構成するポリエステル樹脂よりもよいポリプロ
ピレン樹脂をあらかじめその不織布12cに含浸あるい
は塗布し、不織布12cの繊維表面にポリプロピレン樹
脂膜を形成しているため、その後供給された基材11と
なる溶融ポリプロピレン樹脂は不織布12cと親和性が
高く、両成形型20,21を重合させた場合に速やかに
不織布12c全体に行き渡ることができる。したがっ
て、表皮材12と基材11とはムラのない確実なアンカ
ー効果でしっかりと結合することができ、製造されたド
アトリムは剥離等が起こることがなく、また均一な厚み
の基材11を備えているため機械的強度の点でも優れて
いる。
【0014】なお上記の実施例においては、多孔層とし
てポリエステル繊維製の不織布12cを用いたが、ポリ
エステル製のニットでもよい。また、ポリエステルに代
えてナイロンなどの熱可塑性樹脂を用いることもでき
る。
【0015】また上記実施例においては基材となる溶融
樹脂系材料としてポリプロピレン樹脂を用いているた
め、多孔層の濡れ性を改善する目的で多孔層に塗布ある
いは含浸する樹脂としては基材と同材料のポリプロピレ
ン樹脂を採用したが、例えばABS樹脂などを用いても
よい。なおこのような基材となる樹脂系材料と多孔層に
塗布あるいは含浸する樹脂との組合せの他にも、互いの
濡れ性(親和性)が充分大きいという条件を満たす範囲
内で、種々の樹脂を組み合わせて採用することができ
る。
【0016】また上記実施例においてはポリエステル製
不織布12cへの濡れ性改善用樹脂の塗布あるいは含浸
を、三層構造の表皮材12を形成した後に行っている
が、例えば不織布12cをウレタンパッド12bに融着
する前にその濡れ性改善用樹脂を塗布あるいは含浸させ
たり、表皮材12を両成形型20,21間に設置した後
に濡れ性改善用樹脂の塗布装置などを用いて不織布12
cの繊維表面に樹脂膜を形成するようにしてもよい。
【0017】また上記実施例においては、表皮材12に
形成する多孔層としてポリエステル製の不織布12cを
採用しているが、表皮材に設けたウレタンパッドの全体
あるいはこのウレタンパッドの裏側表面を含む一部の層
のみを本発明の多孔層として濡れ性改善用樹脂を塗布あ
るいは含浸するようにしてもよい。
【0018】また上記実施例においては表皮材12を、
樹脂表皮12aとウレタンパッド12bと不織布12c
からなる三層構造に形成したが、ウレタンパッドを設け
ず、樹脂表皮と多孔層(例えば不織布)の二層構造に形
成してもよい。なおこのような二層構造にするとウレタ
ンパッドを設けた場合のような断熱作用がないので、樹
脂表皮12aとして、基材となる溶融樹脂系材料の熱に
よって溶融しないような材料を選択する必要があること
は言うまでもない。
【0019】また上記実施例においては、基材となる溶
融樹脂を下型20内に形成した樹脂供給経路24を経て
注入装置より下型20の成形面に供給するようにした
が、溶融樹脂を吐出装置を用いて成形面上に吐出あるい
は塗布するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる積層体の製造方法の一実施例
であるドアトリムの製造方法によって製造されるドアト
リムの斜視図である。
【図2】 図1における線2−2で切断した断面図であ
る。
【図3】 図1に示したドアトリムの製造方法を説明す
るための断面図である。
【符号の説明】
11…基材、12…表皮材、12a…樹脂表皮、12b
…ウレタンパッド、12c…不織布、20…下型、21
…上型、23…注入装置、24…樹脂供給経路。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/12 9349−4F 27/32 Z 9349−4F // B60J 5/04 B60R 13/02 B B29K 23:00 105:08 B29L 9:00 31:58 (72)発明者 岩崎 広信 愛知県豊田市吉原町上藤池25番地 アラコ 株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の裏側表面の形状に合わせた成形面
    を設けた基材側成形型と表皮材の表面の形状に合わせた
    成形面を設けた表皮材側成形型との間に裏面に多孔層が
    備えられたシート状表皮材を配設し、前記基材側成形型
    と前記表皮材との間に前記基材となる溶融樹脂系材料を
    供給した後、前記両成形型間で前記表皮材と前記溶融樹
    脂系材料をプレスして同溶融樹脂系材料を前記多孔層に
    含浸・硬化させることにより前記基材と前記表皮材とを
    積層一体化する積層体の製造方法において、前記溶融樹
    脂系材料を前記多孔層に含浸させる前に前記溶融樹脂系
    材料に対する濡れ性が前記多孔層を構成する材料よりも
    よい樹脂を前記多孔層に含浸あるいは塗布することを特
    徴とする積層体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記多孔層は、ニットあるいは不織布か
    らなることを特徴とする請求項1に記載の積層体の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 前記表皮材はパッド層を備え、前記多孔
    層はそのパッド層の裏側表面を含む層であることを特徴
    とする請求項1に記載の積層体の製造方法。
JP6307945A 1994-12-12 1994-12-12 積層体の製造方法 Pending JPH08155994A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1186454A1 (en) * 2000-09-05 2002-03-13 Sapa Autoplastics S.p.A. Method for producing lined panels for motor-vehicles

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1186454A1 (en) * 2000-09-05 2002-03-13 Sapa Autoplastics S.p.A. Method for producing lined panels for motor-vehicles

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