JPH08151446A - 熱可塑性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物の製造方法

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JPH08151446A
JPH08151446A JP6317510A JP31751094A JPH08151446A JP H08151446 A JPH08151446 A JP H08151446A JP 6317510 A JP6317510 A JP 6317510A JP 31751094 A JP31751094 A JP 31751094A JP H08151446 A JPH08151446 A JP H08151446A
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JP
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thermoplastic resin
polyorganosiloxane
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component
group
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JP6317510A
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English (en)
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Haruhiko Furukawa
晴彦 古川
Akihiro Nakamura
昭宏 中村
Akihiko Shirahata
明彦 白幡
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DuPont Toray Specialty Materials KK
Original Assignee
Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/42Block-or graft-polymers containing polysiloxane sequences
    • C08G77/442Block-or graft-polymers containing polysiloxane sequences containing vinyl polymer sequences
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G81/00Macromolecular compounds obtained by interreacting polymers in the absence of monomers, e.g. block polymers
    • C08G81/02Macromolecular compounds obtained by interreacting polymers in the absence of monomers, e.g. block polymers at least one of the polymers being obtained by reactions involving only carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • C08G81/024Block or graft polymers containing sequences of polymers of C08C or C08F and of polymers of C08G

Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱可塑性樹脂とポリオルガノシロキサンが均
一分散し、両者が化学的に結合した熱可塑性樹脂組成物
を生産性よく製造する方法を提供する。 【構成】 (A)熱可塑性樹脂100重量部と、(B)非晶
質シリカ微粉末を配合した、アルケニル基含有ポリオル
ガノシロキサン0.1〜200重量部(ただし、シリカ
微粉末とアルケニル基含有ポリオルガノシロキサンの比
率は、重量比で0.01:100〜50:100の範囲
である。)をラジカル発生触媒の非存在下に加熱混練
し、該(B)成分中のポリオルガノシロキサンを前記(A)
成分の熱可塑性樹脂に化学的に結合させることを特徴と
する熱可塑性樹脂組成物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱可塑性樹脂組成物の製
造方法に関し、詳しくは熱可塑性樹脂とポリオルガノシ
ロキサンが均一分散し、両者が化学的に結合した熱可塑
性樹脂組成物を生産性よく製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性樹脂にジメチルポリシロ
キサン等のポリオルガノシロキサンを添加配合して、そ
の成形性、表面潤滑性、離型性、はっ水性等を改良する
試みは数多く行われてきた。しかし、これらの方法で得
