JPH08155672A - ろう付け材料及びその製造方法 - Google Patents
ろう付け材料及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH08155672A JPH08155672A JP29979194A JP29979194A JPH08155672A JP H08155672 A JPH08155672 A JP H08155672A JP 29979194 A JP29979194 A JP 29979194A JP 29979194 A JP29979194 A JP 29979194A JP H08155672 A JPH08155672 A JP H08155672A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】融点が400〜800℃である中温用ろう付け
の接合性に優れ、所定の板厚を得ながらそのバラツキを
小さくして自動プレス機で所定の大きさに打ち抜いて使
用する際の重量制御を精密に行うことができ、回路基板
表面の導電パターンにリード端子や電子部品などを接合
するための中温用ろう付けに用いて有用なろう付け材料
を提供する。 【構成】4.0〜10重量%Ga−Au合金の溶湯を水
冷により強制冷却してインゴットを鋳造し、これを熱間
押出、熱間圧延の工程で処理して、4.0〜10重量%
Gaを含み残部が不可避不純物を除いてAuからなり、
板厚が10〜100μmで、且つ板厚精度が板厚の±1
0%以下テープ状ろう付け材料を製造した。
の接合性に優れ、所定の板厚を得ながらそのバラツキを
小さくして自動プレス機で所定の大きさに打ち抜いて使
用する際の重量制御を精密に行うことができ、回路基板
表面の導電パターンにリード端子や電子部品などを接合
するための中温用ろう付けに用いて有用なろう付け材料
を提供する。 【構成】4.0〜10重量%Ga−Au合金の溶湯を水
冷により強制冷却してインゴットを鋳造し、これを熱間
押出、熱間圧延の工程で処理して、4.0〜10重量%
Gaを含み残部が不可避不純物を除いてAuからなり、
板厚が10〜100μmで、且つ板厚精度が板厚の±1
0%以下テープ状ろう付け材料を製造した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子部品を回路基板に
接続する際に有用なAu−Ga合金からなるろう付け材
料及びその製造方法に関し、詳しくは400〜800℃
で有用に用いられる、いわゆる中温用ろう付け材料及び
その製造方法に関する。
接続する際に有用なAu−Ga合金からなるろう付け材
料及びその製造方法に関し、詳しくは400〜800℃
で有用に用いられる、いわゆる中温用ろう付け材料及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、回路基板において、ガラス,セラ
ミックス等の基板の表面に金又は銀めっきを施したり、
厚膜ペーストを施して導電パターンを形成し、該導電パ
ターンにリードの端子や電子部品をろう付けして使用し
ている。従来のろう付け材料としては、200〜400
℃の融点を持つ低温用、800〜1200℃の融点を持
つ高温用が主として使用されてきた。ところが近年、4
00〜800℃の融点を持つ中温用のろう付け材料に対
する要求が高まっている。
ミックス等の基板の表面に金又は銀めっきを施したり、
厚膜ペーストを施して導電パターンを形成し、該導電パ
ターンにリードの端子や電子部品をろう付けして使用し
ている。従来のろう付け材料としては、200〜400
℃の融点を持つ低温用、800〜1200℃の融点を持
つ高温用が主として使用されてきた。ところが近年、4
00〜800℃の融点を持つ中温用のろう付け材料に対
する要求が高まっている。
【0003】更に最近の回路基板と電子部品のろう付け
作業には、テープ状ろう付け材料を自動プレス機で所定
の大きさに打ち抜いて使用されている。この時、テープ
の板厚にバラツキが大きいと使用するろう材の重量が変
