JP2994230B2 - Agめっき性が優れた半導体リードフレーム用銅合金 - Google Patents
Agめっき性が優れた半導体リードフレーム用銅合金Info
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Description
導体リードフレーム用銅合金に関し、より詳細には、A
gめっき突起の発生が防止できる半導体リードフレーム
用銅合金に関する。
度及び熱放散性が優れているとともに製造コストも低
い、例えばCu−Ni−Si系(例えば特公昭61−5
8541号公報、特公昭62−31059号公報参照)
などの銅合金製リードフレームが多く用いられている。
リードフレームの製造工程においては、銅合金素材をエ
ッチングあるいはプレス加工によりリードフレーム形状
に加工した後、全面あるいは部分的にCu、Ni、Ag
などの単独あるいは多層めっきが施される。半導体の組
立工程において、リードフレームは、半導体素子をリー
ドフレームに接合するダイボンディング工程、及び半導
体素子とリードフレームをAu線で接合するワイヤボン
ディング工程を経るが、その接合部には、通常薄い下地
Cuめっきを施した上にAgめっきが施されている。
導体素子及びAu線とリードフレームとの接合不良を防
止するため平滑であることが要求されているが、従来は
Agの析出状態が不均一となり20〜100μm径で高
さが数μmのAgめっき突起が発生するなどの表面不良
がしばしば発生していた。このAgめっき突起は、半導
体素子及びAu線とリードフレームとの接合部信頼性を
低下させる要因となり得ることから、これを防止すべ
く、めっき前処理条件、Agめっき条件など幅広く検討
されているが、未だに有効な解決法はなく、Agめっき
の電流密度を低くするなど生産性を犠牲にして対応して
いるのが現状である。
なされたもので、銅合金素材自体を改善することでAg
めっき突起の発生を防止し、もって半導体装置の接合部
信頼性を高めるととともに、リードフレームの生産性の
低下を防止することを目的とする。
ードフレーム用銅合金として知られるCu−Ni−Si
系合金に関し、Agめっき突起の発生原因について詳細
に調査した結果、Agめっき突起の発生状況が、銅合金
中に添加されるMg含有量に依存していることを見い出
し、その知見に基づいて本発明を完成するに至った。
優れた半導体リードフレーム用銅合金は、Ni:0.4
〜4.0wt%、Si:0.1〜1.0wt%、Zn:
0.05〜2.0wt%、Mn:0.02〜1.0wt
%、Mg:0.00001〜0.001wt%(但し、
0.001wt%を含まず)、S:0.003wt%以
下含有し、さらに、B:0.001〜0.01wt%、
Cr0.001〜0.01wt%、Ti:0.001〜
0.01wt%、Zr:0.001〜0.01wt%の
中から選んだ1種又は2種以上を合計で0.001〜
0.01wt%含有し、残部銅及び不可避不純物からな
る銅合金、又は、上記合金元素に加え、Sn:0.1〜
2.0wt%を含有する銅合金である。
分割合について説明する。
Agめっき突起が発生し始め、Mg含有量が多くなるほ
どその発生数が増加する。一方、Mgは原料、炉材及び
雰囲気から混入するSを安定したMgとの化合物の形で
母相中に固定し、熱間加工性を向上させる必須元素であ
る。後述するように、Mnも同様の効果を有するが化合
物の固定力は弱く、Mnの効果を補完するためにMgは
必要な元素である。Mgを含有しない場合は、フリーの
Sが熱間加工に際しての加熱中あるいは熱間加工中に粒
界を移動して粒界割れを生じさせるようになる。Mgの
添加効果は0.00001wt%以上で発揮されるが、
その含有量はAgめっき突起の抑制のため、0.001
wt%未満に制限される。なお、Mg含有量は、0.0
001〜0.001wt%(但し、0.001wt%は
含まず)であれば上記効果が安定するので望ましく、
0.0001〜0.0008wt%であればさらに望ま
しい。
0.4wt%未満ではSiが0.1〜1.0wt%含有
されていても強度が向上せず、また、4.0wt%を超
えて含有されると導電率が低下するほか、加工性が低下
し、強度の向上も少なくなる。よって、Ni含有量は
0.4〜4.0wt%とする。
有量が0.1wt%未満ではNiが0.4〜4.0wt
%含有されていても強度が向上せず、また、1.0wt
%を超えて含有されると加工性と導電率が低下し、さら
に、はんだ密着性も低下する。よって、Si含有量は
0.1〜1.0wt%とする。
を持つ元素であり、含有量が0.05wt%未満ではこ
のような効果は少なく、また、2.0wt%を超えて含
有されるとはんだ濡れ性が低下する。よって、Zn含有
量は0.05〜2.0wt%とする。
間加工性を向上させる元素であり、含有量が0.02w
t%未満ではこの効果が少なく、また、1.0wt%を
超えて含有されると、この効果は飽和するばかりでなく
造塊時の湯流れ性が悪化して造塊歩留りが低下し、導電
率も低下する。よって、Mn含有量は0.02〜1.0
wt%とする。
し、金属との化合物あるいはフリーSとして存在し、加
熱中あるいは熱間加工中の割れの主原因をなす不純物元
素である。Sが0.003wt%を超えて含有される
と、Mgを0.001%近く含有させてもMgとの化合
物を形成しきれなくなり、フリーSが粒界を移動し粒界
割れが生じやすくなる。よって、Sは存在しないことが
望ましく、存在する場合は含有量は0.003wt%以
下に制限しなければならない。
上に寄与する元素であり、含有量が0.1wt%未満で
はこれらの効果が少なく、また、2.0wt%を超えて
含有されると導電性及び熱間加工性を低下させる。よっ
て、Sn含有量は0.1〜2.0wt%とする。
上させる元素であり、上記に説明した各元素を特定範囲
に含有させても熱間加工時の割れが完全には防止するこ
とができないのを解決することができるもので、含有量
が0.001wt%未満では熱間加工時の割れを抑制す
ることができず、また、0.01wt%を超えて含有さ
せると溶湯が酸化しやすくなり、健全な鋳塊が得られな
くなる。よって、B、Cr、Ti、Zrの含有量はそれ