られた熱可塑性樹脂組成物は、成形加工時および加工
後、その表面からポリオルガノシロキサンが滲み出し、
その表面潤滑性が劣化したり、機械強度が低下するなど
の問題点があった。また滲み出したポリオルガノシロキ
サンが周辺機器を汚染する等の欠点があった。かかる欠
点を改良するために、熱可塑性樹脂にポリオルガノシロ
キサンを化学的に反応させる試みが行われており、例え
ば、ポリプロピレン系樹脂とポリオルガノシロキサンと
をラジカル発生触媒の存在下に反応(グラフト反応)さ
せて両者を化学的に結合させる試みがなされている(例
えば、特公昭52−36898号公報および特開平6−
16824号公報参照)。しかし、これらの方法ではポ
リプロピレン系樹脂とビニル基含有ポリオルガノシロキ
サンとのラジカル反応が局部的に進行してポリオルガノ
シロキサンのポリプロピレン系樹脂への分散性が不良と
なり、結果として機械的特性に劣る組成物しか得られな
い等の欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】本発明者らは上記問
題点を解決するために鋭意研究した結果、より製造容易
な条件下にて熱可塑性樹脂とポリオルガノシロキサンの
グラフト反応を行うことができる特定の製造方法を見出
し本発明に到達した。即ち、本発明の目的は、成形後、
表面にポリオルガノシロキサンの滲み出しが無く、表面
潤滑性、機械特性等に優れる熱可塑性樹脂組成物の製造
方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段およびその作用】本発明
は、(A)熱可塑性樹脂100重量部と、(B)非晶質シリ
カ微粉末を配合した、アルケニル基含有ポリオルガノシ
ロキサン0.1〜200重量部(ただし、シリカ微粉末
とアルケニル基含有ポリオルガノシロキサンの比率は、
重量比で0.01:100〜50:100の範囲であ
る。)をラジカル発生触媒の非存在下に加熱混練し、該
(B)成分中のポリオルガノシロキサンを前記(A)成分の
熱可塑性樹脂に化学的に結合させることを特徴とする熱
可塑性樹脂組成物の製造方法に関する。
【0005】これを説明するに本発明で使用される(A)
成分の熱可塑性樹脂は、熱により可塑化して(B)成分の
アルケニル基含有ポリオルガノシロキサンと反応するも
のであればよくその種類等については特に限定されない
が、ビニル基含有単量体から誘導される重合体または共
重合体であり、単一または複数種のビニル単量体の重合
によって得られる樹脂およびこれらの樹脂と他の樹脂と
の共重合体が好ましい。かかる熱可塑性樹脂としては、
ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリメチルペンテン,
ポリ酢酸ビニル,ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデ
ン,ポリフッ化ビニル,ポリフッ化ビニリデン,ポリス
チレン,ポリメチルメタクリレート,ポリエチルメタク
リレート,ポリブチルメタクリレート,ポリメチルアク
リレート,ポリエチルアクリレート,ポリブチルアクリ
レート,およびこれらの2種以上からなる共重合体、例
えば、エチレン・プロピレン共重合体,エチレン・酢酸
ビニル共重合体,エチレン・塩化ビニル共重合体,エチ
レン・メチルメタクリレート共重合体,スチレン・アク
リロニトリル共重合体,スチレン・アクリロニトリル・
ブタジエン共重合体等が例示される。尚、本発明の製造
方法に使用される(E)成分の熱可塑性樹脂は、酸化防止
剤を実質的に含まないものであることが好ましい。ここ
で酸化防止剤を実質的に含まないとは、重合後の熱可塑
性樹脂に意図的に酸化防止剤が添加配合されていないこ
とを意味する。従って、重合段階で出発原料である単量
体に既に含まれているものあるいは添加されたもので、
重合段階完結時点で除去あるいは消費されずに残存して
いる添加物であって、酸化防止剤としての働きをする微
量の添加物ついてはその限りではない。かかる酸化防止
剤の含有量は0.01重量%以下であることが好まし
く、0.001重量%以下であることがより好ましい。
【0006】本発明の製造方法に使用される(B)成分は
本発明の製造方法の特徴をなすものであり、非晶質シリ
カ微粉末がアルケニル基含有ポリオルガノシロキサンに
配合されたものである。これにより、(A)成分と(B)成
分とを加熱下、混練する際に、より製造容易な条件で
(A)成分と(B)成分中のアルケニル基含有ポリオルガノ
シロキサンとの反応を行うことが可能になる。本成分に
使用される非晶質シリカ粉末としては、ヒュームドシリ
カ、湿式法シリカ、これらのシリカの表面がオルガノシ
ラン、オルガノシラザン、オルガノポリシロキサン等で
処理されたものが挙げられる。これらの中でも粒子径5
0ミクロン以下であり、比表面積50m2/g以上の超
微粒子状シリカが好ましい。
【0007】ケイ素原子結合アルケニル基含有ポリオル
ガノシロキサンは、これを上記のような熱可塑性樹脂に
反応させ化学的に結合させる成分であるが、この反応は
通常グラフト反応とも言われている。かかるポリオルガ
ノシロキサンはケイ素原子結合アルケニル基を1分子中