動し、接合する電子部品の性能に影響を与える。このた
め、板厚が10〜100μmで且つ板厚のバラツキが小
さいテープ状ろう付け材料が要求されている。
作業には、テープ状ろう付け材料を自動プレス機で所定
の大きさに打ち抜いて使用されている。この時、テープ
の板厚にバラツキが大きいと使用するろう材の重量が変
動し、接合する電子部品の性能に影響を与える。このた
め、板厚が10〜100μmで且つ板厚のバラツキが小
さいテープ状ろう付け材料が要求されている。
【0004】一方、400〜800℃の融点である中温
用ろう付け材料として、Au−Ga合金が接合性の良い
ことが知られている。しかし乍ら該金合金は塑性加工が
非常に困難であり、熱間圧延を行っても割れが多発して
テープ状に加工することが出来ないため、用途が次のも
のに限定されている。 粉末状態で使用 蒸着用素材として使用 特開昭62−166095号公報に開示されている様
に、溶湯急冷法により直接製造された箔状で使用 この中で、溶湯急冷法により直接製造された箔状のろう
付け材料は、脆いことに加え板厚精度が板厚の20%以
上となるため、精密な重量の制御を行うテープ状ろう付
け材料として使用するには適していない。
用ろう付け材料として、Au−Ga合金が接合性の良い
ことが知られている。しかし乍ら該金合金は塑性加工が
非常に困難であり、熱間圧延を行っても割れが多発して
テープ状に加工することが出来ないため、用途が次のも
のに限定されている。 粉末状態で使用 蒸着用素材として使用 特開昭62−166095号公報に開示されている様
に、溶湯急冷法により直接製造された箔状で使用 この中で、溶湯急冷法により直接製造された箔状のろう
付け材料は、脆いことに加え板厚精度が板厚の20%以
上となるため、精密な重量の制御を行うテープ状ろう付
け材料として使用するには適していない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところ
は、下記(1),(2)に記載される課題を達成し得る
ろう付け材料及びその製造方法を提供することにある。 (1)ろう付け材料の融点が400〜800℃であるこ
と。 (2)熱間圧延を施すことにより得られたテープ状材料
の板厚が10〜100μmで、且つ板厚精度が板厚の±
10%以下であること。
事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところ
は、下記(1),(2)に記載される課題を達成し得る
ろう付け材料及びその製造方法を提供することにある。 (1)ろう付け材料の融点が400〜800℃であるこ
と。 (2)熱間圧延を施すことにより得られたテープ状材料
の板厚が10〜100μmで、且つ板厚精度が板厚の±
10%以下であること。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに、本願第1発明は、4.0〜10重量%Gaを含
み、不可避不純物を除いて残部がAuからなり、板厚が
10〜100μmで、且つ板厚精度が板厚の±10%以
下であることを特徴とするテープ状ろう付け材料であ
る。
めに、本願第1発明は、4.0〜10重量%Gaを含
み、不可避不純物を除いて残部がAuからなり、板厚が
10〜100μmで、且つ板厚精度が板厚の±10%以
下であることを特徴とするテープ状ろう付け材料であ
る。
【0007】また本願第2発明は、水冷鋳型を用いてA
u−Ga合金の溶湯をインゴットに鋳造する工程と、該
鋳造により得られたインゴットを熱間押出する工程と、
該押し出しにより得られた材料を熱間圧延する工程を備
えた、4.0〜10重量%Gaを含み残部が不可避不純
物を除いてAuからなることを特徴とするテープ状ろう
付け材料の製造方法である。
u−Ga合金の溶湯をインゴットに鋳造する工程と、該
鋳造により得られたインゴットを熱間押出する工程と、
該押し出しにより得られた材料を熱間圧延する工程を備
えた、4.0〜10重量%Gaを含み残部が不可避不純
