JP2009059983A - マイクロコンタクトプリント用版材 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】硬化物中の無官能低分子シロキサンD3〜D20の含有量の合計が200ppm以下である付加反応硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物からなることを特徴とする、転写材汚染を抑制でき、インク材の印刷性に優れたマイクロコンタクトプリント用版材。
【効果】本発明のマイクロコンタクトプリント用版材の硬化物は、無官能低分子シロキサンD3〜D20の含有量の合計が200ppm以下であるため、転写材汚染を抑制でき、インク材の印刷性にも優れる。
【選択図】なし

Description

本発明は、マイクロコンタクトプリント用のシリコーンゴム版材料に関し、更に詳しくは、ゴム状に硬化して、導電インクや半導体インク等を転写して微細パターンを形成する、マイクロコンタクトプリント用のシリコーンゴム版材料において、硬化物中の無官能低分子シロキサン量が極めて少ないマイクロコンタクトプリント用版材に関する。
なお、本発明において、版材とは、シリコーンゴム組成物を、微細パターンを形成したマスター上に未硬化状態で流動させ、硬化させて、脱型し、微細パターンを反転したシリコーンゴム材料をいう。
従来、シリコーンゴムは、その優れた耐熱性、耐寒性、電気特性等を活かして、いろいろな分野で広く利用されている。特に、流動性がよく、微細パターンを有したマスターからの寸法再現性のよい反転も可能であることから、マイクロコンタクトプリント用の版材料としても注目を集めるようになってきた。特に寸法再現性、作業性の点で、付加反応硬化型の液状シリコーンゴム組成物が多用されるようになってきた。
これらのシリコーンゴム組成物は一般的には高重合度のオルガノポリシロキサンと補強性レジンとを含有する組成物の形で供給される。この組成物は、万能混合機、ニーダー等の混合装置を用いて原料ポリマーに補強性レジンや各種分散剤を混合することにより調製されている。オルガノポリシロキサンや補強性レジンは電気絶縁材料であり、それを配合して得られるシリコーンゴム組成物及びその硬化物であるシリコーンゴムに不可避的に含まれている無官能低分子シロキサン成分が被転写材(ガラス基板やプラスチック基板等)に移行し、シロキサン汚染によるインク材の導電性の低下やバラツキ等を発生させるきらいがあった。
なお、本発明に関連する先行文献は下記の通りである。
Langmuir 19, 6104〜6109(2003) Langmuir 19, 5475〜5483(2003)
本発明の目的は、このような無官能低分子シロキサンによる被転写材料(ガラス基板やプラスチック基板等)の汚染や、インク材の導電性の低下、バラツキを抑制したマイクロコンタクトプリント用版材を提供するものである。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、付加反応硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物中の無官能低分子シロキサンD3〜D20の含有量の合計が200ppm以下である硬化性組成物を硬化させてなるシリコーンゴムにより、上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、硬化物中の無官能低分子シロキサンD3〜D20の含有量の合計が200ppm以下である付加反応硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物からなることを特徴とする低分子シロキサン対策が施されたマイクロコンタクトプリント用版材を提供する。
本発明のマイクロコンタクトプリント用版材は、無官能低分子シロキサンD3〜D20の含有量の合計が200ppm以下であり、被転写材料(ガラス基板やプラスチック基板等)の汚染を抑制でき、シロキサン汚染によるインク材の導電性の低下やバラツキを抑制することができる。
本発明のマイクロコンタクトプリント用版材は、付加反応硬化型シリコーンゴム組成物を硬化させてなるシリコーンゴムからなるものである。この場合、付加反応硬化型シリコーンゴム組成物としては、下記(A)〜(D)成分を含有するものが好ましく使用される。
(A)1分子中に2個以上の脂肪族不飽和一価炭化水素基、特にアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン、