に1個以上有することが必要である。また、その分子構
造は、直鎖状のものでも、一部分岐した構造を有するも
のでもよく、また環状のものでもよい。このアルケニル
基は、熱可塑性樹脂とケイ素原子結合アルケニル基含有
ポリオルガノシロキサンとのグラフト反応を進行させる
ために必要であり、具体的には、ビニル基,プロペニル
基,ブテニル基,ペンテニル基,ヘキセニル基,デセニ
ル基等が例示される。アルケニル基以外のケイ素原子結
合有機基としては、メチル基,エチル基,プロピル基,
3,3,3−トリフルオロプロピル基,3−クロロプロピ
ル基等に代表される置換または非置換のアルキル基;シ
クロペンチル基,シクロヘキシル基に代表される置換ま
たは非置換のシクロアルキル基;フェニル基,キシリル
基等に代表される置換または非置換のアリール基;ベン
ジル基,フェネチル基,3−フェニルプロピル基等に代
表される置換非置換のアラルキル基;メトシキ基,エト
キシ基,プロポキシ基に代表される置換または非置換の
アルコキシキ基;またはヒドロキシ基等が例示される。
【0008】かかるポリオルガノシロキサンとしては、
両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ポリジメチルシロ
キサン、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチル
シロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端
トリメチルシロキシ基封鎖ポリメチルビニルシロキサ
ン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサ
ン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端ジメチル
ヘキセニルシロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン、両
末端ジメチルヘキセニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキ
サン・メチルヘキセニルシロキサン共重合体、両末端ト
リメチルシロキシ基封鎖ポリメチルヘキセニルシロキサ
ン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサ
ン・メチルヘキセニル共重合体等がある。かかるアルケ
ニル基含有ポリオルガノシロキサンの粘度は、25℃に
おける粘度が100万センチストークス以上であること
が好ましく、500万センチストークス以上であること
がより好ましい。また、かかるアルケニル基含有ポリオ
ルガノシロキサンはその中に含まれる200℃で10mm
Hg以上の蒸気圧を有する低分子シロキサンの含有量が重
量単位で50,000ppm以下であることが好ましく、2
0,000ppm以下であることがより好ましい。
【0009】本発明に使用される(B)成分は上記のよう
な非晶質シリカ微粉末が上記のようなアルケニル基含有
ポリオルガノシロキサンに配合されたものであるが、か
かる非晶質シリカ微粉末とアルケニル基含有ポリオルガ
ノシロキサンの配合比率は、重量比で0.01:100
〜50:100の範囲であることが必要であり、0.
1:100〜30:100の範囲内がより好ましい。こ
れが0.01重量比に満たない場合には、より製造容易
な条件にてグラフト反応が起こらず好ましくない。一
方、50重量比を越える場合には、得られた熱可塑性樹
脂組成物の表面潤滑性、はっ水性、離型性等が十分でな
く好ましくない。
【0010】本発明の製造方法に使用される(B)成分は
上記のような非晶質シリカ微粉末と上記のようなアルケ
ニル基含有ポリシロキサンとを通常の混練手段、例え
ば、2本ロール,ロスミキサー,ヘンセルミキサー等を
使用して均一に混練することにより容易に調製できる。
【0011】本発明の製造方法においては、上記のよう
な(A)成分と(B)成分とをラジカル発生触媒の非存在下
に加熱混練するのであるが、この加熱混練は(A)成分と
(B)成分の分散混合を行うとともに、系に熱およびせん
断エネルギーを与えることにより、(A)成分中のラジカ
ル発生を誘発し、(B)成分とのグラフト反応の開始進行
させる。この際、混練温度、あるいは混練速度を選択す
ることによって、グラフト反応開始までの誘導時間や反
応の進行速度を変化させ、(A)成分と(B)成分が十分分
散した後、グラフト反応を開始、進行させ完結させるこ
とができる。なお、この加熱混練はラジカル発生触媒の
非存在下に行うことが必要である。ラジカル発生触媒が
存在すると(A)成分と(B)成分が局部的に反応して均質
な熱可塑性樹脂組成物が得られない。
【0012】この加熱混練操作において、混練時間は
(A)成分と(B)成分の分散混合のために必要十分な、そ
して、それに引き続くグラフト反応の開始、進行および
完結のために必要な時間を選ぶ必要がある。具体的に
は、(A)成分と(B)成分の分散混合のために必要な混練
時間として、1分間以上60分間以内が好ましい。ま
た、それに引き続くグラフト反応の開始、進行および完
結のたに必要な混練時間として、1分間以上60分間以
内が好ましい。また、混練温度および混練速度が、それ