物を除いてAuからなることを特徴とするテープ状ろう
付け材料の製造方法である。
【0008】また本願第3発明は、上記第2発明の熱間
圧延工程において、板厚が10〜100μmで、且つ板
厚精度が板厚の±10%以下に圧延することを特徴とす
るろう付け材料の製造方法である。
圧延工程において、板厚が10〜100μmで、且つ板
厚精度が板厚の±10%以下に圧延することを特徴とす
るろう付け材料の製造方法である。
【0009】また本願第4発明は、上記第2発明又は第
3発明において、冷却水量が0.1〜103 リットル/
分/金属Kgである水冷鋳型を用いることを特徴とする
ろう付け材料の製造方法である。
3発明において、冷却水量が0.1〜103 リットル/
分/金属Kgである水冷鋳型を用いることを特徴とする
ろう付け材料の製造方法である。
【0010】
【作用】以下、本発明について更に説明する。本発明
は、4.0〜10重量%Ga−Au合金の溶湯を、水冷
による強制冷却装置を備えた鋳型を用いて凝固させ、熱
間押出、熱間圧延の工程で処理することにより、前記金
合金の延性が発現し熱間圧延が可能となり、所定の板厚
を有し且つ板厚精度の良好なAu−Ga合金テープが得
られるという新しい知見に基づくものである。
は、4.0〜10重量%Ga−Au合金の溶湯を、水冷
による強制冷却装置を備えた鋳型を用いて凝固させ、熱
間押出、熱間圧延の工程で処理することにより、前記金
合金の延性が発現し熱間圧延が可能となり、所定の板厚
を有し且つ板厚精度の良好なAu−Ga合金テープが得
られるという新しい知見に基づくものである。
【0011】即ち、本発明のろう付け材料は、4.0〜
10重量%Gaを含み、不可避不純物を除いて残部がA
uからなることが必要である。Ga含有量が4重量%未
満では融点が800℃以上となり、Ga含有量が10重
量%以上では融点が400℃以下となる。このため、G
a含有量は4.0〜10重量%と定めた。より好ましい
Ga含有量は6.0〜10重量%であり、この範囲の
時、本発明になる熱間加工性が更に向上する。
10重量%Gaを含み、不可避不純物を除いて残部がA
uからなることが必要である。Ga含有量が4重量%未
満では融点が800℃以上となり、Ga含有量が10重
量%以上では融点が400℃以下となる。このため、G
a含有量は4.0〜10重量%と定めた。より好ましい
Ga含有量は6.0〜10重量%であり、この範囲の
時、本発明になる熱間加工性が更に向上する。
【0012】以下、本発明に係るろう付け材料の製造方
法を、工程順に詳述する。 鋳造工程 純度99.99重量%のAuに、4.0〜10重量%の
Gaを添加して無酸化雰囲気中で溶解する。好ましく
は、N2 ,Ar雰囲気が用いられる。この溶湯を内径2
0〜50mmφの鋳型に鋳造してインゴットを製造す
る。ここで鋳型には強制冷却装置が必要である。鋳型の
強制冷却装置としては鋳型材料に銅製鋳型を用い、冷却
方法としては水冷方式が通常採用される。また、ここで
冷却水量を0.1〜103 リットル/分/金属Kgとす
る水冷方式が好ましい。即ち、溶湯1Kg当りの水冷鋳
型に供給する冷却水の量が0.1〜103 リットル/分
であることが好ましい。この様な強制冷却を行うとき、
仕上げ工程としての熱間圧延での製品歩留りが良好にな
って来る。更に好ましい冷却水の量は0.5〜103 リ
ットル/分であり、この範囲の時、製品歩留りは更に向
上する。 粗加工:熱間押出工程 前記鋳造工程で得られたAu−Ga合金インゴットを、
300〜350℃に加熱して押し出しすることが必要で
ある。押し出し工程だけでは所望の板厚である10〜1
00μmのテープが得られないために、通常1.0〜
5.0mm厚さの板状に粗加工する。 仕上げ加工:熱間圧延工程 本発明においては、前記のようにして得られた板状の押
し出し材料を、300〜350℃に加熱して熱間圧延す
ることが必要である。この様にして、所望の板厚及び板
厚精度を有する本発明のテープ状ろう付け材料を製造す
ることが出来る。
