JPH08155681A - 鉄筋溶接補助用サポート - Google Patents
鉄筋溶接補助用サポートInfo
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- JPH08155681A JPH08155681A JP30093294A JP30093294A JPH08155681A JP H08155681 A JPH08155681 A JP H08155681A JP 30093294 A JP30093294 A JP 30093294A JP 30093294 A JP30093294 A JP 30093294A JP H08155681 A JPH08155681 A JP H08155681A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 溶接すべき2本の鉄筋4の対向する端部の外
周にそれぞれ掛止する1対の掛止部5と、これら1対の
掛止部5間に位置し、大略断面円弧状の非金属製の裏当
て部材2を2本の鉄筋4の対向する端部の外周に跨がる
ように沿わせて支持する支持部3とを有し、上記1対の
掛止部5と支持部3とが球状黒鉛鋳鉄により一体に鋳造
された鉄筋溶接補助用サポート1。 【効果】 伸び等の変形の生じにくい球状黒鉛鋳鉄で支
持部3と掛止部5とを一体に構成したので、長期間使用
後も支持部3または掛止部5の変形または支持部3と掛
止部5間の位置ずれが生じにくく、支持部3により裏当
て部材2を鉄筋4の外周に常時緊密に沿わせて、溶接金
属の漏洩を減少させることができる。
周にそれぞれ掛止する1対の掛止部5と、これら1対の
掛止部5間に位置し、大略断面円弧状の非金属製の裏当
て部材2を2本の鉄筋4の対向する端部の外周に跨がる
ように沿わせて支持する支持部3とを有し、上記1対の
掛止部5と支持部3とが球状黒鉛鋳鉄により一体に鋳造
された鉄筋溶接補助用サポート1。 【効果】 伸び等の変形の生じにくい球状黒鉛鋳鉄で支
持部3と掛止部5とを一体に構成したので、長期間使用
後も支持部3または掛止部5の変形または支持部3と掛
止部5間の位置ずれが生じにくく、支持部3により裏当
て部材2を鉄筋4の外周に常時緊密に沿わせて、溶接金
属の漏洩を減少させることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミック等の非金属
材料からなり、溶接時に溶接金属を受ける裏当て部材
を、溶接すべき2本の鉄筋の対向する端部の外周に跨が
るように沿わせて支持する鉄筋溶接補助用サポートに関
するものである。
材料からなり、溶接時に溶接金属を受ける裏当て部材
を、溶接すべき2本の鉄筋の対向する端部の外周に跨が
るように沿わせて支持する鉄筋溶接補助用サポートに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、2本の鉄筋の溶接時には、これら
の鉄筋を、対向する端部間に所定のルート間隔を隔てて
同一軸線上に位置決めした後、大略断面円弧状の鉄製の
継手を上記2本の鉄筋の対向する端部の外周に跨がるよ
うにスポット溶接して固定し、続いて上記ルート間隔に
半自動アーク溶接法により溶接金属を充填し、上記継手
で溶接金属を受けながら凝固させるようにしている。
の鉄筋を、対向する端部間に所定のルート間隔を隔てて
同一軸線上に位置決めした後、大略断面円弧状の鉄製の
継手を上記2本の鉄筋の対向する端部の外周に跨がるよ
うにスポット溶接して固定し、続いて上記ルート間隔に
半自動アーク溶接法により溶接金属を充填し、上記継手
で溶接金属を受けながら凝固させるようにしている。
【0003】また、上記鉄製の継手に代えて、大略断面
円弧状のセラミック製の裏当て部材を上記2本の鉄筋の
対向する端部の外周に沿わせた状態で、上記ルート間隔
に溶接金属を充填することも行われている。この場合、
上記裏当て部材は鋼鉄製のサポートの支持部で支持し、
該サポートの上記支持部の両側に設けた1対の掛止部を
上記2本の鉄筋の各外周に掛止することにより、裏当て
部材を鉄筋外周に沿わせるようにしている。
円弧状のセラミック製の裏当て部材を上記2本の鉄筋の
対向する端部の外周に沿わせた状態で、上記ルート間隔
に溶接金属を充填することも行われている。この場合、
上記裏当て部材は鋼鉄製のサポートの支持部で支持し、
該サポートの上記支持部の両側に設けた1対の掛止部を
上記2本の鉄筋の各外周に掛止することにより、裏当て
部材を鉄筋外周に沿わせるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、セラミック
製の裏当て部材を用いて溶接する場合、上記サポートを
長期間繰り返し使用する間に上記掛止部または支持部に
変形が生じ、裏当て部材を鉄筋の外周に緊密に沿わせる
ことができなくなる不具合がある。その場合、溶接時に
裏当て部材と鉄筋の外周との間にある程度以上の大きな
隙間が生じるようになると、溶接金属の漏洩を生じ、溶
接強度が低下する問題点がある。係る問題を回避するた
めには、サポートを短期間使用したのみで廃棄して、新
品と交換せねばならず、サポートの短寿命化を招く問題
点があった。
製の裏当て部材を用いて溶接する場合、上記サポートを