(B)1分子中に2個以上のケイ素原子結合水素原子(SiH基)を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(C)付加反応用触媒、
(D)補強性レジン。
本発明で用いられる(A)オルガノポリシロキサンは、本発明において、版材のベースポリマーとなる成分である。この(A)成分は、ケイ素原子に結合した脂肪族不飽和一価炭化水素基を1分子中に2個以上、好ましくは3個以上有し、付加反応により網状構造を形成することができるものであれば、どのようなものであってもよい。
脂肪族不飽和一価炭化水素基としては、ビニル、アリル、プロペニル、1−ブテニル、1−ヘキセニル等の炭素数2〜6のアルケニル基が例示されるが、合成が容易で、また硬化前の組成物の流動性や、硬化後の組成物の耐熱性を損ねないという点から、ビニル基が最も有利である。
(A)成分のケイ素原子に結合した他の有機基としては、脂肪族不飽和一価炭化水素基を除く非置換又は置換の炭素数1〜10の一価炭化水素基が好ましく、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル等のアルキル基;フェニル等のアリール基;ベンジル、2−フェニルエチル、2−フェニルプロピル等のアラルキル基;クロロメチル、クロロフェニル、2−シアノエチル、3,3,3−トリフルオロプロピル等のハロゲン置換、シアノ置換等の置換炭化水素基が例示される。これらのうち、合成が容易であって、機械的強度及び硬化前の流動性等の特性のバランスが優れているという点から、メチル基が最も好ましい。
脂肪族不飽和一価炭化水素基は、(A)オルガノポリシロキサンの分子鎖の末端又は途中のいずれに存在してもよく、その双方に存在してもよいが、硬化後の組成物に優れた機械的性質を与えるためには、(A)成分は主鎖がジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖された直鎖状のジオルガノポリシロキサンであることが好ましく、またアルケニル基等の脂肪族不飽和一価炭化水素基は、少なくともその両末端に存在していることが好ましい。
また、シロキサン骨格は、直鎖状でも分岐状でも三次元網状構造であってもよい。硬化後の組成物の機械的特性を向上させ、マイクロコンタクトプリント用版材として用いるためには、直鎖状ジオルガノポリシロキサンと分岐状オルガノポリシロキサンとを混合して用いることが好ましいが、エポキシ樹脂、特に表面の平滑性を必要とする透明エポキシ樹脂の注型に用いる場合には、分岐状オルガノポリシロキサンが存在すると、その樹脂化のためにシリコーンゴム型の硬さが上昇したり、平滑性を損ねたりする場合が生ずる。なお、前記のような混合物を用いる場合、硬化物の機械的強度や弾性率を上げるためには、(A)成分のオルガノポリシロキサン中に、R3SiO1/2単位及びSiO2単位並びに必要に応じてR2SiO2/2単位(Rは前記の有機基及び脂肪族不飽和一価炭化水素基を表し、1分子中に少なくとも2個、好ましくは3個以上が脂肪族不飽和一価炭化水素基である)からなる分岐状及び/又は三次元網状のオルガノポリシロキサンが(A)成分全体の2〜40質量%配合され、残余が主鎖がR2SiO2/2単位の繰り返しからなり、末端がR3SiO1/2単位からなる直鎖状のジオルガノポリシロキサン、特に分子鎖両末端に脂肪族不飽和一価炭化水素基を有する直鎖状ジオルガノポリシロキサンからなる混合物を用いることが好ましい。
なお、後述する(D)成分との区別を明確にするために、(D)成分が分子中にアルケニル基を含有するものである場合には、(A)成分は直鎖状のジオルガノポリシロキサンである。
(A)成分の重合度は、硬化前の組成物が良好な流動性及び作業性を有し、硬化後の組成物が適度の弾性を有するには、オストワルド粘度計による粘度測定において25℃における粘度が500〜500,000mm2/sのものが好ましく、1,000〜100,000mm2/sのものが特に好ましい。
この(A)成分は、通常シクロポリシロキサンを水酸化カリウム、テトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラアルキルフォスフォニウムハイドロオキサイド等の強塩基性触媒もしくはこれらのシリコネート化合物を用いた平衡化、次いでこれら触媒の中和、失活によって重合体を得ており、この際生じる低分子シロキサン副成物は、通常減圧下加熱ストリップによって除去されている。これらの除去レベルは経済性によって左右されるが、現在一般市販レベルの材料は分子中のケイ素原子の合計が3〜20である低分子化合物の合計量が数千から数万ppmの範囲にある。この低分子含有量レベルを1,000ppm以下、好ましくは500ppm以下に低減することによって、硬化物の無官能低分子シロキサンD3〜D20(即ち、ジメチルシロキサン環状3〜20量体等のジオルガノシロキサン環状3〜20量体)の合計が200ppm以下となることを確認できたため、本発明においては、(A)成分の無官能低分子シロキサンD3〜D20の合計が1,000ppm以下、より好ましくは500ppm以下になるように調整することが推奨される。