法を、工程順に詳述する。 鋳造工程 純度99.99重量%のAuに、4.0〜10重量%の
Gaを添加して無酸化雰囲気中で溶解する。好ましく
は、N2 ,Ar雰囲気が用いられる。この溶湯を内径2
0〜50mmφの鋳型に鋳造してインゴットを製造す
る。ここで鋳型には強制冷却装置が必要である。鋳型の
強制冷却装置としては鋳型材料に銅製鋳型を用い、冷却
方法としては水冷方式が通常採用される。また、ここで
冷却水量を0.1〜103 リットル/分/金属Kgとす
る水冷方式が好ましい。即ち、溶湯1Kg当りの水冷鋳
型に供給する冷却水の量が0.1〜103 リットル/分
であることが好ましい。この様な強制冷却を行うとき、
仕上げ工程としての熱間圧延での製品歩留りが良好にな
って来る。更に好ましい冷却水の量は0.5〜103 リ
ットル/分であり、この範囲の時、製品歩留りは更に向
上する。 粗加工:熱間押出工程 前記鋳造工程で得られたAu−Ga合金インゴットを、
300〜350℃に加熱して押し出しすることが必要で
ある。押し出し工程だけでは所望の板厚である10〜1
00μmのテープが得られないために、通常1.0〜
5.0mm厚さの板状に粗加工する。 仕上げ加工:熱間圧延工程 本発明においては、前記のようにして得られた板状の押
し出し材料を、300〜350℃に加熱して熱間圧延す
ることが必要である。この様にして、所望の板厚及び板
厚精度を有する本発明のテープ状ろう付け材料を製造す
ることが出来る。
【0013】以上の通り、本発明においては、水冷によ
り強制冷却して鋳造されたインゴットを、熱間押出によ
り粗加工を行い、これを熱間圧延することが必要であ
る。鋳造工程で強制冷却をせずに自然冷却したり、粗加
工の方法が押し出し方法を用いることなく、インゴット
を直接熱間圧延したり溶湯急冷法を採用して溶湯から直
接箔状として熱間圧延に供した場合、熱間圧延はヒビ割
れが多発し圧延が不可能である。また、最終の熱間圧延
工程に代えて冷間圧延工程を採用しても、同様にヒビ割
れが多発し圧延は不可能であった。
り強制冷却して鋳造されたインゴットを、熱間押出によ
り粗加工を行い、これを熱間圧延することが必要であ
る。鋳造工程で強制冷却をせずに自然冷却したり、粗加
工の方法が押し出し方法を用いることなく、インゴット
を直接熱間圧延したり溶湯急冷法を採用して溶湯から直
接箔状として熱間圧延に供した場合、熱間圧延はヒビ割
れが多発し圧延が不可能である。また、最終の熱間圧延
工程に代えて冷間圧延工程を採用しても、同様にヒビ割
れが多発し圧延は不可能であった。
【0014】本発明の構成とすることで、塑性加工が困
難な材料として知られるAu−Ga合金を圧延可能にす
ることが出来る理由は明らかではないが、脆い組織が微
細化され分散された程度が熱間圧延を可能にしたと考え
られる。
難な材料として知られるAu−Ga合金を圧延可能にす
ることが出来る理由は明らかではないが、脆い組織が微
細化され分散された程度が熱間圧延を可能にしたと考え
られる。
【0015】
[実施例1]不可避不純物を含む金と4重量%Gaを合
計1Kg配合し、Arガス雰囲気中高周波溶解炉で溶解
し、0.5リットル/分の冷却水で強制冷却される水冷
鋳型を用いて直径30mmφのインゴットに鋳造した。
該インゴットを320℃に加熱して1.5mm厚さ×1
3mm幅の板状に熱間押出した。前記板材を更に320
℃に加熱して0.08mm厚さのテープ状に熱間圧延を
行った。この熱間圧延テープを、35mm幅、単重25
0〜300gのスプールに巻取り、製品とした。仕上げ
加工歩留り及び板厚精度の評価結果を表1に示す。 [実施例2〜9/比較例1〜3]Ga含有量、水冷鋳型
の冷却水量、インゴットの粗加工方法、仕上げ加工方
法、仕上げ板厚を表1の様に変更したこと以外は実施例
1と同様にして製造した。仕上げ加工歩留り及び板厚精
度の評価結果を表1に示す。
計1Kg配合し、Arガス雰囲気中高周波溶解炉で溶解
し、0.5リットル/分の冷却水で強制冷却される水冷
鋳型を用いて直径30mmφのインゴットに鋳造した。