ぞれ高い程グラフト反応の開始までの誘導時間が短くな
り、反応の進行速度が速くなる。このため、この操作に
おける好適な混練温度および混練速度は、前記した(A)
成分と(B)成分の分散混合のために必要な混練時間、お
よびそれに引き続くグラフト反応の開始、進行および完
結のためにの混練時間を満足するように選ばれる必要が
ある。具体的には、混練温度は150〜260℃の範囲
が好ましい。混練速度はグラフト反応開始までの誘導時
間や反応の進行速度が好ましい範囲になるように適宜決
定される。
【0013】本発明の製造方法に使用される装置として
は、一般の熱可塑性樹脂の混練に使用されおる回分式混
練装置、連続式加熱混連装置が使用可能である。混練効
率、混練速度等は装置の構造に依存するため、十分なせ
ん断エネルギーを得るためには、回分式のものとしては
バンバリーミキサーが好ましく、また連続式のものとし
ては2軸あるいはそれに相当する効率を有する連続混練
押出機が好ましく用いられる。これらの中でも、2軸混
練押出機は、混練効率、加熱および放熱効率が高いた
め、特に好ましく用いられる。
【0014】本発明の製造方法においては、上記(A)成
分に(B)成分を化学的に結合させるのであるが、この場
合(B)成分の50重量%以上を反応させて化学的に結合
させることが好ましく、(B)成分の70重量%以上を反
応させて化学的に結合させることがより好ましい。即
ち、(B)成分の反応率が50重量%未満であると得られ
た熱可塑性系樹脂組成物から(B)成分のポリオルガノシ
ロキサンの滲み出しがあったり、機械的特性が低下する
ことがあるからである。
【0015】本発明の製造方法においては、加熱混練時
あるいは加熱混練後に、一般の熱可塑性樹脂の改質剤や
添加剤、例えば、ジメチルポリシロキサン,メチルフェ
ニルシロキサン,ポリジフェニルシロキサン,ポリメチ
ル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサン等の
成形加工性改良剤、帯電防止剤、顔料等を配合すること
は本発明の目的を損なわない限り差し支えない。
【0016】また、本発明の製造方法においては、(A)
成分と(B)成分との加熱混練後、得られた混練物に各種
酸化防止剤を添加配合することができる。かかる酸化防
止剤を添加配合することは、本発明の製造方法で得られ
た熱可塑性樹脂組成物を成形加工する場合において、そ
の酸化分解を防止できるので好ましい。かかる酸化防止
剤の配合量は(A)成分と(B)成分の合計量100重量部
に対して0.1〜5重量部、より好ましくは0.1〜2重
量部である。かかる酸化防止剤の種類は特に限定され
ず、フェノール系、アミン系、キノリン系、ヒドロキノ
リン系、メルカプタンおよびサルファイド系、ジチオ酸
系、フォスファイト系等が用いられる。ここで、フェノ
ール系のものとしては、2,6−ジ−t−ブチル−4−
メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−t−ブチル
フェノール、3−t−ブチル−4−ヒドロキシルアニソ
ール、2,6−ジオルタデシル−p−クレゾール、スチ
レン化フェノール等があり、アミン系のものとしては、
フェニル−α−ナフチルアミン、フェニル−β−ナフチ
ルアミン、ジフェニルアミン、N,N’−ジフェニル−
p−フェニレンジアミン等があり、メルカプタンおよび
サルファイド系のものとしては、ドデシルメルカプタ
ン、テトラメチルチウラムダイサルファイド、フェノチ
アジン等があり、ジチオ酸系のものとしては、エチルフ
ェニルジチオカルバミン酸亜鉛等があり、フォスファイ
ト系のものとしては、トリフェニルフォスファイト、ジ
フェニルデシルフォスファイト、フェニルジデシルフォ
スファイト等がある。
【0017】以上のような本発明の製造方法で得られた
熱可塑性樹脂組成物は成形性,金型離型性,表面潤滑
性,機械的特性等に優れているので、成形加工用樹脂と
して有用である。また、各種熱可塑性樹脂の物理特性改
質用添加剤として有用である。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例にて説明する。実施例
および比較例中の部とあるのは重量部を意味し、粘度は
25℃における測定値であり、cStはセンチストーク
スを表す。実施例中、グラフト反応率、ポリオルガノシ
ロキサン相の平均分散粒子径および成形品の表面状態の
測定は次の方法にしたがって測定した。 ○グラフト反応率の測定 熱可塑性樹脂試料2gを約1mm角に切断し、還流機付き
のナスフラスコに入れ、これにヘキサン100gを加え
て1時間加熱還流した。ヘキサン不溶物をろ別後、ガラ
ス皿に移し60℃に加熱してヘキサンを除去した。その
後、秤量してヘキサン抽出率を求めた。このヘキサン抽
出率と試料中の全ポリオルガノシロキサン含有率より、
以下のようにグラフト反応率を算出した。 グラフト反応率=(試料中の全ポリオルガノシロキサン
含有率−ヘキサン抽出率)×100/試料中の全ポリオ
ルガノシロキサンの含有率 ○熱可塑性樹脂組成中のポリオルガノシロキサン相の平
均粒子径の測定 熱可塑性樹脂組成物試料を液体窒素で冷却後、破砕して
その破断面を走査型電子顕微鏡観察およびX線マイクロ