長期間繰り返し使用する間に上記掛止部または支持部に
変形が生じ、裏当て部材を鉄筋の外周に緊密に沿わせる
ことができなくなる不具合がある。その場合、溶接時に
裏当て部材と鉄筋の外周との間にある程度以上の大きな
隙間が生じるようになると、溶接金属の漏洩を生じ、溶
接強度が低下する問題点がある。係る問題を回避するた
めには、サポートを短期間使用したのみで廃棄して、新
品と交換せねばならず、サポートの短寿命化を招く問題
点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決して、長期間反復使用しても変形の生じにくい鉄筋
溶接補助用サポートを提供することを目的とする。その
ため、請求項1に係る鉄筋溶接補助用サポートは、溶接
すべき2本の鉄筋の対向する端部の外周にそれぞれ掛止
する1対の掛止部と、これら1対の掛止部間に位置し大
略断面円弧状の非金属製の裏当て部材を上記2本の鉄筋
の対向する端部の外周に跨がるように沿わせて支持する
支持部とを有し、上記1対の掛止部と上記支持部とが球
状黒鉛鋳鉄により一体に鋳造されたことを特徴とするも
のである。また、請求項2に係る鉄筋溶接補助用サポー
トは、上記球状黒鉛鋳鉄が700N/mm2 乃至800
N/mm2 の範囲の引張強さを有することを特徴とする
ものである。
解決して、長期間反復使用しても変形の生じにくい鉄筋
溶接補助用サポートを提供することを目的とする。その
ため、請求項1に係る鉄筋溶接補助用サポートは、溶接
すべき2本の鉄筋の対向する端部の外周にそれぞれ掛止
する1対の掛止部と、これら1対の掛止部間に位置し大
略断面円弧状の非金属製の裏当て部材を上記2本の鉄筋
の対向する端部の外周に跨がるように沿わせて支持する
支持部とを有し、上記1対の掛止部と上記支持部とが球
状黒鉛鋳鉄により一体に鋳造されたことを特徴とするも
のである。また、請求項2に係る鉄筋溶接補助用サポー
トは、上記球状黒鉛鋳鉄が700N/mm2 乃至800
N/mm2 の範囲の引張強さを有することを特徴とする
ものである。
【0006】請求項3に係る鉄筋溶接補助用サポート
は、上記請求項1または2の構成において、上記支持部
が大略断面円弧状に形成され、この支持部の内周側表面
の曲率半径と上記大略断面円弧状の裏当て部材の外周側
表面の曲率半径とが大略同一に設定されていることを特
徴としている。
は、上記請求項1または2の構成において、上記支持部
が大略断面円弧状に形成され、この支持部の内周側表面
の曲率半径と上記大略断面円弧状の裏当て部材の外周側
表面の曲率半径とが大略同一に設定されていることを特
徴としている。
【0007】請求項4に係る鉄筋溶接補助用サポート
は、上記請求項3の構成において、上記支持部の内周側
表面から径方向内方へ突出し、上記裏当て部材の軸方向
端部に対向して上記裏当て部材の軸方向移動を規制する
突起が上記支持部と一体に鋳造されたことを特徴として
いる。
は、上記請求項3の構成において、上記支持部の内周側
表面から径方向内方へ突出し、上記裏当て部材の軸方向
端部に対向して上記裏当て部材の軸方向移動を規制する
突起が上記支持部と一体に鋳造されたことを特徴として
いる。
【0008】請求項5に係る鉄筋溶接補助用サポート
は、上記各掛止部が、相対する側からそれぞれ上記鉄筋
の端部外周を覆う1対の断面円弧状のアームを備え、こ
れら1対のアームの根元部同士が弾性的に連結されてい
ることを特徴としている。
は、上記各掛止部が、相対する側からそれぞれ上記鉄筋
の端部外周を覆う1対の断面円弧状のアームを備え、こ
れら1対のアームの根元部同士が弾性的に連結されてい
ることを特徴としている。
【0009】
【作用】上記請求項1の鉄筋溶接補助用サポートを用い
て2本の鉄筋の溶接を行う場合、セラミック等の非金属
材料からなり溶接金属からの分離性を有する裏当て部材
を、鉄筋溶接補助用サポートの上記支持部で支持する。
そして、この鉄筋溶接補助用サポートの上記1対の掛止
部を2本の鉄筋の外周に掛止し、上記裏当て部材を上記
2本の鉄筋の外周に跨がるように沿わせる。この状態
で、上記2本の鉄筋の対向する端部間に溶接金属を充填
し、上記裏当て部材で溶接金属を受けて、溶接金属の漏
洩を防止しながら凝固させる。溶接金属が凝固した後、
裏当て部材は溶接金属から分離する。
て2本の鉄筋の溶接を行う場合、セラミック等の非金属
材料からなり溶接金属からの分離性を有する裏当て部材
を、鉄筋溶接補助用サポートの上記支持部で支持する。
そして、この鉄筋溶接補助用サポートの上記1対の掛止
部を2本の鉄筋の外周に掛止し、上記裏当て部材を上記
2本の鉄筋の外周に跨がるように沿わせる。この状態
で、上記2本の鉄筋の対向する端部間に溶接金属を充填
し、上記裏当て部材で溶接金属を受けて、溶接金属の漏
洩を防止しながら凝固させる。溶接金属が凝固した後、
裏当て部材は溶接金属から分離する。
【0010】本発明では、鉄筋溶接補助用サポートの1
対の掛止部と支持部とを、伸び等の塑性変形の生じにく
い材料である球状黒鉛鋳鉄により一体に鋳造したので、
鉄筋溶接補助用サポートを長期間繰り返し使用した後
も、上記掛止部または上記支持部の変形は極めて僅かで
あり、また、掛止部と支持部間の相対的な位置ずれも生
じにくいので、鉄筋溶接補助用サポートを長期間反復し