本発明で用いられる(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、分子中に含まれるヒドロシリル基(即ち、SiHで示されるケイ素原子に結合した水素原子)が(A)成分中の脂肪族不飽和一価炭化水素基への付加反応を行うことにより、(A)成分の架橋剤として機能するものであり、硬化物を網状化するために、該付加反応に関与するケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個(通常、2〜300個)、好ましくは3個以上(例えば3〜200個程度)有しているものである。
シロキサン単位のケイ素原子に結合した有機基としては、前述の(A)成分における脂肪族不飽和一価炭化水素基以外の有機基と同じものが例示され、それらの中でも、合成が容易な点から、メチル基が最も好ましい。
(B)成分におけるシロキサン骨格は、直鎖状、分岐状、環状又は三次元網状のいずれであってもよい。また、これらの混合物を用いてもよいが、直鎖状のものが好ましい。
(B)成分の重合度(又は一分子中のケイ素原子の数)は特に限定されないが、同一のケイ素原子に2個以上の水素原子が結合したオルガノハイドロジェンポリシロキサンは合成が困難なので、3個以上のシロキサン単位(例えば、一分子中のケイ素原子数が3〜300個、好ましくは4〜200個程度)からなることが好ましく、取り扱いが容易で、貯蔵中及び硬化反応のために加熱する際に揮発しないことから、25℃におけるオストワルド粘度計による粘度が15〜200mm2/sであることが更に好ましい。
(B)成分の配合量は、(A)成分中の脂肪族不飽和一価炭化水素基1個に対して(B)成分中のケイ素原子に結合した水素原子が0.5〜5個、好ましくは1〜3個となるような量である。上記の水素原子の存在比が0.5個未満となるような量では、硬化が完全に終了しないため、組成物を硬化して得られる型が粘着性を帯び、微細パターンを有したマスターからマイクロコンタクトプリント用版材を成形する場合の離型性が低下する。逆に、該存在比が5個を超えるような量の場合は、硬化の際に発泡が起こりやすく、それが微細パターンを有したマスターからマイクロコンタクトプリント用版材を成形した界面にたまって、微細パターンを反転することができないという問題が生じるおそれがある。
本発明で用いられる(C)付加反応用触媒としては、白金系化合物が好ましい。白金系化合物は、(A)成分中の脂肪族不飽和一価炭化水素基と(B)成分中のヒドロシリル基との間の付加反応を促進させるための触媒であり、常温付近において硬化反応の触媒能が良好であるという点で優れている。
白金系化合物としては、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコールを反応させて得られる錯体、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体、白金−ケトン錯体、白金−アルデヒド錯体等が例示される。
このうち、(A)成分及び(B)成分への溶解性や、触媒活性が良好な点から、塩化白金酸とアルコールの反応生成物及び白金−ビニルシロキサン錯体等が好ましい。
(C)成分の配合量は、(A)成分に対して白金原子の質量換算で1〜100ppm、好ましくは2〜50ppmである。1ppm未満の場合は、硬化速度が遅く、硬化が完全に終了しないため、シリコーンゴム型が粘着性を帯びて、原型からのシリコーンゴム型の離型性及びシリコーンゴム型からの複製品の離型性が低下する。100ppmを超えると、硬化速度が過度に速まるために各成分を配合した後の作業性が損なわれ、また不経済でもある。
本発明における(D)補強性レジンは、組成物の硬化物に機械的特性(強度)を付与するものであり、式:R1 3SiO1/2(式中、R1は独立に、非置換又は置換の一価炭化水素基である。)で表されるシロキサン単位及び式:SiO4/2で表されるシロキサン単位を含有する、アルケニル基含有あるいは非含有の、三次元網状構造のオルガノポリシロキサンレジン等を配合することが好ましい。