該インゴットを320℃に加熱して1.5mm厚さ×1
3mm幅の板状に熱間押出した。前記板材を更に320
℃に加熱して0.08mm厚さのテープ状に熱間圧延を
行った。この熱間圧延テープを、35mm幅、単重25
0〜300gのスプールに巻取り、製品とした。仕上げ
加工歩留り及び板厚精度の評価結果を表1に示す。 [実施例2〜9/比較例1〜3]Ga含有量、水冷鋳型
の冷却水量、インゴットの粗加工方法、仕上げ加工方
法、仕上げ板厚を表1の様に変更したこと以外は実施例
1と同様にして製造した。仕上げ加工歩留り及び板厚精
度の評価結果を表1に示す。
【0016】評価方法は以下の通りとした。 〔仕上げ加工歩留り(%)〕製品重量に対する熱間圧延
供給重量の割合を仕上げ加工歩留り(%)とした。 〔板厚精度〕本発明において板厚精度とは、10点測定
して平均値を求め、
供給重量の割合を仕上げ加工歩留り(%)とした。 〔板厚精度〕本発明において板厚精度とは、10点測定
して平均値を求め、
【数1】 で表示した。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】表2の評価結果から、4.0〜10重量%
Gaを含み不可避不純物を除いて残部がAuからなるA
u−Ga合金の溶湯を、水冷により強制冷却してインゴ
ットを鋳造し、鋳造されたインゴットを熱間押出工程に
より粗加工を行い、これを熱間圧延工程で圧延処理して
テープ状とした本発明実施品(実施例1〜9)は、所望
の板厚(10〜100μm)を得られると共に、板厚の
バラツキ(板厚精度)も板厚の±10%以下と小さく、
仕上げ加工歩留りにも優れることが確認できた。
Gaを含み不可避不純物を除いて残部がAuからなるA
u−Ga合金の溶湯を、水冷により強制冷却してインゴ
ットを鋳造し、鋳造されたインゴットを熱間押出工程に
より粗加工を行い、これを熱間圧延工程で圧延処理して
テープ状とした本発明実施品(実施例1〜9)は、所望
の板厚(10〜100μm)を得られると共に、板厚の
バラツキ(板厚精度)も板厚の±10%以下と小さく、
仕上げ加工歩留りにも優れることが確認できた。
【0020】これに対し、水冷による強制冷却を行わず
自然冷却した比較例1、鋳造されたインゴットを熱間圧
延により粗加工を行った比較例2、熱間押出した板材を
冷間圧延処理した比較例3は、最終の圧延工程でヒビ割
れが多発し圧延が不可能であった。
自然冷却した比較例1、鋳造されたインゴットを熱間圧
延により粗加工を行った比較例2、熱間押出した板材を
冷間圧延処理した比較例3は、最終の圧延工程でヒビ割
れが多発し圧延が不可能であった。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明のろう付け材
料は、4.0〜10重量%Gaを含み、不可避不純物を
除いて残部がAuからなり、板厚が10〜100μmで
且つ板厚精度が板厚の±10%以下であるテープ状ろう
付け材料としたので、融点が400〜800℃である中
温用ろう付けの接合性に優れると共に、所定の板厚を得
ながらそのバラツキを小さいものとして、自動プレス機
で所定の大きさに打ち抜いて使用する際の重量制御をよ
り精密に行うことができる。よって、回路基板表面の導
電パターンにリード端子や電子部品などを接合するため
の中温用ろう付けに用いて極めて有用である。
料は、4.0〜10重量%Gaを含み、不可避不純物を
除いて残部がAuからなり、板厚が10〜100μmで
且つ板厚精度が板厚の±10%以下であるテープ状ろう
付け材料としたので、融点が400〜800℃である中
温用ろう付けの接合性に優れると共に、所定の板厚を得
ながらそのバラツキを小さいものとして、自動プレス機
で所定の大きさに打ち抜いて使用する際の重量制御をよ
り精密に行うことができる。よって、回路基板表面の導
電パターンにリード端子や電子部品などを接合するため
の中温用ろう付けに用いて極めて有用である。
【0022】また本発明の製造方法は、4.0〜10重
量%Ga−Au合金溶湯を水冷により強制冷却して鋳造