て使用した後も、上記裏当て部材が鉄筋の外周に常時ほ
ぼ緊密に沿うようになり、溶接金属の漏洩は生じにくく
なる。
対の掛止部と支持部とを、伸び等の塑性変形の生じにく
い材料である球状黒鉛鋳鉄により一体に鋳造したので、
鉄筋溶接補助用サポートを長期間繰り返し使用した後
も、上記掛止部または上記支持部の変形は極めて僅かで
あり、また、掛止部と支持部間の相対的な位置ずれも生
じにくいので、鉄筋溶接補助用サポートを長期間反復し
て使用した後も、上記裏当て部材が鉄筋の外周に常時ほ
ぼ緊密に沿うようになり、溶接金属の漏洩は生じにくく
なる。
【0011】JIS(日本工業規格)において、球状黒
鉛鋳鉄は、引張強さの程度により、FCD370、FCD400、FC
D450、FCD500、FCD600、FCD700及び FCD800 の7段階に
分類されているが、請求項2の鉄筋溶接補助用サポート
は、 FCD800 に相当する700N(ニュートン)/mm
2 乃至800N/mm2 の引張強さを有する球状黒鉛鋳
鉄、つまり、最も大きな引張強さを有し、塑性変形の最
も生じにくい球状黒鉛鋳鉄により鋳造したので、長期間
反復使用した場合でも、その変形量は極めて僅かなレベ
ルに留まるようになる。
鉛鋳鉄は、引張強さの程度により、FCD370、FCD400、FC
D450、FCD500、FCD600、FCD700及び FCD800 の7段階に
分類されているが、請求項2の鉄筋溶接補助用サポート
は、 FCD800 に相当する700N(ニュートン)/mm
2 乃至800N/mm2 の引張強さを有する球状黒鉛鋳
鉄、つまり、最も大きな引張強さを有し、塑性変形の最
も生じにくい球状黒鉛鋳鉄により鋳造したので、長期間
反復使用した場合でも、その変形量は極めて僅かなレベ
ルに留まるようになる。
【0012】請求項3の鉄筋溶接補助用サポートを用い
て2本の鉄筋を溶接する場合、上記支持部が大略断面円
弧状に形成され、且つ支持部の内周側表面の曲率半径と
上記大略断面円弧状の裏当て部材の外周側表面の曲率半
径とが大略等しく設定されているので、上記支持部によ
り上記裏当て部材を外周側から包み込むように支持して
上記2本の鉄筋の外周に沿わせることができる。この場
合、裏当て部材の外周側表面全域が支持部により支持さ
れて鉄筋の外周に沿わせられるので、上記支持部と裏当
て部材間のがたつき及び裏当て部材と鉄筋の外周間のが
たつきは僅かであり、これにより、裏当て部材を鉄筋の
外周に一層緊密に沿わせることができるようになるの
で、溶接金属の漏洩は一層生じにくくなる。
て2本の鉄筋を溶接する場合、上記支持部が大略断面円
弧状に形成され、且つ支持部の内周側表面の曲率半径と
上記大略断面円弧状の裏当て部材の外周側表面の曲率半
径とが大略等しく設定されているので、上記支持部によ
り上記裏当て部材を外周側から包み込むように支持して
上記2本の鉄筋の外周に沿わせることができる。この場
合、裏当て部材の外周側表面全域が支持部により支持さ
れて鉄筋の外周に沿わせられるので、上記支持部と裏当
て部材間のがたつき及び裏当て部材と鉄筋の外周間のが
たつきは僅かであり、これにより、裏当て部材を鉄筋の
外周に一層緊密に沿わせることができるようになるの
で、溶接金属の漏洩は一層生じにくくなる。
【0013】請求項4の鉄筋溶接補助用サポートを用い
て2本の鉄筋を溶接する場合、上記支持部により裏当て
部材を支持し、且つ上記1対の掛止部を2本の鉄筋の外
周に掛止した際に、支持部に形成した上記突起が裏当て
部材の軸方向端部に当接して該裏当て部材の軸方向移動
を規制するので、裏当て部材に軸方向の位置ずれが生じ
て裏当て部材が1本の鉄筋の外周のみに沿わされるよう
な不具合は生じず、裏当て部材は確実に2本の鉄筋の外
周間に跨がって沿わされるようになる。更に、鉛直方向
に伸びる2本の鉄筋を溶接するに際し、裏当て部材をそ
の軸線が鉛直方向を向いた姿勢で上記2本の鉄筋の外周
に沿わせる場合でも、上記裏当て部材の下端が上記突起
により支持されるので、鉄筋溶接補助用サポートから裏
当て部材が脱落することはなく、裏当て部材は確実に2
本の鉄筋の外周に跨がって沿わされるようになる。
て2本の鉄筋を溶接する場合、上記支持部により裏当て
部材を支持し、且つ上記1対の掛止部を2本の鉄筋の外
周に掛止した際に、支持部に形成した上記突起が裏当て
部材の軸方向端部に当接して該裏当て部材の軸方向移動
を規制するので、裏当て部材に軸方向の位置ずれが生じ
て裏当て部材が1本の鉄筋の外周のみに沿わされるよう
な不具合は生じず、裏当て部材は確実に2本の鉄筋の外
周間に跨がって沿わされるようになる。更に、鉛直方向
に伸びる2本の鉄筋を溶接するに際し、裏当て部材をそ
の軸線が鉛直方向を向いた姿勢で上記2本の鉄筋の外周
に沿わせる場合でも、上記裏当て部材の下端が上記突起
により支持されるので、鉄筋溶接補助用サポートから裏
当て部材が脱落することはなく、裏当て部材は確実に2
本の鉄筋の外周に跨がって沿わされるようになる。
【0014】請求項5の鉄筋溶接補助用サポートを用い
て2本の鉄筋を溶接する場合、上記支持部で裏当て部材
を支持し、各掛止部の1対の断面円弧状のアームで鉄筋
の外周を両側から挟み付ける。上記1対のアームの根元
部同士は弾性的に連結されているので、1対のアームは
上記根元部のばね力により鉄筋の外周側に付勢されて鉄