この場合、R1の非置換又は置換の一価炭化水素基としては、(A)成分における脂肪族不飽和一価炭化水素基及び該脂肪族不飽和炭化水素基以外の有機基と同様のものが挙げられる。
また、R1 3SiO1/2単位とSiO2単位との割合は、モル比としてR1 3SiO1/2/SiO2が0.3〜2、特に0.7〜1であることが硬化物の機械的特性等の点で好ましい。
なお、上記補強性レジンには、必要によりR1 2SiO単位、R1SiO3/2単位(R1は上記の通り)をそれぞれ補強性レジン全体の0〜10モル%、特に0〜5モル%の割合で含んでもよい。
(D)成分の配合量は、硬化によって得られるマイクロコンタクトプリント用版材に良好な機械的特性(強度)を与えることから、(A)成分100質量部に対して5〜100質量部であり、10〜50質量部が好ましい。
この(D)成分は、通常シクロポリシロキサンを水酸化カリウム、テトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラアルキルフォスフォニウムハイドロオキサイド等の強塩基性触媒もしくはこれらのシリコネート化合物を用いた平衡化、次いでこれら触媒の中和、失活によって重合体を得ており、この際生じる低分子シロキサン副成物は、通常減圧下加熱ストリップによって除去されている。これらの除去レベルは経済性によって左右されるが、現在一般市販レベルの材料は分子中のケイ素原子の合計が3〜20である低分子化合物の合計量が数千から数万ppmの範囲にある。この低分子含有量レベルを1,000ppm以下、好ましくは500ppm以下に低減することによって、硬化物の無官能低分子シロキサンD3〜D20の合計が200ppm以下となることを確認できたため、本発明においては、(D)成分の無官能低分子シロキサンD3〜D20の合計が1,000ppm以下、より好ましくは500ppm以下になるように調整することが推奨される。
本発明の付加反応硬化型のシリコーンゴム組成物に、目的に応じて、本発明の特徴を妨げない範囲で、他の成分を配合することができる。即ち、本発明のシリコーンゴム組成物の室温における硬化時間を長くして作業性を改善するために、アセチレン化合物、マレイン酸ジアリル、トリアリルイソシアヌレート、ニトリル化合物又は有機過酸化物のような硬化遅延剤を配合してもよい。更に、必要に応じて、離型剤、顔料、可塑剤、難燃性付与剤、チキソトロピー性付与剤、防菌剤、防カビ剤等を配合してもよい。
本発明のシリコーンゴム組成物は、(A)〜(D)成分、及び必要に応じて配合される他の成分を、プラネタリーミキサー、品川ミキサー、万能混練機、ニーダー等の混合手段によって均一に混練することにより調製することができる。通常は、(B)成分を含む成分群と(C)成分を含む成分群とをそれぞれ別個に調製して保存しておき、使用直前に両成分を均一に混合してから使用することもできるが、硬化遅延剤の存在下に全成分を同一容器内に保存することも可能である。
本発明のマイクロコンタクトプリント用版材は、微細パターンが形成されたマスターに上記シリコーンゴム組成物を供給し、これを硬化させ、脱型し、上記微細パターンを反転して写し取った上記シリコーンゴム組成物の硬化物(シリコーンゴム)からなるものであるが、この場合、上記シリコーンゴム組成物の硬化条件は、特に制限されず、室温(25℃)〜100℃程度の低温での加熱により硬化することもできるが、好ましくは120〜200℃、特に150〜180℃で0.5〜2時間、特に1〜2時間程度の条件で硬化させることが好ましい。
本発明においては、上記版材、即ち上記シリコーンゴム組成物の硬化物中の無官能低分子シロキサンD3〜D20(ケイ素原子数3〜20のオルガノシクロシロキサン)の含有量の合計が200ppm以下(0〜200ppm)、特に150ppm以下(0〜150ppm)のものであり、かかる無官能低分子シロキサン量200ppm以下の硬化物は、上述したように、(A),(D)成分として無官能低分子シロキサンD3〜D20の含有量がそれぞれ1,000ppm以下、特に500ppm以下に低減した成分を使用することによって達成し得る。
なお、上記(A),(D)成分の無官能低分子シロキサンD3〜D20の含有量を上記のように低減する方法としては、溶媒抽出法、減圧ストリップ法、薄膜蒸留法やこれらの2種以上の操作の組み合わせ等が採用される。また、本発明において、「無官能」とは、ケイ素原子に結合する有機基が非反応性のもの、例えばアルキル基、アリール基、アラルキル基であるものを指し、アルケニル基は付加反応性であるため、「無官能」には含まれない。