されたインゴットを、熱間押出、熱間圧延の工程で処理
して、4.0〜10重量%Gaを含み残部が不可避不純
物を除いてAuからなるテープ状ろう付け材料を得るよ
うにしたので、中温用ろう付けにおける接合性に優れる
と共に、所定の板厚を有し且つ板厚精度も良好なろう付
け材料の製造に好適に用いることができる。
量%Ga−Au合金溶湯を水冷により強制冷却して鋳造
されたインゴットを、熱間押出、熱間圧延の工程で処理
して、4.0〜10重量%Gaを含み残部が不可避不純
物を除いてAuからなるテープ状ろう付け材料を得るよ
うにしたので、中温用ろう付けにおける接合性に優れる
と共に、所定の板厚を有し且つ板厚精度も良好なろう付
け材料の製造に好適に用いることができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 4.0〜10重量%Gaを含み、不可避
不純物を除いて残部がAuからなり、板厚が10〜10
0μmで、且つ板厚精度が板厚の±10%以下であるこ
とを特徴とするテープ状ろう付け材料。 - 【請求項2】 水冷鋳型を用いてAu−Ga合金の溶湯
をインゴットに鋳造する工程と、該インゴットを熱間押
出する工程と、該押し出しにより得られた材料を熱間圧
延する工程を備えた、4.0〜10重量%Gaを含み残
部が不可避不純物を除いてAuからなることを特徴とす
るテープ状ろう付け材料の製造方法。 - 【請求項3】 熱間圧延工程において、板厚が10〜1
00μmで、且つ板厚精度が板厚の±10%以下に圧延
することを特徴とする請求項2記載のろう付け材料の製
造方法。 - 【請求項4】 冷却水量が0.1〜103 リットル/分
/金属Kgである水冷鋳型を用いることを特徴とする請
求項2又は請求項3記載のろう付け材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29979194A JPH08155672A (ja) | 1994-12-02 | 1994-12-02 | ろう付け材料及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29979194A JPH08155672A (ja) | 1994-12-02 | 1994-12-02 | ろう付け材料及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08155672A true JPH08155672A (ja) | 1996-06-18 |
Family
ID=17876988
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29979194A Pending JPH08155672A (ja) | 1994-12-02 | 1994-12-02 | ろう付け材料及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08155672A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114888075A (zh) * | 2022-04-13 | 2022-08-12 | 大冶特殊钢有限公司 | 一种钎具用80Mn14Ti钎芯的轧制方法 |
-
1994
- 1994-12-02 JP JP29979194A patent/JPH08155672A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114888075A (zh) * | 2022-04-13 | 2022-08-12 | 大冶特殊钢有限公司 | 一种钎具用80Mn14Ti钎芯的轧制方法 |
CN114888075B (zh) * | 2022-04-13 | 2024-06-07 | 大冶特殊钢有限公司 | 一种钎具用80Mn14Ti钎芯的轧制方法 |
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