筋の外周を強固に挟み込む。これにより、上記支持部が
裏当て部材を鉄筋の外周に緊密に沿わせた状態で、鉄筋
溶接補助用サポートが鉄筋の外周に確実に掛止される。
て2本の鉄筋を溶接する場合、上記支持部で裏当て部材
を支持し、各掛止部の1対の断面円弧状のアームで鉄筋
の外周を両側から挟み付ける。上記1対のアームの根元
部同士は弾性的に連結されているので、1対のアームは
上記根元部のばね力により鉄筋の外周側に付勢されて鉄
筋の外周を強固に挟み込む。これにより、上記支持部が
裏当て部材を鉄筋の外周に緊密に沿わせた状態で、鉄筋
溶接補助用サポートが鉄筋の外周に確実に掛止される。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。図1及び図2に示すように、鉄筋溶接補助用サポー
ト1(以下、サポート1という)は、セラミック製の裏
当て部材2(図3参照)を支持する支持部3と、溶接す
べき2本の鉄筋4(図5参照)にそれぞれ掛止する1対
の掛止部5とを備えている。支持部3は、中心角が大略
180°の断面円弧状に形成され、支持部3の軸方向両
端部には、その内周側表面6から径方向内方へ突出する
1対の円弧状の突起7が支持部3と一体に設けられてい
る。
る。図1及び図2に示すように、鉄筋溶接補助用サポー
ト1(以下、サポート1という)は、セラミック製の裏
当て部材2(図3参照)を支持する支持部3と、溶接す
べき2本の鉄筋4(図5参照)にそれぞれ掛止する1対
の掛止部5とを備えている。支持部3は、中心角が大略
180°の断面円弧状に形成され、支持部3の軸方向両
端部には、その内周側表面6から径方向内方へ突出する
1対の円弧状の突起7が支持部3と一体に設けられてい
る。
【0016】支持部3の外周側表面8の円周方向中央位
置には、径方向外方へ突出する突起10が軸方向に沿っ
て設けられている。突起10の軸方向両端部の外側に連
続して、1対の掛止部5の各根元部11が設けられてい
る。各掛止部5は、根元部11と、この根元部11から
2又状に分岐する1対の断面円弧状のアーム12とから
なる。各掛止部5の1対のアーム12は互いに対向配置
されると共に、全体として一部が開いた大略円形断面を
なし、鉄筋4の外周を相対する側から挟み込めるように
形成されている。各掛止部5の、上記全体として大略円
形断面をなす1対のアーム12の中心軸と、上記断面円
弧状をなす支持部3の中心軸とは、同一直線上に設定さ
れている。各掛止部5の1対のアーム12の先端部に
は、鉄筋4の外周への掛止部5の掛止作業を容易にする
ために外開きの屈曲部13が設けられている。
置には、径方向外方へ突出する突起10が軸方向に沿っ
て設けられている。突起10の軸方向両端部の外側に連
続して、1対の掛止部5の各根元部11が設けられてい
る。各掛止部5は、根元部11と、この根元部11から
2又状に分岐する1対の断面円弧状のアーム12とから
なる。各掛止部5の1対のアーム12は互いに対向配置
されると共に、全体として一部が開いた大略円形断面を
なし、鉄筋4の外周を相対する側から挟み込めるように
形成されている。各掛止部5の、上記全体として大略円
形断面をなす1対のアーム12の中心軸と、上記断面円
弧状をなす支持部3の中心軸とは、同一直線上に設定さ
れている。各掛止部5の1対のアーム12の先端部に
は、鉄筋4の外周への掛止部5の掛止作業を容易にする
ために外開きの屈曲部13が設けられている。
【0017】支持部3と、その両側の1対の掛止部5と
は、上述のように突起10と根元部11とで一体に連結
されており、これらの支持部3と1対の掛止部5とは、
JISの FCD800 に相当する球状黒鉛鋳鉄(ダクタイル
鋳鉄)により一体に鋳造されている。
は、上述のように突起10と根元部11とで一体に連結
されており、これらの支持部3と1対の掛止部5とは、
JISの FCD800 に相当する球状黒鉛鋳鉄(ダクタイル
鋳鉄)により一体に鋳造されている。
【0018】上記裏当て部材2は、図3に示すように、
セラミックにより、中心角が大略180°の断面円弧状
に形成され、その外周側表面14(図6参照)の曲率半
径は、支持部3の内周側表面6の曲率半径と大略等しく
設定される一方、裏当て部材2の内周側表面15の曲率
半径は、鉄筋4の鍔部16の外周の曲率半径と大略等し
くなるように設定されている。また、裏当て部材2の軸
方向長さL1は、後述のルート間隔L2(図5参照)よ
り大きく設定されている。
セラミックにより、中心角が大略180°の断面円弧状
に形成され、その外周側表面14(図6参照)の曲率半
径は、支持部3の内周側表面6の曲率半径と大略等しく
設定される一方、裏当て部材2の内周側表面15の曲率
半径は、鉄筋4の鍔部16の外周の曲率半径と大略等し
くなるように設定されている。また、裏当て部材2の軸
方向長さL1は、後述のルート間隔L2(図5参照)よ
り大きく設定されている。
【0019】溶接すべき2本の鉄筋4の位置決め用に使
用される治具17は、図4に示すように、互いに同一軸
線上に配置された1対の保持部18を備えている。各保
持部18は屈曲状に連続する4つの壁部18a、18
b、18c及び18dを有し、各保持部18の壁部18
aにはそれぞれ固定ボルト20が螺合している。各保持