ぞれ0.001〜0.01wt%とする。なお、B、C
r、Ti、Zrの2種以上を含有させる場合において
も、上記に説明したと同じ理由から合計含有量は0.0
01〜0.01wt%とする。
e、Co、Alの元素の1種又は2種以上を0.2wt
%以下含有しても、本発明銅合金に必要な特性、すなわ
ち、高導電性、高強度、耐熱性、はんだ付け性、はんだ
の耐熱剥離性、熱間加工性等が実用上問題なく維持され
る。
と比較して説明する。
Ni−Si系銅合金を、電気炉を使用して木炭の被覆下
で大気中で溶解した。
ックモールドに鋳造し、厚さが50mm、幅が70m
m、長さが180mmの鋳塊を製作した。これらの鋳塊
を表裏面でそれぞれ2.5mmだけ研削した後、900
℃の温度で厚さが15mmになるまで熱間圧延し、その
後700℃の温度から水中に急冷した。この熱間圧延材
の表面のスケールをグラインダにより除去した後、厚さ
が0.5mmになるまで冷間圧延した。この冷間圧延材
を500℃の温度で2時間加熱した後、酸洗いし、続い
て冷間圧延して厚さが0.25mmの板を得た。
25mm、長さが60mmの試験片を切り出し、下記表
2の条件でCu下地めっき及びAgめっきを行った後、
40倍の実体顕微鏡で表面を観察し、径が20μm以上
のAgめっき突起の発生量を測定した。その結果を図1
に示す。
するMg含有量が0.001wt%未満ではAgめっき
突起の発生がなく、Mg含有量が0.001wt%以上
となるとMg含有量の増加に伴いAgめっき突起の発生
数が増加している。
炉を使用して大気中で溶解し、半連続鋳造法により幅5
00mm、長さ4000mm、厚さ150mmの鋳塊を
製作した。鋳塊の組成を下記表3に示す。
で熱間圧延した。熱間圧延後の表面を観察して割れの発
生状況から熱間加工性を評価した。
するNo.9及びNo.10はMgをそれぞれ0.00
03wt%、0.0007wt%含有するため、熱間加
工性に優れ割れの発生はない。一方、比較例であるN
o.11はMg含有量が0.00001wt%未満であ
るため熱間加工性に劣り、割れが発生している。
導体リードフレーム用銅合金のAgめっきにおいてAg
めっき突起の発生を防止することができ、半導体装置の
接合部信頼性を高めるとともに、リードフレームの生産
性の向上に大きく寄与することができる。
とAgめっき突起の発生個数の関係を示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 Ni:0.4〜4.0wt%、Si:
0.1〜1.0wt%、Zn:0.05〜2.0wt
%、Mn:0.02〜1.0wt%、Mg:0.000
01〜0.001wt%(但し、0.001wt%を含
まず)、S:0.003wt%以下含有し、さらに、
B:0.001〜0.01wt%、Cr0.001〜
0.01wt%、Ti:0.001〜0.01wt%、
Zr:0.001〜0.01wt%の中から選んだ1種
又は2種以上を合計で0.001〜0.01wt%含有
し、残部銅及び不可避不純物からなることを特徴とする
Agめっき性が優れた半導体リードフレーム用銅合金。 - 【請求項2】 Ni:0.4〜4.0wt%、Si:
0.1〜1.0wt%、Zn:0.05〜2.0wt
%、Mn:0.02〜1.0wt%、Sn:0.1〜
2.0wt%、Mg:0.00001〜0.001wt
%(但し、0.001wt%を含まず)、S:0.00
3wt%以下含有し、さらに、B:0.001〜0.0
1wt%、Cr0.001〜0.01wt%、Ti:
0.001〜0.01wt%、Zr:0.001〜0.
01wt%の中から選んだ1種又は2種以上を合計で
0.001〜0.01wt%含有し、残部銅及び不可避
不純物からなることを特徴とするAgめっき性が優れた
半導体リードフレーム用銅合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14573495A JP2994230B2 (ja) | 1995-05-20 | 1995-05-20 | Agめっき性が優れた半導体リードフレーム用銅合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14573495A JP2994230B2 (ja) | 1995-05-20 | 1995-05-20 | Agめっき性が優れた半導体リードフレーム用銅合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08319528A JPH08319528A (ja) | 1996-12-03 |
JP2994230B2 true JP2994230B2 (ja) | 1999-12-27 |
Family
ID=15391916
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14573495A Expired - Lifetime JP2994230B2 (ja) | 1995-05-20 | 1995-05-20 | Agめっき性が優れた半導体リードフレーム用銅合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2994230B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7946022B2 (en) | 2005-07-05 | 2011-05-24 | The Furukawa Electric Co., Ltd. | Copper alloy for electronic machinery and tools and method of producing the same |
-
1995
- 1995-05-20 JP JP14573495A patent/JP2994230B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08319528A (ja) | 1996-12-03 |
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