アナライザー測定し熱可塑性系樹脂組成物中に分散した
ポリオルガノシロキサン相の平均粒子径を測定した。 ○成形品の表面状態 熱可塑性樹脂組成物を180℃で圧縮成形して厚さ2mm
のシートを作成した。このシートの表面を肉眼にて観察
して、その均一性、ポリオルガノシロキサンの滲み出し
を観察した。観察結果は次のように表示した。 ○ 均一な表面であり、ポリオルガノシロキサンの滲み
出しがなかった。 △ 均一な表面であるが、ポリオルガノシロキサンの滲
み出しが認められた。 × 不均一な表面であり、ポリオルガノシロキサンの滲
み出しが認められた。
【0019】
【実施例1】粘度が10,000,000cStの分子鎖
両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された、ジメ
チルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体(ジ
メチルシロキサン単位とメチルビニルシロキサン単位の
モル比が99.4:0.6)200.0gおよび比表面積
200m2/gのヒュームドシリカ6.0gを2ロールミ
ルにて室温で混練し、半透明な流動物を得た。次に、3
0ccのラボプラストミルにエチレン−酢酸ビニル共重合
体[住友化学工業(株)製,商品名エバテート K20
10]15.0gおよび上記で得られた流動物10.3g
を仕込み、100rpmで5分間混練し、白色固体状の熱
可塑性樹脂組成物を得た。得られた熱可塑性樹脂組成物
について、グラフト反応率、ポリオルガノシロキサン相
の平均粒子径の測定および成形品の表面状態の観察を行
い、後記する表1に示した。
【0020】
【実施例2】実施例1で使用した分子鎖両末端がジメチ
ルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビ
ニルシロキサン共重合体の代わりに、粘度10,000,
000cStの分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ
基で封鎖された、ジメチルシロキサン・メチルヘキセニ
ルシロキサン共重合体(ジメチルシロキサン単位とメチ
ルヘキセニルシロキサン単位のモル比が99.4:0.
6)を配合した以外は実施例1と同様にして、白色固体
状の熱可塑性樹脂組成物を得た。得られた熱可塑性樹脂
組成物の特性を実施例1と同様に測定して後記する表1
に示した。
【0021】
【実施例3】実施例1で使用したエチレン−酢酸ビニル
共重合体の代わりに線状低密度ポリエチレン樹脂[住友
化学工業(株)製,商品名スミカセン−L FA201
−0]を配合した以外は実施例1と同様にして、白色固
体状の熱可塑性樹脂組成物を得た。得られた熱可塑性樹
脂組成物の特性を実施例1と同様に測定して後記する表
1に示した。
【0022】
【実施例4】実施例1で使用したエチレン−酢酸ビニル
共重合体の代わりにエチレン−メチルメタクリレート共
重合体[住友化学工業(株)製,商品名アクリフト W
D301]を配合した以外は実施例1と同様にして、白
色固体状の熱可塑性樹脂組成物を得た。得られた熱可塑
性樹脂組成物の特性を実施例1と同様に測定して後記す
る表1に示した。
【0023】
【比較例1】30ccのラボプラストミルにエチレン−酢
酸ビニル共重合体[住友化学工業(株)製,商品名エバ
テート K2010]15.0gおよび粘度が10,00
0,000cStの分子鎖両末端がジメチルビニルシロ
キシ基で封鎖された、ジメチルシロキサン・メチルビニ
ルシロキサン共重合体(ジメチルシロキサン単位とメチ
ルビニルシロキサン単位のモル比が99.4:0.6)1
0.0gを仕込み、100rpmで5分間混練し、白色固体
状の熱可塑性樹脂組成物を得た。得られた熱可塑性樹脂
組成物について、グラフト反応率、ポリオルガノシロキ
サン相の平均粒子径の測定および成形品の表面状態の観
察を行い、後記する表1に示した。
【0024】
【比較例2】比較例1において、エチレン−酢酸ビニル
共重合体15.0gの代わりに、エチレン−酢ビ共重合
体15.0gに、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシ
ヤリーブチルパーオキシ)ヘキサン0.2gをヘキサン
溶液として加えて混合した後、風乾して得られたエチレ
ン−酢ビ共重合体を配合した以外は比較例1と同様にし
て、白色固体状の熱可塑性樹脂組成物を得た。得られた
熱可塑性樹脂組成物について、グラフト反応率、ポリオ
ルガノシロキサン相の平均粒子径の測定および成形品の
表面状態の観察を行い、後記する表1に示した。
【0025】
【比較例3】比較例1で使用した分子鎖両末端がジメチ
ルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビ
ニルシロキサン共重合体の代わりに、粘度10,000,
000cStの分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ
基で封鎖された、ジメチルシロキサン・メチルヘキセニ
ルシロキサン共重合体(ジメチルシロキサン単位とメチ
ルヘキセニルシロキサン単位のモル比が99.4:0.