部18の壁部18b及び18cの折れ目部分から、大略
垂直に横方向外向きに突出する1対の突出部21が設け
られ、これら1対の突出部21の先端部同士が、円柱状
の取手22により連結されている。そして、治具17の
上記1対の保持部18、1対の突出部21及び取手22
は、上記JISの FCD800 に相当する球状黒鉛鋳鉄によ
り一体に鋳造されている。
用される治具17は、図4に示すように、互いに同一軸
線上に配置された1対の保持部18を備えている。各保
持部18は屈曲状に連続する4つの壁部18a、18
b、18c及び18dを有し、各保持部18の壁部18
aにはそれぞれ固定ボルト20が螺合している。各保持
部18の壁部18b及び18cの折れ目部分から、大略
垂直に横方向外向きに突出する1対の突出部21が設け
られ、これら1対の突出部21の先端部同士が、円柱状
の取手22により連結されている。そして、治具17の
上記1対の保持部18、1対の突出部21及び取手22
は、上記JISの FCD800 に相当する球状黒鉛鋳鉄によ
り一体に鋳造されている。
【0020】上記の構成において、図5に示すように、
外周に複数の鍔部16と軸方向に伸びる突起23とを有
する2本の異形の鉄筋4を溶接する場合、上記2本の鉄
筋4の対向する端部を治具17の1対の保持部18内に
挿入し、上記2本の鉄筋4の対向する端部間に所定のル
ート間隔L2を設定した状態で、各固定ボルト20を締
め付けることにより、上記2本の鉄筋4を各保持部18
の壁部18c、18dに押圧して固定する。これによ
り、上記2本の鉄筋4は大略同一軸線上に位置決めされ
る。
外周に複数の鍔部16と軸方向に伸びる突起23とを有
する2本の異形の鉄筋4を溶接する場合、上記2本の鉄
筋4の対向する端部を治具17の1対の保持部18内に
挿入し、上記2本の鉄筋4の対向する端部間に所定のル
ート間隔L2を設定した状態で、各固定ボルト20を締
め付けることにより、上記2本の鉄筋4を各保持部18
の壁部18c、18dに押圧して固定する。これによ
り、上記2本の鉄筋4は大略同一軸線上に位置決めされ
る。
【0021】続いて、サポート1の支持部3により裏当
て部材2を外周側から包み込むようにして支持し、この
サポート1を図5の下方から治具17の1対の保持部1
8間の2本の鉄筋4の外周に当てがって上方に押し込む
ことにより、図6にも示すように、1対の掛止部5を上
記2本の鉄筋4の対向する端部の外周に掛止する。この
場合、各掛止部5の1対のアーム12の先端部に外開き
の屈曲部13が設けられているので、上記屈曲部13を
鉄筋4の外周に当てがって上方に押圧するのみで、1対
のアーム12が鉄筋4の外周の相対する側に沿ってそれ
ぞれ上方へ摺動し、サポート1の上方への押込みが終了
した時点で1対のアーム12が鉄筋4の外周に両側から
圧接することにより、簡単に掛止作業が行える。
て部材2を外周側から包み込むようにして支持し、この
サポート1を図5の下方から治具17の1対の保持部1
8間の2本の鉄筋4の外周に当てがって上方に押し込む
ことにより、図6にも示すように、1対の掛止部5を上
記2本の鉄筋4の対向する端部の外周に掛止する。この
場合、各掛止部5の1対のアーム12の先端部に外開き
の屈曲部13が設けられているので、上記屈曲部13を
鉄筋4の外周に当てがって上方に押圧するのみで、1対
のアーム12が鉄筋4の外周の相対する側に沿ってそれ
ぞれ上方へ摺動し、サポート1の上方への押込みが終了
した時点で1対のアーム12が鉄筋4の外周に両側から
圧接することにより、簡単に掛止作業が行える。
【0022】この掛止状態で、各掛止部5の1対のアー
ム12は根元部11の有するばね力により鉄筋4の外周
に緊密に押し付けられ、裏当て部材2は2本の鉄筋4の
外周に緊密に沿わせられる。また、裏当て部材2はサポ
ート1の1対の突起7により軸方向移動を規制されてい
るので、裏当て部材2は2本の鉄筋4の対向する端部間
に跨がって沿わせられる。この状態で、上記ルート間隔
L2に半自動アーク溶接法等により、図示しない溶接金
属を充填し、裏当て部材2で上記溶接金属を受けて溶接
金属の漏洩を防止しながら溶接金属を凝固させることに
より、2本の鉄筋4が溶接される。上記溶接金属が凝固
した後、サポート1を鉄筋4の外周から取り外すと、裏
当て部材2は自然に破砕して溶接金属の表面から離脱す
るが、離脱しない場合、作業者が破砕等により裏当て部
材2を溶接金属の表面から分離する。
ム12は根元部11の有するばね力により鉄筋4の外周
に緊密に押し付けられ、裏当て部材2は2本の鉄筋4の
外周に緊密に沿わせられる。また、裏当て部材2はサポ
ート1の1対の突起7により軸方向移動を規制されてい
るので、裏当て部材2は2本の鉄筋4の対向する端部間
に跨がって沿わせられる。この状態で、上記ルート間隔
L2に半自動アーク溶接法等により、図示しない溶接金
属を充填し、裏当て部材2で上記溶接金属を受けて溶接
金属の漏洩を防止しながら溶接金属を凝固させることに
より、2本の鉄筋4が溶接される。上記溶接金属が凝固
した後、サポート1を鉄筋4の外周から取り外すと、裏
当て部材2は自然に破砕して溶接金属の表面から離脱す
るが、離脱しない場合、作業者が破砕等により裏当て部
材2を溶接金属の表面から分離する。