また、無官能低分子シロキサン量の測定は、付加反応硬化型のシリコーンゴム硬化物を約2mm3に切断し、アセトン溶媒中にて16時間抽出し、このアセトン溶媒をFIDガスクロマトグラフィーにて測定、同定した値である。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。なお、下記例において部は質量部を示し、粘度はオストワルド粘度計による25℃における粘度である。また、Meはメチル基、Viはビニル基を示す。
[実施例1]
両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖され、中間単位(即ち、主鎖の繰り返し単位構造)がジメチルシロキサン単位である、粘度5,000mm2/sで、減圧ストリップ法により無官能低分子シロキサンD3〜D20の含有量を350ppmに低減した直鎖状ジメチルポリシロキサン100部と、粘度5,000mm2/sで減圧ストリップ法により無官能低分子シロキサンD3〜D20の含有量を450ppmに低減したVi(Me)2SiO1/2単位とSiO4/2単位からなるビニル基含有メチルポリシロキサンレジン(SiO4/2単位に対するVi(Me)2SiO1/2単位のモル比:0.8)40部とをプラネタリーミキサー内において、室温で1時間混合し、シリコーンコンパウンド(1)を得た。
[硬化剤の調製]
粘度1,000mm2/sの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン(ビニル基含有量=0.2質量%)100部、(B)粘度30mm2/sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン(SiH結合水素原子含有量=1.5質量%)3部、(C)塩化白金酸とビニルシロキサンの錯体を軟化点80〜90℃の熱可塑性シリコーン樹脂中に分散して微粒子化した触媒0.3部(本組成物において、触媒中の白金金属が5ppmとなる量である)を均一に混合して、硬化剤(1)を調製した。
シリコーンコンパウンド(1)と硬化剤(1)を質量比100:10の割合で混合し、このシリコーンゴム組成物で2mm厚のシートを作製し、150℃で1時間硬化した。
このシリコーンゴムの無官能低分子シロキサン含有量をFIDガスクロマトグラフィーにて測定した。結果を表1に示す。
[比較例1]
両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖され、中間単位がジメチルシロキサン単位である、粘度5,000mm2/sで、無官能低分子シロキサンD3〜D20の含有量が12,000ppmである直鎖状ジメチルポリシロキサン100部と、粘度5,000mm2/sで無官能低分子シロキサンD3〜D20の含有量が30,000ppmであるVi(Me)2SiO1/2単位とSiO4/2単位からなるビニル基含有メチルポリシロキサンレジン40部とをプラネタリーミキサー内において、室温で1時間混合し、シリコーンコンパウンド(2)を得た。このシリコーンコンパウンド(2)を使用した以外は、実施例1と同様にしてシリコーンゴムの無官能低分子シロキサン含有量をFIDガスクロマトグラフィーにて測定した。結果を表1に示す。
この付加反応硬化型シリコーンゴム組成物にて、L/S:5μmパターンをSiウエハーより反転してマイクロコンタクトプリント用版材を作製し、銀インクを用いてポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムにマイクロコンタクト印刷し、その印刷性を顕微鏡観察した。
Figure 2009059983

Claims (2)

  1. 硬化物中の無官能低分子シロキサンD3〜D20の含有量の合計が200ppm以下である付加反応硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物からなることを特徴とするマイクロコンタクトプリント用版材。
  2. 付加反応硬化型シリコーンゴム組成物が、
    (A)1分子中に2個以上の脂肪族不飽和一価炭化水素基を含有するオルガノポリシロキサン、
    (B)1分子中に2個以上のケイ素原子結合水素原子(SiH基)を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
    (C)付加反応用触媒、
    (D)補強性レジン
    (E)イオン導電性帯電防止剤
    を含有するものである請求項1記載のマイクロコンタクトプリント用版材。
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