6)を配合した以外は比較例1と同様にして、白色固体
状の熱可塑性樹脂組成物を得た。得られた熱可塑性樹脂
組成物の特性を実施例1と同様に測定して後記する表1
に示した。
【0026】
【比較例4】比較例1で使用したエチレン−酢酸ビニル
共重合体の代わりに線状低密度ポリエチレン樹脂[住友
化学工業(株)製,商品名スミカセン−L FA201
−0]を配合した以外は比較例1と同様にして、白色固
体状の熱可塑性樹脂組成物を得た。得られた熱可塑性樹
脂組成物の特性を実施例1と同様に測定して後記する表
1に示した。
【0027】
【比較例5】比較例1で使用したエチレン−酢酸ビニル
共重合体の代わりにエチレン−メチルメタクリレート共
重合体[住友化学工業(株)製,商品名アクリフト W
D301]を配合した以外は比較例1と同様にして、白
色固体状の熱可塑性樹脂組成物を得た。得られた熱可塑
性樹脂組成物の特性を実施例1と同様に測定して後記す
る表1に示した。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂の製造方法は、
(A)熱可塑性樹脂100重量部と、(B)非晶質シリカ微
粉末を配合した、アルケニル基含有ポリオルガノシロキ
サン0.1〜200重量部(ただし、シリカ微粉末とア
ルケニル基含有ポリオルガノシロキサンの比率は、重量
比で0.01:100〜50:100の範囲である。)
をラジカル発生触媒の非存在下に加熱混練し、該(B)成
分中のポリオルガノシロキサンを前記(A)成分の熱可塑
性樹脂に化学的に結合させることを特徴とする熱可塑性
樹脂組成物の製造方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白幡 明彦 千葉県市原市千種海岸2番2 東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社研究開発 本部内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)熱可塑性樹脂100重量部と、(B)
    非晶質シリカ微粉末を配合した、アルケニル基含有ポリ
    オルガノシロキサン0.1〜200重量部(ただし、シ
    リカ微粉末とアルケニル基含有ポリオルガノシロキサン
    の比率は、重量比で0.01:100〜50:100の
    範囲である。)をラジカル発生触媒の非存在下に加熱混
    練し、該(B)成分中のポリオルガノシロキサンを前記
    (A)成分の熱可塑性樹脂に化学的に結合させることを特
    徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】 (B)成分中のアルケニル基含有ポリオル
    ガノシロキサンの50重量%以上を(A)成分の熱可塑性
    樹脂と化学的に結合させることを特徴とする請求項1に
    記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】 (B)成分中のアルケニル基含有ポリオル
    ガノシロキサン中に含まれる200℃で10mmHg以上の
    蒸気圧を有する低分子シロキサンの含有量が重量単位で
    50,000ppm以下である請求項1に記載の熱可塑性樹
    脂組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】 (B)成分中のアルケニル基含有ポリオル
    ガノシロキサンの25℃における粘度が100万センチ
    ストークス以上である請求項1に記載の熱可塑性樹脂組
    成物の製造方法。
  5. 【請求項5】 (A)成分の熱可塑性樹脂がビニル基含有
    単量体から誘導される重合体または共重合体である請求
    項1に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
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