【0023】上記サポート1及び治具17を形成する球
状黒鉛鋳鉄と同一組成を有する球状黒鉛鋳鉄からなる試
験片を用いて、引張試験及び成分分析試験を行った。そ
の試験結果を以下の表1に示す。表1から明らかなよう
に、本実施例のサポート1を構成する球状黒鉛鋳鉄は、
引張強さが788N/mm2 で、JISのFCD800に相当
する引張強さが最も大きい球状黒鉛鋳鉄である。従っ
て、本実施例のサポート1を長期間に渡って反復使用し
た場合でも、伸び等による支持部3または1対の掛止部
5の塑性変形は極めて僅かであり、支持部3と1対の掛
止部5間の位置ずれも生じにくいので、長期間使用後
も、裏当て部材2は常時鉄筋4の外周に大略緊密に沿わ
せられるようになる。これにより、溶接時の溶接金属の
漏洩を防止して確実な溶接を行い、充分な溶接強度を得
ることが可能になる。
状黒鉛鋳鉄と同一組成を有する球状黒鉛鋳鉄からなる試
験片を用いて、引張試験及び成分分析試験を行った。そ
の試験結果を以下の表1に示す。表1から明らかなよう
に、本実施例のサポート1を構成する球状黒鉛鋳鉄は、
引張強さが788N/mm2 で、JISのFCD800に相当
する引張強さが最も大きい球状黒鉛鋳鉄である。従っ
て、本実施例のサポート1を長期間に渡って反復使用し
た場合でも、伸び等による支持部3または1対の掛止部
5の塑性変形は極めて僅かであり、支持部3と1対の掛
止部5間の位置ずれも生じにくいので、長期間使用後
も、裏当て部材2は常時鉄筋4の外周に大略緊密に沿わ
せられるようになる。これにより、溶接時の溶接金属の
漏洩を防止して確実な溶接を行い、充分な溶接強度を得
ることが可能になる。
【0024】なお、上記試験に際して、材料試験機とし
ては、島津製作所の島津万能試験機UMHー30型を用
い、成分試験方法としては、原子吸光分析及び定量化学
分析を用いた。表1の成分試験の欄に示すSi等の各成
分以外の成分はFe及びCであり、Fe及びCの各含有
率は本成分試験では明らかにされていないが、これらの
Fe及びCの含有率は通常のFCD800におけるFe及びC
の含有率の範囲に含まれるものである。
ては、島津製作所の島津万能試験機UMHー30型を用
い、成分試験方法としては、原子吸光分析及び定量化学
分析を用いた。表1の成分試験の欄に示すSi等の各成
分以外の成分はFe及びCであり、Fe及びCの各含有
率は本成分試験では明らかにされていないが、これらの
Fe及びCの含有率は通常のFCD800におけるFe及びC
の含有率の範囲に含まれるものである。
【0025】上記実施例では、溶接すべき2本の鉄筋4
を治具17により位置決めしたが、2本の鉄筋4の溶接
すべき端部と反対側の端部が既に固定されている場合、
治具17を使用せず、裏当て部材2を支持したサポート
1を2本の鉄筋4の溶接すべき端部に掛止したのみの状
態で溶接金属の充填を行える。また、裏当て部材2はセ
ラミック以外にも、ガラスウォール等、溶接金属との分
離性を有する任意の非金属材料により形成することがで
きる。また、サポート1を大略水平方向に配置された鉄
筋4の溶接のみに用いる場合、必ずしも突起7を設けな
くても裏当て部材2を2本の鉄筋4の外周に跨がるよう
に沿わせることが可能である。更に、上記実施例では、
サポート1をJISの FCD800 に対応する球状黒鉛鋳鉄
により鋳造したが、サポート1はJISのFCD600または
FCD700等に対応する球状黒鉛鋳鉄により鋳造することも
できる。但し、鋳造工程において、特別の困難がない限
り、できるだけ引張強さの大きい球状黒鉛鋳鉄で鋳造す
るのが好ましい。
を治具17により位置決めしたが、2本の鉄筋4の溶接
すべき端部と反対側の端部が既に固定されている場合、
治具17を使用せず、裏当て部材2を支持したサポート
1を2本の鉄筋4の溶接すべき端部に掛止したのみの状
態で溶接金属の充填を行える。また、裏当て部材2はセ
ラミック以外にも、ガラスウォール等、溶接金属との分
離性を有する任意の非金属材料により形成することがで
きる。また、サポート1を大略水平方向に配置された鉄
筋4の溶接のみに用いる場合、必ずしも突起7を設けな
くても裏当て部材2を2本の鉄筋4の外周に跨がるよう
に沿わせることが可能である。更に、上記実施例では、
サポート1をJISの FCD800 に対応する球状黒鉛鋳鉄
により鋳造したが、サポート1はJISのFCD600または
FCD700等に対応する球状黒鉛鋳鉄により鋳造することも
できる。但し、鋳造工程において、特別の困難がない限
り、できるだけ引張強さの大きい球状黒鉛鋳鉄で鋳造す
るのが好ましい。
【0026】
【表1】
【0027】図7に変形例を示すように、1対の突起7
は支持部3の軸方向両端部との間に所定間隔を置いて上
記軸方向両端部より内側に設けても良く、また、掛止部
5の1対のアーム12は大略平板状に形成することもで
きる。また、突起7は支持部3の軸方向一端部またはそ
の近傍に1個のみ設けても良く、係るサポート1を用い
て2本の鉄筋4を鉛直に立てた状態で溶接する場合、上
記突起7が鉛直方向を向けて2本の鉄筋4に掛止された
サポート1の支持部3の下端部側に位置するようにサポ
ート1を配向することにより、上記1個のみの突起7で
裏当て部材2の下方への落下を防止することができる。
は支持部3の軸方向両端部との間に所定間隔を置いて上
記軸方向両端部より内側に設けても良く、また、掛止部
5の1対のアーム12は大略平板状に形成することもで
きる。また、突起7は支持部3の軸方向一端部またはそ
の近傍に1個のみ設けても良く、係るサポート1を用い
て2本の鉄筋4を鉛直に立てた状態で溶接する場合、上
記突起7が鉛直方向を向けて2本の鉄筋4に掛止された
サポート1の支持部3の下端部側に位置するようにサポ
ート1を配向することにより、上記1個のみの突起7で
裏当て部材2の下方への落下を防止することができる。
【0028】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、鉄筋溶
接補助用サポートの1対の掛止部と支持部とを、伸び等
の塑性変形の生じにくい材料である球状黒鉛鋳鉄により
一体に鋳造したので、鉄筋溶接補助用サポートを長期間
繰り返し使用した後も、上記掛止部または上記支持部の
変形は極めて僅かであり、また、掛止部と支持部間の相
対的な位置ずれも生じにくくなる。これにより、鉄筋溶
接補助用サポートを長期間反復して使用した後も、上記
非金属材料製の裏当て部材が鉄筋の外周に常時ほぼ緊密
に沿うようになるので、溶接時の溶接金属の漏洩を防止
して確実な溶接が行えるようになると共に、鉄筋溶接補
助用サポートの長寿命化を図ることが可能となる。
接補助用サポートの1対の掛止部と支持部とを、伸び等
の塑性変形の生じにくい材料である球状黒鉛鋳鉄により
一体に鋳造したので、鉄筋溶接補助用サポートを長期間
繰り返し使用した後も、上記掛止部または上記支持部の
変形は極めて僅かであり、また、掛止部と支持部間の相
対的な位置ずれも生じにくくなる。これにより、鉄筋溶
接補助用サポートを長期間反復して使用した後も、上記
非金属材料製の裏当て部材が鉄筋の外周に常時ほぼ緊密
に沿うようになるので、溶接時の溶接金属の漏洩を防止
して確実な溶接が行えるようになると共に、鉄筋溶接補
助用サポートの長寿命化を図ることが可能となる。
【0029】上記鉄筋溶接補助用サポートを鋳造する球
状黒鉛鋳鉄として、JISの FCD800 に相当する700
N/mm2 乃至800N/mm2 の引張強さを有する球
状黒鉛鋳鉄、つまり、最も大きな引張強さを有し、塑性
変形の最も生じにくい球状黒鉛鋳鉄を使用すれば、上記
鉄筋溶接補助用サポートを長期間反復使用した場合で
も、その変形量は極めて僅かなレベルに留まるようにな
り、溶接金属の漏洩を一層確実に防止できると共に、鉄
筋溶接補助用サポートの一層の長寿命化を実現できる。
状黒鉛鋳鉄として、JISの FCD800 に相当する700
N/mm2 乃至800N/mm2 の引張強さを有する球
状黒鉛鋳鉄、つまり、最も大きな引張強さを有し、塑性
変形の最も生じにくい球状黒鉛鋳鉄を使用すれば、上記
鉄筋溶接補助用サポートを長期間反復使用した場合で
も、その変形量は極めて僅かなレベルに留まるようにな
り、溶接金属の漏洩を一層確実に防止できると共に、鉄
筋溶接補助用サポートの一層の長寿命化を実現できる。
【0030】上記支持部を大略断面円弧状に形成すると
共にこの支持部の内周側表面の曲率半径と上記大略断面
円弧状の裏当て部材の外周側表面の曲率半径とを大略等
しく設定すれば、上記支持部により上記大略断面円弧状
の裏当て部材を外周側から包み込むように支持すること
ができるので、上記支持部と裏当て部材間のがたつき及
び裏当て部材と鉄筋の外周間のがたつきが一層少なくな
り、裏当て部材を鉄筋の外周に一層緊密に沿わせること
ができる利点がある。
共にこの支持部の内周側表面の曲率半径と上記大略断面
円弧状の裏当て部材の外周側表面の曲率半径とを大略等
しく設定すれば、上記支持部により上記大略断面円弧状
の裏当て部材を外周側から包み込むように支持すること
ができるので、上記支持部と裏当て部材間のがたつき及
び裏当て部材と鉄筋の外周間のがたつきが一層少なくな
り、裏当て部材を鉄筋の外周に一層緊密に沿わせること
ができる利点がある。
【0031】上記支持部の内周側表面から径方向内向き
に突出し、上記裏当て部材の軸方向端部に当接して上記
裏当て部材の軸方向移動を規制する突起を上記支持部と
一体に設ければ、上記支持部により裏当て部材を支持
し、且つ上記1対の掛止部を2本の鉄筋に掛止した際に
上記突起により裏当て部材の軸方向移動が規制されるの
で、裏当て部材は確実に2本の鉄筋の外周間に跨がって
沿わされるようになる。更に、鉛直方向に伸びる2本の
鉄筋を溶接するに際し、裏当て部材をその軸線が鉛直方
向を向いた姿勢で上記2本の鉄筋の外周に沿わせる場合
でも、上記裏当て部材の下端が上記突起により支持され
るので、鉄筋溶接補助用サポートから裏当て部材が脱落
することはなく、裏当て部材は確実に2本の鉄筋の外周
に跨がって沿わされるようになる。これにより、溶接時
の溶接金属の漏洩は一層確実に防止される。
に突出し、上記裏当て部材の軸方向端部に当接して上記
裏当て部材の軸方向移動を規制する突起を上記支持部と
一体に設ければ、上記支持部により裏当て部材を支持
し、且つ上記1対の掛止部を2本の鉄筋に掛止した際に
上記突起により裏当て部材の軸方向移動が規制されるの
で、裏当て部材は確実に2本の鉄筋の外周間に跨がって
沿わされるようになる。更に、鉛直方向に伸びる2本の
鉄筋を溶接するに際し、裏当て部材をその軸線が鉛直方
向を向いた姿勢で上記2本の鉄筋の外周に沿わせる場合
でも、上記裏当て部材の下端が上記突起により支持され
るので、鉄筋溶接補助用サポートから裏当て部材が脱落
することはなく、裏当て部材は確実に2本の鉄筋の外周
に跨がって沿わされるようになる。これにより、溶接時
の溶接金属の漏洩は一層確実に防止される。
【0032】上記各掛止部に、相対する側からそれぞれ
上記鉄筋の端部外周の大略半周程度を覆う1対の断面円
弧状のアームを設け、これら1対のアームの根元部同士
を弾性的に連結すれば、上記1対のアームで鉄筋の外周
を両側から挟み付けた際に、これら1対のアームは上記
根元部のばね力により鉄筋の外周側に付勢されて鉄筋の
外周を強固に挟み込むので、鉄筋溶接補助用サポートが
鉄筋の外周に確実に掛止されると共に、掛止作業及び取
外し作業も簡単なものである。
上記鉄筋の端部外周の大略半周程度を覆う1対の断面円
弧状のアームを設け、これら1対のアームの根元部同士
を弾性的に連結すれば、上記1対のアームで鉄筋の外周
を両側から挟み付けた際に、これら1対のアームは上記
根元部のばね力により鉄筋の外周側に付勢されて鉄筋の
外周を強固に挟み込むので、鉄筋溶接補助用サポートが
鉄筋の外周に確実に掛止されると共に、掛止作業及び取
外し作業も簡単なものである。
【図1】本発明の実施例に係る鉄筋溶接補助用サポート
を内周側から見た斜視図。
を内周側から見た斜視図。
【図2】上記鉄筋溶接補助用サポートを外周側から見た
斜視図。
斜視図。
【図3】上記鉄筋溶接補助用サポートによ支持される裏
当て部材の斜視図。
当て部材の斜視図。
【図4】上記鉄筋溶接補助用サポートを用いて溶接すべ
き2本の鉄筋を位置決めする治具を示す斜視図。
き2本の鉄筋を位置決めする治具を示す斜視図。
【図5】上記鉄筋溶接補助用サポート及び治具を用いて
2本の鉄筋を溶接する状態を示す正面図。
2本の鉄筋を溶接する状態を示す正面図。
【図6】図5のAーA線に沿う断面図。
【図7】本発明の変形実施例に係る鉄筋溶接補助用サポ
ートを示す斜視図。
ートを示す斜視図。
1 鉄筋溶接補助用サポート 2 裏当て部材 3 支持部 4 鉄筋 5 掛止部 7 突起 12 アーム
Claims (5)
- 【請求項1】 溶接すべき2本の鉄筋の対向する端部の
外周にそれぞれ掛止する1対の掛止部と、これら1対の
掛止部間に位置し大略断面円弧状の非金属製の裏当て部
材を上記2本の鉄筋の対向する端部の外周に跨がるよう
に沿わせて支持する支持部とを有し、上記1対の掛止部
と上記支持部とが球状黒鉛鋳鉄により一体に鋳造された
ことを特徴とする鉄筋溶接補助用サポート。 - 【請求項2】 上記球状黒鉛鋳鉄が700N/mm2 乃
至800N/mm2の範囲の引張強さを有することを特
徴とする請求項1記載の鉄筋溶接補助用サポート。 - 【請求項3】 上記支持部が大略断面円弧状に形成さ
れ、この支持部の内周側表面の曲率半径と上記大略断面
円弧状の裏当て部材の外周側表面の曲率半径とが大略同
一に設定されていることを特徴とする請求項1または2
記載の鉄筋溶接補助用サポート。 - 【請求項4】 上記支持部の内周側表面から径方向内方
へ突出し、上記裏当て部材の軸方向端部に対向して該裏
当て部材の軸方向移動を規制する突起が上記支持部と一
体に鋳造されたことを特徴とする請求項3記載の鉄筋溶
接補助用サポート。 - 【請求項5】 上記各掛止部が、相対する側からそれぞ
れ上記鉄筋の端部外周を覆う1対の断面円弧状のアーム
を備え、これら1対のアームの根元部同士が弾性的に連
結されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれ
か記載の鉄筋溶接補助用サポート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30093294A JPH08155681A (ja) | 1994-12-05 | 1994-12-05 | 鉄筋溶接補助用サポート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30093294A JPH08155681A (ja) | 1994-12-05 | 1994-12-05 | 鉄筋溶接補助用サポート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08155681A true JPH08155681A (ja) | 1996-06-18 |
Family
ID=17890854
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30093294A Pending JPH08155681A (ja) | 1994-12-05 | 1994-12-05 | 鉄筋溶接補助用サポート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08155681A (ja) |
-
1994
- 1994-12-05 JP JP30093294A patent/JPH08155681A/ja active Pending
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